JP2014138259A - 撮影機器 - Google Patents

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貴大 寺門
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Abstract

【課題】 短時間にHDR撮影画像を得る。
【解決手段】 撮影機器は、被写体を連続的に確認する第1の撮像処理と上記被写体を静止画記録するための第2の撮像処理とが可能な撮像部と、上記第1の撮像処理と上記第2の撮像処理とで露出を変更可能な露出変更部と、上記第1の撮像処理による撮像画像と上記第2の撮像処理による撮像画像とを合成可能な合成制御部と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイダイナミックレンジ撮影が可能な撮影機器に関する。
近年、デジタルカメラなどの撮影機能付き携帯機器(撮影機器)が普及している。この種の撮影機器においては表示部を有して、撮影画像を表示する機能を有するものもある。更に、表示部にメニュー画面を表示して、撮影機器の操作を容易にしたものもある。
また、撮影機器においては、自動露出調整機能を備えたものもある。通常、主要被写体に対して露出が適正になるように露出調整が行われる。ところが、被写体の明暗差が大きい場合には、明るい部分が白飛びし、暗部が黒つぶれすることがある。
そこで、従来、露出を変化させながら複数枚の写真を撮影して合成することで、ダイナミックレンジを拡大し、白飛びや黒つぶれを抑制するハイダイナミックレンジ(HDR)撮影が可能な撮影機器も商品化されている。
例えば、特許文献1においては、多重露光撮影モードを備えたカメラにおいて、撮影した画像の中から撮影者が任意で画像を選択し、その画像をカメラのモニタ上で編集、合成することで、画像の補正の結果をその場で確認可能にして、撮影者の好みに応じた合成画像を提供する技術が開示されている。
特開2006−253810号公報
しかしながら、HDR撮影による合成画像を得るためには、複数回の撮影が必要であり、撮影完了までに長時間を要するという問題があった。なお、撮影までに長時間を要するので、被写体の動きによって合成画像が劣化しやすい。
本発明は、短時間にHDR撮影画像を得ることができる撮影機器を提供することを目的とする。
本発明に係る撮影機器は、被写体を連続的に確認する第1の撮像処理と上記被写体を静止画記録するための第2の撮像処理とが可能な撮像部と、上記第1の撮像処理と上記第2の撮像処理とで露出を変更可能な露出変更部と、上記第1の撮像処理による撮像画像と上記第2の撮像処理による撮像画像とを合成可能な合成制御部と、を具備する。
本発明によれば、短時間にHDR撮影画像を得ることができる撮影機器を提供することを目的とする。
本発明の第1の実施の形態に係る撮影機器の回路構成を示すブロック図。 信号処理及び制御部11の具体的な構成の一例を示すブロック図。 一般的なHDR撮影を説明するための説明図。 一般的なHDR撮影を説明するための説明図。 一般的なHDR撮影を説明するための説明図。 本実施の形態におけるHDR撮影を説明するための説明図。 カメラ制御を説明するためのフローチャート。 画像合成部11eによる具体的なHDR合成処理の一例を説明するための説明図。 第2の実施の形態において採用されるHDR撮影を説明するための説明図。 第2の実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。 第2の実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。 本発明の第3の実施の形態に係るフローチャート。 本発明の第3の実施の形態に係るフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮影機器の回路構成を示すブロック図である。本実施の形態における撮影機器1は、本体部10及び交換レンズ20によって構成されている。本体部10は、筐体中に撮影機器1の主要な回路部分が収納されて構成される。本体部10には、前面に交換レンズ20が着脱自在に取り付けられる。
交換レンズ20は、本体部10の撮像部12に被写体像を導くレンズ部21を有している。レンズ部21は、ズームやフォーカシングのためのレンズ等を備えており、これらのレンズを駆動制御するための操作部22を備えている。ズームリングやピントリング等によって構成される操作部22の操作によって、ピントのみならず、ズーム位置や絞りの調整も可能である。
操作部22は、ユーザ操作に基づく操作信号を制御部23に出力する。制御部23は、マイコン等によって構成されており、操作部22からの操作信号に基づいて、回転操作及びシフト操作に基づくフォーカス信号及びズーム信号を発生して、駆動部24を制御する。
モーター等によって構成された駆動部24は、レンズ部21に設けられたピント合わせに関連するピントレンズ及びズーミングに関連するズームレンズを駆動して、ピント制御及びズーム制御を行う。レンズ部21にはピント制御部21a、ズーム制御部21b及び絞り機構部21cが設けられている。ピント制御部21aはピントレンズの位置に対応した信号をピント位置判定部25aに出力する。また、ズーム制御部21bはズームレンズの位置(ズーム位置)に対応した信号をズーム位置判定部25bに出力する。絞り機構部21cは、レンズ内の軸状光束を制限するための絞りを制御する。駆動部24は、制御部23に制御されて絞り機構部21cを駆動して絞りを制御するようになっている。
