JP2014156123A - 液体収容容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間の保管でも液体の品質を保持することが可能な液体収容容器を提供する。
【解決手段】液体収容体の裏側の側面には、第1凹部と封止フィルムとの間に液体収容部が形成され、表側の側面には、第2凹部と表示ラベルとの間に空気通路が形成される。液体を排出すると、外部から取り込まれた空気が空気通路を介して液体収容部に供給される。そして、表示ラベルは、液体収容容器に貼着される基材層と、白PET層と、印刷層と、蒸着PET層とが、少なくともこの順序で積層される。こうすれば長期に亘る保管時に、液体中の成分が空気通路内に拡散しても、外部に漏れ出すことがない。その結果、長期間に亘って保管される場合でも、液体の品質を保持することが可能となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、インクなどの液体を噴射する液体噴射装置に適用されて、内部に液体を収容する液体収容容器に関する。
印刷媒体上にインクを噴射して画像を印刷する印刷装置が広く使用されている。この印刷装置では、噴射ヘッドが設けられたキャリッジを印刷媒体上で往復動させながら、噴射ヘッドからインクを噴射することによって画像を印刷する。また、噴射されるインクは、インクカートリッジと呼ばれる専用の収容容器に収納されて、キャリッジに搭載されている。
ここで、キャリッジ上でインクカートリッジが搭載されるスペースには限りがあるから、インク収容量を大きくしようとすると、インクカートリッジは縦長形状にならざるを得ない。すると、インクが満タンの時と残り少なくなった時とで、インク液面の高さが大きく異なることになって、噴射ヘッドへのインクの供給圧力が変化する。そこで、この供給圧力の変化を吸収するために、インクカートリッジ内には、膜弁や圧力室などからなる圧力調整機構が組み込まれている(特許文献1)。
この負圧発生機構を有するインクカートリッジでは、インクが収容されるインク室が複数の小さな部屋に区画されており、そして、インクが減るに従って外部から空気を取り込むための空気通路は、途中に圧力調整室を備えた複雑な経路に形成されている。これは、噴射ヘッドにインクを供給する際に、カートリッジから流出するインクと、カートリッジ内に流入する空気とで適度な圧力差が確保されるようにすることや、キャリッジとともにインクカートリッジが往復動する際にインク液面の攪拌によって気泡が混入し難くすることや、たとえインクに気泡が混入した場合でも、その影響ができるだけ抑制されるようにすることなどを考慮したためである。
そして、このように複雑な構造を有するインクカートリッジの製造を容易にするために、インクカートリッジは次のようにして形成される。先ず、インクカートリッジの本体となる樹脂ケースを、ちょうど四角い浅い容器を横に立てて開口面が横方向を向いたような形状に形成するとともに、ケースの内部に複数のリブを縦横に設けることによって、ケース内部を複数に区画しておく。そして、大きく開口した面にフィルムを貼着して封止することによって、複数の領域に区画されたインク室を形成する。また、樹脂ケースの背面側には空気通路の形状に浅い溝を形成し、その上からフィルムを貼り付けることによって空気通路および圧力調整室を形成するようになっている。更に、収容されたインクの品質を保持する目的で、インク室側に貼り付けられるフィルムは、インク中の揮発成分や水分などを通さないフィルム(高バリア性フィルム)が用いられる。こうすることで、インクカートリッジが印刷装置に装着されない状態で長期間に亘って保管された場合でも、インクの性状が劣化することを回避することができる(特許文献2)。また、空気通路側のフィルムには、インクの種類や、インクカートリッジの製品名、適用可能な印刷装置などが印刷されている。
特開2003−094682号公報 特開2008−105727号公報
しかし今日では、インクカートリッジを印刷装置に装着しない状態で、より長期間に亘って保管された場合でも、内部に収容されているインクの品質を保持可能とすることが望まれるようになっている。こうしたことを実現するために、インクカートリッジ全体を、高バリア性フィルムの包装袋で包装することも考えられるが、インクカートリッジに印刷されたインクの種類や、製品名などを読み難くなる虞がある点や、別途、包装袋が必要になる点で好ましくない。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、長期間に亘る保管によっても内部に収容されたインクなどの液体の品質を保持することが可能な液体収容容器の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の液体収容容器は次の構成を採用した。すなわち、
