JP2014142485A - 電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄積容量を構成する誘電体層の耐圧を向上させ、誘電体層を薄膜化し、画素の高密度化に対応した蓄積容量の小面積化における、蓄積容量の容量値の低下を軽減する。
【解決手段】TFT30と、TFT30に電気的に接続された画素電極9及び蓄積容量70とを備え、蓄積容量70は、第1容量電極2と、第2容量電極5と、第1容量電極2と第2容量電極5との間に配置された誘電体層7とを含み、第1容量電極2と第2容量電極5とは同じ材料であり、誘電体層7は酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとを含み、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとは交互に積層され、誘電体層7の第1容量電極2の側に配置された膜、及び誘電体層7の第2容量電極5の側に配置された膜は酸化ハフニウム膜Hであることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、電気光学装置、及び当該電気光学装置を搭載した電子機器に関する。
上記電気光学装置として、例えば液晶プロジェクターの光変調手段(ライトバルブ)として用いられるアクティブ駆動型の液晶装置が挙げられる。当該液晶装置の画素は、光を変調(透過)する開口領域と、光を遮光する非開口領域とを有している。画素の開口領域には画素電極が配置され、画素の非開口領域には画素電極をスイッチング制御するトランジスターが配置されている。さらに、画素には、画素電極に書き込まれた画像信号を保持するための蓄積容量が設けられている。例えば、遮光性材料で構成された容量電極を有する遮光性の蓄積容量は、非開口領域に配置される。そして、この種の液晶装置では、より高品位の画像を得るために、蓄積容量の容量値を大きくし、画素電極における画像信号の電位保持特性を高める必要があった。
上述した蓄積容量は、対向配置された一対の容量電極の間に誘電体層が挟まれた構造を有している。例えば、特許文献1では、誘電体層が酸化ハフニウム膜と酸化アルミニウム膜との多層膜で構成された遮光性の蓄積容量が提案されている。詳しくは、窒化チタン電極とアルミニウム電極との間に、酸化ハフニウム膜とアルミナとが交互に積層された5層構造の誘電体層が挟まれた構造を有している。酸化ハフニウム膜と酸化アルミニウム膜とが交互に積層された5層構造の誘電体層とすることで、酸化ハフニウム膜と酸化アルミニウム膜とが交互に積層された3層構造の誘電体層と比べて、耐圧性に優れた蓄積容量が提供されるとしている。
2011−158753号公報
液晶プロジェクターには、より明るい表示が要求されるため、光変調手段として用いられる液晶装置の画素における開口領域の面積を大きくし、非開口領域の面積を小さくする必要があった。すなわち、非開口領域の面積を小さくし、非開口領域に配置される蓄積容量の面積を小さくする必要があった。そして、蓄積容量は、高品位の画像を得るための重要な構成要素であり、蓄積容量の面積が小さくなっても、蓄積容量の容量値が小さくならないように、例えば蓄積容量を構成する誘電体層を薄膜化する必要があった。それゆえに、誘電体層を薄膜化すると誘電体層が絶縁破壊されやすくなるので、誘電体層の耐圧性をさらに向上させる必要があるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、トランジスターと、前記トランジスターに電気的に接続された画素電極及び蓄積容量と、を備え、前記蓄積容量は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された誘電体層と、を含み、前記第1電極と前記第2電極とは同じ材料であり、前記誘電体層は酸化ハフニウム膜と酸化アルミニウム膜とを含み、前記酸化ハフニウム膜と前記酸化アルミニウム膜とは交互に積層され、前記誘電体層の前記第1電極の側に配置された膜、及び前記誘電体層の前記第2電極の側に配置された膜は、前記酸化ハフニウム膜であることを特徴とする。
第1電極及び第2電極を同じ材料、すなわち後述する窒化チタンやインジウム酸化物などの主成分が同じであり同じ大きさの仕事関数を有する材料で構成することによって、第1電極と第2電極との間に印加する電圧の極性によって性能(リーク電流、耐圧など)が異なるという不具合を軽減することができる。前記の同じという内容については後述する。
さらに、誘電率が大きいという特長を有する酸化ハフニウム膜と、リーク電流が小さいという特長を有する酸化アルミニウム膜とを交互に積層して誘電体層を構成することによって、大容量で低リーク電流(高耐圧)の蓄積容量を実現でき、加えて単位面積当たりの容量値(容量密度)を大きくすることができる。また、酸化ハフニウム膜は、酸化アルミニウム膜と比べて、電気光学装置の製造過程で使用する薬液(フッ酸)に対して優れた耐性を有している。誘電体層の第1電極の側に配置された膜と誘電体層の第2電極の側に配置された膜とを酸化ハフニウム膜とする、すなわち誘電体層の端部に配置された膜を酸化ハフニウム膜とすることによって、電気光学装置の製造過程で使用する薬液による誘電体層の劣化を抑制することができる。
蓄積容量は、表示に寄与しない非開口領域(遮光領域)に配置される。蓄積容量の容量密度が大きくなっているので、蓄積容量の容量値の低下を招かずに蓄積容量の面積を小さくし、非開口領域の面積を小さくできる。従って、表示に寄与する開口領域(透過領域)の面積を大きくすることができるので、より明るい表示が実現される。
[適用例2]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1電極の側に配置された膜及び前記第2電極の側に配置された膜の膜厚範囲は4nmから5.3nmであり、前記第1電極の側に配置された膜と前記第2電極の側に配置された膜との間に配置された前記酸化ハフニウム膜の膜厚範囲は0.6nmから2nmであり、前記酸化アルミニウム膜の膜厚範囲は1nmから5nmであることが好ましい。
例えば、誘電体層を構成する誘電体膜(酸化ハフニウム膜、酸化アルミニウム膜)が厚くなり、誘電体膜が結晶化すると、結晶粒界を介してのリーク電流が大きくなり、蓄積容量の耐圧が低下する不具合が発生する場合がある。例えば、誘電体層を構成する誘電体膜が薄くなり、微小な欠陥や歪みなどの影響(誘電体膜の脆弱性)が顕在化すると、蓄積容量の耐圧が低下する不具合が発生する場合がある。このような不具合を抑制するためには、誘電体層を構成する誘電体膜の膜厚を適正な範囲に制御する必要があり、酸化ハフニウム膜の膜厚範囲は4nmから5.3nmまたは0.6nmから2nmのいずれかであることが好ましく、酸化アルミニウム膜の膜厚範囲は、1nmから5nmであることが好ましい。
さらに、誘電体層の第1電極の側に配置された膜と誘電体層の第2電極の側に配置された膜、すなわち誘電体層の端部に配置された膜は、電気光学装置の製造工程で使用する薬液(フッ酸)に曝され、当該薬液の影響をより受けにくくするために、当該薬液に曝されない第1電極の側に配置された膜と第2電極の側に配置された膜との間に配置された膜よりも、厚くすることが好ましい。よって、第1電極の側に配置された膜(酸化ハフニウム膜)及び第2電極の側に配置された膜(酸化ハフニウム膜)の膜厚範囲は4nmから5.3nmであることが好ましく、第1電極の側に配置された膜と第2電極の側に配置された膜との間に配置された酸化ハフニウム膜の膜厚範囲は0.6nmから2nmであることが好ましい。
[適用例3]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記誘電体層は、前記酸化ハフニウム膜と前記酸化アルミニウム膜とがこの順に前記第1電極の側から交互に積層された13層の多層膜であり、前記第1電極の側に配置された膜及び前記第2電極の側に配置された膜の膜厚は4nmであり、前記第1電極の側に配置された膜と前記第2電極の側に配置された膜との間に配置された前記酸化ハフニウム膜の膜厚は1.6nmであり、前記酸化アルミニウム膜の膜厚は1.7nmであることが好ましい。
上述したように、誘電体層を構成する誘電体膜の膜厚には適正な範囲があり、酸化ハフニウム膜の膜厚範囲は4nmから5.3nmまたは0.6nmから2nmのいずれかであることが好ましく、酸化アルミニウム膜の膜厚範囲は、1nmから5nmであることが好ましい。さらに、当該酸化ハフニウム膜と当該酸化ハフニウム膜とを交互に積層する積層数が多くなりすぎると、当該酸化ハフニウム膜及び当該酸化ハフニウム膜を形成するための処理時間が増加し、蓄積容量の生産性が低下するという不具合を招くことになる。また、誘電体層を構成する誘電体膜の積層数が少なくなり、誘電体層が薄くなりすぎると、誘電体層のショート欠陥が発生しやすくなる。よって、誘電体層を構成する誘電体膜の積層数、及び誘電体膜の膜厚範囲にも、より適正な条件がある。
