JP2014156926A - 油圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】油圧機器を追加することなく、ソレノイドバルブが出力する制御圧を制振することが可能な油圧制御装置を提供する。
【解決手段】油圧制御装置は、ソレノイドバルブのソレノイドコイルに電流を供給する電流供給手段81と、ソレノイドコイルを流れる電流値を検出する電流検出手段82と、記電流供給手段81によりソレノイドコイルに供給させる電流値を指令する電流指令部72と、電流検出手段82が検出した電流値に、予め設定された振幅を超えた振動が存在するか否かを検出する振動検出部73と、振動検出部73が振動を検出したとき、電流指令部72が指令する電流値に、検出した振動と逆位相の振動を有する電流値を付加させる補正部74とを備える。
【選択図】図4
【解決手段】油圧制御装置は、ソレノイドバルブのソレノイドコイルに電流を供給する電流供給手段81と、ソレノイドコイルを流れる電流値を検出する電流検出手段82と、記電流供給手段81によりソレノイドコイルに供給させる電流値を指令する電流指令部72と、電流検出手段82が検出した電流値に、予め設定された振幅を超えた振動が存在するか否かを検出する振動検出部73と、振動検出部73が振動を検出したとき、電流指令部72が指令する電流値に、検出した振動と逆位相の振動を有する電流値を付加させる補正部74とを備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、油圧制御装置、特にソレノイド弁を備えた油圧制御装置に関する。
従来、自動変速機において、クラッチやブレーキなどの摩擦係合要素に制御圧を供給するためにソレノイドバルブ(ソレノイド弁)を用いることが知られている。ソレノイドバルブには、出力ポートから出力された制御圧をフィードバックさせて、スプール弁に押圧力を付加させるフィードバック油圧室を有するものがある。
ソレノイドバルブでは、様々な要因によって制御圧に振動(脈動)が不可避的に発生する。制御圧に振動が発生すると、制御圧で制御される油圧機器に最低限必要な圧力を供給できない状況が発生する、自動変速機を搭載した車両が振動する、耐久性能が劣化するなどの不具合がある。そこで、例えば、特許文献1,2には制御圧を制振する技術が記載されている。
特許文献1には、圧力応動壁であるダイヤフラムを用いて2つの室に区画した圧力応動装置を油路に設ける技術が記載されている。特許文献2には、オリフィスとチェック弁とを、1つの油路には直列に、他の油路には並列に設ける技術が記載されている。
しかしながら、上記特許文献1,2に記載された技術は、油圧機器を追加するものであるため、重量及びコストが増加する。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、油圧機器を追加することなく、ソレノイドバルブが出力する制御圧を制振することが可能な油圧制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、油圧が供給される入力ポートと調圧した油圧を供給する出力ポートとを連通する油室、前記油室内に移動可能に収容され、位置に応じて前記入力ポートと前記出力ポートとの連通量を制御するスプール弁、通電される電流量に応じて、前記スプール弁を移動させるソレノイド、及び、前記出力ポートから出力された油圧を受けて、前記連通量を小さくする方向に前記スプール弁を作用させるフィードバック油圧室とを有するソレノイド弁と、前記ソレノイドに電流を供給する電流供給手段と、前記ソレノイドを流れる電流値を検出する電流検出手段と、前記電流供給手段により前記ソレノイドに供給させる電流値を指令する電流指令手段と、前記電流検出手段が検出した電流値に、予め設定された振幅を超えた振動が存在するか否かを検出する振動検出手段と、前記振動検出手段が前記振動を検出したとき、前記電流指令手段が指令する電流値に、前記振動と逆位相の振動を有する電流値を付加させる補正手段とを備えることを特徴とする。
ソレノイド弁の出力ポートから供給される油圧(以下、この油圧を「制御圧」という)には、様々な要因によって振動(脈動)が不可避的に発生する。制御圧に振動が発生すると、フィードバック油圧室に供給される油圧(以下、この油圧を「フィードバック油圧」という)にも同様の振動が発生する。そして、フィードバック油圧に振動が発生すると、スプール弁が振動して、ソレノイドに逆起電力が発生する。そのため、ソレノイドに実際に流れる電流は、電流供給手段から供給される電流の他に、逆起電力によって発生した電流が付加されたものとなる。
