JP2014142661A - 鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、鍵盤蓋を安定した状態で円滑に開閉することができる鍵盤蓋の開閉装置を提供する。
【解決手段】前蓋15の前部に設けられて前蓋15の側方に突出する前ガイド軸23と、後蓋17の前部に設けられて後蓋17の側方に突出する後ガイド軸24と、前ガイド軸23および後ガイド軸24を楽器ケース1の前後方向にガイドするガイド溝20とを備え、このガイド溝20には、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じた際に、後ガイド軸24が落ち込んで前蓋16と後蓋17とを同一平面上に配置するガイド凹部25が設けられている。従って、鍵盤蓋14を開閉する際に、ガイド溝20によって前ガイド軸23と後ガイド軸24とを安定した状態で円滑にガイドできると共に、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じた際に、後ガイド軸24をガイド凹部25に落とし込むことができるので、前蓋16と後蓋17とを同一平面上に配置できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電子ピアノなどの鍵盤装置に関する。
例えば、鍵盤楽器においては、特許文献1に記載されているように、前蓋と後蓋とを連結部によって折り曲げ可能に連結した鍵盤蓋によって、楽器ケース内に設けられた鍵盤部を開閉可能に覆うように構成されたものが知られている。
特開2009−145711号公報
このような鍵盤楽器における鍵盤蓋の開閉装置は、前蓋の前部に設けられて前蓋の側方に突出する前ガイド軸と、後蓋の前部に設けられて上下方向に弾力的に変位する変位取付部と、この変位取付部に取り付けられて後蓋の側方に突出する後ガイド軸と、前ガイド軸および後ガイド軸を楽器ケースの前後方向にガイドする共通ガイド溝とを備えている。
この共通ガイド溝の前部には、鍵盤部前側の上方から下方に向けて垂下する垂下部が形成され、鍵盤蓋が完全に閉まる直前に、前ガイド軸がこの垂下部によってガイドされ、その結果鍵盤部の前部を覆い隠すようになっている。
また、このような鍵盤蓋の開閉装置は、前ガイド軸と後ガイド軸とが共通ガイド溝に挿入してガイドされるようになっている。このため、鍵盤蓋が開閉する際には、この前ガイド軸と後ガイド軸との両方が共通ガイド溝によってガイドされるため、両方のガイド軸を一つのガイド溝を用いて移動することができる。
鍵盤蓋が閉まる直前には、前ガイド軸は共通ガイド溝の垂下部にガイドされて垂下移動を行う。これにつられて、後ガイド軸も同様に垂下移動を行う。しかしながら、このとき後ガイド軸をガイドする共通ガイド溝には後ガイド軸の垂下移動を行わせる垂下形状がない。したがって、この後ガイド軸の垂下移動量を吸収するための構造を必要としていた。
特許文献1では、このために、変位取付部という垂下移動量を吸収するための構造を有することにより、後ガイド軸の垂下移動を行わせ、鍵盤蓋を閉じる直前に、鍵盤蓋の重量によって変位取付部が上下方向に変位して、前蓋と後蓋とが同一平面上に配置されるように構成するようにしていた。
しかしながら、このような鍵盤蓋の開閉装置では、前ガイド軸と後ガイド軸とが共通ガイド溝に挿入してガイドされる構成であるから、後蓋の後ガイド軸を後蓋に対して上下方向に変位させるための変位取付部を備えていなければ、前蓋と後蓋とが鍵盤部を覆って閉じた際に、前蓋の後部と後蓋の前部とが浮き上がるように折れ曲がり、前蓋と後蓋とを同一平面上に配置させることができない。
このため、この鍵盤蓋の開閉装置では、構造が煩雑で複雑になるばかりか、前ガイド軸と後ガイド軸とを共通ガイド溝によってガイドする際に、変位取付部によって後蓋が上下方向に弾力的に変位するため、鍵盤蓋の開閉動作が不安定になるなどの問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、簡単な構造で、鍵盤蓋を安定した状態で円滑に開閉することができる鍵盤装置を提供することである。具体的には、前ガイド軸が共通ガイドの垂下部によって垂下移動を行うときに発生する後ガイド軸の垂下移動量を安定して吸収する構造を実現するものである。
この発明は、楽器ケース内に設けられた鍵盤部と、前記鍵盤部を開閉可能に覆うために、前蓋と後蓋とを連結部によって折り曲げ可能に連結した鍵盤蓋と、前記前蓋の前部に設けられて前記前蓋の側方に突出する前ガイド軸と、前記後蓋の前部に設けられて前記後蓋の側方に突出する後ガイド軸と、前記前ガイド軸および前記後ガイド軸を前記楽器ケースの前後方向にガイドするとともに、前記前蓋と前記後蓋とが前記鍵盤部を覆って閉じた際に、前記後ガイド軸が落ち込むことにより前記前蓋と前記後蓋とを同一平面上に配置させるためのガイド凹部が設けられているガイド溝と、を有することを特徴とする鍵盤装置である。
この発明によれば、鍵盤蓋の前蓋と後蓋とを開閉する際に、前蓋の前ガイド軸と後蓋の後ガイド軸とをガイド溝によって円滑にガイドすることができると共に、鍵盤蓋が鍵盤部を覆って閉じた際に、後ガイド軸をガイド溝のガイド凹部に落とし込んで配置することができるので、前蓋の後部と後蓋の前部とが浮き上がるように折れ曲がることがなく、前蓋と後蓋とを同一平面上に配置することができる。このため、変位取付部などの特殊な部品を必要とせず、簡単な構造で、鍵盤蓋を安定した状態で円滑に開閉することができる。
