JP2014136536A - 自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造および自動車ルーフ部用のワイヤハーネス - Google Patents
自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造および自動車ルーフ部用のワイヤハーネス Download PDFInfo
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Abstract
【課題】別部品を必要とすることなく、簡単な作業により、ルーフライニングへのワイヤハーネスの固着力の増強を図ることができる、新規な自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造と、新規な構造の自動車ルーフ部用のワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】自動車ルーフ部用のワイヤハーネス10における複数の電線22が未結束状態とされていると共に、該未結束状態の電線22が可撓性シート32からなる筒体によって隙間を隔てて包囲されており、自動車のルーフライニング16の表面に敷設された粘着部材に対して、前記筒体が扁平断面形状で前記粘着部材に固着されている。
【選択図】図2
【解決手段】自動車ルーフ部用のワイヤハーネス10における複数の電線22が未結束状態とされていると共に、該未結束状態の電線22が可撓性シート32からなる筒体によって隙間を隔てて包囲されており、自動車のルーフライニング16の表面に敷設された粘着部材に対して、前記筒体が扁平断面形状で前記粘着部材に固着されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動車ルーフ部におけるワイヤハーネスの配索構造および自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関するものである。
従来から、自動車のルーフ部には、ルーフ部の表面(上面)を構成するルーフパネルと、ルーフパネルに装着されてルーフ部の裏面(下面)を構成するルーフライニングとの間に、ワイヤハーネスが配索されており、かかるワイヤハーネスからルームランプ等に電力が供給されるようになっている。
ところで、自動車のルーフ部に配索されるワイヤハーネスは、例えば、特開平7−212932号公報(特許文献1)の図3(A)に記載されているように、ルーフライニングの表面に予め配線経路に沿って敷設された粘着部材に対して、ワイヤハーネスの外周面を押し付けて粘着固定することにより、所望の配索経路状態で、配索固定されるようになっている。
ところが、ワイヤハーネスは、多数の電線が結束テープにより略円形断面状に結束固定された構成とされているていることから、ルーフライニングに敷設された粘着部材に対して、広い接着面積を確保することが難しいという問題があった(特許文献1の図3(B)参照)。その結果、車両走行時の振動等により、ワイヤハーネスが粘着部材から剥がれ易く、移動可能となったワイヤハーネスがルーフライニングや他部材と干渉して異音を発生するおそれがあったのである。
これに対して、特許文献1の図1に記載されている係止ピンや、特開2006−206820号公報(特許文献2)の図2に記載されている粘着テープを、ワイヤハーネスの上方から固着してルーフライニングに固定する方法により、ワイヤハーネスのルーフライニングへの固着力の補強を行うことも考えられる。
しかしながら、係止ピンや粘着テープといった別部品が必要となり、それらの取り扱いが煩雑になると共に、係止ピンや粘着テープを、ワイヤハーネスの複数箇所に個別に固着する作業は時間を要することから、作業性の悪化が避けられないという問題があった。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、別部品を必要とすることなく、簡単な作業により、ルーフライニングへのワイヤハーネスの固着力の増強を図ることができる、新規な自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造と、新規な構造の自動車ルーフ部用のワイヤハーネスを提供することにある。
自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造に関する本発明の第一の態様は、自動車のルーフライニングの表面に敷設された粘着部材に固着してワイヤハーネスを配索する自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造において、前記ワイヤハーネスを構成する複数の電線が未結束状態とされていると共に、該未結束状態の電線が可撓性シートからなる筒体によって隙間を隔てて包囲されており、前記筒体が扁平断面形状で前記粘着部材に固着されていることを特徴とするものである。
