JP2014147299A - センター含有ハードキャンディ - Google Patents

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Takeki Matsui
雄毅 松居
Yasumasa Yamada
泰正 山田
Ichiro Yamada
一郎 山田
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Abstract

【課題】高水分含有量のセンター部を封入しつつも、センター部からハードキャンディ部への水分移行が抑制され耐久性に優れたセンター含有ハードキャンディを提供する。
【解決手段】水分含有量が12〜23.5重量%の流動性のあるセンター部と、前記センター部を被覆するハードキャンディ部とを含み、センター部が、水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有する、25℃条件下での水分活性0.58未満の食品であり、水分活性減少剤が、(A)ソルビトール、(B)グルコース、(C)キシリトール、(D)エリスリトール及び(E)グリセリンより選ばれる特定の2種以上の糖質からなり、その組成、及び前記各糖質の前記5種糖質の総含有量に対する含有率[A]〜[E]が特定の〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕の条件を満たすことを特徴とするセンター含有ハードキャンディ。
【選択図】なし

Description

本発明は、流動性のある水分含有量が高いセンター部を含有しつつも、ハードキャンディ部への水分移行が非常に少ないセンター含有ハードキャンディに関する。
ハードキャンディとは、一般的に砂糖、水飴等の主原料を煮詰め、冷却中に酸味料、香料、色素等の副原料を添加した後、成型して作られる水分含有量が5.0重量%以下のアモルファス状(結晶が存在しない非晶質状態)の飴菓子である。このようにして作られるハードキャンディはつるつるした心地よい舐め心地となるため、古くから広く飴菓子として親しまれている。
元来ハードキャンディは、舐めて味を楽しむものとして生まれた。その理由として、保存性を高めるために水分を極めて低くコントロールし、砂糖、水飴等の糖質を主成分とした物質であり、非常に硬いものとなる。その為、必然的に舐めて食べるものとして定着していったと考えられ、今もその概念は人々に強く根付いており、「舐めて食する」ということがハードキャンディの最大の魅力であった。その効果としては、のど飴といった薬効を持ち合わせたハードキャンディ等において、口中滞留時間が長くなることによって効果が持続すること等が挙げられる。
その一方、食の多様化に伴い、同じキャンディ類でもソフトキャンディやキャラメル、グミキャンディは、噛んで食感を楽しむものとして生まれた。いずれもハードキャンディに比べ、水分含有量が高いため食感が柔らかく、また、ゲル化剤を用いることで、弾力の強弱等の多様な食感を様々に付与することができ、一つの市場を形成している。
このような状況下、ハードキャンディにも食感の多様化が見られるようになってきた。例えば、味覚糖株式会社製「味覚糖 チョコハイディ(登録商標)」等が挙げられる。これは、ハードキャンディのセンター部にチョコレートを封入した商品であり、なめて食べると最後にチョコレートを楽しめ、また逆に噛んで食べるとキャンディとチョコレートの味を同時に楽しめるといった消費者の食べ方の選択を広げるものである。
センター含有ハードキャンディとしては他にも、ハードキャンディのセンター部に粉末ソルビトールを封入することによって、異なる2種類の食感を感じることができ、且つ吸熱反応による冷涼感を楽しむことが出来るハードキャンディ(特許文献1)、ハードキャンディのセンター部に花びらを封入することによって見た目の綺麗さを表現したハードキャンディ(特許文献2)等が提案されている。これらはいずれも水分を殆ど含有しない固形物をセンター部に含有するハードキャンディである。
ハードキャンディのセンター部に水飴主体のジャムを封入した商品もある。このような商品も同様に味や食感の変化を楽しめる商品ではあるが、水分を殆ど含有しないチョコレート等とは異なり、ジャムのような水分含有量の高い食品をハードキャンディのセンター部に添加するには幾つかの課題がある。
センター部の水分含有量が高い場合の課題の1つは耐久性である。センター部の水分含有量が高すぎると、水分含有量が低いハードキャンディ部との界面で水分移行が顕著に起こり、経時的にハードキャンディ部がベタつき、ときにはハードキャンディ部が割れてセンター部が漏れてしまうといった現象が起こる。センター部の水分含有量が高い市販のハードキャンディでは、水分含有量を10重量%程度にしてセンター部に粘稠性を持たせているが、粘稠性増加によるセンター部の歯つきの課題、更には味の面での課題を抱えている。
センター部に封入される、油系ではない液状食品として、二糖類以上の糖アルコール、単糖アルコール、エチルアルコール(エタノール)の配合比によって、低水分でも高い流動性を可能にした液状組成物が提案されている(特許文献3)。流動性という面では、エチルアルコールやソルビトール、及びマンニトール等の単糖アルコールを併用することによって、同水分条件でも低粘稠性(=高流動性)とすることが出来る。しかし、エチルアルコールが必須成分であるため、味の制約を強く受けることや、20才未満の低年齢層には食べ難いものとなっていること等の課題がある。また、特許文献3の実施例記載の結果から、実施例4の評価が最も良いと考えられるが、低水分のために味・香りの広がりが不十分であり、美味しさという面ではまだまだ不十分であり、あくまで低水分で流動性が高いセンター部を含有するハードキャンディの提案である。
水分含有量の高い生鮮青果が、フレッシュな香り・味を伴うことからも、食品の美味しさと水分含有量とは密接に関連しているが、ハードキャンディは逆に水分含有量が極めて低いものであるため、味の制約を受けやすい。ハードキャンディに更なる美味しさを付与する方法の1つには、センター部の水分含有量を如何に高められるかが挙げられる。
水の数値的指標の一つに水分活性がある。簡潔に述べれば、水分活性とは食品中の自由水の尺度を表す数値であり、食品の保存性の指標とされるものである。自由水とは、食品中に含まれている水のうち、他の分子と結合を形成していない水、つまり遊離状態にある水を指す。一般的に、水分活性が0.60未満であれば、カビ、菌等のどんな微生物も増殖できないと言われている。一般的な食品の水分含有量と水分活性の関係は図1のように表される。図1によると、水分含有量が高くなるほど水分活性は大きくなる関係にあり、水分含有量が高い食品ほど長期的に保存させることが困難であることは明確である。
また、水分活性の定義は、「食品を入れた密閉容器内の水蒸気圧と、その温度における純水の蒸気圧との比」であり、食品の平衡相対湿度とも言うことが出来る。つまり、食品から水がどれだけ蒸発しやすいかを示すものであり、異なる食品が互いに接する場合、該食品同士の水分活性が平衡状態に達するまで、該食品間で水分が移行すると考えられる。即ち、センター含有ハードキャンディにおいて、水分移行、美味しさ、及び食感差といったあらゆる課題を解決するためには、硬質で低水分活性のハードキャンディ部に対して、高水分含有量、且つ低水分活性のセンター部を提供することが重要である。