この発明を鍵盤楽器に適用した一実施形態を示した断面図である。 図1に示された鍵盤楽器のA−A矢視における断面図である。 図1に示された鍵盤楽器において鍵盤蓋を開いて鍵盤部を楽器ケースの上側に露呈させた状態を示した断面図である。 図3に示された鍵盤楽器におけるガイド溝を示した要部の拡大側面図である。 図4に示されたガイド溝のB−B矢視における断面を示し、(a)はそのガイド溝のガイド凹部の上方を前蓋の前ガイド軸が通過する状態を示した拡大断面図、(b)そのガイド溝のガイド凹部に後蓋の後ガイド軸が落ち込んだ状態を示した拡大断面図である。 図3に示された鍵盤楽器において前蓋を開く方向に付勢する付勢部材を示した拡大平面図である。 図1に示された鍵盤楽器において鍵盤蓋が開き始めた状態を示した断面図である。 図7に示された鍵盤楽器において鍵盤蓋が折れ曲がって楽器ケース内の後部に移動する状態を示した断面図である。
以下、図1〜図8を参照して、この発明を鍵盤楽器に適用した一実施形態について説明する。
この鍵盤楽器は、図1〜図3に示すように、楽器ケース1を備えている。この楽器ケース1は、前側上部(図1では左側上部)が開放された横長(図1では紙面の表裏面方向に長い横長)のほぼ箱形状の形成されている。
すなわち、この楽器ケース1は、図1〜図3に示すように、底板2と、この底板2の前端部(図1では左端部)に起立して設けられた前板3と、底板2の後端部(図1では右端部)に起立して設けられた後板4と、底板2の左右両側部(図1では紙面の表裏面方向の両側部)に起立して設けられた一対の側板5と、この一対の側板5の上部および後板4の上部に設けられた天板6とを備えている。
この場合、前板3は、図1〜図3に示すように、後板4の高さのほぼ半分程度の高さで形成されている。また、一対の側板5は、その前端部が前板3よりも少し高く形成され、前後方向(図1では左右方向)におけるほぼ中間部から後部側の高さが後板4と同じ高さに形成され、前端部から中間部に位置する箇所の上辺部が後部上がり(図1では右上がり)に傾斜する傾斜部5aに形成されている。
天板6は、図1〜図3に示すように、一対の側板5におけるほぼ中間部から後部側(図1では右側部)に位置する上部と後板4の上部とに跨った状態で設けられている。これにより、楽器ケース1は、一対の側板5における傾斜部5aに対応する前側上部(図1では左側上部)が開放された横長のほぼ箱形状の形成されている。
この楽器ケース1内には、図1〜図3に示すように、鍵盤部10が設けられている。この鍵盤部10は、楽器ケース1の底部2上に配置された鍵盤シャーシ11と、この鍵盤シャーシ11上に上下方向に回転可能な状態で並列に配列された複数の鍵12とを備えている。この鍵盤部10は、図3に示すように、複数の鍵12が楽器ケース1の前部側から上方に露呈し、この状態で押鍵操作されるように構成されている。また、この楽器ケース1内には、コンソールパネル13が鍵盤部10の後部に位置する上側から天板6の前部の下側に向けて傾斜して設けられている。
また、この楽器ケース1内には、図1〜図3に示すように、鍵盤部10の上側を開閉可能に覆う鍵盤蓋14の開閉装置15が設けられている。この場合、鍵盤蓋14は、前蓋16と後蓋17とを有し、この前蓋16と後蓋17とが蝶番などの連結部18によって折り曲げ可能に連結された構成になっている。また、この鍵盤蓋14は、後蓋17の前後方向(図1では左右方向)の長さが、前蓋16の前後方向の長さよりも少し長く形成されている。
一方、鍵盤蓋14の開閉装置15は、図1〜図3に示すように、鍵盤蓋14を開閉可能にガイドするガイド溝20と、鍵盤蓋14の後端部を上下方向にガイドするガイド機構部21とを備えている。この場合、鍵盤蓋14の前蓋16の前端下部には、前ガイド軸23が側板5の内面に向けて突出した状態で、支持部23aによって設けられている。後蓋17の前端下部には、後ガイド軸24が側板5の内面に向けて突出した状態で、支持部24aによって設けられている。
ガイド溝20は、図3および図4に示すように、前蓋16の前ガイド軸23と後蓋17の後ガイド軸24とが移動可能に挿入する溝であり、側板5に埋め込まれた金属板20aに形成されている。このガイド溝20は、鍵盤部10の前側の上方から前板3の上部に向けて垂下する垂下部を有し、鍵盤部10の前側の上方からコンソールパネル13の上側に向けて斜め上方に傾斜した上、楽器ケース1の後板4に向けてほぼ水平に連続して形成されている。
この場合、後蓋17の後ガイド軸24は、図5(a)および図5(b)に示すように、その側方に突出する突出長さ、つまり側板5の内面に向けて後蓋17の側面から突出する突出長さが、前蓋16の前ガイド軸23の突出長さよりも短く形成されている。このため、ガイド溝20は、その側方の深さ、つまり側板5の内面から外面に向かう厚み方向の深さが、前蓋16の前ガイド軸23の突出長さとほぼ同じ深さで形成されている。
また、このガイド溝20の傾斜部分における中間部には、図1に示すように、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じた際に、図4および図5に示すように、後蓋17の後ガイド軸24が落ち込むガイド凹部25が設けられている。このガイド凹部25の落ち込み量は、前蓋16が垂下部を垂下移動したときに応じて生じる後蓋17の垂下移動量によって決定される。
また、このガイド凹部25は、図1、図4、および図5に示すように、その側方の深さ、つまり側板5の内面から外面に向かう厚み方向の長さが、後蓋17の後ガイド軸24の突出長さとほぼ同じ深さで、ガイド溝20よりも浅く形成されている。
