JP2014136335A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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徳宏 川床
Hitoshi Nishigori
均 錦織
Fumiko Suzuki
史子 鈴木
Osamu Iwasaki
督 岩崎
Satoshi Masuda
智 増田
Michihiko Masuyama
充彦 増山
Tomoo Yamamuro
友生 山室
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Abstract

【課題】所定のドット配置を維持しながら大ドットと小ドットの割合を調整して記録ヘッド内の濃度を均一に保ちつつ、且つ、記録位置ずれに伴う被覆面積の増減を極力抑えることが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】目標の濃度を実現するための適切な割合で大ドットと小ドットが記録され、且つ大ドット同士あるいは小ドット同士の重複ドットが、適量な数だけ記録される。よって、記録ヘッド内の濃度を均一に維持しながらも、記録位置ずれに伴う濃度むらを好適に抑えることが可能となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ノズル列の領域毎の記録特性の違いによる濃度むらと、記録媒体の搬送ずれなどに伴う記録位置ずれに起因した濃度とを、好適に低減して記録媒体に画像を記録するための画像処理装置、および画像処理方法に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドの製造誤差や記録装置の搬送誤差などのような様々な誤差が、画像上濃度むらを引き起こす。そして、これら原因の異なる様々な濃度むらを緩和するための記録方法も数多く提案されている。
例えば、長尺の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置では、記録ヘッドの領域に応じて個々のノズルの吐出特性(吐出量や吐出方向)が異なり、ヘッド内で濃度むらが確認されてしまう場合があった。特に、複数のノズルを配したチップを更に複数張り合わせて構成されたつなぎヘッドでは、チップ単位で吐出量等の吐出特性が異なり、チップ単位での濃度差が濃度むらとして感知されることがあった。
このような濃度むらに対しては、例えば、濃度の差をドット数で補償するヘッドシェーディング方法が知られている。しかし、ヘッドシェーディング方法では、一様な濃度を表現する場合であっても、ヘッド上の吐出量の少ない領域と多い領域とで記録するドット数が異なってしまうので、ドット数の差が視覚的に違和感を与えてしまう場合があった。
これに対し、特許文献1には、チップ間の吐出特性ばらつきを補正するために、個々のチップに大ドットを吐出するノズル列と小ドットを吐出するノズル列を予め配備し、チップごとに大ドットと小ドットの吐出割合を調整する方法が開示されている。このような構成であれば、吐出特性にばらつきがある複数のチップで同じ濃度を表現する場合であっても、各チップが吐出するドット数を一定に保ちながらチップごとに目標の濃度を達成することが出来る。よって、ヘッドシェーディング方法のようにドット数の違いに伴う画像上の違和感を招致することがない。
一方、マルチパス記録を採用するインクジェット記録装置や、同色同量のインクを吐出する複数のノズル列を用いるインクジェット記録装置では、記録走査やノズル列単位の記録媒体に対する記録位置ずれに起因する濃度むらも、近年問題視されている。
このような濃度むらの問題を解決するため、例えば特許文献2には、各記録走査で重複して記録される重複ドットを、所定の割合で予め用意する構成が開示されている。特許文献2の構成によれば、記録走査やノズル列単位で相対的な記録位置ずれが生じたとしても、分離して記録されるべきドットが重複する箇所も発生するが、予め用意した重複ドットが分離する箇所も同様に発生する。その結果、記録媒体におけるドットの被覆面積を安定させ、濃度むらを緩和することが出来る。
米国特許第7249815号明細書 特開2011−800号公報
しかしながら、チップ間の濃度むらと記録位置ずれに伴う濃度むらの両方を解消するために上記特許文献1および特許文献2を採用しようとすると、以下のような問題が発生する。
特許文献2では、所定の割合で重複ドットを記録するため、各記録走査においてドットを記録する位置と記録しない位置を定める。しかし、特許文献1では、大ドットを記録する位置と小ドットを記録する位置を異ならせているため、チップ全体の平均吐出量に応じて実際にドットが記録される位置が変わってしまい、重複ドットの数が制御できなくなってしまう。
また、形成された重複ドットにおいても、大ドット同士の重複ドット、小ドット同士の重複ドット、更に大ドットと小ドットの組み合わせの重複ドットが混在し、記録位置ずれに対する記録媒体の被覆面積の変動も、これらドットの組み合わせに応じて様々である。すなわち、分離して記録されるべきドットが重複する箇所と、予め用意した重複ドットが分離する箇所の数が同じであっても、ドットが分離することによって広がる被覆面積と、ドットが重複することによって狭まる被覆面積は必ずしも等しくない。その結果、記録位置ずれに対するロバスト性すなわち特許文献2の効果を十分に得ることが出来なくなってしまう。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、所定のドット配置を維持しながら大ドットと小ドットの割合を調整して記録ヘッド内の濃度を均一に保ちつつ、且つ、記録位置ずれに伴う被覆面積の増減を極力抑えることが可能な画像処理装置を提供することである。
そのために本発明は、大ドットを記録するノズルを配列した大ドットノズル列と、小ドットを記録するノズルを配列した小ドットノズル列を有するノズル列セットの複数を、記録媒体の同一画像領域に対し相対移動させることによって、画像を記録するための画像処理を実行する画像処理装置であって、記録媒体に記録した画像が目標の濃度となるように、前記大ドットノズル列の吐出特性および前記小ドットノズル列の吐出特性から、大ドットと小ドットを記録する割合を規定する大小ドット分配率を決定する決定手段と、前記同一画像領域に対する入力画像データに基づいて、前記複数のノズル列セットのうち第1のノズル列セットに対応した第1プレーン用多値データと、第2のノズル列セットに対応した第2プレーン用多値データを生成する生成手段と、前記第1プレーン用多値データおよび前記第2プレーン用多値データの夫々に量子化処理を行って第1プレーン用量子化データおよび第2プレーン用量子化データを生成する量子化手段と、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを、前記決定手段によって決定された大小ドット分配率に従って、第1プレーン用の大ドットデータと小ドットデータ、および第2プレーン用の大ドットデータと小ドットデータに分配する分配手段と、を備え、前記分配手段は、前記第1のノズル列セットと前記第2のノズル列セットが記録媒体にドットを重ねて形成する重複ドットが、前記第1のノズル列セットと前記第2のノズル列セットの同サイズのドットで記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする。
本発明によれば、個々のチップの吐出量を略一定の値に統一しながらも、記録位置ずれに伴う濃度むらを好適に抑えることが可能となる。