ピント位置判定部25aは、ピント制御部21aの出力に基づいてピント位置を判定して判定結果を制御部23に出力する。ズーム位置判定部25bは、ズーム制御部21bの出力に基づいてズーム位置を判定して判定結果を制御部23に出力する。制御部23は、ピント位置及びズーム位置の判定結果が与えられ、操作部22の操作に対応したピント位置及びズーム位置となるように、駆動部24を制御する。また、制御部23は、後述する露出変更部11dからの制御信号に基づいて駆動部24を駆動して、絞り機構部21cを制御する。
交換レンズ20には、通信部28が設けられている。また、本体部10には通信部13が設けられている。通信部28は、所定の伝送路を介して本体部10の通信部13との間で情報の送受を行う。制御部23は、本体部10の通信部13との間の通信が確立すると、記録部26に格納したレンズ情報及びズーム操作に関するズーム情報等を通信部28,13によって本体部10に送信させることができる。
レンズ情報により、本体部10は、交換レンズ20がどのようなズーム機能を有しているか、ズームレンズの焦点距離範囲(倍率)、焦点距離、明るさナンバー等を認識することができる。また、本体部10には、操作部22からの回転操作の情報も与えられるようになっている。制御部23は、通信部13,28介して本体部10の信号処理及び制御部11から制御信号が供給されて、信号処理及び制御部11によって制御可能に構成されている。
なお、本実施の形態においては、種々の交換レンズを採用することができ、更に、交換レンズだけでなく、交換不能なレンズを採用してもよい。
撮影機器1を構成する本体部10は、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子によって構成された撮像部12を有している。撮像部12は、本体部10の前面に設けられた交換レンズ20からの被写体像を光電変換して撮影画像を得る。撮像部12は、信号処理及び制御部11によって駆動制御されて撮像画像を出力する。
信号処理及び制御部11は、例えば、図示しないCPU等によって構成されており、メモリに記憶されたプログラムに従ってカメラ制御を行う。信号処理及び制御部11は、撮像部12に撮像素子の駆動信号を出力してシャッタースピード、露光時間等を制御すると共に、撮像部12からの撮影画像を読み出す。信号処理及び制御部11は、読み出した撮影画像に対して、所定の信号処理、例えば、色調整処理、マトリックス変換処理、ノイズ除去処理、その他各種の信号処理を行う。
本体部10には、時計部14及び操作判定部15も配設されている。時計部14は信号処理及び制御部11が用いる時間情報を発生する。操作判定部15は、本体部10に設けられた図示しないシャッターボタン、ファンクションボタン、撮影モード設定等の各種スイッチ等を含む操作部に対するユーザ操作に基づく操作信号を発生して、信号処理及び制御部11に出力するようになっている。信号処理及び制御部11は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
図2は信号処理及び制御部11の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
マイクロコンピュータ31は、不揮発性メモリ32に記憶されたプログラムを読み出して動作し、操作判定部15からの操作信号に基づいて、各部を制御する。マイクロコンピュータ31は、撮像部12からの撮像信号をバス34を介して取り込んで、画像処理部35及びAE処理部36に出力する。画像処理部35は上述した撮像画像に対する各種信号処理を行う。AE処理部36は、露出に関する制御、特に後述するHDR撮影のための露出に関する制御を行う。
マイクロコンピュータ31は、各種信号処理後の撮像画像を画像圧縮伸張部37に与えて圧縮処理し、圧縮後の画像をメモリI/F38を介して記録部16に与えて記録させることができる。記録部16としては、例えばカードインターフェースを採用することができ、記録部16はメモリカード等の記録媒体に画像情報及び音声情報等を記録可能である。
また、マイクロコンピュータ31は、図1に示す信号処理及び制御部11の各部11a〜11eの機能を達成することができる。信号処理及び制御部11の表示制御部11aは、表示に関する各種処理を実行する。表示制御部11aは、表示ドライバ39を介して信号処理後の撮影画像を表示部18及び接眼表示部17に与えることができる。表示部18及び接眼表示部17は、夫々LCD等の表示画面を有しており、表示制御部11aから与えられた画像を表示する。また、表示制御部11aは、各種メニュー表示等をこれらの表示画面に表示させることもできるようになっている。
表示部18の表示画面上には、タッチパネル19が設けられている。タッチパネル19は、ユーザが指で指し示した表示画面上の位置に応じた操作信号を発生することができる。この操作信号は、本体部10の信号処理及び制御部11に供給される。これにより、信号処理及び制御部11は、ユーザがタッチした表示画面上の位置やユーザが表示画面上を指でスライドさせるスライド操作を検出することができ、ユーザ操作に対応した処理を実行することができるようになっている。
なお、表示部18の表示画面は本体部10の背面に沿って設けられており、撮影者は、撮影時に表示部18の表示画面上に表示されたスルー画を確認することができ、スルー画を確認しながら撮影操作を行うこともできる。
本実施の形態においては、信号処理及び制御部11は、HDR撮影モードによる撮影が可能である。信号処理及び制御部11は、高速なHDR撮影を可能にするために、表示制御部11a、画像分析部11b、顔検出部11c、露出変更部11d及び画像合成部11eが設けられている。
