JP2014154803A - Led発光装置とそれを用いた車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチLEDタイプのLED発光装置を用い、放射光量を選択して点灯させることを可能な車両用灯具とした場合に、製品歩留まり低下を抑制し、長期に亘って安定し、さらに光源の渾然一体性に優れ、各点灯状態においても配光が揃い、見栄えを向上させることが可能なLED光源を提供する。
【解決手段】同一のLED素子が複数搭載されたLED発光装置で、装置の光学中心と中心が一致する円形状の第一のキャビティと、それを囲うようにリング状の第二のキャビティとを備えた基台部と、第一のキャビティ内に載置されたLED素子群Aと第二のキャビティ内に載置されたLED素子群Bを有し、各群の各LED素子の中心を夫々LED発光装置の光学中心に同心円上に等間隔に配置することで、光学中心に対してシンメトリックな素子配置とし、LED素子群Aのみの点灯状態と、全ての素子の点灯状態の二つの点灯状態を選択できるように外部端子を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、LED発光装置とそれを用いた車両用灯具に関し、特にマルチLEDタイプのLED発光装置とそれを用いて光量を選択して点灯させることを可能とした車両用灯具に関する。
自動車のテールライト(尾灯)は、ヘッドライトと連動して後続車に位置を知らせるために夜間常時点灯する灯具である。車種によっては、このテールライトにダブル球という1つで2種類の光り方をする電球を用いてストップライトを兼用するものがある(以下、ストップ&テールライトと表記)。これは後続車に注意を促すため、ブレーキが掛けられた時に、通常(テールライト点灯時)よりもより多くの光量で光る様にしているものである。
近年、車両用灯具のLED化の趨勢に伴って、ストップ&テールライトもLED光源が採用されるようになってきた。
図14は車両用灯具用の光源を示す例で、マルチLEDタイプのLED発光装置10の発光面を上方から眺めた図である。これは複数個(図14の例では6個)のLED素子101を搭載した面実装型LED発光装置であり、回路パターン付の四角形の基台部103にこれとほぼ同形状で中央に円形状の穴の開いた枠体102が接着され、基台部と枠体の丸穴で形成さキャビティ104内に複数個のLED素子101を搭載し、基台表面上のパターンと電気接続した後にキャビティ104内を透明樹脂で封止することで作成されるものである。
図15は前記LED発光装置10において、6個のLED素子101が並列に内部接続した場合の結線した例を示すものである。並列接続の場合、図15(b)のように調整抵抗Rを各LED素子に直列に挿入して、各LED素子間の順方向電圧のばらつきによる電流の偏りを是正することが好ましい。しかし今日、不要な電力ロス、素子数増加によるコスト等を削減するという需要者のニーズに答えるために、LED素子特性(発光特性や電気特性)に関して細かにビンニングを実施し、素子間で電圧偏りや発光特性の偏りを抑えるようにペアリングしながらLED素子を搭載して仕立て、図15(a)のように調整抵抗Rを挿入せず並列接続(以下、完全並列と略す)したものが一般的となっている。
図16は文献1で開示された多数個のLED素子111を用いた発光装置によるストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路例で、ストップ&テールライトの点灯状態(光量)の切換はLED発光装置12を駆動する直流電流の電流比で設定し点灯制御する方法で行われている。
図16の例について、LED発光装置12はLED素子111の内部接続が5シリーズ接続したものを更に3パラレル接続したものとなっており、テールライト点灯用スィッチSW1がON(ヘッドライト点灯と連動)時に電流制限抵抗R122によって定まる電流値でLED発光装置12が全点灯し、ストップライト点灯用スィッチSW2がON(ブレーキと連動)時に電磁リレーMCが励磁されることで、SW1のON/OFFの如何に関わらず、LED発光装置12の電流制限抵抗はR122にR123が並列に接続され、二つ抵抗値の並列値によって定まる電流値でLED発光装置12が全点灯する様になっている。
尚、他の点灯回路例として、テールライト点灯とストップライト点灯の二つのモードを定電流回路によって切換える場合もある。
実開昭62−015042号報
ストップライトとテールライトの点灯時の光量比率(以下、単に光量比率と記述)は例えば5:1という様に極端に強度に差を設けた設定となっている。図16に示した点灯回路ように従来技術の直流電流設定によって光量を変化させる方式では、以下のような課題が生ずることが懸念される。
第一の懸念点は、LED初期特性におけるリニアリティ(電流−光出力特性の直線性)のばらつきに起因するものである。一般的にLEDのリニアリティは図17の特性図に示すようであり、駆動電流(順方向電流)に対して全域的にリニアリティが確保されているものではなく、低い駆動電流域では結晶欠陥などによる非発光再結合分が健在化してリニアリティが悪化し、また高い駆動電流域でもキャリアのオーバーフローによりリニアリティが悪化する傾向にある。この特性は個々のLED素子によってばらつきがあるので、ストップライトとテールライトの二つの駆動電流設定値の何れかがリニアリティの悪化する領域に設定されている場合、光量比率がばらつき、製品歩留まりの低下の要因となる虞がある。
第二の懸念点は、経年使用における光量低下率に起因するものである。LEDは一般的に低駆動電流時の光出力変化率が高駆動電流時に比較して大きくなる傾向にある。
