JP5710312B2 - 超電導コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テープ状の超電導線材を巻き回して構成される超電導コイルが複数積層された超電導コイル装置に関する。
超電導コイルを構成する超電導線材の種類には、高温超電導線材や金属系超電導線材がある。これらの線材は、丸形状とテープ形状がある。
従来、特許文献1に、テープ状の高温超電導線材を巻き回した超電導コイルが開示されている。特許文献1の超電導コイルは、テープ状の高温超電導線材の幅方向をコイルの中心軸方向と一致させて同一平面上に巻き回される。この超伝導コイルは、最内周、および最外周において平板状の電極と半田接続される。
また、近年においてはテープ状の高温超電導線材として、テープ状の金属基板上に中間層を介して形成された、RE系酸化物超電導層(REはYやGdなどの希土類元素)を有する多層構造の次世代高温超電導線材が盛んに開発されている。RE系酸化物超電導層は、厚さがミクロンオーダーと非常に薄いため層間剥離しやすいという特徴を持つ。
特開2008−140930号公報
超電導コイルへ電流を流すために、上述した平板状の電極を、外部の電極などと接続するための常電導線と接続する電極(以下、単に「入出力電極」という。)として使用する場合、一般に冷凍機伝導冷却方式で想定されるような大電流を流すためには、入出力電極を大きくせざるを得ない。そのため、超電導コイルと入出力電極とを半田接続する際の加熱量や加熱時間が増加し、超電導コイルの臨界電流が劣化しやすい。
また、入出力電極に常電導線を取り付ける際のハンドリングや通電時の電磁力が原因で、超電導コイルと入出力電極との接続部には引張り力が働く。この引張り力により、高温超電導線材が剥がれて超電導コイルの臨界電流が劣化しやすいという課題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、超電導コイルの臨界電流を劣化させることなく安定に通電可能な超電導コイル装置を提供することを目的とする。
本発明に係る超電導コイル装置は、上述した課題を解決するために、巻枠と、前記巻枠の周方向の一部に設けられたコイル電極と、末端が前記コイル電極に電気的に接続されるとともに前記巻枠の外周に超電導線材を巻き回して形成される複数の超電導コイルが軸方向に積層された超電導コイル部と、一つの前記超電導コイルの内周側において、前記コイル電極に電気的に接続され、かつ少なくとも一つの他の前記超電導コイルの前記巻枠内周面に機械的に固定される入力電極と、前記入力電極と電気的に接続された前記超電導コイル以外の一つの前記超電導コイルの内周側において、前記コイル電極に電気的に接続され、かつ他の少なくとも一つの前記超電導コイルの前記巻枠内周面に機械的に固定される出力電極と、前記超電導コイル間を電気的に接続するコイル間電極とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る超電導コイル装置においては、超電導コイルの臨界電流を劣化させることなく安定に通電することができる。
第1実施形態における超電導コイル装置の外観斜視図。 図1の超電導コイル装置の平面図。 図2の超電導コイル装置のIII−III矢視断面図 図2の超電導コイル装置のIV−IV矢視断面図。 第1実施形態の変形例としての超電導コイル装置の外観斜視図。 第2実施形態における超電導コイル装置の平面図。 図6の超電導コイル装置のVII−VII矢視断面図。 図6の超電導コイル装置のVIII−VIII矢視断面図。 第2実施形態の変形例としての巻枠などを示す平面図。 (A)は第3実施形態における超電導コイル装置の平面図、(B)は超電導コイル装置の底面図。 図10(A)の超電導コイル装置のXI−XI矢視断面図。 図10(A)の超電導コイル装置のXII−XII矢視断面図。 (A)は第3実施形態の変形例としての超電導コイル装置の平面図、(B)は超電導コイル装置の底面図。 (A)は第4実施形態における超電導コイル装置の平面図、(B)は超電導コイル装置の底面図。 図14(A)の超電導コイル装置のXV−XV矢視断面図。 第5実施形態の超電導コイル装置の平面図。 図16の超電導コイル装置のXVII−XVII矢視断面図。 図16の超電導コイル装置のXVIII−XVIII矢視断面図。 図16の超電導コイル装置のXIX−XIX矢視断面図。
本発明に係る超電導コイル装置の各実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における超電導コイル装置1の外観斜視図である。図2は、図1の超電導コイル装置1の平面図である。図3は、図2の超電導コイル装置1のIII−III矢視断面図である。図4は、図2の超電導コイル装置1のIV−IV矢視断面図である。