ソルビトール等の糖アルコールは、水分活性を減少させる効果が高いことが一般的に知られており、水分活性減少を目的とした多くの食品に含有されている。例えば、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコールを含有するデコレーションケーキ(特許文献4)、糖アルコールを含有するチューイングガム(特許文献5)、グルコース等の糖類やソルビトール、キシリトール等の糖アルコールを含有する、ゼリー状組成物(特許文献6)や油中水型含水チョコレート(特許文献7)等が挙げられる。
特許文献4〜7のように、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコールを使用して水分活性を減少させた食品例はこれらの他にも多く存在する。これは、非特許文献1〜2に記載されているように、食品業界において、前記糖アルコールがショ糖と比較して水分活性を減少させる効果が大きいという技術常識が広く普及しているためであると考えられる。
また、主にグリセリン(グリセロール)と他の糖アルコールとを併用した場合の水分活性への影響についての研究がなされている(非特許文献3参照)。しかしながら、この研究は、水分含有量が高い領域(95〜30重量%程度)での研究であり、食品にとって、水分活性を減少させることが非常に意味のある15〜25重量%程度の水分含有量の領域での検討はなされていない。更に、非特許文献2で述べられているように、グリセリンは単体で非常に高い水分活性減少能力を持つことが知られているが、食品に使用する際は、風味が好ましくないという問題がある。
糖アルコール以外の成分又は該成分と糖アルコールとを組合せて日持ちを向上させる技術として、糖及び/又は糖アルコールである糖質を含有し、糖質全量の1重量%以上がトレハロースである起泡性水中油型乳化物(特許文献8)、1種以上の有機酸類と糖アルコール類とを含有する日持ち向上剤(特許文献9)、水分活性調整剤として糖アルコールを含有する養殖魚用固形飼料(特許文献10)、糖アルコールとリゾチームとを含有する日持ち向上剤(特許文献11)、L−アラビノースを含有する食品(特許文献12)等が挙げられる。
特許文献8及び9は、糖アルコールの甘味又は有機酸の酸味をマスキングするために他成分を含有させる技術であり、特許文献10は固形飼料に糖アルコールを含有させただけの技術であり、特許文献11は水分活性減少効果を有する糖アルコールと抗菌性のあるリゾチームとを併用することによって、微生物の増殖を相乗的に抑制する技術であり、いずれの特許文献も、糖アルコールや糖の含有率を選択することによって、甘味の増大を抑制しつつ、水分活性を相乗的に減少させる技術に関するものではない。また、特許文献12は、技術常識的に使用される糖アルコールには属さず、且つ分子量が小さいL−アラビノースを単独で使用することによって水分活性を減少させただけにすぎない。
一方、含水チョコレートの水分活性を減少させる技術としては、水性成分と、HLB値7.0以上の乳化剤と、全量の50重量%以上のチョコレート生地とを使用し、水分含有量を10〜20重量%、油脂含有量を15〜25重量%に調整することで、長期常温流通を可能にした含水チョコレート類の製造方法が提案されている(特許文献13)。しかし、特許文献13に記載の含水チョコレート類は、水分活性値が0.75〜0.70付近であり、長期的な流通性が十分にあるとは言い難い。
また、転化糖、水飴、果糖、ブドウ糖、ショ糖、液糖及び蜂蜜よりなる群から選ばれた1種又は2種以上を含有し、糖度が60以上である水相成分と、チョコレート生地である油相成分とからなる水中油型乳化チョコレートが提案されている(特許文献14)。ここでは水相成分に特定の糖類を用い、さらに糖度を60以上に高めることで長期保存性を高めている。そして、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、風味が良好であるとしているが、常温常湿での長期流通性については不明である。
糖アルコールを使用して含水チョコレートの水分活性を減少させる技術としては、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトールから選ばれる1種又は2種以上の融点が100℃以上の糖アルコールを1質量%以上、10質量%未満含有させた、水分含有量が2〜15重量%のチョコレート含有菓子が提案されている(特許文献15)。特許文献15に具体的に記載されるチョコレート含有菓子は、水分含有量が4重量%程度かつ水分活性が0.63〜0.74程度のもののみであり、水分含有量が12重量%以上の条件下で水分活性が0.60未満のチョコレート含有菓子が得られるか否かは明らかではない。
また、本出願人は、糖アルコールを含有する生チョコレート様組成物、及び該生チョコレート様組成物をセンターとして含有するハードキャンディについて特許出願をしている(特許文献16、17)。特許文献16によれば、ショ糖等の糖アルコール以外の二糖類以下の糖質と糖アルコールとをそれぞれ所定の重量割合で含有させ、水中油型の乳化構造をとることにより、水分含有量が比較的高い生チョコレート様組成物の水分活性を0.60未満という非常に低い範囲にすることができる。特許文献16の実施例では、所定量の二糖類以下の糖質の存在下でのソルビトールとキシリトールとの併用を記載するのみである。特許文献17も、還元麦芽糖水飴やショ糖の存在下でのソルビトールとキシリトールとの併用例を記載するのみである。
以上に述べたように、これまでに提案されてきた技術は、水分活性を減少させる効果には改善の余地がある。特定の数種類の糖質を特定の比率で混合することによって、食品の風味を損なうことなく、従来に比べ食品の水分活性を劇的に減少させる技術、及びその技術を応用することによって、保存性を飛躍的に向上させた食品は未だ提案されておらず、また、前記技術を使用したセンター部を含有したハードキャンディも当然ながら提案されていない。
特許第2788642号公報 実公平6−36711号公報 特許第3002050号公報 特開平09−037717号公報 特許第2997472号公報 特開2002−238475号公報 特開2002−306077号公報 特開平09−275922号公報 特開2006−121994号公報 特開2005−176624号公報 特開2003−204776号公報 特開2004−215614号公報 特開2001−275570号公報 特開2001−149014号公報 特許第4331013号公報 特開2011−177087号公報 特開2012−210183号公報
月刊フードケミカル、2009年、Vol.25、No.11、p19−21 月刊フードケミカル、2009年、Vol.25、No.11、p34−38 Water Activity in Polyol Systems,Journal of Chemical and Engineering Data,45,2000,p654−660.
