JP2019030973A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3段階以上の大きさのドットを用いて階調を表現するインクジェット記録装置において、粒状感を抑えつつ滑らかな階調表現を行う。【解決手段】大ドットに対応する第1の多値データより第1の記録データを、中ドットに対応する第2の多値データより第2の記録データを、小ドットに対応する第3の多値データより第3の記録データを生成する。第1、第2、第3の多値データが所定値の場合、第2の記録データによるドット記録画素と、第3の記録データによるドット記録画素との重畳数を、第1の記録データによるドット記録画素と、第2の記録データによるドット記録画素との重畳数よりも多くする。【選択図】図7

Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。特に、大、中、小のような3段階以上の大きさのドットを用いて階調を表現する場合の疑似中間調処理に関する。
擬似中間調処理の量子化処理としては、誤差拡散処理やディザ処理が知られている。特にディザ法については、処理の負担が少なく高速処理が可能であることから、インクジェット記録装置などで有用されている。一方、インクジェット記録装置においては、階調性を高めるために大ドットと小ドットのような複数段階の大きさのドットを用いるものがある。
特許文献1では、大ドットと小ドットを用いるインクジェット記録装置において、大ドットと小ドットで閾値を反転させたディザマトリクスを用いることにより、粒状感を抑えながら滑らかな階調表現を行う方法が開示されている。
特開2007−331352号公報
特許文献1のように、大ドットと小ドットの2段階のドットを用いて画像を記録する場合、これら2段階のドットについて閾値を反転したディザマトリクスを用意することが出来る。結果、大ドットと小ドットを重畳させることなく排他の位置に記録して、粒状感を抑制することができる。
しかしながら、大ドット、中ドット、小ドットのような3段階以上のドットを用いる場合、これらの間で閾値を反転したディザマトリクスを用意することは出来ない。このため、これら3種類のドットのうち少なくとも2種類のドットは互いに重畳する状況が発生するが、その重畳の組み合わせや、分散の状態によっては粒状感が劣化してしまう場合がある。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものである。よってその目的とするところは、3段階以上の大きさのドットを用いて階調を表現するインクジェット記録装置において、粒状感を抑えつつ滑らかな階調表現を行うことが可能なインクジェット記録のための画像処理装置を提供することである。
そのために本発明は、第1のインクと、該第1のインクよりもドットのサイズが小さい第2のインクと、該第2のインクよりもドットのサイズが小さい第3のインクと、を用いて、記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、前記記録媒体の所定の領域に記録される画像に対応する第1、第2、第3の多値データであって、前記第1のインクの階調値を示す前記第1の多値データと、前記第2のインクの階調値を示す前記第2の多値データと、前記第3のインクの階調値を示す前記第3の多値データと、を取得する取得手段と、前記第1の多値データを量子化して前記所定の領域内の複数の画素に対する前記第1のインクの吐出を定める第1の記録データを生成し、前記第2の多値データを量子化して前記複数の画素に対する前記第2のインクの吐出を定める第2の記録データを生成し、前記複数の画素に対する前記第3の多値データを量子化して前記第3のインクの吐出を定める第3の記録データを生成する量子化手段と、を有し、前記量子化手段は、前記第1、第2、第3の多値データが示し得る階調値のうちの中間の階調値を所定値とした場合、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、前記第3の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第3の記録データによって前記第3のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数が、前記第1の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第1の記録データによって前記第1のインクの吐出が定められる画素と、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数よりも多くなるように、前記第1、第2、第3の記録データを生成することを特徴とする。
本発明によれば、全階調領域において粒状感を目立たせることなく一様な画像を出力することが可能となる。
(a)および(b)は、インクジェット記録装置の内部構成図である。 (a)および(b)は記録ヘッドを吐出口面側から見た図である。 インクジェット記録装置における制御の構成を示すブロック図である。 CPUが実行する一連の画像処理を説明するためのブロック図である。 1次元ルックアップテーブルの例を示す図である。 (a)および(b)は、ディザマトリクスの一例を示す図である。 第1の実施形態におけるドットの記録状態を示す図である。 第1の実施形態の効果を説明するための比較例を示す図である。 第1の実施形態の効果を説明するための比較例を示す図である。 第1の実施形態の効果を説明するための比較例を示す図である。 (a)および(b)は記録ヘッドを吐出口面側から見た図である。 CPUが実行する一連の画像処理を説明するためのブロック図である。 CPUが実行する解像度変換の様子を示す図である。 第2の実施形態におけるドットの記録状態を示す図である。 第2の実施形態の効果を説明するための比較例を示す図である。 第2の実施形態の効果を説明するための比較例を示す図である。 第2の実施形態の効果を説明するための比較例を示す図である。
(第1の実施形態)
図1(a)および(b)は、本実施形態で使用するインクジェット記録装置1の内部構成図である。図1(a)は記録部全体の斜視図、同図(b)は記録ヘッド102の記録動作を説明するための拡大側面図である。
インクジェット方式の記録ヘッド102とこれにインクを供給するための複数のインクカートリッジ101を搭載したキャリッジ106は、キャリッジシャフト109とキャリッジベルト108に案内支持されながら、±X方向に移動する。本実施形態の記録ヘッド102は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインクを吐出可能とし、キャリッジ106には、これらインクに対応する4つのインクカートリッジ101が、個別に着脱可能になっている。
