JP2014157939A - 超電導磁気シールド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】テープ状超電導線材を用いても高い磁気シールド性を実現できる超電導磁気シールド装置を提供する。
【解決手段】テープ状超電導材をリング状に成形した第1の軸方向用テープ状超電導材15Aを有する第1の軸方向磁気シールド12Aと、テープ状超電導材をリング状に成形すると共に第1の軸方向用テープ状超電導材15Aの外周を包むよう配設される第2の軸方向用テープ状超電導材15Bを有する第2の軸方向磁気シールド12Bと、軸方向に対して直交或いは傾いて配設され12A,12Bと電気的に接続される横方向用テープ状超電導材16を有する横方向磁気シールド13と、12A,12B及び13を支持する支持体11とを有し、15Aの第1端部と15Bの第2端部とを異ならせると共に、15Aの外周面と15Bの内周面をはんだで接合する。
【選択図】図3

Description

本発明は、高温超電導体を用いて磁気シールドを行う超電導磁気シールド装置に関する。
例えば、脳磁計や心磁計のような微弱磁場を計測する微弱磁場計測装置は、地磁気等の外部磁場が印加された場合、これを外乱として計測してしまう。このため、外乱が微弱磁場計測装置に悪影響を及ぼさないように微弱磁場計測装置を外乱となる外部磁場から遮蔽する磁気シールド装置でシールドし、これにより微弱磁場を計測することが行われている。
従来、この磁気シールド装置としては、微弱磁場計測装置を設置する部屋の内壁全体を磁気シールド材で構成し、この磁気シールドルームにより外部磁場の影響を防止するものがあった(特許文献1参照)。
特開2002−291713号公報
しかしながら、磁気シールドルームは部屋全体を磁気シールドする構成であるため、大掛かりな設備となってしまうという問題点がある。
一方、近年ではテープ状の超電導線材が提供され始めている。このテープ状超電導線材を用いて磁気シールド装置を構成することにより、磁気シールド装置の小型化及び構造の簡素化を図ることが望まれている。
しかしながら、テープ状超電導線材で外部磁場のシールドを行う場合には、シールド全体に超電導線材を配置し、超電導線材同士で電気的な閉回路を形成するように接続をする必要がある。超電導線材の接合にははんだが一般的に用いられるが、はんだ付け部分は有意な抵抗がある。
一方、超電導磁気シールドは外部から磁場を印加された際、その磁場を遮蔽するように超電導体に電流発生することにより機能を発揮するため、はんだ付け部分における抵抗値が大きくなれば、その抵抗によって超電導体に生じる電流が減衰し、磁気シールド効果が低下してしまう問題が生じる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、テープ状超電導線材を用いても高い磁気シールド性を実現できる超電導磁気シールド装置を提供することを目的とする。
上記の課題は、ある観点からは、
テープ状超電導材をリング状に成形した第1の軸方向用超電導材を有する第1の軸方向磁気シールドと、
テープ状超電導材をリング状に成形すると共に、前記第1の軸方向用超電導材の外周を包むよう配設される第2の軸方向用超電導材を有する第2の軸方向磁気シールドと、
前記第1の軸方向磁気シールド及び第2の軸方向磁気シールドの軸方向に対して直交或いは傾いて配設され、前記第1の軸方向磁気シールド及び第2の軸方向磁気シールドと電気的に接続される横方向用超電導材を有する横方向磁気シールドと、
前記第1の軸方向磁気シールド、第2の軸方向磁気シールド、及び前記横方向磁気シールドを支持する支持体とを有し、
前記第1の軸方向用超電導材の端部位置と前記第2の軸方向用超電導材の端部位置とを異ならせると共に、前記第1の軸方向用超電導材の外周面と前記第2の軸方向用超電導材の内周面を導電性接合材で接合したことを特徴とする超電導磁気シールド装置により解決することができる。
開示の発明によれば、第1の軸方向用超電導材の端部位置と第2の軸方向用超電導材の端部位置とを異ならせると共に各軸方向用超電導材を導電性接合材で接合したことにより、端部位置における接続抵抗の低減を図ることができるため、テープ状超電導材を用いても高い磁気シールド効果を得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態である超電導磁気シールド装置の斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態である超電導磁気シールド装置の平面図である。 図3は、本発明の一実施形態である超電導磁気シールド装置の分解斜視図である。 図4は、第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材を拡大して示す斜視図である。 図5は、第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材と横方向用テープ状超電導材との接合位置を拡大して示す断面図である。 図6は、軸方向磁場が印加された時に軸方向用テープ状超電導材に発生する超電導電流を示す図である。 