本発明の目的は、センター部に水分含有量が高い食品を含有しつつも、外部のハードキャンディ部への水分移行が殆ど生じないセンター含有ハードキャンディを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、ソルビトール、グルコース、キシリトール、エリスリトール、及びグリセリンから選択される特定の2種以上の糖質を、所定の重量割合で含有させることにより、前記各糖質を単独で使用した場合に比べて水分活性を減少させる効果が相乗的にかつ顕著に高まる水分活性減少剤が得られることを発見した。
さらに本発明者らは、センター部とセンター部を被覆するハードキャンディ部とを含むセンター含有ハードキャンディにおいて、前記水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有し、12重量%〜23.5重量%という市場流通食品としては非常に高い水分含有量を有し、且つ25℃条件下での水分活性が0.58未満である流動性食品をセンター部に含有させることによって、センター部からハードキャンディ部への水分移行が抑制され、ハードキャンディ部の初期の耐久性とセンター部の初期の良好な風味とを長期に亘って維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、水分含有量が12重量%〜23.5重量%の流動性のあるセンター部と、センター部を被覆するハードキャンディ部と、を含み、センター部が、水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有する、25℃条件下での水分活性が0.58未満の食品であり、水分活性減少剤が、(A)ソルビトール、(B)グルコース、(C)キシリトール、(D)エリスリトール及び(E)グリセリンより選ばれる2種以上の糖質からなり、その組成及び前記各成分の前記5種糖質の総含有量に対する含有率[A]〜[E]が下記〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕を満たすことを特徴とするセンター含有ハードキャンディに関する。
〔1〕(A)及び/又は(B)、並びに(C)から成り、含有率[C]が50重量%〜75重量%である(この条件を満たすものを「水分活性減少剤〔1〕」とする。)。
〔2〕(A)及び/又は(B)、並びに(D)から成り、含有率[D]が20重量%〜33.3重量%である(この条件を満たすものを「水分活性減少剤〔2〕」とする。)。
〔3〕(A)及び/又は(B)、(C)、並びに(D)から成り、含有率[A]と含有率[B]との和が20重量%〜80重量%、且つ、含有率[D]が0重量%を超え、25重量%以下である(この条件を満たすものを「水分活性減少剤〔3〕」とする。)。
〔4〕(A)〜(D)から選択される2種以上の糖質と(E)とから成り、含有率[A]と含有率[B]との和が80重量%以下、含有率[C]が75重量%以下、含有率[D]が33.3重量%以下、且つ、含有率[E]が0重量%を超え、25重量%以下である(この条件を満たすものを「水分活性減少剤〔4〕」とする。)。
また、本発明は、前記センター部が、前記水分活性減少剤を含有する水相成分と、主としてチョコレートを含有する油相成分とから成る、水分含有量が12重量%〜20重量%且つ25℃条件下での水分活性0.58未満の含水チョコレートであることを特徴とするセンター含有ハードキャンディに関する。
本発明により、センター部とセンター部を被覆するハードキャンディ部とを含むセンター含有ハードキャンディにおいて、高水分含有量の食品をセンター部に含有させても、ハードキャンディ部が経時的にベタ付いたり、ハードキャンディ部の一部が割れてセンター部が漏れ出たりすることがなく、且つ高水分含有量により付与される美味しさの向上と、低水分活性から付与される保存性の向上との両立が可能となる。
一般的な食品の水分含有量と25℃条件下での水分活性との関係を示すグラフである。 ソルビトール、キシリトール、及びグリセリンの各水溶液における固形分割合と25℃条件下での水分活性との関係を示すグラフである。 ソルビトール、グルコース、及びフルクトースの各水溶液における固形分割合と25℃条件下での水分活性との関係を示すグラフである。 実施例で得られた水分活性減少剤、ソルビトール(S)、グルコース(Gu)、キシリトール(X)、及びグリセリン(Gl)の各水溶液の水分含有量23.5重量%における25℃条件下での水分活性を示すグラフである。
本発明のセンター含有ハードキャンディは、水分含有量が12重量%〜23.5重量%の流動性のあるセンター部と、センター部を被覆するハードキャンディ部とを有し、該センター部が後述の水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有する25℃条件下での水分活性が0.58未満の食品であることを特徴とする。
本発明では、センター部である食品の25℃条件下での水分活性を0.58未満にすることによって、センター部からハードキャンディ部への水分移行を抑制でき、長期的に美味しさを持続させることができる。微生物の増殖に関しては、水分活性を0.60未満にすることによって抑制することが可能であるが、水分活性は温度依存的であり、温度が高くなると水分活性も増加する。従って、夏季等の高温条件による水分活性の増加を考慮すると、25℃条件下で0.58未満が好ましく、0.55未満であることがより好ましい。
また、センター部である食品の水分含有量を12重量%〜23.5重量%にすることによって、従来のセンター含有ハードキャンディに比べて更なる美味しさを付与することができる。水分含有量が23.5重量%を超えると、美味しさを保持しつつ25℃条件下での水分活性を0.58未満に抑制することが非常に困難である。その結果、水分移行の速度が増加し、ハードキャンディ部の耐久性やセンター部の風味の経時変化が起こりやすくなると共に、センター部において微生物が増殖する可能性が生じる。一方、水分含有量が12重量%未満の場合、25℃条件下での水分活性を0.58未満に抑制することは容易であるが、食感差、美味しさの点で新しさに乏しいものとなる。なお、水分含有量のより好ましい範囲は15重量%〜20重量%であり、特に好ましい範囲は17重量%〜20重量%である。
また、本発明における前記センター部である食品は、後述の水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有することを特徴とする。水分活性の値は、水分含有量と水分活性減少剤の含有量に大きく影響され、水分活性減少剤の含有量が25重量%未満の場合、規定の水分含有量において25℃条件下での水分活性を0.58未満に抑制することが困難である。なお、より好ましい態様は水分含有量に対する水分活性減少剤の含有率が160重量%以上である。
すなわち本発明では、センター部として、水分含有量及び25℃条件下での水分活性がそれぞれ所定の範囲にある流動性を有する食品を用いることにより、センター部からハードキャンディ部への水分移行が抑制されるので、ハードキャンディ部の初期の耐久性及びセンター部の初期の良好な風味が長期間にわたって維持され、ハードキャンディ部の経時的なべた付きやハードキャンディ部の割れに伴うセンター部の漏出が顕著に抑制される。その結果、つるつるとした良好な舐め心地を長期にわたって維持したまま、センター部とハードキャンディ部との風味差や食感差を、口中にて風味や食感のバリエーションとして十分に楽しむことができるセンター含有ハードキャンディを提供することができる。
(センター部)
