JP2014137980A - ランプ - Google Patents

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由雄 真鍋
Yoshinori Kakuno
吉典 覚野
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誠 甲斐
Tetsushi Tamura
哲志 田村
Satoshi Shida
智 仕田
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Abstract

【課題】比較的良好な配光特性を得つつも、部品点数増加を抑制することが可能なランプを提供する。
【解決手段】半導体発光素子12と、半導体発光素子12の主出射方向側を覆う、光拡散性を有するグローブ60と、半導体発光素子12と電気的に接続された口金と、を備え、口金の軸心を通るランプ軸Jに沿ったグローブ60の断面形状は、ランプ軸Jに沿った方向に長軸ALを有する楕円弧状である。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体発光素子を利用したランプに関する。
近年、白熱電球の代替品として、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子を光源として利用した電球形ランプが普及しつつある。
このようなランプは、光源であるLEDの照射角が狭いため、白熱電球と比べて配光角が狭く、配光特性が低いという課題を有している。この課題を解決するものとして、特許文献1に開示されたランプがある。特許文献1に係るランプでは、LEDの主出射方向側に、LEDの主出射光の一部を口金側へ反射させる光学部材を配置している。これにより、LEDの照射角の狭さを補って、比較的良好な配光特性を実現している。
国際公開第2012/095905号 国際公開第2011/142127号
しかしながら、特許文献1に係るランプでは光学部材を配置しているために、部品点数が増加するという問題がある。部品点数の増加は、製造工程数や材料費が増えることによる製造コスト高などの問題を招来する。
本発明は、比較的良好な配光特性を得つつも、部品点数増加を抑制することが可能なランプを提供することを目的とする。
本発明に係るランプは、半導体発光素子と、前記半導体発光素子の主出射方向側を覆う、光拡散性を有するグローブと、前記半導体発光素子と電気的に接続された口金と、を備え、前記口金の軸心を通るランプ軸に沿った前記グローブの断面形状は、前記ランプ軸に沿った方向に長軸を有する楕円弧状である。
本発明者の鋭意検討の結果、ランプ軸に沿ったグローブの断面形状を、ランプ軸に沿った方向に長軸を有する楕円弧状とすることにより、上記断面形状を真円弧とする場合と比較して、配光角を広角にすることができるという知見を得た。そこで、本明細書に開示されるランプでは、ランプ軸に沿ったグローブの断面形状を、ランプ軸に沿った方向に長軸を有する楕円弧状とした。このような構成によれば、光学部材を用いることなく配光角を広角にできる結果、比較的良好な配光特性を得ることができる。
したがって、比較的良好な配光特性を得つつも、部品点数増加を抑制することが可能なランプを提供することができる。
第1の実施形態に係るランプを示す断面図である。 第1の実施形態に係るランプを示す分解斜視図である。 図1における二点鎖線で囲まれた領域(A)を模式的に示す拡大断面図である。 図1における二点鎖線で囲まれた領域(B)を模式的に示す拡大断面図である。 第1の実施形態に係るグローブの形状を説明するための図である。 検証に用いたランプの構成を説明するための図である。 真円弧状ランプの配光角および楕円弧状ランプの配光角の測定結果を示す図である。 (a)長径Rbを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図と、(b)真円弧状とした場合よりも広角な配光角が得られる長径Rbの範囲について説明するための図である。 上方側長軸半径rbuを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図である。 t=+3、t=0およびt=−5の各ランプにおける配光角相対値の算出結果を示す図である。 実装面11aのX面からの距離tを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図である。 封止部材13の直径RLを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図である。 第2の実施形態に係るランプを示す断面図である。 変形例に係るランプを示す断面図である。 変形例に係るランプを示す断面図である。 変形例に係るランプを示す断面図である。
≪第1の実施形態≫
[全体構成]
図1は、第1の実施形態に係るランプを示す断面図である。図2は、第1の実施形態に係るランプを示す分解斜視図である。図3は、図1における二点鎖線で囲まれた領域(A)を模式的に示す拡大断面図である。図4は、図1における二点鎖線で囲まれた領域(B)を模式的に示す拡大断面図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係るランプ1は、白熱電球の代替品となる電球型のLEDランプである。ランプ1は主な構成として、発光モジュール10、基台20、筐体30、回路ユニット40、口金50、グローブ60、および光拡散部材70を備える。
なお、図1において紙面上下方向に沿って描かれた一点鎖線は、ランプ1のランプ軸Jを示している。ランプ軸Jとは、ランプ1を照明器具(不図示)のソケットに取り付ける際の回転中心となる回転軸であり、口金50の軸心と一致している。また、図1において、紙面上方がランプ1の上方であって、紙面下方がランプの下方である。
[各部構成]
<発光モジュール10>
発光モジュール10は、ランプ1の光源であり、実装基板11、半導体発光素子12、および封止部材13を含む。
実装基板11は、発光モジュール10の基部をなす部分であり、例えば、金属ベース基板、樹脂基板、セラミック基板等で構成されている。実装基板11の上面には配線パターン(不図示)が形成されている。
図3に示すように、実装基板11の上面に相当する実装面11aには、COB(Chip on Board)技術を用いて複数の半導体発光素子12が実装されている。半導体発光素子12は、440〜460[nm]に主たる発光ピークを有するGaN系の青色LEDである。図2に示すように、5列5行で25個の半導体発光素子12が実装基板11上にマトリックス状に配置されている。半導体発光素子12は、その主出射方向を上方に向けて実装基板11の実装面11aに実装されている。すなわち、主出射方向側とは、紙面上方側に相当する。