第三の懸念点は、LED素子接続回路に起因するものである。図15(a)に示したような完全並列接続(調整抵抗の挿入のない並列接続)されているLED発光装置の場合、駆動電流が十分高い状態では、各LED素子の等価直列抵抗(一般的な整流ダイオードに比較して大きい)が立ち上がり電圧Vthの微小なばらつきによって生ずる素子間での電流の偏りを是正するように働き、発光量の偏りも是正されるが、低い駆動電流域では各LED素子の等価直列抵抗により所謂ドロッパー抵抗として作用する調整電圧分が、LED素子個々のVthに比較して極単に小さくなり、素子間で電流の偏り、それに伴う発光量の偏りが生じる。それによって、ストップライトとテールライトの二つの駆動電流設定値に対する光量比率の設定が不如意となり製品歩留まりの低下の要因となる虞がある。
上記のように駆動電流の変化で光量比率を設定する場合の不具合を解消する手法として、今日様々なドライバーICも市販され標準的な光量調整方式として認識されているPWM(パルス幅変調)方式による光量比率設定方式も考えられるが、その場合、回路コストが増大することと、不必要な電圧や電流スパイクに伴うEMI(電磁波障害)が懸念される。
さらに、低光量の発光部と高光量の発光部を一つの光源部に設けて切換える方式も考えられるが、渾然一体性に劣り、配光も二つの点灯状態で差異が生じ灯具の品位および意匠性を欠くものとなる。
本発明は、上記の各課題を解決して、マルチLEDタイプのLED発光装置を用い、光量を選択して点灯させることを可能とした車両用灯具とした場合に、製品歩留まりの低下を抑制し、長期に亘って安定し、さらに光源の渾然一体性に優れ、上述の二つの点灯状態においても配光が揃い、見栄えを向上させるようにした車両用灯具と専用のLED光源を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1-に記載の発明によれば、
同一のLED素子が複数搭載されたLED発光装置であって、該装置の光学中心Oと中心が一致するように配設された円形状の第一のキャビティと、前記第一のキャビティとリング状の枠部で仕切られて、該キャビティを囲うように配設されたリング状の第二のキャビティと、を備えた基台部と、前記第一のキャビティ内に載置された1個以上複数個のLED素子によるLED素子群Aと前記第二のキャビティ内に載置された少なくともLED素子群Aの素子数を上回る個数のLED素子によるLED素子群Bを有し、前記LED素子群Aは素子数が1個のとき、前記第一のキャビティ内でLED発光装置の光学中心Oの位置に該LED素子の中心が一致するように配置され、前記LED素子群Aは素子数が複数個のとき、前記第一のキャビティ内でLED発光装置の光学中心Oに対して該LED素子の中心が同心円上に等間隔に並ぶように配置され、前記LED素子群Bは、前記第二のキャビティ内でLED発光装置の光学中心Oに対して該LED素子の中心が同心円上に等間隔に並ぶように配置され、前記第一のキャビティではLED素子群Aを被覆するように第一の樹脂封止部が形成されており、前記第二のキャビティではLED素子群Bを被覆するように第二の樹脂封止部が形成されており、LED素子群AのLED素子を全て一括して点灯するための外部端子と、LED素子群BのLED素子を全て一括して点灯するための外部端子が別個に設けられていることを特徴とするLED発光装置を用いて、
各群の各LED素子を一様にリニアリティの良好な電流領域に設定して点灯させることにより、LED素子群AのみとLED素子群AとLED素子群Bを全て点灯する二つの点灯状態において中心光軸が揃うように点灯させることが可能で、ストップ&テールライト兼用灯具用として、光源の渾然一体性に優れ、上述の二つの点灯状態においても配光が揃えることが可能な光源とすることができ、さらに上述の二つの点灯状態における光量比の安定した設定が可能となり、LED素子間で生じる経年使用時の光量低下率のばらつきも軽減され、さらに各LED素子の降下電圧も略同一となることからLED発光装置の内部素子結線に起因する発光量の偏りも軽減される。
上記目的を達成するため、本発明の請求項2に記載の発明によれば、
前記第一のキャビティと第二のキャビティを仕切るリング状の枠部の上端部が前記第一の封止樹脂部と第二の封止樹脂部の樹脂表面の高さより低く、封止樹脂に覆われていることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置とすることで、
前記LED素子群AとLED素子群Bの双方が点灯する全点灯状態においてリング状の枠によって生ずるリング状の暗部を補完して、配光パターン上で照射光量レベルの欠落個所の発生を抑制し、灯具に用いた場合の見栄えを向上させる。
上記目的を達成するため、本発明の請求項2に記載の発明によれば、
前記第一の樹脂封止部と第二の樹脂封止部の樹脂表面はドーム状に上に凸の曲面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のLED発光装置とすることで
該LED発光装置をレンズ光学系と組合せて灯具とする場合に、LED発光装置からの出射光の利用率を良好に保つことができる。
上記目的を達成するため、本発明の請求項2に記載の発明によれば、
LED素子群Aの個数n個としたとき、LED素子群Bの個数はn×m(mは2以上の整数)個であり、LED素子群AのLED素子は内部で直列接続されて一対の外部端子に接続され、LED素子群BのLED素子は内部でn個毎に並列接続したもの更にm個直列接続されて別の一対の外部端子に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のLED発光装置とすることで、