そこで、本発明では、電流検出手段が検出した電流値に予め設定された振幅を超えた振動が存在することを振動検出手段が検出したとき、補正手段は、電流指令手段が指令する電流値に、前記振動と逆位相の振動を有する電流値を付加させる。よって、振動を打ち消し、制御圧を制振することが可能となる。
そして、本発明では、上記特許文献1,2に記載された技術のように油圧機器を追加する必要がないので、重量及びコストは然程増加しない。また、上記特許文献1,2に記載された技術のように特定の振動に対応するものではなく、様々な要因によって発生する様々な振動に対応することが可能である。
〔ベルト式無段変速機の構成〕
以下、本発明の実施形態に係る油圧制御装置によって制御されるベルト式無段変速機1について図面を参照して説明する。図1に示すように、ベルト式無段変速機1は、駆動源としてのエンジンENGの出力軸と流体式のトルクコンバータ26を介して繋がる変速機入力軸2と、これに平行に配設された変速機カウンタ軸3と、これら両軸2,3の間に配設された金属ベルト機構4と、変速機入力軸2の上に配設された前後進切換機構20とから構成される。
以下、本発明の実施形態に係る油圧制御装置によって制御されるベルト式無段変速機1について図面を参照して説明する。図1に示すように、ベルト式無段変速機1は、駆動源としてのエンジンENGの出力軸と流体式のトルクコンバータ26を介して繋がる変速機入力軸2と、これに平行に配設された変速機カウンタ軸3と、これら両軸2,3の間に配設された金属ベルト機構4と、変速機入力軸2の上に配設された前後進切換機構20とから構成される。
図2及び図3を参照して、ベルト式無段変速機1は、油圧ポンプ31から油路32を介して圧送された作動油を元圧とする油圧制御回路40によって制御される。
金属ベルト機構4は、変速機入力軸2上に回転自在に配設されたドライブ(DR)プーリ5と、変速機カウンタ軸3と一体回転するように変速機カウンタ軸3上に配設されたドリブン(DN)プーリ8と、両プーリ5,8に巻き掛けられた金属ベルト7とから構成される。
DRプーリ5は、変速機入力軸2の上に回転自在に且つ軸方向に移動不能に配設された固定側DRプーリ半体5Aと、この固定側DRプーリ半体5Aに対して軸方向に相対移動可能な可動側DRプーリ半体5Bとから構成される。可動側DRプーリ半体5Bの側方にはDR側シリンダ室6が形成され、油圧制御回路40から油路56を介して供給される油圧により、可動側DRプーリ半体5Bを軸方向に移動させる軸方向推力(DRプーリ軸方向推力)が発生する。
DNプーリ8は、変速機カウンタ軸3の上に結合して配設された固定側DNプーリ半体8Aと、この固定側DNプーリ半体8Aに対して軸方向に相対移動可能な可動側DNプーリ半体8Bとから構成される。可動側DNプーリ半体8Bの側方にはDN側シリンダ室9が形成され、油圧制御回路40から油路57を介して供給される油圧により、可動側DNプーリ半体8Bを軸方向に移動させる軸方向推力(DNプーリ軸方向推力)が発生する。
油圧制御回路40で、DR側シリンダ室6及びDN側シリンダ室9へ供給される油圧(御油圧DN,DR、図2参照)を制御することにより、金属ベルト7にスリップが発生しないプーリ軸推力が設定できると共に、DRプーリ5及びDNプーリ8のプーリ幅を可変設定することができる。これにより、ベルト式無段変速機1は、金属ベルト7の両プーリ5,8に対する巻き掛け半径を連続的に変化させて変速比を無段階に(連続的に)制御することができる。
前後進切換機構20は、遊星歯車機構PGSと前進用クラッチ24と後進用ブレーキ25とから構成される。遊星歯車機構PGSは、変速機入力軸2に結合されたサンギヤ21と、固定側DRプーリ半体5Aに結合されたリングギヤ23と、サンギヤ21及びリングギヤ23に噛合するピニオン22aを自転及び公転自在に軸支するキャリア22とからなるシングルピニオン式で構成される。
後進用ブレーキ25は、キャリア22をケーシングCaに固定保持可能に構成される。前進用クラッチ24は、サンギヤ21とリングギヤ23とを連結可能に構成される。前進用クラッチ24が係合されると、サンギヤ21、キャリア22及びリングギヤ23が変速機入力軸2と一体的に回転し、DRプーリ5は変速機入力軸2と同一方向(前進方向)に駆動される。一方、後進用ブレーキ25が係合されるとキャリア22がケーシングCaに固定保持され、リングギヤ23がサンギヤ21と逆方向(後進方向)に駆動される。