本発明において「流動性のあるセンター部」とは、センター含有ハードキャンディ中のセンター部が固体状ではなく、液体又は液体に類似の流動性を有していることを示す。より具体的には、平板上にセンター部である食品を載置し、該平板を水平面に対して5°以上傾けた時、該食品の少なくとも一部が載置位置から該平板上を流れて移動する場合、また、該食品が移動しなくても、該食品がその下端部分に集まって該下端部分が盛り上がる場合、該食品を本発明における流動性のある食品とする。
センター部は、後述の水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有することによって、12重量%〜23.5重量%と高水分含有量にも関わらず、25℃条件下での水分活性を0.58未満にすることができる。本発明において、センター部は、水分活性減少剤のみからなる食品(例えば、水分活性減少剤の水溶液)でもよく、水分活性減少剤と他の食品とからなる食品であってもよい。
センター部に含まれる水分活性減少剤は、(A)ソルビトール、(B)グルコース、(C)キシリトール、(D)エリスリトール、及び(E)グリセリンより選ばれる特定の2種以上の糖質からなる。以下において、(A)ソルビトール、(B)グルコース、(C)キシリトール、(D)エリスリトール、及び(E)グリセリンを、それぞれ(A)、(B)、(C)、(D)、及び(E)と略して表記することがあり、また、それぞれソルビトール、グルコース、キシリトール、エリスリトール、及びグリセリンと略して表記することがある。
また、(A)ソルビトールの含有率[A]は、水分活性減少剤における「ソルビトールの含有量(重量%)」の「前記5種糖質の総含有量(重量%)」に対する百分率である。(B)グルコース、(C)キシリトール、(D)エリスリトール及び(E)グリセリンの含有率[B]、[C]、[D]及び[E]も、含有率[A]と同様に、本発明の水分活性減少剤における「(B)〜(E)それぞれの含有量(重量%)」の「前記5種糖質の総含有量(重量%)」に対する百分率である。
前記水分活性減少剤に使用されるソルビトール、キシリトール、エリスリトール、及びグリセリンは、アルドースやケトースのカルボニル基を水酸基に還元することにより生成する糖アルコールに属する。糖アルコールは、食品の水分活性を減少させる目的で頻繁に使用されるが、水分活性を減少させる最大の要因として分子量が小さいことが挙げられる。糖質として最も多用されるショ糖は分子量342.30であるのに対し、前記4種の糖アルコールの分子量は、ソルビトール182.17、キシリトール152.15、エリスリトール122.12、グリセリン92.09であり、大きくてもショ糖の半分近くの分子量である。また、グルコースは、環状構造を有する単糖であり、その分子量は180.16とソルビトールに近い糖質である。
分子量だけを考慮すると、前記4種の糖アルコールにおいては、グリセリン>エリスリトール>キシリトール>ソルビトールの順に水分活性を減少させる効果が大きいと考えられるが、実際はそのような結果にはならない(図2)。エリスリトールやキシリトールは結晶を生成しやすく、結晶が生成されると、水分が放出され、水分活性が極端に大きくなるためである。したがって、水溶液の固形分割合によっては、一概に分子量の小ささに比例して、水分活性が減少するとは言えない。また、糖アルコールの中で最も分子量が小さい物質であるグリセリン(グリセロール)は、図2からも明らかなように水分活性を減少させる能力が非常に高く、グリセリン水溶液の水分活性は固形分割合が約71.5重量%以上(水分含有量が約28.5重量%以下)の条件において0.60未満となる。しかしながら、グリセリンは風味の点で好ましくないため、実質的には添加量が制限され、水分活性を減少させる能力を十分に活用することは困難である。
本発明者の研究によれば、食品の水分活性を減少させる効果に優れていることが知られている糖アルコールよりも、前記4種の糖アルコール及びグルコースから選ばれる特定の2種以上を特定の重量割合で用いた場合には、前記5種の糖質を単独で用いても得られないような水分活性の低減効果が得られ、その低減効果が相加的な効果ではなく、相乗的な効果であることが判明した。特に、特定の重量割合でソルビトール及び/又はグルコースと、キシリトール及び/又はエリスリトールとを併用することにより、ソルビトール及びグルコースが、キシリトール及びエリスリトールの結晶化を抑制し、これらの水分活性を低減化する効果が相乗的に発揮されることが明らかになった。また、前記組合せの糖質にグリセリンを添加することによって、水分活性が極めて低下するだけでなく、グリセリンの風味をマスキングできることが明らかになった。
また、グルコースの分子量は、ソルビトールの分子量よりも微かに小さいものの、単体での水分活性は、特に水溶液中の固形分割合が多い(水分含有量が少ない)領域においてソルビトールよりも高い(図3)。しかしながら、本発明者らの研究によって、グルコースをキシリトール、エリスリトール、及びグリセリンと共に特定の重量割合で含有させることにより、ソルビトールと同等の水分活性減少効果が得られることが明らかになった。なお、グルコースと同じく環状構造を有する単糖であるフルクトースは、分子量がグルコースと同じであるものの、相乗的な水分活性減少効果は得られない。
前記水分活性減少剤は、糖質組成及び各糖質の含有率[A]〜[E]が所定の条件を満たす水分活性減少剤〔1〕〜〔4〕の形態を含んでいる。
水分活性減少剤〔1〕は、(A)ソルビトール及び/又は(B)グルコース、並びに(C)キシリトールから成る。水分活性減少剤〔1〕は、糖質(A)〜(C)からなる形態、糖質(A)及び(C)からなる形態、並びに、糖質(B)及び(C)からなる形態を含んでいる。そして、水分活性減少剤〔1〕において、(C)キシリトールの含有率[C]は50重量%〜75重量%であり、好ましくは50重量%〜70重量%、さらに好ましくは60重量%〜70重量%である。
水分活性減少剤〔1〕において、含有率[C]を前記範囲にすることにより、(A)ソルビトールや(B)グルコースが、(C)キシリトールの結晶化を抑制するように作用し、(A)ソルビトール及び/又は(B)グルコースと、(C)キシリトールとが相乗的に働いて、水分活性を減少させる効果が顕著に増加した水分活性減少剤が得られる。含有率[C]が50重量%未満の場合、水分活性の相乗的な減少効果が十分に得られず、一方含有率[C]が75重量%を超えると、(C)キシリトールの結晶が生成され易くなる。
水分活性減少剤〔2〕は、(A)ソルビトール及び/又は(B)グルコース、並びに(D)エリスリトールから成る。そして、水分活性減少剤〔2〕は、糖質(A)、(B)及び(D)からなる形態、糖質(A)及び(D)からなる形態、並びに、糖質(B)及び(D)からなる形態を含んでいる。水分活性減少剤〔2〕において、(D)エリスリトールの含有率[D]は、20重量%〜33.3重量%であり、好ましくは25重量%〜30重量%である。ここで、「33.3重量%」とは小数点第2位を四捨五入した値である。
水分活性減少剤〔2〕において、含有率[D]を前記範囲にすることにより、(A)ソルビトールや(B)グルコースが、(D)エリスリトールの結晶化を抑制するように作用し、(A)ソルビトール及び/又は(B)グルコースと、(D)エリスリトールとが相乗的に働いて、水分活性を減少させる効果が顕著に増加した水分活性減少剤が得られる。含有率[D]が20重量%未満の場合、水分活性の相乗的な減少効果が十分に得られず、一方含有率[D]が33.3重量%を超えると、(D)エリスリトールの結晶が生成され易くなる。