本発明の実施形態に使用可能な記録装置A1の概略構成を示す図である。 (a)および(b)は、記録ヘッドA7の詳細構成図である。 画像処理の構成を示すブロック図である。 (a)および(b)はCPUが実行する処理工程を説明するフローチャートである。 (a)および(b)は、5値データのレベルに対応するドット配置パターンを示す図である。 入力画像データが変換される様子を説明するための模式図である。 (a)および(b)は、記録位置ずれに伴う重複ドットのずれを示す模式図である。 大小ドット分配パターンの作成工程を示すフローチャートである。 (a)および(b)は、大小ドット分配パターンの例を示した図である。 大小ドット分配パターンの作成工程を示すフローチャートである。 大小ドット分配パターンの例を示した図である。 大小ドット分配パターンの作成工程を示すフローチャートである。 1チップを複数の領域に分割する例を示す図である。 画像読み取り手段を設けた記録装置の構成と読み取り方法例を示す図である。
図1は本発明の実施形態に使用可能な記録装置A1の概略構成を示す図である。記録装置A1はインクジェット式のラインプリンタであり、制御ユニットA2、インクカートリッジA61〜A64、記録ヘッドA7、記録媒体搬送機構A8などを備えている。
記録ヘッドA7はフルラインタイプの記録ヘッドであり、記録媒体と対向する面に、搬送方向(y方向)と交差するx方向に並列して配置されたサーマル方式のノズルを複数備えている。インクカートリッジA61〜A64には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに対応したインクがそれぞれ収容され、インク導入管A61a〜A64aを通じて記録ヘッドA7の個々のノズルに供給される。そして、画像データに従って、これらのノズルからインクが吐出され、y方向に一定速度で搬送される記録媒体A100に記録が行われる。記録ヘッドA7の詳細については、図2を用いて後で説明する。
記録媒体搬送機構A8は、紙送りモータA81と紙送りローラA82を備えている。紙送りモータA81は紙送りローラA82を回転させることで、記録媒体A100を記録ヘッドA7に対しy方向に一定の速度で搬送する。
制御ユニットA2は、主にCPU A3、RAM A41、ROM A42によって構成され、受信した画像データを処理したり、記録ヘッドA7や紙送りローラA81を制御して記録動作を行ったりする。CPU A3はROM A42内に記憶された制御プログラムをRAM A41に展開して実行することで、後述するような様々な画像処理を行う。そして、記録ヘッドA7で記録可能な画像データを生成し、記録ヘッドA7と記録媒体搬送機構A8を制御して、記録媒体に画像を記録する。
図2(a)および(b)は、記録ヘッドA7の詳細構成図である。図2(a)に示すように、本実施形態の記録ヘッドA7には、4列のノズル列が配列された複数のチップA71〜A74が、y方向に交互にずれながらx方向に連続するように配置している。このような記録ヘッドの個々のノズルから、y方向に搬送される記録媒体に対しインクを吐出することにより、記録ヘッド幅wに対応する画像を記録することが出来る。
図2(b)は、1つのチップA71におけるノズル列の配置状態を示す図である。1つのチップA71にはA71a〜A71dの4列のノズル列が配置しており、個々のノズル列は、所定のピッチで所定方向(ここではx方向)に配列する複数のノズルによって構成されている。ここで、ノズル列A71a、A71cは、相対的に多量のインク滴を吐出して記録媒体に大ドットを記録する大ドットノズル列である。一方、A71b、A71dは、相対的に少量のインク滴を吐出して記録媒体に小ドットを記録する小ドットノズル列である。これら4つのノズル列において、x方向の同一位置にある4つのノズルによって、搬送される記録媒体の同一列(カラム)の記録が行われる。
以下、上記インクジェット記録装置を用いた実施例1の画像処理について説明する。本実施例では、記録ヘッドA7に配備された各記録チップA71〜A74から吐出されるインク量(以下、吐出量ともいう)を記録特性とする。
<画像処理部概要>
図3は本実施例の画像処理の構成を示すブロック図である。図3に示すブロックA31〜A53は、図1において、記録装置A1の制御部A2が有する個々の機能を示す。また、図4(a)および(b)は、本実施例のCPU A3が実行する処理工程を、図3のブロック図に対応づけながら説明するためのフローチャートである。
図4(a)は、CPU A3が、濃度むら補正のためにチップA71〜A74のそれぞれの、大ドットと小ドットの記録率を定めるための工程を示すフローチャートである。図4(a)の工程は、実際の画像記録に先立って行われる。一方、図4(b)は、実際の画像を記録する際に、CPU A3が行う画像処理のフローチャートである。
まず、図3を参照しながら、図4(a)のフローチャートを説明する。CPU A3は、ステップD01において、吐出特性取得部 A51を用いて、記録チップA71〜A74に配列した4列のノズル列それぞれの平均吐出量の情報(大ドット吐出特性情報と小ドット吐出特性情報)を取得する。このような情報は、記録装置出荷時に判定した情報をROMなどに記憶しておき、吐出特性取得部A51がこれを読み出しても良い。また、スキャナやエリアセンサなどの画像読み取り手段を設け、個々のノズル列が実際に記録したパターンを読み取ることによって、吐出特性取得部A51が吐出量や不吐出ノズルの有無や位置を検出しても良い。ここでは、チップA71について、大ドットノズル列A71a、A71cの各平均吐出量が3ng、小ドットノズル列A71b、A71dの各平均吐出量が2ngであったとする。
続くステップD02において、CPU A3は、補正目標値設定部A52にて、各チップA71〜A74のための目標吐出量を設定する。目標吐出量とは、標準的な画像濃度を得るために各チップに共通して求められる理想的な吐出量であり、本実施例では、各チップの目標吐出量を2.5ngに設定する。
ステップD03では、大小ドット分配率決定部A53において、ステップD01で取得した吐出量情報とステップD02で設定した目標吐出量とから、大ドットへの分配率と小ドットへの分配率を、個々のチップ、個々のノズル位置に対して規定する。つまり、大ドット(3ng)で記録するドットの数と小ドット(2ng)で記録するドットの数の割合を調整することによって、チップ全体の平均吐出量が2.5ngになるようにする。本例の場合は、各ノズル位置の大ドットと小ドットの分配率は1:1に設定される。
以上により、吐出量情報に従った大小ドット分配比率が各チップに対して設定されると、本処理は終了する。
次に、図3を参照しながら、図4(b)に従って画像記録時の画像処理の工程を説明する。記録コマンドが入力されると、CPU A3は、画像入力部A31によって、メモリーカードA91より記画像データを読み込み、RAM A41に記憶する(ステップD11)。本例において、画像データの解像度は600dpi(ドット/インチ)とし、各画素はRGB各8bit256階調のカラー画像であるとする。無論これは一例であり、例えばモノクロ画像でも同様に適用することができる。
ステップD12において、CPU A3は、色変換処理部A32にて画像データの色変換処理を行う。色変換処理とは、各画素が有するRGB(レッド、グリーン、ブルー)の輝度データを、記録装置が使用するインク色に対応したCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の濃度データに変換する処理である。これにより、600dpiの8bitRGBデータは、同じく600dpiの8bitCMYKデータに変換される。