液体を内部に収容し、前記液体を噴射する液体噴射装置に装着されるための液体収容容器であって、
液体収容容器本体と、
前記液体収容容器本体の一方の側に貼着された封止フィルムと、
前記液体収容容器本体の他方の側に貼着された、前記液体の種類を示す画像が印刷された表示ラベルと、を備え、
前記液体収容容器の底面に、前記液体噴射装置に前記液体を供給するための液体供給口が設けられ、
前記液体収容容器本体の前記一方の側に、前記液体供給口に連通する第1凹部が形成され、
前記第1凹部と前記封止フィルムとの間に、前記液体を収容するための液体収容部が形成され、
前記液体収容容器本体の前記他方の側に、溝形状に形成された凹部である第2凹部が形成され、
前記第2凹部の開口部と前記表示ラベルとの間に、前記液体収容容器の外部から取り込まれた空気を前記液体収容部に導くための空気通路が形成され、
前記表示ラベルは、前記液体収容容器本体に貼着される基材層と、PET材料によって形成された白PET層と、前記画像が印刷された印刷層と、蒸着成分を含むPET材料によって形成された蒸着PET層とが、少なくともこの順序で積層されて構成されていることを特徴とする。
このような本発明の液体収容容器は、液体収容容器を構成する液体収容容器本体の一方の側面に形成された第1凹部と封止フィルムとの間に液体収容部が形成されており、この液体収容部に液体が収容される。また、他方の側面に形成された第2凹部と表示ラベルとの間に空気通路が形成されている。尚、以下では表示ラベルが貼着された側の側面を「表」側と呼び、封止フィルムが貼着された側の側面を「裏」側と呼んで区別するものとする。そして、表側に貼着された表示ラベルは、液体収容容器本体に貼着される基材層と、白色のPET材料によって形成された白PET層と、画像が印刷された印刷層と、蒸着成分を含むPET材料によって形成された蒸着PET層とが、少なくともこの順序で積層されて構成されている。
液体収容容器内の液体を液体供給口から排出すると、排出した分だけの空気が外部から液体収容部に供給されるが、この空気は、表示ラベルと第2凹部との間に形成された空気通路を経由して液体収容部に供給されるようになっている。従って、液体を収容したままで液体収容容器を長期間に亘って保管している状態では、液体中の成分が、液体収容部内から空気通路内に拡散している。そこで、表示ラベルを、少なくとも基材層、白PET層、印刷層、蒸着PET層を備えて、これらがこの順番となるように積層した表示ラベルとしておく。こうすれば、液体中の成分が空気通路内に拡散してきても、液体収容容器の外部に漏れ出すことを、蒸着PET層で防止することができる。その結果、液体収容容器が長期間に亘って保管された場合でも、内部に収容された液体の品質を保持することが可能となる。
また、上述した本発明の液体収容容器においては、第1凹部に複数のリブを設けることによって、第1凹部を複数の領域に区分けしておくこととしてもよい。
こうすれば、第1凹部に封止フィルムを貼着する際に、リブにも封止フィルムを貼着することができるので、封止フィルムをしっかりと貼着することができ、その結果、液体収容部内の液体を確実に封止することが可能となる。また、第1凹部を複数の領域に区分けしておけば、封止フィルムを貼着することによって液体収容部内が複数の領域に区分けされることになる。このため、たとえば液体収容容器を左右方向(あるいは上下方向)に揺するような動きが加わった場合でも、内部に収容されている液体の液面が大きく暴れて、液体内に気泡が混入することを抑制することが可能となる。
また、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の液体収容容器は下記の構成を採用することができる。すなわち、液体を内部に収容し、前記液体を噴射する液体噴射装置に装着されるための液体収容容器であって、前記液体噴射装置に前記液体を供給するための液体供給口と、前記液体を収容するための液体収容部とが形成された液体収容容器本体と、前記液体収容容器本体に貼着された、前記液体の種類を示す画像が印刷された表示ラベルと、を備え、前記液体収容容器本体に、溝形状に形成された凹部が形成され、前記凹部の開口部と前記表示ラベルとの間に、前記液体収容容器の外部から取り込まれた空気を前記液体収容部に導くための空気通路が形成され、前記表示ラベルは、前記画像が印刷された印刷層と、前記印刷層よりも外層に用いられる蒸着薄膜層と、を含むことを特徴とする。この構成によれば、液体収容容器に収容される液体の品質保持期間を大幅に延長することができる。
