JP2014148484A - 薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】薬効成分を含んだ貼付剤を、熱可塑性樹脂を含有するシーラント層、共重合ポリオレフィン化合物および遷移金属触媒を含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層、並びにガスバリア性物質を含有するガスバリア層をこの順に積層した、少なくとも3層からなる酸素吸収性多層体を全部または一部に使用した酸素吸収性容器内に保存する、薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法であって、前記共重合ポリオレフィン化合物が、少なくとも1種のテトラリン環を有する構成単位を含有する、薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法である。
【選択図】なし
Description
<1>薬効成分を含んだ貼付剤を、熱可塑性樹脂を含有するシーラント層、共重合ポリオレフィン化合物および遷移金属触媒を含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層、並びにガスバリア性物質を含有するガスバリア層をこの順に積層した、少なくとも3層からなる酸素吸収性多層体を全部または一部に使用した酸素吸収性容器内に保存する、薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法であって、前記共重合ポリオレフィン化合物が、下記一般式(1)で表される構成単位;
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素原子または第1の一価の置換基を示し、前記第1の一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基およびイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。)
からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位(a)と、下記一般式(2)および(3)で表される構成単位;
(式中、R5、R6およびR7は、それぞれ独立して水素原子または第2の一価の置換基を示し、R8、R9、R10およびR11は、それぞれ独立して第3の一価の置換基を示し、前記第2の一価の置換基および前記第3の一価の置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基およびイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよく、前記R8、R9、R10またはR11が複数存在する場合、複数の前記R8、R9、R10またはR11は、互いに同一であっても異なっていてもよい。mは0〜3、nは0〜7、pは0〜6、qは0〜4の整数をそれぞれ示し、テトラリン環のベンジル位には少なくとも1つの水素原子が結合している。Xは−(C=O)O−、−(C=O)NH−、−O(C=O)−、−NH(C=O)−および−(CHR)s−からなる群より選択される二価の基を示し、sは0〜12の整数を示す。Yは−(CHR)t−であって、tは0〜12の整数を示す。Rは水素原子、メチル基およびエチル基からなる群より選択される一価の化学種を示す。)
からなる群より選択される少なくとも1種のテトラリン環を有する構成単位(b)と、を含有する共重合ポリオレフィン化合物である、薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
<2> 前記遷移金属触媒が、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルおよび銅からなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属を含むものである、<1>に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
<3> 前記遷移金属触媒が、前記共重合ポリオレフィン化合物100質量部に対し、遷移金属量として0.001〜10質量部含まれる、<1>または<2>に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
<4> 前記共重合ポリオレフィン化合物に含まれる、前記構成単位(b)の含有割合に対する前記構成単位(a)の含有割合が、モル比で1/99〜99/1である、<1>〜<3>のいずれか一項に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
<5> 前記構成単位(a)が下記式(4)および(5)で表される構成単位;
からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位であり、前記構成単位(b)が下記式(6)および(7)で表される構成単位;
からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位である、<1>〜<4>のいずれか一項に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
本実施形態の貼付剤が含有する薬効成分は特に限定されないが、インドメタシン若しくはその誘導体、ケトプロフェン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール若しくはその誘導体、dl−カンフル、I−メントール、ノニル酸ワニリルアミド、トウガラシエキス、アスコルビン酸若しくはアスコルビン酸誘導体、レチノイド類、ビタミンE、オウバク末、ヨウバイヒ、ハッカ油、ニコチン酸エステル等、レゾルシンなどが挙げられる。
貼付剤自体について説明する。貼付剤自体は、主にシート状支持体と薬効組成物とからなり、シート状支持体の少なくとも一方の面に薬効組成物が保持されているものである。本実施形態の貼付剤に用いられるシート状支持体は、通常貼付剤に用いられているものであれば特に制限なく用いることができる。例えば、不織布、ポリウレタンフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられ、これらのうちのいくつかを積層させたものでもよい。薬効組成物を支持体に保持させるには、例えば、薬効組成物をシート状支持体に積層させる、または含浸させるなど貼付剤で通常行われる方法に従えばよい。