前蓋16の前ガイド軸23が垂下部を垂下移動したときに、同時に後蓋17の後ガイド軸24のガイド凹部25の落ち込み量だけ垂下移動するが、ガイド凹部25の深さ(垂下移動量)が前述のように設定されていることによって、図1に示すように、前蓋16の上面と後蓋17の上面とが同一平面となり得る。
すなわち、このガイド凹部25は、図1および図5(b)に示すように、前蓋16と後蓋17とが鍵盤部10を覆って閉じた際に、後蓋17の後ガイド軸24が落ち込んで配置されることにより、前蓋16と後蓋17とが前下りに傾斜した状態で、同一平面上に配置されて全体がほぼ平板状をなすように構成されている。
また、この楽器ケース1内における前部には、図1、図3、および図6に示すように、前蓋16と後蓋17とが鍵盤部10を覆って閉じる際に、前蓋16の前ガイド軸23を押し上げる方向に弾力的に付勢する付勢部材26が設けられている。この付勢部材26は、ねじりコイルばねであり、そのコイル部が楽器ケース1の側板5に設けられた取付軸27に取り付けられている。
すなわち、この付勢部材26は、図3および図6に示すように、取付軸27に取り付けられたコイル部の一端部が側板5に対して固定され、他端部である先端部26aが前板3の上方に向けて延出された構成になっている。これにより、付勢部材26は、その先端部26aが前ガイド軸23に下側から弾接することにより、前ガイド軸23を弾力的に押し上げて、前蓋16を開く方向に向けて付勢するように構成されている。
ところで、ガイド機構部21は、図1〜図3に示すように、鍵盤蓋14が開閉する際に、前蓋16に対して連結部18で折り曲がりながら移動する後蓋17の後端部を上下方向にガイドするように構成されている。この場合、後蓋17の後端部には、連結部材22が設けられている。この連結部材22は、後蓋17の後端部に設けられた取付板28aと、この取付板28aに回転可能に取り付けられた取付軸28bとを備えている。
ガイド機構部21は、図1〜図3に示すように、鍵盤部10の後端部の上部付近に位置する箇所の側板5の内面に固定部29によって取り付けられた支持軸30と、この支持軸30に一端部が回転自在に取り付けられ、且つ他端部が連結部材22の取付軸28bに取り付けられたアーム部31と、このアーム部31に取り付けられた回転軸34と、この回転軸34に回転自在に取り付けられるピニオンギア32と、このピニオンギア32が噛み合って移動する円弧状のラックギア35とを備えている。
この場合、楽器ケース1の側板5には、図2に示すように、補強板33を介して金属板38が埋め込まれている。回転軸34は、図1〜図3に示すように、側板5の内面に向けて突出し、この突出した先端部が金属板38に形成された円弧溝37内に挿入してガイドされるように構成されている。この円弧溝37は、支持軸30を中心とする半円弧状に形成されている。ラックギア35は、円弧溝37と同様、支持軸30を中心として円弧溝37の半径よりも短い半径で、金属板38に半円弧状に形成されている。
これにより、ガイド機構部21は、図1に示すように、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じた状態のときに、ピニオンギア32がラックギア35の上端部に噛み合って位置すると共に、回転軸34が円弧溝37の上端部に位置することにより、連結部材22を介して後蓋17の後端部を押し上げ、この後蓋17の後ガイド軸24をガイド溝20のガイド凹部25に落とし込んで、前蓋16と後蓋17とを連続する同一面上に配置するように構成されている。
また、このガイド機構部21は、図3に示すように、鍵盤蓋14が楽器ケース1内の後部側に向けて移動して鍵盤部10を上側に開放する際に、後蓋17が前蓋16に対して連結部18で徐々に折れ曲がりながら、ピニオンギア32がラックギア35に噛み合って上端部から下端部に移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って上端部から下端部に移動することにより、後蓋17の後端部を連結部材22と共に鍵盤シャーシ11の後端下部に移動させ、後蓋17の後ガイド軸24をガイド溝20の後端部に移動させて、後蓋17を前蓋16に対しほぼ直角に折り曲げた状態にするように構成されている。
一方、このガイド機構部21は、図1〜図3に示すように、鍵盤蓋14を開閉する際に、後蓋17の後端部における上下方向への移動を制動する制動部材36を備えている。この制動部材36は、ねじりコイルばねであり、コイル部が支持軸30の外周に配置され、このコイル部の一端部がアーム部31に取り付けられ、他端部が側板5に設けられて支持軸30を固定する固定部29に取り付けられている。
これにより、この制動部材36は、アーム部31が支持軸30を中心に回転して、ほぼ水平方向に位置する状態のときに、アーム部31に対して負荷をほとんど付与しないニュートラル状態になり、このニュートラル状態よりもアーム部31が上側に移動する際に、アーム部31に対して後蓋17を開く方向の負荷を付与し、ニュートラル状態よりもアーム部31が下側に移動する際に、アーム部31に対して後蓋17を閉じる方向の負荷を付与るように構成されている。
すなわち、この制動部材36は、アーム部31が支持軸30を中心に回転して、ニュートラル状態よりも上側に向けて移動する状態のときに、アーム部31を押し下げる方向の負荷が徐々に増加して、後蓋17の閉じる方向への移動力を徐々に重くし、図1に示すように、アーム部31の先端部が最も上側に移動した際に、アーム部31を押し下げる方向の負荷が最大になり、後蓋17の閉じる方向への移動力を最も重くするように構成されている。
