JP2014157821A - 導電性膜およびこれを形成するために用いるスパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

【課題】 低抵抗かつ高反射率の特性と共に表面粗さが小さく、高い耐硫化性及び耐熱性を兼ね備えた導電性膜およびこれを形成するために用いるスパッタリングターゲットを提供すること。
【解決手段】 導電性膜が、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成され、表面粗さRaが、0.8nm未満である。この導電性膜は、表面に有機EL素子の透明導電膜が積層され、さらにその上に有機EL層を含む電界発光層が積層される有機EL素子用の反射電極膜として好適である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子や発光ダイオード(LED)の反射電極膜又はタッチパネルの配線膜などに好適な導電性膜およびこれを形成するために用いるスパッタリングターゲットに関する。
一般に、有機EL表示装置では、スイッチング素子であるTFT(薄膜トランジスタ)が配置されたTFTアクティブマトリックス基板上に、有機EL層を含む電界発光層の両側にアノード(陽極)とカソード(陰極)とを配した有機EL素子が、各画素領域に形成された構造とされている。
有機EL素子の光の取り出し方式には、透明基板側から光を取り出すボトムエミッション方式と、基板とは反対側に光を取り出すトップエミッション方式とがあり、開口率の高いトップエミッション方式が、高輝度化に有利である。従来、トップエミッション方式の有機EL素子では、アノードの金属膜としてAlまたはAl合金やAgまたはAg合金の反射電極膜が用いられており、この反射電極膜と電界発光層との間には、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)やAZO(Aluminum doped Zinc Oxide:アルミニウム添加酸化亜鉛)等の透明導電膜が設けられている(特許文献1参照)。この透明導電膜は、仕事関数が高いという特性から正孔を有機EL層に注入するために設けられている。
ここで、反射電極膜は、有機EL層で発光した光を効率よく反射するために、高反射率であることが望ましい。また、電極として低抵抗であることも望ましい。そのような材料として、Ag合金およびAl合金が知られているが、より高輝度の有機EL素子を得るためには、可視光反射率が高いことからAg合金が優れている。
ここで、有機EL素子への反射電極膜の形成には、スパッタリング法が採用されており、銀合金スパッタリングターゲットが用いられている(特許文献2参照)。
また、有機EL素子用反射電極膜の他に、タッチパネルの引き出し配線などの導電性膜にも、Ag合金膜が検討されている。このような配線膜として、例えば純Agを用いるとマイグレーションが生じて短絡不良が発生しやすくなるため、Ag合金膜の採用が検討されている。
特開2006−236839号公報 国際公開第2002/077317号
しかしながら、上記従来の技術においても、以下の課題が残されている。
有機EL素子のアノードとされるAg合金膜については、反射電極として低抵抗および高反射率の特性が求められると共に、上層に形成される透明導電膜の健全性を確保するために、表面粗さが小さいことが求められる。すなわち、Ag合金膜の表面粗さが大きいとAg合金膜の凹凸により上層の透明導電膜、さらには後の工程で形成される有機EL層を含む電界発光層に欠陥を生じる。これにより有機ELパネルの生産歩留まりが低下することとなる。また、工程雰囲気中に含まれる硫黄分がAg合金膜を硫化し、硫化された領域が欠陥となり、これも歩留まり低下を生じる原因となる。
このように従来では、十分な低抵抗と高反射率とを備え、さらに小さい表面粗さおよび高い耐硫化性を有するAg合金膜を得ることができなかった。
さらに、導電性膜をLEDの反射膜や反射電極膜等に用いる場合は、LEDの発熱に対して、反射率を良好に維持することができる耐熱性も要求されるが、従来のAg合金膜では、十分な耐熱性が得られなかった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、低抵抗かつ高反射率の特性と共に表面粗さが小さく、高い耐硫化性及び耐熱性を兼ね備えた導電性膜およびこれを形成するために用いるスパッタリングターゲットを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明の導電性膜は、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成され、表面粗さRaが、0.8nm未満であることを特徴とする。