誘電体層は、酸化ハフニウム膜と酸化アルミニウム膜とがこの順に第1電極の側から交互に積層された13層の多層膜であり、第1電極の側に配置された膜(酸化ハフニウム膜)及び前記第2電極の側に配置された膜(酸化ハフニウム膜)の膜厚は4nmであり、第1電極の側に配置された膜と第2電極の側に配置された膜との間に配置された酸化ハフニウム膜の膜厚は1.6nmであり、酸化アルミニウム膜の膜厚は1.7nmであることが、より好ましい。
[適用例4]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記同じ材料は、窒化チタンまたはインジウム酸化物のいずれかであることが好ましい。
窒化チタンは、フッ酸に対して優れた耐性を有している。第1電極及び第2電極を窒化チタンで構成することによって、電気光学装置の製造過程で使用する薬液(フッ酸)による劣化を抑制することができる。さらに、窒化チタンの仕事関数は4.7eVであり、窒化チタンは、特許文献1で使用されているアルミニウム(仕事関数4.1eV)と比べて高い仕事関数を有しているので、電極(第1電極、第2電極)と誘電体層との境界におけるエネルギー障壁が高くなり、電極と誘電体層との間にリーク電流が流れにくくなり、耐圧を大きくすることができる。
インジウム酸化物は、フッ酸に対する耐性を有し、窒化チタンと比べて同等の仕事関数を有しているので、窒化チタンと同等の耐圧特性を有することになる。さらに、インジウム酸化物は透光性導電材料であり、インジウム酸化物で構成された蓄積容量は、透光性を有する。よって、非開口領域(遮光領域)に加えて開口領域(透過領域)にも、インジウム酸化物で構成された透光性の蓄積容量を配置できるので、非開口領域の面積を小さくし、開口領域の面積を大きくすることができる。従って、光の利用効率をさらに向上させ、より明るい表示が実現される。
[適用例5]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする。
本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備え、電気光学装置を構成する蓄積容量の耐圧及び容量密度が大きくなっている。よって、長期間の使用(通電)によっても壊れにくく、高い信頼性が実現される。さらに、蓄積容量の面積及び非開口領域(遮光領域)の面積を小さくし、開口領域(透過領域)の面積を大きくできるので、より明るい表示が実現される。例えば、投射型表示装置、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)、直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、POSなどの情報端末機器、及び電子手帳などの電子機器に、上記適用例に記載の電気光学装置を適用させることができる。
実施形態1に係る液晶装置の構成を示す概略平面図。 図1のJ−J’に沿った概略断面図。 実施形態1に係る液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 相隣接する複数の画素の概略平面図。 図4のB−B’線に沿った概略断面図。 図5の破線で囲まれた領域Cの模式断面図。 (a)は実施例1〜実施例6に関する蓄積容量の形成条件、(b)は比較例1及び比較例2に関する蓄積容量の形成条件。 実施例3の蓄積容量の電流電圧特性。 比較例2の蓄積容量の電流電圧特性。 蓄積容量のエネルギー準位の状態を示す模式図。 実施例1の電流電圧特性。 比較例1の電流電圧特性。 誘電体層を構成する誘電体膜の積層数と耐圧との関係を示す図。 電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。係る実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
「液晶装置の概要」
本実施形態に係る液晶装置100は、薄膜トランジスター(以降、TFTと称す)30を備えた透過型液晶装置であり、例えば後述する液晶プロジェクターの光変調素子として好適に用いることができるものである。
まず、本実施形態に係る液晶装置100の全体構成について、図1乃至図3を参照して説明する。ここに、図1は、液晶装置の構成を示す概略平面図であり、図2は、図1のJ−J’に沿った液晶装置の概略断面図である。図3は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1及び図2に示すように、液晶装置100は、対向配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。
素子基板10は、対向基板20よりも一回り大きい。素子基板10と対向基板20とは、額縁状に配置されたシール材52を介して接合され、その隙間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層50を構成している。シール材52は、例えば熱硬化性または紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材52には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー56が混入されている。
額縁状に配置されたシール材52の内側には、同じく額縁状の遮光膜53が設けられている。遮光膜53は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜53の内側が表示領域Eとなる。表示領域Eには、画素Pがマトリックス状に複数配置されている。
素子基板10の複数の外部接続用端子102が配列した1辺部と該1辺部に沿ったシール材52との間にデータ線駆動回路101が設けられている。該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿ったシール材52の内側に走査線駆動回路104が設けられている。該1辺部と対向する他の1辺部のシール材52の内側には、2つの走査線駆動回路104を繋ぐ複数の配線105が設けられている。これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104に繋がる配線は、該1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子102に接続されている。
以降、該1辺部に沿った方向をX方向、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った方向をY方向、及び素子基板10から対向基板20に向かう方向をZ方向として説明する。
図2に示すように、素子基板10は、素子基板本体10a、並びに素子基板本体10aの液晶層50側の面に形成された薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;以降TFTと称す)30や画素電極9、及び画素電極9を覆う配向膜36などを有している。素子基板本体10aは、例えば石英やガラスなどの透明材料で構成されている。また、TFT30や画素電極9は画素Pの構成要素であり、画素PはX方向及びY方向にマトリックス状に配列されている。画素Pの詳細は後述する。
対向基板20は、対向基板本体20a、並びに対向基板本体20aの液晶層50側の面に順に積層された遮光膜23,53、対向電極21、及び配向膜22などを有している。
対向基板本体20aは、例えば石英やガラスなどの透明材料で構成されている。
遮光膜23,53は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなる。図1に示すように、遮光膜53は、平面的に走査線駆動回路104と重なる位置に額縁状に設けられている。遮光膜23は、平面的にTFT30と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20から素子基板10に入射する光を遮光して、走査線駆動回路104やTFT30の光による誤動作を防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮光して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
対向電極21は、例えばITOなどの透明導電膜からなり、表示領域Eに亘って形成される。対向電極21は、図1に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部106により素子基板10側の配線に電気的に接続されている。
画素電極9を覆う配向膜36及び対向電極21を覆う配向膜22は、液晶装置100の光学設計に基づいて設定されており、本実施形態では、酸化シリコンなどの無機材料の斜め蒸着膜(無機配向膜)で構成されている。また、配向膜36,22は、ポリイミドなどの有機配向膜を使用してもよい。
図3に示すように、液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号線としての複数の走査線11及び複数のデータ線6と、走査線11に対して平行に延在する容量線300とを有する。なお、容量線300の配置はこれに限定されず、データ線6に対して平行に延在するように配置してもよい。