また、上記液体収容容器は下記の構成を採用することもできる。すなわち、上記液体収容容器において、前記表示ラベルは、前記液体収容容器本体に貼着される基材層と、PET層と、前記印刷層と、前記蒸着薄膜層を含む蒸着PET層とが、少なくともこの順序で積層されて構成されている、ことが好ましい。この構成によれば、当該表示ラベルの構成においても、液体収容容器に収容される液体の品質保持期間を大幅に延長することができる。
また、上記液体収容容器は下記の構成を採用することもできる。すなわち、上記液体収容容器において、前記空気通路は、前記液体収容部に連通する第1空気通路と、大気解放孔に連通する第2空気通路と、前記第1空気通路と前記第2空気通路との間に位置する空気溜りと、を含む、ことが好ましい。この構成によれば、液体収容部からのインク成分の拡散を微量に抑えることができ、液体収容容器に収容される液体の品質保持期間を大幅に延長することができる。
また、上記液体収容容器は下記の構成を採用することもできる。すなわち、上記液体収容容器において、前記空気通路は、前記液体収容部に第1連通孔を介して連通する第1空気通路と、大気解放孔に第2連通孔を介して連通する第2空気通路と、前記第1空気通路と前記第2空気通路との間に位置する空気溜りと、を含む、ことが好ましい。この構成によれば、液体収容部からのインク成分の拡散を微量に抑えることができ、液体収容容器に収容される液体の品質保持期間を大幅に延長することができる。
また、上記液体収容容器は下記の構成を採用することもできる。すなわち、上記液体収容容器において、前記蒸着薄膜層は、アルミナ蒸着層である、ことが好ましい。この構成によれば、蒸着薄膜層のバリア性を高めることができ、液体収容容器に収容される液体の品質保持期間を大幅に延長することができる。
また、上記液体収容容器は下記の構成を採用することもできる。すなわち、上記液体収容容器において、前記蒸着薄膜層は、透明性を有する、ことが好ましい。この構成によれば、蒸着薄膜層のバリア性を高め、液体収容容器に収容される液体の品質保持期間を大幅に延長することができるほか、印刷層に印刷された表示の視認性を阻害することがない。
また、前記表示ラベルは、前記液体収容容器本体のうち前記表示ラベルが貼着された第1面から、前記第1面に隣接する第2面にかけて折り込まれて、前記第2面にも貼着されていることを特徴とする。これによれば、1つの面に表示ラベルを貼着する手間とほとんど同じ手間で、もう1つの面にも表示ラベルを貼着することができる。加えて、2つの面に別々に表示ラベルを貼着する場合に比べて、表示ラベルの数も減らすことが可能となる。
インクジェットプリンターのキャリッジにインクカートリッジが搭載された状態を例示した斜視図である。 インクカートリッジの外観形状を示す斜視図である。 インクカートリッジの裏側に貼り付けられた封止フィルムを剥がすことによってインクカートリッジの内部構造を示した平面図である。 インクカートリッジの表側に貼り付けられた表示ラベルを剥がすことによってインクカートリッジの内部構造を示した平面図である。 インクカートリッジの裏側に貼り付けられた封止フィルムの詳細な構造を示した説明図である。 インクカートリッジの表側に貼り付けられた表示ラベルの詳細な構造を示した説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.インクカートリッジの構造:
B.インクカートリッジの表側の側面に貼着される表示ラベルの構成:
A.インクカートリッジの構造 :