各LED素子を駆動する電流が一定であれば、降下電圧が二対の外部端子ともにほぼ等しくなり、LEDストリング状にLED発光装置を複数個繋げて使用する場合に扱いやすく、またバッテリー電圧とLED素子による降下電圧の兼合いでLED素子群Aの素子数nを適切に定めることにより灯具として電力利用効率の向上を図りやすくなる。
上記目的を達成するため、本発明の請求項2に記載の発明によれば、
L請求項1乃至4のLED発光装置を光源として、LED素子群Aのみを点灯させるモードはテールライトとして、LED素子群AおよびLED素子群Bの全てのLED素子を点灯させるモードはストップライトとして用いることを特徴としたテール&ストップライト兼用の車両用灯具とし、
各群の各LED素子を一様にリニアリティの良好な電流領域に設定して点灯させることにより、光源の渾然一体性に優れ、二つの点灯状態においても配光が揃うストップ&テールライト兼用灯具することができ、さらに二つの点灯状態における光量比の安定した設定が可能となり、LED素子間で生じる経年使用時の光量低下率のばらつきも軽減され、さらに各LED素子の降下電圧も略同一となることからLED発光装置の内部素子結線に起因する発光量の偏りも軽減される。
本発明によれば、マルチLEDタイプのLED発光装置を用い、光量を選択して点灯させることを可能とした車両用灯具とした場合に、製品歩留まりの低下を抑制し、長期に亘って安定し、さらに光源の渾然一体性に優れ、上述の二つの点灯状態においても配光が揃い、見栄えを向上させるようにした車両用灯具とすることができる。
図1は本発明によるLED発光装置の一例を示す図である。 図2は図1のLED発光装置の枠体を別構成とした例を示す図ある。 図3は図1のLED発光装置の内部素子接続を示す図ある。 図4は本発明によるLED発光装置の別の一例を示す図で、図4(a)はLED発光装置を発光面上方から眺めた図で、図4(b)は断面A−A‘を示す図である。 図5は図4のLED発光装置の内部素子接続を示す図ある。 図6は本発明によるLED発光装置の別の一例を示す図である。 図7は本発明によるLED発光装置の別の一例を示す図である。 図8は図1のLED発光装置を用いたストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路の一例を示す図である。 図9は図1のLED発光装置を二個用いた場合のストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路の一例を示す図である。 図10は図4のLED発光装置を用いたストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路の一例を示す図である。 図11は図1のLED発光装置を用いた車両用灯具の一例を示す図である。 図12は図1のLED発光装置を3個用いた車両用灯具の一例を示す図である。 図13は図7のLED発光装置を用いた車両用灯具の一例を示す図である。 図14は従来のLED発光装置の一例を示す図である。 図15は従来のLED発光装置における内部素子接続を示す図で、図15(a)は調整抵抗を挿入せず並列接続(完全並列)とした例で、図15(b)は調整抵抗を挿入した一般的な並列接続とした例である。 図16は従来例による多数個のLED素子を用いた発光装置によるストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路である。 図17は一般的なLEDの順方向電流に対する光出力のリニアリティを示す図である。
(LED発光装置について)
本発明によるLED発光装置は光量を選択して点灯させることを可能とした車両用灯具にもちいることを目的とするもので、その基本的な構成は、同一のLED素子が複数搭載されたLED発光装置であって、LED発光装置の中央に、該装置の光学中心と中心が一致する円形状の第一のキャビティと、該キャビティを囲うようにリング状の第二のキャビティと、を備えた基台部と、前記第一のキャビティ内に載置されたLED素子群Aと前記第二のキャビティ内に載置されたLED素子群Bを有し、各群の各LED素子の中心を夫々LED発光装置の光学中心に同心円上に等間隔に配置することで、該光学中心に対してシンメトリックな素子配置をとるようにし、内部で素子結線されて、LED素子群Aが点灯した状態と、LED素子群AとLED素子群Bの全てが点灯した状態の二つの点灯状態を選択できるようにLED素子群AのLED素子を全て一括して点灯するための外部端子と、LED素子群BのLED素子を全て一括して点灯するための外部端子を別個に設けたものである。
ここで、各群の各LED素子の点灯時の光量が略同一の場合には、LED素子群Aが点灯した状態と、LED素子群AとLED素子群Bの全てが点灯した状態の二つの点灯状態での光軸中心が、光学的に同軸に揃うことになる。また組み合わせる光学系により、前記第一キャビティおよび第二のキャビティの開口面を見かけ上の発光面として設定すれば、二つの点灯状態で発光面も同軸状の配置となる(以下、これを仮想同軸構成とよぶ)。
以下、図1から図6の例に基づいて本発明によるLED発光装置の特徴である機構および機能について詳細に説明する。
図1は本発明による実施例としてLED発光装置1を示すもので、図1(a)はLED発光装置1を発光面上方から眺めた図で、本発明の特徴である枠体とLED素子の配置構造を表している。図1(b)はLED発光装置1の断面を示すものである。
