JP2014152923A - 転がり軸受 - Google Patents
転がり軸受 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014152923A JP2014152923A JP2013026144A JP2013026144A JP2014152923A JP 2014152923 A JP2014152923 A JP 2014152923A JP 2013026144 A JP2013026144 A JP 2013026144A JP 2013026144 A JP2013026144 A JP 2013026144A JP 2014152923 A JP2014152923 A JP 2014152923A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- housing
- outer ring
- hole
- pin
- inclination angle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
【課題】ハウジングに装着される外輪を回り止めする回り止め機構によるハウジングの損傷を低減できる転がり軸受を提供する。
【解決手段】回り止め機構は、ハウジング9を径方向に貫通し外輪2の径方向の途中まで連続して形成され、且つ径方向において径の中心を通る直線L1に対して所定の傾斜角度Kをもって傾斜する傾斜穴7と、傾斜穴7に嵌め入れられるピン6と、からなり、傾斜穴7は、ハウジング9に形成されるハウジング穴71と、外輪2に形成される外輪穴72と、からなり、ハウジング9は、外輪2より熱膨張率が大きい部材からなり、ハウジング9が熱膨張したときには、その内周側より外周側の変位が大きくなりハウジング穴71の傾斜角度Kが減少方向に変化し、ハウジング穴71と外輪穴72との傾斜角度の違いにより傾斜穴7がピン6を拘束する。
【選択図】図2
【解決手段】回り止め機構は、ハウジング9を径方向に貫通し外輪2の径方向の途中まで連続して形成され、且つ径方向において径の中心を通る直線L1に対して所定の傾斜角度Kをもって傾斜する傾斜穴7と、傾斜穴7に嵌め入れられるピン6と、からなり、傾斜穴7は、ハウジング9に形成されるハウジング穴71と、外輪2に形成される外輪穴72と、からなり、ハウジング9は、外輪2より熱膨張率が大きい部材からなり、ハウジング9が熱膨張したときには、その内周側より外周側の変位が大きくなりハウジング穴71の傾斜角度Kが減少方向に変化し、ハウジング穴71と外輪穴72との傾斜角度の違いにより傾斜穴7がピン6を拘束する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ハウジングに装着される外輪をハウジングに対して回り止めする回り止め機構を備える転がり軸受に関する。
例えば自動二輪車のクランクケースは軽量化のため材料としてアルミニウム合金を使用し、このクランクケースには転がり軸受により支持されるクランク軸が収容されている。この転がり軸受は、外輪がクランクケースに一体化したハウジングに嵌合し、内輪にはクランク軸が嵌合して構成される。外輪より熱膨張率が大きいハウジングと外輪との間には、走行時の熱により隙間が生じる。そこで、エンジンや走行による振動の影響で外輪が回転(クリープ)するのを防止するため、回り止め機構としてピンが外輪とハウジングとの間に装着されている。
このピンは、円柱形状からなり、その軸方向に形成される溝が3箇所で周方向に等配され、溝の両側部には径方向に突出する突起が形成されてなる。上記の転がり軸受は、外輪及びハウジングに連続して形成される穴を設け、外輪の穴には突起を締め代とするしまり嵌めによりピンを嵌め入れ、ハウジングの穴にはすきま嵌めによりピンを嵌め入れることにより、外輪の回転を防止している。ピンは強度を必要とするため、外輪と同様に炭素鋼などの硬質な材料からなる。(例えば、特許文献1を参照)
しかしながら、上記の転がり軸受では、クランク軸の回転による揺動などから、突起が軸受の周方向に接触する軟質なハウジングの穴を攻撃し、磨耗粉が発生する場合がある。その結果、磨耗粉がクランクケース内のオイルに混ざり、これがクランク軸を含みそれに関するクランクユニットの信頼性を低下させることになる。そこで、転がり軸受は、ハウジングに装着される外輪を回り止めする回り止め機構によるハウジングの損傷を低減することが課題となっていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、ハウジングに装着される外輪を回り止めする回り止め機構によるハウジングの損傷を低減できる転がり軸受を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る転がり軸受の構成上の特徴は、ハウジングの内周に嵌合される外輪と、この外輪に同軸で相対回転可能に配置される内輪と、内外輪間に転動可能に配置される転動体と、前記外輪が前記ハウジングに対して回り止めする回り止め機構とを備えた転がり軸受において、前記回り止め機構は、前記ハウジングを径方向に貫通し前記外輪の径方向の途中まで連続して形成され、且つ径方向において径の中心を通る直線に対して所定の傾斜角度をもって傾斜する傾斜穴と、この傾斜穴に嵌め入れられるピンと、からなり、前記傾斜穴は、前記ハウジングに形成されるハウジング穴と、前記外輪に形成される外輪穴と、からなり、前記ハウジングは、前記外輪より熱膨張率が大きい部材からなり、前記ハウジングが熱膨張したときには、その内周側より外周側の変位が大きくなり前記ハウジング穴の前記傾斜角度が減少方向に変化し、前記ハウジング穴と前記外輪穴との前記傾斜角度の違いにより前記傾斜穴が前記ピンを拘束することである。