また、この制動部材36は、アーム部31が支持軸30を中心に回転して、ニュートラル状態よりも下側に向けて移動する状態のときに、アーム部31を押し上げる方向の負荷が徐々に増加して、後蓋17の開く方向への移動力を徐々に重くし、図3に示すように、アーム部31の先端部が最も下側に移動した際に、アーム部31を押し上げる方向の負荷が最大になり、後蓋17の開く方向への移動力を最も重くするように構成されている。
次に、この鍵盤楽器における鍵盤蓋14の開閉装置15の作用について説明する。
鍵盤蓋14を開いて鍵盤部10を上側に開放する場合には、鍵盤蓋14の前蓋16の前端部を持ち上げながら、鍵盤蓋14を楽器ケース1の後部に向けて移動させる。このときには、付勢部材26の付勢力によって前蓋16の前ガイド軸23が弾力的に最も強く押し上げられていると共に、制動部材36によってアーム部31が押し下げられる方向の負荷が最も高く付与されているので、軽い力で鍵盤蓋14が楽器ケース1の後部側に向けて移動を開始する。
このように、鍵盤蓋14が楽器ケース1の後部側に向けて移動を開始すると、図7に示すように、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20に沿って前端部から後部側に向けて移動すると共に、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20のガイド凹部25内からガイド溝20内に向けて移動する。このように、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20に沿って移動すると、前蓋16の前ガイド軸23に対する付勢部材26の付勢力が徐々に低下する。
また、このときには、図7に示すように、後蓋17のピニオンギア32がラックギア35に噛み合って上端部から下側に向けて移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って上端部から下側に向けて移動し、このピニオンギア32および回転軸34の移動に伴って、アーム部31が支持軸30を中心に時計回りに回転する。このため、制動部材36は、図7に示すように、アーム部31を押し下げる方向の負荷が徐々に低下する。これにより、鍵盤蓋14を開く方向に移動させる移動力が徐々に重くなる。
この後、鍵盤蓋14が更に楽器ケース1の後部側に向けて移動すると、前蓋16と後蓋17とが連結部18で折れ曲がりながら、前蓋16がガイド溝20に沿って斜め上方に向けて移動すると共に、後蓋17が後部下がりに傾斜しながら斜め下側に移動する。そして、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20の中間部付近に到達した際には、図5(a)に示すように、前蓋16の前ガイド軸23が後蓋17の後ガイド軸24よりも長いので、前ガイド軸23がガイド溝20のガイド凹部25に落ち込むことがなく、ガイド溝20内を移動する。
また、このときには、図8に示すように、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20に沿って後部側に向けて移動すると共に、後蓋17のピニオンギア32がラックギア35に噛み合って上下方向の中間部付近に移動し、これに伴って回転軸34が円弧溝37に沿って上下方向の中間部付近に移動する。このときには、アーム部31も上下方向の中間部付近に位置してほぼ水平な状態になる。このため、制動部材36は、アーム部31に負荷をほとんど付与しないニュートラル状態になる。
この状態で、鍵盤蓋14が更に楽器ケース1の後部側に向けて移動すると、図8に示すように、前蓋16と後蓋17とが連結部18でほぼ直角になるように折り曲げながら、前蓋16が天板6の下側に移動し、この前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20における天板6の前端部に対応する箇所に移動すると共に、後蓋17が後板4に向けて斜めに垂れ下がるように移動して、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20の後端部に移動する。
このときには、図3に示すように、ガイド機構部21のピニオンギア32がラックギア35に噛み合って下端部に移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って下端部に移動し、これに伴って後蓋17の後端部が連結部材22と共に鍵盤シャーシ11の後端下部に向けて移動する。これにより、アーム部31は上下方向の中間部付近から下側に向けて移動する。
このため、制動部材36はニュートラル状態を通過してアーム部31を押し上げる方向に付与する負荷が徐々に増大し、アーム部31の先端部が下端部に到達した際に、アーム部31を押し上げる制御部材36の負荷が最大となる。これにより、後蓋17が急激に降下するのを防ぎ、鍵盤蓋14の急激な開き動作を制動して、安全に鍵盤蓋14を開くことができる。
一方、鍵盤蓋14を閉じて鍵盤部10を覆う際には、まず、図3に示すように、鍵盤蓋14の前蓋16の前端部を楽器ケース1の前側に向けて引き出す。このときには、後蓋17の後端部が連結部材22を介して制動部材36によって押し上げられているので、軽い力で鍵盤蓋14を楽器ケース1の前側に向けて移動させることができる。すなわち、制動部材36はアーム部31を押し上げる負荷が最大になっているので、この制動部材36によるアーム部31の押上げ力によって後蓋17がその自重よりも軽い力で移動する。