このような本態様に従う自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造においては、ワイヤハーネスを構成する複数の電線が、従来の如き結束テープで略円形断面形状に結束固定される代わりに、これら複数の電線が相対移動が可能な未結束状態とされていると共に、可撓性シートからなる筒体によって隙間を隔てて包囲されている。これにより、筒体内の隙間を利用して複数の電線を移動させることができ、筒体を上下から押しつぶした扁平断面形状に変形させることが可能となる。
それ故、ルーフライニングの粘着部材上にワイヤハーネスを固定する際に、筒体を扁平断面形状に変形させて押し付けるという簡単な作業により、粘着部材に対する筒体の接着面積を大きく確保することが可能となる。従って、何らかの別部品や煩雑な作業工程を必要とすることなく、ルーフライニングへのワイヤハーネスの固着力を増大させることができ、ワイヤハーネスの安定固定による異音発生防止等の効果を達成することができるのである。
なお、ワイヤハーネスは必ずしもその全長に亘って未結束状態にされる必要はなく、電線端末に装着されたコネクタから次の分岐点の間や、分岐点間等の任意の結束点間において未結束状態にされている部分があれば、本態様に含まれる。また、可撓性シートの材料も任意に選択可能であり、軟質塩化ビニール等の合成樹脂製の可撓性シートであってもよいし、不織布等の布製の可撓性シートであってもよい。
自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造に関する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記未結束状態の電線の周囲を、前記隙間を隔てて帯状の前記可撓性シートで覆い、該帯状の可撓性シートの側縁部同士を両面粘着テープで固着することにより前記筒体を構成したものである。
本態様によれば、一側縁部に両面粘着テープが設けられた帯状の可撓性シートを利用して、未結束状態の電線の周囲を隙間を隔てて包囲する筒体を容易に配設することができる。それ故、ワイヤハーネスの端末から筒体を挿通する場合に比して、未結束電線を筒体で覆う作業の簡素化・効率化を図ることができる。特に、ワイヤハーネスの分岐点間に筒体を配設する必要がある場合には、筒体の配設作業性を飛躍的に向上させることができる。
また、帯状の可撓性シートにおいて、両面粘着テープが設けられていない他方の側縁部を、必要に応じて任意の幅寸法で切断して側縁部同士を両面粘着テープで固定することができることから、ワイヤハーネスの構成する電線の大きさや数に応じて筒体の大きさ(幅寸法)を容易に調節することができ、筒体の汎用性向上を図ることができる。
自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造に関する本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載のものにおいて、前記粘着部材への前記筒体の接着領域の幅寸法が、前記筒体の全周長の1/4以上1/2以下となるように、前記隙間の大きさが設定されているものである。
本態様によれば、電線と筒体との隙間を所定の大きさに設定することで、筒体の粘着部材に対する接着面積が有利に確保され、十分な固着力が発揮され得る。
次に、自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する本発明の第一の態様は、自動車のルーフライニングの表面に敷設された粘着部材に固着されて配索される自動車ルーフ部用のワイヤハーネスであって、複数の電線が未結束状態とされていると共に、該未結束状態の電線が可撓性シートからなる筒体によって隙間を隔てて包囲されていることを特徴とするものである。
このような本態様に従う構造とされた自動車ルーフ部用のワイヤハーネスによれば、ワイヤハーネスを構成する複数の電線が、相対移動が可能な未結束状態とされていると共に、可撓性シートからなる筒体によって隙間を隔てて包囲されている。これにより、筒体内の隙間を利用して複数の電線を移動させることができ、筒体を上下から押しつぶした扁平断面形状に変形させることが可能となる。それ故、上述のとおり、ルーフライニングの粘着部材に広い接着面積で固着させることができ、何らかの別部品や煩雑な作業工程を必要とすることなく、ルーフライニングへのワイヤハーネスの固着力を増大させることができるのである。
自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する本発明の第二の態様は、前記自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する第一の態様に記載のものにおいて、前記未結束状態の電線の端末にコネクタが装着されていると共に、前記筒体の該コネクタ側の端部が、固定手段により折り畳まれた状態で分離可能に仮固定されているものである。