封止部材13は透光性材料で形成されており、本実施形態においては、例えばシリコーン樹脂等の透明樹脂で構成されている。封止部材13は、複数の半導体発光素子12全てを覆うように実装基板11上に配されており、図2に示すように、封止部材13の平面視形状は円形状である。
<基台20>
基台20は、略円板状であって、略円形の上面21の略中央に発光モジュール10が実装されている。発光モジュール10の基台20への実装方法としては、例えば、ねじ止め、接着、係止構造によるもの等がある。
基台20は、金属材料、高熱伝導性樹脂材料、熱伝導性を有するフィラーを高熱伝導性樹脂材料に混入させてなる樹脂組成物等の、高熱伝導性材料で構成されており、これらの材料を例えば射出成形することによって作製されている。基台20として電気絶縁材料を用いることで、発光モジュールと基台との間を電気的に絶縁するための絶縁部材が不要とすることができる。これにより、ランプを構成する部品点数を削減することができ、その結果、製造コスト削減や生産性の向上を図ることが可能である。
基台20を構成する金属材料としては、例えば、アルミニウム、錫、亜鉛、インジウム、鉄、銅、銀等が挙げられる。
高熱伝導性樹脂材料としては、ポリプロピレン、ポリプロピレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリサルフォン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリフタールアミド等が挙げられる。
熱伝導性フィラーとしては、ガラス、酸化ケイ素、酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタニウム、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、グラファイト、炭化ケイ素、炭化チタニウム、ホウ化ジルコニウム、ホウ化リン、ケイ化モリブデン、硫化ベリリウム、アルミニウム、錫、亜鉛、インジウム、鉄、銅、銀等の無機材料や金属材料、或いは、それらの内の2種類以上の材料からなる合金などで構成される導電性フィラーを使用することも可能である。さらに、これらのフィラーを複数種類併用することとしてもよい。
図2および図4に示すように、基台20の外周部22には、基台20と筐体30とを組み付けるために使用される爪23が2箇所に形成されている。また、基台20の上面21には、回路ユニット40の一対の電気配線44,45を挿通させるための一対の貫通孔24が形成されている。
<筐体30>
筐体30は、内部に回路ユニット40を収容した回路ケース31と、回路ケース31の上端側に外嵌されたカバー32とで構成される。筐体30は、例えば、基台20を構成する材料と同様の材料で構成されている。
回路ケース31は、上端および下端が開口した略円筒状であって、略円筒状の大径部33と、大径部33よりも径の小さい略円筒状の小径部34とで構成される。上方側に位置する大径部33には回路ユニット40の大半が収容されている。一方、下方側に位置する小径部34には口金50が外嵌されており、これによって回路ケース31の下方側開口35が塞がれている。
カバー32は、内側筒部36と外側筒部37とで構成され、内側筒部36と外側筒部37とはそれぞれの下端部において連続するように一体成形されている。内側筒部36は、円筒状の側壁部分36aと側壁部分36aの上端側を塞ぐ蓋壁部分36bとを有する有底筒状である。外側筒部37は、上端から下端側へ向けて漸次縮径する円筒状であり、内側筒部36を内包している。内側筒部36と外側筒部37との間には、周方向の全体に亘って隙間が生じている。そのため、仮に、電子部品42,43が異常発熱する等して内側筒部36が溶けたり燃えたりしても、ランプ1の外郭を構成する外側筒部37には影響が及び難い。
回路ケース31の大径部33の上端には、爪34aが1つ設けられている。一方、カバー32の内側筒部36における側壁部分36aの上端部には、爪34aを係止するための爪受け用の貫通孔36cが1つ設けられている。回路ケース31をカバー32の内側筒部36内に差し込み、回路ケース31の爪34aとカバー32の貫通孔36cとを係止させることによって、回路ケース31とカバー32とが組み立てられる。爪34aと貫通孔36cとの係止により、カバー32に対して回路ケース31がランプ軸Jを中心に回転することがない。
基台20およびグローブ60は、筐体30の上端部30a、すなわちカバー32における外側筒部37の上端部37aに取り付けられている。外側筒部37の上端部37aの内周面には、基台20の外周部22に設けられた爪23を係止させるための爪係止部37bが形成されている。爪係止部37bに爪23を係止させることによって、カバー32に基台20が取り付けられている。また、カバー32の蓋壁部分36bには、基台20の貫通孔24の位置に対応させて、同じく電気配線44,45を挿通させるための一対の貫通孔36dが設けられている。
筐体30が樹脂で構成されている場合は、筐体30が金属で構成されている場合よりもランプ1が軽量になる。また、筐体30を構成している樹脂が熱伝導性の高いものである場合は、半導体発光素子12点灯中に発生する熱であって筐体30に伝導された熱を、効率良く口金50に伝導させることができる。さらに、当該熱を筐体30の外表面全体から大気中に効率良く放熱することができる。なお、回路ケース31を構成する材料とカバー32を構成する材料とは、同一材料とすることとしてもよいし、別材料とすることとしてもよい。
<回路ユニット40>
回路ユニット40は、回路基板41と、回路基板41に実装された各種の電子部品42,43とを含み、筐体30の内部に収容されている。なお、電子部品は、符号「42」、「43」を付したもの以外にも存在する。
回路ユニット40の出力側の一対の電気配線44,45は、発光モジュール10の受電端子と電気的に接続されている。具体的には、電気配線44,45は、カバー32の貫通孔36dおよび基台20の貫通孔24を介して、基台20の上方に導出され、発光モジュール10の受電端子に接続されている。電気配線44,45は、例えば、樹脂などの絶縁被覆層で被覆されたリード線である。
回路ユニット40の入力側の電気配線46,47は、口金50と電気的に接続されている。具体的には、電気配線46は、筐体30の小径部34に設けられた貫通孔38から筐体30の外側に導出されて、口金50のシェル部51に接続されている。また、電気配線47は、筐体30の小径部34の下方側開口35から筐体30の外側に導出されて、口金50のアイレット部52と接続されている。電気配線46,47は、電気配線44,45と同様に、例えば、樹脂などの絶縁被覆層で被覆されたリード線である。