LED発光装置1はLED素子群Aとして1個のLED素子11とLED素子群Bとして4個のLED素子12を搭載した面実装型LED発光装置であり、導体パターン(図示せず)付の四角形の基台部17にこれとほぼ同形状で中央に円形状の穴の開いた枠体14と、該穴の中心位置と中心位置が一致するようにリング状の枠体13が載置され、基台部17と枠体13により円形状の第一のキャビティ16が形成され、基台部17と枠体13および枠体14によりリング状の第二のキャビティ15が形成されており、キャビティ16内にLED素子11が載置され、キャビティ15内に4個のLED素子12が載置され、基台部17表面上の導体パターンと電気的接続がなされた後にシリコーンまたはエポキシ等の透明樹脂で封止することでキャビティ15に樹脂封止部181を、またキャビティ16に樹脂封止部182が形成される。
本例では、キャビティ16内に載置されたLED素子群AのLED素子11の周りをキャビティ15内に載置されたLED素子群Bの4個のLED素子12が取り囲む配置となっており、前記キャビティ16の中心位置がLED発光装置1の光源中心Oとなり、前記LED素子11の中心が該光源中心Oと重なり、キャビティ16を囲うように形成されたキャビティ15内に前記LED素子12の中心が該光源中心Oに対して同心円上に等間隔となる様に分散配置されることで該光源中心に対してシンメトリックな素子配置となっている。
この例ではLED素子12の個数が4個となっているので、より具体的には、各LED素子12相互の位置関係は、各LED素子12の中心位置が該光源中心Oに対して[π/2]°回転対象であるように搭載されている。
上記の素子配置は前述の仮想同軸機構の概念に従うもので、前記LED素子12夫々の点灯時の光量が略同一であれば、該光源中心の位置に搭載されているLED素子11が1個のみで点灯した状態と、前記LED素子11,LED素子12の全てが点灯した状態の二つの点灯状態で、光学的には光軸中心がほぼ同軸に揃うことになる。
さらに、各キャビティの透明樹脂による樹脂封止部は、LED素子単独に状態に比較して、LED素子からの出射光の一部が封止樹脂部の表面(注入面)による界面反射するため、各キャビティの開口面を組合せる灯具に対する見かけ上の発光面とすれば、LED発光装置1の発光面上における輝度ムラを緩和する方向に作用する。特にキャビティ15においては該樹脂封止部がリング状の導光部として機能することで、キャビティ内のLED素子間隔が広くなる場合でもLED素子間の輝度分布に生ずる暗部を軽減するように作用する。更に、該発光面の輝度ムラを抑制するために封止樹脂に適宜光拡散材を添加しても良いし、該樹脂封止部の表面に封止樹脂が半硬化段階で転写法等により拡散効果のある微小プリズムを形成しても良い。
枠体13および枠体14は、PPA(ポリフタルアミド)、液晶ポリマー、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の高耐熱性の熱可塑性樹脂の成型で作成されるが、ガラスエポキシシートやセラミックシートの積層で作成しても良いし、更にシリコーン樹脂によるダム材の多重印刷等で作成してもよい。また枠体13と枠体14がそれら別々の製法によるものの組み合わせでも良い。
尚、枠体13は上端部131が樹脂封止面から突出した構造となるので、リング状の非発光部をLED発光装置1の発光面上に形成することになる。そのため、前記上端部131の幅(図1(b)の幅tで示す部分)は成型条件が許容する範囲内で小さくするのが好ましい。
基台部103は、LED素子11および12という発熱源が分散されて搭載されているものの、LED発光装置1の総発熱量は大きくなることが想定されるため、熱拡散性の良好なセラミック基板や金属基、あるいはや金属製リードフレーム(この場合は、例えばPLCCパッケージとしてPPAによる枠体102をインサート成形で一体成型されたものとなる)が用いられる。
前述のとおり各キャビティの開口面を組合せる灯具に対する見かけ上の発光面とすれば、LED発光装置1では、枠体13の上端部が封止樹脂の表面から突出しており該発光面上でのリング状の暗部となっているため、組み合わせる光学系(特に投影レンズ系)によっては、配光パターン上に照射光量レベルの欠落個所が生じる不具合が想定される。図2は上記LED発光装置1においてリング状の枠体13による該発光面上に存在する暗部の影響を軽減するための処置の例を示したものである。この場合、図2の断面図に示すように前記枠体14の高さを枠体13の高さよりも高くした枠体141として枠体13の上端部131を封止樹脂部183で覆い、灯具に対する見かけ上の発光面を封止樹脂部183の表面(注入面)とすることで、前述の照射光量レベルの落ち込みは緩和される。また封止樹脂に光拡散材を添加することで、さらに前記落ち込み度合はより改善することが可能である。
上述の構成によって、LED発光装置1の封止樹脂部183の表面(注入面)を見かけ上の発光面として、後述するように、組み合わせるレンズ等の光学系を適正化することにより、前記二つの点灯状態において実使用上で支障がない程度に同等な配光特性の光を外部に放射できる灯具が達成できる。
図3はLED発光装置1の内部素子結線と端子接続の好ましい一例を示すもので、LED素子11は単一で一対の外部端子(ケース電極の陰極1と陽極1)と接続され、4個のLED素子12は内部で並列(完全並列)に結線された後に、別の一対の外部端子(ケース電極の陰極2と陽極2)に接続されており、LED素子群AとしてLED素子11、あるいはLED素子群Bとして4個の並列LED素子12が別々に点灯可能となっている。
特にこの素子結線に限定するものではないが、図3の例では各LED素子を駆動する電流が一定であれば、降下電圧が二対の外部端子でほぼ等しく、LEDストリング状にLED発光装置を複数個繋げて使用する場合に扱いやすい。