なお、遊星歯車機構PGSはダブルピニオン式で構成することもできる。この場合、固定側DRプーリ半体5Aをキャリアに結合させ、後進用ブレーキをリングギヤに設ければよい。
エンジンENGの動力は、金属ベルト機構4、前後進切換機構20を介して変速されて変速機カウンタ軸3に伝達される。変速機カウンタ軸3に伝達された動力は、ギヤ27a,27b,28a,28bを介してディファレンシャル機構29に伝達され、ここから図示しない左右の車輪に分割して伝達される。
〔油圧制御回路の構成〕
以下、本発明の油圧制御装置に含まれる油圧制御回路40について説明する。図2に示すように、油圧制御回路40は、PHレギュレータバルブ41、DRレギュレータバルブ42、DNレギュレータバルブ43、CRバルブ44、4個のリニアソレノイドバルブ(電磁バルブ)45〜48、LCコントロールバルブ49、及びマニュアルバルブ50を備える。
以下、本発明の油圧制御装置に含まれる油圧制御回路40について説明する。図2に示すように、油圧制御回路40は、PHレギュレータバルブ41、DRレギュレータバルブ42、DNレギュレータバルブ43、CRバルブ44、4個のリニアソレノイドバルブ(電磁バルブ)45〜48、LCコントロールバルブ49、及びマニュアルバルブ50を備える。
PHレギュレータバルブ41には、エンジンENGにより駆動される油圧ポンプ31によってオイルタンクから汲み上げた作動油が油路32を介して圧送される。PHレギュレータバルブ41は、油圧ポンプ31から圧送された作動油を調圧してライン圧PHを生成する。
PHレギュレータバルブ41により調圧されたライン圧PHの作動油は、油路51を介してDRレギュレータバルブ42及びDNレギュレータバルブ43に供給される。また、PHレギュレータバルブ41により調圧されたライン圧PHの作動油は、油路52を介してCRバルブ44に供給される。
CRバルブ44は、油路52から供給された作動油のライン圧PHを減圧して、制御圧CR圧を生成する。CRバルブ44で生成された制御圧CRの作動油は、油路53を介して4個のリニアソレノイドバルブ45〜48に供給される。
DRCリニアソレノイドバルブ45は、詳細は図示しないが、ソレノイドへの通電量に応じてスプールバルブが変位し、CRバルブ44により減圧された制御圧CRから通電量に応じて信号圧DRCを生成して、油路54を介してDRレギュレータバルブ42に供給する。DNCリニアソレノイドバルブ46は、詳細は図示しないが、ソレノイドへの通電量に応じてスプールバルブが変位し、CRバルブ44により減圧された制御圧CRから通電量に応じて信号圧DNCを生成して、油路55を介してDNレギュレータバルブ43に供給する。
DRレギュレータバルブ42は、信号圧DRCの作動油が供給されて、ライン圧PHを調圧して供給圧DRを生成する。DRレギュレータバルブ42で生成された供給圧DRの作動油は、油路56を介してDR側シリンダ室6に供給される。DNレギュレータバルブ43は、信号圧DRCの作動油が供給されて、ライン圧PHを調圧して供給圧DNを生成する。DNレギュレータバルブ43で生成された供給圧DNの作動油は、油路57を介してDN側シリンダ室9に供給される。
このように、DRC,DNCリニアソレノイドバルブ45,46への通電量を制御することによってDRプーリ5及びDNプーリ8の側圧が増減すると共に、DRプーリ5及びDRプーリ8のプーリ幅が変化して、金属ベルト7の巻掛け半径がする。これにより、エンジンENGの出力を駆動輪に伝達させる変速比を無段階に変化させることができる。
LCCリニアソレノイドバルブ47は、図3を参照して、ソレノイド47cへの通電量に応じてスプールバルブ47bが変位し、CRバルブ44により減圧された制御圧CRから通電量に応じて信号圧LCCを生成して、油路58を介してLCコントロールバルブ49に供給する。
LCコントロールバルブ49は、油路58を介して供給される信号圧LCCの作動油を調圧して、油路59を介してLCシフトバルブ60に供給する。LCシフトバルブ60は、詳細は図示しないが、ソレノイドへの通電量のオン・オフにより、トルクコンバータ26の締結(オン)・開放(オフ)を制御する。