<口金50>
口金50は、半導体発光素子12と電気的に接続されるものであり、ランプ1が照明器具に取着されて点灯された際に、照明器具のソケットから電力を受けるためのものである。口金50は、所謂エジソンタイプのE型口金であり、筒状であって周面が雄ねじとなっているシェル部51と、シェル部51に絶縁材料53を介して装着されたアイレット部52とを有する。
<グローブ60>
グローブ60は、半導体発光素子12の主出射方向側を覆う、光拡散性を有するドーム状の部材である。グローブ60は、例えば透光性を有する樹脂材料やガラスで構成されており、グローブ60の内面61には、発光モジュール10から発せられた光を拡散させる拡散処理が施されている。拡散処理としては、例えば、シリカや白色顔料等による拡散処理や、シリカ、無定形シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等をボンコート材に混合させたものを塗布する方法等がある。例えば、シリカや白色顔料等による拡散処理が施されている。発光モジュール10から出射された光は、グローブ60の内面61に入射し、グローブ60を透過して、グローブ60の外部へと取り出される。
ここで、基台20とカバー32の上端部37aとの間には溝部25が形成されている。カバー32の上端部37aと基台20の外周部22を係止させるとともに、その溝部25内に接着剤90を充填した状態でグローブ60の開口側端部62を差し込むことにより、基台20、カバー32およびグローブ60の3つが固着される。
本実施形態に係るランプ1は、グローブ60の形状に特徴を有する。図5は、第1の実施形態に係るグローブの形状を説明するための図である。図5は、ランプ軸Jに沿ったグローブ60の断面形状と、グローブ60と発光モジュール10との位置関係を模式的に示している。図5に示すように、本実施形態では、ランプ軸Jに沿ったグローブ60の断面形状を、ランプ軸Jに沿った方向に長軸ALを有する楕円弧状としている。
ここで、「ランプ軸に沿ったグローブの断面形状」とは、ランプ軸Jを通る平面におけるグローブの断面形状だけでなく、ランプ軸Jに平行な平面におけるグローブの断面形状も含む。図5では、ランプ軸Jを通る平面におけるグローブの断面形状を示している。以下、「ランプ軸に沿ったグローブの断面形状」を単に「グローブの断面形状」と記載する。
「楕円弧状」とは、平面上の2定点からの距離の和が一定となる点の軌跡で定義される楕円の弧と一致する形状だけでなく、卵形、オーバル形、2つの半円が線分で繋がったような形、半真円弧と半楕円弧とが繋がったような形を含む。ここでの「半円」は、半真円と半楕円を含む概念であり、「オーバル形」には、対称軸が2つであるものと1つであるものが含まれる。また、製造誤差等により上記軌跡で定義される楕円の弧からずれているものも、「楕円弧状」に含まれるものとする。さらに、「ランプ軸に沿ったグローブの断面形状が、ランプ軸に沿った方向に長軸を有する楕円弧状である」とは、少なくとも、グローブ60における筐体30および基台20から露出している部分の断面形状が楕円弧状であることを意味する。
本発明者は、鋭意検討により、グローブ60の断面形状を、ランプ軸Jに沿った方向に長軸ALを有する楕円弧状とすることで、真円弧状とした場合と比較して配光角をより広角にすることが可能である、との知見を得た。したがって、本実施形態に係るランプ1の構成によれば、半導体発光素子12の照射角の狭さを補って、比較的良好な配光特性を得ることが可能である。この知見を得るに至った経緯の詳細は、後述する[各種検証と考察]の項で説明する。
以下の説明において、グローブ60の断面形状を延伸してなる楕円Eにおける弧の一部を、楕円弧AEと記載する。また、ランプ軸Jに直交し楕円弧AEにおける短軸ASを含む平面をX面と記載する。
平面視における半導体発光素子12が形成されている領域の中心、すなわち平面視における封止部材13の中心がランプ軸J上に存在する限りにおいては、半導体発光素子12の位置は特に限定されない。しかしながら、半導体発光素子12の位置、すなわち実装基板11の実装面11aがX面上またはX面よりも主出射方向側(紙面上方側)に位置するようにすることがより望ましい。このようにすることで、X面より下方に配置した場合に対し、真円弧状であるときからの配光角の増加幅を、より上昇させることができる。図1、図5においては、実装基板11の実装面11aがX面上に存在する構成を示している。
また、楕円弧AEにおける長軸ALの長さである長径は、短径の115[%]程度以下が望ましい。このようにすることで、断面形状を真円弧状とした場合と比較して、良好な配光特性を得ることができる。
<光拡散部材70、透明樹脂80>
光拡散部材70は、半導体発光素子12とグローブ60との間、すなわち半導体発光素子12の主出射方向からグローブ60に至る光路上に配置されている。図2に示すように、光拡散部材70には、一対の電気配線44,45を発光モジュール10の受電端子に接続する際に、当該電気配線44,45を挿通させるための一対の切欠部71が形成されている。
光拡散部材70は、グローブ60と同様に、例えば透光性および光拡散性を有する樹脂材料やガラスで構成されている。また、光拡散部材70の内面に対し、グローブ60の内面61と同じく発光モジュール10から発せられた光を拡散させる拡散処理を施すこととしてもよい。拡散処理としては、例えば、シリカや白色顔料等による拡散処理や、シリカ、無定形シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等をボンコート材に混合させたものを塗布する方法等がある。
図3に示すように、光拡散部材70には半導体発光素子12の出射光により励起される蛍光体粒子72が分散されている。本実施形態においては、蛍光体粒子72として、半導体発光素子12から出射される青色光の一部を黄色光に変換して出射する蛍光体粒子である黄色蛍光体粒子が用いられている。また、半導体発光素子12と光拡散部材70との間の空間には、例えばシリコーン樹脂等からなる透明樹脂80が充填されている。
黄色蛍光体としては、例えば、次のものが挙げられる。(Y,Gd)3Al512:Ce3+、Y3Al512:Ce3+,Pr3+、(Tb,Gd)3Al512:Ce3+、(Sr,Ba)2SiO4:Eu2+、(Sr,Ca)2SiO4:Eu2+、CaSi222:Eu2+、Ca−α−SiAlON:Eu2+、Y2Si46C:Ce3+、CaGa24:Eu2+