図3乃至図5は一般的なHDR撮影を説明するための説明図であり、図6は本実施の形態におけるHDR撮影を説明するための説明図である。
図3(a),図3(b)は同一画角の同一被写体についての露出値が異なる2枚の撮像画像を示している。図3(a)が露出オーバーの例を示し、図3(b)は露出アンダーの例を示している。図3の撮像画像41は、比較的暗い背景42と雲等の比較的明るい背景43と人物44とが撮像された状態を示している。図3(a)は露出オーバーであり、明るい背景43の部分は白飛びしていることを示している。逆に、図3(b)は露出アンダーであり、暗い背景42及び人物44が黒つぶれしていることを示している。
HDR撮影モードでは、露出値が異なる複数の撮像画像を合成する。図3の例では、適正露出以上の露出で撮像した撮像画像と、適正露出以下の露出で撮像した撮像画像の2枚の撮像画像をHDR合成処理して、図3(c)に示すHDR合成画像を生成する。図3(c)では、背景42,43及び人物44が黒つぶれ又は白飛びすることなく撮像されていることを示している。
図4(a)〜(c)は横軸に図3(a)の水平線A上の各水平画素位置をとり縦軸に各画素の画素出力をとって、HDR合成処理における像データを説明するためのものである。図4(a)は明るい背景43の画素位置において像データが、ダイナミックレンジを超えていることを示している。図4(b)は図3(a)の撮像においてダイナミックレンジ内の像データを示し、図4(c)は図3(b)の撮像においてダイナミックレンジ内の像データを示している。
HDR合成処理では、ダイナミックレンジ内の像データを合成する。即ち、図3(a)の人物44の顔の部分に対応する図4(b)の像データと、図3(b)の明るい背景43の部分に対応する図4(c)の像データとをゲイン調整しレベル合わせを行った後合成する。こうして、図3(c)のHDR合成画像45が得られる。
図5はHDR合成処理に長時間を要する場合の問題を説明するためのものである。図5(a)〜図5(e)は同一画角の同一被写体についての露出値が異なる3枚の撮像画像によるHDR合成処理を示している。
図5の例における被写体は、暗い森等の暗い背景である樹木46、人物44及び雲等の比較的明るい背景43である。暗い背景及び明るい背景の全てを描写しようとすると、露出を変えた2枚の撮像画像では足りず、露出を変えた3枚以上の撮像画像を合成しなければ、適正な露出状態のHDR合成画像が得られないことがある。図5はこの場合の例を示しており、図5(a)は暗い樹木46に露出を合わせて撮像されたものであり、樹木46は適正露出であるが、人物44及び背景43は白飛びしている。図5(b)は人物44に露出を合わせて撮像されたものであり、人物44は適正露出であるが、樹木46は黒つぶれしており、背景43は白飛びしている。図5(c)は背景43に露出を合わせて撮像されたものであり、背景43は適正露出であるが、樹木46及び人物44は黒つぶれしている。
図5(d)は、図5(a)の樹木46、図5(b)の人物44及び図5(c)の明るい背景43をHDR合成して、HDR合成画像45を得たことを示している。しかしながら、HDR合成処理に必要な撮像枚数が多くなると、HDR撮影の開始から最後の撮影までの時間が長くなり、その間被写体が動いてしまう可能性がある。図5(e)はこの場合のHDR合成画像45を示している。図5(e)の例は、複数枚の撮像の期間において人物44が動き、HDR合成処理によって人物はぶれた画像47として描写されてしまう。
そこで、本実施の形態においては、HDR合成処理に用いる撮像画像(以下、合成用画像という)としてスルー画用の画像を利用することでHDR撮影に必要な撮影時間を短縮して、ぶれのないHDR合成画像を得ることを可能にする。
図6(a)は従来例におけるスルー画撮影及びHDR撮影の撮影タイミングを示している。また、図6(b)は本実施の形態におけるスルー画撮影及びHDR撮影の撮影タイミングを示している。図6(a),(b)において、四角の枠は各撮像画像を示しており、小さい枠は画素数が少ないスルー画用の撮像画像(以下、スルー画画像という)を示し、大きい枠は画素数が多い記録用の静止画撮影によって得た撮像画像を示している。また、図6(a),(b)においては、露出が異なることをハッチング又は塗り潰しによって示している。
図6(a),(b)では2種類の露出値を用いた撮像によって、スルー画用の撮像画像51a,51bを得ている。本実施の形態においては、撮像部12の撮影時の露出は、信号処理及び制御部11の露出変更部11dによって制御される。露出変更部11dは、HDR撮影モードにおいては、絞り及びシャッタースピードを制御して、露出値EVを変化させながら撮影を行わせる。例えば、露出変更部11dは、被写体に人物が含まれる場合には、顔検出部11cの検出結果を用いて、顔に合わせた露出値と背景に合わせた露出値の2種類の露出値を交互に設定してもよい。なお、露出変更部11dは、3種類以上の露出を設定するようにしてもよい。
スルー画撮影時には、信号処理及び制御部11は、撮像画像を表示に合わせてリサイズする。信号処理及び制御部11の画像合成部11eは、2種類の露出値で撮影されリサイズされたスルー画画像をHDR合成する。表示制御部11aは、この合成画像を表示部17,18に与えてスルー画表示する。
ここで、HDR撮影が指示されるものとする。図6(a)に示す従来技術においては、上述したように、複数の露出値を順次切り替えて設定しながら、連続的に撮影を行う。図6(a)の例では、露出値が異なる2回の撮影が行われることを示している。そしてこれらの2種類の露出値で撮影された合成用画像52a,52bをHDR合成する。こうしてHDR合成画像53が得られる。