このように鍵盤蓋14が楽器ケース1の前側に向けて移動する際には、図8に示すように、前蓋16と後蓋17とが連結部18で徐々に広がる方向に折れ曲がりながら、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20に沿って楽器ケース1の前側に向けて移動すると共に、後蓋17が後板4に沿って斜めに上側に向けて移動しながら、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20に沿って楽器ケース1の前側に向けて移動する。
このときには、図8に示すように、ガイド機構部21のピニオンギア32がラックギア35に噛み合って下端部から上側に向けて移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って下端部から上側に向けて移動し、これに伴って連結部材22が後蓋17の後端部を押し上げる。これにより、アーム部31は反時計回りに回転し、制動部材36がニュートラル状態に向かい、アーム部31を押し上げる負荷が徐々に低下する。このため、鍵盤蓋14を閉じる方向に移動させる移動力が徐々に重くなる。
このように、鍵盤蓋14が楽器ケース1の前側に向けて移動して、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20の中間部付近に移動すると、図8に示すように、前蓋16と後蓋17とが連結部18で更に広がる方向に折れ曲がり、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20に沿って楽器ケース1の前側に向けて移動し、後蓋17が天板6に向けて傾斜しながら引き上げられる。
このときには、図8に示すように、ガイド機構部21のピニオンギア32がラックギア35に噛み合って下側から中間部付近に移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って下側から中間部付近に移動し、これに伴って連結部材22が後蓋17の後端部を更に押し上げる。これにより、アーム部31は更に反時計回りに回転し、制動部材36がアーム部31に負荷をほとんど付与しないニュートラル状態になる。
この後、鍵盤蓋14が更に楽器ケース1の前側に移動すると、図5(a)に示すように、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20に沿って楽器ケース1の前側に向けて移動し、この前ガイド軸23がガイド溝20のガイド凹部25に到達しても、このガイド凹部25に落ち込むことなく、前ガイド軸23がガイド凹部25の上方をガイド溝20に沿って通過する。このときには、前蓋16と後蓋17とが連結部18で更に広がる方向に折れ曲がり、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20に沿って移動してガイド凹部25に接近し、後蓋17が天板6とほぼ平行な状態になるように引き上げられる。
また、このときには、ガイド機構部21のピニオンギア32がラックギア35に噛み合って中間部付近から上側に向けて移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って中間部付近から上側に向けて移動し、これに伴って連結部材22が上側に移動して後蓋17の後端部を更に押し上げる。これにより、アーム部31が更に反時計回りに回転し、制動部材36がニュートラル状態を通過し、アーム部31を押し下げる方向に付与する負荷が徐々に増大する。
そして、鍵盤蓋14が更に楽器ケース1の前側に向けて移動し、図7に示すように、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20に沿って移動して、前板3に接近すると、前ガイド軸23に付勢部材26による付勢力が付与され、この付勢部材26の付勢力によって鍵盤蓋14の移動力が徐々に重くなる。このときには、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20のガイド凹部25に落ち込みを開始し、前蓋16と後蓋17とが前下がりに傾斜した状態で、ほぼ同一平面に配置される。
この状態で、鍵盤蓋14が更に楽器ケース1の前側に向けて移動し、図1に示すように、前蓋16の前ガイド軸23がガイド溝20の前端部に移動して、前板3上に当接する際には、前ガイド軸23に対する付勢部材26の付勢力が最も重くなり、前蓋16がゆっくり閉じるので、鍵盤蓋14で手や指を挟むことなく、安全に鍵盤蓋14を閉じることができる。このときには、図5(b)に示すように、後蓋17の後ガイド軸24がガイド溝20のガイド凹部25に落ち込み、前蓋16と後蓋17とが前下がりに傾斜した状態で、平板状になって同一平面に配置される。
また、このときには、図1に示すように、ガイド機構部21のピニオンギア32がラックギア35に噛み合って上端部に移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って上端部に移動し、これに伴って連結部材22が上側に移動して後蓋17の後端部を最も高く押し上げる。これにより、アーム部31は支持軸30を中心に反時計回りに回転してほぼ垂直に起立し、制動部材36がアーム部31を押し下げる方向に付与する負荷が最大になる。
このため、支持軸30を中心に回転するアーム部31の回転が最も重くなり、これによっても後蓋17が閉じる方向に向けて急激に移動するのを防ぎ、鍵盤蓋14の急激な閉じ動作を制動する。このように、付勢部材26による付勢力と制動部材36による制動力とによって、鍵盤蓋14が急激に閉じて手や指を挟むことがなく、安全に鍵盤蓋14を閉じることができる。