ステップD13では、色変換処理部A32から得られた600dpiの8bitCMYKデータを、画像分割部A33がノズル列セット数に対応した数のプレーンに分割する。本実施例では、大ドットノズル列A71aと小ドットノズル列A71bのセット(第1のノズル列セット)と、大ドットノズル列A71cと小ドットノズル列A71dのセット(第2のノズル列セット)が記録媒体に対し相対移動して同一画像領域を記録する。よって600dpiの8bitCMYKデータを、8bitCMYKデータを2プレーンに分割する。具体的な処理としては、例えば、CMYK夫々の値(256階調)を2等分する形態であっても良い。また、CMYKそれぞれに対応した1次元のルックアップテーブルを用意し、1つの入力信号値(0〜255)に対して、第1プレーン用の出力信号値と第2プレーン用の出力信号値が選択されるような形態であっても良い。更に、ステップD12とD13の処理を一体化し、入力されるRGBデータに対し、第1プレーン用のCMYKデータと第2プレーン用のCMYKデータが一義的に定まるような3次元ルックアップテーブルを用意しておくことも出来る。
更にステップS14において、各プレーン各色の濃度データに階調補正処理を施し、同じく2プレーン分の8bitCMYKデータを得る。
続くステップD15では、階調補正後の各プレーンのCMYKデータに対し、dod成分生成量子化部A35を用いて多値誤差拡散処理を行い、第1プレーン用の5値データCMYKと第2プレーン用の多値データCMYKを得る。この際、dod成分生成量子化部A35では特許文献2を採用した量子化処理を行う。具体的には、第1プレーンと第2プレーンの間で重複ドットが所定の割合で存在するように、第1プレーン用の多値データと第2プレーン用の多値データの両方に基づいて第1プレーン用の5値データと第2プレーン用の5値データを生成する。
ステップD16では、ドット記録位置決定部A361およびA362を用い、第1プレーン用5値データCMYKと、第2プレーン用5値データCMYKのそれぞれを2値化処理し、夫々のプレーンで実際にドットを記録する画素、記録しない画素を決定する。その結果、600dpi5値データは、1200dpi2値のデータに変換される。
図5(a)および(b)は、5値データのレベルに対応するドット配置パターンを示す図である。図5(a)は第1プレーン用のドット配置パターン、同図(b)は第2プレーン用のドット配置パターンを夫々示している。両図において、600dpiの画素領域は、1200dpiの2画素×2画素の領域に相当し、レベル0〜4は、ドットの記録(1)或いは非記録(0)を示す1200dpiの2値データに変換される。なお、レベル0では全ての画素にドットは配置されないので、ここではレベル1〜4についてのドット配置パターンを示している。
例えばレベル1の場合、2×2画素の中の1つの画素だけにドットが配置される。この場合、そのドット配置パターンは、第1プレーンにおいても第2プレーンにおいても、4通りのパターンを用意することが出来る。そして、レベル2およびレベル3では2通り、レベル4では1通りのドット配置パターンを用意することが出来る。本実施例では、同じレベル値に対するこのような複数パターンは、x方向に順番に繰り返されて使用される。
ここで、例えばレベル1において、第1プレーン用で使用するドット配置パターンの順番を51、52、53、54、第2プレーン用で55、56、57、58とする。すると、記録媒体では、51と55の和、52と56の和、53と57の和、54と58の和の順で、パターンがx方向に配列される。この場合、パターン51と55は等しいので、51と55の和で構成される画素では重複ドットが生成される。また、パターン53と57も等しいので、53と57の和で構成される画素でも重複ドットが生成される。しかし、パターン52と56、およびパターン54と58の組み合わせではこれらパターンは互いに異なり、重複ドットは生成されない。よって、この場合、レベル1の画素が連続する領域において、600dpiの1画素おきに重複ドットが生成されることになる。
このように、ステップD15で実行される多値誤差拡散処理と、ステップD16で実行されるドット記録位置決定処理によって、記録媒体上に生成される重複ドットの数が決定される。
図4(b)に戻る。ステップD17において、CPU A3は、第1プレーン用のドット分配処理部A371および第2プレーン用のドット分配処理部A372を用い、ドット配置パターンで記録(1)と設定されたドットを、大ドットあるいは小ドットに分配する。具体的には、ステップD03で設定されたチップ毎の分配率と、画素位置およびレベル値に対応するドットパターンを、大小ドット分配パターン記憶部A41から読み出すことにより、画素ごとに大ドット用データと小ドットデータを生成する。大小ドット分配パターンに記憶されている分配パターンの形態およびその生成方法については後に詳細に説明する。
続くステップD18において、CPU A3は、第1プレーン用の大ドットデータをノズル列A71a用のバッファに、第1プレーン用の小ドットデータをノズル列A71b用のバッファにそれぞれ格納する。また、第2プレーン用の大ドットデータをノズル列A71cのバッファに、第2プレーン用の小ドットデータをノズル列A71d用のバッファに夫々格納する。記録動作時、個々のノズル列は対応するバッファに格納されたデータに従ってインクを吐出する。以上で本処理が終了する。
図6は、所定の入力画像データが、上記説明した各工程によって変換される様子を具体的に説明するための模式図である。
601は、画像入力部A31が受信した入力画像データであり、600dpiの4×4画素領域を示している。本例において、各画素は、(R,G,B)=(192,192,192)のデータを有するものとする。602は、上記画像領域の各画素のデータを色変換処理部A32が色変換した後の、シアンの多値データを示している。ここでは、シアン多値データの信号値をC=64とする。603aおよび603bは、多値データ602を画像分割部A33が分割した結果得られた2つのプレーンを示している。シアン多値データの信号値(C=64)は、第1プレーン用多値データ(C1=32)と第2プレーン用多値データ(C2=32)に分割されている。
604aおよび604bは、第1プレーン用多値データ(C1=32)と第2プレーン用多値データ(C2=32)の夫々を、特許文献2に基づいてdod成分生成量子化部A35が量子化した結果を示している。L1はdod成分生成量子化部A35によってレベル1に量子化された画素を、空白はdod成分生成量子化部A35によってレベル0に量子化された画素を示している。
また、604cは、第1プレーン用量子化データ604aと第2プレーン用量子化データ604bを重ね合わせた結果を示している。図において、L1*2はプレーン1およびプレーン2の両方でレベル1を有する画素を示し、L1はプレーン1あるいはプレーン2の一方でレベル1もう一方でレベル0を有する画素を示している。更に、空白はプレーン1およびプレーン2の両方でレベル0を有する画素を示している。ここで、4×4画素中におけるL1*2の画素数、すなわち第1プレーンでも第2プレーンでもレベル1となる画素の割合、を入力値Cの値に応じて適切に調整することにより、第1プレーンと第2プレーンの記録位置ずれに対する濃度変化を調整することが出来る。すなわち、ノズル列A71aとノズル列A71bのセットと、ノズル列A71cとノズル列A71dのセットの記録位置ずれに対する濃度変化を調整することが出来る。
605aおよび605bは、第1プレーン用ドット位置決定部A361及び第2プレーン用ドット位置決定部A362によって、第1プレーン用量子化データと第2プレーン用量子化データの夫々を1200dpiの2値データに変換した結果を示している。第1プレーン用量子化データ605aにおいては「1」がドットを記録する画素、第2プレーン用量子化データ605bにおいては「2」がドットを記録する画素を示している。
また、605cは、第1プレーン用2値データ605aと第2プレーン用2値データ605bを重ね合わせた結果を示している。図において、「1」は第1プレーンのみでドットが記録される画素、「2」は第2プレーンのみでドットが記録される画素を示している。また、「★」は第1プレーンと第2プレーンの両方でドットが記録される画素、空白は第1プレーンと第2プレーンの両方でドットが記録されない画素を示している。