本実施形態の酸素吸収性多層体は、熱可塑性樹脂を含有するシーラント層(層C)、上記一般式(1)で表される構成単位からなる群より選択される少なくとも1種のエチレンまたは置換エチレン構成単位である構成単位(a)、および、上記一般式(2)または(3)で表される構成単位からなる群より選択される少なくとも1種のテトラリン環を有する置換エチレン構成単位である構成単位(b)を含有する共重合ポリオレフィン化合物(以下、単に「テトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物」ともいう。)と遷移金属触媒とを含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層(層A)、並びにガスバリア性物質を含有するガスバリア層(層D)の少なくとも3層をこの順に積層したものである。また、本実施形態の酸素吸収性多層体は、必要に応じて、これら3層以外の層を任意の位置に有していてもよい。
本実施形態の酸素吸収性多層体のシーラント層(層C)は、熱可塑性樹脂を含有するものである。この層Cは、シーラントとしての役割に加え、容器内の酸素を酸素吸収層まで透過させると同時に酸素吸収層(層A)と内容物(被保存物)とを隔離する(層Aと被保存物との物理的な接触を阻害する)役割を有する。ここで、層Cの酸素透過度は、20μmの厚さのフィルムについて、23℃、相対湿度60%の条件下で測定したときに、300mL/(m2・day・atm)以上であることが好ましく、より好ましくは400mL/(m2・day・atm)以上、さらに好ましくは500mL/(m2・day・atm)以上である。酸素透過度が上記の好ましい値以上であると、そうでない場合に比べて、層Aの酸素を吸収する速度をより高めることができる。
本実施形態の酸素吸収性多層体の酸素吸収層(A)は、上記一般式(1)で表わされる構成単位からなる群より選択される少なくとも1種のエチレンまたは置換エチレン構成単位である構成単位(a)、および、上記一般式(2)または(3)で表される構成単位からなる群より選択される少なくとも1種のテトラリン環を有する置換エチレン構成単位である構成単位(b)を含有する共重合ポリオレフィン化合物と遷移金属触媒とを含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる。
本実施形態のテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物は、上記一般式(1)で表される構成単位からなる群より選択される少なくとも1種のエチレンまたは置換エチレン構成単位である構成単位(a)、および、上記一般式(2)または(3)で表される構成単位からなる群より選択される少なくとも1種のテトラリン環を有する置換エチレン構成単位である構成単位(b)を含有する。
(式中、R5〜R7は、それぞれ独立して水素原子または第2の一価の置換基を示し、R8〜R11は、それぞれ独立して第3の一価の置換基を示し、第2の一価の置換基および第3の一価の置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基およびイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよく、R8、R9、R10またはR11が複数存在する場合、複数のR8、R9、R10またはR11は、互いに同一であっても異なっていてもよい。mは0〜3、nは0〜7、pは0〜6、qは0〜4の整数をそれぞれ示し、テトラリン環のベンジル位には少なくとも1つの水素原子が結合している。Xは−(C=O)O−、−(C=O)NH−、−O(C=O)−、−NH(C=O)−および−(CHR)s−からなる群より選択される二価の基を示し、sは0〜12の整数を示す。Yは−(CHR)t−であって、tは0〜12の整数を示す。Rは−H、−CH3、および−C2H5からなる群より選択される一価の化学種を示す。)
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立して水素原子または第1の1価の置換基を示し、第1の一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基およびイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。)
(式中、R5〜R7は、それぞれ独立して水素原子または第2の一価の置換基を示し、R8およびR9は、それぞれ独立して第3の一価の置換基を示し、第2の一価の置換基および第3の一価の置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基およびイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよく、R8またはR9が複数存在する場合、複数のR8またはR9は、互いに同一であっても異なっていてもよい。mは0〜3、nは0〜4の整数をそれぞれ示し、Xは−(C=O)O−、−(C=O)NH−、−O(C=O)−、−NH(C=O)−および−(CHR)s−からなる群より選択される二価の基を示し、sは0〜12の整数を示す。Yは−(CHR)t−であって、tは0〜12の整数を示す。Rは−H、−CH3、および−C2H5からなる群より選択される一価の化学種を示す。)
本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物において用いられる遷移金属触媒としては、上記のテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物の酸化反応の触媒として機能し得るものであれば、公知のものから適宜選択して用いることができ、特に限定されない。
また、本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物は、必要に応じて、上記テトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物以外の、他の熱可塑性樹脂をさらに含有していてもよい。他の熱可塑性樹脂を併用することで、成形性や取扱性を高めることができる。