図7は、横方向磁場が印加された時に軸方向用テープ状超電導材と横方向用テープ状超電導材との間に発生する超電導電流を示す図である。 図8は、軸方向用テープ状超電導材の接続位置における接続抵抗を説明するための図である(その1)。 図9は、軸方向用テープ状超電導材の接続位置における接続抵抗を説明するための図である(その2)。 図10は、軸方向用テープ状超電導材の接続距離と磁気シールド率との関係を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態である超電導磁気シールド装置10を示している。図1は超電導磁気シールド装置10の斜視図、図2は平面図、図3は分解斜視図である。この超電導磁気シールド装置10は、例えば脳磁計や心磁計のような微弱磁場を計測する微弱磁場計測装置に適用される。
超電導磁気シールド装置10は、支持体11、第1の軸方向磁気シールド12A、第2の軸方向磁気シールド12B、及び横方向磁気シールド13等を有している。本実施形態では、最内周から順に支持体11、第1の軸方向磁気シールド12A、第2の軸方向磁気シールド12B、及び横方向磁気シールド13が配設された構成とされている。よって、超電導磁気シールド装置10は、支持体11、各軸方向磁気シールド12A,12B、及び横方向磁気シールド13が四重に重なった構成とされている。
また、超電導磁気シールド装置10は、全体として円筒形状を有している。よって、その中央部分には空間部14が形成されており、超電導磁気シールド装置10を脳磁計に適用した場合には、この空間部14の内部に脳磁計が配設され、また被測定体となる人の頭部が挿入される。
以下、超電導磁気シールド装置10を構成する各構成要素について説明する。
先ず、支持体11について説明する。支持体11は円筒形状を有しており、各軸方向磁気シールド12A,12B及び横方向磁気シールド13を支持するものである。この支持体11は、特にその材質を限定されるものではないが、本実施形態では非磁性で成形性の良好な樹脂或いは金属を用いている。また、この支持体11の内周には、後述する各磁気シールド12A,12B,13を冷却する冷媒が流れる冷却管(図示を省略)が配設されている。
第1の軸方向磁気シールド12A及び第2の軸方向磁気シールド12Bは、軸方向磁場に対するシールドを行うものである。
なお、本明細書において、円筒の軸方向(図中矢印Z1,Z2で示す方向)の磁場を軸方向磁場と呼び、円筒の軸方向に直交する方向の磁場を横方向磁場と呼ぶものとする。また、軸方向磁場に対する磁気シールドを軸方向磁気シールドといい、横方向磁場に対する磁気シールドを横方向磁気シールドというものとする。また、軸方向又は横方向以外の方向から印加される磁場は、軸方向磁場と横方向磁場に分解することができる。このため、以下の説明においては軸方向磁場と横方向磁場についてのみ説明するものとする。
第1の軸方向磁気シールド12Aは複数の第1の軸方向用テープ状超電導材15Aにより構成され、第2の軸方向磁気シールド12Bは複数の第2の軸方向用テープ状超電導材15Bにより構成されている(第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bは、請求項に記載の軸方向用超電導材に相当する)。図4は、対応する一対の第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bを拡大して示している。
第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bは、いずれもテープ状超電導材21を曲げてリング状(環状)に成形した構成とされている。よって、各軸方向磁気シールド12A,12Bを構成する各軸方向用テープ状超電導材15A,15Bは、1ターンコイルを構成する。
また、第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bは、テープ状超電導材21をリング状に成形したものであるため、その両端部は互いに近接した状態となる。以下、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aの両端部が対向離間した部位を第1端部17Aといい、第2の軸方向用テープ状超電導材15Bの両端部が対向離間した部位を第2端部17Bというものとする(図4参照)。
この第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bを構成するテープ状超電導材21は、超電導材の外周を金属で覆った構成とされている。また、超電導材としては、臨界温度が高い高温超電導材を用いている。このテープ状超電導材21としては、例えば住友電気工業株式会社製のDI-BSCCO(製品名)を用いることができる。
ここで、第1の軸方向磁気シールド12Aと第2の軸方向磁気シールド12Bの大きさに注目する。第1の軸方向磁気シールド12Aを構成する第1の軸方向用テープ状超電導材15Aに対し、第2の軸方向磁気シールド12Bを構成する第2の軸方向用テープ状超電導材15Bはその直径が大きく設定されている。