上述したように、本実施形態においては半導体発光素子12として青色LEDが用いられている。この青色LEDから出射された青色光は、半導体発光素子12と光拡散部材70との間の空間に充填された透明樹脂80内で混光される。混光された青色光は、蛍光体粒子72を含む光拡散部材70で一括的に白色光に変換される。これにより、封止部材13に蛍光体粒子を分散させて封止部材13にて白色光に変換した場合と比較して、各半導体発光素子12輝度や色味のバラツキの影響が軽減され、ムラの抑制された均一な白色光を得ることができる。
なお、透明樹脂80は必須の構成要件ではなく、半導体発光素子12と光拡散部材70との間の空間に何も充填しないこととしてもよい。しかしながら、透明樹脂80を充填することで、青色LEDから出射された青色光の集光効果を高め、より良好に青色光を混光させることができる。この結果、配光特性がより良好になる。
[まとめ]
本実施形態に係るランプ1では、特許文献1における光学部材のような別部材を用いることなく、比較的良好な配光特性を得ることを可能としている。また、通常、電球型LEDランプはグローブを備えているので、追加部品は必要とならない。これにより、ランプを構成する部品点数を削減することが可能であるため、ランプを製造するための材料費を抑えることができる。さらに、部品点数が削減されることで、ランプの製造工程数を減らし、組立作業を簡略化することが可能である。これらの結果、ランプの製造コスト削減に貢献できる。さらに、部品点数の削減により、ランプの軽量化も期待される。
[各種検証と考察]
<グローブの断面形状による配光特性の違い>
本発明者は、グローブの断面形状によって、配光特性にどのような違いが現れるかを検証した。配光特性は配光角に基づき評価した。配光角とは、ランプにおける光度の最大値の半分以上の光度が出射される角度範囲の大きさをいう。なお、白熱電球の配光角は約315[°]であり、特許文献1に係るランプの配光角は約270[°]である。
(断面形状が真円弧状である場合と楕円弧状である場合との違い)
本発明者は、グローブの断面形状を真円弧状とした場合と楕円弧状とした場合の違いについて検証した。まず、本検証に用いたランプの構成について説明する。
図6は、検証に用いたランプの構成を説明するための図である。図6(a)は、検証用ランプにおけるグローブの断面形状を示している。グローブは断面形状が真円弧状のものと、楕円弧状のものの2種を準備した。真円弧状のグローブの短径Raおよび長径Rbは、ともに33[mm]とした。楕円弧状のグローブの短径Raは33[mm]とし、長径Rbは38[mm]とした。なお、グローブの寸法は全て内径である。
以下、真円弧状のグローブを有するランプ、楕円弧状のグローブを有するランプを、それぞれ単に「真円弧状ランプ」、「楕円弧状ランプ」と記載する。また、長径RbがX面を境に二分されたと仮定された場合における、紙面上方側の長軸半径を上方側長軸半径rbuと、紙面下方側の長軸半径を下方側長軸半径rbdと記載する。楕円弧状ランプにおけるグローブの断面形状は、特記しない限り、上方側長軸半径rbuと下方側長軸半径rbdとが等しい楕円弧状である。
図6(b)は検証に用いた光源の構成を示している。本検証では、本実施形態のランプ1に係る発光モジュール10と光拡散部材70との組み合わせを光源とした。ただし、発光モジュール10と光拡散部材70との間の空間には透明樹脂80は充填していない。また、封止部材13の平面視形状は円形状とし、その直径RLを20[mm]とした。
図6(c)は、グローブと半導体発光素子12との位置関係を示している。上記2種のグローブそれぞれに対し、半導体発光素子12の位置(実装基板11の実装面11aの位置)を、X面より3[mm]上方としたもの、X面上としたもの、およびX面より5[mm]下方としたものの3種、合計6種を準備した。この6種の検証用ランプの配光角を測定した。
以下の説明において、実装面11aのX面からの距離をt[mm]で表すこととする。また、実装面11aの位置をX面上としたランプを「t=0のランプ」と、X面より上方としたランプを「t=+[所定数値]のランプ」と、X面より下方としたランプ「t=−[所定数値]のランプ」と、それぞれ記載する。例えば、実装面11aの位置をX面より3[mm]上方としたランプは「t=+3のランプ」と記載し、X面より5[mm]下方としたランプは「t=−5のランプ」と記載する。
図7は、真円弧状ランプの配光角および楕円弧状ランプの配光角の測定結果を示す図である。楕円弧状ランプの結果を丸で、真円弧状ランプの結果を菱形でそれぞれ示している。
図7より、半導体発光素子12の位置を同じとした場合における、真円弧状ランプの配光角と楕円弧状ランプの配光角を比較すると、真円弧状ランプに対して楕円弧状ランプの方が配光角をより広角にすることが可能であることが分かった。半導体発光素子12の位置がいずれの箇所であっても、このような傾向が見られた。この理由としては、以下のようなことが考えられる。グローブ60の内面61に拡散処理が施されているため、各半導体発光素子12から出射しした光はグローブ60を通過する際に拡散される。そのため、グローブ60透過後の光は、疑似的にグローブ60の表面から面発光されたようになる。そして、ランプ軸Jに沿った方向に長軸を有する楕円弧状とすることで、真円弧状とした場合と比較して、グローブ60表面に疑似的に形成された発光面をよりランプ軸Jと平行な面に近づけ、グローブ60の外方に出射される光を下方側へ傾斜させることができる。また、楕円弧状とすることで、疑似的に形成された発光面のうち下方側へ傾斜した光が出射される面積が、真円弧状とした場合よりも大きくなる。この結果、半導体発光素子12の位置とは無関係に、配光角をより広角にすることができたと考えられる。
本検証によれば、t=+3の楕円弧状ランプの配光角が最も広角であり、約270[°]であった。このように、t=+3の楕円弧状ランプでは、光学部材を用いることなく、特許文献1に係るランプの配光角に匹敵する配光角が得られることが分かった。
また、グローブの形状を問わず、t=0のランプおよびt=+3のランプは、t=−5のランプと比較して配光角が広角であった。さらに、真円弧状ランプの配光角と楕円弧状ランプの配光角との差を見てみると、t=0のランプおよびt=+3のランプは、t=−5のランプに比してその差がより大きいことが分かった。したがって、半導体発光素子12の位置をX面上またはX面より上方とすることで、断面形状を楕円弧状とすることによる配光特性向上効果を、より効果的に得ることが可能である。
(長径Rbを変化させた場合の配光角の違い)
次に、楕円弧における長径Rbを変化させた場合の配光角の違いについて検証した。本検証に用いたランプの構成は、概ね図6で説明したものと同じである。封止部材13の直径RLは20[mm]、半導体発光素子12の位置はt=+5、短径Raは35[mm]とした。長径Rbを25[mm]、30[mm]、35[mm]、38[mm]、42[mm]とした検証用ランプを5種準備し、それぞれの配光角を測定した。