ここで、本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物は、上述した各成分以外に、本実施形態の効果を過度に損なわない範囲で、当業界で公知の各種添加剤を含有していてもよい。かかる任意の添加剤としては、例えば、乾燥剤、酸化チタン等の顔料、染料、酸化防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填剤、消臭剤等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
本実施形態の酸素吸収性多層体のガスバリア層(層D)は、ガスバリア性物質を含有するものである。層Dの酸素透過率は、20μmの厚さのフィルムについて、23℃、相対湿度60%の条件下で測定したときに、100mL/(m2・day・atm)以下であることが好ましく、より好ましくは80mL/(m2・day・atm)以下、さらに好ましくは50mL/(m2・day・atm)以下である。
本実施形態の酸素吸収性多層容器は、上述した酸素吸収性多層体を包装容器の全体又は一部に含むものである。本実施形態の酸素吸収性多層容器は、容器内の酸素を吸収して、容器外から容器壁面を透過する或いは侵入する酸素がわずかでもある場合にはこの透過或いは侵入した酸素をも吸収して、保存する内容物品(被保存物)の酸素による変質等を防止することができる。
内容積1000mLの4つ口セパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル含有量が25質量%のエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(製品名;住友化学株式会社製「アクリフトWK402」)100g、6−ヒドロキシルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン81g、デカリン160g、エステル交換触媒としてテトラブチルチタネート0.2gを仕込み、撹拌しながら窒素雰囲気下で反応液温を210℃まで昇温し、メタノールを留去しながら、3時間反応を行った。メタノールが留出しなくなった後、減圧を徐々に行い、未反応の6−ヒドロキシルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、およびデカリンを留去した。その後、常圧に戻し、冷却して固形状の反応粗生成物を得た。次いで、得られた反応粗生成物に、その濃度が3〜4質量%になるようトルエンを加え、80℃に加熱し溶解させた後、この溶液を40℃程度まで冷却しメタノールを加え、再沈殿したテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Aを濾過により回収した。
合成例1の6−ヒドロキシルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンに代えて1,5−ジメチル−8−ヒドロキシルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンを用い、その質量を95.0gとした以外は、合成例1と同様にしてテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Bを合成した。このテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Bの、ポリスチレン換算の重量平均分子量は9.1×104、数平均分子量は3.0×104、融点は71℃であった。
合成例1のメタクリル酸メチル含有量が25質量%のエチレン−メタクリル酸メチル共重合体に代えてメタクリル酸メチル含有量が5質量%のエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(製品名;住友化学株式会社製「アクリフトWD203−1」)を用い、6−ヒドロキシルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンの量を81gから16.2gに変更した以外は、合成例1と同様にしてテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Cを合成した。このテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Cの、ポリスチレン換算の重量平均分子量は9.6×104、数平均分子量は3.0×104、融点は98℃であった。
合成例1のメタクリル酸メチル含有量が25質量%のエチレン−メタクリル酸メチル共重合体に代えてメタクリル酸メチル含有量が10質量%のエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(製品名;住友化学株式会社製「アクリフトWD201−F」)を用い、6−ヒドロキシルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンの量を81gから32.4gに変更した以外は、合成例1と同様にしてテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Dを合成した。このテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Dの、ポリスチレン換算の重量平均分子量は9.3×104、数平均分子量は3.1×104、融点は92℃であった。
まず、直径37mmのスクリューを2本有する2軸押出機に、テトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Aを100質量部と、ステアリン酸コバルト(II)をコバルト量として0.05質量部とをドライブレンドして得られた混合物を供給して、押出温度220℃、スクリュー回転数100rpmの条件で混練し、酸素吸収性樹脂組成物Aを得た。
テトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Aに代えてテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Bを用いた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層紙基材を得た。その後、実施例1と同様にして三方シール袋を作製して、実施例1と同様に袋内酸素濃度と酢酸トコフェロール保持率の測定、および貼付剤の離型フィルム側の色調調査を行った。これらの結果を表1に示す。
テトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Aに代えてテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Cを用いた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層紙基材を得た。その後、実施例1と同様にして三方シール袋を作製して、実施例1と同様に袋内酸素濃度と酢酸トコフェロール保持率の測定、および貼付剤の離型フィルム側の色調調査を行った。これらの結果を表1に示す。
テトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Aに代えてテトラリン環含有共重合ポリオレフィン化合物Dを用いた以外は、実施例1と同様にして酸素吸収性多層紙基材を得た。その後、実施例1と同様にして三方シール袋を作製して、実施例1と同様に袋内酸素濃度の測定と酢酸トコフェロール保持率の測定、および貼付剤の離型フィルム側の色調調査を行った。これらの結果を表1に示す。
平均粒径20μmの鉄粉と塩化カルシウムを質量比100:1の割合で混合し、この混合物とLLDPE1とを30:70の質量比で混練して、鉄系酸素吸収性樹脂組成物を得た。その鉄系酸素吸収性樹脂組成物を用いて、実施例1と同様に2種3層フィルムを作製しようとしたが、フィルム表面に鉄粉に由来する凹凸が発生し、以降の検討に耐え得る表面が平滑なフィルムが得られなかった。そのため、厚さ30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(製品名;東セロ株式会社製「トーセロT.U.X HC」、以下「LLDPE2」と表記する。)に、酸素吸収層として、上記鉄系酸素吸収性樹脂組成物を厚さ30μmで押し出しラミネートにて積層し、その後、鉄系酸素吸収性樹脂組成物の層側の表面を60m/分でコロナ放電処理して、ラミネートフィルムを得た。
Claims (5)
- 薬効成分を含んだ貼付剤を、熱可塑性樹脂を含有するシーラント層、共重合ポリオレフィン化合物および遷移金属触媒を含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層、並びにガスバリア性物質を含有するガスバリア層をこの順に積層した、少なくとも3層からなる酸素吸収性多層体を全部または一部に使用した酸素吸収性容器内に保存する、薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法であって、
前記共重合ポリオレフィン化合物が、下記一般式(1)で表される構成単位;
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素原子または第1の一価の置換基を示し、前記第1の一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基およびイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。)
からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位(a)と、
下記一般式(2)および(3)で表される構成単位;
(式中、R5、R6およびR7は、それぞれ独立して水素原子または第2の一価の置換基を示し、R8、R9、R10およびR11は、それぞれ独立して第3の一価の置換基を示し、前記第2の一価の置換基および前記第3の一価の置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基およびイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよく、前記R8、R9、R10またはR11が複数存在する場合、複数の前記R8、R9、R10またはR11は、互いに同一であっても異なっていてもよい。mは0〜3、nは0〜7、pは0〜6、qは0〜4の整数をそれぞれ示し、テトラリン環のベンジル位には少なくとも1つの水素原子が結合している。Xは−(C=O)O−、−(C=O)NH−、−O(C=O)−、−NH(C=O)−および−(CHR)s−からなる群より選択される二価の基を示し、sは0〜12の整数を示す。Yは−(CHR)t−であって、tは0〜12の整数を示す。Rは水素原子、メチル基およびエチル基からなる群より選択される一価の化学種を示す。)
からなる群より選択される少なくとも1種のテトラリン環を有する構成単位(b)と、を含有する共重合ポリオレフィン化合物である、薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。 - 前記遷移金属触媒が、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルおよび銅からなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属を含むものである、請求項1に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
- 前記遷移金属触媒が、前記共重合ポリオレフィン化合物100質量部に対し、遷移金属量として0.001〜10質量部含まれる、請求項1または2に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
- 前記共重合ポリオレフィン化合物に含まれる、前記構成単位(b)の含有割合に対する前記構成単位(a)の含有割合が、モル比で1/99〜99/1である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
- 前記構成単位(a)が下記式(4)および(5)で表される構成単位;
からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位であり、
前記構成単位(b)が下記式(6)および(7)で表される構成単位;
からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬効成分を含んだ貼付剤の保存方法。
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JP2001354817A (ja) * | 2000-04-12 | 2001-12-25 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 酸素吸収性樹脂組成物 |
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