606a〜606dは、第1プレーン用ドット分配処理部A371および第2プレーン用ドット分配処理部A372によって、第1プレーン用2値データ605aと第2プレーン用2値データ605bの夫々が、大ドットと小ドットに分配された結果を示す図である。606aは第1プレーン用大ドット2値データであり、606bは第1プレーン用小ドット2値データである。また606cは第2プレーン用大ドット2値データであり、606dは第2プレーン用小ドット2値データである。ここでは、大小ドットの分配比率を1:1とした場合を示しているので、分配後の大ドットの個数と小ドットの個数は等しくなっている。
これら2値データ606a〜606dは、夫々のバッファに格納され、適切なノズル列によって記録媒体に記録される。すなわち、第1プレーン用大ドット2値データ606aは、大ドットノズル列A71aによって記録される。第1プレーン用小ドット2値データ606bは、小ドットノズル列A71bによって記録される。第2プレーン用大ドット2値データ606cは、大ドットノズル列A71cによって記録される。第2プレーン用小ドット2値データ606dは、小ドットノズル列A71dによって記録される。
607は、このように記録された記録媒体でのドット配置状態を示している。図において、◎は大ドットが1つ記録される画素を示し、○は小ドットが1つ記録される画素を示している。また、★は大ドットが2つ重複して記録される画素を示している。当該画像領域において、大小ドットの分配率は1:1を満足し、目標吐出量2.5ngに見合った濃度を実現することが出来る。
ここで、重複されて記録される2つのドットに着目すると、これらは全て同サイズドット同士(大ドット同士)であることが分かる。本実施形態ではこのように、同サイズドット同士の重複ドットのみが所定の割合で形成されるようになっている。より詳しくは、同サイズドット同士の重複ドットのみが所定の割合で形成されるような分配パターンが、大小ドット分配パターンA41に予め用意されている。
図7(a)および(b)は、各プレーンの記録位置ずれに伴う重複ドットのずれを示す模式図である。図7(a)は大ドットと大ドットから成る重複ドットのずれの様子、同図(b)は大ドットと小ドットからなる重複ドットのずれの様子を夫々示している。ドットが記録媒体を覆う被覆面積に着目すると、大ドット同士の重複ドットの方が、大ドットと小ドットからなる重複ドットよりも、ずれ量に対する被覆面積の変動すなわち濃度変動が大きいことが分かる。
従って、特許文献2を採用して所定数の重複ドットを予め用意したとしても、記録位置ずれによって分離する重複ドットと、重複する分離ドットのサイズが同等でなければ、記録位置ずれに伴う濃度変化を好適に抑制することは出来ない。
以上のことを踏まえ、本発明では、重複ドットが分離することによる被覆面積の増加量と、分離したドットが重複することによる被覆面積の低下量をほぼ等しくするために、同サイズドット同士に限定された重複ドットを所定量形成する。そして、そのための大小ドット分配パターンを用意する。
以下、大小ドットパターン分配パターン記憶部A41に記憶されている本実施形態において特徴的なドットパターンおよびその生成方法について説明する。
図8は、大小ドット分配パターンの作成工程を示すフローチャートである。また、図9(a)および(b)は、図8のフローチャートに従って生成される大小ドット分配パターンの例を示した図である。図9(a)は、大小ドットの分配率が1:1のとき、レベル1を有する第1プレーン用のドットパターンから分配される大ドットパターンと小ドットパターンを示した図である。また、同図(b)は、同じく大小ドットの分配率が1:1のとき、レベル1を有する第2プレーン用のドットパターンから生成される大ドットパターンと小ドットパターンを示した図である。以下、図9(a)および(b)を参照しながら、図8のフローチャートに従って各工程を説明する。
本処理が開始されると、まずステップN00において、処理対象とするプレーンを指し示す変数PをP=1(第1のプレーン)に設定する。また、ステップN01において、大小ドット分配パターンを生成する対象となる量子化レベルLevelXのドットパターンを第1プレーンおよび第2プレーンについて取得する。本例の場合は、第1プレーンのドットパターンとして図9(a)のa1が、第2プレーンのドットパターンとして図9(b)のa2が取得されたものとする。
ステップN02では、大小ドット分配率決定部A53が示す分配率のそれぞれに対応する、大ドットの生成確率“Pro−L”を算出する。ここでは、大ドットと小ドットの分配率が、1:1とし、Pro−L=50(%)とする。
続くステップN03において、ドットパターンa1の記録ドットの中から、未配分ドット、すなわち大ドットにも小ドットにも未だ配分されていないドットを1つ選択する。
ステップN04では、1〜100の整数値の何れかの乱数randを用いて発生させ、ステップN05では、当該乱数をステップN02で取得したPro−Lと比較する。ステップN05でrand≦Pro−Lの場合、ステップN06に進みステップS03で選択した未配分ドットを小ドットに分配する。一方、ステップN05でrand>Pro−Lの場合、ステップN07に進みステップS03で選択した未配分ドットを大ドットに分配する。これにより、記録ドットのほぼPro−L%が大ドットに分配され、残りの(100−(Pro−L))%が小ドットに分配される。
更にステップN08に進み、ドットパターンa1の中に未だ大ドットにも小ドットにも分配されていないドットが存在するか否かを判断し、未配分ドットが存在すると判断した場合は、次の未配分ドットの処理のためにステップN03に戻る。一方未配分ドットは存在しないと判断した場合は、ステップN09へ進む。
ステップN09では、ドットパターンa1の中のM個の記録ドットのうち、任意のドットを注目ドットとして選択する(Px=1)。そして、ステップN10では、ドットパターンa1と、ステップN01で取得した第2プレーンのドットパターンa2を比較し、注目ドットPxが、第1のプレーンと第2のプレーンとの重複ドットであるか否かを判断する。注目ドットPxが両プレーンの重複ドットである場合、ステップN11へ進み、第1プレーンの注目ドットPxと同じ画素位置にある第2プレーンのドットを、第1プレーンの注目ドットPxと同じサイズのドットに分配する。すなわち、注目ドットPxがステップN06で小ドットに分配されている場合、同じ画素位置にある第2プレーンのドットも小ドットに分配する。また、注目ドットPxがステップN07で大ドットに分配されている場合、同じ画素位置にある第2プレーンのドットも大ドットに分配する。
一方、ステップN10で、注目ドットPxが、第1のプレーンと第2のプレーンとの重複ドットではないと判断した場合は、そのままステップN12に進む。
ステップN12では、ドットパターンa1の中のM個の記録ドット全てについて、ステップN10およびN11の処理が終了したか否かを判断する。そして、未処理のドットが残っていると判断した場合には、未処理のドットを注目ドットPxとして、ステップN10へ戻る。一方、ドットパターンa1の中のM個の記録ドット全てについて、上記処理が終了したと判断した場合は、ステップN13へ進む。
ステップN13では、第2プレーンについて、ドットパターンa2の中に未だ大ドットにも小ドットにも配分されていないドットが存在するか否かを判断する。まだ配分されていないドットが存在すると判断した場合は、ステップN14で注目するプレーンを第2プレーンに移してから(P=2)、第2プレーンの次の未配分ドットの処理のためにステップN03に戻る。一方第2プレーンにおいて、未配分ドットはもう存在しないと判断した場合は、本処理を終了する。
以上説明したフローチャートに基づいて大ドットと小ドットを分配した結果、図9(a)および(b)を参照するに、第1プレーンの記録ドットパターンa1は、大ドットパターンb1と小ドットパターンc1のように分配される。また、第2プレーンの記録ドットパターンa2は、大ドットパターンb2と小ドットパターンc2のように分配される。