図8(a)は、長径Rbを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図である。図8(a)において、破線上に位置する長径Rb=35[mm]の測定点は、真円弧状のランプの測定結果である。すなわち、破線から右側の領域は、ランプ軸Jに沿った方向に長軸ALを有する楕円弧状であり、破線から左側の領域は、ランプ軸Jに沿った方向に短軸ASを有する楕円弧状である。
図8(a)に示すように、ランプ軸Jに沿った方向に短軸ASを有する楕円弧状としたランプは、真円弧状とした場合と比較して配光角が狭角となった。また、ランプ軸Jに沿った方向に長軸ALを有する楕円弧状としたランプにおいては、長径Rbを38[mm]としたランプで配光角のピークを示し、約270[°]であった。このように、t=+5の楕円弧状ランプにおいても、特許文献1に係るランプの配光角に匹敵する配光角が得られた。
しかしながら、長径Rbを38[mm]よりも大きい42[mm]とすると、真円弧状とした場合よりも配光角が狭角となることが分かった。そこで、真円弧状とした場合よりも広角な配光角が得られる長径Rbの範囲を算出した。
図8(b)は、真円弧状とした場合よりも広角な配光角が得られる長径Rbの範囲について説明するための図である。まず、長径Rbをx軸に、配光角をy軸にとったxy直交座標系における、長径Rbを38[mm]とした場合の(1)の測定点と、長径Rbを42[mm]とした場合の(2)の測定点とを結ぶ線分の式を導出した。その結果、当該線分の式は、y=−6.25x+507.5と導出された。真円弧状とした場合(長径Rbを35[mm]とした場合)の配光角が約255[°]であることから、上記式のyに255を代入すると、xは40.4となる。
つまり、半導体発光素子12の位置がX面より上方にある場合においては、グローブの断面形状を長径Rbが約40.4[mm]以下である楕円弧状とすることで、断面形状を真円弧状とした場合よりも広角な配光角を得ることができる、と言える。換言すると、楕円弧AEにおける長径Rbを、短径Raの115[%]程度以下とすることで、断面形状を真円弧状とした場合よりも広角な配光角を得ることができる。なお、この115[%]は(40.4[mm]/35[mm])×100[%]の式で算出される。
(上方側長軸半径rbuと下方側長軸半径rbdとを異ならせた場合の配光角の違い)
グローブの断面形状をランプ軸Jに沿った方向に長軸ALを有する楕円弧状とした場合、断面形状を真円弧状とした場合と比較して、ランプの全長が長くなる。ランプの全長を変化させないようにする場合、例えば、円弧状グローブにおけるX面に相当する面から下方をランプ軸Jに沿った方向に長軸を有する楕円弧状とし、当該面から上方を真円弧状またはランプ軸Jに沿った方向に短軸を有する楕円弧状とする方法が考えられる。すなわち、上方側長軸半径rbuと下方側長軸半径rbdとを異ならせる方法、より具体的には、下方側長軸半径rbdよりも上方側長軸半径rbuの方を短くする方法がある。なお、ここでの「円弧状」は、楕円弧状と真円弧状を含む概念である。ランプの全長が長くならないようにすることで、ランプが既存の照明器具に装着することができなくなるといった問題を回避することが可能である。
そこで、本発明者は、下方側長軸半径rbdよりも上方側長軸半径rbuの方を短くした場合の配光角への影響を検証した。本検証にあたっては計30種の検証用ランプを準備したが、いずれの検証用ランプでも、封止部材13の直径RLは20[mm]とした。本検証用のランプは、2つのグループに大別される。
一方のグループのランプは、X面に相当する面から下方をランプ軸Jに沿った方向に長軸を有する楕円弧状としたグローブを備えるランプである。以下、この一方のグループのランプを、単に「半楕円弧状ランプ」と記載する。半楕円弧状ランプはいずれも、グローブの短径Raを35[mm]、下方側長軸半径rbdを19[mm]とした。半導体発光素子12の位置はt=+3、0、−5の3箇所とし、この各々について上方側長軸半径rbuを10[mm]、16.5[mm]、19[mm]、25[mm]と変化させた。すなわち、半楕円弧状ランプは全部で15種である。
他方のグループのランプは、X面に相当する面から下方を真円弧状としたグローブを備えるランプである。以下、この他方のグループのランプを、単に「半真円弧状ランプ」と記載する。半真円弧状ランプはいずれも、グローブの短径Raを33[mm]、下方側長軸半径rbdを16.5[mm]とした。半導体発光素子12の位置は、半楕円弧状ランプと同様にt=+3、0、−5の3箇所とし、この各々について上方側長軸半径rbuを、半楕円弧状ランプと同様に10[mm]、16.5[mm]、19[mm]、25[mm]と変化させた。すなわち、真円弧状ランプも全部で15種である。
これら計30種の検証用ランプの配光角をそれぞれ測定した。そして、半導体発光素子12の位置を同じとした場合における、半楕円弧状ランプの配光角と半真円弧状ランプの配光角とを比較した。
図9は、上方側長軸半径rbuを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図である。図9(a)はt=+3のランプの測定結果であり、図9(b)はt=0のランプの測定結果であり、図9(c)はt=−5のランプの測定結果である。各図において、半楕円弧状ランプの結果を丸で、半真円弧状ランプの結果を菱形でそれぞれ示している。
また、各図において、半楕円弧状ランプの結果のうち、二点鎖線上に位置する上方側長軸半径rbu=19[mm]の測定点(1a)、(1b)および(1c)は、下方側長軸半径rbdと上方側長軸半径rbuとが一致するときの測定結果である。すなわち、測定点(1a)、(1b)および(1c)は、グローブの断面形状全体が連続する1つの楕円弧状であるときの測定結果である。一方、半真円弧状ランプの結果のうち、破線上に位置する上方側長軸半径rbu=16.5[mm]の測定点(2a)、(2b)および(2c)は、下方側長軸半径rbdと上方側長軸半径rbuとが一致するときの測定結果である。すなわち、測定点(2a)、(2b)および(2c)は、グローブの断面形状全体が連続する1つの真円弧状であるときの測定結果である。
図9(a)に示すように、半楕円弧状ランプおよび半真円弧状ランプともに、下方側長軸半径rbdと上方側長軸半径rbuとが一致する場合に、最も配光角が広角となることが分かった((1a),(2a)の測定点)。図9(b)および図9(c)に示すように、この傾向は、半導体発光素子12の位置が変化したとしても同様に見られる((1b),(2b)の測定点および(1c),(2c)の測定点)。また、図9(a)、図9(b)および図9(c)を比較すると、図7に示す結果と同様に、半導体発光素子12がより上方にあるほど、配光角が大きくなる傾向が見られた。