図1は、インクジェットプリンター1のキャリッジ10にインクカートリッジ100が搭載された状態を例示した説明図である。図示されるように、インクジェットプリンター1には、印刷媒体2の上で往復動するキャリッジ10が設けられており、インクカートリッジ100は、このキャリッジ10に搭載されている。キャリッジ10の底面側(印刷媒体2に向き合う側)には、インクを噴射する噴射ヘッド20が、インクカートリッジ100毎に設けられており、インクカートリッジ100内に収容されているインクが噴射ヘッド20に供給されて、噴射ヘッド20から印刷媒体2に向けて噴射される。尚、図示したインクジェットプリンター1は、シアン色のインク(Cインク)、マゼンタ色のインク(Mインク)、イエロー色のインク(Yインク)、および黒色のインク(Kインク)を用いて画像を印刷しており、これに対応してキャリッジ10には、Cインクを収容したインクカートリッジ100、Mインクを収容したインクカートリッジ100、Yインクを収容したインクカートリッジ100、Kインクを収容したインクカートリッジ100の4つのインクカートリッジ100が搭載されている。
図2は、キャリッジ10に搭載されているインクカートリッジ100の外観形状を示した斜視図である。図示されるようにインクカートリッジ100は、略直方体形状をしており、カートリッジ本体102は硬質の樹脂材料で形成されている。また、図1に例示したように、インクカートリッジ100は狭いキャリッジ10に複数並べて搭載される関係上、インクカートリッジ100は、底面が狭く薄い形状に形成されている。また、異なるインクを収容した複数のインクカートリッジ100が搭載されるので、それぞれのインクカートリッジ100には、表側の側面から上面にかけて折り曲げるように表示ラベル110が貼り付けられており、この表示ラベル110にインクの種類などが印刷されている。図2(a)には、インクカートリッジ100の表側の側面から上面にかけて表示ラベル110が貼り付けられている様子が示されている。
一方、インクカートリッジ100の裏側の側面には、インクの成分を通さない封止フィルム120が貼り付けられている。後述するようにインクカートリッジ100の裏側の側面は開口しており、開口部に封止フィルム120を貼り付けてインクを封止することによって初めて、インクカートリッジ100内にインクを収容することが可能となる。また、インクカートリッジ100の底面には、キャリッジ10の噴射ヘッド20に向けてインクを供給するためのインク供給口104が設けられている。
図3は、インクカートリッジ100の裏側の側面に貼り付けられた封止フィルム120を剥がすことによって、インクカートリッジ100の内部構造を示した平面図である。図示されるように、インクカートリッジ100の裏側に添付された封止フィルム120を剥がすと、大きく開口した凹部(第1凹部)106が現れる。また、この凹部106は、縦横に設けられた複数のリブ102rによって、大きくは領域106a〜106dの4つの領域に区分けされている。そして、インクカートリッジ100の裏側に封止フィルム120を貼り付けて凹部106を封止することによって、インクを収容するインク室(液体収容部)が、凹部106と封止フィルム120との間に形成される。
ここで、図3を参照しながら、凹部106を構成する4つの領域(従って、インク室の構成)について簡単に説明しておく。図3に斜線を付して示されるように、紙面上で上側には、上部インク室となる領域106aが設けられており、その下方には、下部インク室となる領域106bが設けられている。下部インク室なる領域106bに対して紙面上で左側には、細かい斜線を付して示した領域106cが設けられている。この領域106cには、図示しないセンサーが設けられており、センサー室となる。更に、センサー室となる領域106cの上方には、バッファー室となる領域106dが設けられている。そして、バッファー室となる領域106dは、小さな丸い連通孔106hによって圧力調整室107に連通している。圧力調整室107には図示しない膜弁やバネなどが内蔵されており、キャリッジ10に供給されるインクの圧力を調整する機能を有している。
噴射ヘッド20からインクを噴射する際には、上部インク室(図3では領域106a)から、下部インク室(図3では領域106b)、センサー室(図3では領域106c)、バッファー室(図3では領域106d)と経由して、連通孔106hから圧力調整室107に流入した後、インク供給口104から噴射ヘッド20に供給されるようになっている。また、図3に示されるように、上部インク室となる領域106aに対して紙面上で右側には、空気室となる領域108dも設けられている。この領域108dには連通孔108hが設けられており、後述するように、インクカートリッジ100の表側に設けられた空気通路に繋がっている。また、この空気室となる領域108dの下端側は、前述した上部インク室となる領域106aと繋がっており、いわゆる「マリオットの瓶」と呼ばれるメカニズムが働くようになっている。