この導電性膜では、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成され、表面粗さRaが、0.8nm未満であるので、低抵抗かつ高反射率の特性を有しながら、含有するInおよびSbによって小さい表面粗さと高い耐硫化性及び耐熱性とを有することができる。
ここで、本発明の導電性膜中の金属成分元素の含有割合を上記のごとく限定した理由は、以下のとおりである。
InおよびSnの少なくともいずれか:
In、Snは、表面粗さを低減すると共に耐硫化性及び耐熱性を高める効果を有するので添加するが、0.1原子%よりも少ないとこの効果が十分でなく、一方、In、Snを、1.5原子%を超えて含有させると、比抵抗が増大し、反射率も低下してしまうので、好ましくない。したがって、この発明の導電性膜中に含まれる全金属成分元素に占めるIn、Snの含有割合をInおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%に定めた。
Sb:
Sbは、表面粗さを低減する効果が極めて大きく、なおかつIn、Snよりも反射率および比抵抗を低下させる度合いが小さい。Sbが、0.1原子%よりも少ないと表面粗さの低減効果が小さくなってしまい、一方、Sbを、3.5原子%を超えて含有させると、比抵抗が増大し、反射率も低下してしまうので、好ましくない。したがって、この発明の導電性膜中に含まれる全金属成分元素に占めるSbの含有割合をSb:0.1〜3.5原子%に定めた。
第2の発明の導電性膜は、第1の発明において、表面に有機EL素子の透明導電膜が積層され、さらにその上に有機EL層を含む電界発光層が積層される有機EL素子用の反射電極膜であることを特徴とする。
すなわち、この導電性膜では、表面に有機EL素子の透明導電膜が積層されるので、小さい表面粗さにより上層の透明導電膜の健全性が確保されると共に、さらにその上の有機EL層に欠陥が生じることを防ぐことができる。また、反射電極膜の硫化による欠陥の発生を抑制し、歩留まり低下を防ぐことができる。
第3の発明の導電性膜は、第1の発明において、発光ダイオード用の反射電極膜であることを特徴とする。
すなわち、この導電性膜では、高い耐熱性を備えるので、LEDの発熱に対して、反射率を良好に維持することができる。
第4の発明の導電性膜は、第1の発明において、タッチパネルの配線膜であることを特徴とする。
すなわち、この導電性膜では、比抵抗が低いと共に表面粗さが小さく、さらに合金であるためマイグレーションが発生しにくく、タッチパネルの配線膜において問題となる短絡不良を防止することができる。
なお、第1から第4のいずれかの発明の導電性膜を製造する方法は、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成されたスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることにより成膜することを特徴とする。
すなわち、この導電性膜の製造方法では、上記発明の導電性膜と同成分組成の銀合金スパッタリングターゲットを用いてスパッタリングするので、小さい表面粗さと高い耐硫化性及び耐熱性とを有した導電性膜を安定して得ることができる。
第5の発明のスパッタリングターゲットは、第1から第4の発明のいずれかの導電性膜を形成するために用いられるスパッタリングターゲットであって、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成されていることを特徴とする。
すなわち、このスパッタリングターゲットでは、上記発明の導電性膜と同じ成分組成を有するので、小さい表面粗さと高い耐硫化性及び耐熱性とを有した導電性膜を安定して得ることができる。
第6の発明のスパッタリングターゲットは、第5の発明のスパッタリングターゲットであって、銀合金の溶解鋳造インゴットを塑性加工して作製されたことを特徴とする。
すなわち、このスパッタリングターゲットでは、塑性加工により制御された適切な組織を有するので、安定したスパッタリングにより優れた導電性膜を得ることができる。
第7の発明のスパッタリングターゲットは、第6の発明のスパッタリングターゲットであって、前記塑性加工の後、さらに熱処理して作製されたことを特徴とする。
すなわち、このスパッタリングターゲットでは、熱処理により制御された適切な組織を有するので、安定したスパッタリングにより優れた導電性膜を得ることができる。