これらパターンを比較すると、グレーで示した画素について、2つの大ドットパターンが重複して記録され、残りのドットは単独で記録されることが分かる。
図9(a)および(b)では、レベル1の場合について説明したが、本実施形態では以上のような方法で第1プレーン用ドットパターンと第2プレーン用のドットパターンを、全てのレベルおよび分配率決定部が決定し得る全ての分配比率について夫々作成する。そして、これら第1プレーン用の大ドットパターンおよび小ドットパターンと、第2プレーン用の大ドットパターンおよび小ドットパターンを、レベル0〜4および分配率の組み合わせに対応づけて、大小ドット分配パターン記憶部A41に記憶する。
実際の記録を行う際、CPU A3は、個々のチップの大小ドットの分配率と量子化処理で得られたレベル値に基づいて、第1プレーンおよび第2プレーン夫々の大ドットパターンと小ドットパターンを、大小ドット分配パターンA41から呼び出す。そして、呼び出したパターンに従って、記録媒体にドットを記録する。
このような本実施形態によれば、個々のチップの平均吐出量に適した割合で大ドットと小ドットが記録され、且つ大ドット同士あるいは小ドット同士の重複ドットが、適量な数だけ記録される。よって、個々のチップの吐出量を略一定の値に統一しながらも、記録位置ずれに伴う濃度むらを好適に抑えることが可能となる。
なお、以上では、再度図4(b)を参照するに、レベル値に応じてドット位置を決定するステップD16と、決定されたドット位置を分配率に基づいて大ドットと小ドットに分配するステップD17を別工程としたが、これらは一括して行うことも出来る。すなわち、第1プレーン用ドット位置決定部A361と第1プレーン用ドット分配処理部A371の機能を合成し、量子化後のレベル値から分配率に基づいて第1プレーン用の大ドットデータと小ドットデータが生成される様にしても良い。また、第2プレーン用ドット位置決定部A362と第2プレーン用ドット分配処理部A372の機能を合成し、量子化後のレベル値から分配率に基づいて第2プレーン用の大ドットデータと小ドットデータが生成される様にしても良い。
本実施例においても、実施例1と同様の記録装置および記録ヘッドを用いる。但し本実施例では、図8とは異なる方法で、大小ドット分配パターンに記憶するドットパターンを作成する。より具体的には、大ドットおよび小ドットを分散性の高い状態で一定の空間周波数で配置させるため、斥力ポテンシャルを用いてその配置を決定する。
図10は、本実施例における大小ドット分配パターンの作成工程を示すフローチャートである。また、図11は、図10のフローチャートに従って生成される大小ドット分配パターンの例を示した図である。
本処理が開始されると、まずステップP10において、処理対象とするプレーンを指し示す変数PをP=1(第1のプレーン)に設定する。また、ステップP11において、大小ドット分配パターンを生成する対象となる量子化レベルのドットパターンを第1プレーンおよび第2プレーンについて取得する。本例の場合は、第1プレーンのドットパターンとしてパターン111が取得されたとする。
ステップP12では、大小ドット分配率決定部A53が示す分配率と、量子化レベルの値から、所定領域内(ここでは8×8画素内)に必要な大ドットの数を算出する。本例では、レベル1でドットパターン111内のドット数が16であるので、大小ドット分配率を1:1とすると、必要大ドット数は16×1/2=8ドットとなる。
続くステップP13では、所定領域内のドット位置(記録画素)のうち “斥力ポテンシャル_積算値”が最も小さい位置を選択する。1ドット目の分配については、“斥力ポテンシャル_積算値”はいずれの位置も“0”であるため、任意のドット位置を選択する。本説明では右の上から5番目の画素(☆の位置)すなわち(X,Y)=(7,4)のドットが選択されたものとする(112)。
ステップP14では、ステップP13で選択した☆ドットを大ドットに分配する。図11の113は、(X,Y)=(7,4)のドットが大ドット(◎)に変換された状態を示している。
ステップP15では、“斥力ポテンシャル_積算値”に、分配された大ドットの斥力ポテンシャルを加算する。以下斥力ポテンシャルについて説明する。
本実施例では、配置された大ドットを中心に、傾きの大きい斥力ポテンシャルとするため、配置ドットの中心が“50000”、それ以外の点では、「10000÷距離の4乗」とする等方的な斥力ポテンシャルを用いる。ここで、単ドットの斥力ポテンシャルを、 Pot_aloneとすると、位置(x,y)のポテンシャルは、
Pot_alone= 50000 (x=0、y=0)
10000÷(x^2+y^2)^2 (x≠0、y≠0)
となる。境界条件を満たすために、右・右下・下にも同じパターンが連続すると仮定すると、(x、y)における斥力ポテンシャルPot(x,y)は
Pot_0(x,y)=Pot_alone(x,y)
+Pot_alone(x+array_X,y)
+Pot_alone(x−array_X ,y)
+Pot_alone(x,y−array_Y)
+Pot_alone(x+array_X,y−array_Y)
+Pot_alone(x−array_X,y−array_Y)
+Pot_alone(x,y+arrya_Y)
+Pot_alone(x+array_X,y+array_Y)
+Pot_alone(x−array_X,y+array_Y)
array_X:ドットパターンのx方向の画素数(本実施例では8)
array_Y:ドットパターンのy方向の画素数(本実施例では8)
となる。
任意の位置(a,b)に大ドットが配置された場合の(x、y)の斥力ポテンシャルは、(a,b)からの相対位置を上記Pot_0(x,y)に代入すればよいので、斥力ポテンシャルは
Pot_ab(x,y)=Pot_0(Pos_x,Pos_y)
Pos_x=x−a (x≧a)
a−x (x≦a)
Pos_y=y−b (y≧b)
b−y (y≦b)
となる。
図11の114は、大ドットを配置したことによって生じる斥力ポテンシャルを、x−y平面に対するz方向の値として示した図、115はx−y平面の各座標における斥力ポテンシャル値を示した表である。大ドットを配置した(x、y)=(7,4)を中心に斥力ポテンシャルの数値が積算されていることがわかる。
図10に戻る。ステップP16では、ステップP14における大ドットの配置に伴い、配置したドットを、未分配から分配済みに設定する。更に、ステップP17において、分配済みの大ドット数と、ステップP12で算出した必要大ドット数とを比較し、分配済みの大ドット数が必要大ドット数に達したか否かを判断する。分配済み第ドット数が必要大ドット数に達していない場合は、更に大ドットを分配するためにステップP13に戻る。一方、分配済み第ドット数が必要大ドット数に達した場合は、ステップP18に進む。ここでは、2つ目の大ドットを配置するために、再びステップP13に戻って説明を続ける。
ステップP13では、残された未配置ドット位置のうち “斥力ポテンシャル_積算値”が最も小さい位置を選択する。図11の115では、未配置のドットが存在する画素を網かけで示している。ステップP13では、この網かけされた画素の中から、“斥力ポテンシャル_積算値”が最小値である画素を1つ選択する。そのような画素が複数存在する場合は、乱数を発生させて、1つのドットを選択する。ここでは、(x、y)=(2,7)が選択されたとする。
続くステップP14ではステップP13で選択したドットを大ドットに分配する。図11の116は、ドットパターン113から更に(x、y)=(2,7)の位置のドットが大ドット(◎)に変換された状態を示している。更にステップP15では、“斥力ポテンシャル_積算値”に、分配された大ドットの斥力ポテンシャルを加算する。図11の117および118は、斥力ポテンシャルのグラフ114および表115に対し、更に(x、y)=(2,7)の位置に大ドット(◎)が配置された結果を示している。その後ステップP16にて再び大ドットの配置に伴って未分配から分配済みへの設定を行う。
