JP2014154671A - インターコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ接合が不要であり、配線作業性に優れるインターコネクタを提供する。
【解決手段】本発明によって提供されるインターコネクタは、所定の間隔をおいて配列される複数の導電体セル同士を電気的に接続するためのインターコネクタである。このインターコネクタは、前記複数の導電体セルを挟むように配置された絶縁層と、該絶縁層に支持された導電部と、を備える。また、前記導電部は、前記複数の導電体セル間の導電経路を構成するように配置されている。そして、前記導電部の少なくとも一部は導電性接着層である。
【選択図】図1

Description

本発明は、インターコネクタに関する。詳しくは、太陽電池モジュール等における太陽電池セルその他の導電体セル同士を電気的に接続するためのインターコネクタに関する。
光エネルギーを電力に変換する太陽電池モジュールは、クリーンな発電装置として、ソーラーファームや住宅設置用ソーラーパネルなど様々な規模において幅広く用いられている。また、そのようなモジュールに用いられる太陽電池セルとして、結晶型に典型的な略正方形状のものだけでなく、長尺状シートに半導体膜を形成した帯状等の形状を有する太陽電池セルが提案されており(例えば特許文献1)、上記セルの形状に応じてモジュールが設計されている。このような太陽電池モジュールでは、該モジュールを構成する複数の太陽電池セルは配線によって電気的に接続されている。この配線によって各太陽電池セルにより発電された電気エネルギーは取り出され、太陽電池モジュールの外部に供給される。
従来より用いられている太陽電池モジュールは、例えば図9に示すように、所定の間隔をおいて配列された複数の太陽電池セル102a,102b,102cを備える。太陽電池セル102aの表面電極103aと太陽電池セル102bの裏面電極104bとはそれぞれ、金属箔等からなる配線110aにはんだ105で接合されており、これによって、隣りあう2つの太陽電池セル102a,102bは電気的に接続されている。この種の従来技術を開示する技術文献として特許文献2〜5が挙げられる。また、はんだ接合に代えて、金属箔の両面に熱硬化性かつ導電性の接着剤層を形成して該接着剤層で接合を行う配線手法が特許文献6にて提案されている。
なお、上記特許文献3では、ニッケル等の導電性物質を分散させた導電性接着シートが太陽電池モジュールに適用されている。上記太陽電池モジュールとは異なる技術分野に目を向けると、例えば特許文献7,8において、導電性を有する粘着シートが提案されている。
特開2011−176148号公報 国際公開第2010/061795号 特許第3805996号公報 特開2005−93923号公報 特開2000−315811号公報 特開2012−9884号公報 特開平8−185714号公報 特開2012−7093号公報
図9に示すような従来の配線は、各セルとはんだ等で個別に接合しなければならず接続作業(以下、配線作業ともいう。)に手間と時間を要する。また、はんだ接合等のように接合の際に加熱を行う場合には、加熱によりセルの特性が低下し、セルに反りや割れが生じる虞がある。はんだ接合ではフラックス汚染の問題もある。
本発明は、上記従来の課題を解決するために創出されたものであり、その目的は、はんだ接合が不要であり、配線作業性に優れるインターコネクタを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明によると、所定の間隔をおいて配列される複数の導電体セル同士を電気的に接続するためのインターコネクタが提供される。このインターコネクタは、前記複数の導電体セルを挟むように配置された絶縁層と、該絶縁層に支持された導電部と、を備える。また、前記導電部は、前記複数の導電体セル間の導電経路を構成するように配置されている。さらに、前記導電部の少なくとも一部は導電性接着層である。かかる構成によると、複数の導電体セル間の導電経路を構成する導電部を絶縁層の表面に配置し、絶縁層で複数の導電体セルを挟むことにより、複数の導電体セルの電気的接続(配線)を容易に実現することができる。上記の構造は導電性接着層の接着作用を利用することで実現され得る。したがって、上記の構成によると、複数の導電体セルの配線作業性が向上する。また、上記インターコネクタは、はんだ接合が不要であるため、はんだ接合によるデメリット(典型的には、セルの反りや割れ、特性低下、フラックス汚染)が生じない。したがって、本発明によると、各導電体セル間を物理的に分離した配線で連結するような従来の配線手法(典型的には、はんだ等を用いて行う手法)と比べて配線作業性に優れるインターコネクタが提供され得る。なお、本明細書において「所定の間隔」とは、ここに開示されるインターコネクタ(あるいは後述する積層フィルム)を取り付け可能な間隔を指し、等間隔であること等の制限は特にない。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記導電部は複数存在し、該複数の導電部はそれぞれ独立して配置されている。このように構成することで、絶縁層で導電体セル群(典型的には前記複数の導電体セルからなる導電体セル群)を挟み、導電性接着層によって接着することにより、導電体セル群の電気的接続(配線)を一括して行い得る。これにより、配線作業性を飛躍的に向上させることができる。上記導電部の数は、導電体セルの配列方向に沿う方向に2以上(好ましくは3以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは7以上)であることが好ましい。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記導電部は、前記絶縁層に支持された金属層を備える。また、前記導電性接着層は、前記金属層の表面の少なくとも一部に配置されている。このように金属層を設けることにより、導電体セル間の導電性をさらに向上させることができる(換言すると、抵抗を低下させることができる)。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記絶縁層として、第1絶縁層および第2絶縁層を備える。前記第1絶縁層と前記第2絶縁層とは、前記導電部を支持する面が互いに対向するように、かつ前記複数の導電体セルを挟むように配置されている。また、前記第1絶縁層には、前記導電部として、隣りあう2つの導電体セルのうち一方の導電体セルの表面と接続する第1導電部が支持されている。前記第2絶縁層には、前記導電部として、前記隣りあう2つの導電体セルのうち他方の導電体セルの裏面と接続する第2導電部が支持されている。そして、前記第1導電部と前記第2導電部とは、前記隣りあう2つの導電体セルの間において接続している。上記の構成によると、第1導電部と第2導電部とが、隣りあう2つの導電体セルの間において接続することで、一方の導電体セル−第1導電部−第2導電部−他方の導電体セルが電気的に接続し、隣りあう2つの導電体セル間の導電経路が構築される。また、上記の構成は、従来の配線に対して優れた利点を有する。すなわち、従来の配線は、図9に示すように、セル102aの表面電極103aとセル102bの裏面電極104bとを接続するために、セル102a,102bの側面の間を横切ってセル102a,102b間をかけ渡す必要があったため、金属製の配線がセル端部と接触してセル端部が割れる虞があった。この問題は、例えば上記特許文献6のように配線とセルとの接合手段として導電性接着剤層を採用するだけでは本質的には解決されない。これに対して、ここに開示されるインターコネクタの好ましい一態様では、第1導電部と第2導電部とが接続されていることで上記2つの導電体セルが電気的に接続するので、2つの導電体セルの側面の間を横切っていた上記従来の金属配線が不要となる。そのため、上記金属配線を原因とするセル端部の割れが生じない。なお、本明細書において導電体セルの表面とは、上記導電体セル群に共通する導電体セルの一方の面(第1面)を指す便宜的な表現であり、同様に、導電体セルの裏面とは上記導電体セル群に共通する導電体セルの他方の面(第2面;上記一方の面(第1面)とは反対側の面)を指す便宜的な表現であり、それ以外は何ら限定的に解釈されない。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記第1導電部と前記第2導電部の少なくとも一方は、該第1導電部と該第2導電部の他方と接続する一部分が前記導電性接着層によって構成されている。このように構成することで、第1導電部と第2導電部とが導電性接着層の接着力によって良好に接着される。