これに対し、本実施の形態においては、露出変更部11dは、HDR合成処理に必要な複数の露出値による撮像画像のうち一部の撮像画像については、スルー画画像を流用する。図6(b)の例では、スルー画画像51aをHDR合成処理に用いている。以下、HDR合成処理に用いるスルー画画像を合成用スルー画画像という。
HDR撮影に2種類の露出値を用いるものとすると、信号処理及び制御部11は、2種類の露出値のうち一方の露出値で得た合成用スルー画画像と他方の露出値で静止画撮影した得た撮像画像を合成用画像とする。以下、通常の静止画撮影によって得た合成用画像を合成用通常画像という。
露出変更部11dは、合成用通常画像の取得時において、例えばスルー画画像51bの取得時に設定する露出値を設定する。こうして、静止画撮影による合成用通常画像52bが得られると、画像合成部11eは、合成用スルー画画像51aと合成用通常画像52bとをHDR合成処理してHDR合成画像54を得る。
図6(a),(b)の比較から明らかなように、本実施の形態においては、HDR合成画像の取得に必要な静止画撮影を一部省略することができ、この撮影に要する時間だけHDR撮影の撮影時間を短縮することができる。これにより、比較的動きが大きい被写体を撮影する場合でも、ぶれが少ないHDR合成画像を得ることができる。
なお、信号処理及び制御部11は、スルー画中において、HDR合成処理のために、スルー画画像を仮記録部16aに記録するようになっている。
また、信号処理及び制御部11は、画像分析部11bを備えている。画像分析部11bは、撮像画像の画像分析が可能であり、撮像画像の各画像部分のコントラストや空間周波数を検出することができるようになっている。これにより、画像分析部11bは、例えば背景部分のコントラストや空間周波数について判定が可能であり、HDR合成処理に利用可能な画像であるか否かの判定が可能である。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図7及び図8を参照して説明する。図7はカメラ制御を説明するためのフローチャートである。
撮影機器1の電源が投入されると、信号処理及び制御部11は、図7のステップS1においてHDR撮影モードが指示されたか否かを判定する。HDR撮影モードが指示されていない場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS31において、再生モードが指示されたか否かを判定する。再生モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS32において選択画像の再生を行う。ユーザが再生画像の変更を指示すると、信号処理及び制御部11は、ステップS33から処理をステップS34に移行して画像の変更を行う。なお、信号処理及び制御部11は、ステップS31において再生モードが指定されていないと判定した場合には、ステップS35において撮影画像を送信する画像通信モードに移行する。
HDR撮影モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS2において、レンズ交換が行われたか否かを判定して、レンズ交換が行われた場合には、交換レンズ20の制御部23との間で通信を行ってレンズ情報を取得する(ステップS8)。
次に、信号処理及び制御部11は、ステップS3において、スルー画の表示を開始する。信号処理及び制御部11は、撮像部12からの撮像画像を取り込み、所定の信号処理を施す。表示制御部11aは、撮像画像を表示画面のサイズに応じてリサイズして表示部18に与えて表示画面上にスルー画を表示させる。
本実施の形態においては、露出変更部11dは、スルー画表示においてHDR合成画像を表示させるために、フレーム毎に露出を変更する。例えば、露出変更部11dは、露出値を顔に合わせた露出(以下、顔基準露出という)と露出値を背景に合わせた露出(以下、背景基準露出という)を設定する(ステップS4,S5)。
本実施の形態においては、これらの露出値に応じて撮影された撮像画像をスルー画表示に用いると共に、スルー画表示に用いたリサイズ後の画像(スルー画画像)をHDR画像合成に利用するために仮記録部16aに記録する(ステップS6)。なお、仮記録部16aの容量の制限から、新たなスルー画画像を記録する毎に、仮記録部16aに記録されている古いスルー画画像は順次削除される。また、信号処理及び制御部11は、複数種類の露出値で得られたスルー画画像のうち、HDR画像合成に用いる合成用スルー画画像のみを記録させるようにしてもよい。例えば、被写体の顔部分については十分な画質を確保するために、HDR画像合成には静止画撮影した画像を用いるものとすると、顔基準露出で得たスルー画画像はHDR画像合成には用いられない。従ってこの場合には、背景基準露出で撮影されたスルー画画像のみを記録するようにしてもよい。
次のステップS7では、信号処理及び制御部11は、画像分析部11bは、2つの露出値で撮像したスルー画画像がHDR合成に有効であるか否か判定し、有効な場合にはHDR画像合成して、表示部18にスルー画表示させる。なお、有効でない場合には、合成することなくそのまま表示する。
次のステップS12では、信号処理及び制御部11は、HDR撮影操作が行われたか否かを判定する。例えば、信号処理及び制御部11は、撮影者がレリーズボタンを操作した場合に、HDR撮影操作が行われたものと判定する。