以上説明したステップP13〜P16の工程は、ステップP17において、分配済み大ドット数が必要大ドット数に達したと判断されるまで繰り返される。分配済み大ドット数が必要大ドット数に達したと判断された場合は、ステップP18へ進み、大ドットに分配された以外の残りのドットの全てを小ドットに分配する。
図11において、119は分配済み大ドット数が必要大ドット数に達したと判断された段階のドット分配状態、120は、ステップP18において残りのドットが全て小ドットに分配された状態を夫々示している。
ステップP19では、ドットパターン111の中のM個(16個)の記録ドットのうち、任意のドットを注目ドットとして選択する(Px=1)。そして、ステップP20では、ステップP11で取得した第1プレーンのドットパターン111と第2プレーンのドットパターン(不図示)を比較し、注目ドットPxが、第1のプレーンと第2のプレーンとの重複ドットであるか否かを判断する。注目ドットPxが重複ドットである場合、ステップP21へ進み、第1プレーンの注目ドットPxと同じ画素位置にある第2プレーンのドットを、第1プレーンの注目ドットPxと同じサイズのドットに分配する。
続くステップP22において、ステップP21における大ドットの配置に伴って配置した第2プレーンのドットを、未分配から分配済みに設定する。更にステップP23へ進み、ステップ21で配置されたドットが大ドットであるか否かを判断する。
ステップ21で配置されたドットが大ドットである場合、ステップP24にて、第2プレーン用の“斥力ポテンシャル_積算値”に、分配された大ドットの斥力ポテンシャルを加算し、ステップP25へ進む。
一方、ステップP20で、注目ドットPxが、第1のプレーンと第2のプレーンとの重複ドットではないと判断した場合、またはステップP23で配置されたドットが大ドットではないと判断した場合は、そのままステップP25へ進む。
ステップP25では、ドットパターン111の中のM個の記録ドット全てについて、ステップP20〜P24の処理が終了したか否かを判断する。そして、未処理のドットが残っていると判断した場合には、未処理のドットを注目ドットPxとして、ステップP20へ戻る。一方、ドットパターン111の中のM個の記録ドット全てについて、上記処理が終了したと判断した場合は、ステップP26へ進む。
ステップP26では、第2プレーンについて、ドットパターンの中に未だ大ドットにも小ドットにも配分されていないドットが存在するか否かを判断する。まだ配分されていないドットが存在すると判断した場合は、ステップP27で注目するプレーンを第2プレーンに移してから(P=2)、第2プレーンの次の未配分ドットの処理のためにステップP13に戻る。一方第2プレーンにおいて、未配分ドットはもう存在しないと判断した場合は、本処理を終了する。
以上説明したフローチャートに従って、大小ドット分配パターンを作成すると、まず第1プレーンの大ドットが分散性の高い状態で一定の空間周波数で配置され、その内の重複ドットが第2のプレーンでも大ドットとなる。そして第2プレーンでは、その重複ドットとなった大ドットを基準として、他の大ドットが分散性の高い状態で一定の空間周波数で配置される。その結果、第1プレーンにおいても第2プレーンにおいても、粒状感が目立ちやすい大ドットが分散性の高い状態で配置され、一様性に優れた画像を出力することが出来る。すなわち、本実施例によれば、第1実施例の効果に加え、粒状性や一様性について更に良好な結果が得られるようになる。
上記実施例では、大ドット同士および小ドット同士の重複ドットに限定しながらも、これら2種類の重複ドットの生成に優先順位は定めていなかった。これに対し、本実施例では、大ドット同士の重複ドットを優先して生成するような大小ドット分配パターンの生成方法を説明する。本実施例においても第2実施例と同様斥力ポテンシャルを用いる。但し、本実施例では、特に大ドット同士の重複ドットの分散性を高めるように大ドットの位置を一定の空間周波数で配置されるように決定する。
図12は、本実施例における大小ドット分配パターンの作成工程を示すフローチャートである。
本処理が開始されると、まずステップQ10において、大小ドット分配パターンを生成する対象となる量子化レベルのドットパターンを第1プレーンおよび第2プレーンについて取得する。更にステップQ11において、大小ドット分配率決定部A53が示す分配率と、量子化レベルの値から、所定領域内(ここでは8×8画素内)に必要な大ドットの数を算出する。
続くステップQ12では、第1プレーンおよび第2プレーンの所定領域内であって、第1プレーンおよび第2プレーンの重複ドットが形成される画素のうち “斥力ポテンシャル_積算値”が最も小さい重複ドット位置を選択する。1ドット目の分配については、“斥力ポテンシャル_積算値”はいずれの位置も“0”であるため、任意の重複ドット位置を選択する。
ステップQ13では、ステップP13で選択した重複ドット位置に、大ドットを分配する。このとき第1プレーンについても第2プレーンについても同じ位置に大ドットを分配する。そして、ステップQ14では、“斥力ポテンシャル_積算値”に、分配された大ドットの斥力ポテンシャルを加算する。
以上説明したステップQ12〜Q15の工程は、ステップQ16において分配済み大ドット数が必要大ドット数に達した、あるいはステップQ17において全重複ドットが既に大ドットに分配済みである、と判断されるまで繰り返される。そして、ステップQ16において分配済み大ドット数が必要大ドット数に達したと判断した場合は、ステップQ28にジャンプし、第1プレーンおよび第2プレーンにおいて、大ドットに分配された以外の残りのドットの全てを小ドットに分配する。
一方、ステップQ16において分配済み大ドット数が必要大ドット数に達していないと判断され、且つステップQ17においてまだ分配済みではない重複ドットが存在しないと判断した場合は、ステップQ18へ進む。
ステップQ18では、第1プレーンにおいて、所定領域内のドット位置(記録画素)のうち “斥力ポテンシャル_積算値”が最も小さい位置を選択し、ステップQ19では選択したドットを大ドットに分配する。このとき大ドットを分配するのは第1プレーンについてのみである。更にステップQ20では、“斥力ポテンシャル_積算値”に、分配された大ドットの斥力ポテンシャルを第1プレーンに加算し、ステップQ21では、配置したドットを、未分配から分配済みに設定する。
このように第1プレーンに新たな大ドットが配置されると、続くステップQ22では再び、分配済み大ドットの数が必要大ドット数に達したか否かを判断し、必要大ドット数に達したと判断した場合は、ステップQ28にジャンプする。一方、未だ必要大ドット数に達てはいないと判断した場合は、ステップQ23へ進む。
ステップQ23では、第2プレーンにおいて、所定領域内のドット位置(記録画素)のうち “斥力ポテンシャル_積算値”が最も小さい位置を選択し、ステップQ24では選択したドットを大ドットに分配する。このとき大ドットを分配するのは第2プレーンについてのみである。更にステップQ25では、“斥力ポテンシャル_積算値”に、分配された大ドットの斥力ポテンシャルを第2プレーンに加算し、ステップQ26では、配置したドットを、未分配から分配済みに設定する。
このように第2プレーンに新たな大ドットが配置されると、続くステップQ27では再び、分配済み大ドットの数が必要大ドット数に達したか否かを判断し、必要大ドット数に達したと判断した場合は、ステップQ28に進む。一方、未だ必要大ドット数に達てはいないと判断した場合は、第1プレーンに新たな大ドットの分配を行うためにステップQ18へ戻る。
ステップQ28では、第1プレーン、第2プレーンともに大ドットに分配された以外の残りのドットの全てを小ドットに分配する。以上で本処理を終了する。