本態様によれば、筒体のコネクタ側の端部が折り畳まれた状態で分離可能に、固定手段により仮固定されていることから、筒体の周長がコネクタの周長よりも大きい場合に、ワイヤハーネスの輸送中に筒体が電線端末のコネクタ側から離脱することを未然に防止することができる。また、固定手段により分離可能に仮固定されたものであることから、ルーフライニングへのワイヤハーネスの配設時には、固定手段による仮固定を解除して、筒体を広げた状態に容易に戻すことができる。それ故、ルーフライニングへの固着作業性や固着性を低減させることも回避できるのである。なお、固定手段としては、予め破断線が設けられた粘着テープ等が好適に用いられる。
自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する本発明の第三の態様は、前記自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する第一又は第二の態様に記載のものにおいて、前記筒体が、前記未結束状態の電線の周囲に前記隙間を隔てて配設された帯状の前記可撓性シートであって、その側縁部同士が両面粘着テープで固着されたものにより構成されているものである。
本態様によれば、一側縁部に両面粘着テープが設けられた帯状の可撓性シートを利用して、未結束状態の電線の周囲を隙間を隔てて包囲する筒体を容易に配設することができる。それ故、ワイヤハーネスの端末から筒体を挿通する場合に比して、未結束電線を筒体で覆う作業の簡素化・効率化を図ることができる。また、上述のとおり、帯状の可撓性シートの他方の側縁部を、任意の幅寸法で切断することにより、ワイヤハーネスの構成する電線の大きさや数に応じて筒体の大きさ(幅寸法)を容易に調節することができ、筒体の汎用性向上を図ることもできる。
自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する本発明の第四の態様は、前記自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する第一乃至第三の何れかに態様に記載のものにおいて、前記粘着部材への前記筒体の接着領域の幅寸法が、前記筒体の全周長の1/4以上1/2以下となるように、前記隙間の大きさが設定されているものである。
本態様によれば、電線と筒体との隙間を所定の大きさに設定することで、筒体の粘着部材に対する接着面積が有利に確保され、十分な固着力が発揮され得る。
自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造および自動車ルーフ部用のワイヤハーネスに関する本発明においては、ワイヤハーネスを構成する複数の電線が未結束状態とされて、それらが可撓性シートからなる筒体で隙間を隔てて包囲されている。従って、筒体を扁平断面形状に変形させて、ルーフライニングに敷設された粘着部材に押し付けるという簡単な作業により、ワイヤハーネスの粘着部材への接着面積を大きく確保することができる。それ故、何らかの別部品や煩雑な作業工程を必要とすることなく、ルーフライニングへのワイヤハーネスの固着性を向上させることができるのである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜2に、本発明の一実施形態としての自動車ルーフ部用のワイヤハーネス10、および当該ワイヤハーネス10を用いた、自動車ルーフ部12のワイヤハーネス10の配索構造を、概念的に示す。自動車ルーフ部12は、ルーフ部12の表面(図2中、上面)を構成するルーフパネル14と、ルーフパネル14の下面に装着されてルーフ部の裏面(図2中、下面)を構成するルーフライニング16によって構成されている。そして、ルーフパネル14のルーフライニング16の対向面間のスペースに自動車ルーフ部用のワイヤハーネス10が配索されて、ルームランプ18等の各種電装品に電力が供給されるようになっている。なお、図1では、理解を容易とする為に、最上部のルーフパネル14を破線で示しており、透視した状態で表している。
より詳しくは、ルーフライニング16は、全体として薄肉の略矩形平板形状を呈しており、発泡ウレタン等の公知の合成樹脂材料からなる一体形成されている。このルーフライニング16のルーフパネル14への対向側となる表面(図2中上面)には、ワイヤハーネス10の配索経路に沿った形状で、予め両面粘着テープ等からなる粘着部材20a,20b,20cが適所に敷設されている。換言すれば、ルーフライニング16の表面に敷設された粘着部材20a,20b,20cに対してワイヤハーネス10が固着および配索されている。
このようなルーフライニング16の表面上に配索される自動車ルーフ部用のワイヤハーネス10は、絶縁被覆された複数の電線22を含んで構成されており、それら電線22の端末には、コネクタ24がそれぞれ装着されている。これらのコネクタ24は、ルームランプ18や図示しないその他の電装品等に設けられた相手側のコネクタに装着される。
そして、ワイヤハーネス10を構成する複数の電線22は、分岐点28a,28bにおいては、ビニールテープ等の結束テープ30により結束されているものの、分岐点28a,28bと各コネクタ24との間や、分岐点28a,28b間においては、結束テープ等で結束されず、それぞれの電線22が、相互にばらされて相対移動可能な未結束の状態とされている。