露出変更部11dは、ステップS13において、顔基準露出を設定する。撮像部12は、被写体の顔に合った露出で撮像を行う。撮像部12からの撮像画像は合成用通常画像として信号処理及び制御部11において信号処理される。信号処理及び制御部11は、仮記録部16aに記録されている合成用スルー画画像と、静止画撮影して得た合成用通常画像とを用いたHDR合成処理が有効であるか否かを判定する(ステップS13)。有効でない場合には、信号処理及び制御部11は、合成用通常画像を合成することなくそのまま記録部16に与えて記録させる(ステップS19)。
信号処理及び制御部11は、HDR合成処理が有効であると判定した場合には、仮記録部16aから背景基準露出で得られた合成用スルー画画像を読み出す。この合成用スルー画画像は、スルー画表示のためにリサイズ処理されているので、画像合成部11eは、HDR合成のために先ず画像の拡大,補間処理等を行う(ステップS15)。次に、画像合成部11eは、拡大処理された合成用スルー画画像と合成用通常画像とをHDR合成する(ステップS16)。また、画像合成部11eは、合成処理に際して、画質を向上させるために補正処理を行い(ステップS17)、補正後のHDR合成画像を記録部16に記録する(ステップS18)。
図8は画像合成部11eによる具体的なHDR合成処理の一例を説明するための説明図である。図8では、説明を簡略化するために、図8(a)に示す2×2画素の合成用スルー画画像と、図8(c)に示す8×8画素の合成用通常画像とを用いる例を示している。図8では各枠が画素を示し、各枠の塗りつぶし又はハッチングによって、各画素レベルを示している。図8(a)に示す合成用スルー画画像は背景基準露出で撮像されたものであり、比較的暗い1画素と比較的明るい3画素により構成されることを示している。また、図8(c)に示す合成用通常画像は顔基準露出で撮像されたものであり、左上端側の10個の画素が最も暗い画素で、太枠で囲った無地の領域は白飛びした画素を示している。
図8(a)の合成用スルー画画像は、補間拡大されて図8(b)の8×8の画像に変換される。画像の左端の1/4の領域を占めた暗い画素は、補間処理によって左上端側から右下端側に向かって明るさが比較的滑らかに変化する画像に変換される。図8(c)の合成用通常画像と図8(b)に示す補間拡大された合成用スルー画画像とがレベル調整された後合成される。図8(d)はこの合成画像を示している。図8(d)に示すように、白飛びした領域は図8(b)に示す合成用スルー画画像の同一領域の画素によって置き換えられ、更に、白飛びした領域の境界近傍の画素については、合成用通常画像及びスルー画画像の両方の画素の画素値を用いて滑らかに変化するように補正が行われている。
こうして、画素数が通常画像よりも少ないスルー画画像を用いて、高画質のHDR合成画像が生成される。
このように本実施の形態においては、スルー画時に複数種類の露出でスルー画画像を取得してHDR合成したスルー画を表示すると共に、スルー画画像を記録しておくことで、HDR撮影時にHDR画像合成に用いる画像として記録したスルー画画像を流用する。これにより、HDR撮影操作後において、HDR画像合成に必要な撮像画像の撮影枚数を低減することができ、HDR撮影に要する時間を短縮して高速なHDR撮影を可能にすることができる。これにより、被写体に動きがある場合等においても、HDR合成画像の画像部分にぶれが生じることを抑制することができ、高画質のHDR合成画像を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図9、図10A及び図10Bは本発明の第2の実施の形態に係り、図9は第2の実施の形態において採用されるHDR撮影を説明するための説明図であり、図10A及び図10Bは第2の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。なお、図10A及び図10Bにおいて、丸英字は対応する英字によって処理の連結を示している。本実施の形態のハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態はHDR合成処理の仕方が第1の実施の形態と異なるのみである。上記実施の形態においては、主に2枚の画像によってHDR合成画像を作成する例について説明した。本実施の形態は、3枚以上の画像を用いてHDR合成画像を生成するものである。この場合において、HDR合成処理において用いるスルー画画像の枚数及び通常画像の枚数は適宜設定可能である。例えば、図9は2枚のスルー画画像と1枚の通常画像とを用いて、HDR合成画像を得る場合の例を示している。
また、図9の例は、合成用通常画像として、例えば、顔基準露出で撮影された通常画像を用い、合成用スルー画画像としては、露出オーバーで撮像した画像(以下、明画像ともいう)と、露出アンダーで撮像した画像(以下、暗画像ともいう)を用いる例を示している。
図9に示すように、スルー画時には、明画像と暗画像とを交互に撮影する。撮影された明画像及び暗画像は、画像処理されリサイズされる。これらの明画像及び暗画像がHDR合成処理されて、スルー画が作成される。また、HDR合成処理に用いられた明画像(以下、合成用スルー画明画像という)と暗画像(以下、合成用スルー画暗画像)とは、それぞれ仮記録部16aの明用又は暗用の記録領域に記録される。なお、仮記録部16aの記録領域は、合成用スルー画明画像及び合成用スルー画暗画像が撮像される毎に、 順次更新される。
ここで、例えば図9の撮影指示の位置において、HDR撮影のための撮影操作が行われるものとする。そうすると、露出変更部11dは、顔基準露出を設定して、通常撮影を行う。これにより、合成用通常画像が得られる。この合成用通常画像も仮記録部16aの適正用の記録領域に記録される。次いで、画像合成部11eは、仮記録部16aに記録されたHDR合成用の3つの画像を読み出して、HDR合成処理を行う。