以上説明したフローチャートに従って、大小ドット分配パターンを作成すると、大ドットの重複ドットが最も分散性の高い状態で配置され、その後各プレーンの単独大ドットが重複ドットの位置を基準に分散性の高い状態で配置される。すなわち、最も粒状感に影響を及ぼしやすい大ドットの重複ドットについて最も分散性を重視した状態で配置することが出来るので、更に一様性に優れた画像を出力することが出来る。
なお、上記実施例2および3では、大ドットの重複ドットを優先して生成したが、上記実施例は重複ドットを形成する2つのドットサイズを限定するものではない。重複ドットを大ドットとする方が効果的な場合もあれば、小ドットとする方が効果的な場合もある。例えば、高速搬送により大きな記録位置ずれが懸念される場合や、ドット径が小さくなりがちな用紙に記録する場合には、記録位置ずれに伴う濃度変動が大きいことが想定されるので、大ドットの重複ドットを優先して生成することが好ましい。一方、淡い画像やハイライトの様に、ドット数が少なくドットの分散性よりも個々のドットの存在が粒状感に影響を与える画像については、大ドットほど粒状感は目立たない小ドットで重複ドットを生成することが好ましい。小ドットの重複ドットを優先する場合、図10や図12のフローチャートでは、大ドットと小ドットを入れ替えた処理とすればよい。
このように、本発明は重複ドットを形成する2ドットのサイズは揃えるものの、そのサイズを特定するものではない。同じサイズのドット同士であれば、記録装置の特性や画像の種類あるいはその階調などに応じて、そのサイズは様々に設定することが出来る。例えば、粒状感が目立ちやすい低階調部は小ドット同士としておきながら、記録位置ずれに伴う濃度むらが目立ちやすい中階調部では大ドット同士の重複ドットとすることも出来る。このように所定の階調に対応付けて、所定の同サイズのドットで重複ドットを形成する場合も、あるいは特定の記録媒体や記録モードに限って、同サイズのドットで重複ドットを形成する場合も、本発明の範疇である。
(その他の実施形態)
以下、本発明の他の実施形態、あるいは上記実施例の応用例について説明する。
上記では、チップ間の濃度ばらつきを抑制するために、個々のチップの吐出特性に応じて大小ドットの分配率をチップごとに定めたが、濃度補正を行う単位は必ずしもチップ単位でなくても良い。例えば図13のように、比較的長尺な1つのチップでは、同じチップ内でも領域に応じて吐出特性が異なる場合もある。このような場合には、1つのチップを複数の領域(領域A〜C)に分割し、チップ内の濃度を均一にすることを目的に、領域ごとに異なる大小ドット分配率を定める構成とすることも出来る。
また、上記では、1つのチップに大ドットノズル列と小ドットノズル列が2列ずつ配列した構成としたが、1つのチップに更に多くの大ドットノズル列と複数の小ドットノズル列が配列する構成としても良い。この場合、1つの大ドットノズル列と1つの小ドットノズル列のセットごとに、別のプレーンを用意しても良いが、より近くに位置するノズル列同士は同じプレーンとして処理することも出来る。
また、既に説明した様に、各チップ各ノズル列の平均吐出量情報は記録装置出荷時に記憶することも出来るが、何らかの画像読み取り手段が、実際に記録されたテストパターンの明度や濃度あるいはドット径などを測定して取得することも出来る。
図14は、画像読み取り手段を設けた記録装置の構成と読み取り方法例を示す図である。x方向に複数のCCD等を配列して成る読取装置J1は、記録ヘッドA7に対し搬送方向(y方向)下流側に備えられ、記録ヘッドA7が記録したテストパターンJ100の画像明度(あるいは濃度)を測定する。そして、記録ヘッドA7においてx方向に配列する個々のチップに対応づけた明度(あるいは濃度)から、個々のチップに対応する大小ドット分配率を算出することが出来る。
この際、本発明では大小ドット分配率を定める単位(チップや領域)の平均的な吐出量や明度あるいは濃度が取得されればよいので、読取装置J1は上記単位となる領域に対応できる程度であれば、さほど大きな解像度が必要とされるわけではない。また、チップ間でのばらつきに比べチップ内のばらつきが十分小さい場合は、個々のチップについて一部のノズルのみ用いてパターンを記録しても良い。
また、取得する吐出量や明度あるいは濃度の精度についても、段階的に定められた大小ドット分配率に対応可能であれば必要以上に高精度にしなくて構わない。例えば、個々のチップの平均吐出量を複数の段階的なランクに区分した吐出量ランクを用いて管理することも出来、この場合、CPU A3の処理の負荷は軽減される。
また、個々のノズルのノズル口径が吐出量と相関を有するのであれば、記録特性に関する情報としてノズル口径ランクを用いることも出来る。
更にまた、記録ヘッドが記録したテストパターンをユーザが目視で確認し、個々のチップに対応する画像の濃度情報を、操作パネルA94を介して装置に入力する形態としても良い。
また、上記説明では、大ドットと小ドットからなる2つのノズル列を1セットとした構成で説明したが、本発明は、大ドット、中ドット、小ドットなど、更に多くのドット径を記録する複数のノズル列が、1つのセットに含まれている構成に応用することも出来る。
更に、図1を用いて説明した上記実施例では、メモリーカードから受信した画像データに対する一連の画像処理を全て記録装置A1内のCPU A3が実行する形態としたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。以上説明したような一連の画像処理の一部あるいは全てを、記録装置に接続されたホスト装置が実行し、記録装置A1はホスト装置から受信した記録信号に従って、記録ヘッドなどの記録手段を制御する構成とすることも出来る。この場合はホスト装置と記録装置を含んだシステムが本発明の画像処理装置となる。
更にまた、以上では記録媒体の幅に相当する長さを有する記録ヘッドA7を用いて画像を記録するフルライン型の記録装置について説明したが、本発明はシリアル型の記録装置にも適用可能である。シリアル型の記録装置では、マルチパス記録を行うことが一般に知られており、マルチパス記録では各記録走査の記録位置ずれに伴う濃度むらが問題となることが多い。よって、シリアル型の記録装置では、同一画像領域を記録する複数の記録走査で記録する画像を個々のプレーンに対応づけて、上記処理を行うことが有効となる。この場合、上記実施例の第1プレーン用のデータが第1の走査に対応するデータとなり、第2プレーン用のデータが第2の走査に対応するデータとなる。
A1 インクジェット記録装置
A3 CPU
A7 記録ヘッド
A71 チップ
A71a 大ドットノズル列
A71b 小ドットノズル列
A71c 大ドットノズル列
A71d 小ドットノズル列
A35 dod成分生成量子化部
A41 大小ドット分配パターン記憶部
A53 大小ドット分配率決定部
A361 第1プレーン用ドット位置決定部
A362 第2プレーン用ドット位置決定部
A371 第1プレーン用ドット分配処理部
A372 第2プレーン用ドット分配処理部

Claims (9)

  1. 大ドットを記録するノズルを配列した大ドットノズル列と、小ドットを記録するノズルを配列した小ドットノズル列を有するノズル列セットの複数を、記録媒体の同一画像領域に対し相対移動させることによって、画像を記録するための画像処理を実行する画像処理装置であって、
    記録媒体に記録した画像が目標の濃度となるように、前記大ドットノズル列の吐出特性および前記小ドットノズル列の吐出特性から、大ドットと小ドットを記録する割合を規定する大小ドット分配率を決定する決定手段と、
    前記同一画像領域に対する入力画像データに基づいて、前記複数のノズル列セットのうち第1のノズル列セットに対応した第1プレーン用多値データと、第2のノズル列セットに対応した第2プレーン用多値データを生成する生成手段と、