記録ヘッド102が対向する位置には、記録媒体Pを下方(−Z方向側)から支持するプラテン107が配備されており、記録ヘッド102より吐出されたインクを受ける領域の記録媒体Pの平滑性を維持している。給紙ローラ対105は、記録が行われる前の記録媒体Pを挟持し、これをプラテン107上に給送する。搬送ローラ103およびこれに従動する補助ローラ104は、記録が行われた後の記録媒体Pを挟持し、これを装置外部に排出する。搬送ローラ103と補助ローラ104から成るローラ対および給送ローラ対105が、記録ヘッド102による記録部の前後で所定のニップ圧で記録媒体Pを挟持することにより、記録媒体の平滑性が維持される。
以上の構成のもと、記録ヘッド102が記録データに従って−Z方向にインクを吐出しながらキャリッジ106が所定の速度でX方向に移動することにより、1バンド分の記録主走査が行われる。1回分の記録主走査が行われるたびに給紙ローラ対と搬送ローラ103が回転し、記録媒体Pを1バンド分の幅に対応する距離だけY方向に搬送する。そして、上記のような記録主走査と搬送動作とを交互に繰り返すことにより、記録媒体Pに段階的に画像が形成されていく。記録動作を行っていないとき、キャリッジ106はホームポジションhで待機し、記録ヘッド102の吐出口面はキャップ部材によってキャップされる。ホームポジションhにおいては、記録ヘッド102に対する様々なメンテナンス処理を行うこともできる。
図2(a)および(b)は本実施形態で使用する記録ヘッド102を吐出口面側(−Z方向側)から見た図である。吐出口面においては、図2(a)に示すように、ブラックインクを吐出ノズル列K、シアンインクを吐出するノズル列C、マゼンタインクを吐出するノズル列M、イエローインクを吐出するノズル列Yが、X方向に配置している。
図2(b)は、ノズル列Kを更に拡大して示した図である。ノズル列Kは、大きな口径のノズルが配列して成る大ノズル列201、中程度の口径のノズルが配列して成る中ノズル列202、小さな口径の小ノズルが配列して成る小ノズル列203を含んでいる。いずれのノズル列もY方向に600dpiのピッチ(約42μmの間隔)で128個のノズルが配置している。大ノズルは、約4plのインク滴を吐出して記録媒体に直径40μm程度の大ドット(第1のドット)を形成する。中ノズルは、約2plのインク滴を吐出して記録媒体に直径30μm程度の中ドット(第2のドット)を形成する。小ノズルは、約1plのインク滴を吐出して記録媒体に直径20μm程度の小ドット(第3のドット)を形成する。
本実施形態において、各ノズルの直下(+Z方向)には不図示のヒータ(電気熱変換素子)が設置されている。そして、記録信号に従ってヒータに電圧が印加されると、これに接触するインク中に膜沸騰が生じ、生成された泡の成長エネルギによってノズルからインクが滴として吐出される仕組みになっている。なお、図2(b)では説明のため、ブラックインクのノズル列Kについてのみ示したが、他のノズル列C、M、Yについても同様の構成を有するものとする。
図3は、本発明の画像処理装置として機能するインクジェット記録装置1における制御の構成を説明するためのブロック図である。主制御部300は、演算、選択、判別、制御などの処理動作を実行するCPU301、CPU301によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM302、記録データのバッファ等として用いられるRAM303、および入出力ポート304等を備えている。EEPROM313には、画像処理に必要なパラメータやディザマトリクスが格納されている。後述するような本発明の特徴的な画像処理は、CPU301がROM302に記憶されたプログラムやEEPROMに記憶された情報に従って、RAM303をワークエリアとして使用しながら実行するものである。
LFモータ309は、搬送ローラ103や給送ローラ対105を回転させるためのモータである。CRモータ310は、キャリッジ106を±X方向に移動させるためのモータである。LFモータ309を駆動する駆動回路305、CRモータ310を駆動させる駆動回路306、記録ヘッド102を駆動させる駆動回路307は、入出力ポート304を介して主制御部300を接続されており、CPU301によってその動作が制御される。インターフェイス回路311は、外部に接続されたホストコンピュータ312と制御部300との間で、情報の授受を行う。図ではホストコンピュータ312として示しているが、インクジェット記録装置1に画像を提供できる装置であれば、デジタルカメラやスキャナ、スマートフォンなど他のデバイスであってもよい。
図4は、ホストコンピュータ312より印刷ジョブが入力されてきた場合に、受信した画像データに対してCPU301が実行する一連の画像処理を説明するためのブロック図である。本例において、ホストコンピュータ312から受信する画像データは、RGBの多値データである。より詳しくは、0〜255の輝度情報を表す各色8ビットのR、G、B信号が、600dpiの解像度で配列する画素のそれぞれについて対応づけられた画像データである。
CPU301は、受信した画像データをまずRAM303に展開する(401)。次に、この多値画像データに対し色処理A402を実行する。色処理A402とは、ホストコンピュータ312で表現される色空間と、インクジェット記録装置1で表現可能な色空間との対応づけを行うための信号値変換処理である。具体的には、予めROM302に格納されている3次元ルックアップテーブルを参照し、600dpiのRGB8ビット信号を、同じく600dpiのR´G´B´8ビット信号に変換する。
次に、CPU301は、色処理B403を実行する。色処理B403は、RGBの輝度信号を、インクジェット記録装置1が使用するインク色CMYKの濃度信号に対応づけるための信号値変換処理である。具体的には、予めROM302に格納されている3次元ルックアップテーブルを参照し、600dpiのR´G´B´8ビット信号を、600dpiのCMYK8ビット信号に変換する。