なお、スルー画時のHDR合成処理では、処理時間を短縮するために明画像と暗画像の2枚の画像のみを用いているが、処理能力によってはスルー画時においても適正露出によって撮像した画像(以下、適正露出画像という)を含む3枚の画像を用いたHDR合成処理を行うようにしてもよい。
また、撮像画像を表示画面のサイズに応じてリサイズすることでスルー画画像が生成されるものとして説明したが、撮像部12からの読み出しに際して間引き等の処理を行うことによって、表示画面に対応したサイズのスルー画画像(合成用スルー画画像)を読み出すようにしてもよい。更に、処理能力上の制約がない場合等においては、スルー画についても通常画像と同様の画素数のまま記録及びHDR合成処理するようにしてもよい。
図10A及び図10Bは以上の動作を示すものであり、信号処理及び制御部11の各部の処理を示している。図10AのステップS41において、撮影モードが設定されているか否かが判定される。撮影モードが指定されていない場合には、ステップS42において再生モードが指定されているか否かが判定される。再生モードが指示されると、ステップS43において表示部18の表示画面上にファイル一覧が表示される。
ユーザが操作判定部15の操作によってファイルを選択すると(ステップS44)、この選択操作に応じたファイルが選択されて再生される(ステップS45)。ステップS46,S47において終了操作を検出すると、再生モードを終了する。
撮影モードが指定されると、信号処理及び制御部11は、ステップS51において取り込みフラグを間引きに設定し、ステップS52において露出フラグを適正に設定する。図10A及び図10Bの例では、取り込みフラグを間引きに設定することによって、撮像部12からの撮像画像の取り込みに際して、表示画面のサイズに応じたサイズでスルー画画像を取り込むようになっている。なお、取り込みフラグを全画素に設定することによって、撮像部12から全画素の画像(通常撮像画像)を取り込むことが可能である。取り込みフラグの設定に応じて撮像部12からの取り込みが設定される(ステップS53)。
ステップS54では、露出変更部11dは、露出フラグに応じて露光時間を設定する(ステップS54)。例えば、露出フラグが適正の場合には、露出変更部11dは適正露出となるように露光時間を設定することになる。なお、露出フラグが明に設定されている場合には露出変更部11dは露出を露出オーバーに設定し、露出フラグが暗に設定されている場合には露出変更部11dは露出を露出アンダーに設定する。
また、ステップS55では、露出フラグに応じて撮像画像の仮記録部16aの記録領域が設定される。スルー画明画像は明用の記録領域、スルー画暗画像は暗用の記録領域、適正露出による通常画像は適正用の記録領域が指定される。
ステップS56では、露光が行われ、撮像部12からの撮像画像の転送(取り込み)が行われる(ステップS57)。
次に、ステップS58において、露出フラグが適正か否かが判定される。露出フラグが適正でない場合には、次のステップS59において、仮記録部16aの記録状態(取り込み状態)が判定され、露出オーバーによる明画像及び露出アンダーによる暗画像の両方が取り込まれて仮記録部16aに記録されている場合には、処理はステップS60に移行して、これらの明画像及び暗画像を用いたHDR合成処理が行われる。HDR合成画像はスルー画表示される(ステップS61)。
また、ステップS58において露出フラグが適正と判定された場合には、撮像画像はスルー画用の画像ではないので、スルー画表示のためのHDR画像合成は行われない。また、仮記録部16aに明画像又は暗画像の一方のみが記録されている場合にも、HDR合成処理を行うことなく、撮像画像を用いたスルー画表示が行われる(ステップS61)。
次のステップS62において、ユーザによる撮影操作が行われたか否かが判定される。ユーザが撮影操作を行わない場合には、次のステップS63において、露出フラグが明であるか否かが判定され、明の場合には露出フラグを暗に(ステップS65)、明以外の場合には露出フラグを明にして(ステップS64)、処理をステップS53に戻す。こうして、以後、撮影操作が行われるまで、露出フラグが明又は暗に交互に切り替えられながら、スルー画用の画像が撮像される。
撮影操作が行われると、処理がステップS62からステップS71に移行して、取り込みフラグが全画素に設定され(ステップS71)、露出フラグが適正に設定される(ステップS72)。次に、取り込みフラグに応じて、撮像部12から全画素の画像(通常撮像画像)を取り込むための設定が行われ(ステップS73)、露出フラグに基づいて、露出変更部11dは適正露出となるように露光時間を設定する(ステップS74)。次に、ステップS75においいて、露出フラグに応じた記録領域として適正用の記録領域を設定する。
ステップS76では、スルー画用ではなく記録画像を生成するための露光(以下、本露光ともいう)が行われ、遮光(ステップS77)後に撮像部12から撮像画像の転送(取り込み)が行われる(ステップS78)。
次に、図10BのステップS81において、仮記録部16aに合成用スルー画明画像及び合成用スルー画暗画像が記録されているか否かが判定される。合成用スルー画明画像及び合成用スルー画暗画像が記録されていない場合には、HDR合成処理を行うことなく通常の画像処理が行われ(ステップS82)、処理後の撮像画像がそのまま記録される(ステップS89)。
露出オーバーによる明画像及び露出アンダーによる暗画像の両方が仮記録部16aに記録されている場合には、ステップS83〜ステップS88において、これらの明画像及び暗画像を用いたHDR合成処理が行われる。