このように、半楕円弧状ランプおよび半真円弧状ランプともに、上方側長軸半径rbuを下方側長軸半径rbdよりも短くした場合には、配光角が狭くなる。そこで、本発明者は、半楕円弧状ランプと半真円弧状ランプとで、配光角の狭角度合いに差があるかを検証した。具体的には、下方側長軸半径rbdと上方側長軸半径rbuとが一致するときの配光角を100[%]とし、上方側長軸半径rbuを下方側長軸半径rbdよりも短くしたときの配光角が何[%]となるかを算出した。以下、下方側長軸半径rbdと上方側長軸半径rbuとが一致するときの配光角を100[%]とした場合の配光角の相対値[%]を、単に「配光角相対値」[%]と記載する。半楕円弧状ランプにおいては、測定点(1a)、(1b)および(1c)が配光角相対値100[%]であり、半真円弧状ランプにおいては、測定点(2a)、(2b)および(2c)が配光角相対値100[%]である。
図10は、t=+3、t=0およびt=−5の各ランプにおける配光角相対値の算出結果を示す図である。図10(a)、図10(b)および図10(c)は、それぞれ、t=+3、t=0およびt=−5の場合の算出結果を示しているとともに、図9(a)、図9(b)および図9(c)と対応している。ここで、図9の各図に示すように、上方側長軸半径rbuを下方側長軸半径rbd以下とした測定点は、半楕円弧状ランプでは3点であり、半真円弧状ランプでは2点である。これに対応して、図10の各図に現れている測定点は、半楕円弧状ランプでは3点、半真円弧状ランプでは2点である。
図10に示すように、半導体発光素子の位置に関わらず、半楕円弧状ランプにおいては、上方側長軸半径rbuを小さくしていくと、配光角相対値が一次関数的に低下していく傾向が見られた。そのため、半真円弧状ランプにおいても、同様の傾向が見られると推認される。そこで、半楕円弧状ランプでは3点の測定点を用いて、半真円弧状ランプでは2点の測定点を用いて、最小二乗法に基づき一次近似を行った。図10の各図において、半楕円弧状ランプの近似線を実線で示すとともに、当該近似線の関数を当該近似線の右下に記載している。半真円弧状ランプの近似線は破線で示しており、その関数を当該近似線の左上に記載している。
一次近似の結果、図10の各図に示すように、半導体発光素子の位置に関わらず、半楕円弧状ランプの近似線の傾きが、半真円弧状ランプの近似線の傾きよりも小さいことが分かった。このことは、上方側長軸半径rbuを小さくしていった場合の配光角への影響が、半真円弧状ランプよりも半楕円弧状ランプの方が小さいことを意味している。
<半導体発光素子の位置による配光特性の違い>
続いて、本発明者は、半導体発光素子の位置によって配光特性にどのような違いが現れるかを検証した。グローブの断面形状に関する検証と同様に、配光特性は配光角に基づき評価した。本検証用のランプにおけるグローブの断面形状は、短径Raおよび長径Rbがともに35[mm]の真円弧状とした。封止部材13の直径RLは24[mm]とし、実装面11aのX面からの距離tを−5[mm]、0[mm]、2[mm]、7[mm]、10[mm]と変化させた検証用ランプを5種準備し、それぞれの配光角を測定した。
図11は、実装面11aのX面からの距離tを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図である。図11に示すように、基本的には半導体発光素子12をより上方側へ配置することで配光角をより広角にすることができる。しかしながら、半導体発光素子12の位置をt=+7とした場合に配光角のピークが現れ、この位置よりも上方へ配置しても配光角上昇効果は得られないことが分かった。
上述したように、本検証は断面形状が真円弧状のグローブを用いて行っているが、断面形状を楕円弧状とした場合であっても、真円弧状の場合と同様の傾向が見られると推認される。また、図7の結果より、半導体発光素子12がX面上またはX面より上方に配置されている場合、楕円弧状とした方が真円弧状としたときよりも配光角が約20[°]程度広角になるが見てとれる。したがって、半導体発光素子12の位置をt=+7とした場合、配光角が約280[°]程度まで広角になる可能性がある。
<光源の大きさによる配光特性の違い>
本発明者は、光源の大きさによって、配光特性にどのような違いが現れるかを検証した。グローブの断面形状に関する検証と同様に、配光特性は配光角に基づき評価した。また、本検証用のランプにおけるグローブの断面形状は、短径Raおよび長径Rbがともに35[mm]の真円弧状とし、実装面11aのX面からの距離tは+5[mm]とした。さらに、光源の大きさは、封止部材13の大きさを変えることによって変化させた。本検証では、封止部材13の直径RLを10[mm]、16[mm]、24[mm]、30[mm]と変化させた検証用ランプを4種準備し、それぞれの配光角を測定した。
図12は、封止部材13の直径RLを変化させた各検証用ランプの配光角の測定結果を示す図である。図12に示すように、直径RLを24[mm]としたときに、配光角のピークが現れることが分かった。本検証も断面形状が真円弧状のグローブを用いて行っているが、断面形状を楕円弧状とした場合であっても、真円弧状の場合と同様の傾向が見られると推認される。また、図7で得られた傾向より、直径RLを24[mm]とした場合、配光角が約280[°]程度まで広角になる可能性がある。
また、封止部材13の直径RLの上限は、楕円弧状グローブの楕円弧AEにおける短径Raである。すなわち、封止部材13の直径RLの上限は、楕円弧AEにおける短径Raの100[%]である。ここで、図12に示す測定点のうち、封止部材13の直径RLが24[mm]である測定点と、30[mm]である測定点とを結ぶ線分に基づくと、直径RLが35[mm]であるときの配光角は約150[°]である。一方、図12において、封止部材13の直径RLを縮小していった場合に配光角が150[°]となるのは、封止部材13の直径RLが約10[mm]であるときである。したがって、楕円弧AEにおける短径Raを35[mm]とした場合の封止部材13の直径RLの下限および上限は、約10〜35[mm]である。換言すると、封止部材13の直径RLの下限および上限は、楕円弧AEにおける短径Raの約28〜100[%]程度が望ましい。
≪第2の実施形態≫
図13は、第2の実施形態に係るランプを示す断面図である。図13は、図1における二点鎖線で囲まれた領域(A)の拡大断面図に相当する。