次にCPU301は、階調補正処理404を実行する。階調補正処理404は、一般的には、入力濃度信号KCMYと、実際に記録媒体で表現される光学濃度の線形性を確保するために行う処理である。本実施形態では、この階調補正処理404において、大ドット、中ドット、小ドットへのデータ分配を行う。具体的には、予めROM302に格納されている各色の1次元ルックアップテーブルを参照し、600dpiのCMYK8ビット信号を、600dpiのCl、Cm、Cs、Ml、Mm、Ms、Yl、Ym、Ys、Kl、Km、Ksの各6ビット信号に変換する。ここで、添え字のl、m、sは各色の大ドット、中ドット、小ドットをそれぞれ示している。すなわち、CPU301は、ブラック用の1次元ルックアップテーブルを参照することにより、Kの8ビット信号(0〜255)をKl、Km、Ksの6ビット信号(0〜63)に変換する。また、シアン用の1次元ルックアップテーブルを参照することによりCの8ビット信号をCl、Cm、Csの6ビット信号に変換し、マゼンタ用の1次元ルックアップテーブルを参照することによりMの8ビット信号をMl、Mm、Msの6ビット信号に変換する。更に、イエロー用の1次元ルックアップテーブルを参照することによりYの8ビット信号をYl、Ym、Ysの6ビット信号に変換する。
図5は、ブラック用の1次元ルックアップテーブルの例を示す図である。横軸に示す入力信号値は色処理変換Bから出力される8ビット256階調の濃度信号値Kに対応する。縦軸は階調補正処理404の出力信号値(0〜63)である。図では各濃度信号値Kに対応する大ドット用の出力信号値Kl、中ドット用の出力信号値Km、小ドット用の出力信号値Ksをそれぞれ示している。本実施形態では、大ドット用の出力信号値Kl、中ドット用の出力信号値Km、小ドット用の出力信号値Ksのそれぞれについて最大値を63(6ビット)としている。
入力信号値Kが小さい領域(K=0〜85)では、小ドット用の出力信号値Ksのみが入力信号値Kとともに増加し、中ドット用の出力信号値Kmおよび大ドット用の出力信号値Klは0を維持している。入力信号値K=85で小ドット用の出力信号値Ksが最大値(63)に達すると、小ドット用の出力信号値Ksは最大値(63)を維持したまま、中ドット用の出力信号値Kmが上昇を開始する。
入力信号値K=170で中ドット用の出力信号値Kmが中央値(31)に達すると、中ドット用の出力信号値Kmは中央値(31)を維持したまま、大ドット用の出力信号値Klが上昇を開始し、小ドット用の出力信号値Ksは減少を開始する。そして、入力信号値K=213で、小ドット用の出力信号値Ks、中ドット用の出力信号値Km、大ドット用の出力信号値Klは等しい値(31)に統一される。
入力信号値Kが最大値(255)のとき、小ドット用の出力信号値Ksは0となり、中ドット用の出力信号値Kmは31を維持し、大ドット用の出力信号値Klは最大値(63)となる。
階調補正処理404において、大ドット、中ドット、小ドットの出力信号値を入力信号値Kに対しこのように変化させることにより、入力信号値Kと記録媒体で表現される光学濃度をほぼ線形な関係にすることができる。ここでは、ブラックKについてのみ説明したが、シアンC、マゼンタM、イエローYについても、それぞれ同様のテーブルが用意され同様の変換処理が行われる。
図4に戻る。階調補正処理404によって得られた各色の大ドット、中ドット、小ドット用の多値データのそれぞれは、2値量子化処理405が施される。具体的には、予め用意されたディザマトリクスに記憶された閾値と比較することにより、記録(1)または非記録(0)を示す2値データ(1ビット)に変換される。この2値量子化処理によって、Cl、Cm、Cs、Ml、Mm、Ms、Yl、Ym、Ys、Kl、Km、Ksの6ビット信号は、Cl´、Cm´、Cs´、Ml´、Mm´、Ms´、Yl´、Ym´、Ys´、Kl´、Km´、Ks´の1ビット信号に変換される。
その後、これら2値データは、入出力ポート304を介して駆動回路307に転送され、記録ヘッド102は、記録(1)とされた画素に対応するノズルよりインクを吐出し、記録媒体にドットを形成する。
図6(a)および(b)は、2値量子化処理で使用するディザマトリクスの一例を示す図である。図6(a)はブラックの大ドット用信号値(Kl)に用いるディザマトリクスを示し、同図(b)はブラックの中ドット用信号値(Km)と小ドット用信号値(Ks)で共通に用いるディザマトリクスを示している。両図において、個々の四角は600dpiの1画素に対応し、表示されている数字は個々の画素に対応して用意されている閾値である。対応する画素の入力信号値(Kl、Km、Ks)が、閾値よりも大きければ、当該画素の出力信号値(Kl´、Km´、Ks´)は“1”(記録)となる。対応する画素の入力信号値(Kl、Km、Ks)が、閾値以下であれば、当該画素の出力信号値(Kl´、Km´、Ks´)は“0”(非記録)となる。
ここでは、説明を簡単にするため、4画素×4画素領域のディザマトリクスを示しているが、実際には128画素×128画素以上の更に大きなディザマトリクスであることが好ましい。
図6(a)および(b)を比較すると分かるように、これら2つのディザマトリクスに記憶されている閾値(0〜62)は、互いに反転(一方の閾値=62−他方の閾値)の関係にある。このため、図6(a)を参照する大ドットデータが“1”(記録)となりやすい画素は、図6(b)を参照する中ドットデータと小ドットデータでは“1”(記録)となり難い。反対に、小ドットデータおよび中ドットデータが“1”(記録)となりやすい画素は、大ドットデータは“1”(記録)となり難い。
図7は、上記ディザマトリクスを用いて2値量子化した場合の、記録媒体におけるドットの記録状態をいくつかの入力信号値Kについて示す図である。
最上段は、階調補正処理404に対するブラックの入力信号Kを示している。また、その下段には、階調補正処理404の出力値である大ドット用の多値信号値Klと2値量子化の結果Kl´、中ドット用の多値信号値Kmと2値量子化の結果Km´、小ドット用の多値信号値Ksと2値量子化の結果Ks´をこの順番で示している。更に最下段には、2値量子化の出力値Kl´、Km´、Ks´に基づいてインクを吐出した場合の、記録媒体におけるドット配列状態を示している。ここでは、ディザマトリクスに対応する4×4画素領域の全画素に、同値の入力信号Kが入力された場合を示している。
図5でも示すように、K=0〜85では、Ks≧0且つKm=Kl=0であるので、小ドットのみが記録され、中ドットと大ドットは記録されない。
85<K≦170では、Ks>0、Km≧0、Kl=0であるので、小ドットと中ドットが記録され、大ドットは記録されない。この間、小ドットの信号値Ksは最大値(K=63)を維持しており、その状態で小ドットと中ドットは、図6(b)に示す同一のディザマトリクスが用いられる。よって、4×4画素領域は小ドットのみが記録される画素と、小ドットと中ドットが重畳して記録される画素が混在し、中ドットのみが記録される画素は存在しない。