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記第1導電部は、前記一方の導電体セルの表面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第1導電性接着層によって構成されている。また、前記第2導電部は、前記他方の導電体セルの裏面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第2導電性接着層によって構成されている。このように構成することで、導電部と導電体セルとが良好に接着される。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記絶縁層は、隣りあう2つの導電体セルの配列方向に平行する折り線を起点として折り返されることによって該隣りあう2つの導電体セルを挟むように構成されている。一の絶縁層を所定の折り線を起点にして折り返して導電体セル群を挟むことにより、複数の導電体セルの電気的接続(配線)を容易に実現することができ、その結果、複数の導電体セルの配線作業性が向上する。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記導電部は、前記折り線によって区分される第1領域と第2領域とからなる。また、前記導電部は、前記第1領域にて前記隣りあう2つの導電体セルのうち一方の導電体セルの表面と接続し、かつ前記第2領域にて該隣りあう2つの導電体セルのうち他方の導電体セルの裏面と接続している。このように構成することで、上記2つの導電体セルの電気的接続が導電部によって実現される。また、上記2つの導電体セル間の導電経路を構成する導電部は、上記2つの導電体セルを挟むように折り返されているので、2つの導電体セルの側面の間を横切るような配線とはならない。そのため、上記従来の金属配線で問題になったようなセル端部の割れは生じない。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記第1領域は、前記一方の導電体セルの表面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第1導電性接着層によって構成されている。また、前記第2領域は、前記他方の導電体セルの裏面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第2導電性接着層によって構成されている。このように構成することで、導電部と導電体セルとが良好に接着される。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記導電性接着層は導電性粘着シートである。上記導電性粘着シートの粘着性(典型的には、初期段階において再剥離可能な粘着性(初期タック))を利用することで、インターコネクタと導電体セル群とを仮固定した際に位置合わせ等の調整を行いやすい。そのため、従来のはんだによる個別接合と比べて高い寸法精度で導電体セル群の電気的接続を行うことができる。また、上記粘着シートは、仮固定の後に加熱を行うことなく所望の粘着力(典型的には接着力)を発揮し得る。そのため、加熱による導電体セルの反りや割れ、特性低下が生じない。
ここに開示される好ましい一態様では、前記導電体セルは太陽電池セルである。ここに開示されるインターコネクタは、太陽電池セル群を備える太陽電池モジュール用のインターコネクタとして好適に利用され得る。本発明によると、ここに開示されるいずれかのインターコネクタを用いて構築された太陽電池モジュールが提供される。
また、本発明によると、所定の間隔をおいて配列される複数の導電体セル同士を電気的に接続するために用いられるインターコネクタ用積層フィルムが提供される。この積層フィルムは、絶縁層と、該絶縁層に支持された導電部と、を備える。また、前記導電部の少なくとも一部は導電性接着層である。このような構成を有する積層フィルムは、配線作業性に優れるインターコネクタの構成部材として好ましく用いられる。また、前記導電部は複数存在し、該複数の導電部はそれぞれ独立して配置されていることが好ましい。また、前記導電部は、前記絶縁層に支持された金属層を備え、前記導電性接着層は、前記金属層の表面の少なくとも一部に配置されていることが好ましい。
ここに開示される積層フィルムの好適な一態様では、前記積層フィルムは、隣りあう2つの導電体セルの配列方向に平行する折り線を起点として折り返し可能に構成されており、該折り線を起点として該積層フィルムを折り返したときに(このとき、前記隣りあう2つの導電体セルを挟み、かつ前記導電部が内側となるように該積層フィルムを折り返す。)、前記導電部は該隣りあう2つの導電体セルの電気的接続が実現されるように配置されている。
また、ここに開示される積層フィルムは、ここに開示されるいずれかのインターコネクタの構成部材として用いられることが好ましい。さらに、ここに開示される積層フィルムは、導電体モジュールにおける複数の導電体セル同士を電気的に接続するために好ましく用いられる。
さらに、本発明によると、所定の間隔をおいて配列される複数(好ましくは3以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは7以上)の導電体セル同士を電気的に接続する導電体セル接続方法が提供される。この方法は:ここに開示されるいずれかの積層フィルムを用いて導電体セル群を電気的に接続すること;を包含する。
さらに、本発明によると、所定の間隔をおいて配列される複数の導電体セル(好ましくは太陽電池セル)からなる導電体セル群(好ましくは太陽電池セル群)を備える導電体モジュール(好ましくは太陽電池モジュール)の製造方法が提供される。この製造方法は:複数の導電体セルを用意すること;ここに開示されるいずれかのインターコネクタを用いて前記導電体セル群を電気的に接続すること(あるいは、ここに開示されるいずれかの積層フィルムを用いて導電体セル群を電気的に接続すること);および前記電気的に接続された導電体セル群を用いて導電体モジュールを構築すること;を包含する。
第1実施形態に係るインターコネクタを模式的に示す断面図である。 (a)は第1実施形態に係るインターコネクタを構成する第1積層フィルムを模式的に示す上面図であり、(b)は第1実施形態に係るインターコネクタを構成する第2積層フィルムを模式的に示す上面図である。 第1実施形態に係るインターコネクタを用いた太陽電池セルの接続方法を説明するための模式断面図である。 第1実施形態に係るインターコネクタを用いて構築された太陽電池モジュールを模式的に示す上面図である。 (a)は第2実施形態に係るインターコネクタを構成する第1積層フィルムを模式的に示す上面図であり、(b)は第2実施形態に係るインターコネクタを構成する第2積層フィルムを模式的に示す上面図である。 第3実施形態に係るインターコネクタを構成する積層フィルムを模式的に示す上面図である。 第3実施形態に係るインターコネクタを模式的に示す断面図である。 第3実施形態に係るインターコネクタを用いて構築された太陽電池モジュールを模式的に示す上面図である。 従来のインターコネクタを模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明し、重複する説明は省略または簡略化することがある。
図1は、第1実施形態に係るインターコネクタを模式的に示す断面図である。図2の(a)は第1実施形態に係るインターコネクタを構成する第1積層フィルムを模式的に示す上面図であり、(b)は第1実施形態に係るインターコネクタを構成する第2積層フィルムを模式的に示す上面図である。図3は、第1実施形態に係るインターコネクタを用いた太陽電池セルの接続方法を説明するための模式断面図である。図1〜3を参照しながら、この実施形態のインターコネクタについて説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係るインターコネクタ10は、2枚の長尺状の積層フィルム15A,15Bから構成されている。この積層フィルム15A,15Bは、所定の間隔をおいて一列に配置される複数の太陽電池セル2a,2b,2c(太陽電池セル群2)を挟むように配置されている。この実施形態では、太陽電池セル2a,2b,2cとして結晶系セルが用いられている。なお、太陽電池セル2a,2b,2cの配列方向と積層フィルム15A,15Bの長手方向とは一致している。