走査線11とデータ線6とにより区分された領域に、画素電極9と、TFT30と、蓄積容量70とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線11はTFT30のゲート(ゲート電極30b、図5参照)に電気的に接続され、データ線6はTFT30のソース(ソース領域30a1、図5参照)に電気的に接続されている。画素電極9はTFT30のドレイン(ドレイン領域30a3、図5参照)に電気的に接続されている。
データ線6はデータ線駆動回路101(図1)に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号S1,S2,…,Snが各画素Pに供給される。走査線11は走査線駆動回路104(図1)に接続されており、走査線駆動回路104から供給される走査信号G1,G2,…,Gmが各画素Pに供給される。データ線駆動回路101からデータ線6に供給される画像信号S1〜Snは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6同士に対してグループごとに供給してもよい。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号G1〜Gmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6から供給される画像信号S1〜Snが所定のタイミングで画素電極9に書き込まれる構成となっている。画素電極9に書き込まれる画像信号S1〜Snの電圧は、対向電極21に対して−5V〜+5Vの範囲で変化する。そして、画素電極9を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号S1〜Snは、画素電極9と液晶層50を介して対向配置された共通電極として機能する対向電極21との間で一定期間保持される。
保持された画像信号S1〜Snがリーク(劣化)するのを防止するため、画素電極9と対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が接続されている。蓄積容量70は、TFT30のドレインと容量線300との間に設けられている。
このような液晶装置100は透過型であって、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも大きくて明表示となるノーマリーホワイトモードや、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも小さくて暗表示となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光学設計に応じて、光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子(図示省略)が配置されて用いられる。
「画素の構成」
次に、上述の動作を実現する画素Pの具体的な構成について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、相隣接する複数の画素の概略平面図であり、図5は、図4のB−B’線に沿った概略断面図である。説明の便宜上、図4では画素電極9を含み画素電極9よりZ(+)方向(上側)に位置する部分の図示が省略され、図5では画素電極9より上側に位置する部分の図示が省略されている。
図4において、素子基板本体10a上には、走査線11及びデータ線6が、夫々X方向及びY方向に沿って配置されている。走査線11及びデータ線6が互いに交差する個所の各々にはTFT30が設けられている。尚、図4では図示を省略しているが、走査線11及びデータ線6等によって規定される非開口領域(遮光性材料で構成された領域)を除く開口領域を覆うように、画素電極9がマトリックス状に複数設けられている。
図4及び図5において、TFT30は、互いに対向配置された半導体層30a及びゲート電極30bを含んで構成されている。
半導体層30aは、例えばポリシリコンからなり、ソース領域30a1、チャネル領域30a2、ドレイン領域30a3を備えて構成されている。尚、 チャネル領域30a2及びソース領域30a1の界面、又はチャネル領域30a2及びドレイン領域30a3の界面にはLDD(Lightly Doped Drain)領域が形成されていてもよい。
ゲート電極30bは、例えば導電性ポリシリコンから形成されており、コンタクトホール(図示省略)によって走査線11と電気的に接続されている。ゲート電極30bと半導体層30aとの間には、ゲート絶縁膜13が配置されている。
図5において、素子基板本体10aと半導体層30a(TFT30)との間には、走査線11及び下地絶縁膜12が設けられている。
走査線11は、素子基板本体10aの上に形成され、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd(パラジウム)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等の遮光性材料からなる。走査線11は、素子基板本体10aから入射する光に対してTFT30の半導体層30aを遮光するように、TFT30の下側に配置された遮光膜である。
下地絶縁膜12は、走査線11を覆って素子基板本体10aの全面に設けられ、走査線11とTFT30とを層間絶縁している。下地絶縁膜12は、素子基板本体10aの表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等でTFT30の特性の劣化を防止する機能も有する。
図5において、半導体層30aのチャネル領域30a2と対向するように配置されたゲート電極30bは、第1層間絶縁膜14で覆われている。第1層間絶縁膜14の上には、データ線6及び中継層1が設けられている。
データ線6は、第1層間絶縁膜14及びゲート絶縁膜13を貫通するコンタクトホール31を介して、半導体層30aのソース領域30a1に電気的に接続されている。データ線6は、例えば、Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl(アルミニウム)含有材料、又はAl単体、若しくはAl層とTiN層等との多層膜からなる。またデータ線6は、TFT30を遮光する機能も有している。
中継層1は、第1層間絶縁膜14上においてデータ線6と同層に形成されており、コンタクトホール32を介して、半導体層30aのドレイン領域30a3に電気的に接続されている。中継層1とデータ線6とは、同一工程で形成され、同じ材料で構成されている。
データ線6及び中継層1は第2層間絶縁膜15で覆われ、第2層間絶縁膜15の上には、シールド層4が設けられている。シールド層4には、コモン電位が供給され、データ線6から第1容量電極2に作用する電界の影響を抑制する。
シールド層4は第3層間絶縁膜16で覆われ、第3層間絶縁膜16の上には、蓄積容量70が設けられている。蓄積容量70は、第3層間絶縁膜16の上に順に積層された第1容量電極2と、誘電体層7と、第2容量電極5と、を含んで形成される。この蓄積容量70によれば、画素電極9における電位保持特性を顕著に高めることが可能となる。
なお、第1容量電極2は本発明における「第1電極」の一例であり、第2容量電極5は本発明における「第2電極」の一例である。蓄積容量70の詳細は後述する。
図5において、画素電極9は、例えばITOなどの透明導電膜が用いられ、層間絶縁膜17,18,19を介して蓄積容量70よりも上層側に形成されている。画素電極9は、層間絶縁膜18,19を貫通するコンタクトホール34、第1容量電極2、第2層間絶縁膜15と第3層間絶縁膜16とを貫通するコンタクトホール33、中継層1、及び第1層間絶縁膜14を貫通するコンタクトホール32を介してドレイン領域30a3と電気的に接続される。そして、画素電極9の上側表面には、配向膜36(図示省略)が設けられている。
「蓄積容量の構成」
次に、蓄積容量70の具体的な構成について、図6を参照して説明する。図6は、図5の中の破線で囲まれた領域Cの模式断面図である。
上述したように、蓄積容量70は第3層間絶縁膜16の上に設けられている。蓄積容量70は、第3層間絶縁膜16の上に設けられた第1容量電極2と、第1容量電極2に対向配置された第2容量電極5と、第1容量電極2と第2容量電極5との間に配置された誘電体層7と、を含んで構成される。
第1容量電極2は、TFT30のドレイン領域30a3及び画素電極9に電気的に接続された画素電位側容量電極である。第2容量電極5は、容量線300(図3参照)を介してコモン電位源と電気的に接続され、固定電位に維持された固定電位側容量電極である。
このように、第1容量電極2は画素電極9と同じ電位であり、第2容量電極5は対向電極21と同じ電位である。よって、第1容量電極2は、画素電極9と同じ電圧、すなわち第2容量電極5(対向電極21)に対して−5V〜+5Vの範囲の電圧が印加される。