170<K≦213では、Ks≧0、Km≧0、Kl≧0であるので、小ドット、中ドット、大ドットの全てが記録される。この間、小ドットの信号値Ksは最大値(Ks=63)から徐々に減少し、中ドットの信号値Kmは中間値(Km=31)を維持し、大ドットの信号値Klは徐々に上昇する。小ドット用のディザマトリクスと大ドット用のディザマトリクスは反転の関係にあるため、小ドットが記録され難い画素(すなわちK=170の状態から小ドットが除去される画素)から、大ドットは記録される。結果、画像領域は小ドットと中ドットが重畳して記録される画素が半数を占め、他の画素は小ドットのみが記録される画素と、大ドットのみが記録される画素が混在する。中ドットのみが記録される画素は存在しない。そして、K=213においては、Kl=Km=Ks=31となり、小ドットが単独で記録されていた画素の全てが大ドットに置き換えられる。結果、全画素の半数は大ドットのみが記録され、残りの半数が小ドットと中ドットが重畳して記録され、大ドットと中ドットが重畳して記録される画素は存在しない。
213<K≦255においても、Ks≧0、Km≧0、Kl≧0であるので、小ドット、中ドット、大ドットの全てが記録される。但しこの間、小ドットが単独で記録されていた画素は既に大ドットに置き換えられており、残りの画素は中間値(Km=31)を維持する中ドットが記録されている。よって、213<K≦255の領域では、中ドットと重畳されている小ドットが徐々に大ドットに置き換えられていく。すなわち、画像領域は大ドットのみが記録される画素が半数を占め、他の画素は小ドットと中ドットが重畳して記録される画素と、大ドットと中ドットが重畳して記録される画素が混在する。
この際、Kの値が大きくなるに連れ、小ドットと中ドットが重畳して記録される画素の数は徐々に減少し、大ドットと中ドットが重畳して記録される画素の数は徐々に増加し、Kが213よりも所定以上大きくなった段階で、両者の大小関係は逆転する。そして、最大値(K=255)では、Kl=63、Km=31、Ks=0となり、全画素の半数は大ドットのみが記録され、残りの半数が大ドットと中ドットが重畳して記録される。
このような本実施形態によれば、ハイライト部から中間濃度領域(0≦K<128)において、個別の粒状感が最も目立ち難い小ドットを画像全域に徐々に追加させていく。そして、画像全域が小ドットで埋め尽くされた濃度(K=85)以降は、全ての画素に小ドット、小ドットと中ドットの重畳ドット、大ドット、大ドットと中ドットの重畳ドットのいずれかを濃度値Kに応じて入れ替わり配置し、空白画素を存在させない。特に、Ks、Km、Klの全てが0より大きく、小ドット、中ドット、大ドットの全てが画素領域に記録されるような階調領域(170<K)において、従来よりも粒状感を抑えつつ滑らかな階調性を得られることができる。結果、階調に応じた濃度を、粒状感を抑えつつ一様性を維持しながら好適に表現することが可能となる。
ところで、以上のような本実施形態の効果は、図6(a)および(b)で示した互いに反転の関係にあるディザマトリクスを、一方は小ドットと中ドットで、他方は大ドットで使用することで得られるものである。
図8〜図10は、前記構成に基づく本実施形態の効果を説明するための比較例である。図8は、大ドット、中ドット、小ドットの全てで、図6(a)で示すディザマトリクスを共通に用いた場合を図7と同様に示した図である。図9は、大ドットと中ドットでは図6(a)に示すディザマトリクスを共通で用い、小ドットでは図6(b)で示すディザマトリクスを用いた場合を示した図である。図10は、大ドットと小ドットでは図6(a)に示すディザマトリクスを共通で用い、中ドットでは図6(b)で示すディザマトリクスを用いた場合を示した図である。いずれについても、階調補正処理404については、図5に示す1次元ルックアップテーブルを使用している。
図8の場合、170<K≦213において、小ドットが除去される画素に大ドットは追加されず、大ドットは中ドットに重畳して追加される。このため、画像領域においては、小ドットが除去された空白画素と、大ドットと中ドットの重畳ドットが混在することになる。すなわち、K=213の前後では、大ドットと中ドットが重畳して記録されるドットの粒状感が目立ってしまう。
図9の場合、図8のような空白画素は発生しない。しかしながら、K=213の前後では、小ドットと、大ドットと中ドットの重畳ドット、が混在することになる。このような小ドットと、大ドットと中ドットの重畳ドット、の組み合わせは、図7に示した大ドットと、小ドットと中ドットの重畳ドット、の組み合わせに比べ、2種類のドットの大きさの差が目立ち易い。よって、図9のような状態は、空白領域が生じる図8の状態ほどではないものの、図7の状態に比べれば粒状感が目立ってしまう。
図10の場合、K=213の前後では、中ドットと、大ドットと小ドットの重畳ドット、が混在することになる。このような、中ドットと、大ドットと小ドットの重畳ドット、の組み合わせも、図7に示した大ドットと、小ドットと中ドットの重畳ドット、の組み合わせに比べれば、2種類のドットの大きさの差が目立ち易い。よって、図10のような状態は、図8や図9の状態ほどではないものの、図7の状態に比べればやはり粒状感が目立ってしまう。
以上説明したように、本実施形態によれば、サイズの異なる3種類のドットを用いて画像を記録するインクジェット記録装置のための疑似中間調処理において、大ドットと小ドットを同じディザマトリクスを用いて量子化する。そして、中ドットについては大ドットと小ドットが使用するディザマトリクスの閾値を反転した形態のディザマトリクスを用いて量子化する。これにより、全階調領域において粒状感を目立たせることなく一様な画像を出力することが可能となる。
(第2の実施形態)
本実施形態においても、図1および図3に示したインクジェット記録装置を用いる。
図11(a)および(b)は、本実施形態で使用する記録ヘッド102を吐出口面側(−Z方向側)から見た図である。本実施形態においては、ブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローのインクを吐出するためのノズル列をそれぞれ2列ずつ備えるものとする。そして、これら2列ずつのノズル列は、図11(a)に示すように、Z方向において対照的に配置されている。このため、記録媒体Pにおいては、±X方向における記録ヘッド102の移動方向によらず、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順にインクが付与される。