第8の発明のスパッタリングターゲットは、第5から第7の発明のいずれかのスパッタリングターゲットであって、金属系不純物濃度としてBiが100ppm以下、Pbが100ppm以下、Cuが100ppm以下、Feが100ppm以下であり、トータル純度が3N以上であることを特徴とする。
第9の発明のスパッタリングターゲットは、第5から第8の発明のいずれかのスパッタリングターゲットであって、表面粗さが3μm未満、粒径が500μm未満、酸素濃度が300ppm未満であることを特徴とする。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明の導電性膜によれば、上記含有量範囲のInおよびSnの少なくともいずれかとSbとを含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成され、表面粗さRaが、0.8nm未満であるので、低抵抗かつ高反射率の特性を有しながら、小さい表面粗さと高い耐硫化性及び耐熱性とを兼ね備えることができる。したがって、本発明の導電性膜を有機EL素子の反射電極膜として採用することにより、凹凸によって生じる透明導電膜および有機EL層に欠陥や硫化によって生じる欠陥の発生を抑制し、有機ELパネルの生産歩留まりを向上させることができる。
本発明に係る導電性膜およびこれを形成するために用いるスパッタリングターゲットの一実施形態において、有機EL素子の層構造を示す模式的な断面図である。
以下、本発明に係る導電性膜およびこれを形成するために用いるスパッタリングターゲットの一実施形態を、図1を参照しながら説明する。
本実施形態の導電性膜は、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成され、表面粗さRaが、0.8nm未満である。
この導電性膜1は、例えば図1に示すように、表面に有機EL素子10の透明導電膜2が積層され、さらにその上に有機EL層3bを含む電界発光層3が積層される有機EL素子用の反射電極膜である。
すなわち、この導電性膜1を備えた有機EL素子10は、成膜基板4上に形成されたアノード5と、該アノード5上に形成された有機EL層3bを含む電界発光層3と、該電界発光層3上に形成されたカソード6とを備えた有機EL素子であって、アノード5が、上記導電性膜1と、該導電性膜1と電界発光層3との間に形成された透明導電膜2とを有している。
上記成膜基板4は、例えばTFT基板上に有機EL用素子を形成する場合、SiN膜やゲート絶縁膜となるSiO膜等の複数の絶縁膜が上部に積層されたガラス基板や耐熱性樹脂基板等の絶縁性基板が用いられる。
上記各層および膜の厚さは、例えば電界発光層3が100〜200nm、透明導電膜2が10〜20nm、導電性膜1が100nmである。
上記電界発光層3は、アノード5上にホール(正孔)輸送層3a、有機EL層3b、電子輸送層3cの順に積層された三層構造を有している。
なお、ホール輸送層3aを構成する有機高分子材料(正孔注入・輸送材料)としては、正孔を輸送する能力を持ち、アノード5からの正孔注入効果、有機EL層3b又は発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、有機EL層3bで生成した励起子の電子輸送層3cへの移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。
具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等及びこれらの誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシラン等の高分子、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(PANI/CSA)等に代表される導電性高分子等の高分子材料が挙げられる。
有機EL層3bに用いる発光材料としては、例えば、4,4’−(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル等のオレフィン系発光材料、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン、9,10−ビス(9,9−ジメチルフルオレニル)アントラセン、9,10−(4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル)アントラセン、9,10’−ビス(2−ビフェニリル)−9,9’−ビスアントラセン、9,10,9’,10’−テトラフェニル−2,2’−ビアントリル、1,4−ビス(9−フェニル−10−アントラセニル)ベンゼン等のアントラセン系発光材料、2,7,2’,7’−テトラキス(2,2−ジフェニルビニル)スピロビフルオレン等のスピロ系発光材料、4,4’−ジカルバゾリルビフェニル、1,3−ジカルバゾリルベンゼン等のカルバゾール系発光材料、1,3,5−トリピレニルベンゼン等のピレン系発光材料に代表される低分子発光材料、ポリフェニレンビニレン類、ポリフルオレン類、ポリビニルカルバゾール類等に代表される高分子発光材料等が挙げられる。