図1において上方に配置されている積層フィルム(以下、第1積層フィルムともいう。)15Aは、図1および図2の(a)に示すように、長尺状の第1絶縁層20Aと、第1絶縁層20Aの一方の表面(図1では下面)に支持された第1金属層21Aa,21Ab,21Acと、第1金属層21Aa,21Ab,21Acの各々の上(表面)に配置された第1導電性接着層22Aa,22Ab、22Acとを備える。第1金属層21Aa,21Ab,21Acと第1導電性接着層22Aa,22Ab、22Acとはそれぞれ導電部を構成している。
第1金属層21Aa,21Ab,21Acは各々、上面から見たときに長方形状を有しており、それぞれが独立して第1絶縁層20Aの表面に支持されている。具体的には、第1金属層21Aa,21Ab,21Acはそれぞれ、積層フィルム15Aの長手方向に沿う方向において、所定の間隔をおいて離隔した状態で(さらに換言すれば、島状に)第1絶縁層20Aの表面に配列されている。したがって、第1金属層21Aa,21Ab,21Acの各々はそれ自体では、隣りあう第1金属層と電気的に接続していない。一例を示せば、第1金属層21Abはその隣に配置された第1金属層21Aa,21Acと電気的に接続していない。第1金属層21Aa,21Ab,21Acが上記のように配置されていることによって、第1絶縁層20A表面には第1金属層パターン21Aが形成されている。
図1において下方に配置されている積層フィルム(以下、第2積層フィルムともいう。)15Bも、第1積層フィルム15Aと同様に、図1および図2の(b)に示すように、長尺状の第2絶縁層20Bと、第2絶縁層20Bの一方の表面(図1では上面)に支持された第2金属層21Ba,21Bb,21Bcと、第2金属層21Ba,21Bb,21Bcの各々の上(表面)に配置された第2導電性接着層22Ba,22Bb、22Bcとを備える。第2金属層21Ba,21Bb,21Bcと第2導電性接着層22Ba,22Bb、22Bcとはそれぞれ導電部を構成している。
第2金属層21Ba,21Bb,21Bcは第2絶縁層20B表面において、第1絶縁層20A表面における第1金属層21Aa,21Ab,21Acと同様に配置されており、そのように配置されることにより第2絶縁層20B表面には第2金属層パターン21Bが形成されている。この実施形態では、第1金属層21Aa,21Ab,21Acと第2金属層21Ba,21Bb,21Bcとは基本的に同じ形状および大きさ(表面積および厚さ)を有しており、各金属層間の間隔も基本的に同じである。そのため、第1金属層パターン21Aと第2金属層パターン21Bとは基本的に同じパターンを有している。
第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとは、金属層パターン21A,21B形成面同士が対向している。具体的には、第1金属層パターン21Aと第2金属層パターン21Bとは、第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bの長手方向に沿う方向において、ずれた状態で対向している。これにより、例えば第1金属層21Aaは、一部分(図1では左方の一部分)では太陽電池セル2aの表面と対向している。また他の一部分(図1では右方の一部分)では、太陽電池セル2a,2bの間において第2金属層21Bbと対向している。第2金属層21Bbも同様に、その一部分(図1では左方の一部分)では、太陽電池セル2a,2bの間において第1金属層21Aaと対向している。また、他の一部分(図1では右方の一部分)では太陽電池セル2bの裏面と対向している。
太陽電池セル2aの表面と第1金属層21Aaとの対向領域には、両面に粘着性を有する第1導電性接着層22Aaが配置されている。第1導電性接着層22Aaは、図2の(a)に示すように第1金属層21Aaの表面のほぼ全体を覆うように配置されている。この第1導電性接着層22Aaによって、第1金属層21Aaは太陽電池セル2aの表面電極(バス電極)3aに接着されている。このようにして、第1金属層21Aaと第1導電性接着層22Aaと太陽電池セル2aの表面電極3aとは電気的に接続している。なお、第1金属層21Aaは、太陽電池セル2a以外の太陽電池セルとは接触していない。また、特に図示しないが、第1導電性接着層22Aaと第2導電性接着層22Baとの接触を避けるために、第1導電性接着層22Aaと第2導電性接着層22Baとの間(例えば、第1導電性接着層22Aaまたは第2導電性接着層22Baの表面の一部)にポリイミドフィルム等の絶縁層を配置することが好ましい。
太陽電池セル2bの裏面と第2金属層21Bbとの対向領域には、第1導電性接着層22Aaと同じ構成の第2導電性接着層22Bbが配置されている。第2導電性接着層22Bbも、第1金属層21Aaにおける第1導電性接着層22Aaと同様に、図2の(b)に示すように第2金属層22Bbの表面のほぼ全体を覆うように配置されている。この第2導電性接着層22Bbによって、第2金属層21Bbは太陽電池セル2bの裏面電極4bに接着されている。このようにして、第2金属層21Bbと第2導電性接着層22Bbと太陽電池セル2bの裏面電極4bとは電気的に接続している。なお、第2金属層21Bbは、太陽電池セル2b以外の太陽電池セルとは接触していない。
第1金属層21Aaと第2金属層21Bbとの対向領域には、第1導電性接着層22Aaと第2導電性接着層22Bbとがそれぞれの表面に配置されている。これによって、第1導電性接着層22Abと第2導電性接着層22Bbとは、太陽電池セル2a,2bの間において接着している。このようにして、第1金属層21Aa、第2金属層21Bb、第1導電性接着層22Aa、第2導電性接着層22Bbは、太陽電池セル2a,2b間の導電経路を構成している。その結果、太陽電池セル2a表面と太陽電池セル2b裏面との電気的接続が実現される。上記の構成では、隣りあう太陽電池セル2a,2bの側面の間を横切っていた従来の金属製配線は不要となるため、上記金属製配線を原因とするセル端部の割れは生じない。
なお、第1金属層21Ab,21Acや第2金属層21Ba,21Bc、第1導電性接着層22Ab,22Ac、第2導電性接着層22Ba,22Bcの構成はそれぞれ、第1金属層21Aaや第2金属層21Bb、第1導電性接着層22Aa、第2導電性接着層22Bbと基本的に同じであり、第1絶縁層20A、第2絶縁層20Bの対向領域において、第1金属層21Aa、第2金属層21Bb、第1導電性接着層22Aaおよび第2導電性接着層22Bbからなる構成単位と同様の構成単位が繰り返されている。したがって、それら繰り返される構成単位についての説明はここでは省略する。
次に、太陽電池セル群2を電気的に接続する方法について説明する。まず、図2に示す第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとを用意する。第1積層フィルム15Aの第1絶縁層20Aは、第1金属層21Aa,21Ab,21Acを含む金属層パターン21Aをその表面に有する。第2積層フィルム15Bの第2絶縁層20Bは、第2金属層21Ba,21Bb,21Bcを含む金属層パターン21Bをその表面に有する。
第1積層フィルム15Aにおける第1金属層21Aaの表面には、第1導電性接着層22Aaが配置(具体的には接着)されている。この実施形態では、第1金属層21Aa表面のほぼ全体を覆うように第1導電性接着層22Aaが配置されている。第2積層フィルム15Bにおける第2金属層21Bbの表面にも、第1積層フィルム15Aの場合と同様に第2導電性接着層22Bbが配置されている。
次いで、図3に示すように、第2積層フィルム15Bを第2金属層パターン21B形成面が上面となるように載置し、第2金属層21Bb表面に配置された第2導電性接着層22Bb上に太陽電池セル2bを裏面電極4bが下方となるように配置する(図3の矢印参照)。特に図示しないが、第2積層フィルム15Bには太陽電池セル2bの位置合わせのためのマークが設けられており、これを目印にして太陽電池セル2bは載置される。また、第2積層フィルム15Bの長手方向において、第2金属層21Bbのサイズ(長さ)は太陽電池セル2bのサイズ(長さ)より大きい。したがって、太陽電池セル2bは、上記方向における第2金属層21Bb上の一部分(図3では右方の一部分)に第2導電性接着層22Bbを介して載置される。載置後、必要に応じて太陽電池セル2bの上面からプレスを行ってもよい。太陽電池セル2a,2cについても、太陽電池セル2bの場合と同様に、第2導電性接着層22Ba,22Bc上に載置される。このようにして、太陽電池セル2a,2b,2cを含む太陽電池セル群2は、第2積層フィルム15Bの第2金属層パターン21B上に、所定の間隔をおいて一列に配置される。