図11(b)は、ノズル列K1およびK2を更に拡大して示した図である。ノズル列K1もK2も、大ノズル列1101、中ノズル列1102、小ノズル列1103をそれぞれ備えており、いずれのノズル列もY方向に600dpiのピッチ(約42μmの間隔)で128個のノズルが配置している。但し、ノズル列K1の大ノズル列1101はノズル列K2の大ノズル列1101に対し、−Y方向に半ピッチ分だけずれて配置している。同様に、ノズル列K1の小ノズル列1103もノズル列K2の小ノズル列1103に対し、−Y方向に半ピッチ分だけずれて配置している。一方、ノズル列K1の中ノズル列1102はノズル列K2の中ノズル列1102に対し、+Y方向に半ピッチ分だけずれて配置している。
以上の構成のもと、記録ヘッド102をX方向に移動させながら、個々のノズルよりインクを吐出させることにより、記録媒体PにおいてはY方向に1200dpiの解像度で大、中、小のドットを記録することが出来る。なお、図では説明のため、ブラックインクのノズル列Kについてのみ示したが、他のノズル列C、M、Yについても同様の構成を有するものとする。
図12は、ホストコンピュータ312より印刷ジョブが入力されてきた場合に、受信した画像データに対して本実施形態のCPU301が実行する一連の画像処理を説明するためのブロック図である。第1の実施形態で説明した図4と異なる点は、解像度変換処理1206と、ノズル列分配処理1207が追加されていることである。2値量子化処理405までの処理は第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
解像度変換処理1206において、CPU301は、予めROM302に記憶されているマスクパターンを用い、600dpi×600dpiの2値データを、600dpi×1200dpiの2値データに解像度変換する。
図13(a)および(b)は、CPU301が実行する解像度変換の様子を示す図である。図13(a)は大ドットと小ドットにおける解像度変換の様子、図13(b)は中ドットにおける解像度変換の様子をそれぞれ示している。
図の左側は、2値量子化205の出力データKl´、Km´、Ks´であり、ここでは600dpi×600dpiの4画素×4画素領域に含まれる全ての画素の信号値が「1」である場合を示している。一方、図の右側は、解像度変換処理1206の出力データKl´´、Km´´、Ks´´である。左側に示した600dpi×600dpiの4画素×4画素領域は、600dpi×1200dpiの高解像度画素においては4画素×8画素領域に相当する。変換後の2値データにおいては、高解像度画素の4画素×8画素領域に含まれる個々の画素について、「1」(記録)または「0」(非記録)が定められている。
このようなデータ変換を行うために、本実施形態では、600×600dpiの「1」(記録)と「0」(非記録)のそれぞれについて、インデックスパターンを予め用意しておく。インデックスパターンとは、図の右側に示すようなパターンで有り、600×1200dpiの各画素について、ドットを記録する画素(1)と記録しない画素(0)を予め定めたパターンである。CPU301は、2値量子化205の出力データKl´、Km´、Ks´に対応するインデックスパターンを参照し、図の右側に示すような、出力データKl´´、Km´´、Ks´´を取得する。なお、図13(a)および(b)においては、互いに排他の関係にあるインデックスパターンを用意した場合を示している。
図12に戻る。解像度変換処理1206が完了すると、CPU301は得られた出力データKl´´、Km´´、Ks´´に対しノズル列分配処理1207を実行する。
再度図13を参照すると、図の右側に示す、Kl´´、Km´´、Ks´´において、Y方向に配列する8画素は、図11(b)に示すノズル列K1またはK2のいずれか一方に対応する。例えば、図13(a)の右側に示す大ドットデータKl´´および小ドットデータKs´´の場合、1、3、5、7の奇数行目の画素はノズル列K1に対応し、2、4、6、8の偶数行目の画素はノズル列K2に対応する。一方、図13(b)の右側に示す中ドットデータKm´´の場合、1、3、5、7の奇数行目の画素はノズル列K2に対応し、2、4、6、8の偶数行目の画素はノズル列K1に対応する。ノズル列分配処理1207では、600dpi×1200dpiで配列する個々の画素データを、ノズル列K1またはK2のうち、対応するノズル列に分配する。結果、Kl´´、Km´´、Ks´´データは、Kl1´´、Kl2´´、Km1´´、Km2´´、Ks1´´、Ks2´´に変換される。他のインク色についても同様である。
その後は第1の実施形態と同様である。すなわち、上記2値データは、入出力ポート304を介して駆動回路307に転送され、記録ヘッド102は、記録(1)とされた画素に対応するノズル列のノズルよりインクを吐出し、記録媒体にドットを形成する。
図14は、本実施形態におけるドットの記録状態を図7と同様に示す図である。K=0〜85では、4×8画素の画素領域に小ドットのみが記録される。小ドットが記録される画素は、マスクパターンによってドットの記録が許容される画素位置であり、図13(a)においてグレーで示された画素位置である。K=85では、奇数行面の画素と偶数行面の画素に均等にドットが記録されている。
85<K≦170では、小ドットと中ドットが記録される。600dpiの画素単位では、小ドットのみが記録される画素と、小ドットと中ドットの両方が記録される画素が混在するが、600dpi×1200dpiの画素単位では、小ドットと中ドットは隣接する画素に記録される。これは、小ドットと中ドットが図13(a)および(b)に示すような互いに排他の関係にまるマスクパターンを用いているためである。以後、このようにY方向において1200dpiの隣接する画素位置に2つのドットが記録されて接合した状態を接合ドットを呼ぶ。
170<K≦255では、小ドット、中ドット、大ドットの全てが記録される。小ドットと大ドットは、解像度変換処理1206で使用するマスクパターンが等しく、小ドット用のディザマトリクスと大ドット用のディザマトリクスは反転の関係にある。このため、小ドットが徐々に除去される画素位置から大ドットは記録され、全ての小ドットが大ドットに置き換えられた後は、中ドットに隣接する位置に大ドットが追加される。
以上説明した本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、ハイライト部から中間濃度領域において、個別の粒状感が最も目立ち難い小ドットを画像全域に徐々に追加させていく。そして、600dpiの画素領域が小ドットで埋め尽くされた以降は、全ての画素に小ドット、小ドットと中ドットの接合ドット、大ドット、大ドットと中ドットの接合ドットのいずれかが濃度値Kに応じて入れ替わり配置される。つまり、600dpi単位の空白画素は存在しない。結果、階調値に応じた濃度を、粒状感を抑えつつ一様性を維持しながら好適に表現することが可能となる。