このように未結束状態とされた複数の電線22の周囲には、可撓性シート32からなる筒体34a,34b,34cが隙間を隔てて配設されており、それら複数の電線22が、筒体34a,34b,34cのそれぞれによって包囲されている。ここで、可撓性シート32は、合成樹脂や布、エラストマー等の可撓性を有する任意のシート材から構成され得るが、本実施形態材料は軟質塩化ビニールシートから構成されている。
特に、本実施形態では、可撓性シート32は、全体として図3に示すような帯状を呈しており、帯状の可撓性シート32の幅方向(図3中、上下方向)における一方の側縁部36(図3中、上側)には、両面粘着テープ38が設けられている。そして、このような可撓性シート32を電線22の周囲を所定の隙間を隔てて包囲するように配設し、幅方向における他方の側縁部40を両面粘着テープ38に固着させることにより、帯状の可撓性シート32の側縁部36,40同士が両面粘着テープ38で固着されて構成された筒体34a,34b,34cを、未結束状態とされた複数の電線22の周囲に容易に配設することができるのである。
このように、一方の側縁部36に両面粘着テープ38が設けられた帯状の可撓性シート32を利用して、筒体34a,34b,34cを構成することにより、ワイヤハーネスの端末から筒体34a,34b,34cを所定位置まで挿通させる場合に比して、電線を筒体34a,34b,34cで包囲する作業を容易に行うことができる。特に、分岐点28a,28b間への筒体34bの挿通は困難であることから、可撓性シート32が好適に採用される。
このような構造とされた自動車ルーフ部用のワイヤハーネス10におけるルーフ部12への配索構造について、以下に具体的に説明する。ワイヤハーネス10の筒体34a,34b,34cは、図2に示す如き形態で、ルーフライニング16の粘着部材20a,20b,20cに対して固着される。具体的には、ワイヤハーネス10においては、複数の電線22が、相対移動が可能な未結束状態とされていると共に、それらの周囲に隙間を隔てて配設された可撓性シート32からなる筒体34a,34b,34cによって、包囲されている。これにより、筒体34a,34b,34c内の隙間を利用して複数の電線を移動させることができ、筒体34a,34b,34cを上方から押し潰すという簡単な作業により、筒体34a,34b,34cを扁平断面形状に変形させることが可能となる。それ故、ルーフライニング16の粘着部材20a,20b,20cに対して、筒体34a,34b,34cを扁平断面形状で、広い接着面積をもって固着させることができるのである。
特に、本実施形態では、複数の電線22と筒体34a,34b,34cとの間の隙間が比較的大きく確保されていることから、筒体34a,34b,34cの内部で、複数の電線22の相対移動距離を大きく確保できる。それ故、複数の電線22が略フラットな状態で並列配置されるまで、筒体34a,34b,34cを扁平に変形させることができ、図2に示す如く、筒体34a,34b,34cの周長、即ち可撓性シート32の幅寸法をL1とした場合に(図3参照)、最大でその略半分となる幅寸法:L2(L2=(L1)/2)に亘る領域を、粘着部材20a,20b,20cへの接着領域とすることができる。従って、従来の如き結束テープで略円形断面形状に結束固定されたワイヤハーネスに比して、ワイヤハーネス10の粘着部材20a,20b,20cへの接着面積が、十分に広く確保されている。このように、本実施形態における自動車ルーフ部12におけるワイヤハーネス10の配索構造によれば、何らかの別部品や煩雑な作業工程を必要とすることなく、ルーフライニング16へのワイヤハーネス10の固着力を増大させることができ、以って、ワイヤハーネス10の粘着部材20a,20b,20cからの離脱が防止されて、それによる異音発生等の問題を未然に防止できるのである。
なお、かかる可撓性シート32の幅寸法:L1は、好適には50mm≦L1≦200mmの範囲内に設定されて、更に好適には80mm≦L1≦150mmの範囲内に設定される。本実施形態では、可撓性シート32の幅寸法:L1が100mmとされている。また、可撓性シート32の厚さ寸法:Tは、好適には0.1mm≦T≦0.5mmの範囲内に設定されて、更に好適には0.2mm≦T≦0.3mmの範囲内に設定される。本実施形態では、可撓性シート32の厚さ寸法:Tが0.3mmとされている。このような可撓性シート32の好適な厚さ寸法:Tを採用すれば、筒体34a,34b,34cの耐久性や強度を確保しつつ押し潰す際の反力を小さく抑えることが出来て、筒体を扁平断面状態とすることが一層容易とされる。