請求項1の転がり軸受によれば、外輪より熱膨張率が大きい部材からなるハウジングが熱膨張したときには、その内周側より外周側の変位が大きくなりハウジング穴の傾斜角度が減少方向に変化する。その結果、ハウジング穴と外輪穴との傾斜角度に違いが生じ傾斜穴がピンを拘束するので、ピンによるハウジング穴での軸受の周方向への攻撃が低減され、ハウジングの損傷を低減できる。
本発明によれば、ハウジングに装着される外輪を回り止めする回り止め機構によるハウジングの損傷を低減できる転がり軸受を提供できる。
以下、本発明の転がり軸受を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態である転がり軸受1をハウジング9に装着した軸方向の断面図である。図2は、図1のA−A矢視断面図である。図1及び図2を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態である転がり軸受1をハウジング9に装着した軸方向の断面図である。図2は、図1のA−A矢視断面図である。図1及び図2を参照しつつ説明する。
転がり軸受1は、例えば自動二輪車のクランク軸(図示省略)を支持するものであり、軽量化のため材料として、例えばアルミニウム合金を使用したクランクケース(図示省略)に収容される。具体的には、転がり軸受1は、クランクケースに一体化したハウジング9に内嵌される外輪2と、外輪2の軸心Cと同軸に配置されてクランク軸に外嵌される内輪3と、外輪2と内輪3との間にて周方向に配置される複数の玉5(転動体)と、玉5を転動可能に保持する保持器4と、外輪2が回転(クリープ)するのを防止するため、外輪2とハウジング9との間に装着される回り止め用のピン6とを備える。
外輪2の材料としては、例えば、高炭素クロム軸受鋼材「SUJ2」が用いられる。また、ハウジング9の材料としては、クランクケースに同じく、例えばアルミニウム合金が用いられ、外輪2より軟質且つ熱膨張率が大きい部材からなる。
転がり軸受1には、ハウジング9を径方向に貫通して外輪2の径方向の途中まで連続して形成され、且つ径方向において径の中心である軸心Cを通る直線L1に対して所定の傾斜角度K(例えば、45度)をもって傾斜する傾斜穴7が、設けられている。傾斜穴7は、ハウジング9に形成されるハウジング穴71と、外輪2に形成される外輪穴72とからなる。
傾斜穴7には、円柱形状のピン6が嵌め入れられる。ピン6の材料としては、強度を必要とするため外輪2よりも硬質で、例えば、ニッケルクロムモリブデン合金鋼「SAE8630」が用いられ、また、ハウジング9より熱膨張率が小さい部材からなる。ピン6及び外輪2は、熱膨張率をほぼ同じとしている。
図3は、図2の要部拡大図である。図3を参照しつつ説明する。
図1に示す転がり軸受1は、クランク軸に嵌合された内輪3と、保持器4と、玉5と、外輪2とを組み立てた組立品として、図3に示すハウジング9の内周に嵌合される。次に、ピン6が、ハウジング9の外周側から、外輪穴72にはしまり嵌めにより、ハウジング穴71にはすきま嵌めにより、傾斜穴7に嵌め入れられる。なお、図3における傾斜穴7とピン6との間の隙間は、分かりやすくするために誇張して描かれている。また、傾斜穴7及びピン6が本発明の回り止め機構に対応する。
図1に示す転がり軸受1は、クランク軸に嵌合された内輪3と、保持器4と、玉5と、外輪2とを組み立てた組立品として、図3に示すハウジング9の内周に嵌合される。次に、ピン6が、ハウジング9の外周側から、外輪穴72にはしまり嵌めにより、ハウジング穴71にはすきま嵌めにより、傾斜穴7に嵌め入れられる。なお、図3における傾斜穴7とピン6との間の隙間は、分かりやすくするために誇張して描かれている。また、傾斜穴7及びピン6が本発明の回り止め機構に対応する。
次に、図4を参照しつつ、車両走行時などの熱によってハウジング9が熱膨張したときの状態について説明する。なお、図4における傾斜穴7とピン6との間の隙間、及び外輪2とハウジング9との間の隙間は、分かりやすくするために誇張して描かれている。
車両走行などによる熱発生時、熱膨張率が小さい部材からなるピン6及び外輪2は、ほとんど熱膨張しない。その結果、外輪穴72の傾斜角度K1は、傾斜穴7の傾斜角度Kから変化なく、略同一である。
車両走行などによる熱発生時、熱膨張率が小さい部材からなるピン6及び外輪2は、ほとんど熱膨張しない。その結果、外輪穴72の傾斜角度K1は、傾斜穴7の傾斜角度Kから変化なく、略同一である。
一方、ピン6及び外輪2より熱膨張率が大きい部材からなるハウジング9は、径方向において、軸心Cを中心として径方向外方へ熱膨張する。2点鎖線で示すハウジング9及びハウジング穴71は、熱膨張前を示している。ハウジング9が熱膨張したときには、その内周側より外周側の変位が大きくなる。その結果、ハウジング穴71の傾斜角度K2が、減少方向に変化し、外輪穴72の傾斜角度K1より小さくなる。
これにより、転がり軸受1では、ハウジング穴71と外輪穴72との傾斜角度に違いが生じ、傾斜穴7とピン6とが接触位置P1〜P3の3箇所にて接触し、ピン6が傾斜穴7に拘束される。転がり軸受1は、クランク軸の回転により軸受の周方向の揺動の影響を受ける。しかし、転がり軸受1は、前述の通りピン6が傾斜穴7に拘束されるので、ピン6によるハウジング穴71での軸受の周方向への攻撃が低減され、ハウジング9の損傷を低減できる。
なお、本発明は本実施形態に限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の形態で実施することができる。
本実施形態では、転動体が玉5としたが、それに限るものではなく、例えば、円筒ころの構成に適用しても良い。
本実施形態では、転動体が玉5としたが、それに限るものではなく、例えば、円筒ころの構成に適用しても良い。
また、上記実施形態では、傾斜穴7及びピン6が軸受の周方向の1箇所に配置されるとしたが、それに限るものではなく、例えば、周方向の2箇所に配置される構成に適用しても良い。