そして、第1積層フィルム15Aを、第1金属層パターン21Aを下方に向けて太陽電池セル群2を挟むかたちで第2積層フィルム15Bに重ね合わせる(図3の矢印参照)。このとき、第1金属層パターン21Aを構成する第1金属層21Aa表面の一部分(図3では左方の一部分)が太陽電池セル2aの表面と対向するように第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとを重ね合わせる。これにより、第1金属層21Aaの一部分に配置された第1導電性接着層22Aaは、太陽電池セル2aの表面電極(バス電極)3aに接触する。特に図示しないが、第1積層フィルム15Aには太陽電池セル2a,2b,2cの位置合わせのためのマークが設けられており、これを目印にして第1積層フィルム15Aを第2積層フィルム15Bに重ね合わせる。
また、第1金属層21Aa表面の他の一部分(図3では右方の一部分)が第2金属層21Bbの一部分(図3では左方の一部分)と対向するように第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとを重ね合わせる。これにより、太陽電池セル2a,2bの間において、第1導電性接着層22Aaと第2導電性接着層22Bbとは接触する。その結果、太陽電池セル2aの表面電極(バス電極)3aと太陽電池セル2bの裏面電極4bとの間の導電経路が、第1金属層21Aa、第2金属層21Bb、第1導電性接着層22Aa、第2導電性接着層22Bbによって完成する。
上記の状態は、第1導電性接着層22Aa,第2導電性接着層22Bbの接着性によっては、仮固定の状態であり得る。その場合、この段階で必要に応じて太陽電池セル2a,2bと第1積層フィルム15A(さらに必要であれば第2積層フィルム15B)との位置合わせ(例えば貼り直し)が可能である。
そして、上記仮固定状態の第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとを、必要に応じてローラ等を用いて第1絶縁層20Aの上面から所定の圧力でプレスすることにより、第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとは、太陽電池セル群2を挟んだ状態で接着固定される。換言すると、第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとを備えるインターコネクタ10が太陽電池セル群2に固定される。このように、上記接続方法によると、端的にいうと第1積層フィルム15Aと第2積層フィルム15Bとによって太陽電池セル群2を挟んで固定するだけで、太陽電池セル群2の電気的接続(配線)を容易にかつ一括して行うことができる。
なお、第1金属層21Ab,21Ac、第2金属層21Ba,21Bc、第1導電性接着層22Ab,22Ac、第2導電性接着層22Ba,22Bcについても、隣りあう2つの太陽電池セルとの関係において、上記第1金属層21Aa、第2金属層21Bb、第1導電性接着層22Aa,第2導電性接着層22Bbと基本的に同様の配置構成であるため、それらの説明は省略する。
図4は、第1実施形態に係るインターコネクタを用いて構築された太陽電池モジュールを模式的に示す上面図である。
上述のように、インターコネクタ10は太陽電池セル群2を電気的に接続した状態で太陽電池セル群2に固定され、それによって太陽電池セル群2からの電気エネルギーの取出しを可能とする。また、その電気的接続を太陽電池セル群2に対して容易にかつ一括して行うことができる。そのため、例えば図4に示すように、インターコネクタ10は、複数の太陽電池セル2a,2b,2cを含む太陽電池群2を備える太陽電池モジュール1において、太陽電池群2を電気的に接続するインターコネクタ10として好適に利用され得る。
上記太陽電池モジュール1は、例えば以下のようにして製造(構築)される。すなわち、この製造方法では、太陽電池セル2a,2b,2cを含む太陽電池セル群2を用意する。次いで、インターコネクタ10を用いて、所定の間隔をおいて配列された太陽電池セル2a,2b,2cを含む太陽電池セル群2を電気的に接続する。具体的には、所定数の太陽電池セル(例えば太陽電池セル2a,2b,2c)を所定の間隔をおいて一列に配列し、これらをインターコネクタ10を用いて電気的に接続する。その接続方法の詳細については上述のとおりであるので、ここでは説明は繰り返さない。他の太陽電池セルについても、上記と同様の方法により他のインターコネクタ10を用いて電気的に接続される。
そして、インターコネクタ10が接続された太陽電池セル群2を用いて太陽電池モジュールを構築する。太陽電池モジュール1の構築は当該技術分野における技術常識に基づき実施可能であり、本発明を特徴付けるものではないので説明は省略する。
図5の(a)は第2実施形態に係るインターコネクタを構成する第1積層フィルムを模式的に示す上面図であり、(b)は第2実施形態に係るインターコネクタを構成する第2積層フィルムを模式的に示す上面図である。
第2実施形態は、第1積層フィルム15Aにおいて第1導電性接着層22Aaが第1金属層21Aaの一部分(図5では左方の一部分)にのみ配置されている点が上記第1実施形態と異なる。第1金属層21Aaの上記一部分は太陽電池セル(図示せず)の表面と対向する部分である。また、第1金属層21Aaの他の一部分(図5では右方の一部分)には第1導電性接着層22Aaは配置されていない。上記他の一部分は、隣りあう2つの太陽電池セル(図示せず)の間において第2金属層21Bbと対向する部分である。第2金属層21Bbには、上記第1実施形態と同様に、その表面のほぼ全体に亘って第2導電性接着層22Bbが配置されている。そのため、第1金属層21Aaは、上記2つの太陽電池セル(図示せず)の間において、第2導電性接着層22Bbと接着している。第1金属層21Ab,21Acにおける第1導電性接着層22Ab,22Acも、第1金属層21Aaにおける第1導電性接着層22Aaの場合と同様に配置されている。なお、その他の点については上記第1実施形態と基本的に同じであるので、ここでは重複した説明は省略する。
図6は、第3実施形態に係るインターコネクタを構成する積層フィルムを模式的に示す上面図であり、図7は、第3実施形態に係るインターコネクタを模式的に示す断面図であり、図8は、第3実施形態に係るインターコネクタを用いて構築された太陽電池モジュールを模式的に示す上面図である。
図6に示すように、第3実施形態に係るインターコネクタ10は、積層フィルム15が上記第1実施形態と異なり、1枚で構成されている。積層フィルム15は、1枚の絶縁フィルムからなる長尺状の絶縁層20と、絶縁層20の一方の表面に支持された金属層21a,21b,21cと、を備える。
積層フィルム15は、図7に示す太陽電池セル2a,2b,2cの配列方向に平行する折り線Lにて折返し可能に構成されている。この実施形態では、折り線Lは、積層フィルム15の長手方向に平行する線であり、また積層フィルム15の幅方向の中心を走る線(幅方向中心線)でもある。
金属層21aは、折り線Lによって区分される第1領域25aと第2領域26aとを備える。第1領域25aは、折り線Lを区切りとする一方の部分(図6では上方部分)に対応し、第2領域26aは、折り線Lを区切りとする他方の部分(図6では下方部分)に対応する。金属層21aの第1領域25aは、折り線Lに平行する一方向であって太陽電池セル2a側(図6では左方)に突出している。この突出部分を以下、第1突出部27aという。また、金属層21aの第2領域26aは、上記一方向とは逆方向(折り線Lに沿う方向であって上記一方向とは反対の方向。図6では右方)であって太陽電池セル2b側に突出している。この突出部分を以下、第2突出部29aという。
金属層21b,21cについても金属層21aと同様に構成されており、それぞれが独立して絶縁層20の表面に支持されている。具体的には、金属層21a,21b,21cはそれぞれ、所定の間隔をおいて離隔した状態で(さらに換言すれば、島状に)絶縁層20の表面に配列されている。したがって、金属層21a,21b,21cの各々はそれ自体では、隣りあう金属層と電気的に接続していない。絶縁層20表面には、金属層21a,21b,21cが上記のように配置されることにより金属層パターン21が形成されている。
金属層21aの第1突出部27aの表面には、第1導電性接着層35aが配置されている。また、金属層21aの第2突出部29aの表面には、第2導電性接着層36aが配置されている。この実施形態では、第1領域25aの非突出部(第1領域25aにおける突出部27a以外の部分。図6では第1領域25aの右方部分)28aには、第1導電性接着層35aは配置されておらず、また、第2領域26aの非突出部(第2領域26aにおける突出部29a以外の部分)30aの表面にも第2導電性接着層36aは配置されていない。