図4は本発明によるLED発光装置の別の実施例を示すもので、図4(a)はLED発光装置2を発光面上方から眺めた図であり、図4(b)は断面A−A‘を示す図である。LED発光装置2はLED素子群Aの3個のLED素子21とLED素子群Bの12個のLED素子22を搭載した面実装型LED発光装置であり、前述のLED発光装置1と同様に、導体パターン(図示せず)付の四角形の基台部27にこれとほぼ同形状で中央に円形状の穴の開いた枠体24と、該穴の中心位置と中心位置が一致するようにリング状の枠体23が載置され、基台部27と枠体23により円形状の第一のキャビティ26が形成され、基台部27と枠体23および枠体24によりリング状の第二のキャビティ25が形成されており、第一のキャビティ26内にLED素子群Aの3個のLED素子21が載置され、第二のキャビティ25内にLED素子群Bの12個のLED素子22が載置され、基台部27表面上の導体パターンと電気的接続がなされた後にシリコーンまたはエポキシ等の透明樹脂で封止することでキャビティ25に樹脂封止部281が、またキャビティ26に樹脂封止部282が形成される。
本例も、前述の仮想同軸構成の概念に従うものであり、キャビティ26内に載置されたLED素子群Aの3個のLED素子21の周りをキャビティ25内に載置されたLED素子群Bの12個のLED素子22が取り囲む配置となっており、前記キャビティ16の中心位置はLED発光装置2の光源中心Oとなり、前記光源中心に対し前記LED素子21の中心が該光源中心Oと重なり、該光源中心に対する同心円状に形成されたキャビティ15内に前記LED素子12の中心が等間隔となる様に分散配置されることで該光源中心Oに対してシンメトリックな素子配置となっている。
この例における素子配置は、特に3個のLED素子21の分散配置中心は前記光源中心Oであり、12個のLED素子22の分散配置中心も前記光源中心Oと同じ位置に重なり、且つ3個のLED素子21相互の位置関係は各LED素子1の中心位置が前記光源中心Oに対して[2π/3]°回転対象であるように搭載されており、12個のLED素子22相互の位置関係は各LED素子22の中心位置が前記光源中心Oに対して[π/6]°回転対象であるように搭載されている。
尚、図4(a)では各LED素子が各素子中心とした傾きも含めて、前述の光源中心Oに対する各回転対象限定に沿うように描かれているが、各LED素子は当該LED素子中心が所定の分散配置の位置に位置するものであれば、各LED素子中心に対する回転角がほぼ一様に揃った状態で搭載する搭載方法でもよい(図示せず)。
図5はLED発光装置2の内部素子結線と端子接続の好ましい例として示すもので、LED素子群Aの3個のLED素子21は内部で直列結線された後に一対の外部端子(ケース電極の陰極1と陽極1)に接続されており、LED素子群Bの12個のLED素子22は内部で纏められて4個を並列接続したものを更に3直列接続した所謂直並列方式に接続された後に、別の一対の外部端子(ケース電極の陰極1と陽極1)に接続されている。
このような内部素子結線を採用することで各LED素子を駆動する電流が一定であれば、降下電圧が二対の外部端子ともにほぼ等しくなり、LEDストリング状にLED発光装置を複数個繋げて使用する場合に扱いやすく、またバッテリー電圧とLED素子による降下電圧の兼合いでLED素子群Aの素子数nを適切に定めることにより灯具として電力利用効率の向上を図りやすい。さらに素子群Bの接続のみであるがLED素子の1つがショートモードで故障しても他の並列群が発光を続け、1つがオープンモードで故障しても故障した以外のLED素子が発光を維持できるという利点もある。
図5に示した素子結線のようにLED素子群Bの完全並列を可能とするためには、言うまでもなく、LED素子群AとLED素子群Bの素子数に間に特定の関係が必要である。
即ち、LED素子群Aの素子数をn個、とすれば、
LED素子群Bの素子数はn×m個(nは1以上、mは2以上の整数) となる必要がある。
上記の関係は、要求されるストップライトとテールライトの点灯時の光量比率に一致するものでない可能性があるが、法規上で求められるストップライトとテールライトの点灯時の光量比率は、確保すべき最低限度の基準となっているので、目標とする光量比に対してマージンを確保するように初期状態での光量比設定(LED素子群AとLED素子群BのLED素子数を決定する)を行うようにするのが普通で、その場合、LED素子群Aの素子数に対してLED素子群Bの素子数の関係は調整可能であり、上記素子結線を可能とするために上記素子数の関係に設定するのが好ましい。
尚、上記素子結線はあくまで好ましい態様として示すもので、内部素子結線はこれに拘るものではなく、3直列では、LED素子の順方向電圧の関係から電源電圧が足りなくなる場合(例えば、12V系バッテリー車にGaN系化合物のLED素子を用いた灯具とする場合など)、3個のLED素子21、12個のLED素子22を夫々並列に接続して外部端子に接続する結線等が考えられる。
上記のLED発光装置1および2の実施例は発光面中央に位置するLED素子群A(LED発光装置1ではLED11、LED発光装置2ではLED21)とその周囲に配置されるLED素子群B(LED発光装置1ではLED12、LED発光装置2ではLED21)の素子数は、前述の二つの点灯状態における光量比率を5:1として設定した場合の例として示したものであるが、更に光量比率を高く設定する場合、即ちLED素子群AのLED素子数に対しLED素子群BのLED素子数をさらに多くする場合には、LED発光装置1および2のLED素子搭載例では、特にLED素子群Bの各LED素子の間隔が狭まって配置が密になりすぎ、素子搭載に困難さが生じたり、LED発光装置の発光面上でLED素子群BのLED素子による環状の発光部の輝度が極端に高くなり輝度ムラが生じるという懸念がある。