水分活性減少剤〔3〕は、(A)ソルビトール及び/又は(B)グルコース、(C)キシリトール、並びに(D)エリスリトールから成る。水分活性減少剤〔3〕は、糖質(A)〜(D)からなる形態、糖質(A)、(C)及び(D)からなる形態、並びに、糖質(B)〜(D)からなる形態を含んでいる。そして、水分活性減少剤〔3〕において、(A)ソルビトールと(B)グルコースとの合計含有率[A]+[B]は、20重量%〜80重量%であり、好ましくは25重量%〜35重量%である。
水分活性減少剤〔3〕において、合計含有率[A]+[B]を前記範囲にすることにより、(C)キシリトール及び(D)エリスリトールの結晶化を抑制することができ、且つ(C)キシリトール及び(D)エリスリトールの冷涼感を抑制できる。合計含有率[A]+[B]が20重量%未満の場合、(C)キシリトール及び(D)エリスリトールのどちらかが結晶を生成しやすくなる。また、合計含有率[A]+[B]が80重量%を超えると、水分活性の減少効果が弱くなると共に、主として(A)ソルビトールを含有する場合、(A)ソルビトール由来の不快な甘味が強くなり、風味が損なわれる可能性がある。
なお、水分活性減少剤〔3〕が(A)ソルビトールを含まない場合は、(A)ソルビトール及び(B)グルコースの合計含有率は、含有率[A]が0になるので、含有率[B]のみの値となる。同様に、水分活性減少剤〔3〕が(B)グルコースを含まない場合は、(A)ソルビトール及び(B)グルコースの合計含有率は、含有率[B]が0になるので、含有率[A]のみの値となる。これは、後述する水分活性減少剤〔4〕においても同じである。
また、水分活性減少剤〔3〕において、(D)エリスリトールの含有率[D]は、0重量%を超え、25重量%以下であり、好ましくは6重量%〜25重量%、さらに好ましくは15重量%〜25重量%である。含有率[D]=0重量%、すなわち、(D)エリスリトールを使用しない場合、水分活性を低減させる効果が不十分になると共に、糖アルコール由来の不快な甘味が強くなり、風味が損なわれる可能性がある。また、含有率[D]が25重量%を超えると、(D)エリスリトールの結晶が生成され易くなる。
水分活性減少剤〔3〕において、(C)キシリトールの含有率[C]は、合計含有率[A]+[B]、及び含有率[D]を前記範囲から選択した後の残部とする。
特に好ましい態様は、[A]+[B]:[C]:[D]が25:50:25である。この重量比で前記4種糖質を使用することによって、水分活性が著しく減少するだけでなく、糖アルコール由来の冷涼感及び不快な甘味の抑制が一層顕著になる。
水分活性減少剤〔4〕は、(A)〜(D)の糖質から選択される2種以上と(E)グリセリンとからなる。すなわち(E)グリセリンを含む少なくとも3種の糖質から成る。水分活性減少剤〔4〕において、(E)グリセリンの含有率[E]は、0重量%を超え、25重量%以下であり、好ましくは5重量%〜15重量%、さらに好ましくは7.5重量%〜12.5重量%である。含有率[E]=0重量%、すなわち、(E)グリセリンを使用しない場合、(E)グリセリンを添加したときの劇的な水分活性減少効果が全く得られない。一方、含有率[E]が25重量%を超えると、(E)グリセリンの風味が強くなり好ましくない。また、結晶化防止のため、(A)ソルビトール、(B)グルコース、(E)グリセリンの総含有量が20重量%以上であるのが好ましい態様である。
水分活性減少剤〔4〕において、(A)ソルビトール及び/又は(B)グルコースを含有する場合、合計含有率[A]+[B]は0重量%を超え80重量%以下、好ましくは12.5重量%〜60重量%である。(C)キシリトールを含有する場合、含有率[C]は0重量%を超え75重量%以下、好ましくは15重量%〜60重量%である。(D)エリスリトールを含有する場合、含有率[D]は0重量%を超え33.3重量%以下、好ましくは5重量%〜25重量%である。
含有率[A]〜[D]が前記範囲を超えると、水分活性を低減する相乗効果が弱くなったり、(C)キシリトールや(D)エリスリトールの結晶が生成されたりと、水分活性減少剤〔1〕〜〔3〕と同様の問題が生じる。なお、前記した各糖質の含有率の範囲から、各糖質の合計量が100重量%になるような含有率の数値を選択して各糖質を使用すればよい。
センター部に含まれる水分活性減少剤の含有量は、センター部の水分含有量に対して160重量%以上であることが好ましく、より好ましくは160重量%〜200重量%の範囲である。該含有量が200重量%を超える場合、25℃条件下での水分活性を0.58未満にすることは容易であるが、甘味が強くなる傾向がある。
また、センター部の水分含有量に対する水分活性減少剤の含有量(以下、単に「水分活性減少剤の含有量」とする。)が160重量%〜180重量%の範囲にある場合は、水分活性減少剤〔3〕においては、(A)ソルビトール、(B)グルコース、(C)キシリトール、及び(D)エリスリトールの重量比を(A+B):(C):(D)=25:50:25とすることが最も好ましい態様の1つである。水分活性減少剤の含有量が180〜200重量%の場合は、前記(A)〜(D)の各糖質の含有率は規定範囲内ならば特に限定されない。
また、水分活性減少剤〔4〕においても、(A)〜(E)の各々の含有率は規定範囲ならば特に限定されないが、水分活性減少剤の含有量が160重量%〜180重量%の範囲にある場合は、含有率[E]が7.5重量%以上であることが好ましい。
センター部には、本発明の効果を損なわない範囲で、水分活性減少剤の他に、従来から水分活性を低減させることが知られている水に溶解可能な各種添加剤、糖質、乳原料等の一般的な食品原料、及び香料、酸味料、着色料等の食品添加剤等を添加することができる。但し、(A)ソルビトールと(B)キシリトールとを併用した水分活性減少剤〔1〕を用いる場合は、糖質から還元麦芽糖及びショ糖を除いてもよい。
また、センター部にはココアパウダー、ナッツパウダー等の水不溶性の粉末原料、及びナッツダイス等の粒径の比較的小さい固形物を混合することもできるが、水不溶性の原料の場合は、水分活性に寄与しないためセンター部の成分として考えない。
本発明のセンター含有ハードキャンディにおけるセンター部の含有量は、ハードキャンディ全体の10〜30重量%が好ましく、より好ましくは15〜25重量%である。センター部の含有量が10重量%未満の場合、センター部の存在を感じにくく、美味しさの面で問題が生じる可能性がある。一方、センター部の含有量が30重量%を超えると、センター部をハードキャンディ部で被覆(ハードキャンディ部に封入)するのが非常に困難になり、作業性の面で問題が生じる可能性が大きい。
また、本発明では、前記センター部を構成する食品が、水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有し、水分含有量12重量%〜20重量%且つ25℃条件下での水分活性0.58未満の含水チョコレートを含むことが好ましく、該含水チョコレートからなることがさらに好ましい。水分含有量が12重量%未満の場合、水中油型の乳化構造をとることが困難であり、且つ食感の点で新しさに欠ける可能性がある。一方、水分含有量が20重量%を超えると、25℃条件下での水分活性を0.58未満に抑制することが困難であり、保存性、耐久性の面で問題が生じる可能性が大きい。すなわち、25℃条件下での水分活性が0.58〜0.60の範囲では夏季の高温条件下での微生物の増殖を抑制する効果が不十分になるおそれがあり、さらに0.60を超えると、保存性が低下すると共に、センター部からハードキャンディ部への水分移行を十分に抑制できず、ハードキャンディ部の耐久性やセンター部の風味が低下するおそれがある。該含水チョコレートの特に好ましい態様は、水相成分中に前記水分活性減少剤〔3〕又は〔4〕を含有する含水チョコレートである。