第1容量電極2及び第2容量電極5は、同じ材料で構成される。具体的には、第1容量電極2及び第2容量電極5を構成する材料は窒化チタン(TiN)であり、例えば塩化チタン(TiCl4)とアンモニア(NH3)とを反応ガスとするCVD法で形成することができる。窒化チタンの仕事関数は、概略4.7eVである。ここでいう同じ材料とは、窒化チタンを主成分とする材料を意味し、例えば仕事関数に大きな変化を与えない程度の不純物(チタンや窒素以外の元素)を含んでいても良い。仮に、第1容量電極2及び第2容量電極5において、チタン元素及び窒素元素の化学量論的組成が異なっていても、第1容量電極2及び第2容量電極5が略同じ仕事関数を有していれば、第1容量電極2及び第2容量電極5は同じ材料で構成されているとみなす。さらに、第1容量電極2及び第2容量電極5が、チタン元素及び窒素元素と異なる元素(不純物)を含んでいても、第1容量電極2及び第2容量電極5が略同じ仕事関数を有していれば、第1容量電極2及び第2容量電極5は同じ材料で構成されているとみなす。
さらに、窒化チタン以外の材料であっても、同じ物質を主成分とし、窒化チタンと仕事関数が略同じであれば同じ材料で構成されているとみなす。
素子基板10を形成する工程では、フッ酸が使用される。第1容量電極2及び第2容量電極5は、フッ酸に曝される場合があるので、フッ酸に対する耐性が要求される。窒化チタンは、フッ酸に対して優れた耐性を有しており、第1容量電極2及び第2容量電極5を構成する材料として好適である。
第1容量電極2と第2容量電極5との間には、誘電体層7が配置される。誘電体層7は、酸化ハフニウム(HfO2)で構成された誘電体膜(以降、酸化ハフニウム膜Hと称す)と、酸化アルミニウム(Al23)で構成された誘電体膜(以降、酸化アルミニウム膜Aと称す)と、が交互に積層された多層膜である。
誘電体層7は、第1容量電極2の側から、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが、この順に交互に積層された構成を有している。そして、図6における符号nは、誘電体膜の積層数を示している。例えば、誘電体層7の第1容量電極2の側に積層された1層目の膜を酸化ハフニウム膜H1、誘電体層7の第1容量電極2の側に積層された2層目の膜を酸化アルミニウム膜A2、誘電体層7の第1容量電極2の側に積層された3層目の膜を酸化ハフニウム膜H3というように、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとに符号nを付している。
以降、説明の都合によって、酸化ハフニウム膜H及び酸化アルミニウム膜Aのように符号nを付さずに説明する場合と、酸化ハフニウム膜Hn及び酸化アルミニウム膜Anのように符号nを付して説明する場合とがある。
誘電体層7の第1容量電極2の側に配置された膜は酸化ハフニウム膜H1であり、誘電体層7の第2容量電極5の側に配置された膜は酸化ハフニウム膜Hnである。このように誘電体層7の端部には、酸化ハフニウム膜Hが配置されている。以降の説明では、誘電体層7の第1容量電極2の側に配置された膜、及び誘電体層7の第2容量電極5の側に配置された膜を、誘電体層7の端部に配置された膜と称す。さらに、誘電体層7の第1容量電極2の側に配置された膜と、誘電体層7の第2容量電極5の側に配置された膜との間に配置された膜を、誘電体層7の内部に配置された膜と称す。
誘電体層7の端部に配置された膜も、第1容量電極2及び第2容量電極5と同様に、フッ酸に曝される場合があるので、フッ酸に対する耐性が要求される。酸化ハフニウム膜Hは、酸化アルミニウム膜Aと比べてフッ酸に対する耐性が優れているので、誘電体層7の端部に配置された膜として好適である。さらに、詳細は後述するが、フッ酸などの素子基板10を形成する工程で使用する薬液に対して十分な耐性を確保するために、誘電体層7の端部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚は、誘電体層7の内部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚よりも大きくなっている。
酸化ハフニウム膜Hは、ALD(Atomic Layer Deposition)法によって形成される。Hfの供給源であるTEMA−Hf(テトラエチルメチルアミノハフニウム)ガスを成膜チャンバー内に導入し、第1容量電極2の表面または酸化アルミニウム膜Aの表面にTEMA−Hfまたはその活性種を化学吸着させる。次に、オゾン(O3)ガスを成膜チャンバーに導入する。このとき、オゾンガスと、第1容量電極2の表面または酸化アルミニウム膜Aの表面に吸着したTEMA−Hfとが熱反応して、1原子層分の酸化ハフニウム膜(HfO2)が形成される。この操作を繰り返すことで、所定の膜厚の酸化ハフニウム膜Hを、高精度に形成することができる。
酸化アルミニウム膜Aも、ALD法によって形成される。Al供給源であるTMA(テトラメチルアミン)ガスを成膜チャンバー内に導入し、酸化ハフニウム膜の表面にTMAまたはその活性種を化学吸着させる。次にオゾンガスを成膜チャンバーに導入し、オゾンガスと酸化ハフニウム膜の表面に吸着したTMAとが熱反応して、1原子層分の酸化アルミニウム膜(A2lO3)が形成される。この操作を繰り返すことで、所定の膜厚の酸化アルミニウム膜Aを高精度に形成することができる。
このように、ALD法は、一原子層レベルで膜厚を制御することが可能であり、酸化ハフニウム膜H及び酸化アルミニウム膜Aを、所定の膜厚で高精度に形成することができる。
酸化ハフニウム膜Hの比誘電率は概略20〜25であり、酸化アルミニウム膜Aの比誘電率は概略9である。酸化アルミニウム膜Aと比べて、酸化ハフニウム膜Hは、リーク電流は大きいが比誘電率が大きいという長所を有している。一方、酸化ハフニウム膜Hと比べて、酸化アルミニウム膜Aは、比誘電率は小さいがリーク電流が小さいという長所を有している。誘電体層7を、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが交互に積層された多層膜とすることによって、高誘電率で低リーク電流の(高耐圧の)蓄積容量70を形成することができる。
「蓄積容量の好適条件」
次に、具体的な実施例や比較例を挙げて、蓄積容量70の好適条件を説明する。図7(a)は、実施例1〜実施例6に関する蓄積容量70の形成条件である。図7(b)は、比較例1及び比較例2に関する蓄積容量70の形成条件である。
「実施例及び比較例の構成」
(実施例1)
実施例1の誘電体層7は、3層の酸化ハフニウム膜H1,H3,H5と、2層の酸化アルミニウム膜A2,A4とからなる5層構造を有している。また、酸化ハフニウム膜H1,H3,H5の膜厚は5.3nm、酸化アルミニウム膜A2,A4の膜厚は5nmである。
(実施例2)
実施例2の誘電体層7は、5層の酸化ハフニウム膜H1,H3,H5,H7,H9と、4層の酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8とからなる9層構造を有している。また、誘電体層7の端部には、膜厚5nmの酸化ハフニウム膜H1,H9が配置されている。誘電体層7の内部には、膜厚2nmの酸化ハフニウム膜H3,H5,H7と、膜厚2.5nmの酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8とが配置されている。
(実施例3)
実施例3の誘電体層7は、7層の酸化ハフニウム膜H1,H3,H5,H7,H9,H11,H13と、6層の酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12とからなる13層構造を有している。また、誘電体層7の端部には、4nmの酸化ハフニウム膜H1,H13が配置されている。誘電体層7の内部には、膜厚1.6nmの酸化ハフニウム膜H3,H5,H7,H9,H11と、膜厚1.7nmの酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12とが配置されている。
(実施例4)
実施例4の誘電体層7は、8層の酸化ハフニウム膜H1,H3,H5,H7,H9,H11,H13,H15と、7層の酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12,A14とからなる15層構造を有している。また、誘電体層7の端部には、膜厚5nmの酸化ハフニウム膜H1,H15が配置されている。誘電体層7の内部には、膜厚1nmの酸化ハフニウム膜H3,H5,H7,H9,H11,H13と、膜厚1.4nmの酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12,A14とが配置されている。
(実施例5)