具体的には、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bは径方向に重ねられた構成とされており、第2の軸方向用テープ状超電導材15Bが第1の軸方向用テープ状超電導材15Aの外周を包むよう配設されている。
この第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bは、導電性接合材であるはんだ18により接合されている。具体的には、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aの第1端部17Aを除く外周面と、第2の軸方向用テープ状超電導材15Bの第2端部17Bを除く内周面ははんだ18を用いてはんだ接合されている。
この際、第1端部17Aの位置と、第2端部17Bとの位置が異なるよう、第1の軸方向用テープ状超電導材15A及び第2の軸方向用テープ状超電導材15Bの位置が設定されている(この理由については、後述するものとする)。
上記のようにはんだ付け接合されることにより、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bは電気的かつ機械的に接合された構成となる。
第1の軸方向磁気シールド12A及び第2の軸方向磁気シールド12Bは、この第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bが、支持体11の軸方向に複数積層された(積み重ねられた)構成とされている。
なお、第1及び第2の軸方向磁気シールド12A,12Bの支持体11への取り付け方法は特に限定されるものではない。例えば、先ず第1の軸方向磁気シールド12Aを構成する第1の軸方向用テープ状超電導材15Aを接着剤等を用いて支持体11に固定し、その後に第1の軸方向用テープ状超電導材15Aに第2の軸方向用テープ状超電導材15Bをはんだ接合する方法を用いてもよい。また、先に第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bをはんだ接合しておき、その後にこの一体化した軸方向用テープ状超電導材15A,15Bを支持体11に接着剤等を用いて固定する方法を用いても良い。これらの取り付け方法を用いることにより、第1の軸方向磁気シールド12A及び第2の軸方向磁気シールド12Bは、支持体11に支持された構成となる。
次に、横方向磁気シールド13について説明する。
横方向磁気シールド13は、横方向用テープ状超電導材16(請求項に記載の横方向用超電導材)を支持体11の周方向に複数並設した(平行に並べた)構成を有している。この横方向用テープ状超電導材16は、上記したテープ状超電導材21と同様に、高温超電導材の外周を金属で覆った構成とされている。
横方向磁気シールド13は、軸方向磁気シールド12A,12Bと異なり直線状とされている。よって、軸方向磁気シールド12A,12Bと横方向磁気シールド13は、図1及び図7に示すように、互いに直交する方向に延在した構成となっている。
また本実施形態では、各々の横方向用テープ状超電導材16の長手方向が軸方向と平行なるよう構成されている。更に横方向用テープ状超電導材16は、筒状とされた第2の軸方向磁気シールド12Bの外周位置を囲うように配設される。
各横方向用テープ状超電導材16は、図5に拡大して示すように、外側に位置する第2の軸方向磁気シールド12Bを構成する第2の軸方向用テープ状超電導材15Bにはんだ19を用いて接合される。これにより、第2の軸方向用テープ状超電導材15Bと横方向用テープ状超電導材16は、換言すると第2の軸方向磁気シールド12Bと横方向磁気シールド13は、電気的に接続された構成となる。
次に図6及び図7を用いて、上記構成とされた超電導磁気シールド装置10において外部から磁場が印加された時の動作について説明する。
なお、第1の軸方向磁気シールド12A及び第2の軸方向磁気シールド12Bは、外部から磁場が印加された場合に同一の動作を行う。このため、説明及び図示の便宜上、図6及び図7には第2の軸方向磁気シールド12B(第2の軸方向用テープ状超電導材15B)のみを図示して説明するものとする。
図6に示すように超電導磁気シールド装置10に対して軸方向磁場(B)が印加された場合は、軸方向磁気シールド12B(12A)が機能する。即ち、軸方向磁場(B)が印加された場合は、軸方向磁気シールド12B(12A)を構成する各軸方向用テープ状超電導材15B(15A)に周方向に超電導電流Aが発生し、これにより軸方向磁場(B)が空間部14内に影響することを防止できる。
これに対し、図7に示すように超電導磁気シールド装置10に対して横方向磁場(B)が印加された場合は、横方向磁気シールド13が機能する。即ち、横方向磁場(B)が印加された場合は、軸方向用テープ状超電導材15B(15A)及び横方向用テープ状超電導材16内に、横方向磁場(B)の印加位置を中心として円方向に流れる超電導電流Aが発生する。
前記のように、軸方向用テープ状超電導材15Bと横方向用テープ状超電導材16ははんだ19により接合することにより電気的に接続している(図5参照)。よって、横方向磁場(B)で発生する超電導電流Aは各テープ状超電導材15B(15A),16の内部或いは各テープ状超電導材15B(15A),16を跨いで流れ、これにより横方向磁場(B)が空間部14内に影響することを防止できる。