この場合の好ましい処置として図6にLED発光装置3を例として示す。図6はLED発光装置LED3を発光面上方から眺めた図であり、前述の仮想同軸構成の概念に従い、二つの枠体と基台により二つのキャビティを設け、各キャビティにLED素子を搭載する構成は前述のLED発光装置1およびLED発光装置2と同様である。LED発光装置3はLED素子群AのLED素子数が1個に足してLED素子群BのLED素子数が12個と極端に多く、LED発光装置1またはLED発光装置2の様にLED素子群BのLED素子をLED発光装置3の光源中心Oに対する一つの同心円上だけに搭載してしまうと、該同心円の径が大きくなり、LED素子群AのLED素子の発光部に対してLED素子群BのLED素子による環状の発光部が遊離した輝度分布となってしまう。従って、LED発光装置3ではLED素子群BのLED素子を更にLED素子321とLED素子322の二組に分けて、キャビティ35内でLED発光装置3の光源中心に対する二つの同心円上にLED素子321とLED素子322夫々を互いの素子間隔が均等となる様に配置した。
前述のLED発光装置1乃至3とレンズ光学系用いた灯具との組合わせにおいて、使用されるレンズが空間的制約によりLED発光装置の光源サイズに比べて口径を十分大きくできない場合、光取込角が狭小化することによりLED発光装置からの出射光を効率よく利用できず、灯具における光度が低下することが想定される。
図7はこの場合の有効な措置を施した例としてLED発光装置4を示すもので、図7(a)はLED発光装置4を発光面上方から眺めた図であるが、第一のキャビティ46および第二のキャビティ45内に載置されたLED素子は省略して示している。また図7(b)はLED発光装置4の側面図と半断面図を合わせて描いた図で、図7(c)は図7(b)の半断面図の封止樹脂部481の表面付近を示す詳細図である。LED発光装置4の特徴は第一のキャビティ46に形成される樹脂封止部482および第二のキャビティ45に形成される樹脂封止部481の表面形状が上に凸のドーム状に成形されていることである。
図7(c)に示すような樹脂部481の表面形状は、まず樹脂部483を枠体43および枠体44の天面上で各キャビティと接する辺縁の領域にディスペンサーや印刷による塗布後に硬化して形成しておき、その後、チクソ性が高めで加熱硬化時に粘度の低下のない封止樹脂によりキャビティ内を滴下注入し、この際、樹脂部483が封止樹脂の枠体43および枠体44の天面上で濡れ広がりを抑制するダム材として機能することでドーム形成が形成される。ここで用いる封止樹脂は硬化時に粘度が一旦低下するエポキシ系樹脂よりもシリコーン系樹脂を用いるのが好ましく、また、樹脂部483に用いる樹脂もシリコーン樹脂を用いるのが好ましい。尚、ダム材専用として高チクソ性としたものやフィラーを含有したものが上市品(例えば、ヘンケル社:Hysol_FP4451,信越シリコーン:KER−2000−DAM 等)にあり、これらを選択しても良い。
このように、樹脂封止部481および樹脂封止部482の表面をドーム状として集光機能を付与することで、レンズ光学系と組合せた場合においてもLED発光装置からの出射光の利用率を良好に保つことができる。
(実施回路例)
図8はLED発光装置1を使用した場合のストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路点灯回路の一例を示すもので、テールランプ点灯用にSW1がON(ヘッドランプ点灯と連動)した時に電流制限抵抗R21によって定まる電流値でLED素子11が点灯し、ストップランプ点灯用にSW2 がON(ブレーキと連動)した時に電磁リレーMCが励磁されることで、SW1のON/OFFの如何に関わらず、電流制限抵抗R11によって定まる電流値でLED素子群AのLED素子111、電流制限抵抗R12によって定まる電流値でLED素子群Bの並列接続された4個のLED素子12の双方が同時に点灯する様になっている。尚、ストップライトとテールライトの光量比率を4:1と設定される場合、調整抵抗R11およびR12は、R11:R12=1:4と設定されており、それにより各LED素子を全て常にほぼ等しい電流で点灯しながら、前述のストップライトとテールライトの光量比率の設定を実現している。
尚、正確にはLED発光装置1と組合せる灯具の光学系によって、LED素子群A(LED素子11)とLED素子群B(4個のLED素子12)から放射された各光量分の灯具の光学系を通した後の出射効率は一様ではないと考えられる。更に搭載されるLED素子は全て同一種であっても個々の光出力にはばらつきがある。従ってストップライトとテールライトの光量比率は
((LED素子群A+LED素子群B)のLED素子数):(LED素子群AのLED素子数)
によって定まる比率に等しくならず、LED素子数によって定まる光量比率を正確に実現させる為には、電流制限抵抗R11あるいはR12のどちらか一方を微調整する必要がある。しかしながら、法規上で求められるストップライトとテールライトの点灯時の光量比率は、確保すべき最低限度の基準となっているので、目標とする光量比に対してマージンを確保するように初期状態での光量比設定(LED素子群AとLED素子群BのLED素子数を決定する)を行うようにするのが好ましく、そのようにすれば、上記の微調整は省略できる。