有機EL層3bには、蛍光色素をドーピングしてもよく、燐光色素をドーピングしてもよい。
電子輸送層3cに用いる電子注入・輸送材料としては、電子を輸送する能力を持ち、カソード6からの電子注入効果、有機EL層3b又は発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、有機EL層3bで生成した励起子の正孔注入層への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、例えば、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等及びこれらの誘導体が挙げられる。
上記透明導電膜2は、ITOやAZO等である。
本実施形態の導電性膜1は、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成されたスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることにより成膜される。例えば、以下の工程によって導電性膜1が作製される。
まず、原料粉末として、純度99.9質量%以上のAgと、純度99.9質量%以上のInおよびSnの少なくともいずれかとSbとを所定の組成となるように秤量する。次に、Agを高真空または不活性ガス雰囲気中で溶解し、得られた溶湯に所定の含有量のInおよびSnの少なくともいずれかとSbとを添加する。その後、真空または不活性ガス雰囲気中で溶解して、InおよびSnの少なくともいずれかを0.1〜1.5原子%含んでいると共にSbを0.1〜3.5原子%含み、残部がAgおよび不可避不純物からなるAg合金の溶解鋳造インゴットを作製する。
ここで、Agの溶解は、雰囲気を一度真空にした後、Arで置換した雰囲気で行い、溶解後、Ar雰囲気の中でAgの溶湯にInおよびSnの少なくともいずれかとSbとを添加することが、AgとIn,Sn,Sbとの組成比率を安定に得る観点から好ましい。さらに、In,Sn,Sbは予め作製したAgIn,AgSn,AgSb,AgInSb,AgSnSbまたはAgInSnSbの母合金の形で添加してもよい。
得られたインゴットを冷間圧延した後、大気中で例えば600℃、2時間保持の熱処理を施し、次いで機械加工することにより、所定寸法のスパッタリングターゲットを作製する。すなわち、このスパッタリングターゲットは、銀合金の溶解鋳造インゴットを塑性加工し、さらに熱処理して作製される。
このスパッタリングターゲットを無酸素銅製のバッキングプレートに半田付けし、これを直流マグネトロンスパッタ装置に装着する。
次に、真空排気装置にて直流マグネトロンスパッタ装置内を5×10−5Pa以下まで排気した後、Arガスを導入して所定のスパッタガス圧とし、続いて直流電源にてターゲットに例えば250Wの直流スパッタ電力を印加する。さらに、上記ターゲットに対向しかつ所定の間隔を設けて上記ターゲットと平行に配置した成膜基板4と上記ターゲットとの間にプラズマを発生させることで、導電性膜1を成膜基板4上に成膜する。
このように成膜された本実施形態の導電性膜1では、InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成され、表面粗さRaが、0.8nm未満であるので、低抵抗かつ高反射率の特性を有しながら、含有するInおよびSnの少なくともいずれかとSbとによって小さい表面粗さと高い耐硫化性及び耐熱性とを有することができる。
特に、表面に有機EL素子10の透明導電膜2が積層されることで、導電性膜1の小さい表面粗さにより上層の透明導電膜2の健全性が確保されると共に、さらにその上の有機EL層3bに欠陥が生じることを防ぐことができる。また、反射電極膜(導電性膜1)の硫化による欠陥の発生を抑制し、歩留まり低下を防ぐことができる。
本実施形態のスパッタリングターゲットでは、上記導電性膜と同じ成分組成を有するので、小さい表面粗さと高い耐硫化性及び耐熱性とを有した導電性膜を安定して得ることができる。
また、このスパッタリングターゲットでは、塑性加工より制御された適切な組織を有するので、安定したスパッタリングにより優れた導電性膜を得ることができる。
さらに、このスパッタリングターゲットでは、熱処理により制御された適切な組織を有するので、安定したスパッタリングにより優れた導電性膜を得ることができる。