実施例5の誘電体層7は、10層の酸化ハフニウム膜H1,H3,H5,H7,H9,H11,H13,H15,H17,H19と、9層の酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12,A14,A16,A18とからなる19層構造を有している。また、誘電体層7の端部には、膜厚5nmの酸化ハフニウム膜H1,H19が配置されている。誘電体層7の内部には、膜厚0.8nmの酸化ハフニウム膜H3,H5,H7,H9,H11,H13,H15,H17と、膜厚1.1nmの酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12,A14,A16,A18とが配置されている。
(実施例6)
実施例6の誘電体層7は、11層の酸化ハフニウム膜H1,H3,H5,H7,H9,H11,H13,H15,H17,H19,H21と、10層の酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12,A14,A16,A18,A20とからなる21層構造を有している。また、誘電体層7の端部には、膜厚は5.3nmの酸化ハフニウム膜H1,H21が配置されている。誘電体層7の内部には、膜厚0.6nmの酸化ハフニウム膜H3,H5,H7,H9,H11,H13,H15,H17,H19と、膜厚1nmの酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12,A14,A16,A18、A20とが配置されている。
(比較例1)
比較例1の誘電体層7は、3層の酸化ハフニウム膜H1,H3,H5と2層の酸化アルミニウム膜A2,A4とからなる5層構造を有している。また、誘電体層7の端部には、膜厚3nmの酸化ハフニウム膜H1と、膜厚10nmの酸化ハフニウム膜H5とが配置されている。誘電体層7の内部には、膜厚3nmの酸化ハフニウム膜H3と、膜厚5nmの酸化アルミニウム膜A2,A4とが配置されている。
比較例1の誘電体層7は、上述した実施例1と同じ積層構造(5層構造)を有し、酸化ハフニウム膜Hの膜厚が実施例1と異なる。詳しくは、比較例1では、実施例1と比べて酸化ハフニウム膜H1及び酸化ハフニウム膜H3が薄く、酸化ハフニウム膜H5が厚くなっている。
(比較例2)
比較例2の誘電体層7は、実施例3の誘電体層7と同じ構成を有し、比較例2の第1容量電極2は、比較例2の第1容量電極2と同じ構成(窒化チタン)を有している。比較例2の第2容量電極5は、実施例3の第2容量電極5と異なる構成を有している。詳しくは、比較例2の第2容量電極5の構成材料はアルミニウムであり、実施例3の第2容量電極5の構成材料は窒化チタンである。この点が、比較例2と実施例3との相違点である。
実施例1〜実施例6、比較例1、及び比較例2の誘電体層7の膜厚は、概略26nmとなっている。詳しくは、誘電体層7は、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが交互に積層された構成を有している。誘電体層7を構成する酸化ハフニウム膜Hの膜厚の和(以降、総膜厚と称す)は16nmであり、誘電体層7を構成する酸化アルミニウムAの総膜厚は10nmである。誘電体層7において、総膜厚16nmの酸化ハフニウム膜Hは3層〜11層に分割され、総膜厚10nmの酸化アルミニウム膜Aは2層〜10層に分割されている。
上述したように、実施例1〜実施例6、比較例1、及び比較例2において、酸化ハフニウム膜Hの総膜厚(16nm)、酸化アルミニウムAの総膜厚(10nm)、及び誘電体層7の総膜厚(26nm)は一定であるので、実施例1〜実施例6、比較例1、及び比較例2の蓄積容量70の容量値は同じである。
酸化ハフニウム膜Hの比誘電率を20〜25、酸化アルミニウム膜Aの比誘電率を9とすると、上述した膜厚構成(総膜厚16nmの酸化ハフニウム膜H、総膜厚10nmの酸化アルミニウム膜A)の誘電体層7における実効的な比誘電率は、概略14〜15となる。蓄積容量70の容量値を大きくするためには、比誘電率の大きい酸化ハフニウム膜Hを相対的に厚くし(酸化ハフニウム膜Hの占有率を大きくし)、蓄積容量70の実効的な比誘電率を大きくすればよい。
しかしながら、酸化ハフニウム膜Hを厚くし、酸化アルミニウム膜Aを薄くすると、蓄積容量70の性能(例えば、耐圧)の悪化を招く場合がある。すなわち、誘電体層7を構成する誘電体膜(酸化ハフニウム膜H、酸化アルミニウム膜A)には、好適な膜厚範囲がある。この好適な膜厚範囲内で、誘電体層7を構成する酸化ハフニウム膜Hや酸化アルミニウム膜Aの膜厚を変化させることが重要となる。蓄積容量70を構成する容量電極(第1容量電極2、第2容量電極5)に関しても、同様である。
本実施形態では、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが交互に積層され誘電体層7を有する蓄積容量70に関して様々な検討を行い、蓄積容量70の好適条件を見出すに至った。
以下に、その概要を説明する。
「容量電極の好適条件」
まず、図8及び図9を参照して、蓄積容量70を構成する容量電極(第1容量電極2、第2容量電極5)の好適条件を説明する。
図8は、実施例3に係る蓄積容量の電流電圧特性である。図9は、比較例2に係る蓄積容量の電流電圧特性である。図8及び図9では、第2容量電極5に対して第1容量電極2に正の電圧を印加した場合が実線で、第2容量電極5に対して第1容量電極2に負の電圧を印加した場合が破線で示されている。図8及び図9では、第1容量電極2と第2容量電極5との間に印加された印加電圧の絶対値が横軸に、第1容量電極2と第2容量電極5との間に流れる単位面積(1μm2)当りのリーク電流の絶対値が縦軸に示されている。
また、以下の説明では、第2容量電極5に対して第1容量電極2に正の電圧を印加した場合を+フィールド、第2容量電極5に対して第1容量電極2に負の電圧を印加した場合を−フィールドと称す。
図8に示すように、実施例3の蓄積容量70では、+フィールドにおいて印加電圧が19Vを超えるとリーク電流が急激に上昇し、印加電圧約20V付近で絶縁破壊が生じている。−フィールドにおいて印加電圧21V付近からリーク電流が急激に上昇し、約21.5V付近で絶縁破壊が生じている。
実施例3の第1容量電極2及び第2容量電極5は同じ材料(窒化チタン)で構成される。さらに、第1容量電極2の側から第2容量電極5に向かって積層されている誘電体膜の構成と、第2容量電極5の側から第1容量電極2に向かって積層されている誘電体膜の構成とは同じであり、誘電体層7の中心に配置された酸化ハフニウム膜H7に対して対称となった構造を有している。
このため、+フィールドと−フィールドとで電流電圧特性が同じになるべきであるが、実施例3では+フィールドと−フィールドとで電流電圧特性が異なっている。+フィールドと−フィールドとで電流電圧特性が異なるのは、第1容量電極2の表面(酸化ハフニウム膜H1に対向する側の面)に変質層が介在することが原因と考えられる。具体的には、O2プラズマなどの酸化性の雰囲気によって第1容量電極2の表面にチタン酸化物が形成されており、このチタン酸化物が変質層となり、上述した電流電圧特性の非対称性の原因と考えられる。
実施例1、実施例2、実施例4〜実施例6、比較例1、及び比較例2においても、実施例3と同じ条件で第1容量電極2を形成しているので、第1容量電極2の表面にそれぞれ変質層が形成され、+フィールドと−フィールドとで電流電圧特性が異なっている。そして、+フィールドでリーク電流が流れやすく、絶縁破壊が生じる印加電圧(以降、耐圧と称す)が小さくなっている。
当該変質層は、実施例1〜実施例6、比較例1、及び比較例2に共通した影響を及ぼすので、実施例1〜実施例6、比較例1、及び比較例2で得られた特性を比較することによって、当該変質層の影響を無くし、蓄積容量70の構成要素(第1容量電極2、第2容量電極5、酸化ハフニウム膜H、酸化アルミニウム膜A)の好適条件を見出すことができる。
図9に示すように、比較例2の蓄積容量70では、+フィールドにおいて印加電圧が16Vを超えるとリーク電流が急激に上昇し、印加電圧約17V付近で絶縁破壊が生じている。−フィールドにおいて印加電圧8V付近から徐々にリーク電流が上昇し、約20V付近で絶縁破壊が生じている。
図8及び図9に示すように、印加電圧が同じ場合、実施例3のリーク電流は比較例2のリーク電流よりも小さく、実施例3の耐圧は比較例2の耐圧よりも大きい。また、リーク電流が小さくなると耐圧が大きくなり、リーク電流が大きくなると耐圧が小さくなる。よって、蓄積容量70の耐圧を大きくするためには、蓄積容量70のリーク電流を小さくすればよい。
実施例3と比較例2とでリーク電流及び耐圧が異なるのは、第2容量電極5の構成材料の違いにあると考えられる。すなわち、実施例3の第2容量電極5は窒化チタンで構成され、比較例2の第2容量電極5はアルミニウムで構成されていることが、原因と考えられる。
図10は、電圧無印加(印加電圧がゼロ)、+フィールド、及び−フィールドにおける蓄積容量のエネルギー準位の状態を示す模式図である。縦軸はエネルギー、横軸は距離(図6におけるZ方向の距離)に対応する。図中の符号eは電子を示し、電子eはエネルギー準位の高い側から低い側に移動する。