図8のような電流制限抵抗方式によるLED灯具の点灯回路は非常に簡便で低コストであるが、欠点は定電圧的特性を持つLEDの降下電圧と車両のバッテリー電圧の落差によって生じる抵抗性電力損失である。従って、使用するLED素子の電圧特性と灯具が設置される車両のバッテリー電圧の関係によっては、LED発光装置1を大出力タイプ(大電流駆動タイプ)とせず、光出力を抑えた(あるいは駆動電流を抑えた)複数個のLED発光装置1を用いてLEDストリング状の結線とした方が、灯具として電力利用効率が向上し、今日の省エネルギー化への趨勢に沿うものとなる。
図9は、ストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路としてLED発光装置1を二つ用いた場合の点灯回路を示すものである。二つのLED光源装置LED1間はLED素子11とLED素子12用の外部電極(ケース陽極と陰極)が夫々独立に直列接続されている。この例でもストップライトとテールライトの光量比率の初期設定は4:1で、調整抵抗R111およびR121は基本的にR111:R121=1:4と設定される。尚、LEDストリングを構成するLED発光装置1の個数は二つに限るものではなく、適宜変更できる。例えば12V系バッテリーと1.8Vの順方向電圧のAlGaIP赤色LED素子を用いた灯具の組合わせの場合、バッテリー電圧低下を考慮し、前述のLEDストリング状の結線を構成するLED発光装置1の使用個数は4個とするのが好ましい。
図10はLED発光装置2を用いたストップ&テールライト兼用灯具の点灯回路点灯回路の例である。図8の点灯回路と同様に、テールランプ点灯用にSW1がON(ヘッドランプ点灯と連動)時に電流制限抵抗R21によって定まる電流値で3個のLED21が点灯し、ストップランプ点灯用にSW2 がON(ブレーキと連動)時に電磁リレーMCが励磁されることで、SW1のON/OFFの状態如何に関わらず、電流制限抵抗R21によって定まる電流値で3個のLED21、電流制限抵抗はR22によって定まる電流値で直並列接続された12個のLED22の双方が同時に点灯する様になっている。この例でもストップライトとテールライトの光量比率の初期設定は4:1で、調整抵抗R21およびR22は基本的にR21:R22=1:4と設定される。
LED発光装置2の様に、LED素子群AのLED素子が直列接続され、LED素子群BのLED素子が直並列接続されて構成されるものは、前述の電力利用効率を鑑み、バッテリー電圧のLED素子の順方向電圧の兼合いでLED素子の配置搭載数を設定できる。これは、複数のLED発光装置1を用いた前述のLEDストリング状の結線を構成せずに一つのLED発光装置2で省エネルギー化を考慮した灯具を構成することが可能ということであり、後述する灯具光学系の簡素化に有効である。
(灯具について)
図11は本発明によるLED発光装置を光源として用いた車両用灯具の実施例を示す図で、正面図はアウターレンズのプリズムを透過した状態で描かれており、内部を示す図は側面方向からみた断面図で描かれている。灯具5はLED発光装置1を用いた例で、主基板51に設置されたLED発光装置1と、LED発光装置1の発光面を反射面で囲繞するように設置された内周面が光放射方向に開いたホーン状の反射面である反射枠52と、反射枠52の開口に設置されプリズムカットが施されたアウターレンズ53を備える。反射枠はLED発光装置52からの光束を効率良く光出射方向のアウターレンズ53に導くとともに、見かけ上の光源サイズを拡大するように作用し、LED発光装置1のLED素子群A(この場合、LED素子11のみ)による発光面中央部のみの点灯状態と、LED素子群AとLED素子群B(この場合、LED素子11と4個のLED素子12)による発光面全域の全点灯状態の二つ点灯状態における光学系からみた光源サイズの差異を補うように作用する。アウターレンズ53は表面に形成されたプリズムにより配光調整を担うもので、灯具の発光状態によっては片側の面を粗面に加工し拡散効果も付与される。
本例では簡略化のためにLED発光装置1を用いた図で示しているが、灯具5のように一灯のみで灯具とする場合、バッテリー電圧のLED素子の順方向電圧の兼合いで、LED発光装置2を用いたほうが前述の電力利用効率を考慮すれば好ましい場合もある。言うまでもなく、灯具5として示すものを複数個用いて一つの灯具とし、LED発光装置をLEDストリング状の接続構成する場合は、LED発光装置1を用いるのが好ましい。
灯具5は例えば図8の点灯回路で各LED素子が略同一の駆動電流値で点灯制御されることで、ストップライトとテールライトを兼用し、常にリニアリティの悪化する領域を避けて動作することで、LED素子ごとに経年変化率も一様で、発光量の偏りの少なく、法規に基づく光量比率を安定して保持することが可能な灯具とすることができる。
図12は本発明によるLED発光装置を光源として用いた車両用灯具の別の実施例を示す図で、側面図は断面図で描かれ、正面図はアウターレンズのプリズムを透過した状態で描かれている。灯具6は図9の点灯回路の例で示したように、3個のLED発光装置1を用い前述のLEDストリング状の結線をすることにより光源を形成したものである。
灯具6は回路パターンが施された主基板61に搭載された3個のLED発光装置1と、各LED発光装置1夫々に発光面を反射面で囲繞するように設置された内周面が光放射方向に開いたホーン状の反射面である反射枠62と、三個の反射枠62の開口部から空間による隔たりを設けて三個の反射枠を覆うようにアウターレンズ63を備える。この場合、反射枠62は前述のように二つ点灯状態における光学系からみた光源サイズの差異を補うように作用するので、三個のLED発光装置1を一つの反射枠で囲う構成としていない。またアウターレンズ63のレンズカット面上で生じる暗部の発生を軽減するためにアウターレンズ63の開口面と三個の反射枠62の間に空隙を設けている。