ところで、本実施形態においても、このような効果は、図6(a)および(b)で示した互いに反転の関係にあるディザマトリクスを、一方は小ドットと中ドットで、他方は大ドットで使用することで得られるものである。
図15〜17は、本実施形態の効果を説明するための比較例である。図15は、大ドット、中ドット、小ドットの全てで、図6(a)で示すディザマトリクスを共通に用いた場合を図14と同様に示した図である。図16は、大ドットと中ドットでは図6(a)に示すディザマトリクスを共通で用い、小ドットでは図6(b)で示すディザマトリクスを用いた場合を示した図である。図17は、大ドットと小ドットでは図6(a)に示すディザマトリクスを共通で用い、中ドットでは図6(b)で示すディザマトリクスを用いた場合を示した図である。いずれについても、階調補正処理404については、図5に示す1次元ルックアップテーブルが使用し、解像度変換処理1206では、図13(a)および(b)に示すマスクパターンを使用している。
図15の場合、小ドットが除去される画素に大ドットは追加されず、大ドットは除去されない小ドットに重畳して追加される。このため、画像領域内においては、600dpiの空白画素と、大ドットと中ドットの接合ドットが混在することになる。すなわち、K=213の前後では、大ドットと中ドットが隣接して記録される接合ドットの粒状感が目立ってしまう。
図16の場合、図15のような600dpiの空白画素は発生しない。これは、図15で空白だった画素に小ドットが配置されるためである。しかしながら、本例の場合、大ドットと中ドットと小ドットがY方向に隣接して構成される大きな接合ドットが1200dpiの空白画素を挟んで配置した状態となる。よって、空白領域が生じる図15の状態ほどではないものの、図14の状態に比べれば粒状感が目立ち一様性が損なわれてしまう。
図17の場合、K=213の前後では、中ドットと、大ドットと小ドットの重畳ドット、が混在することになる。このような、中ドットと、大ドットと小ドットの重畳ドット、の組み合わせも、図14に示した大ドットと、小ドットと中ドットの接合ドット、の組み合わせに比べれば、2種類のドットの大きさの差が目立ち易い。よって、図17のような状態は、図15や図16の状態ほどではないものの、図14に示す本実施形態に比べればやはり粒状感が目立ってしまう。
以上説明したように、本実施形態によれば、サイズの異なる3種類のドットを用いて画像を記録するインクジェット記録装置のための疑似中間調処理において、大ドットと小ドットを同じディザマトリクスを用いて量子化する。そして、中ドットについては大ドットと小ドットが使用するディザマトリクスの閾値を反転した形態のディザマトリクスを用いて量子化する。その上で、量子化後の2値データを、大ドットと小ドットでは同じインデックスパターン、中ドットについては大ドットと小ドットが使用するインデックスパターンとは排他の関係のインデックスパターンを用いて解像度変換した後、対応するノズルで記録している。これにより、全階調領域において粒状感を目立たせることなく一様な画像を出力することが可能となる。
なお、以上説明した実施形態において、大ドットと小ドットのためのディザマトリクスとしては、例えばブルーノイズ特性を有するディザマトリクスを採用することが好ましい。ブルーノイズ特性を有するディザマトリクスを採用すれば、低階調領域における小ドットの分散性を好適に高めることができるので、ハイライト領域から高濃度領域に渡る全階調領域において、更に粒状感を抑制することができる。
また、以上では互いに反転の関係にある2つのディザマトリクスを用意したが、本実施形態は、必ずしもこのような形態に限定されるものではない。例えば、ブルーノイズ特性を有するディザマトリクスを1つ用意し、小ドットと大ドットはこれをそのまま用い、中ドットについては、2値量子化処理の工程中に処理対象画素に対応する閾値を反転して新たな閾値を求めても良い。このようにすれば、上記で説明した実施形態よりもROM302などのメモリの容量を削減することができる。
また、以上では、大ドット、中ドット、小ドットの全てが同数ずつ記録される濃度の所定値K=213において、小ドットと中ドットによる重畳ドット(または接合ドット)と、大ドットの2種類のドットを同数ずつ混在させる形態とした。すなわち、大ドットと中ドットによる重畳ドットと、小ドットと大ドットによる重畳ドットの数を0とした。これは、濃度値K=213においてKl=Km=Ksとなるような図5に示す1次元のルックアップテーブルと、反転の関係を有する図6に示す2つのディザマトリクスを用いることによって得られる状態である。
しかしながら、本発明は必ずしもこのような状態に限定されるものではない。Kl=Km=Ksとなる濃度値の近傍において、小ドットと中ドットによる重畳ドット(または接合ドット)の数が、中ドットと大ドットによる重畳ドットの数よりも多くなっていれば、程度の差はあるものの、本発明の効果を発揮することはできる。そのような状態は、例えば反転の関係にある2つのディザマトリクスの閾値を、他の何らかの目的のために、多少シフトしたり一部を変更したりして得られたディザマトリクスを用いた場合に起こりうる。また、1次元のルックアップテーブルを、図5の状態を基本としながらも、インク色ごとに多少再調整した場合にも起こりうる。
さらに、以上の実施形態では、大ドット、中ドット、小ドットの3段階のサイズのドットを吐出する形態を例に説明したが、本発明は4段階以上のサイズのドットを吐出する形態のインクジェット記録装置にも応用することができる。例えば、4段階のサイズのドットを記録可能な場合には、全てのサイズのドットがほぼ均等に記録される階調領域において、大ドットと他のサイズのドットの重畳ドットよりも、大ドット以外のサイズのドット同士の重畳ドットの方が多くなっていれば良い。このようにすれば、画像領域に記録されるドットのサイズのばらつきを抑え、粒状感の少ない一様な画像を記録することが出来る。
1 インクジェット記録装置(画像処理装置)
300 主制御部
301 CPU
405 2値量子化処理

Claims (21)

  1. 第1のインクと、該第1のインクよりもドットのサイズが小さい第2のインクと、該第2のインクよりもドットのサイズが小さい第3のインクと、を用いて、記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、
    前記記録媒体の所定の領域に記録される画像に対応する第1、第2、第3の多値データであって、前記第1のインクの階調値を示す前記第1の多値データと、前記第2のインクの階調値を示す前記第2の多値データと、前記第3のインクの階調値を示す前記第3の多値データと、を取得する取得手段と、