また、図10では、誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位と真空準位とが略一致するものとし、さらに上述した第1容量電極2の変質層の影響を除外して図示されている。同図によって、実施例3と比較例2とでリーク電流が異なる原因を説明する。
図10に示すように、電圧無印加時では、第1容量電極2の伝導端のエネルギー準位と第2容量電極5の伝導端のエネルギー準位とは同じであり、電子eの移動は発生しない。
+フィールドでは、第2容量電極5の伝導端のエネルギー準位が、第1容量電極2の伝導端のエネルギー準位よりも高くなり、電子eは、第2容量電極5から第1容量電極2に向けて移動する。このとき、第2容量電極5と誘電体層7との境界のエネルギー障壁が、電子eの移動を阻害する。第2容量電極5と誘電体層7との境界のエネルギー障壁は、第2容量電極5の仕事関数に比例する。比較例2の第2容量電極5を構成するアルミニウムの仕事関数は約4,1eVであり、実施例3の第2容量電極5を構成する窒化チタンの仕事関数は約4.7eVであるので、第2容量電極5と誘電体層7との境界のエネルギー障壁は、実施例3と比べて比較例2の方が小さく、電子eは比較例2の方が流れやすい。よって、+フィールドにおいては、実施例3と比べて比較例2の方がリーク電流は流れやすく、耐圧が小さくなる。
−フィールドでは、第1容量電極2の伝導端のエネルギー準位が、第2容量電極5の伝導端のエネルギー準位よりも高くなり、電子eは第1容量電極2から第2容量電極5に向けて移動する。このとき、第1容量電極2と誘電体層7との境界のエネルギー障壁が、電子eの移動を阻害する。実施例3及び比較例2では、第1容量電極2は同じ材料(窒化チタン)で構成されているので、第1容量電極2と誘電体層7との境界のエネルギー障壁は同じである。よって、実施例3及び比較例2では、第1容量電極2と誘電体層7との境界における電子eの移動のしやすさは同じである。
当該エネルギー障壁に加えて、誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位の傾きも、電子eの移動に影響する。比較例2では、第1容量電極2及び第2容量電極5の仕事関数差によって、電圧無印加時においても誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位が傾いている。さらに、第2容量電極5に+バイアス及び第1容量電極2に−バイアスを印加すると、誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位の傾きは、さらに大きくなる。誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位の傾きは、実施例3と比べて比較例2のほうが大きいので、電子eは、実施例3と比べて実施例2の方が誘電体層7の中を移動しやすい。よって、−フィールドにおいても、実施例3と比べて比較例2の方がリーク電流は流れやすく、耐圧が小さくなる。
なお、+バイアス(+フィールド)において、比較例2の誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位の傾きは、実施例3の誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位の傾きよりも小さく、実施例3の誘電体層7と比べて比較例2の誘電体層7のほうが電子eは移動しにくくなっているが、電子eの移動には、第2容量電極5と誘電体層7との境界のエネルギー障壁の影響の方が大きく、上述したように実施例3と比べて比較例2の方が、電子eは移動しやすい。
第1容量電極2と第2容量電極5とが同じ材料で構成される場合(実施例3)においては、電圧無印加時の誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位はフラットであるので、+フィールド及び−フィールドにおいて、誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位は同等の傾きを有するようになる。さらに、+フィールド及び−フィールドにおいて、容量電極(第1容量電極2、第2容量電極5)と誘電体層7との境界のエネルギー障壁も同等であるので、蓄積容量70は、+フィールド及び−フィールドにおいて同等の電流電圧特性を有するようになる。
第1容量電極2と第2容量電極5とが異なる材料で構成される場合(比較例2)においては、第1容量電極2と誘電体層7との境界のエネルギー障壁の高さと、第2容量電極5と誘電体層7との境界のエネルギー障壁の高さとが異なるという非対称性が発生する。さらに、電圧無印加時の誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位は、第1容量電極2の仕事関数と第2容量電極5の仕事関数との差によって傾斜しているので、+フィールドと−フィールドとにおいて誘電体層7の伝導帯端のエネルギー準位の傾きが異なるという非対称性が発生する。その結果、+フィールドと−フィールドとで電流電圧特性が異なり、+フィールドの耐圧と−フィールドの耐圧とが異なるようになる。
蓄積容量70における電子eの移動のしやすさは、第1容量電極2と誘電体層7との境界のエネルギー障壁、または第1容量電極2と誘電体層7との境界のエネルギー障壁によって変化し、当該エネルギー障壁は大きい方が好ましく、電子eが移動しにくくなる。当該エネルギー障壁は、第1容量電極2及び第2容量電極5の仕事関数に依存するので、第1容量電極2及び第2容量電極5の仕事関数は大きい方が好ましい。
窒化チタンは、アルミニウムと比べて大きな仕事関数を有している。よって、第1容量電極2及び第2容量電極5を窒化チタンで構成することにより、第1容量電極2及び第2容量電極5をアルミニウム構成する場合と比べて、+フィールド及び−フィールドにおける蓄積容量70のリーク電流を小さくし、蓄積容量70の耐圧を大きくすることができる。
さらに、窒化チタンは、素子基板10を形成する工程で使用する薬液(フッ酸)に対して、アルミニウムよりも優れた耐性を有している。よって、第1容量電極2及び第2容量電極5を窒化チタンで構成することにより、素子基板10を形成する工程で使用する薬液の影響が抑制され、安定して高耐圧の蓄積容量70を形成することができる。
蓄積容量70を電気光学装置に適用する場合に、+フィールドと−フィールドの少なくとも一方で耐圧が低いと、長時間使用による摩耗故障が発生する恐れがある。このため、第1容量電極2及び第2容量電極5は、+フィールド及び−フィールドの両者において安定して高耐圧を実現することができる材料、すなわち窒化チタンで構成することが好ましい。
「誘電体層の好適条件」
次に、蓄積容量70を構成する誘電体層7(酸化ハフニウム膜H、酸化アルミニウム膜A)の好適条件を説明する。
図11は実施例1の電流電圧特性であり、図12は比較例1の電流電圧特性である。図11及び図12では、第1容量電極2と第2容量電極5との間に印加された印加電圧の絶対値が横軸に、第1容量電極2と第2容量電極5との間に流れる単位面積(1μm2)当たりのリーク電流の絶対値が縦軸に、そして第2容量電極5に対して第1容量電極2に正の電圧を印加した場合(+フィールド)が実線で、第2容量電極5に対して第1容量電極2に負の電圧を印加した場合(−フィールド)が破線で示されている。
図11に示すように、実施例1の蓄積容量70では、+フィールドにおいて印加電圧が17Vを超えるとリーク電流が急激に上昇し、印加電圧約18V付近で絶縁破壊が生じている。−フィールドでは、印加電圧19V付近からリーク電流が急激に上昇し、約20V付近で絶縁破壊が生じている。
図12に示すように、比較例1の蓄積容量70では、+フィールドにおいて印加電圧が15Vを超えるとリーク電流が急激に上昇し、印加電圧約15.5V付近で絶縁破壊が生じている。−フィールドでは、印加電圧17V付近からリーク電流が急激に上昇し、約17.8V付近で絶縁破壊が生じている。
上述したように、実施例1及び比較例1の誘電体層7は、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが交互に積層された5層構造を有し、酸化ハフニウム膜Hの膜厚が異なる。詳しくは、酸化ハフニウム膜H1の膜厚及び酸化ハフニウム膜H3の膜厚は、実施例1が5.3nmであり、比較例1が3nmである。酸化ハフニウム膜H5の膜厚は、実施例1が5.3nmであり、比較例1が10nmである。この点が実施例1と比較例1との相違点である。
図11及び図12に示すように、比較例1と実施例1とで電流電圧特性が異なり、比較例1は実施例1と比べてリーク電流が流れやすく、耐圧が小さい。この電流電圧特性の違いは、実施例1と比較例1との相違点、すなわち誘電体層7を構成する酸化ハフニウム膜Hの膜厚に起因すると考えられる。