図4は、インクカートリッジ100の表側に貼り付けられた表示ラベル110を剥がすことによって、インクカートリッジ100の内部構造を示した平面図である。図示されるように、インクカートリッジ100の表側に添付された表示ラベル110を剥がすと、細長い溝(第2凹部)108が現れる。図4では、溝108に斜線を付して表示している。この溝108は、カートリッジ本体102の底面に開口した大気解放孔108oに連通した連通孔108pを始端として、何度も向きを変えながら蛇行する細長い上流側溝108aと、図3を用いて前述した連通孔108hを終端として蛇行する細長い下流側溝108cと、上流側溝108aおよび下流側溝108cの間に設けられて、浅い凹型に形成された略長方形の中間溝108bなどから構成されている。そして、インクカートリッジ100の表側に表示ラベル110を貼り付けると、上流側溝108aと表示ラベル110とによって上流側空気通路が形成され、中間溝108bと表示ラベル110とによって空気溜まりが形成され、下流側溝108cと表示ラベル110とによって下流側空気通路が形成される。また、溝108の隣(図4の紙面上では右側)には、圧力調整室107の表面構造が見えている。
図5は、カートリッジ本体102の裏側の側面に貼り付けられた封止フィルム120の詳細な構造を示した説明図である。図示されるように封止フィルム120は、インクカートリッジ100に収容されたインクに接する側から順番に、ポリプロピレン(以下、PP)層、ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)層、ナイロン層が、接着層を介して積層されている。また、PET層の片側の表面には、薄いアルミナ蒸着層が形成されている。図5に示されるようにPET層は2層に設けられているから、アルミナ蒸着層も2層に設けられていることになる。このため、封止フィルム120は、高いバリア性を有することとなる。そして、このような封止フィルム120を用いて、インクカートリッジ100の裏側に開口した凹部106を封止することにより、凹部106と封止フィルム120との間にインク室(インク収容部)を形成する。こうすれば、インク内の水分や揮発成分は、封止フィルム120のアルミナ蒸着層で封止されて外部に漏れ出すことがない。その結果、インクカートリッジ100を長期間に亘って保管した場合でも、インクカートリッジ100内のインクの性状が劣化することを回避することができる。
これに対してカートリッジ本体102の表側の側面のほとんどの部分には、空気通路となる溝108しか形成されていない。また、カートリッジ本体102の表側には、インクの種類などを表示する必要がある。そこで、カートリッジ本体102の表側に貼り付けられる表示ラベル110は、次のような構成としている。
B.インクカートリッジの表側の側面に貼着される表示ラベルの構成 :
図6は、カートリッジ本体102の表側の側面に貼り付けられる表示ラベル110の詳細な構造を示した説明図である。図示されるように表示ラベル110は、カートリッジ本体102に接する側から順番に、PP層(基材層)、白色ポリエチレンテレフタレート(以下、白PET)層、印刷層、PET層が、接着層を介して積層されている。印刷層は、インクカートリッジ100に収容されたインクの種類などを表示する画像が印刷される層である。また、この印刷層の上に積層されたPET層は透明なので、印刷層に印刷された画像を保護するとともに、画像を容易に視認することができる。このようにして構成された表示ラベル110が、カートリッジ本体102の表側の側面に貼り付けられることによって、図4に示した溝108と表示ラベル110との間に空気通路が形成される。また、表示ラベル110は、図6(a)に示すように、カートリッジ本体102の側面から上部が折り込まれるようにして、上面側にも貼り付けられる。
ここで、図4を用いて前述したように、表示ラベル110が貼り付けられるカートリッジ本体102の表側は、主に溝108による空気通路が形成されるだけであり、封止フィルム120が貼り付けられる裏側とは異なってインク室は形成されないので、表示ラベル110には、インク中の水分の蒸発や揮発成分の揮発を抑える性能(高バリア性)は不要と考えられてきた。しかし、今日では、インクカートリッジ100が長期間に亘って保管された場合でも、そのインクカートリッジ100が新品(インクジェットプリンター1に一度も装着されていない状態)であれば、現状よりも更に長期間に亘って、インクカートリッジ100内のインクの品質を保持可能なことが要請されるようになっている。