上記のように構成された積層フィルム15を、金属層21aが配置されている面が内側となるように、かつ上記2つの太陽電池セル2a、2b,2cの一端を挟むように折り線Lを起点として折り返す。また必要に応じてプレスする。すると、図7に示すように、太陽電池セル2a,2b,2cの一端にインターコネクタ10が固定され、インターコネクタ10によって太陽電池セル群2は電気的に接続する。
折り返した後のインターコネクタ10では、金属層21aの第1突出部27aに配置された第1導電性接着層35aは、太陽電池セル2aの表面電極(バス電極)3aに接着している。また、金属層21aの第2突出部29aに配置された第2導電性接着層36aは、太陽電池セル2bの裏面電極4bに接着している。これにより、第1導電性接着層35a、金属層21a、第2導電性接着層36aは、太陽電池セル2a,2b間の導電経路を構成している。このようにして、太陽電池セル2a表面と太陽電池セル2b裏面との電気的接続が実現される。上記の構成は、上記第1実施形態と同様、隣りあう太陽電池セル2a,2bの側面の間を横切っていた従来の金属製配線は不要となるため、上記金属製配線を原因とするセル端部の割れは生じない。また、この実施形態のインターコネクタ10は、上記第1実施形態と比べて部品点数が少なく、より配線作業性に優れたものとなり得る。
金属層21b,21cや第1導電性接着層35b,35c、第2導電性接着層36b,36cの構成はそれぞれ、金属層21aや第1導電性接着層35a、第2導電性接着層36aと基本的に同じであるので、ここでは重複した説明は省略する。また、上述した以外の事項については上記第1実施形態と基本的に同じであるので、説明は繰り返さない。なお、この実施形態では金属層の第1領域と第2領域は接続されていたが、分離されていてもよい。例えば、金属層の第1領域と第2領域とは上記折り線を間に挟んで所定の間隔をおいて離隔したものであってもよい。その場合、上記第1領域と第2領域の少なくとも一方の表面(典型的には、折り線Lにて折り返したときの第1領域と第2領域との対向領域)には、隣りあう2つの太陽電池セルの間において導電性接着層が配置されており、それによって第1領域と第2領域とが電気的に接続され得ることが好ましい。
また、この実施形態では、図6に示すように、金属層21a上の第2導電性接着層36aと金属層21b上の第1導電性接着層35bとは、インターコネクタ10構築前において離隔して配置されているが、両者を一体に構成して積層フィルム15に配置してもよい。その場合、第2導電性接着層36aと第1導電性接着層35bとは、積層フィルム15を折り返したときに離隔するように構成しておけばよい。そのような方法としては、例えば第2導電性接着層36aと第1導電性接着層35bとからなる導電性接着層を、積層フィルム上に配置する前後において折り線Lにて切断しておく方法が挙げられる。
また、インターコネクタ10は、上述のように太陽電池セル2a,2b,2cの端部での電気的接続に特に適している。そのため、太陽電池モジュール1の外観(例えばデザイン性)を損なわないものであり得る。例えば図8に示すように、帯状の太陽電池セル2a,2b,2cを所定の間隔をおいて平行に配置することでストライプ模様を有するライトスルー型(透光型)に構成された太陽電池モジュール1において、太陽電池セル2a,2b,2cの少なくとも一端(好ましくは両端)に固定されて、太陽電池セル2a,2b,2cを含む太陽電池セル群2を電気的に接続するインターコネクタ10として特に好ましく用いられる。上記のような太陽電池モジュール1はデザイン性が重視される傾向があることから、デザイン性を損なわないインターコネクタ10の好ましい適用対象となり得る。
なお、上記各実施形態では、導電体セルとして太陽電池セルが用いられていたが、本発明の適用対象はこれに限定されない。各種用途に用いられる半導体電極やディスプレイ電極を備える導電体セルに対して、ここに開示されるインターコネクタを適用することが可能である。また、導電体セルが太陽電池セルである場合、太陽電池セルの種類は特に制限されない。結晶系、アモルファス系、化合物系、有機系等の太陽電池セルに対して、ここに開示されるインターコネクタを適用することが可能である。また、ここに開示される技術は薄厚のセルに対して好ましく適用することができる。したがって、太陽電池セルの厚さは、特に限定されないが、例えば300μm以下(例えば200μm以下、典型的には100μm以下)であることが好ましい。
また、上記第3実施形態で用いられるような帯状の太陽電池セルも好ましく用いられ得る。そのような太陽電池セルとしては、特許文献1に開示されている帯状のセルが好適例として挙げられる。例えば、幅10〜80mm、厚さ10〜200μm程度の長尺状の金属(例えばステンレス鋼)箔からなる帯状電極基板の上に厚さ1.5〜2.5μm程度の化合物半導体層が形成されてなる帯状の太陽電池セルを好ましく用いることができる。金属箔には予めMo等からなる膜状の裏面電極が形成されており、また化合物半導体層形成後には、ZnO等の金属酸化物からなる透明電極膜がその上に積層されていることが好ましい。上記化合物半導体層は、例えば、Cu(In,Ga)Se,Cu(In,Ga)(Se,S),CuInS,CuZnSnS等の材料により形成され得る。なお、帯状太陽電池セルは上記のものに限定されず、例えばシリコン融液を用いたり、あるいは微結晶シリコンを用いてCVD法等によって形成された帯状のセルであってもよい。
また、導電体セル群(好適には太陽電池セル群)を構成する導電体セル(好適には太陽電池セル)の個数は2以上であれば特に限定されない。ここに開示されるインターコネクタは複数の導電体セルを一括して電気的に接続することができることから、導電体セルの個数は多いほど配線作業性の改善効果が大きい。したがって、ここに開示されるインターコネクタによる接続に供される導電体セル数は、好ましくは3以上であり、より好ましくは4以上であり、さらに好ましくは5以上(例えば6以上、典型的には8以上)である。上記導電体セルの個数の上限は特に限定されないが、セル数が多すぎると生産性、発電等の効率等が低下する場合があるので、上記セル数は概ね20以下であり得る。
また、上記各実施形態では、導電部としての金属層が絶縁層に支持されていたが、金属層はなくてもよい。例えば、導電部として導電性接着層のみが絶縁層に支持されていることによっても複数の導電体セルの電気的接続は容易に実現され得る。その場合であって、導電部としての導電性接着層が複数存在するときには、該複数の導電部がそれぞれ独立して配置(支持)されてなる導電部パターン(典型的には導電性接着層パターン)が形成されていることが好ましい。そのようなパターンとしては、例えば上述の実施形態の金属層パターンと同様のパターンであることがより好ましい。
また、上記各実施形態は、隣りあう2つの太陽電池セルのうち一方の太陽電池セルの表面側と他方の太陽電池セルの裏面側とを電気的に接続するものであったが、本発明はこれに限定されない。例えば、隣りあう2つの太陽電池セルのうち一方の太陽電池セルの表面と裏面とを入れ替えて配置することにより、一方の太陽電池セルの表面電極と他方の太陽電池セルの裏面電極とが同じ側に配置されている構成に対しても本発明の構成を適用することができる。その場合、2つの導電体セル間の導電経路を構成するように導電部をインターコネクタ内に配置すればよい。例えば、一方の太陽電池セルの表面電極と他方の太陽電池セルの裏面電極との両方に接続するように導電部を配置すればよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1金属層および第2金属層の両方に導電性接着層が配置されていたが、本発明はこれに限定されない。第1金属層および第2金属層の一方のみに導電性接着層が配置されている構成であっても、導電体セル間の導電経路は構築され得る。
次に、ここに開示されるインターコネクタの構成材料について説明する。ここに開示されるインターコネクタを構成する絶縁層(上記第1および第2実施形態における第1絶縁層、第2絶縁層を包含する。)としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド等の合成樹脂製フィルムやガラス板等が挙げられる。なかでも、金属層形成性や導電体セルとの位置合わせの観点から、合成樹脂製のフィルムが好ましい。絶縁層の厚さは特に限定されず、取扱い性等の観点から、厚さが凡そ5μm〜1mm(例えば10〜300μm、典型的には15〜100μm)の絶縁層を好ましく用いることができる。