1:転がり軸受、 2:外輪、 3:内輪、 4:保持器、 5:玉(転動体)、 6:ピン、 7:傾斜穴、 9:ハウジング、 71:ハウジング穴、 72:外輪穴、 C:軸心、 K:傾斜穴の傾斜角度、 K1:外輪穴の傾斜角度、 K2:ハウジング穴の傾斜角度、 P1〜P3:接触位置、 L1:径の中心を通る直線
Claims (1)
- ハウジングの内周に嵌合される外輪と、この外輪に同軸で相対回転可能に配置される内輪と、内外輪間に転動可能に配置される転動体と、前記外輪が前記ハウジングに対して回り止めする回り止め機構とを備えた転がり軸受において、
前記回り止め機構は、前記ハウジングを径方向に貫通し前記外輪の径方向の途中まで連続して形成され、且つ径方向において径の中心を通る直線に対して所定の傾斜角度をもって傾斜する傾斜穴と、
この傾斜穴に嵌め入れられるピンと、からなり、
前記傾斜穴は、前記ハウジングに形成されるハウジング穴と、前記外輪に形成される外輪穴と、からなり、
前記ハウジングは、前記外輪より熱膨張率が大きい部材からなり、
前記ハウジングが熱膨張したときには、その内周側より外周側の変位が大きくなり前記ハウジング穴の前記傾斜角度が減少方向に変化し、前記ハウジング穴と前記外輪穴との前記傾斜角度の違いにより前記傾斜穴が前記ピンを拘束することを特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013026144A JP2014152923A (ja) | 2013-02-14 | 2013-02-14 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013026144A JP2014152923A (ja) | 2013-02-14 | 2013-02-14 | 転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014152923A true JP2014152923A (ja) | 2014-08-25 |
Family
ID=51574976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013026144A Pending JP2014152923A (ja) | 2013-02-14 | 2013-02-14 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014152923A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112017004388T5 (de) | 2016-09-01 | 2019-05-09 | Ihi Corporation | Drehmaschine |
-
2013
- 2013-02-14 JP JP2013026144A patent/JP2014152923A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112017004388T5 (de) | 2016-09-01 | 2019-05-09 | Ihi Corporation | Drehmaschine |
US10662963B2 (en) | 2016-09-01 | 2020-05-26 | Ihi Corporation | Rotary machine |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN104797832B (zh) | 弹性支撑的滚动轴承装置 | |
JP2008232256A (ja) | 円筒ころを組み込んだローラチェーン | |
JP2009204004A (ja) | ターボチャージャ用軸受装置 | |
JP6790555B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP5928241B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP6710566B2 (ja) | 軸受装置、組立体、及び密封装置 | |
JP2012202453A (ja) | 自動調心ころ軸受 | |
JP2007139154A (ja) | 針状ころ軸受およびクランクシャフト支持構造 | |
JP2014152923A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2018123846A (ja) | カムフォロア | |
JP2014105732A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2009203846A (ja) | ターボチャージャ用軸受装置 | |
US10119568B2 (en) | Rolling bearing | |
JP2006300079A (ja) | ころ軸受 | |
JP2016191429A (ja) | 自動調心ころ軸受 | |
JP2014105733A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2006258262A (ja) | 複列転がり軸受 | |
JP2009203845A (ja) | ターボチャージャ用軸受装置 | |
JP2014159846A (ja) | ころ軸受及び定着装置 | |
JP2018009669A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2018004062A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2011112083A (ja) | 複列円錐ころ軸受装置 | |
JP2008014441A (ja) | ころ軸受 | |
JP2005098405A (ja) | ころ軸受 | |
JP2023134073A (ja) | 車輪支持用転がり軸受ユニット |