    前記第1の多値データを量子化して前記所定の領域内の複数の画素に対する前記第1のインクの吐出を定める第1の記録データを生成し、前記第2の多値データを量子化して前記複数の画素に対する前記第2のインクの吐出を定める第2の記録データを生成し、前記複数の画素に対する前記第3の多値データを量子化して前記第3のインクの吐出を定める第3の記録データを生成する量子化手段と、
    を有し、
    前記量子化手段は、前記第1、第2、第3の多値データが示し得る階調値のうちの中間の階調値を所定値とした場合、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、前記第3の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第3の記録データによって前記第3のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数が、前記第1の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第1の記録データによって前記第1のインクの吐出が定められる画素と、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数よりも多くなるように、前記第1、第2、第3の記録データを生成することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記量子化手段は、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、前記第3の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第3の記録データによって前記第3のインクの吐出が定められる画素と、がすべて重畳するように、前記第2、第3の記録データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記量子化手段は、前記第1の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第1の記録データによって前記第1のインクの吐出が定められる画素と、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、いずれも重畳しないように、前記第1、第2の記録データを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記量子化手段は、多値データが示す階調値に応じてインクの吐出を定めるための閾値が前記複数の画素それぞれに対して定められた第1、第2、第3のディザマトリクスを用い、前記第1のディザマトリクスに基づいて前記第1の多値データを量子化し、前記第2のディザマトリクスに基づいて前記第2の多値データを量子化し、前記第3のディザマトリクスに基づいて前記第3の多値データを量子化することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第2のディザマトリクスと前記第3のディザマトリクスは各画素における閾値の配置が同じであることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1のディザマトリクスと前記第2のディザマトリクスは各画素における閾値が互いに反転した関係を有することを特徴とする請求項4または5に記載の画像処理装置。
  7. 前記第1のディザマトリクスおよび前記第3のディザマトリクスの一方はメモリに記憶され、他方は前記一方のディザマトリクスに基づいて生成されることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記所定の領域に記録する画像に対応する画像に対応する画像データを取得する第2の取得手段と、
    前記画像データに基づいて、前記第1、第2、第3の多値データを生成する生成手段と、を更に有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記生成手段は、(i)前記画像データが示す値が第1の値よりも大きくなってから、前記画像データが示す値の増加に応じて前記第2の多値データが示す階調値が増加し、(ii)前記画像データが示す値が前記第1の値よりも大きい第2の値よりも大きくなってから、前記画像データが示す値の増加に応じて前記第1の多値データが示す階調値が増加し、(iii)前記画像データが示す値が前記第1の値である場合における前記第3の多値データが示す階調値が、前記画像データが示す値が前記第2の値である場合における前記第2の多値データが示す階調値よりも大きくなるように、前記第1、第2、第3の多値データを生成することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記生成手段は、前記画像データが示す値が前記第1の値である場合における前記第3の多値データが示す階調値が、前記第3の多値データが示し得る階調値のうちの最大の階調値となるように、前記第3の多値データを生成することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記生成手段は、前記画像データが示す値が前記第2の値である場合における前記第2の多値データが示す階調値が、前記第2の多値データが示し得る階調値のうちの中間の階調値となるように、前記第2の多値データを生成することを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理装置。
  12. 前記生成手段は、前記画像データが示す値が前記第2の値よりも大きい第3の値である場合、前記第1、第2、第3の多値データそれぞれが示す階調値が互いに等しくなるように、前記第1、第2、第3の多値データを生成することを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記量子化手段は、(i)前記画像データが示す値が前記第2の値よりも大きく前記第3の値よりも小さい場合に生成される前記第1、第2、第3の多値データについては、前記第2の多値データに基づいて生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、前記第3の多値データに基づいて生成される前記第3の記録データによって前記第3のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数が、前記第1の多値データに基づいて生成される前記第1の記録データによって前記第1のインクの吐出が定められる画素と、前記第2の多値データに基づいて生