ここに開示される技術における導電部を構成する部材として金属層が用いられ得る。上記金属層(上記第1および第2実施形態における第1金属層、第2金属層を包含する。)は、好ましくは絶縁層の表面に支持され得る。金属層を構成する金属は導電性に優れる金属材料であることが好ましい。例えば、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、銀、金、鉛、これらの合金等の金属が挙げられる。好適例としては銅、錫が挙げられる。
金属層は従来公知のめっきや化学的蒸着法(CVD法:Chemical Vapor Deposition)、物理的蒸着法(PVD法:Physical Vapor Deposition)等の手法を適宜採用して形成すればよい。また、金属箔を従来公知の接着剤や粘着剤で絶縁層に貼り付けてもよい。例えば上記の方法によって金属層は絶縁層に支持され得る。なお、金属層の表面には防錆等を目的とした表面処理が施されていてもよい。
金属層の幅(典型的には、長尺状積層フィルムの長手方向に直交する方向の長さ)は特に限定されないが、良好な導電性を確保する観点から、1mm以上(例えば1.5mm以上、典型的には2mm以上)であることが好ましい。上記幅の上限は特に限定されないが、例えば30mm以下(例えば20mm以下)程度であり得る。なお、絶縁層や導電性接着層の幅も特に限定されず、金属層の幅にあわせて設計され得る。
金属層の厚さは特に限定されない。導電効率等の観点から、上記厚さは凡そ5μm以上(例えば10μm以上、典型的には20μm以上)とすることが好ましく、取扱い性等の観点から500μm以下(例えば300μm以下、典型的には100μm以下)とすることが好ましい。
ここに開示される技術において、導電部の少なくとも一部(例えば全部)は導電性接着層(上記各実施形態における第1導電性接着層、第2導電性接着層を包含する。)によって構成されている。上記導電性接着層は、典型的には両面に接着性を有する層である。そのような接着層としては、接着性と導電性とを有していれば特には限定されず、導電性粘着シートや、ホットメルト型、熱硬化型、乾燥型、湿気硬化型、2液反応硬化型、紫外線(UV)硬化型、嫌気型、UV嫌気型等の各種導電性接着シートを用いることができる。なかでも、加熱によるセルの特性低下を抑制する観点から、導電性粘着シートや、乾燥型、湿気硬化型、2液反応硬化型、UV硬化型、嫌気型、UV嫌気型等の各種導電性接着シートが好ましく、取り扱い性の観点から導電性粘着シートがより好ましい。上記接着層は、具体的としてはウレタン系、アクリル系、エポキシ系の接着剤からなる接着層が挙げられる。また、接着対象となる導電体セルは熱で劣化変形する虞があることから、熱硬化型接着剤よりも室温硬化型やUV硬化型の接着剤の接着剤を用いることが好ましい。導電性粘着シートは、導電体セルが損傷を受けない程度の圧力で貼り付けることが可能なので、ここに開示される技術において好ましく用いられる。
上記導電性接着層は、典型的には厚さ方向および面方向に導電性を有する。上記面方向とは、上記接着層の表面に沿う方向を指し、あるいは厚さ方向に直交する方向ということもできる。上記接着層に導電性を付与する方法は特に限定されず、例えば後述の導電性フィラーを配合することによって導電性接着層として構成され得る。
導電性接着層の好適例である導電性粘着シートは、基材レスの粘着シート(典型的には粘着剤層からなるシート)であってもよく、導電性基材の両面に導電性粘着剤層が形成されてなる導電性粘着シートであってもよい。上記基材レスの粘着シートは、典型的には、使用前においては両面がセパレータで保護された状態であり、使用の際にセパレータを剥がして被着体(例えば金属層)に貼り付けられる。上記基材レスの粘着シートは、例えば、一方の面(粘着面)を覆うセパレータを剥がして第1の被着体(例えば金属層)にその粘着面を貼り合わせ、他方の面(粘着面)を保護するセパレータの上からプレスすることで該第1の被着体(例えば金属層)に貼付け固定した後、他方の粘着面を保護するセパレータを剥がして、第2の被着体(例えば太陽電池セル)に貼り付ける態様で用いられ得る。
上記導電性基材としては金属箔を用いることが好ましい。具体的には、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、鉄、鉛、錫やこれらの合金等からなる金属箔が挙げられる。なかでも、導電性、加工性等の観点から、アルミニウム箔、銅箔が好ましく、銅箔がより好ましい。上記金属箔は、めっき等の各種表面処理が施されていてもよい。導電性基材の厚さは特に限定されない。凡そ5〜500μm(例えば10〜300μm、典型的には15〜100μm)の厚さを有する導電性基材が好ましく用いられる。なお、上記導電性基材は、導電部を構成し得る金属層としても把握され得る。
ここに開示される導電性粘着シートを構成する粘着剤層は、典型的には厚さ方向に導電性を有する粘着剤層であり得る。粘着剤層を構成するベースポリマーは、特に限定されず、例えば、天然ゴムや各種の合成ゴム等のゴム系ポリマー;アクリル系ポリマー;シリコーン系ポリマー;ビニルエステル系ポリマー等の従来公知のベースポリマーが挙げられる。なかでも、耐久性、耐候性、耐熱性の観点から、ベースポリマーとしてアクリル系ポリマーを用いることが好ましい。換言すると、ここに開示される粘着剤層は、アクリル系ポリマーをベースポリマーとして含有する粘着剤組成物から形成された粘着剤層(アクリル系粘着剤層)であることが好ましい。上記アクリル系粘着剤層中のアクリル系ポリマーの含有量は特に限定されないが、30〜75質量%(例えば50〜75質量%)であることが好ましい。あるいは、上記含有量は例えば50〜99質量%(典型的には70〜95質量%)程度であってもよい。
上記アクリル系ポリマーは、典型的には、アルキル(メタ)アクリレートを主構成単量体成分とするポリマーである。上記アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記式(1)で表される化合物を好適に用いることができる。
CH=C(R)COOR (1)
ここで、上記式(1)中のRは水素原子またはメチル基である。Rは炭素原子数1〜20のアルキル基である。粘着特性に優れた粘着剤が得られやすいことから、Rが炭素原子数2〜14(好ましくは4〜9)のアルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。アルキル(メタ)アクリレートの好適例としては、ブチルアクリレート(BA)や2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)が挙げられる。
ここに開示される技術におけるアクリル系ポリマーには、粘着性能(例えば凝集力)の調整等の目的で上記以外のモノマー(例えば官能基含有モノマー)が共重合されていてもよい。そのようなモノマーとしては、例えば、アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、(メタ)アクリロイルモルホリン、ビニルエーテル類等が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記モノマー組成を有するアクリル系ポリマーを得る方法は特に限定されず、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法等の、アクリル系ポリマーの合成手法として知られている各種の重合方法を適宜採用することができる。例えば、溶液重合法を好ましく用いることができる。
ここに開示される粘着剤層には、上記ベースポリマーに加えて導電性フィラーを含有することが好ましい。これによって、粘着剤層は厚さ方向に導電性を有し得る。導電性フィラーとしては、公知慣用のものを使用することができる。例えば、ニッケル、鉄、クロム、コバルト、アルミニウム、アンチモン、モリブデン、銅、銀、白金、金、錫、ビスマス等の金属、これらの合金もしくは酸化物、カーボンブラック等のカーボンからなるフィラー、または、これらをポリマービーズ、樹脂等に被覆したフィラーが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、金属フィラーや金属被覆フィラーが好ましく、銀フィラーが特に好ましい。銀フィラーは長期間に亘って安定した導電性を発揮し得る。上記導電性フィラーのアスペクト比は特に限定されず、例えば1〜10(典型的には1〜5)の範囲から選択されることが好ましい。なお、上記アスペクト比は走査型電子顕微鏡(SEM)により測定することができる。