第1の実施形態に係るランプとの相違点は、光拡散部材73の構成である。すなわち、本実施形態に係る光拡散部材73は、蛍光体粒子72に加え、蛍光体粒子72の出射光のうち特定の波長域の光を吸収するネオジムイオンを含む。具体的には、光拡散部材73に上記ネオジムイオンを含むネオジムガラス粒子74が分散されている。本実施形態に係るネオジムガラス粒子74が含むネオジムイオンは、580〜600[nm]の波長域に主たる吸収ピークを持つ。すなわち、光拡散部材73からは、580〜600[nm]の波長域の光が抑制された出射光が出射されることになる。
ネオジムガラス粒子74を構成するネオジムガラスとしては、シリカ(SiO2)、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ネオジム(Nd23)、酸化ホウ素(B23)を適切な重量比で混合し、それを溶融させることにより作製することができる。アルカリ金属酸化物としては、Na2O、Li2O、K2Oなどを利用することができ、アルカリ土類金属酸化物としては、CaO、SrO、BaO、MgO等の粒子を利用することができる。
一般照明の分野では、照明光に照らされた物体の色が自然に見えること、すなわち、演色性が高いことが望まれているところ、580〜600[nm]の波長域の光を抑制した出射光を用いることで、演色性が向上することが報告されている(例えば、特許文献2)。したがって、本実施形態によれば、配光角を広角にすることができるのに加え、演色性も向上させることができる結果、より配光特性が良好なランプを構成することができる。
≪変形例・その他≫
以上、本発明の構成を第1および第2の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態等に限られない。例えば、以下のような変形例等を挙げることができる。
(1)図14は、変形例に係るランプを示す断面図である。図14は、図1における二点鎖線で囲まれた領域(A)の拡大断面図に相当する。第1の実施形態に係るランプとの相違点は、発光モジュールおよび光拡散部材の構成である。
本変形例に係る発光モジュール14の封止部材15には、蛍光体粒子16が分散されている。この蛍光体粒子16は、第1の実施形態に係る光拡散部材70に分散されていた蛍光体粒子72と同様のものである。すなわち、本変形例では、封止部材15にて半導体発光素子12の青色出射光を白色に変換する。封止部材15に蛍光体粒子16を分散させるようにしたことに伴って、本変形例に係る光拡散部材75には蛍光体粒子を分散しないこととしている。このような構成であっても、第1の実施形態と同様に、配光角を広角にする効果を得ることができる。
さらに、光拡散部材75の内面76に第1の実施形態に係るグローブ60の内面61と同様の拡散処理を施すことにより、光拡散部材75に光拡散性を持たせることとしてもよい。この構成によれば、発光モジュール10から出射された青色光は、光拡散部材75の内面76で一度拡散される。そして、光拡散部材75を通過することで生成された白色光は、グローブ60にて再度拡散される。このため、各半導体発光素子12輝度や色味のバラツキの影響がより軽減され、よりムラが抑制された均一な白色光を得ることができる。この結果、ランプの配光特性をより良好にすることが可能である。
なお、光拡散部材75の内面76に拡散処理を施す構成は、本変形例だけでなく、第1および第2の実施形態や他の変形例に係る光拡散部材に対しても適用することが可能である。
(2)図15は、変形例に係るランプを示す断面図である。図15は、図1における二点鎖線で囲まれた領域(A)の拡大断面図に相当する。図14に示す変形例に係るランプとの相違点は、光拡散部材の構成である。本変形例に係る光拡散部材77には、第2の実施形態で説明したネオジムガラス粒子74が分散されている。このような構成であっても、第2の実施形態に係るランプと同様の効果を得ることができる。
(3)図16は、変形例に係るランプを示す断面図である。図16(a)は、変形例に係るランプを示す部分断面図である。第1の実施形態に係るランプとの主な相違点は、光拡散部材を有していない点である。光拡散部材を備えない構成としたことに伴って、本変形例に係る発光モジュール17における封止部材18の構成が第1の実施形態のものとは異なる。以下、封止部材18の構成例を2例、例示する。
図16(b)は変形例に係る発光モジュール17Aを示す部分断面図であり、図16(c)は変形例に係る発光モジュール17Bを示す部分断面図である。発光モジュール17Aにおける封止部材18Aには、蛍光体粒子16が分散されている。このような構成によっても、配光角を広角にすることができるという効果を得ることができる。一方、発光モジュール17Bにおける封止部材18Bには、蛍光体粒子16と、第2の実施形態で説明したネオジムガラス粒子74と同様の構成のネオジムガラス粒子19が分散されている。この構成によっても、第2の実施形態に係るランプと同様の効果を得ることができる。
(4)上記の実施形態等においては、半導体発光素子としてLEDを用いる例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、LD(レーザダイオード)やEL素子(エレクトロルミネッセンス素子)等であっても良い。LEDをはじめ、これらの半導体発光素子はいずれも、白熱電球と比較して照射角が狭いものである。したがって、このような半導体発光素子を備えるランプに本発明を適用することにより、配光角向上効果の実効を図ることができる。
(5)上記の実施形態等においては、半導体発光素子が実装基板の上面にCOB技術を用いて実装されたものであることとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、SMD(Surface Mount Device)型のものを用いて実装されたものであっても良い。
(6)上記の実施形態等においては、蛍光体粒子として黄色光を出射する蛍光体粒子を用いることとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、緑色光を出射する蛍光体粒子と赤色光を出射する蛍光体粒子との組合せを用いることとしてもよい。
緑色蛍光体としては、例えば、次のものが挙げられる。Y3Al512:Ce3+、Tb3Al512:Ce3+、BaY2SiAl412:Ce3+、Ca3Sc2Si312:Ce3+、(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+、CaSc24:Ce3+、Ba3Si6122:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、SrGa24:Eu2+
赤色蛍光体としては、例えば、次のものが挙げられる。Ca−α−SiAlON:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu2+、Sr2Si58:Eu2+、Sr2(Si,Al)5(N,O)8:Eu2+、CaS:Eu2+、La22S:Eu3+