超電導コイル装置1は、超電導コイル部2と、入出力電極3a、3bと、外側電極4とを有する。
超電導コイル部2は、2個の超電導コイル2a、2bを軸方向に積層した積層コイル形状である。超電導コイル2a、2bは、テープ状の超電導線材を同一平面状に巻き回して形成される(いわゆる、パンケーキコイル)。
超電導線材は、例えば複数のテープ状の部材が積層された多層構造を有し、一般的にCoated Conductorと呼ばれる。超電導線材は、金属基板(ハステロイ(登録商標)など)と、この金属基板上に中間層(多結晶薄膜など)を介して形成されたRE系酸化物超電導層(REはYやGdといった希土類元素)と、この超電導層の上に形成された保護金属層(金、銀など)とで構成されている。また、超電導線材は、保護金属層の上にさらに安定化金属層(銅、ステンレスなど)が形成されていてもよい。
入出力電極3a、3bは、常電導線(図示せず)を介して超電導コイル装置を励磁する電源などと接続される。入出力電極3a、3bは、超電導コイル部2内周側の所定位置において超電導コイル2a、2bと接続される。入出力電極3a、3bは、いわゆる口出線に相当する。なお、入出力電極3a、3bは、いずれか一方が正極としての入力電極、他方が負極としての出力電極となる。
図3に示すように、入出力電極3aは、電気接続層6を介して超電導コイル2aと電気的に接続される。電気接続層6は、例えば半田付け、超音波溶接、抵抗溶接、導電性接着剤、銀蝋付けまたは電子ビーム溶接により形成される層である。電気的な接続方法は、導電性や接続強度の面から半田接続が好ましい。また、入出力電極3aは、固着層7を介して超電導コイル2bと機械的に固定される。固着層7(接着剤)は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂や粘着性の絶縁テープ、または非粘着性の絶縁テープを熱硬化性樹脂で接着して形成されることが好ましい。
図4に示すように、入出力電極3bは、固着層7を介して超電導コイル2aと機械的に固定される。また、入出力電極3bは、電気接続層6を介して超電導コイル2bと電気的に接続される。
すなわち、入出力電極3aは、軸方向の最上位層に配置される超電導コイル2aと電気的に接続される一方、その他の超電導コイル2bとは機械的に接続される。入出力電極3bは、軸方向の最下位層に配置される超電導コイル2bと電気的に接続される一方、その他の超電導コイル2aとは機械的に接続される。
外側電極4は、超電導コイル部2の最外周側の所定位置において超電導コイル2aと超電導コイル2bとを電気的に接続する。外側電極4は、コイル間を接続するコイル間電極として機能する。これにより、超電導コイル装置1は、入出力電極3aを正極とした場合、入出力電極3a、超電導コイル2a、外側電極4、超電導コイル2b、入出力電極3bの順に電流を流す。
この超電導コイル装置1においては、入出力電極3a、3bは超電導コイル2a、2bとの電気的な接続のみならず、電気的に接続されない超電導コイル2b、2aと機械的に固定される。このため、入出力電極3a、3bに常電導線を取り付ける際のハンドリングによる引張り力や通電時の電磁力に起因して、超電導コイル2a、2bより超電導線材が剥がれる恐れが低減される。この結果、超電導コイル装置1は、臨界電流を劣化させることなく安定的に通電が可能となる。
なお、第1実施形態においては、パンケーキ形状の超電導コイルを2つ積層したいわゆるダブルパンケーキ方式としたが、積層される超電導コイルの個数は3以上であってもよい。
また、図5に示すように、超電導コイルの形状がD字形状などの非円形のコイル形状であっても、上述した超電導コイル装置1と同様の効果を得ることができる。
[第2実施形態]
本発明に係る超電導コイル装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図6は、第2実施形態における超電導コイル装置21の平面図である。図7は、図6の超電導コイル装置21のVII−VII矢視断面図である。図8は、図6の超電導コイル装置21のVIII−VIII矢視断面図である。
第2実施形態の超電導コイル装置21が第1実施形態の超電導コイル装置1と異なる点は、各超電導コイル2a、2bに巻枠31a、31b、およびコイル電極32a、32bが設けられた点である。
巻枠31a、31bは、超電導コイル2a、2bの内周側に配置され、超電導線材の巻軸となる。巻枠31a、31bは、ガラス繊維強化プラスチックや補強型PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの絶縁材から形成されることが好ましい。