このように、この鍵盤楽器における鍵盤蓋14の開閉装置15によれば、前蓋16の前部に設けられて前蓋16の側方に突出する前ガイド軸23と、後蓋17の前部に設けられて後蓋17の側方に突出する後ガイド軸24と、前ガイド軸23および後ガイド軸24を楽器ケース1の前後方向にガイドするガイド溝20とを備え、このガイド溝20には、前蓋16と後蓋17とが鍵盤部10を覆って閉じた際に、後ガイド軸24が落ち込んで前蓋16と後蓋17とを同一平面上に配置するためのガイド凹部25が設けられていることにより、簡単な構造で、鍵盤蓋14を安定した状態で円滑に開閉することができる。
すなわち、この鍵盤蓋14の開閉装置15では、鍵盤蓋14を開閉する際に、前蓋16の前ガイド軸23と後蓋17の後ガイド軸24とをガイド溝20によって円滑にガイドすることができると共に、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じた際に、後ガイド軸24をガイド溝20のガイド凹部25に落とし込むことができるので、前蓋16の後部と後蓋17の前部とが浮き上がるように折れ曲がることがなく、前蓋16と後蓋17とを同一平面上に配置することができる。このため、変位取付部などの特殊な部品を必要とせず、簡単な構造で、鍵盤蓋14を安定した状態で円滑に開閉することができる。
この場合、後ガイド軸24は、後蓋17の側方に突出する突出長さが前ガイド軸23の突出長さよりも短く形成されており、ガイド溝20は、前ガイド軸23の軸方向である側方の深さが前ガイド軸23の突出長さとほぼ同じ深さに形成されており、ガイド凹部25は、後ガイド軸24の軸方向である側方の深さが後ガイド軸24の突出長さとほぼ同じ深さで形成されていることにより、鍵盤蓋14を開閉する際に、前ガイド軸23と後ガイド軸24とをガイド溝20によって円滑にガイドすることができると共に、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じた際に、後蓋17の後ガイド軸24をガイド凹部25に確実に落とし込むことができ、これにより簡単な構造で、前蓋16と後蓋17とを同一平面上に良好に配置することができる。
また、この鍵盤蓋14の前蓋16は、楽器ケース1の前後方向の長さが後蓋17の前後方向の長さよりも短く形成されていることにより、鍵盤蓋14を開いて鍵盤部10を上側に開放した際に、前蓋16の上方に位置する楽器ケース1の天板6の前後方向の長さを短くすることができ、且つこの前蓋16に対して後蓋17がほぼ直角に折り曲げられた状態で楽器ケース1の後板4に沿って配置されるので、楽器ケース1全体をコンパクトに構成することができる。
すなわち、前蓋16が後蓋17よりも短いことにより、楽器ケース1の前後方向の長さを短くすることができる共に、この前蓋16に対して後蓋17をほぼ直角に折り曲げて鍵盤部10の後部に接近させることができるので、後蓋17の前後方向の長さが前蓋16の前後方向の長さよりも長くても、楽器ケース1の前後方向の長さを短くすることができ、これにより楽器ケース1全体をコンパクトに構成することができる。
また、この鍵盤蓋14の開閉装置15によれば、前蓋16と後蓋17とが鍵盤部10を覆って閉じる際に、前ガイド軸23を前蓋16の開く方向に向けて弾力的に付勢する付勢部材26を備えていることにより、前蓋16の前端部を持ち上げて鍵盤蓋14を開く際に、付勢部材26の付勢力によって鍵盤蓋14を軽い力で開くことができ、また鍵盤蓋14を閉じる際に、付勢部材26の付勢力が前蓋16を開く方向に向けて付勢して、鍵盤蓋14の閉じる方向への移動を遅くすることができ、これにより演奏者が指や手を挟んで怪我をしないように、安全に鍵盤蓋14を開閉することができる。
また、この鍵盤蓋14の開閉装置15では、鍵盤蓋14を開閉する際に、後蓋17の後端部を上下方向にガイドするガイド機構部21を備えていることにより、鍵盤蓋14を開く際に、ガイド機構部21によって後蓋17の後端部を上端部から下端部に向けて円滑に且つ良好にガイドすることができると共に、鍵盤蓋14を閉じる際に、ガイド機構部21によって後蓋17の後端部を下端部から上端部に向けて円滑に且つ良好にガイドすることができる。
この場合、ガイド機構部21は、楽器ケース1の側板5の内面に対して設けられた支持軸30と、この支持軸30に一端部が回転自在に取り付けられ、且つ他端部が後蓋17の後端部に連結部材22を介して取り付けられたアーム部31と、このアーム部31に取り付けられた回転軸34と、この回転軸34に回転可能に取り付けられたピニオンギア32と、このピニオンギア32が噛み合って移動する円弧状のラックギア35とを備えていることにより、後蓋17の後端部を確実に且つ良好にガイドすることができる。
すなわち、このガイド機構部21は、鍵盤蓋14を開閉する際に、アーム部31が支持軸30を中心に回転すると共に、このアーム部31に回転軸34を介して回転自在に取り付けられたピニオンギア32がラックギア35に噛み合って回転移動するので、後蓋17の後端部を一定の移動軌跡に沿って円滑に且つ確実に移動させることができると共に、後蓋17の後端部を鍵盤部10の後端下部に接近させて配置することができ、これにより後蓋17の後端部を良好にガイドすることができると共に、鍵盤蓋14を楽器ケース1内にコンパクトに収納することができる。