図13は本発明によるLED発光装置とレンズ光学系を組合せた例を示すもので、図11の灯具5にたいして、プリズムカット面をほどこしたアウターレンズの代わりに鏡筒74により保持された集光用の凸レンズ72(または凸フレネルレンズ)と光拡散用の凹メニスカスレンズ73(または凹フレネルレンズ)をLED発光装置4と組合せている。ここでLED発光装置4を用いたのは、前述したように樹脂封止部表面がドーム状で集光機能が付与されており、LED発光装置からの出射光を該レンズの光取込角内に集め、LED発光装置からの出射光を集め、出射光の利用効率を改善するためである。
この場合、凸レンズ72の焦点位置をLED発光装置4の裏面側に仮想光点Pの位置と設定することで、本発明によるLED発光装置のLED素子配置によりストップとテールライトの二つモードにおける点灯時の配光を実用上問題ない程度に類似したものとできる。特に遠視野領域から観測した時の両モードにおける点灯時における視認角は相違のないものとできる。
尚、上述までのLED発光装置の説明は、自動車のストップ&テールライトに用いるLED光源にたいするものであるが、この用途に限らず、GAN系化合物の青色LED素子を用い蛍光体層を前述のキャビティ内に設けることにより白色発光装置として一般照明の光源に用いることや、前述のLED素子群AとLED素子群BのLED素子の発光色を異なるものとして装飾照明の光源として用いることも可能である。これらの用途でも簡単な切換え装置で照明光の照度が切換え可能な照明装置とすることができる。その他にも、特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に考え得る範囲も本発明に含まれる。
1、2、3、4 LED発光装置
5、6、7 灯具
11、21、31 LED素子群AのLED素子
12、22、321、322 LED素子群BのLED素子
13、23、33、43 リング状の枠体
14、24、34、44 枠体
15、25、35、45 LED素子群Bが載置されるリング状のキャビティ
16、26、36、46 LED素子群Aが載置される円形状のキャビティ
181、281、481 リング状のキャビティに形成される封止樹脂部
182、282、482 円形状のキャビティに形成される封止樹脂部
483 ダム用の樹脂部
51、61、71 主基板
52、62 反射枠
53、63 アウターレンズ
72 凸レンズ
73 凹メニスカスレンズ
74 鏡筒

Claims (5)

  1. 同一のLED素子が複数搭載されたLED発光装置であって、
    該装置の光学中心Oと中心が一致するように配設された円形状の第一のキャビティと、前記第一のキャビティとリング状の枠部で仕切られて、該キャビティを囲うように配設されたリング状の第二のキャビティと、を備えた基台部と、
    前記第一のキャビティ内に載置された1個以上複数個のLED素子によるLED素子群Aと前記第二のキャビティ内に載置された少なくともLED素子群Aの素子数を上回る個数のLED素子によるLED素子群Bを有し、
    前記LED素子群Aは素子数が1個のとき、前記第一のキャビティ内でLED発光装置の光学中心Oの位置に該LED素子の中心が一致するように配置され
    前記LED素子群Aは素子数が複数個のとき、前記第一のキャビティ内でLED発光装置の光学中心Oに対して該LED素子の中心が同心円上に等間隔に並ぶように配置され
    前記LED素子群Bは、前記第二のキャビティ内でLED発光装置の光学中心Oに対して該LED素子の中心が同心円上に等間隔に並ぶように配置され
    前記第一のキャビティではLED素子群Aを被覆するように第一の樹脂封止部が形成されており、
    前記第二のキャビティではLED素子群Bを被覆するように第二の樹脂封止部が形成されており、
    LED素子群AのLED素子を全て一括して点灯するための外部端子と、
    LED素子群BのLED素子を全て一括して点灯するための外部端子が別個に設けられていることを特徴とするLED発光装置。
  2. 前記第一のキャビティと第二のキャビティを仕切るリング状の枠部の上端部が前記第一の封止樹脂部と第二の封止樹脂部の樹脂表面の高さより低く、封止樹脂に覆われていることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。
  3. 前記第一の樹脂封止部と第二の樹脂封止部の樹脂表面はドーム状に上に凸の曲面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のLED発光装置。
  4. LED素子群Aの個数n個としたとき、LED素子群Bの個数はn×m(mは2以上の整数)個であり、LED素子群AのLED素子は内部で直列接続されて一対の外部端子に接続され、LED素子群BのLED素子は内部でn個毎に並列接続したもの更にm個直列接続されて別の一対の外部端子に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のLED発光装置。
  5. 請求項1乃至4のLED発光装置を光源として、
    LED素子群Aのみを点灯させるモードはテールライトとして、
    LED素子群AおよびLED素子群Bの全てのLED素子を点灯させるモードはストップライトとして
    用いることを特徴としたテール&ストップライト兼用の車両用灯具。
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