即ち、ステップS83において露出オーバー部分がローコントラストであるか否かが判定され、ステップS86において露出アンダー部分がローコントラストか否かが判定される。画像合成部11eは、露出オーバー部分がローコントラスト、即ち、白飛び部分については、この露出オーバー部分を露出アンダーで撮影された合成用スルー画暗画像によって置き換える(ステップS84)。また、画像合成部11eは、ステップS85において、置き換えた境界部分を滑らかに変化させるように境界部分のぼかし処理(境界処理)を施す。
同様に、露出アンダー部分がローコントラスト、即ち、黒つぶれ部分については、この露出アンダー部分は露出オーバーで撮影された合成用スルー画明画像によって置き換えられる(ステップS87)。また、置き換えた境界部分が滑らかに変化させるように境界部分のぼかし処理が施される(ステップS88)。
こうして生成されたHDR合成画像は記録部16に与えられて記録される(ステップS89)。ステップS91では、レックビュー表示が設定されているか否かが判定され、設定が行われている場合には、レックビュー表示を行う(ステップS92)。
信号処理及び制御部11は、ステップS93において取り込みフラグを間引きに設定し、ステップS94において露出フラグを適正に設定して、処理をステップS53に戻す。こうして、スルー画表示のための明画像及び暗画像の撮像が繰り返される。
このように本実施の形態においては、露出が異なる複数枚のスルー画を用いて、適正露出の通常画像と共にHDR合成画像を生成することができ、第1の実施の形態と同様に、HDR撮影に要する時間を短縮することができる。
なお、ステップS81では、合成用スルー画明画像及び合成用スルー画暗画像の両方が記録されていることを判定してHDR合成処理を行うようになっているが、合成用スルー画明画像又は合成用スルー画暗画像のいずれか一方のみが記録されいる場合でも、露出オーバー部分又は露出アンダー部分の補正が可能な場合には、記録されているスルー画画像を用いてHDR合成処理を実施するようにしてもよい。また、合成用スルー画明画像及び合成用スルー画暗画像が記録されている場合であっても、被写体に動きがある場合には、HDR合成処理を停止するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、露出が異なる2枚のスルー画画像のみによってHDR合成処理を行っており、比較的高速な表示処理が可能であるが、適正露出によるスルー画画像を得て、スルー画のHDR合成処理に利用してもよい。また、合成用通常画像についても、適正露出だけでなく、露出オーバーや露出アンダーで撮像を行って得た撮像画像を用いてHDR合成画像を得るようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
図11A及び図11Bは本発明の第3の実施の形態に係るフローチャートである。本実施の形態のハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。
図11A及び図11Bは第2の実施の形態を示す図10A及び図10Bのフローに追加するフローを示している。第2の実施の形態においては、合成用スルー画画像と合成用通常画像とを用いたHDR合成処理を行った。これに対し、本実施の形態は、HDR合成処理にスルー画画像を利用できない場合には、撮像部からの全画素を用いた通常画像のみによってHDR合成画像を作成することを可能にしたものである。
また、一般的には、HDR画像合成に用いる撮像画像の枚数は固定されている。これに対し、本実施の形態においては、通常画像のみを用いてHDR合成処理を行う場合には、撮像画像の絵柄によってはHDR画像合成に用いる通常画像の枚数を制限することで、通常画像のみを用いる場合でも比較的高速なHDR撮影を可能にしている。
図11Aは図10AのステップS62,S63相互間に挿入されるフローを示している。また、図11Bは図10AのステップS78と図10BのステップS81との間に挿入されるフローを示している。
図11AのステップS101において、信号処理及び制御部11は、画像分析部11bの解析結果によって、撮像画像の1/3以上の画像部分が所定の閾値よりも明るい画素であるか否かを判定する。例えば、撮像画像に空や海の絵柄が含まれる場合には、ステップS101においてYES判定となることがある。このYES判定の場合には、記録用の画像撮影時の露光(本露光)を設定するためのフラグ(以下、本露光制御フラグという)中の明をオンに設定する(ステップS102)。また、撮像画像の1/3以上の画像部分が所定の閾値よりも明るい画素でない場合には、ステップS103において本露光制御フラグ中の明をオフに設定する。
また、ステップS104においては、撮像画像の1/3以上の画像部分が所定の閾値よりも暗い画素であるか否かが判定される。ステップS104がYES判定の場合には本露光制御フラグ中の暗をオンに設定し(ステップS105)、NO判定の場合には本露光制御フラグ中の暗設定をオフにする(ステップS106)。
図11BのステップS110においては、信号処理及び制御部11は、画像分析部11bの解析結果によって、HDR合成処理にスルー画を利用可能であるか否かを判定する。例えば、撮像画像中の背景部分のコントラストが高い場合や背景部分の空間周波数が高い場合等においては、スルー画の解像度が低いことからHDR合成画像の画質が低下することが考えられる。そこで、信号処理及び制御部11は、画像分析部11bの解析結果によって、これらの場合等においては、仮記録部16aに記録した合成用スルー画画像はHDR合成処理に利用することができないものと判定する。