また、ガイド機構部21には、鍵盤蓋14を開閉する際に、後蓋17の後端部における上下方向への移動を制動する制動部材36を備えているので、ガイド機構部21が後蓋17の後端部を一定の移動軌跡に沿って移動させる際に、制動部材36によって鍵盤蓋14の動作を良好に制動することができ、これにより鍵盤蓋14を安全に開閉することができる。
この場合、制動部材36は、ねじりコイルばねであり、コイル部が支持軸30の外周に配置され、このコイル部の一端部がアーム部31に取り付けられ、他端部が側板5に設けられた固定部29に取り付けられ、この状態でアーム部31が支持軸30を中心に回転して、ほぼ水平方向に移動した状態のときに、アーム部31に負荷をほとんど付与しないニュートラル状態になるように構成されているので、後蓋17の移動を制動しながら、鍵盤蓋14を円滑に且つ良好に開閉させることができる。
すなわち、この制動部材36によれば、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じる際に、ピニオンギア32がラックギア35に噛み合って下端部から中間部付近に向けて移動すると共に、回転軸34が円弧溝37の下端部から中間部付近に向けて移動すると、制動部材36がアーム部31を押し上げるように負荷を付与するので、鍵盤蓋14を軽い力で移動させることができる。
また、この制動部材36では、鍵盤蓋14が鍵盤部10を覆って閉じる際に、ピニオンギア32がラックギア35に噛み合って中間部付近から上端部に向けて移動すると共に、回転軸34が円弧溝37の中間部付近から上端部に向けて移動すると、制動部材36がアーム部31を押し下げる方向に負荷を付与するので、鍵盤蓋14の閉じる動作を遅くして鍵盤蓋14をゆっくり移動させることができ、これにより鍵盤蓋14を安全に閉じることができる。
また、この制動部材36では、鍵盤蓋14を開いて鍵盤部10を上側に開放する際に、後蓋17が前蓋16に対して連結部18で徐々に折れ曲がりながら、ピニオンギア32がラックギア35に噛み合って上端部から中間部付近に向けて移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って上端部から中間部付近に向けて移動すると、制動部材36がアーム部31を押し下げるように負荷を付与するので、鍵盤蓋14を軽い力で開くことができる。
さらに、この制動部材36では、鍵盤蓋14を開いて鍵盤部10を上側に開放する際に、後蓋17が前蓋16に対して連結部18で徐々に折れ曲がりながら、ピニオンギア32がラックギア35に噛み合って中間部付近から下端部に向けて移動すると共に、回転軸34が円弧溝37に沿って中間部付近から下端部に向けて移動すると、制動部材36がアーム部31を押し上げるように負荷を付与するので、鍵盤蓋14の閉じる動作を遅くして鍵盤蓋14をゆっくり移動させることができ、これにより鍵盤蓋14を安全に閉じることができる。
また、ガイド機構部21は、後蓋17の後端部に連結部材22を介して連結されているので、この連結部材22によってアーム部31の長さを最小限に短くすることができ、これにより後蓋17の後端部の移動軌跡をコンパクトにすることができる。すなわち、連結部材22は、後蓋17の後端部に取り付けられてアーム部31の支持軸30に向けて突出しているので、この連結部材22の突出した長さだけ、後蓋17の後端部から支持軸30までの長さを短くすることができる。
これにより、このガイド機構部21によれば、連結部材22によってアーム部31の長さを短くして、円弧状のラックギア35および円弧溝37の各半径を小さくすることができるので、ガイド機構部21をコンパクトに構成することができると共に、楽器ケース1全体のコンパクト化を図ることができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、前蓋と後蓋とを連結部によって折り曲げ可能に連結した鍵盤蓋によって、楽器ケース内に設けられた鍵盤部を開閉可能に覆う鍵盤蓋の開閉装置において、前記前蓋の前部に設けられて前記前蓋の側方に突出する前ガイド軸と、前記後蓋の前部に設けられて前記後蓋の側方に突出する後ガイド軸と、前記前ガイド軸および前記後ガイド軸を前記楽器ケースの前後方向にガイドするガイド溝とを備え、前記ガイド溝には、前記前蓋と前記後蓋とが前記鍵盤部を覆って閉じた際に、前記後ガイド軸が落ち込むことにより前記前蓋と前記後蓋とを同一平面上に配置するためのガイド凹部が設けられていることを特徴とする鍵盤蓋の開閉装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鍵盤蓋の開閉装置において、前記ガイド溝は前記鍵盤部の前側の上部から前側の下部に向けて垂下する垂下部を有し、
前記ガイド凹部の落ち込み量は、前記前蓋の前記前ガイド軸が前記垂下部を垂下移動したときに応じて生じる前記後蓋の前記後ガイド軸の垂下移動量によって決定されることを特徴とする鍵盤蓋の開閉装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1また請求項2に記載の鍵盤蓋の開閉装置において、前記後ガイド軸は、前記側方に突出する突出長さが前記前ガイド軸の突出長さよりも短く形成されており、前記ガイド溝は、その側方の深さが前記前ガイド軸の突出長さとほぼ同じ深さに形成されており、前記ガイド凹部は、その側方の深さが前記後ガイド軸の突出長さとほぼ同じ深さで形成されていることを特徴とする鍵盤蓋の開閉装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の鍵盤蓋の開閉装置において、前記前蓋は、前記楽器ケースの前後方向の長さが、前記後蓋の前後方向の長さよりも