JP5799544B2 - チョコレート - Google Patents
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前記無脂カカオ成分の例としては、前記未発酵カカオ原料から得られるカカオマス、カカオパウダー等が挙げられる。脂質のみから成るココアバターは無脂カカオ成分には含まれない。
前記含水物質は、水分含有量が8〜18重量%であり、水分活性が0.600未満であることが特徴である。水分活性は保存性と密接に関連がある指標であり、0.600未満ではカビ、細菌等は増殖できない。一方、水分活性が0.600以上の場合、カビ、細菌の種類によっては増殖できるものが存在するため含水物質の保存性が悪くなる。また、水分含有量が8重量%未満では、口溶けが悪くなり、チョコレートの食感を損ない、一方、水分含有量が18重量%を超えるとセンターの水分活性を0.600未満に抑えることができない。より好ましい水分含有量の範囲は11〜15重量%である。
このような含水物質をセンターとして用いることで、得られたチョコレートを口中で噛んだ際に、センターの風味のリリースを早くすることができるために、前記シェルチョコレートの収斂味等を顕著に低減することが可能になる。
また、二糖類以下の糖質の含有量は58〜65重量%であり、かつ、二糖類以下の糖質として糖アルコールを10〜40重量%含有するのが好ましい。
また、二糖類以下の糖質をカラメル化する工程を有してもよい。当該糖質をカラメル化することによって水分活性が減少し、二糖類以下の糖質の含有量を低く抑えることができる。
前記直鎖状多価アルコールとは、環状構造をとらず、且つ水酸基を2つ以上持つ糖アルコールのことを示し、例としてソルビトール、キシリトール、マンニトール、グリセリン、エリスリトール等が挙げられる。直鎖状多価アルコールは水分活性を下げる効果が非常に高いため、糖質の含有量を比較的小さく抑えることが可能であり、甘味及び風味の面で好ましい。直鎖状多価アルコールの含有量は前記含水物質中10〜15重量%であることが好ましく、該直鎖状多価アルコールとしてソルビトール及びキシリトールを併用することが特に好ましい。
前記ハードバターとは、ココアバターとココアバター代用脂の総称を示し、油脂としてハードバターを使用することにより、生チョコレートのような口溶けを持つ食感を得ることができる。その含有量は含水物質中において5〜25重量%が好ましい。ハードバターの含有量が5重量%未満では、液状の物性に近くなり生チョコレートの様な食感が得られない。一方、ハードバターの含有量が25重量%を超えると、食感が固くなり同じく生チョコレートのような食感が得られない。また、前記ハードバターの含有量は8〜22重量%の範囲が好ましい。ココアバター代用脂とは、チョコレートの物性改良や製造コストの節約を目的として、ココアバターの一部又は全部に代えて用いられるもので、主にCBEと称される1、3位飽和、2位不飽和のトリグリセリド型油脂に富むものと、CBRと称されるラウリン系もしくは高エライジン酸タイプのものがある。ココアバター代用脂の油脂原料としては、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サンフラワー油、オリーブ油、カポック油、ゴマ油、月見草油、パーム油、シア脂、サル脂、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂及び乳脂、牛脂、ラード、魚油、鯨油等の動物性油脂を例示することができ、上記油脂類若しくは2種以上の混合した油、又はそれらの硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂を用いることができる。
また、シェルチョコレートの厚みを1.5mm以下に調整することが好ましい態様である。シェルチョコレートの厚みを1.5mm以下にすることにより、チョコレートの食感が非常に好ましく、より美味しさを向上させる。よって、センターの含水物質は分散されていても構わない。
表1に示す配合に従い、ロール掛け及びコンチングを行いチョコレート生地1〜4を得た。尚、コンチングは45℃条件下で4時間行い、作製したチョコレート生地1及びチョコレート生地2の粒度はマイクロメーターで測定したところ、いずれも20〜25μmの範囲であった。
次に表2の配合に従い、センター部分である含水物質1〜8を作製した。作製方法は全原料を混合し、目的の水分になるまで加熱し、ホモミキサーを用いて乳化させて水中油型乳化物を得た。
更に表3の配合に従い、センター部分である含水物質9〜11を作製した。作製方法は、先ず水相部分を記載のBxになるまで加熱濃縮し、その後水相成分と油相成分を表4の配合で混合し、ホイッパーで乳化することによって水中油型乳化物を得た。また、いずれも砂糖は180℃まで加熱し、カラメル化して使用した。
次に、センターとして作製した前記含水物質1〜11を、予めチョコレート生地1又は2でモールドを用いて作製したシェルチョコレートに充填し、前記チョコレート生地で蓋をすることで実施例1〜13、比較例1〜4のチョコレートを作製した。シェルチョコレートの厚みは、約1.0〜1.5mmであった。また、チョコレートの単重は全て5.0gとした。なお、参考例1は、市販のアルファベットチョコレートを溶解し、実施例1〜13、比較例1〜4と同様の形、単重に充填、固化することによって得た。
評価方法は30名のパネラーにそれぞれのチョコレートを試食してもらい、風味を−5〜5点の間の整数値で評価してもらった。
表5にそれぞれのシェルチョコレート生地とセンターの含水物質の組合せ、風味の平均値、保存性、及び市販のチョコレートである参考例1との風味の有意性検定結果を記載した。有意性検定は、参考例1とのt−検定を行い、t値が0.05未満のものは全て「t<0.05」と記載した。
t検定とは、標本集団間の平均値の差が偶然か否かを示す統計的な検定であり、一般的にt<0.05の場合に差があると言われている。よって、参考例1とのt検定の結果がt<0.05ならば平均値の差は必然的とみなすことができ、風味の有意差があると言える。一方、t値が0.05以上の場合、平均値の差は偶然性が強いとみなされ、風味の有意差はないと言える。
また、センターの含有量を変えた実施例12及び13のチョコレートも同様の結果となった。
センターとして生チョコレート様組成物となっている含水物質を使用した実施例7〜9、及び実施例11のチョコレートは、参考例1よりも風味の平均値が高く、よりマスキング効果が高いことが確認でき、参考例1に対しての有意性も得られた。
実施例10のチョコレートは、シェルにミルクチョコレートを使用しているため比較的収斂味が少ないが、比較例4のチョコレートの風味と比べるとマスキング効果が十分発揮されていることがわかる。
比較例2のチョコレートは、センターの含水物質の水分含有量が少ないため、マスキング効果が十分ではなく、センターの含水物質の水分含有量が高い比較例3のチョコレートは、マスキング効果はあるものの、センターの水分活性が高いため保存性が悪い結果となった。
Claims (4)
- センターとして、水分を8〜18重量%含有し、水分活性が0.600未満である含水物質を含有し、シェルチョコレートが未発酵カカオ原料由来の無脂カカオ成分を含有するチョコレート生地であり、
前記含水物質が、二糖類以下の糖質を40〜70重量%及び油脂を5〜25重量%含有する水中油型乳化物であることを特徴としたチョコレート。 - 前記含水物質が、二糖類以下の糖質として直鎖状多価アルコールを5〜25重量%含有し、油脂としてハードバターを5〜25重量%含有する請求項1記載のチョコレート。
- 前記シェルチョコレートが未発酵カカオ原料由来の無脂カカオ成分を10〜22.5重量%含有するチョコレート生地であることを特徴とする請求項1または2記載のチョコレート。
- 前記含水物質をセンターとして20〜50重量%含有する請求項1〜3いずれか記載のチョコレート。
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