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数よりも多くなるように、前記第1、第2、第3の記録データを生成し、(ii)前記画像データが示す値が前記第3の値よりも所定以上大きい場合に生成される前記第1、第2、第3の多値データについては、前記第2の多値データに基づいて生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、前記第3の多値データに基づいて生成される前記第3の記録データによって前記第3のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数が、前記第1の多値データに基づいて生成される前記第1の記録データによって前記第1のインクの吐出が定められる画素と、前記第2の多値データに基づいて生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数よりも少なくなるように、前記第1、第2、第3の記録データを生成することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記生成手段は、前記画像データが示す値が前記第2の値よりも大きい場合、前記第1の多値データと前記第3の多値データの和が前記第1、第3の多値データそれぞれが示し得る階調値のうちの最大の階調値以上となるように、前記第1、第2、第3の多値データを生成することを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 前記生成手段は、前記画像データが示す値が前記第1の値よりも小さい場合、前記画像データが示す値の増加にかかわらず前記第1の多値データおよび前記第2の多値データが示す階調値が0となり、且つ、前記画像データが示す値の増加に応じて前記第3の多値データが示す階調値が増加するように、前記前記第1、第2、第3の多値データを生成することを特徴とする請求項9から14のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  16. 前記生成手段は、前記画像データが示す値が前記第1の値よりも大きく前記第2の値よりも小さい場合、前記画像データが示す値の増加にかかわらず前記第1の多値データが示す階調値が0となり、前記画像データが示す値の増加に応じて前記第2の多値データが示す階調値が増加し、前記画像データが示す値の増加にかかわらず前記第3の多値データが示す階調値が前記第3の多値データが示し得る階調値のうちの最大の階調値となるように、前記前記第1、第2、第3の多値データを生成することを特徴とする請求項9から15のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  17. 前記生成手段は、前記画像データが示す値が前記第2の値よりも大きい場合、前記画像データが示す値の増加に応じて前記第1の多値データが示す階調値が増加し、前記画像データが示す値の増加にかかわらず前記第2の多値データが示す階調値が前記第2の多値データが示し得る階調値のうちの中間の階調値となり、前記画像データが示す値の増加に応じて前記第3の多値データが示す階調値が減少するように、前記第1、第2、第3の多値データを生成することを特徴とする請求項9から16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. 前記第1の記録データ、前記第2の記録データ、前記第3の記録データを、前記複数の画素よりも高い解像度で配列する複数の高解像度画素に分配する分配手段を更に有することを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  19. 前記分配手段は、前記複数の高解像度画素に対し、前記第1の記録データと前記第3の記録データが分配される画素と、前記第2の記録データが分配される画素とが排他の関係になるように、前記第1、第2、第3の記録データを、前記複数の高解像度画素に分配することを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。
  20. 前記第1の記録データに従って前記第1のインクを吐出し、前記第2の記録データに従って前記第2のインクを吐出し、前記第3の記録データに従って前記第3のインクを吐出する記録ヘッドを更に有することを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  21. 第1のインクと、該第1のインクよりもドットのサイズが小さい第2のインクと、該第2のインクよりもドットのサイズが小さい第3のインクと、を用いて、記録媒体に画像を記録するための画像処理方法であって、
    前記記録媒体の所定の領域に記録される画像に対応する第1、第2、第3の多値データであって、前記第1のインクの階調値を示す前記第1の多値データと、前記第2のインクの階調値を示す前記第2の多値データと、前記第3のインクの階調値を示す前記第3の多値データと、を取得する取得工程と、
    前記第1の多値データを量子化して前記所定の領域内の複数の画素に対する前記第1のインクの吐出を定める第1の記録データを生成し、前記第2の多値データを量子化して前記複数の画素に対する前記第2のインクの吐出を定める第2の記録データを生成し、前記複数の画素に対する前記第3の多値データを量子化して前記第3のインクの吐出を定める第3の記録データを生成する量子化工程と、
    を有し、
    前記量子化工程において、前記第1、第2、第3の多値データが示し得る階調値のうちの中間の階調値を所定値とした場合、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、前記第3の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第3の記録データによって前記第3のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数が、前記第1の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第1の記録データによって前記第1のインクの吐出が定められる画素と、前記第2の多値データが示す階調値が前記所定値の場合に生成される前記第2の記録データによって前記第2のインクの吐出が定められる画素と、が重畳する数よりも多くなるように、前記第1、第2、第3の記録データを生成することを特徴とする画像処理方法。
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