ここで、第1の軸方向磁気シールド12Aを構成する第1の軸方向用テープ状超電導材15A、及び第2の軸方向磁気シールド12Bを構成する第2の軸方向用テープ状超電導材15Bに形成される第1端部17A及び第2端部17Bに注目し、以下説明する。
第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bは、テープ状超電導材21のリング状に成形した構成であるため、必然的にテープ端部が対向した第1及び第2端部17A,17Bが形成される。
一方、図6を用いて説明したように、超電導磁気シールド装置10に対して軸方向磁場(B)が印加された場合は、各軸方向用テープ状超電導材15B(15A)に発生する超電導電流を周方向に流す必要がある。このため、第1端部17A及び第2端部17Bを電気的に接続する必要がある。
この第1及び第2端部17A,17Bを電気的に接続する方法としては、例えば第1及び第2端部17A,17Bにはんだを配設することにより電気的に接続する方法が考えられる。しかしながら、超電導磁気シールド装置10の使用状態においては第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bを構成するテープ状超電導材21は超電導状態となっており、超電導状態のテープ状超電導材21の電気抵抗に対してはんだの電気抵抗は大きくなる。
このため、はんだが配設された第1及び第2端部17A,17Bにおいて超電導電流の流れが妨げられ、よって超電導磁気シールド装置10の磁気シールドが低下してしまうことが考えられる。
そこで本実施形態では、図2及び図4に示すように、第1端部17Aの位置と第2端部17Bの位置を異ならせた構成とした。本実施形態では、第1端部17Aの配設位置と第2端部17Bの配設位置が、約180度離間するよう設定している。
このように第1端部17Aと第2端部17Bを離間して配置した場合、第1端部17Aは第2の軸方向用テープ状超電導材15Bの内周と接した状態となり、第2端部17Bは第1の軸方向用テープ状超電導材15Aの外周と接した状態となる。
いま仮に、超電導磁気シールド装置10に対して軸方向磁場(B)が印加され、これにより第1の軸方向用テープ状超電導材15Aに図4に矢印A1で示す超電導電流が発生したとする。この超電導電流A1は電気抵抗が高い第1端部17Aに至ると、図4に矢印A2で示す流れを形成する。
即ち、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bがはんだ18により電気的に接続されており、かつ第2の軸方向用テープ状超電導材15Bの電気抵抗は第1端部17Aの電気抵抗に比べて小さいため、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aを流れる超電導電流A1は電気抵抗が小さい第2の軸方向用テープ状超電導材15Bに流れ込む。
これにより超電導電流は、図4に矢印A2で示す流れを形成する。その後、超電導電流A2はそのまま第2の軸方向用テープ状超電導材15Bを流れるか、或いは再び第1の軸方向用テープ状超電導材15Aに戻る流れを形成する。
また軸方向磁場(B)が印加されることにより、第2の軸方向用テープ状超電導材15Bに図4に矢印B1で示す超電導電流が発生したとすると、この超電導電流B1は電気抵抗が高い第2端部17Bに至ると同図に矢印B2で示す流れを形成する。
即ち、上記した第1の軸方向用テープ状超電導材15Aに発生した超電導電流A1と同様に,第2の軸方向用テープ状超電導材15Bを流れる超電導電流B1は第2端部17Bよりも電気抵抗が小さい第1の軸方向用テープ状超電導材15Aに流れ込む。その後、超電導電流B2はそのまま第1の軸方向用テープ状超電導材15Aを流れるか、或いは再び第2の軸方向用テープ状超電導材15Bに戻る流れを形成する。
特に、本実施形態では第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bが第1及び第2端部17A,17Bを除く全面においてはんだ18ではんだ接合されているため、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bとの間の電気抵抗は小さくなっている。よって、超電導電流は第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bとの間で流れ易い状態となっており、上記した矢印A2,B2で示した超電導電流の流れを確保することができる。
このように本実施形態に係る超電導磁気シールド装置10によれば、第1端部17Aと第2端部17Bの配設位置を異ならせることにより、また第1及び第2の軸方向用テープ状超電導材15A,15Bが広い面積ではんだ接合される構成としたことにより、各軸方向用テープ状超電導材15A,15Bに端部17A.17Bが形成されていても、超電導磁気シールド装置10に印加される軸方向磁場(B)の変化速度を緩和する超電導電流を良好に流すことができ、よって超電導磁気シールド装置10のシールド効果の低下を防止することが可能となる。