コイル電極32a、32bは、それぞれ巻枠31a、31bの周方向の一部に設けられる。コイル電極32a、32bは、それぞれ超電導コイル2a、2bの超電導線材の末端と薄い電気接続層(図示せず)を介して電気的に接続される。コイル電極32a、32bのコイル内周側の面は、入出力電極3a、3bとの接続の観点から平面となっている。
次に、超電導コイル部2と入出力電極3a、3bとの接続について説明する。
入出力電極3aは、コイル電極32aを介して超電導コイル2aと電気的に接続される。入出力電極3aとコイル電極32aとは、薄い電気接続層(図示せず)を介して接続される。また、入出力電極3aは、固着層7と巻枠31bとを順次介して超電導コイル2bと機械的に固定される。
入出力電極3bは、固着層7と巻枠31aとを順次介して超電導コイル2aと機械的に固定される。また、入出力電極3bは、薄い電気接続層(図示せず)とコイル電極32bとを順次介して超電導コイル2bと電気的に接続される。
この超電導コイル装置21は、入出力電極3a、3bと超電導コイル2a、2bとをコイル電極32a、32bを介して間接的に接続することができる。このため、入出力電極3a、3bを半田接続などにより接続する際の超電導コイル2a、2bへの加熱量を低減できる。
また、コイル電極32a、32bと入出力電極3a、3bは、平面対平面で接続されるため、曲面で接続する場合に比べて接続作業が容易であり、接続作業時間が短縮できる。この結果、超電導コイル2a、2bへの加熱時間も短縮でき、臨界電流の劣化を防止することができる。
なお、図9に示すように、第2実施形態の超電導コイル装置21は、製造性の観点から、巻枠41の一部を外周が平面状となるよう切欠き、その切欠きにコイル電極42を設けてもよい。この場合、切り欠かれた巻枠41の一部に切欠き相当の部材43を取り付けることで、超電導コイルは円形状を保持することができる。
[第3実施形態]
本発明に係る超電導コイル装置の第3実施形態を添付図面に基づいて説明する。第1および第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10(A)は第3実施形態における超電導コイル装置51の平面図、(B)は超電導コイル装置51の底面図である。図11は、図10(A)の超電導コイル装置51のXI−XI矢視断面図である。図12は、図10(A)の超電導コイル装置51のXII−XII矢視断面図である。
第3実施形態の超電導コイル装置51が第2実施形態の超電導コイル装置21と異なる点は、巻枠61a、61bの2箇所に切欠部63が設けられた点である。切欠部63は、巻枠61a、61bの内周側の所定位置に設けられ、入出力電極3a、3bの幅以上の幅を周方向に沿って有する。第3実施形態においては、2つの切欠部63は、周方向における位相差が略180度となる位置(向かい合う対称的な位置)にそれぞれ設けられる。
入出力電極3a、3bは、巻枠61a、61bの切欠部63で、薄い固着層(図示せず)を介して機械的に固定される。入出力電極3a、3bは、切欠部63で固定されることによりコイル周方向において巻枠61a、61bにより拘束され、入出力電極3a、3bに働くコイル周方向の引張り力に対する超電導コイル装置1の機械強度が向上する。この結果、超電導コイル装置51は、より安定的な通電が可能である。
通電時においては、入出力電極3a、3bは異なる極性となる。入出力電極3a、3bに高電圧がかかる場合、入出力電極3a、3b間の距離、すなわち絶縁距離が短いと放電してしまい安定して通電できない恐れがある。これに対し、第3実施形態における超電導コイル装置51は、入出力電極3a、3bのコイル周方向の位置が対称であるため、入出力電極3a、3b間の距離が最長となる。これにより、入出力電極3a、3bの耐電圧性能が向上し、より安定的に通電可能となる。
さらに、巻枠61a、61bの切欠部63に入出力電極3a、3bを固定した結果、コイル電極62a、62bと入出力電極3a、3bとの固定面を第2実施形態と比べて小さくすることができる。これにより、入出力電極3a、3bを半田接続する際の超電導コイル部2への加熱量は低減され、超電導コイルの臨界電流の劣化を防止することができる。
なお、入出力電極3a、3bを巻枠61a、61b(切欠部63)に対する固定方法は、固着層に代えて、または固着層で固着した後に図13(A)、(B)に示すようにネジ65a、65bを用いて固定してもよい。
ここで、図13(A)は第3実施形態の変形例としての超電導コイル装置71の平面図、(B)は超電導コイル装置71の底面図である。