このように、LCCリニアソレノイドバルブ47から供給されるLCC圧の作動油はトルクコンバータ26の制御に使用される。トルクコンバータ26の係合容量(滑り量)は、LCCリニアソレノイドバルブ47のソレノイド47cへの通電量によって調整される。
CPCリニアソレノイドバルブ48は、詳細は図示しないが、ソレノイドへの通電量に応じてスプールバルブが変位し、CRバルブ44により減圧された制御圧CRを通電量に応じた信号圧CPCを生成して、油路61を介してマニュアルバルブ50に供給する。マニュアルバルブ50のスプールバルブは、運転者の図示しないシフトレバーの操作に応じて移動する。
シフトレバーがD(前進)レンジに操作されると、後進用ブレーキ25から作動油が排出されると共に、前進用クラッチ24に油圧が供給されて前進用クラッチ24が締結(オン)される。一方、シフトレバーがR(後進)レンジに操作されると、前進用クラッチ24から作動油が排出されると共に、後進用ブレーキ25に油圧が供給されて後進用ブレーキ25が締結する。このように、CPCリニアソレノイドバルブ47から供給される信号圧CPCの作動油は前進用クラッチ24及び後進用ブレーキ25の締結、開放制御に使用される。
〔ソレノイドバルブの構成〕
以下、リニアソレノイドバルブ45〜48について説明する。リニアソレノイドバルブ45〜48は同様の構成であるので、以下では、LCCリニアソレノイドバルブ47を例に挙げて説明する。また、以下では、LCCリニアソレノイドバルブ47を単に「ソレノイドバルブ47」ともいう。
以下、リニアソレノイドバルブ45〜48について説明する。リニアソレノイドバルブ45〜48は同様の構成であるので、以下では、LCCリニアソレノイドバルブ47を例に挙げて説明する。また、以下では、LCCリニアソレノイドバルブ47を単に「ソレノイドバルブ47」ともいう。
図3に示すように、ソレノイドバルブ47は、油室47a、スプールバルブ(スプール弁)47b、ソレノイド47c、フィードバック油圧室47d、及びスプリング47eを備える。
油室47aは、油圧ポンプ31からPHレギュレータバルブ41及びCRバルブ44を介して制御圧CRが供給される入力ポート47fと、調圧した油圧(制御圧)LCCを供給する出力ポート47gと備えており、入力ポート47fと出力ポート47gとは油室47aにより連通されている。入力ポート47fは、CRバルブ44と繋がる油路53に連なり、出力ポート47gは、LCコントロールバルブ49に繋がる油路58と連なる。
スプールバルブ47bは、油室47a内に軸方向(図中左右方向)に移動可能に収容され、その位置に応じて入力ポート47fと出力ポート47gとの連通量を制御する。
ソレノイド47cは、円筒状に形成されたソレノイドコイル47h、ソレノイドコイル47hの中空部に軸方向に移動自在に配置されたプランジャ47i、及びヨークとしての機能を有するケース47jから構成される。プランジャ47iはスプールバルブ47bに連結されている。
これにより、ソレノイドコイル47hに供給される電流値に応じてプランジャ47iがこれに連結されたスプールバルブ47bを押圧する荷重が増減する。ソレノイドバルブ47は、ソレノイドコイル47hへの非通電時に入力ポート47fと出力ポート47gとの連通を遮断し、ソレノイドコイル47hへの通電時にこれらを連通するノーマルクローズタイプである。
フィードバック油圧室47dは、油室47aの右側に形成されている。フィードバック油圧室47dは、制御圧LCCを入力ポート47fと出力ポート47gとの連通量を小さくする方向(図中左方向)にスプールバルブ47bをフィードバック作用させる。具体的には、フィードバック油圧室47dには、油室47aからフィードバック油路47kを介して供給された制御圧LCCの作動油が、フィードバックポート47lからフィードバック圧として供給される。
フィードバック油圧室47dに対応する部分(フィードバック部分)のスプールバルブ47bには段差が形成されている。すなわち、スプールバルブ47bは、フィードバック部分のランド径がフィードバック部分に隣接する部分のランド径よりも小さくなっている。これにより、フィードバック部分とこれに隣接する部分の断面積差に応じた圧力がスプールバルブ47bに作用する。
スプリング47eは、スプールバルブ47bの図中右方に設けられ、スプールバルブ47bを常時図中左方に付勢する。スプリング47eは、バルブボディの側壁部とスプールバルブ47bの右側側壁部との間に、自然長より短い状態で配置されている。