後述する実施例2〜実施例6の蓄積容量70も、比較例1の蓄積容量70と比べてリーク電流が小さいので、実施例1〜実施例6の酸化ハフニウム膜Hは、リーク電流が小さい膜で構成され、比較例1の酸化ハフニウム膜Hは、リーク電流が大きい膜を含んでいると考えられる。そして、比較例1の酸化ハフニウム膜Hの膜厚と、実施例1〜実施例6の酸化ハフニウム膜Hの膜厚とを比較し、比較例1において、実施例1〜実施例6に含まれていない膜厚条件の酸化ハフニウム膜Hが、リーク電流が大きくなる原因と考えられる。
比較例1の酸化ハフニウム膜Hは、膜厚3nmの酸化ハフニウム膜H1,H3と、膜厚10nmの酸化ハフニウム膜H5とで構成されている。一方、実施例1〜実施例6の酸化ハフニウム膜Hの膜厚範囲は、0.6nm〜5.3nmである。よって、比較例1の酸化ハフニウム膜H1,H3は、実施例1〜実施例6の膜厚範囲内にあり、リーク電流が小さい膜と考えられる。比較例1の酸化ハフニウム膜H5は、実施例1〜実施例6の膜厚範囲外にあり、リーク電流が大きい膜と考えられる。
酸化ハフニウム膜Hは、膜の構造(結晶性)によって電気特性が異なることが知られている。詳しくは、結晶化していない非晶質の酸化ハフニウム膜Hは、リーク電流を流しにくく、結晶化した酸化ハフニウム膜Hは、結晶粒界を介してリーク電流を流しやすいという性質を有することになる。よって、比較例1の膜厚10nmの酸化ハフニウム膜H5は、結晶化した領域を多く含み、リーク電流が大きい膜と考えられる。また、膜厚範囲0.6nm〜5.3nmの比較例1の酸化ハフニウム膜H1,H3及び実施例1〜実施例6の酸化ハフニウム膜Hは、結晶化した領域が少なく、リーク電流が小さい膜と考えられる。
従って、酸化ハフニウム膜の膜厚範囲として、膜厚10nmは好ましくなく、膜厚範囲0.6nm〜5.3nmが好ましい。さらに、酸化ハフニウム膜Hが厚くなると結晶化しやすくなると考えられるので、膜厚範囲10nm以上の酸化ハフニウム膜は好ましくない。
図13は、実施例2〜実施例6の誘電体層7を構成する誘電体膜の積層数と耐圧との関係を示している。上述したように、−フィールドと比べて、+フィールドでリーク電流が流れやすく、+フィールドで耐圧が小さい。150個のTEG(Test Element Group)から耐圧を求め、図13には+フィールドの耐圧の最大値、平均値、最小値が図示され、図中の丸印が平均値である。さらに、図13には、比較例1の+フィールドの耐圧(15.5V)、及び比較例2の+フィールドの耐圧(17V)も一点鎖線で図示されている。
上述したように、第1容量電極2には、第2容量電極5に対して−5V〜+5Vの範囲の電圧が印加され、誘電体層7に同様の電圧が作用する。よって、−5V〜+5Vの範囲電圧が誘電体層7に長期間作用しても、誘電体層7が絶縁破壊されないという長期信頼性を確保する必要がある。この長期信頼性を確保するためには、誘電体層7に印加される最大電圧(±5V)の少なくとも3倍よりも大きな耐圧が必要であると考えている。このため、図13において、少なくとも15Vより大きな耐圧が要求される。
図13に示すように、比較例1及び比較例2は15Vよりも大きな耐圧を有している。長期信頼性をより確実に確保するためには、耐圧は大きい方がより好ましく、例えば18V以上の耐圧がより好ましい。
実施例2〜実施例6は、要求される耐圧(15より大きな耐圧)を満足し、比較例1及び比較例2よりも大きな耐圧であるので、実施例2〜実施例6の誘電体層7は好ましい構成を有している。さらに、実施例3の耐圧は、18Vよりも略大きくなっているので、実施例3の誘電体層7は、より好ましい構成を有している。
上述したように、素子基板10を形成する工程で使用する薬液(フッ酸)に対して十分な耐性を確保するために、誘電体層7の端部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚は、誘電体層7の内部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚よりも大きくなっている。具体的には、実施例1〜実施例6において、誘電体層7の端部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚は、4nm〜5.3nmであり、誘電体層7の内部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚(0.6nm〜2.0nm)よりも大きくなっている。
よって、誘電体層7の端部に配置された酸化ハフニウム膜Hは、4nm〜5.3nmの膜厚範囲が好ましい。
誘電体層7の端部に配置された膜は、素子基板10を形成する工程で使用する薬液への耐性を確保するために、厚く形成することが望ましいが、誘電体層7の内部に配置された膜は蓄積容量70の容量値に影響するので、なるべく薄い方が望ましい。誘電体層7の内部に配置された膜は、実施例1と比べて実施例2〜実施例6で薄くなっているので、誘電体層7の内部に配置された膜は、実施例2〜実施例6の条件が好ましい。
よって、誘電体層7の内部に配置された酸化ハフニウム膜Hは、膜厚範囲0.6nm〜2.0nmが好ましい。
さらに、リーク電流が小さいという酸化アルミニウム膜Aの長所は、酸化アルミニウム膜Aの膜厚によって影響されにくいと考えられるので、誘電体層7の内部に配置された酸化アルミニウム膜Aは、実施例2〜実施例6の条件に加えて、実施例1の条件も好ましいと考えられる。よって、酸化アルミニウム膜Aは、膜厚範囲1nmから5nmが好ましい。
以上の結果をまとめると、蓄積容量70を構成する誘電体層7は、以下に示す条件が好ましい。
1)誘電体層7の端部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚範囲は、4.0nm〜5.3nm(図7)であることが好ましい。
2)誘電体層7の内部に配置された酸化ハフニウム膜Hの膜厚範囲は、0.6nmから2.0nmであることが好ましい。
3)誘電体層7の内部に配置された酸化アルミニウム膜Aの膜厚範囲は、1nmから5nmであることが好ましい。
上述したように、誘電体層7は、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが、この順に第1容量電極2の側から積層された構造を有している。図13に示すように、蓄積容量70の耐圧の平均値は、9層構造の誘電体層7(実施例2)で17.9Vであり、13層構造の誘電体層7(実施例3)で18.9Vであり、15層構造の誘電体層7(実施例4)で18.6Vであり、19層構造の誘電体層7(実施例5)で17.9Vであり、21層構造の誘電体層7(実施例6)で18.2Vである。よって、誘電体層7を構成する誘電体膜の積層数は、13層で耐圧が最も大きく、好ましい。すなわち、誘電体層7は、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが、この順に第1容量電極2の側から交互に積層された13層の多層膜であることが好ましい。
さらに、13層構造の誘電体層7は、上述した長期信頼性を確保するためのより好ましい耐圧(18V以上)を満足しており、より好ましい構成を有している。
実施例3が、より好ましい理由の一つとして、酸化ハフニウム膜Hの結晶性にあると考えられる。実施例2(9層構造)は、実施例3(13層構造)と比べて、酸化ハフニウム膜Hが厚くなっている。酸化ハフニウム膜Hが厚くなると、局所的に結晶化した微小な結晶領域の占有率が大きくなり、リーク電流が流れやすくなり、耐圧が低下するものと考えられる。
実施例3が、より好ましい他の理由として、酸化ハフニウム膜Hの脆弱性にあると考えられる。実施例4(15層構造)、実施例5(19層構造)、及び実施例6(21層構造)は、実施例3(13層構造)と比べて、酸化ハフニウム膜Hが薄くなっている。酸化ハフニウム膜Hの結晶性に関しては、酸化ハフニウム膜Hは薄い方が好ましく、酸化ハフニウム膜Hの結晶性は、実施例4〜実施例6では実施例3と同等か、実施例3と比べて耐圧が良くなる方向(非晶質)にあると考えられる。しかしながら、酸化ハフニウム膜Hが薄くなりすぎると、例えば微小な欠陥や歪みの影響が顕在化し、酸化ハフニウム膜Hが脆弱になるため、耐圧が低下するものと考えられる。
さらに、酸化ハフニウム膜H及び酸化アルミニウム膜Aは、ALD法によって一原子層レベルの膜を繰り返し堆積することで、形成している。酸化ハフニウム膜H及び酸化アルミニウム膜Aの積層数が多くなると、酸化ハフニウム膜H及び酸化アルミニウム膜Aを堆積するための反応ガスの切り替え回数が多くなるため、ALDの処理時間が長くなり、生産性が低下するという不具合が発生する。
よって、ALDの生産性に関しては、積層数の少ない実施例3の方が、実施例4〜実施例6と比べて、優れている。
そして、蓄積容量70は実施例3の構成がより好ましいという事実を見出すに至った。
以上の結果をまとめると、蓄積容量70を構成する誘電体層7は、以下に示す構成がより好ましい。
1)誘電体層7は、酸化ハフニウム膜Hと酸化アルミニウム膜Aとが、この順に第1容量電極2の側から交互に積層された13層の多層膜であることが、より好ましい。
2)誘電体層7の端部に配置された酸化ハフニウム膜H1,H13の膜厚範囲は、4nmであることが、より好ましい。