こうした要請に応えるために、インクと直に接する封止フィルム120に、もう一層のアルミナ蒸着層を追加してバリア性を向上させることや、あるいはインクカートリッジ100全体を高バリア性フィルムの包装袋で包装することなどが考えられる。しかし、封止フィルム120のアルミナ蒸着層を2層から3層にしても、それほどには大きな効果を望むことはできず、また、インクカートリッジ100を高バリア性フィルムの包装袋で包装すると、新たに包装袋を用意して、インクカートリッジ100を包装する手間が生じるので面倒である。
そこで、本実施例のインクカートリッジ100では、図6(b)に示されるように、表示ラベル110の最外層のPET層を、後述の蒸着PET層に変更することとした。ここで、前述したように表示ラベル110は、インクカートリッジ100内のインクと触れることはない。従って、表示ラベル110には、封止すべき成分(インク中の水分や揮発成分)が接触しないか、接触しても極めて微量と考えられるので、表示ラベル110の中にアルミナなどの蒸着層を設けてバリア性を付与しても、それほど大きな効果が得られないものと予想されていた。加えて、たとえアルミナなどの蒸着層を設けるとしても、印刷層の上に厚い蒸着層を設けると印刷された表示が視認し難くなるので、十分な厚さの蒸着層を設けることができず、従って、高いバリア性を付与することは困難であると予想されていた。
しかし、表示ラベル110の最外層のPET層を蒸着PET層に変更したところ、新品の状態(インクジェットプリンター1に一度も装着されていない状態)で保管されているインクカートリッジ100のインクの品質保持期間が、従来に比べて約1.5倍に延長されることが確かめられた。これは、インクカートリッジ100の裏側のインク室に収容されたインクの成分(水分や揮発成分など)が、連通孔108hを経由して表側の空気通路内に拡散しており、拡散してきた成分がインクカートリッジ100の外部に漏れ出すことを表示ラベル110の蒸着PET層が防止したためと考えられる。もちろん、小さな連通孔108hを経由して拡散してくるインクの成分は極微量であるため、表示ラベル110の蒸着PET層によって封止される成分も僅かな量に過ぎないと考えられる。しかし、従来のインクカートリッジ100でも新品の状態ではかなりの長期間(たとえば2年間)に亘ってインクの品質を保持可能であり、その保持期間を更に延長するためには、表示ラベル110から漏れ出す僅かな量のインク成分を封止することが有効であり、そのため、品質の保持期間が約1.5倍にも延長されたものと考えられる。
また、表示ラベル110の最外層に用いられた蒸着PET層は、次のようなPET層であり、十分な透明性を有している。このため、印刷された表示の視認性を損なうことはない。先ず、真空成膜装置内に、蒸着対象の長尺状のPETフィルムの巻き取りを装着する。そして、そのフィルムを搬送しながら、蒸発原材料(ここでは、金属アルミニウム。ガラスやセラミックスなどを用いることも可能)を電子線加熱方式で加熱蒸発させ、酸素ガス、炭酸ガスと不活性ガスなどとの混合ガスの存在下で、PETフィルム上に所定膜厚の蒸着薄膜層を形成させる。こうして蒸着成分を有するフィルム状の蒸着PET層を形成する。このような蒸着PET層としては、凸版印刷株式会社から「GXフィルム」という商品名で市販されているフィルムを用いることができる。
以上に説明したように、本実施例のインクカートリッジ100では、表示ラベル110の最外層に設けられていたPET層を蒸着PET層に変更することで、新品の状態(インクジェットプリンター1に一度も装着されていない状態)で保管されているインクカートリッジ100のインクの品質保持期間を、大幅に延長することが可能となる。また、表示ラベル110の最外層を蒸着PET層に変更するだけなので、インクカートリッジ100の製造工程や、製造コストなどに対する影響も最小限に抑制することが可能である。加えて、蒸着PET層は十分な透明性を有しているため、印刷層に印刷された表示の視認性も何ら阻害することがない。
以上、各種の実施形態を説明したが、本発明は上記すべての実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