さらに、ソレノイドバルブ47は、図示しないドレーンに繋がるドレーンポート47m,47n、及び大気に連通する排気ポート47oを備える。
このように構成されたソレノイドバルブ47において、ソレノイドコイル47hが非通電であるとき、スプールバルブ47bは、プランジャ47iによって右方に押圧されず、スプリング47eによって左方に付勢されるだけであるので、図中に示す位置に存し、入力ポート47fと出力ポート47gとの連通を遮断する。従って、出力ポート47gから制御圧LCCは出力されない。
ソレノイドコイル47hに通電されたとき、スプールバルブ47bは、ソレノイド47cの励磁力に移動するプランジャ47iによって右方に押圧され、スプリング47eによって左方に付勢されると共に、フィードバック油圧室47dに入力されるフィードバック圧によって左方に押圧される。これにより、スプールバルブ47bは、これらの圧力のバランスがとれた位置に移動し、入力ポート47fと出力ポート47gとを連通する。そして、通電量に応じて、連通量は定まり、出力ポート47gから制御圧LCCを出力する。
〔制御ユニット〕
以下、本発明の油圧制御装置に含まれる制御ユニット70について説明する。図4に示すように、制御ユニット70は、図示しないCPU等により構成された電子回路ユニットであり、油圧制御回路40、電流供給手段81及び電流検出手段82に接続される。また、制御ユニット70には、エンジン回転信号、エンジンスロットル開度信号、車速信号などの各種信号が入力される。
以下、本発明の油圧制御装置に含まれる制御ユニット70について説明する。図4に示すように、制御ユニット70は、図示しないCPU等により構成された電子回路ユニットであり、油圧制御回路40、電流供給手段81及び電流検出手段82に接続される。また、制御ユニット70には、エンジン回転信号、エンジンスロットル開度信号、車速信号などの各種信号が入力される。
電流供給手段81は、制御ユニット70から入力された制御信号に応じた電流値の電流を、リニアソレノイドバルブ45〜48の各ソレノイドコイルに供給する。電流供給手段81は、例えば、トランジスタであり、図示しない電源に接続される。電流検出手段82は、リニアソレノイドバルブ45〜48の各ソレノイドコイルに実際に流れる電流値を検出する。
このように、制御ユニット70、電流供給手段81及び電流検出手段82は、リニアソレノイドバルブ45〜48に対して作用するが、以下、LCCリニアソレノイドバルブ47に対する作用を例に挙げて説明する。
制御ユニット70は、メモリ71に保持された制御プログラム又は処理プログラムを、CPUで実行することによって、電流指令部(電流指令手段)72、振動検出部(振動検出手段)73、及び補正部(補正手段)74として機能し、油圧制御回路40及び電流供給手段81を制御する。
電流指令部72は、ソレノイドバルブ47のソレノイドコイル47hに供給する電流値を電流供給手段81に指令する、
振動検出部73は、電流検出手段82が検出した電流値に予め設定された振幅を超えた振動が存在するか否かを検出する。
振動検出部73は、電流検出手段82が検出した電流値に予め設定された振幅を超えた振動が存在するか否かを検出する。
ソレノイドバルブ47から出力される制御圧LCCに振動(脈動)が発生すると、フィードバック油圧にも同様の振動が発生する。そして、フィードバック油圧に振動が発生すると、スプールバルブ47bを介してプランジャ47iが振動して、ソレノイドコイル47hに逆起電力が発生する。そのため、ソレノイドコイル47hに実際に流れる電流は、電流供給手段81からソレノイドコイル47hに供給されて電流の他に、逆起電力による電流が付加されたものとなる。そこで、電流検出手段82で検出した電流値と電流指令部72が指令した電流値との差分を比較することによって、制御圧LCCに振動が発生しているか否かを検出することができる。
具体的には、図5(a)に示すように、電流指令部72が指令する電流の指令値Icは一定である。そこで、電流検出手段82で検出した電流値Irにおいて、振幅が予め設定された以上の大きさであり、且つ、振動回数が予め設定された以上である場合に、振動検出部73は、振動が存在すると判定する。