図13(A)、(B)に示すようにネジ65a、65bを用いて、または固着層で固着させた後にネジ65a、65bを用いて入出力電極3a、3bを巻枠61a、61bに固着させたので、入出力電極3a、3bは、より強固に巻枠61a、61b(超電導コイル2a、2b)に固定される。入出力電極3a、3bに働く引張り力に対する超電導コイル装置1の機械強度は向上し、より安定的に通電を可能とすることができる。
[第4実施形態]
本発明に係る超電導コイル装置の第4実施形態を添付図面に基づいて説明する。第1〜第3実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図14(A)は第4実施形態における超電導コイル装置81の平面図、(B)は超電導コイル装置81の底面図である。図15は、図14(A)の超電導コイル装置81のXV−XV矢視断面図である。
第4実施形態の超電導コイル装置81が第3実施形態の超電導コイル装置51と異なる点は、入出力電極83aと入出力電極83bとのコイル周方向の位置が一致する点と、4個の超電導コイル2a、2b、2c、2dを軸方向に積層した点とである。
入出力電極83aは、コイル電極62aを介して超電導コイル2aと電気的に接続される。入出力電極83aとコイル電極62aとは、薄い電気接続層(図示せず)を介して接続される。入出力電極83aは、薄い固着層(図示せず)と巻枠91bとを順次介して超電導コイル2bと機械的に接続される。
入出力電極83bは、固着層7と巻枠91cとを順次介して超電導コイル2cと機械的に固定される。入出力電極83bは、コイル電極62dを介して超電導コイル2dと電気的に接続される。
すなわち、入出力電極83aは、軸方向の最上位層に配置される超電導コイル2aと電気的に接続される一方、他の超電導コイル2bとは機械的に固定される。入出力電極83bは、軸方向の最下位層に配置される超電導コイル2dと電気的に接続される一方、他の超電導コイル2cとは機械的に接続される。
巻枠91a〜91d、固着層7の寸法や、入出力電極83bの超電導コイル2dとの接続箇所の形態は、同位置に配置された入出力電極83a、83bが接触しないように適宜設定される。
なお、超電導コイル2bと超電導コイル2cとは、内周側に設けられるコイル電極を介して外側電極4相当の内側電極(コイル間電極)により電気的に接続される。
この超電導コイル装置81に通電された場合、入出力電極83a、83bにはそれぞれコイル径方向と垂直な方向に電磁力が働く。入出力電極83aと入出力電極83bとは極性が異なるため、これらの電磁力は反対方向に働く。この電磁力は、入出力電極83a、83bのコイル周方向の位置が一致しているため相殺される。このため、入出力電極83a、83bは通電時の電磁力による影響を受けることなく安定的に通電可能となる。
[第5実施形態]
本発明に係る超電導コイル装置の第5実施形態を添付図面に基づいて説明する。第1〜第4実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図16は、第5実施形態の超電導コイル装置101の平面図である。図17は、図16の超電導コイル装置101のXVII−XVII矢視断面図である。図18は、図16の超電導コイル装置101のXVIII−XVIII矢視断面図である。図19は、図16の超電導コイル装置101のXIX−XIX矢視断面図である。
超電導コイル部2は、軸方向に積層された4個の超電導コイル2a、2b、2c、2dにより構成される。各超電導コイル2a〜2bは、巻枠111a〜111dを軸に巻き回される。各巻枠111a〜111dには、3箇所に切欠部63が設けられる。各切欠部63は、入出力電極3a、3bまたは内側電極114を配置するために設けられる。切欠部63は、第3実施形態において説明した切欠部と同様に、入出力電極3a、3bおよび後述する内側電極114の幅以上の幅を周方向に沿って有する。例えば一つ目の切欠部63の周方向の位置を0度と規定すると、二つ目の切欠部63は90度、三つ目の切欠部63は180度の位置に設けられる。
図17に示すように、入出力電極103aは、巻枠111aの切欠部63に設けられたコイル電極62aを介して超電導コイル2aに接続される。また、入出力電極103aは、切欠部63において薄い固着層を介して巻枠111b〜111d(超電導コイル2b〜2d)に対して機械的に固定される。
図18に示すように、入出力電極103bは、巻枠111dの切欠部63に設けられたコイル電極62dを介して超電導コイル2dに接続される。また、入出力電極103bは、切欠部63において薄い固着層を介して巻枠111a〜111c(超電導コイル2a〜2c)に対して機械的に固定される。