短く形成されていることを特徴とする鍵盤蓋の開閉装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の鍵盤蓋の開閉装置において、前記前蓋と前記後蓋とが前記鍵盤部を覆って閉じる際に、前記前ガイド軸を前記前蓋の開く方向に向けて弾力的に付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする鍵盤蓋の開閉装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5いずれかに記載の鍵盤蓋の開閉装置において、前記鍵盤蓋を開閉する際に、前記後蓋の後端部を上下方向にガイドするガイド機構部を備えていることを特徴とする鍵盤蓋の開閉装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の鍵盤蓋の開閉装置において、前記鍵盤蓋を開閉する際に、前記後蓋の後端部における上下方向への移動を制動する制動部材を備えていることを特徴とする鍵盤蓋の開閉装置である。
1 楽器ケース
10 鍵盤部
11 鍵盤シャーシ
12 複数の鍵
14 鍵盤蓋
15 開閉装置
16 前蓋
17 後蓋
18 連結部
20 ガイド溝
21 ガイド機構部
22 連結部材
23 前ガイド軸
24 後ガイド軸
25 ガイド凹部
26 付勢部材
30 支持軸
31 アーム部
32 ピニオンギア
34 回転軸
35 ラックギア
36 制動部材
37 円弧溝
この発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器に関する。
この発明が解決しようとする課題は、簡単な構造で、鍵盤蓋を安定した状態で円滑に開閉することができる鍵盤楽器を提供することである。具体的には、前ガイド軸が共通ガイドの垂下部によって垂下移動を行うときに発生する後ガイド軸の垂下移動量を安定して吸収する構造を実現するものである。
この発明は、楽器ケースと、前記楽器ケースの底部上に配置された鍵盤シャーシと、前記鍵盤シャーシ上に上下方向に回転可能な状態で並列に配列された複数の鍵と、前記複数の鍵を開閉可能に覆うために、前蓋と後蓋とを連結部によって折り曲げ可能に連結した鍵盤蓋と、前記前蓋の前部に設けられて前記前蓋の側方に突出する前ガイド軸と、前記後蓋の前部に設けられて前記後蓋の側方に突出する後ガイド軸と、前記前ガイド軸および前記後ガイド軸を前記楽器ケースの前後方向にガイドするとともに、前記前蓋と前記後蓋とが前記複数の鍵を覆って閉じた際に、前記後ガイド軸が落ち込むことにより前記前蓋と前記後蓋とを同一平面上に配置させるためのガイド凹部が設けられているガイド溝と、を有することを特徴とする鍵盤楽器である。

Claims (7)

  1. 楽器ケース内に設けられた鍵盤部と、
    前記鍵盤部を開閉可能に覆うために、前蓋と後蓋とを連結部によって折り曲げ可能に連結した鍵盤蓋と、
    前記前蓋の前部に設けられて前記前蓋の側方に突出する前ガイド軸と、
    前記後蓋の前部に設けられて前記後蓋の側方に突出する後ガイド軸と、
    前記前ガイド軸および前記後ガイド軸を前記楽器ケースの前後方向にガイドするとともに、前記前蓋と前記後蓋とが前記鍵盤部を覆って閉じた際に、前記後ガイド軸が落ち込むことにより前記前蓋と前記後蓋とを同一平面上に配置させるためのガイド凹部が設けられているガイド溝と、
    を有することを特徴とする鍵盤装置。
  2. 請求項1に記載の鍵盤装置において、前記ガイド溝は前記鍵盤部の前側の上部から前側の下部に向けて垂下する垂下部を有し、
    前記ガイド凹部の落ちこみ量は、前記前蓋の前ガイド軸が垂下部を垂下移動したときに応じて生ずる前記後蓋の後ガイド軸の垂下移動量によって決定されることを特徴とする鍵盤装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鍵盤装置において、前記後ガイド軸は、前記側方に突出する突出長さが前記前ガイド軸の突出長さよりも短く形成されており、
    前記ガイド溝は、その側方の深さが前記前ガイド軸の突出長さとほぼ同じ深さに形成されており、
    前記ガイド凹部は、その側方の深さが前記後ガイド軸の突出長さとほぼ同じ深さで形成されていることを特徴とする鍵盤装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記前蓋は、前記楽器ケースの前後方向の長さが、前記後蓋の前後方向の長さよりも短く形成されていることを特徴とする鍵盤装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記前蓋と前記後蓋とが前記鍵盤部を覆って閉じる際に、前記前ガイド軸を前記前蓋の開く方向に向けて弾力的に付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする鍵盤装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記鍵盤蓋を開閉する際に、前記後蓋の後端部を上下方向にガイドするガイド機構部を備えていることを特徴とする鍵盤装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の鍵盤装置において、前記鍵盤蓋を開閉する際に、前記後蓋の後端部における上下方向への移動を制動する制動部材を備えていることを特徴とする鍵盤装置。
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