3)誘電体層7の内部に配置された酸化ハフニウム膜H3,H5.H9,H11の膜厚範囲は、1.6nmであることがより好ましく、誘電体層7の内部に配置された酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12は、1.7nmであることが、より好ましい。
4)蓄積容量70を構成する誘電体層の膜厚は、26nmであることがより好ましい。
なお、リーク電流が小さいという酸化アルミニウム膜Aの長所は、酸化アルミニウム膜Aの膜厚によって影響されにくいと考えられるので、酸化アルミニウム膜Aは、上述した実施例3の酸化アルミニウム膜A2,A4,A6,A8,A10,A12の膜厚範囲(1.7nm)であっても、実施例1〜実施例6の膜厚範囲(1nmから5nm)であっても良い。
上述した実施例1〜実施例6では、誘電体層7の耐圧が向上しているので、蓄積容量70に長期間通電しても壊れにくく、高い信頼性が実現される。上述した好適な膜厚範囲で誘電体層7を薄くする、または誘電体層7における誘電率の大きい酸化ハフニウム膜Hの占有率を大きくすることによって、耐圧の向上を図りつつ、蓄積容量70の容量値を大きくし、表示品位を向上させることができる。若しくは、蓄積容量70の容量値の低下を招かずに蓄積容量70の面積を小さくし、表示に寄与しない非開口領域(遮光性材料で構成された領域)の面積を小さく、表示に寄与する開口領域(透過領域)の面積を大きくできるので、より明るい表示が実現される。
(実施形態2)
実施形態2に係る液晶装置では、第1容量電極2及び第2容量電極5の構成材料が実施形態1と異なり、他の構成は実施形態1と同じである。具体的には、本実施形態に係る第1容量電極2及び第2容量電極5の構成材料はインジウム酸化物であり、実施形態1に係る第1容量電極2及び第2容量電極5の構成材料は窒化チタンであり、この点が実施形態2と実施形態1との相違点である。
インジウム酸化物とは、インジウム酸化物を含む透光性の導電材料であり、例えばインジウム錫酸化物(ITO)であり、インジウム亜鉛酸化物(IZO)である。ITOの仕事関数は4.6eV〜4.8eVであり、IZOの仕事関数は4.5eV〜5eVであり、窒化チタンの仕事関数(4.7eV)と同等レベルにある。よって、第1容量電極2及び第2容量電極5をITOまたはIZOのいずれかで構成した蓄積容量70は、第1容量電極2及び第2容量電極5を窒化チタンで構成した蓄積容量70と同等の性能(耐圧)を有する。
このように、インジウム錫酸化物やインジウム亜鉛酸化物は、窒化チタンと略同等の仕事関数を有している。第1容量電極2及び第2容量電極5の構成材料は、インジウム錫酸化物やインジウム亜鉛酸化物などのインジウム酸化物であり、第1容量電極2及び第2容量電極5は同じ材料(窒化チタン以外の材料であっても、同じ物質を主成分とし、窒化チタンと仕事関数が略同じである材料)で構成される。
さらに、ITO及びIZOは透光性の導電材料であり、第1容量電極2及び第2容量電極5をITOまたはIZOのいずれかで構成した蓄積容量70は、透光性を有することになる。従って、表示に寄与する開口領域(透過領域)にも、蓄積容量70を配置することができる。その結果、開口領域の面積の低下を招くことなく、すなわち光利用効率の低下を招くことなく、蓄積容量70の容量値を大きくし、表示品位を向上させることができる。若しくは、蓄積容量70を非開口領域に加えて開口領域にも配置し、非開口領域の面積を小さく、開口領域の面積を大きくできるので、より明るい表示が実現される。
(実施形態3)
「電子機器」
図14は電子機器としての投射型表示装置(液晶プロジェクター)の構成を示す概略図である。図14に示すように、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。
ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。
ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230に、上述した実施形態1の液晶装置100または実施形態2の液晶装置を適用させることによって、当該液晶装置の蓄積容量70の耐圧が大きくなり、長期間使用(通電)しても蓄積容量70の絶縁不良による不具合が生じにくく、液晶ライトバルブ1210,1220,1230の長期信頼性を向上することができる。加えて、蓄積容量70の容量値を大きくすることによって表示品位が向上するという効果や、蓄積容量70の面積を小さくし開口領域の面積を大きくすることによってより明るい表示が実現するという効果などを奏することができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う液晶装置100及び該液晶装置100を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)液晶装置100に適用させることに限定されず、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子を有する発光装置にも適用することができる。これによれば、蓄積容量70の耐圧を大きくすることができるという実施形態1及び実施形態2と同等の効果を得ることができる。
さらに、半導体デバイスなどの蓄積容量を備えた他の電子デバイスに適用させても良い。
(変形例2)上記液晶装置100が適用される電子機器は、実施形態3の投射型表示装置1000に限定されない。投射型表示装置1000の他に、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、または電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、POSなどの情報端末機器、及び電子手帳などの電子機器に、実施形態1に係る液晶装置100や実施形態2に係る液晶装置を適用させることができる。
1…中継層、2…第1容量電極、4…シールド層、5…第2容量電極、6…データ線、7…誘電体層、9…画素電極、10…素子基板、10a…素子基板本体、11…走査線、12…下地絶縁膜、13…ゲート絶縁膜、14…第1層間絶縁膜、15…第2層間絶縁膜、16…第3層間絶縁膜、17,18,19…層間絶縁膜、20…対向基板、20a…対向基板本体、21…対向電極、22,36…配向膜、23,53…遮光膜、30…TFT、30a…半導体層、30a1…ソース領域、30a2…チャネル領域、30a3…ドレイン領域、30b…ゲート電極、31,32,33,34…コンタクトホール、50…液晶層、52…シール材、56…スペーサー、70…蓄積容量、100…液晶装置、101…データ線駆動回路、102…外部接続用端子、104…走査線駆動回路、105…配線、106…上下導通部、300…容量線。

Claims (5)

  1. トランジスターと、
    前記トランジスターに電気的に接続された画素電極及び蓄積容量と、
    を備え、
    前記蓄積容量は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された誘電体層と、を含み、
    前記第1電極と前記第2電極とは、同じ材料であり、
    前記誘電体層は、酸化ハフニウム膜と酸化アルミニウム膜とを含み、
    前記酸化ハフニウム膜と前記酸化アルミニウム膜とは、交互に積層され、
    前記誘電体層の前記第1電極の側に配置された膜、及び前記誘電体層の前記第2電極の側に配置された膜は、前記酸化ハフニウム膜であることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1電極の側に配置された膜、及び前記第2電極の側に配置された膜の膜厚範囲は、4nmから5.3nmであり、
    前記第1電極の側に配置された膜と、前記第2電極の側に配置された膜との間に配置された前記酸化ハフニウム膜の膜厚範囲は、0.6nmから2nmであり、
    前記酸化アルミニウム膜の膜厚範囲は、1nmから5nmであることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記誘電体層は、前記酸化ハフニウム膜と前記酸化アルミニウム膜とがこの順に前記第1電極の側から交互に積層された13層の多層膜であり、
    前記第1電極の側に配置された膜、及び前記第2電極の側に配置された膜の膜厚は、4nmであり、
    前記第1電極の側に配置された膜と前記第2電極の側に配置された膜との間に配置された前記酸化ハフニウム膜の膜厚は、1.6nmであり、
    前記酸化アルミニウム膜の膜厚は、1.7nmであることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記同じ材料は、窒化チタンまたはインジウム酸化物のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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