導電性フィラーの含有量は、導電性の観点から、導電性フィラーを除く粘着剤組成物の全固形分(100質量部)に対して3質量部以上であることが好ましい。上記含有量はより好ましくは5質量部以上、さらに好ましくは10質量部以上(例えば25質量部以上、典型的には35質量部以上)である。また、良好な粘着特性を得る観点から、上記含有量は、好ましくは250質量部以下、より好ましくは150質量部以下、さらに好ましくは100質量部以下である。
また、ここに開示される粘着剤組成物は、粘着剤層の凝集性向上の観点から架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、従来公知の種々の架橋剤の1種または2種以上を適宜用いることができる。例えば、メラミン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤が好ましく使用される。なかでも、イソシアネート系架橋剤がより好ましい。架橋剤を含ませる場合の上記粘着剤組成物中における架橋剤の含有量は特に限定されないが、凝集性と他の粘着特性(例えば粘着力)との両立の観点から、アクリル系粘着剤層の場合には、上記アクリル系ポリマー100質量部に対して0.1〜10質量部(例えば0.5〜5質量部)とすることが好ましい。
ここに開示される粘着剤組成物は、粘着性向上の観点から、粘着付与樹脂を含有することが好ましい。上記粘着付与樹脂としては、例えば、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ロジン系粘着付与樹脂、石油系粘着付与樹脂等が挙げられる。上記粘着付与樹脂は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、ロジン系粘着付与樹脂が好ましい。粘着付与樹脂を用いる場合の上記粘着剤組成物中における粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、アクリル系粘着剤層の場合には、アクリル系ポリマー100質量部に対して1〜60質量部(例えば10〜45質量部)とすることが好ましい。
上記粘着剤組成物は、必要に応じて、架橋促進剤、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤等の、粘着剤の分野において公知の各種添加剤を含有してもよい。
上記粘着剤組成物から粘着剤層を形成する方法としては、従来公知の種々の方法を適用し得る。例えば、上述の粘着剤組成物を導電性基材またはセパレータに塗付し、必要に応じて乾燥、硬化すればよい。上記塗付はグラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター等の、公知ないし慣用のコーターを用いて行うことができる。ここに開示される粘着剤層の厚さは特に限定されず、例えば凡そ5〜150μm(例えば10〜100μm、典型的には15〜50μm)であることが好ましい。導電性の観点から粘着剤層の厚さは小さい方が好ましい。
また、ここに開示される技術における導電性粘着シートは、上述の導電性基材の両面に非導電性粘着剤層が形成されてなる両面粘着シートであって、該導電性基材が部分的に粘着剤層の表面に露出してなる粘着シートであってもよい。上記の構成を有する粘着シートは、粘着剤層そのものは導電性を有しない非導電性粘着剤層であるが、上記導電性基材がその両面に形成された粘着剤層の両表面に露出しているため、厚さ方向に導電性を有する導電性粘着シートとなり得る。上記のような導電性粘着シートは、金型やプレス等により両面粘着シート(典型的には、その構成部材である導電性基材)を成形加工することにより得ることができる。具体的には、例えば特許文献7に記載された方法を参照することにより得ることができる。なお、非導電性粘着剤層は、導電性フィラーを用いない他は上述の方法を適宜採用することによって形成することができる。
ここに開示される導電性接着層(好適には導電性粘着シート)の厚さは特に限定されない。導電性等の観点から、その厚さは、凡そ5〜700μm(例えば10〜300μm、典型的には15〜100μm)とすることが好ましい。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明中の「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
<例1>
[アクリル系ポリマーの調製]
2−エチルヘキシルアクリレート70部、n−ブチルアクリレート30部、アクリル酸3部が混合されたモノマー混合物を用意し、このモノマー混合物100部に対して、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを0.2部、および重合溶媒として酢酸エチル186部をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、63℃に昇温し、10時間反応させ、その後トルエンを加えて濃度調整することによりアクリル系ポリマー溶液を得た。
[導電性粘着シートの作製]
上記で得たアクリル系ポリマー溶液に、アクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製「コロネートL」)2部、ロジン系粘着付与樹脂(荒川化学工業(株)製「ペンセルD−125」)30部を配合し、アクリル系粘着剤組成物溶液を調製した。導電性フィラーとして球状の銀フィラー(福田金属箔粉工業(株)製「Ag−HWQ−400」)を、アクリル系粘着剤組成物を構成している固形分(導電フィラーを除く)100部に対して70部となるように配合し、攪拌機で10分間混合して、粘着剤組成物(導電性粘着剤組成物)を得た。この粘着剤組成物を、厚さ163μmのセパレータ(剥離紙)(王子製紙(株)製「110EPS(P)ブルー」)上に、乾燥後の厚さが30μmになるように流延塗付し、常圧下、120℃で5分間加熱乾燥して粘着剤層を形成し、これを40℃で1日間エージングすることにより、導電性粘着シートを得た。
[評価用サンプルの作製]
厚さ25μmの長尺状ポリイミドフィルムを用意し、その表面に銅めっきを施し、図5の(a)に示すような金属層パターン(Cu層パターン)が形成された第1絶縁層を作製した。また、上記第1絶縁層の場合と同様にして図5の(b)に示すような金属層パターン(Cu層パターン)が形成された第2絶縁層を作製した。金属層の厚さは36μm、幅は10mmであった。金属層パターンを構成する各金属層表面に上記導電性粘着シートを貼り合わせ、5kgのローラを一往復させて導電性粘着シートを圧着した。このようにして、上述の第2実施形態と同様の構成を有する第1積層フィルムと第2積層フィルムとを作製した。次いで、ダミーセルとして錫コート銅箔を9枚用意し、上記第2実施形態における太陽電池セルの位置となるように導電性粘着シートの表面に配列していき、5kgのローラを一往復させて圧着した。そしてさらに、第1積層フィルムを上記第2実施形態の配置となるように第2積層フィルムに重ね合わせ、第1積層フィルムの上面を5kgのローラを一往復させて圧着することにより、太陽電池セルの代わりにダミーセルを用いた他は上記第2実施形態と同様の構成を有する評価用サンプルを得た。ダミーセルとしては、福田金属箔粉工業(株)製の錫コート銅箔(商品名「SNA―RCF―DT−50」、厚さ50μm、幅10mm、長さ50mm)を用いた。この評価用サンプルは、9枚のダミーセルがインターコネクタに接続された構成を有するインターコネクタ接続ダミーセルである。
また、ガラス板(厚さ3.2mm)の上に、酢酸ビニル含有量28モル%の熱硬化型EVAフィルム(厚さ:0.5mm)を載せ、上記で得た評価用サンプルを重ね、さらに上から熱硬化型EVAフィルム(厚さ:0.5mm)、ガラス板(厚さ:3.2mm)を順に重ねて、ガラス板/EVAフィルム/評価用サンプル/EVAフィルム/ガラス板の構成を有する積層体を得た。当該積層体を、真空ラミネータ(エヌ・ピー・シー社製)を使用して、まず150℃の状態でプレスを行わず5分間真空引きを行い、その後、真空引きしたままの状態で150℃にて0.1MPaの圧力で15分間プレスし、その後ラミネータから前記積層体を取り出して抵抗評価用サンプルを得た。
<例2>