本発明の含水チョコレートは、水分活性減少剤を含有する水相成分と、主としてチョコレートから成る油相成分とを水中油型に乳化することによって得ることができる。
含水チョコレートの水相成分は、糖質として、(A)〜(E)の5種糖質以外の糖質を含有していてもよい。但し(A)ソルビトールと(B)キシリトールとからなる水分活性減少剤〔1〕を用いる場合は、糖質から還元麦芽糖水飴及びショ糖を除いてもよい。糖質としては特に限定されないが、例えば、フルクトース、ガラクトース等のグルコースを除く単糖類、ショ糖、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース等の二糖類、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール及びグリセリン以外の糖アルコール、三糖類、四糖類、オリゴ糖、多糖類等の糖質、果汁のような主として糖質から成る原料等が挙げられる。
これらの糖質の中でも、含水チョコレートの食感や水分活性の観点から、二糖類以下の糖質が好ましい。5種糖質以外の糖質は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。含水チョコレートにおける5種糖質以外の糖質の含有量は、10重量%以下であることが好ましい。なお、チョコレート中のショ糖のように油相成分中にも糖質が含まれる場合があるが、油相成分中の糖質は、本発明の含水チョコレートの水分活性にほとんど影響を及ぼさないと考えられるので、糖質の含有量として考慮しない。
更に、含水チョコレートの水相成分は、例えば、乳製品、酸味料、ビタミン類、抗菌剤、乳化剤、塩、珈琲粉、茶系粉末、粉末酒、野菜粉末、果実粉末、着色料、洋酒、香料等の食品に添加可能な各種液状食品、及び水相成分に溶解可能な食品用粉末を含有することができる。また、前記液状食品及び食品用粉末は、水相成分と油相成分とを混合した後に添加することも可能であるが、その場合は添加量が含水チョコレートの水分含有量に影響しないレベルであることが好ましい。なお、前記液状食品及び食品用粉末中に前記(A)〜(E)の5種糖質の少なくとも1種が含有されている可能性があるが、前記液状食品及び食品用粉末の使用量が微量であり、かつ、前記液状食品及び食品用粉末中の5種糖質の含有量も微量であるため含水チョコレートの特性に影響を及ぼすことはない。
乳製品としては、生クリーム、バター、牛乳、濃縮乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、調整粉乳、練乳、チーズクリーム、ホイップ用クリーム及びコーヒー用クリーム等が挙げられる。これらの中でも、風味の点から、生クリーム及びバターを用いるのが好ましい。
酸味料としては、食品に添加可能な酸味料が使用でき、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、酢酸、フィチン酸等が挙げられる。また、前記酸味料を含有する果汁や、前記酸味料を添加することによって、糖アルコール由来の不快な甘味を一層抑制することができる。酸味料の添加量は特に限定されないが、水相成分のpHを3.0〜6.5とする添加量が好ましく、pHを3.5〜5.0とする添加量がより好ましい。なお、pHを前記範囲のような酸性条件にする場合、風味の観点から、オレンジ、レモン、柚子、ライム、グレープフルーツ等の柑橘系、ブルーベリー、ストロベリー、ラズベリー(フランボワーズ)等のベリー系、りんご、パッションフルーツ、マンゴー等の香料を酸味料と共に使用することが好ましい。
抗菌剤としては、甘草抽出物、カテキン等の緑茶抽出物、ササエキス、タンニン、リゾチーム等が挙げられる。カテキン等の苦味成分は甘味を抑制する効果があることが一般的に知られており、保存性向上のみならず、糖アルコールの不快な甘味を一層抑制する目的で使用することもできる。抗菌剤の含有量は特に限定されないが、含水チョコレートの風味に影響を及ぼさない観点から、好ましくは含水チョコレート全量の0.01〜0.5重量%程度である。
乳化剤としては、食品用の乳化剤であれば特に限定されないが、モノグリセリド、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられる。乳化剤の含有量は特に限定されないが、含水チョコレート全量の0.01重量%以上で風味に影響を与えない範囲内で乳化剤を使用することが好ましい。
塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。前記各種塩は水分活性を減少させる効果が大きいことが一般的に知られており、風味に影響しない範囲で添加するのが好ましい。但し、風味に影響しない範囲で添加する場合、水分活性を減少させる効果は殆ど期待できない。
洋酒としては、エタノール、ラム酒、ブランデー、各種リキュール等が挙げられる。洋酒中のアルコール分を揮発させない場合は、水相成分と油相成分との混合後に添加するのが好ましい。洋酒の含有量は、好ましくは、含水チョコレート全量の0.1〜5重量%である。
水相成分は、例えば、前記5種糖質から選ばれる少なくとも2種以上の糖質を所定の重量割合で含む水分活性減少剤、並びに、必要に応じて前記5種糖質以外の糖質、食品に添加可能な各種液状食品及び水相成分に溶解可能な食品用粉末から選ばれる少なくとも1種を水に溶解し、得られた溶液を加熱し、水分含有量及び水分活性を調整することにより、得ることができる。
本発明の含水チョコレートの油相成分は、主としてチョコレートを含有する。本発明で使用するチョコレートとしては、カカオマス、カカオパウダー、砂糖等の糖質、粉乳、油脂等を使用し、これらを常法通りロール掛けし、所望によりコンチングすることによって得られるチョコレート生地、カカオマス、カカオパウダー、ココアバター等のカカオ原料単体等が挙げられる。
含水チョコレートの油相成分は、チョコレートの他に、水分含有量が1〜2重量%程度の実質的に水分を殆ど含有しない原料を含むことができる。このような原料としては、例えば、ココアバターの代わりに使用されるココアバター代替脂を含む各種油脂、ピーナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピスタチオ、ゴマ等の油脂に富んだ固体原料を磨り潰したペースト原料等が挙げられる。なお、油相成分中に含まれる砂糖、乳糖等の糖質は、基本的には含水チョコレートの水分活性には影響を及ぼさないので、含水チョコレートにおける糖質含有量として考慮しない。
ココアバター代替脂としては、チョコレートの物性改良や製造コストの節約を目的として、ココアバターの一部または全部に代えて用いられるものであり、主にCBEと称される1,3位飽和、2位不飽和のトリグリセリド型油脂に富むものと、CBRと称されるラウリン系又は高エライジン酸タイプのものとがある。ココアバター代用脂の油脂原料としては、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サンフラワー油、オリーブ油、カポック油、ゴマ油、月見草油、パーム油、シア脂、サル脂、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂;乳脂、牛脂、ラード、魚油、鯨油等の動物性油脂;等が挙げられる。これらの油脂類若しくはその2種以上の混合油、これらの油脂類若しくはその2種以上の混合油に硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂等を使用できる。