なお、上記実施形態では、有機EL素子の透明電極膜に本発明の透明導電膜を適用したが、例えば発光ダイオード用の反射電極膜や、タッチパネルの配線膜に適用しても構わない。
すなわち、LED用の反射電極膜に適用した場合、本発明の導電性膜は高い耐熱性を備えるので、LEDの発熱に対して、反射率を良好に維持することができる。
また、タッチパネルの配線膜に適用した場合、本発明の導電性膜は比抵抗が低いと共に表面粗さが小さく、さらに合金であるためマイグレーションが発生しにくく、タッチパネルの配線膜において問題となる短絡不良を防止することができる。
上記実施形態に基づいて成膜した導電性膜の実施例について評価した結果を、以下に説明する。
まず、導電性膜用スパッタリングターゲットを作製するため、原料粉末として、純度99.9質量%以上のAgと、純度99.9質量%以上のInおよびSnの少なくともいずれかとSbとを所定の組成となるように秤量した。次に、Agを高真空または不活性ガス雰囲気中で溶解し、得られた溶湯に所定の含有量のInおよびSnの少なくともいずれかとSbとを添加した。その後、真空または不活性ガス雰囲気中で溶解して、InおよびSnの少なくともいずれかを0.1〜1.5原子%含んでいると共にSbを0.1〜3.5原子%含み、残部がAgおよび不可避不純物からなるAg合金の溶解鋳造インゴットを作製した。
ここで、Agの溶解は、雰囲気を一度真空にした後、Arで置換した雰囲気で行い、溶解後、Ar雰囲気の中でAgの溶湯にInおよびSnの少なくともいずれかとSbとを添加した。
得られたインゴットを冷間圧延した後、大気中で600℃、2時間保持の熱処理を施し、次いで機械加工することにより、直径152.4mm、厚さ6mmの寸法を有するスパッタリングターゲットを作製した。
このスパッタリングターゲットを無酸素銅製のバッキングプレートに半田付けし、これを直流マグネトロンスパッタ装置に装着した。
次に、真空排気装置にて直流マグネトロンスパッタ装置内を5×10−5Pa以下まで排気した後、Arガスを導入して0.5Paのスパッタガス圧とし、続いて直流電源にてターゲットに250Wの直流スパッタ電力を印加した。さらに、上記ターゲットに対向しかつ70mmの間隔を設けて上記ターゲットと平行に配置した直径4インチ(10.16cm)の酸化膜付きSiウエハ基板と上記ターゲットとの間にプラズマを発生させることで、導電性膜を酸化膜付きSiウエハ基板上に成膜した。
本発明の実施例として、上記製法により、表1に示される成分組成を有する実施例1〜24の導電性膜を成膜し、各実施例とも、厚さ100nmおよび厚さ1000nmを有する2種類の試料を作製した。
また、比較例として、In,SnまたはSbを含まない成分組成のもの(比較例1〜3)と、本発明の含有量範囲を超えたIn,SnまたはSbを含む成分組成のもの(比較例4〜6)とを、その他の条件は本発明の実施例と同様にして、表1に示される成分組成で成膜した。
なお、各実施例および各比較例の成分組成は、膜厚1000nmの試料についてその組成を電子線マイクロプローブアナライザ(EPMA)により測定した。
<導電性膜の評価>
膜厚100nmの試料について四探針法により、各実施例および各比較例の導電性膜の比抵抗を測定した。次に、原子間力顕微鏡(AFM)により、各実施例および各比較例の導電性膜の表面粗さ(Ra)を測定した。なお、Raの測定は、窒素雰囲気中250℃の温度にて10分保持する熱処理を施した後と、窒素雰囲気中500℃の温度にて1時間保持する熱処理を施した後にも測定した。
また、分光光度計により、各実施例および各比較例の導電性膜の波長550nmにおける反射率を測定した。次に、この試料を0.01wt%NaS水溶液に1時間浸漬した後、再び分光光度計により、各導電性膜の波長550nmにおける反射率を測定することで、耐硫化性指標とした。なお、この波長550nmにおける反射率の測定は、窒素雰囲気中500℃の温度にて1時間保持する熱処理を施した後にも測定した。これらの結果を表1に示す。
なお、良好と判断する評価基準としては、比抵抗が6μΩ・cm未満、成膜直後の表面粗さRaが1.0nm未満、熱処理後の表面粗さRaが0.8nm未満、成膜直後および熱処理後の波長550nmでの反射率が95%を超えること、NaS水溶液浸漬後の波長550nmでの反射率が60%を超えることとした。
Figure 2014157821