ここで、各端部17A,17Bの近傍における第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bの接続抵抗に注目する。
上記した実施形態では、軸方向用テープ状超電導材15Bは第1端部17Aを除き第1の軸方向用テープ状超電導材15Aを覆うように形成した構成とされていた。しかしながら以下の接続抵抗の説明においては、図8及び図9に示すように、第2の軸方向用テープ状超電導材15Bが軸方向用テープ状超電導材15Aに対し第1端部17Aの近傍においてと長さlsl(以下、この長さを接続距離という)において接続されていたと仮定して説明するものとする。
いま、第1端部17Aにおける接続抵抗値をRslとし、各軸方向用テープ状超電導材15A,15Bの幅をaとし、はんだ抵抗率とはんだ厚さの積をRctとすると、Rsl=(Rct/a×lsl)となる。それは、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bとを接合するはんだ18のはんだ抵抗率をρslとし、はんだ18の厚さをδslとすると、Rct≒ρsl×δslで表わされる。
ここで上記の各式に基づき、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bの接続距離Lslが5mmである場合の接続抵抗Rsl5と接続距離Lslが2000mmである場合の各接続抵抗Rsl2000を求めると、Rsl5=0.24μΩとなりRsl2000=0.000675μΩとなる。よって、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bとの接続距離Lslが長いほど接続抵抗Rslを小さくすることができることが分かる。
次に、上記の如く求められた各軸方向用テープ状超電導材15A,15Bの接続距離Lslと接続抵抗Rslとに基づき、接続距離Lslと磁気シールド率との関係をシミュレーションにより求めた。その結果を図10に示す。ここで、シールド率とは、超電導磁気シールド装置10の空間部14内の磁場の強さ(BIN)に対する外部の磁場BOUTの強さの比をいうものとする(磁気シールド率=BOUT/BIN)。
図10に示されるように、接続距離Lslが5mmである場合の磁気シールド率が500程度であるのに対し、接続距離Lslが2000mmである場合の磁気シールド率は約10000と大きく向上している。よって、このシミュレーションの結果より、第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bとの接続距離は長いほうが超電導磁気シールド装置10の磁気シールド率を高めることができることが分かった。
上記のように、本実施形態では、第1端部17A及び第2端部17Bを除き第1の軸方向用テープ状超電導材15Aと第2の軸方向用テープ状超電導材15Bははんだ18で接合された構成としている。よって、超電導磁気シールド装置10によれば,高い磁気シールド効果を実現することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
10 超電導磁気シールド装置
11 支持体
12A 第1の軸方向磁気シールド
12B 第2の軸方向磁気シールド
13 横方向磁気シールド
14 空間部
15A 第1の軸方向用テープ状超電導材
15B 第2の軸方向用テープ状超電導材
16 横方向用テープ状超電導材
17A 第1端部
17B 第2端部
18,19 はんだ
21 テープ状超電導材

Claims (3)

  1. テープ状超電導材をリング状に成形した第1の軸方向用超電導材を有する第1の軸方向磁気シールドと、
    テープ状超電導材をリング状に成形すると共に、前記第1の軸方向用超電導材の外周を包むよう配設される第2の軸方向用超電導材を有する第2の軸方向磁気シールドと、
    前記第1の軸方向磁気シールド及び第2の軸方向磁気シールドの軸方向に対して直交或いは傾いて配設され、前記第1の軸方向磁気シールド及び第2の軸方向磁気シールドと電気的に接続される横方向用超電導材を有する横方向磁気シールドと、
    前記第1の軸方向磁気シールド、第2の軸方向磁気シールド、及び前記横方向磁気シールドを支持する支持体とを有し、
    前記第1の軸方向用超電導材の端部位置と前記第2の軸方向用超電導材の端部位置とを異ならせると共に、前記第1の軸方向用超電導材の外周面と前記第2の軸方向用超電導材の内周面を導電性接合材で接合したことを特徴とする超電導磁気シールド装置。
  2. 前記第1の軸方向用超電導材と前記第2の軸方向用超電導材は、前記端部位置を除く全面においてはんだ接合されていることを特徴とする請求項1記載の超電導磁気シールド装置。
  3. 前記第1の軸方向用超電導材及び前記第2の軸方向用超電導材は、1ターンコイルを構成することを特徴とする請求項1又は2記載の超電導磁気シールド装置。
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