1…インクジェットプリンター、2…印刷媒体、10…キャリッジ、20…噴射ヘッド、100…インクカートリッジ、102…カートリッジ本体、102r…リブ、104…インク供給口、106a〜106d…領域、106h…連通孔、107…圧力調整室、108…溝、108a…上流側溝、108b…中間溝、108c…下流側溝、108d…領域、108h…連通孔、108o…大気解放孔、108p…連通孔、110…表示ラベル、120…封止フィルム。

Claims (9)

  1. 液体を内部に収容し、前記液体を噴射する液体噴射装置に装着されるための液体収容容器であって、
    液体収容容器本体と、
    前記液体収容容器本体の一方の側に貼着された封止フィルムと、
    前記液体収容容器本体の他方の側に貼着された、前記液体の種類を示す画像が印刷された表示ラベルと、を備え、
    前記液体収容容器の底面に、前記液体噴射装置に前記液体を供給するための液体供給口が設けられ、
    前記液体収容容器本体の前記一方の側に、前記液体供給口に連通する第1凹部が形成され、
    前記第1凹部と前記封止フィルムとの間に、前記液体を収容するための液体収容部が形成され、
    前記液体収容容器本体の前記他方の側に、溝形状に形成された凹部である第2凹部が形成され、
    前記第2凹部の開口部と前記表示ラベルとの間に、前記液体収容容器の外部から取り込まれた空気を前記液体収容部に導くための空気通路が形成され、
    前記表示ラベルは、前記液体収容容器本体に貼着される基材層と、PET材料によって形成された白PET層と、前記画像が印刷された印刷層と、蒸着成分を含むPET材料によって形成された蒸着PET層とが、少なくともこの順序で積層されて構成されていることを特徴とする液体収容容器。
  2. 請求項1に記載の液体収容容器において、
    前記第1凹部は、複数のリブによって複数の領域に区分けされた凹部であることを特徴とする液体収容容器。
  3. 液体を内部に収容し、前記液体を噴射する液体噴射装置に装着されるための液体収容容器であって、
    前記液体噴射装置に前記液体を供給するための液体供給口と、前記液体を収容するための液体収容部とが形成された液体収容容器本体と、
    前記液体収容容器本体に貼着された、前記液体の種類を示す画像が印刷された表示ラベルと、を備え、
    前記液体収容容器本体に、溝形状に形成された凹部が形成され、
    前記凹部の開口部と前記表示ラベルとの間に、前記液体収容容器の外部から取り込まれた空気を前記液体収容部に導くための空気通路が形成され、
    前記表示ラベルは、前記画像が印刷された印刷層と、前記印刷層よりも外層に用いられる蒸着薄膜層と、を含むことを特徴とする液体収容容器。
  4. 請求項3に記載の液体収容容器において、
    前記表示ラベルは、前記液体収容容器本体に貼着される基材層と、PET層と、前記印刷層と、前記蒸着薄膜層を含む蒸着PET層とが、少なくともこの順序で積層されて構成されている、ことを特徴とする液体収容容器。
  5. 請求項3または4に記載の液体収容容器において、
    前記空気通路は、前記液体収容部に連通する第1空気通路と、大気解放孔に連通する第2空気通路と、前記第1空気通路と前記第2空気通路との間に位置する空気溜りと、を含む、ことを特徴とする液体収容容器。
  6. 請求項3または4に記載の液体収容容器において、
    前記空気通路は、前記液体収容部に第1連通孔を介して連通する第1空気通路と、大気解放孔に第2連通孔を介して連通する第2空気通路と、前記第1空気通路と前記第2空気通路との間に位置する空気溜りと、を含む、ことを特徴とする液体収容容器。
  7. 請求項3ないし6のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
    前記蒸着薄膜層は、アルミナ蒸着層である、ことを特徴とする液体収容容器。
  8. 請求項3ないし7のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
    前記蒸着薄膜層は、透明性を有する、ことを特徴とする液体収容容器。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
    前記表示ラベルは、前記液体収容容器本体のうち前記表示ラベルが貼着された第1面から、前記第1面に隣接する第2面にかけて折り込まれて、前記第2面にも貼着されていることを特徴とする液体収容容器。
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