以上、本発明に関する自動車ルーフ部用のワイヤハーネス10、および当該ワイヤハーネス10を用いた自動車ルーフ部12のワイヤハーネス10の配索構造の具体的実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、複数の電線22と筒体34a,34b,34cとの間の隙間の大きさは、配設スペースや、電線22の本数や大きさ等の関係を考慮し任意に設定可能である。例えば、図2の左右方向において、筒体34a,34b,34cの全周長:L1に対する、粘着部材20a,20b,20cへの接着領域の幅寸法:L2は、半分以下の範囲(好ましくは(L1)/4≦L2≦(L1)/2、より好ましくは(L1)/3≦L2≦(L1)/2)となるように、隙間の大きさを設定することができる。これにより、筒体34a,34b,34cの粘着部材20a,20b,20cに対する接着面積が有利に確保されて、十分な固着力が発揮され得る。
そして、かかる複数の電線22と筒体34a,34b,34cとの間の隙間の大きさの調整は、帯状の可撓性シート32の他方の側縁部40側を、任意の幅寸法で切断して、側縁部36,40同士を、両面粘着テープ38を介して固定することにより、容易に為し得る。このように、一方の側縁部36に両面粘着テープが設けられた帯状の可撓性シート32は、高い汎用性をもって、筒体34a,34b,34cを形成することができるのである。
また、複数の電線22と筒体34a,34cとの間の隙間が大きい場合には、各コネクタ24と分岐点28a,28bの間に配設された筒体34a,34cの周長:L1が、コネクタ24の周長よりも大きくなって、ワイヤハーネス10の輸送中に、筒体34a,34cがコネクタ24側から離脱するおそれがある。このような場合には、図4に示すように、ワイヤハーネス10の筒体34a,34cのコネクタ24側の端部を幅方向で折り畳んだ状態で、固定手段としての粘着テープ42で分離可能に仮固定された構造が好適に採用される。
これにより、筒体34a,34cのコネクタ24側の開口面積が小さくされて、ワイヤハーネス10の輸送中においては、筒体34a,34cの端部とコネクタ24との干渉により、筒体34a,34cのコネクタ24側からの離脱が阻止される。また、このようなワイヤハーネス10を、ルーフライニング16上に配索する場合には、仮固定用の粘着テープ42を剥離乃至は破断することにより、仮固定を解除して、筒体34a ,34cを広げた状態に容易に戻すことができる。なお、図4に例示の粘着テープ42には、所定ピッチで破断線44が設けられており、粘着テープ42の破断が容易とされて、仮固定の解除が一層容易に為し得るようになっている。
10:自動車ルーフ部用のワイヤハーネス、16:ルーフライニング、20a ,20b,20c:粘着部材、22:電線、24:コネクタ、32:可撓性シート、34a ,34b,34c:筒体、36:一方の側縁部、38:両面粘着テープ、40:他方の側縁部、42:粘着テープ(固定手段)
Claims (7)
- 自動車のルーフライニングの表面に敷設された粘着部材に固着してワイヤハーネスを配索する自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造において、
前記ワイヤハーネスを構成する複数の電線が未結束状態とされていると共に、該未結束状態の電線が可撓性シートからなる筒体によって隙間を隔てて包囲されており、前記筒体が扁平断面形状で前記粘着部材に固着されている
ことを特徴とする自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造。 - 前記未結束状態の電線の周囲を、前記隙間を隔てて帯状の前記可撓性シートで覆い、該帯状の可撓性シートの側縁部同士を両面粘着テープで固着することにより前記筒体を構成した、請求項1に記載の自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造。
- 前記粘着部材への前記筒体の接着領域の幅寸法が、前記筒体の全周長の1/4以上1/2以下となるように、前記隙間の大きさが設定されている請求項1又は2に記載の自動車ルーフ部のワイヤハーネスの配索構造。
- 自動車のルーフライニングの表面に敷設された粘着部材に固着されて配索される自動車ルーフ部用のワイヤハーネスであって、
複数の電線が未結束状態とされていると共に、該未結束状態の電線が可撓性シートからなる筒体によって隙間を隔てて包囲されている
ことを特徴とする自動車ルーフ部用のワイヤハーネス。 - 前記未結束状態の電線の端末にコネクタが装着されていると共に、前記筒体の該コネクタ側の端部が、固定手段により折り畳まれた状態で分離可能に仮固定されている請求項4に記載の自動車ルーフ部用のワイヤハーネス。
- 前記筒体が、前記未結束状態の電線の周囲に前記隙間を隔てて配設された帯状の前記可撓性シートであって、その側縁部同士が両面粘着テープで固着されたものにより構成されている、請求項4又は5に記載の自動車ルーフ部用のワイヤハーネス。
- 前記粘着部材への前記筒体の接着領域の幅寸法が、前記筒体の全周長の1/4以上1/2以下となるように、前記隙間の大きさが設定されている請求項4〜6の何れか1項に記載の自動車ルーフ部用のワイヤハーネス。
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