表1からわかるように、Sbを含まない比較例1,2では、成膜直後および熱処理後の表面粗さが大きく平坦性が低い。また、In,Snを含まない比較例3では、熱処理後の表面粗さが大きくなっていると共にNaS水溶液浸漬後の反射率が大きく低下しており、耐硫化性が低い。さらに、In,SnまたはSbの含有量が本発明の範囲を超えている比較例4〜6では、どちらも比抵抗が高いと共に、成膜直後の反射率が低く、反射電極膜として不十分である。また、比較例1〜6は、いずれも熱処理後の反射率も低下しており、耐熱性が低い。
これらに対して本発明の実施例1〜24では、いずれも比抵抗が低く電極膜として好適であると共に、表面粗さについても成膜直後および熱処理後の両方とも小さく高い平坦性を有している。すなわち、InおよびSnの少なくともいずれかとSbとのうち、いずれか一方しか含まれていない比較例1〜3では、少なくとも熱処理後の表面粗さが大きくなってしまうのに対し、本実施例では、InおよびSnの少なくともいずれかとSbとの両方を含有することで、成膜直後および熱処理後の両方とも小さな表面粗さが得られている。また、本実施例では、成膜直後、NaS水溶液浸漬後及び熱処理後のいずれにおいて高い反射率を得ている。
したがって、本発明の実施例は、有機EL素子やLEDの反射電極膜として好適な比抵抗、表面粗さ、反射率、耐硫化性及び耐熱性を有している。
なお、本発明を、スパッタリングターゲットとして利用するためには、金属系不純物濃度としてBi:100ppm以下、Pb:100ppm以下、Cu:100ppm以下、Fe:100ppm以下であり、トータル純度:3N以上であることが好ましい。また、表面粗さ:3μm未満、粒径:500μm未満、酸素濃度:300ppm未満であることが好ましい。上記各実施例は、いずれもこれらの条件を満たしたものである。
また、本発明の技術範囲は上記実施形態および上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、有機EL素子の反射電極膜として本発明の導電性膜を採用しているが、本発明の導電性膜は、比抵抗が低いと共に表面粗さが小さく、タッチパネルの配線膜としても好適である。
1…導電性膜、2…透明導電膜、3…電界発光層、4…成膜基板、5…アノード、6…カソード、10…有機EL素子

Claims (9)

  1. InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成され、
    表面粗さRaが、0.8nm未満であることを特徴とする導電性膜。
  2. 請求項1に記載の導電性膜において、
    表面に有機EL素子の透明導電膜が積層され、さらにその上に有機EL層を含む電界発光層が積層される有機EL素子用の反射電極膜であることを特徴とする導電性膜。
  3. 請求項1に記載の導電性膜において、
    発光ダイオード用の反射電極膜であることを特徴とする導電性膜。
  4. 請求項1に記載の導電性膜において、
    タッチパネルの配線膜であることを特徴とする導電性膜。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の導電性膜を形成するために用いられるスパッタリングターゲットであって、
    InおよびSnの少なくともいずれか:0.1〜1.5原子%を含有し、さらにSbを0.1〜3.5原子%を含有し、残部がAgおよび不可避不純物からなる成分組成を有した銀合金で構成されていることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  6. 請求項5に記載のスパッタリングターゲットであって、
    銀合金の溶解鋳造インゴットを塑性加工して作製されたことを特徴とするスパッタリングターゲット。
  7. 請求項6に記載のスパッタリングターゲットであって、
    前記塑性加工の後、さらに熱処理して作製されたことを特徴とするスパッタリングターゲット。
  8. 請求項5から7のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットであって、
    金属系不純物濃度としてBiが100ppm以下、Pbが100ppm以下、Cuが100ppm以下、Feが100ppm以下であり、トータル純度が3N以上であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  9. 請求項5から8のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットであって、
    表面粗さが3μm未満、粒径が500μm未満、酸素濃度が300ppm未満であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
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