(7)上記の実施形態等においては、半導体発光素子として青色LEDを用いるとともに、蛍光体粒子として黄色蛍光体粒子を用いることで白色光を得ることとしたが、本発明はこれに限定されない。白色発光のLEDを用いたり、青色発光、赤色発光および緑色発光の3種のLEDを用いて混色により白色光を得たりすることとしてもよく、この場合、蛍光体粒子は不要である。
(8)上記の実施形態等においては、光拡散部材の内部もしくは封止部材の内部に蛍光体粒子を分散させることとしたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、グローブの内部に分散させたり、グローブの内面に配置させたり、光拡散部材の外面または内面に配置させたり、封止部材の外面に配置させたりすることとしてもよい。
(9)上記の実施形態等においては、実装基板上に半導体発光素子を実装することしたが、本発明はこれに限定されない。基台を電気的絶縁性材料で構成するとともに、基台の上面に配線パターンを形成し、その配線パターン上に半導体発光素子を直接実装する構成であっても良い。この構成の場合、実装基板は不要である。
(10)筐体は必ずしも樹脂で構成されている必要はなく、金属で構成されていても良い。筐体が金属で構成されている場合は、樹脂で構成されている場合よりもランプの放熱性が高い。また、筐体を熱伝導性の低い樹脂で構成した場合には、基台の熱が回路ユニットへ伝導し難くなるため、回路ユニットを熱から保護することができる。
(11)上記の実施形態等においては、回路ケースとカバーとは爪による係止構造によって組み立てられることとしたが、爪及び、爪受け用の貫通孔は複数個あってもよい。また、回路ケースとカバーとを組み立てる方法は、爪によらない係止構造、ねじ止め、接着、圧入等であっても良いし、複数の方法を組み合わせても良い。
(12)上記の実施形態等においては、口金がエジソンタイプのE型であることとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、GY、GX等のGタイプであっても良い。
(13)上記の実施形態で使用している、材料、数値等は好ましい例を例示しているだけであり、この形態に限定されることはない。また、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。また、他の実施形態との組み合わせは、矛盾が生じない範囲で可能である。さらに、各図面における部材の縮尺は実際のものとは異なる。なお、数値範囲を示す際に用いる符号「〜」は、その両端の数値を含む。
1 ランプ
10、14、17、17A、17B 発光モジュール
11 実装基板
11a 実装面
12 半導体発光素子
13、18、18A、18B 封止部材
15 封止部材
16 蛍光体粒子
19、74 ネオジムガラス粒子
20 基台
21 上面
22 外周部
23 爪
24 貫通孔
25 溝部
30 筐体
30a 上端部
31 回路ケース
32 カバー
33 大径部
34 小径部
34a 爪
35 下方側開口
36 内側筒部
36a 側壁部分
36b 蓋壁部分
36c、36d 貫通孔
37 外側筒部
37a 上端部
37b 爪係止部
38 貫通孔
40 回路ユニット
41 回路基板
42,43 電子部品
44、45、46、47 電気配線
50 口金
51 シェル部
52 アイレット部
53 絶縁材料
60 グローブ
61 内面
62 開口側端部
70、73、75、77 光拡散部材
71 リード線用孔
72 蛍光体粒子
76 内面
80 透明樹脂
90 接着剤
E 楕円
E 楕円弧
L 楕円弧の長軸
S 楕円弧の短軸
a 楕円弧の短径
b 楕円弧の長径
L 封止部材の直径

Claims (10)

  1. 半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子の主出射方向側を覆う、光拡散性を有するグローブと、
    前記半導体発光素子と電気的に接続された口金と、を備え、
    前記口金の軸心を通るランプ軸に沿った前記グローブの断面形状は、前記ランプ軸に沿った方向に長軸を有する楕円弧状である
    ことを特徴とするランプ。
  2. 前記半導体発光素子は、前記ランプ軸に直交し前記楕円弧における短軸を含む平面上、または、当該平面よりも前記主出射方向側に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  3. 前記楕円弧における長径は短径の115%以下である
    ことを特徴とする請求項2に記載のランプ。
  4. 前記半導体発光素子と前記グローブとの間に、さらに、光拡散性を有する光拡散部材を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  5. 前記光拡散部材は、前記半導体発光素子の出射光により励起される蛍光体粒子を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載のランプ。
  6. 前記半導体発光素子は青色LEDであり、
    前記光拡散部材は、前記青色LEDから出射される青色光の一部を黄色光に変換して出射する蛍光体粒子を含む
    ことを特徴とする請求項5に記載のランプ。
  7. 前記半導体発光素子と前記光拡散部材との間の空間に、透明樹脂が充填されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のランプ。
  8. 前記透明樹脂はシリコーン樹脂である
    ことを特徴とする請求項7に記載のランプ。
  9. 前記光拡散部材は、580〜600nmの波長域に主たる吸収ピークを有するネオジムイオンを含む
    ことを特徴とする請求項4に記載のランプ。
  10. 複数の前記半導体発光素子を有するとともに、当該複数の半導体発光素子は透光性材料からなる封止部材で覆われ、
    前記封止部材の平面視形状は円形状であるとともに、当該円形の直径は前記楕円弧における短径の28〜100%である
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
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CN110943152A (zh) * 2019-11-21 2020-03-31 深圳市旭晟半导体股份有限公司 具光型平坦化功能的封装胶体结构

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