    前記第1プレーン用多値データおよび前記第2プレーン用多値データの夫々に量子化処理を行って第1プレーン用量子化データおよび第2プレーン用量子化データを生成する量子化手段と、
    前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを、前記決定手段によって決定された大小ドット分配率に従って、第1プレーン用の大ドットデータと小ドットデータ、および第2プレーン用の大ドットデータと小ドットデータに分配する分配手段と、
    を備え、
    前記分配手段は、前記第1のノズル列セットと前記第2のノズル列セットが記録媒体にドットを重ねて形成する重複ドットが、前記第1のノズル列セットと前記第2のノズル列セットの同サイズのドットで記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記分配手段は、前記重複ドットが、前記第1のノズル列セットの大ドットノズル列と前記第2のノズル列セットの大ドットノズル列で記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記分配手段は、前記重複ドットが、前記第1のノズル列セットの小ドットノズル列と前記第2のノズル列セットの小ドットノズル列で記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記分配手段は、前記第1プレーン用の大ドットデータと前記第2プレーン用の大ドットデータの夫々が、一定の空間周波数で配置されるように前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記分配手段は、前記第1プレーン用の大ドットデータと前記第2プレーン用の大ドットデータが重複する位置が、一定の空間周波数で配置されるように前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記分配手段は、前記重複ドットが、前記第1のノズル列セットと前記第2のノズル列セットの同サイズでありながら、前記入力画像データが示す階調に応じて異なるサイズのドットで記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 大ドットを記録するノズルを配列した大ドットノズル列と、小ドットを記録するノズルを配列した小ドットノズル列を有する記録ヘッドを、記録媒体の同一画像領域に対し複数の記録走査を行うことによって、画像を記録するための画像処理を実行する画像処理装置であって、
    記録媒体に記録した画像が目標の濃度となるように、前記大ドットノズル列の吐出特性および前記小ドットノズル列の吐出特性から、大ドットと小ドットを記録する割合を規定する大小ドット分配率を決定する決定手段と、
    前記同一画像領域に対する入力画像データに基づいて、前記複数の記録走査のうち第1の走査に対応した第1プレーン用多値データと、第2の走査に対応した第2プレーン用多値データを生成する生成手段と、
    前記第1プレーン用多値データおよび前記第2プレーン用多値データの夫々に量子化処理を行って第1プレーン用量子化データおよび第2プレーン用量子化データを生成する量子化手段と、
    前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを、前記決定手段によって決定された大小ドット分配率に従って、第1プレーン用の大ドットデータと小ドットデータ、および第2プレーン用の大ドットデータと小ドットデータに分配する分配手段と、
    を備え、
    前記分配手段は、前記第1の走査と前記第2の走査が記録媒体にドットを重ねて形成する重複ドットが、前記第1の走査と前記第2の走査において同サイズのドットで記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする画像処理装置。
  8. 大ドットを記録するノズルを配列した大ドットノズル列と、小ドットを記録するノズルを配列した小ドットノズル列を有するノズル列セットの複数を、記録媒体の同一画像領域に対し相対移動させることによって、画像を記録するための画像処理方法であって、
    記録媒体に記録した画像が目標の濃度となるように、前記大ドットノズル列の吐出特性および前記小ドットノズル列の吐出特性から、大ドットと小ドットを記録する割合を規定する大小ドット分配率を決定する決定工程と、
    前記同一画像領域に対する入力画像データに基づいて、前記複数のノズル列セットのうち第1のノズル列セットに対応した第1プレーン用多値データと、第2のノズル列セットに対応した第2プレーン用多値データを生成する生成工程と、
    前記第1プレーン用多値データおよび前記第2プレーン用多値データの夫々に量子化処理を行って第1プレーン用量子化データおよび第2プレーン用量子化データを生成する量子化工程と、
    前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを、前記決定工程によって決定された大小ドット分配率に従って、第1プレーン用の大ドットデータと小ドットデータ、および第2プレーン用の大ドットデータと小ドットデータに分配する分配工程と、
    を有し、
    前記分配工程は、前記第1のノズル列セットと前記第2のノズル列セットが記録媒体にドットを重ねて形成する重複ドットが、前記第1のノズル列セットと前記第2のノズル列セットの同サイズのドットで記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする画像処理方法。
  9. 大ドットを記録するノズルを配列した大ドットノズル列と、小ドットを記録するノズルを配列した小ドットノズル列を有する記録ヘッドを、記録媒体の同一画像領域に対し複数の記録走査を行うことによって、画像を記録するための画像処理方法であって、
    記録媒体に記録した画像が目標の濃度となるように、前記大ドットノズル列の吐出特性および前記小ドットノズル列の吐出特性から、大ドットと小ドットを記録する割合を規定する大小ドット分配率を決定する決定工程と、
    前記同一画像領域に対する入力画像データに基づいて、前記複数の記録走査のうち第1の走査に対応した第1プレーン用多値データと、第2の走査に対応した第2プレーン用多値データを生成する生成工程と、
    前記第1プレーン用多値データおよび前記第2プレーン用多値データの夫々に量子化処理を行って第1プレーン用量子化データおよび第2プレーン用量子化データを生成する量子化工程と、
    前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを、前記決定工程によって決定された大小ドット分配率に従って、第1プレーン用の大ドットデータと小ドットデータ、および第2プレーン用の大ドットデータと小ドットデータに分配する分配工程と、
    を有し、
    前記分配工程は、前記第1の走査と前記第2の走査が記録媒体にドットを重ねて形成する重複ドットが、前記第1の走査と前記第2の走査において同サイズのドットで記録されるように、前記第1プレーン用量子化データおよび前記第2プレーン用量子化データのそれぞれを分配することを特徴とする画像処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108602346A (zh) * 2015-12-07 2018-09-28 科迪华公司 用于以改进的均匀性和打印速度制造薄膜的技术
JP2019030973A (ja) * 2017-08-04 2019-02-28 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法

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