信号処理及び制御部11は、HDR合成処理にスルー画画像を利用することができるものと判定した場合には、処理をステップS81に移行して、第2の実施の形態と同様の動作を行う。また、信号処理及び制御部11は、HDR合成処理にスルー画画像を利用することができないものと判定した場合には、処理をステップS111に移行して、ステップS111〜S122において通常画像のみを用いたHDR合成処理を行う。なお、ステップS111〜S122の処理が終了すると、処理を図10BのステップS89に移行する。
ステップS111においては、本露光制御フラグ中の暗設定がオンであるか否かが判定される。本露光制御フラグの暗設定がオフの場合には処理をステップS117に移行し、暗設定がオンの場合には処理をステップS112に移行する。
信号処理及び制御部11は、本露光制御フラグの暗設定がオンの場合には露出フラグを暗に設定し(ステップS112)、露出フラグに応じて露光時間を設定する(ステップS113)。また、ステップS114では、露出フラグに応じて撮像画像の仮記録部16aの記録領域が設定される。次に、ステップS115において本露光が行われ、ステップS116において撮像部12からの撮像画像の転送(取り込み)が行われる。
信号処理及び制御部11は、ステップS117において、本露光制御フラグ中の明設定がオンであるか否かを判定する。本露光制御フラグの明設定がオンの場合には露出フラグは明に設定される(ステップS118)。信号処理及び制御部11は、露出フラグに応じて露光時間を設定し(ステップS119)、露出フラグに応じて撮像画像の仮記録部16aの記録領域が設定される(ステップS120)。なお、この場合には、ステップS114において設定した記録領域とは異なる記録領域が設定される。次に、ステップS121において本露光が行われ、ステップS122において撮像部12からの撮像画像の転送(取り込み)が行われる。
こうして、撮像部12からの全画素を用いる通常撮影においては、画像の1/3以上の領域が明るい又は暗い場合に、露出オーバー又は露出アンダーによる撮影が行われる。ステップS181では、このような露出オーバー又は露出アンダーで通常撮影された画像が仮記録部16aに記録されているか否かが判定される。記録されていない場合には、ステップS182において、通常の画像処理が行われる。
記録されている場合には、ステップS183〜S188においてHDR合成処理が行われる。ステップS183〜S188の処理は、図10BのステップS83〜S88の処理と同様であり、HDR合成処理に用いる画像が撮像部12からの全画素を用いた通常画像である点が異なるのみである。
このように本実施の形態においては、上記各実施の形態と同様の効果が得られると共に、スルー画画像をHDR合成処理に利用することができない場合には、通常画像を用いたHDR合成処理が行われる。この場合には、最大で3枚の通常画像によってHDR合成処理が行われることになり、比較的高速なHDR撮影が可能であり、画像にぶれが生じることを防止することができる。
なお、本発明の各実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話やスマートフォンなど携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも勿論構わない。
本発明は、上記各実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
なお、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。また、これらの動作フローを構成する各ステップは、発明の本質に影響しない部分については、適宜省略も可能であることは言うまでもない。
1…撮影機器、10…本体部、11…信号処理及び制御部、11a…表示制御部、11b…画像分析部、11c…顔検出部、11d…露出変更部、11e…画像合成部、12…撮像部、18…表示部、19…タッチパネル、20…交換レンズ。

Claims (4)

  1. 被写体を連続的に確認する第1の撮像処理と上記被写体を静止画記録するための第2の撮像処理とが可能な撮像部と、
    上記第1の撮像処理と上記第2の撮像処理とで露出を変更可能な露出変更部と、
    上記第1の撮像処理による撮像画像と上記第2の撮像処理による撮像画像とを合成可能な合成制御部と、
    を具備したことを特徴する撮影機器。
  2. 上記合成制御部は、上記第1の撮像処理の撮像結果に従って、上記合成する撮像画像を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮影機器。
  3. 上記合成制御部は、上記第1の撮像処理の撮像結果に従って、合成する枚数を決定する
    ことを特徴する請求項1又は2に記載の撮影機器。
  4. 上記合成制御部は、上記第1の撮像処理の撮像結果に従って、第2の撮像処理による撮像画像のみを合成に用いる
    ことを特徴する請求項1乃至3に記載の撮影機器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016178435A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 カシオ計算機株式会社 撮像制御装置、撮像制御方法及びプログラム
JP7532040B2 (ja) 2020-01-28 2024-08-13 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法

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