図19に示すように、超電導コイル部2は、外側電極4および内側電極114(コイル間電極)によりコイル間において電気的に接続される。1層目と2層目との超電導コイル2a、2bは、最外周側において外側電極4により電気的に接続される。2層目と3層目との超電導コイル2b、2cは、最内周側において内側電極114により電気的に接続される。3層目と4層目との超電導コイル2c、2dは、最外周側において外側電極4により電気的に接続される。
内側電極114は、入出力電極103aと入出力電極103bとから等距離に配置される。内側電極114は、例えば銅や銀などの低抵抗金属や、超電導コイル2a〜2dを形成するテープ状の超電導線材よりも幅の広い超電導線材が好ましい。外側電極4は、第1実施形態の外側電極4とほぼ同様である。
複数の超電導コイルが積層された積層コイル部を有する超電導コイル装置は、各層の超電導コイルが経験する磁場分布が異なる。テープ状の高温超電導線材を使用する場合、最外層の超電導コイルにとって最も厳しい磁場分布となる。このため、超電導コイルを巻回した後、超電導コイルの超電導特性に応じて超電導コイル部の積層順を任意に入れ替え可能にすることが好ましい。
第5実施形態における超電導コイル装置101は、入出力電極103aと入出力電極103bとから等距離に内側電極114を設けるように切欠部63を設けた。これにより、超電導コイルを2層以上積層した場合にも巻枠111a〜111dは同じ形状とすることができる。
このため、予め積層順を決めた上で各超電導コイルを製造する必要がなく、また、形状に制限されることなく自由に超電導コイルの積層順を入れ替えることができる。この超電導コイル装置101は、上述した各実施形態の効果に加え、製造性をも向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、21、51、71、81、101 超電導コイル装置
2 超電導コイル部
2a〜2d 超電導コイル
3a、3b、83a、83b、103a、103b 入出力電極
4 外側電極
6 電気接続層
7 固着層
31a、31b、41、61a、61b、91a〜91d、111a〜111d 巻枠
32a、32b、42、62a〜62d コイル電極
63 切欠部
65a、65b ネジ
114 内側電極

Claims (8)

  1. 巻枠と、
    前記巻枠の周方向の一部に設けられたコイル電極と、
    末端が前記コイル電極に電気的に接続されるとともに前記巻枠の外周に超電導線材を巻き回して形成される複数の超電導コイルが軸方向に積層された超電導コイル部と、
    一つの前記超電導コイルの内周側において、前記コイル電極に電気的に接続され、かつ少なくとも一つの他の前記超電導コイルの前記巻枠内周面に機械的に固定される入力電極と、
    前記入力電極と電気的に接続された前記超電導コイル以外の一つの前記超電導コイルの内周側において、前記コイル電極に電気的に接続され、かつ他の少なくとも一つの前記超電導コイルの前記巻枠内周面に機械的に固定される出力電極と、
    前記超電導コイル間を電気的に接続するコイル間電極とを備えたことを特徴とする超電導コイル装置。
  2. 前記巻枠は、前記入力電極または前記出力電極の少なくとも一部を収容する切欠部を有する請求項記載の超電導コイル装置。
  3. 前記入力電極および前記出力電極は、前記超電導コイル部の周方向においてほぼ一致する位置に配置される請求項1記載の超電導コイル装置。
  4. 前記入力電極および前記出力電極は、前記超電導コイル部の周方向において位相差がほぼ180度となる位置に配置される請求項1記載の超電導コイル装置。
  5. 前記コイル間電極は、前記超電導コイル部の内周側であって、前記入力電極および前記出力電極から等距離となる位置に配置され、
    前記巻枠は、前記入力電極、前記出力電極および前記コイル間電極の少なくとも一部を収容する切欠部を有する請求項記載の超電導コイル装置。
  6. 前記コイル間電極は、金属板、または巻き回された前記超電導テープ線材よりも幅の広い超電導線材からなることを特徴とする請求項記載の超電導コイル装置。
  7. 前記コイル電極と前記入力電極または前記出力電極とは、平面である電気的な接続部で接続される請求項記載の超電導コイル装置。
  8. 前記入力電極および前記出力電極は、前記巻枠に対し接着剤、ネジ、または接着剤とネジとにより機械的に固定される請求項記載の超電導コイル装置。
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