厚さ25μmの長尺状ポリイミドフィルムを用意し、その表面に銅めっきを施し、図6に示すような金属層パターン(Cu層パターン)が形成された絶縁層を作製した。金属層の厚さは36μmとした。金属層パターンを構成する各金属層表面に、図6に示すような配置となるように第1導電性粘着シートと第2導電性粘着シートとを貼り合わせ、5kgのローラを一往復させて上記導電性粘着シートを圧着した。このようにして、上述の第3実施形態と同様の構成を有する積層フィルムを作製した。第1導電性粘着シートおよび第2導電性粘着シートは、例1で用いた導電性粘着シートと同じものである。次いで、例1と同じダミーセル(錫コート銅箔)を9枚用意し、図7における太陽電池セルの位置となるように第2導電性粘着シートの表面に配列していき、5kgのローラを一往復させて圧着した。そしてさらに、積層フィルムを図6における折り線Lを起点にしてダミーセルを挟むように折り返して図7に示す配置とし、積層フィルムの上面を5kgのローラを一往復させて圧着した。このようにして、太陽電池セルの代わりにダミーセルを用いた他は上記第3実施形態と同様の構成を有する評価用サンプルを得た。この評価用サンプルは、9枚のダミーセルの端部がインターコネクタに接続された構成を有するインターコネクタ接続ダミーセルである。また、積層フィルムを折り返した後の金属層の幅は10mmであった。この評価用サンプルを用いた他は例1と同様にして抵抗評価用サンプルを得た。
<例3>
日立電線社製はんだ導線(商品名「SSA―SPS」:厚さ0.15mm、幅2mm)とフラックス(ホーザン社製「H−722」)を用いて、9枚のダミーセルを個別にはんだ付けすることにより配線を行い、図9に示すような評価用サンプルを得た。この評価用サンプルを用いた他は例1と同様にして抵抗評価用サンプルを得た。
[抵抗測定試験]
各例に係る抵抗評価用サンプルにつき、定電流電源によって1Aの定電流を流した状態で、電位計によって電圧を測定し、得られた値から抵抗値(Ω)を求めた。抵抗値が0.9Ω以下であればインターコネクタとして良好な導電性を有するものと評価した。つまり、抵抗値が0.9Ω以下の場合は「○」と評価し、0.9Ωを超える場合は「×」とした。結果を表1に示す。
[反り量の測定]
各例に係る評価用サンプルをガラス板上に載置し、自重で安定した状態でダミーセルの反り量(mm)を測定した。反り量は、ガラス板とダミーセルとの間に生じる隙間を隙間ゲージで測定した最大値である。
[フラックス汚染性の評価]
各例に係る評価用サンプルを目視で観察し、フラックスが配線部以外のセル表面に付着していた場合は「×」とし、付着が観察されなかった場合は「○」と評価した。結果を表1に示す。
Figure 2014154671
表1に示されるように、従来のはんだ接合でセルを配線した例3では、はんだ接合の際の加熱によりセルの反りが認められた。またフラックス汚染も認められた。これに対し、第2実施形態の構成を有するインターコネクタを採用した例1や第3実施形態の構成を有するインターコネクタを採用した例2では、はんだ接合によるデメリット(セルの反りやフラックス汚染性)がなく、かつ良好な導電性を有していた。具体的には、例1,2に係るインターコネクタの抵抗値はいずれも0.9Ω未満であった。また、例3では、セルごとにはんだ付けを行う必要があったため、配線作業に時間を要したのに対して、例1では、第1積層フィルムと第2積層フィルムを重ね合わせてローラで圧着することによりセル群が一括接続され、セル群の配線作業を容易にかつ短時間で完了することができた。例2も、ダミーセルを挟んだ積層フィルムを折り返して圧着することによりセル群が一括接続され、セル群の配線作業を容易にかつ短時間で完了することができた。このように、ここに開示されるインターコネクタによると、はんだ接合が不要となり、かつ優れた配線作業性を実現することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 太陽電池モジュール
2 太陽電池群
2a,2b,2c 太陽電池セル
10 インターコネクタ
15 積層フィルム
15A 第1積層フィルム
15B 第2積層フィルム
20 絶縁層
20A 第1絶縁層
20B 第2絶縁層
21 金属層パターン
21A 第1金属層パターン
21B 第2金属層パターン
21a,21b,21c 金属層
21Aa,21Ab,21Ac 第1金属層
21Ba,21Bb,21Bc 第2金属層
22Aa,22Ab、22Ac 第1導電性接着層
22Ba,22Bb、22Bc 第2導電性接着層
25a,25b,25c 第1領域
26a,26b,26c 第2領域
27a,27b,27c 第1突出部
29a,29b,29c 第2突出部
35a,35b,35c 第1導電性接着層
36a,36b,36c 第2導電性接着層
L 折り線

Claims (13)

  1. 所定の間隔をおいて配列される複数の導電体セル同士を電気的に接続するためのインターコネクタであって、
    前記複数の導電体セルを挟むように配置された絶縁層と、該絶縁層に支持された導電部と、を備え、
    前記導電部は、前記複数の導電体セル間の導電経路を構成するように配置されており、
    前記導電部の少なくとも一部は導電性接着層である、インターコネクタ。
  2. 前記導電部は複数存在し、該複数の導電部はそれぞれ独立して配置されている、請求項1に記載のインターコネクタ。
  3. 前記導電部は、前記絶縁層に支持された金属層を備え、
    前記導電性接着層は、前記金属層の表面の少なくとも一部に配置されている、請求項1または2に記載のインターコネクタ。
  4. 前記絶縁層として、第1絶縁層および第2絶縁層を備え、
    前記第1絶縁層と前記第2絶縁層とは、前記導電部を支持する面が互いに対向するように、かつ前記複数の導電体セルを挟むように配置されており、
    前記第1絶縁層には、前記導電部として、隣りあう2つの導電体セルのうち一方の導電体セルの表面と接続する第1導電部が支持されており、
    前記第2絶縁層には、前記導電部として、前記隣りあう2つの導電体セルのうち他方の導電体セルの裏面と接続する第2導電部が支持されており、
    前記第1導電部と前記第2導電部とは、前記隣りあう2つの導電体セルの間において接続している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインターコネクタ。
  5. 前記第1導電部と前記第2導電部の少なくとも一方は、該第1導電部と該第2導電部の他方と接続する一部分が前記導電性接着層によって構成されている、請求項4に記載のインターコネクタ。
  6. 前記第1導電部は、前記一方の導電体セルの表面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第1導電性接着層によって構成されており、
    前記第2導電部は、前記他方の導電体セルの裏面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第2導電性接着層によって構成されている、請求項4または5に記載のインターコネクタ。
  7. 前記絶縁層は、隣りあう2つの導電体セルの配列方向に平行する折り線を起点として折り返されることによって該隣りあう2つの導電体セルを挟むように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインターコネクタ。
  8. 前記導電部は、前記折り線によって区分される第1領域と第2領域とからなり、
    前記導電部は、前記第1領域にて前記隣りあう2つの導電体セルのうち一方の導電体セルの表面と接続し、かつ前記第2領域にて該隣りあう2つの導電体セルのうち他方の導電体セルの裏面と接続している、請求項7に記載のインターコネクタ。
  9. 前記第1領域は、前記一方の導電体セルの表面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第1導電性接着層によって構成されており、
    前記第2領域は、前記他方の導電体セルの裏面と接続する一部分が前記導電性接着層としての第2導電性接着層によって構成されている、請求項8に記載のインターコネクタ。
  10. 前記導電性接着層は導電性粘着シートである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインターコネクタ。
  11. 前記導電体セルは太陽電池セルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインターコネクタ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のインターコネクタを用いて構築された導電体モジュール。
  13. 所定の間隔をおいて配列される複数の導電体セル同士を電気的に接続するために用いられるインターコネクタ用積層フィルムであって、
    絶縁層と、該絶縁層に支持された導電部と、を備え、
    前記導電部の少なくとも一部は導電性接着層である、積層フィルム。
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