補正部74は、振動検出部73が振動を検出したとき、図5(b)に示すように、電流指令部72が指令する指令値Icに、検出した振動と逆位相の振動を有する電流値を付加させ、指令値をIaとする。具体的には、補正部74は、検出した振幅と同じ、又は検出した振幅に予め設定された係数を掛けた大きさの振幅で、且つ、検出した振動周期と同じ振動周期で検出した振動とは逆位相になる指令値Iaを、電流指令部72に出力する。
このように、ソレノイドコイル47hに実際に流れる電流値Irに振動が存在すると振動検出部73が判定した場合、この振動と逆位相を有する補正値を補正部74は電流指令部72に出力する。よって、図5(a)及び図5(b)に示すように、ソレノイドバルブ47が出力する制御圧LCCの振動を打ち消して、制御圧LCCを制振することが可能となる。
そして、これにより、LCコントロールバルブ49が最低限必要な制御圧LCCを常時確保することが可能となる、ベルト式無段変速機1を搭載した車両の振動を抑制することが可能となる、振動によって耐久性能の劣化を抑制することが可能になるなどの効果が得られる。
また、ソレノイドバルブ47が出力する制御圧LCCに振動する要因は様々であり、要因が解明されていないものもある。そして、要因によって、振幅や振動周期などは変化する。本実施形態では、上記特許文献1,2に記載された技術のように予め油圧機器を追加するのではなく、実際に発生した様々な振動にフォワード制御によって対応することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、油圧制御回路40について説明した。しかし、本発明に含まれる油圧制御回路は、油圧制御回路40に限定されず、ベルト式無段変速機1などの変速機、その他の油圧制御機構を制御するためものであれば、任意の油圧制御回路が含まれる。
また、ベルト式無段変速機1について説明した。しかし、本発明の油圧制御装置が制御する変速機は、ベルト式無段変速機1に限定されず、他の既知の構成の無段変速機、有段変速機などであってもよい。
1…ベルト式無段変速機、 4…金属ベルト機構、 5…DRプーリ、 6…DR側シリンダ室、 7…金属ベルト、 8…DRプーリ、 9…DR側シリンダ室、 24…前進用クラッチ、 25…後進用ブレーキ、 26…トルクコンバータ、 31…油圧ポンプ、 40…油圧制御回路、 41…PHレギュレータバルブ、 42…DRレギュレータバルブ、43…DNレギュレータバルブ、 44…CRバルブ、 45…DRCリニアソレノイドバルブ、 46…DNCリニアソレノイドバルブ、 47…LCCリニアソレノイドバルブ、ソレノイドバルブ(ソレノイド弁)、 47a…油室、 47b…スプールバルブ(スプール弁)、 47c…ソレノイド、 47d…フィードバック油圧室、 47e…スプリング、 47f…入力ポート、 47g…出力ポート、 47h…ソレノイドコイル、 47i…プランジャ、 47j…ケース、 48…CPCリニアソレノイドバルブ、 49…LCコントロールバルブ、 50…マニュアルバルブ、 60…LCシフトバルブ、 70…制御ユニット、 71…メモリ、 72…電流指令部、 73…振動検出部、 74…補正部、 81…電流供給手段、 82…電流検出手段、 ENG…エンジン、 PGS…遊星歯車機構。
Claims (1)
- 油圧が供給される入力ポートと調圧した油圧を供給する出力ポートとを連通する油室、前記油室内に移動可能に収容され、位置に応じて前記入力ポートと前記出力ポートとの連通量を制御するスプール弁、通電される電流量に応じて、前記スプール弁を移動させるソレノイド、及び、前記出力ポートから出力された油圧を受けて、前記連通量を小さくする方向に前記スプール弁を作用させるフィードバック油圧室とを有するソレノイド弁と、
前記ソレノイドに電流を供給する電流供給手段と、
前記ソレノイドを流れる電流値を検出する電流検出手段と、
前記電流供給手段により前記ソレノイドに供給させる電流値を指令する電流指令手段と、
前記電流検出手段が検出した電流値に、予め設定された振幅を超えた振動が存在するか否かを検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段が前記振動を検出したとき、前記電流指令手段が指令する電流値に、前記振動と逆位相の振動を有する電流値を付加させる補正手段とを備えることを特徴とする油圧制御装置。
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