本発明の含水チョコレートは、水相成分と油相成分とを水中油型に乳化することによって得ることができる。水相成分と油相成分との混合割合は特に限定されず、水相成分の前記5種糖質の含有量、水分含有量、水分活性等に応じて適宜選択されるが、水相成分100重量部に対して、油相成分10重量部〜100重量部を用いることが好ましい。水中油型に乳化する方法としては、特に限定されないが、例えば、水相成分に油相成分を添加する方法、油相成分に水相成分を添加する方法、油相成分に水相成分を徐々に加え、油中水型の乳化構造の形成、乳化構造の分離、そして水中油型の乳化構造の形成と、段階的に構造を変化させるサントス式乳化法等が挙げられる。
なお、最終的に水中油型の乳化構造を形成しているか否かを判断する方法としては、目視による状態確認による判別は勿論、電流計等の簡易な装置を用いて、導電性があることを確認する方法等がある。また、乳化を行う際は、従来から食品の乳化に用いられる器具や機械をいずれも使用でき、例えば、ホイッパー等の器具、スティックミキサー、ホモジナイザー等の機械等が挙げられる。
含水チョコレートにおける、(A)〜(E)の5種糖質の総含有量は、好ましくは25重量%〜45重量%、より好ましくは25重量%〜40重量%、特に好ましくは25重量%〜35重量%である。特に、前記5種糖質の総含有量が25重量%〜35重量%である場合は、25℃条件下での水分活性を0.58未満に低下させる効果が顕著になると共に、含水チョコレートの風味を一層良好にすることができる。前記5種糖質の総含有量が25重量%未満では、他の糖質を含有したとしても、水分活性を減少させる効果が不十分になり、含水チョコレートの25℃条件下での水分活性を0.58未満に調整することが困難になる場合が生じる。前記5種糖質の総含有量が45重量%を超えると、糖アルコール由来の不快な甘味が強くなり、含水チョコレートの風味を損なう場合が生じる。
また、(A)〜(E)の5種糖質と共にそれ以外の糖質を使用する場合、本発明の含水チョコレートにおける全糖質の含有量は特に限定されないが、好ましくは25重量%〜70重量%であり、より好ましくは30重量%〜50重量%、さらに好ましくは35重量%〜45重量%である。全糖質の含有量が25重量%未満では、全糖質が、(A)〜(E)の5種糖質のみから成る場合であっても、含水チョコレートの25℃条件下での水分活性を0.58未満に調整することが困難になる場合がある。全糖質の含有量が70重量%を超えると、甘味が強くなり過ぎ、含水チョコレートの風味を損なう場合が生じる。
また、含水チョコレートの食感は、基本的には水分含有量と油脂含有量とに影響され、水分含有量が多いほど、又は油脂含有量が少ないほど滑らかな口溶けの良い食感となるが、流動性が高くなるため保型性は悪くなる。本発明の含水チョコレートに含まれる油脂とは、水相成分に含まれる乳製品由来の油脂、油相成分に含まれるココアバター等の油脂等が挙げられる。本発明の含水チョコレートにおける油脂含有量は、好ましくは含水チョコレート全量の8重量%〜20重量%、より好ましくは含水チョコレート全量の10重量%〜15重量%である。油脂含有量が8重量%未満では、含水チョコレートの保型性が低下し、充填以外のハンドリングが困難になるおそれがある。一方、油脂含有量が20重量%を超えると、含水チョコレートの滑らかな口溶けの良い食感が損なわれるおそれがある。
(ハードキャンディ部)
本発明のセンター含有ハードキャンディにおいて、センター部を被覆するハードキャンディ部は、主にハードキャンディから構成されている。ハードキャンディとしては、糖類が主原料とするハードキャンディを使用できる。該糖類としては、例えば、砂糖、水飴、ぶどう糖、果糖等の糖類や、マルチトール、パラチニット、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコールが挙げられる。これらの糖類の使用量は、ハードキャンディの所望する性質に応じて適宜選択すればよい。また果汁、植物油脂、食塩等を適宜添加してもよいし、添加物として、酸味料、香料、着色料、調味料、苦味料等を任意に添加することも可能である。
ハードキャンディは、公知のハードキャンディの製造方法に従って製造することができる。例えば、糖類等を水中で混合溶解し、必要に応じて添加物を加え、真空釜等の公知の手段で濃縮して製造することができる。
本発明のセンター含有ハードキャンディにおけるハードキャンディ部の含有量は、ハードキャンディ全体の70〜90重量%が好ましく、より好ましくは75〜85重量%である。ハードキャンディ部の含有量が70重量%未満の場合、センター部をハードキャンディ部で被覆(ハードキャンディ部に封入)するのが非常に困難になり、作業性の面で問題が生じる可能性が大きい。ハードキャンディ部の含有量が90重量%を超えると、センター部の存在を感じにくくなり、美味しさの面で問題が生じる可能性がある。
(センター含有ハードキャンディの製造方法)
本発明のセンター含有ハードキャンディは、例えば、センター注入ノズルを有するバッチローラーを用いてセンター部となる食品をハードキャンディ生地に伸ばしながら注入し、食品をハードキャンディ生地で包んだ複合生地を作製し、得られた複合生地をスタンピング成形、球断器等で成形し、室温下又はそれ以下の温度で冷却して固化することにより、得ることができる。
次に参考例、製造例、実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。以下の実施例において、「部」及び「%」は、特に断らない限り、それぞれ「重量部」及び「重量%」を意味する。
また、水分活性の測定には、水分活性恒温測定装置(商品名:LabMASTER−aw BASIC、novasina社製)を用いた。
(参考例1〜6)
先ずコントロールとして、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、グリセリン、グルコース、フルクトースのそれぞれ糖質原料単体での、様々な固形分割合(以下、「固形分」とする。)における25℃条件下での水分活性(Aw)を測定した。先ず、粉末状又は液状の各糖質原料と水とを混合し、加熱することによって完全に溶解させ、水溶液をそれぞれ得た。引き続き加熱によりこれらの水溶液から水分を揮発させ、任意の段階でサンプルを採取し、そのサンプルの水分活性を順次測定し、さらに水分含有量を順次測定して固形分を求めた。なお、水分をある程度揮発させた後に加水したサンプルを採取しても、水分活性及び水分含有量の測定値には影響はない。結果を図2及び図3に示す。
図2はソルビトール(■)、キシリトール(▲)、グリセリン(●)の各水溶液における固形分と25℃条件下での水分活性との関係を示すグラフである。図3はソルビトール(■)、グルコース(×)、フルクトース(◇)の各水溶液における固形分と25℃条件下での水分活性との関係を示すグラフである。なお、エリスリトールは固形分40%という非常に水分が多い状態で結晶が析出するため、水分活性の測定が不可能であった。
図2からわかるように、キシリトールの方がソルビトールよりも固形分が70%までは水分活性は低いが、更に固形分が増加するとキシリトールの水分活性は徐々に増加していく。これはキシリトールの結晶が析出するためと考えられる。そして、分子量が最も低いグリセリンはキシリトールやソルビトールと比較して低い水分活性を示している。また、図3からわかるように、グルコースとフルクトースは単体では殆ど水分活性に差がなく、分子量がほぼ等しいソルビトールは、特に低水分領域で低い水分活性を示している。図2、図3から、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、グルコース、フルクトースの固形分76.5%での水分活性はそれぞれ、0.608、0.706、0.553、0.636、0.638程度と考えられる。
(製造例1)[水分活性減少剤1〜20の作製]
表1に示す割合(%)で、ソルビトール、グルコース、キシリトール、エリスリトール、及びグリセリンを混合後、加熱溶解し、水分活性減少剤〔1〕〜〔4〕のいずれかに該当する水分活性減少剤1〜20を得た。次に、水分活性減少剤1〜20を水分含有量23.5%に調整し、それぞれの25℃条件下での水分活性を測定した。その結果を図4に示す。図4において、「剤1」〜「剤20」はそれぞれ水分活性減少剤1〜20を示し、「S」はソルビトール単体、「Gu」はグルコース単体、「X」はキシリトール単体、及び「Gl」はグリセリン単体をそれぞれ示す。また、表1には、それぞれの水分活性減少剤において必要とされる各糖質の含有率[A]+[B]、[C]〜[E]を示した。
Figure 2014147299
図4からわかるように、水分活性減少剤1〜20は、水分含有量23.5重量%の条件下においても水分活性が0.58未満であることがわかる。また、水分活性減少剤〔3〕及び〔4〕はいずれも水分活性が0.55未満であることがわかる。なお、水分含有量23.5重量%でも水分活性0.58未満を満たすことから、水分含有量が23.5重量%よりも低い範囲でも、水分活性が0.58未満になることが明らかである。
(実施例1〜5、及び比較例1〜4)
次に表2の配合に従いセンター部生地を作製した。また、砂糖500部、水飴425部を水に混合溶解し、真空釜にて濃縮し、酸味料、香料を少量加えることによって、水分含有量3.5%、水分活性0.383のハードキャンディ生地を得た。
次に、前記ハードキャンディ生地を80℃に温めてお椀状に成型し、そのセンターに前記センター部生地を注入した後、お椀状のハードキャンディ生地の開口部をカッティングにより閉じ、センター部の含有量が全体の20重量%になるようにセンター部生地をハードキャンディ生地に封入した後、スタンピング成型することにより、単重4.5gである実施例1〜5、及び比較例1〜4の各センター含有ハードキャンディを作製した。また、表2には配合の他に、センター部の水分含有量及び水分活性も記載した。なお、表2において、ハイマルトースM−70(商品名、日本コーンスターチ(株)製)は、麦芽糖シロップである。
Figure 2014147299
(官能試験及び耐久試験)
作製した本発明の実施例1〜5、及び比較例1〜4のセンター含有ハードキャンディに関して、20名のパネラーによる官能試験を実施した。官能評価は、「美味しさ」、「食感」の2項目について、1〜10点の10段階評価(10点を良いとする)で評価してもらい、平均値で評価した。また、耐久試験は、キャンディをプラスチック製包装資材で包装した後、37℃、湿度85%のインキュベーター内で2週間静置し、水分移行によって表面がベタついているかどうかを評価した。結果を表3に示す。なお、表3中の評価結果はそれぞれ下記に基づく。
<美味しさ、食感>
「◎」:評価平均値8.0点以上
「○」:評価平均値6.0点以上〜8.0点未満
「×」:評価平均値6.0点未満
<耐久性>
「◎」:耐久試験4〜6週経過時でも耐久試験を行なう前と同様のべた付きがない表面状態である。ハードキャンディとしてのつるつるした舐め心地が得られる。
「○」:耐久試験2〜4週経過時でも耐久試験を行なう前と同様のべた付きがない表面状態である。ハードキャンディとしてのつるつるした舐め心地が得られる。
「△」:耐久試験1〜2週を経過すると、表面にべた付きが見られる。
「×」:耐久試験1週で表面にベタ付きが見られる。
Figure 2014147299
表3より、本発明の実施例1〜5は美味しさ、食感、耐久性のいずれの点でも優れている結果であるのに対し、水分活性が高い比較例1と3は耐久性の面での問題が大きく、水分含有量が低い比較例2は、センター部がハードキャンディ部に近い硬さを有し、食感の変化を十分に楽しむことができず、食感の面での問題が大きい結果となった。また、比較例4は、ハードキャンディ部の耐久性の点で、改善の余地が残されていた。
(実施例6〜7)
次に、センター部用食品として、水分活性減少剤を水相成分中に含有する表5記載の含水チョコレート1〜2を作製し、実施例1と同様に水分含有量3.5%、水分活性0.383のハードキャンディ生地に、センター部の含有量が全体の20重量%になるように封入することによって、単重4.5gである本発明の実施例6〜7のセンター含有ハードキャンディを作製した。
前記含水チョコレートは、先ず、表4記載の配合で目的のBxに調整した水相成分を作製し、次に表5に記載の配合で水相成分と油相成分を水中油型に乳化することによって得た。表5中の油相成分は、砂糖42部、ココアバター12部、カカオマス45部、及びレシチン1部を、ロール掛け及びコンチング製法により作製したビターチョコレートである。なお、表4記載の水分活性減少剤はいずれも水分含有量が25重量%である。
Figure 2014147299
Figure 2014147299
(官能試験及び耐久試験)
作製した本発明の実施例6〜7を先と同様の方法によって、美味しさ、食感、耐久性の3点の評価を行った。結果を表6に示した。
Figure 2014147299
表6の結果より、実施例6及び7は、美味しさ、及び食感の項目が非常に優れており、耐久性に関しても十分に長期流通可能な結果となった。特に美味しさの点で実施例1〜5よりも評価が優れている印象が強い結果となった。

Claims (2)

  1. 水分含有量が12重量%〜23.5重量%の流動性のあるセンター部と、前記センター部を被覆するハードキャンディ部と、を含むセンター含有ハードキャンディであって、
    前記センター部が、水分活性減少剤を全量の25重量%以上含有する、25℃条件下での水分活性が0.58未満の食品であり、
    前記水分活性減少剤が、(A)ソルビトール、(B)グルコース、(C)キシリトール、(D)エリスリトール及び(E)グリセリンより選ばれる2種以上の糖質からなり、その組成及び前記各糖質の前記5種糖質の総含有量に対する含有率[A]〜[E]が下記〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕を満たすことを特徴とするセンター含有ハードキャンディ。
    〔1〕(A)及び/又は(B)、並びに(C)から成り、含有率[C]が50重量%〜75重量%である。
    〔2〕(A)及び/又は(B)、並びに(D)から成り、含有率[D]が20重量%〜33.3重量%である。
    〔3〕(A)及び/又は(B)、(C)、並びに(D)から成り、含有率[A]と含有率[B]との和が20重量%〜80重量%、且つ、含有率[D]が0重量%を超え、25重量%以下である。
    〔4〕(A)〜(D)から選択される2種以上の糖質と(E)とから成り、含有率[A]と含有率[B]との和が80重量%以下、含有率[C]が75重量%以下、含有率[D]が33.3重量%以下、且つ、含有率[E]が0重量%を超え、25重量%以下である。
  2. 前記センター部が、前記水分活性減少剤を含有する水相成分と、主としてチョコレートを含有する油相成分とから成る、水分含有量が12重量%〜20重量%且つ25℃条件下での水分活性0.58未満の含水チョコレートであることを特徴とする、請求項1記載のセンター含有ハードキャンディ。
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