JP2014135259A - 電気化学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】劣化が防止、または劣化を回復させるとともに充放電性能を最大限に引き出すことができる、または充放電性能を長時間維持できるバッテリーを提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池などの電気化学セルの様々な異常の発生や、劣化の原因として、電極表面に生成される反応生成物(アカとも呼ぶ)に着目した。その反応生成物に電気的な刺激、具体的には、反応生成物を除去するように逆パルスの電圧を印加する手段を電気化学装置に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学装置に関する。また、電気化学セルの劣化を回復させる機能を有する装置に関する。
なお、本明細書中において電気化学装置とは、バッテリー、導電層、抵抗、容量素子などを利用することで機能しうる装置全般をいう。
バッテリーの一つであるリチウムイオン二次電池は、携帯電話の電源や、住宅用蓄電システムに用いられる定置型電源、太陽電池などの発電施設用の蓄電設備、などの様々な用途に用いられており、リチウムイオン二次電池に求められる特性として、高エネルギー密度化、サイクル特性の向上及び様々な動作環境での安全性、長期信頼性の向上などがある。
また、リチウムイオン二次電池は、少なくとも正極、負極、及び電解液を有している(特許文献1)。
特開2012−9418号公報
リチウムイオン二次電池などのバッテリーは、充電、または放電を繰り返すことによって劣化し、容量が徐々に低下してしまう。そして、最終的にはバッテリーの電圧がそのバッテリーが内蔵されている電子機器の使用可能領域外となり、バッテリーとして機能しなくなってしまうという問題がある。
そこで、バッテリーの劣化を防止、または劣化を回復させるとともに、バッテリーの充放電性能を最大限に引き出し、バッテリーの充放電性能を長時間維持することを課題の一つとする。
また、バッテリーは、事前に一つ一つの寿命を予想することが困難である電気化学セルである。
バッテリーの製造時には問題なく充放電でき、良品として出荷しても、その後、何らかの原因により、急にバッテリーとして機能しなくなってしまう不良品がある。このように、バッテリーが急に機能しなくなってしまうことを防止し、一つ一つのバッテリーの長期信頼性を確保し、且つ、長期信頼性の向上を実現することも課題の一つとする。また、この課題を解決することでメンテナンスフリーのバッテリーを実現することも課題の一つとする。特に定置型電源、または蓄電設備においてはメンテナンスに莫大な費用と手間がかかることが課題である。
また、バッテリーの製造時には問題なく充放電でき、良品として出荷しても、その後、何らかの原因により、発熱し、膨張、発火、または爆発する不良品もある。そこで、バッテリーの安全性を確保することも課題の一つとする。
また、バッテリーの急速充放電を可能とし、高いエネルギー容量を得ることも課題の一つとする。
また、効率よくバッテリーの小型化を実現することも課題の一つとする。
本発明者は、電極表面に生成される反応生成物(アカとも呼ぶ)が、リチウムイオン二次電池などのバッテリーにおいて発生する様々な異常や劣化に関与していることに着目した。そして、その反応生成物に電気的な刺激、具体的には、反応生成物が形成される電流とは逆方向の電流が流れるような信号、例えば電圧を加えて除去するという画期的な概念を見いだした。
本発明により、原理的には劣化のないバッテリーを実現できる。
反応生成物が形成される電流とは逆方向の電流が流れるような信号(逆パルスの電圧ともいう)とは、一過性の電圧、或いは連続的であってもその印加される電圧が瞬間だけの信号を指している。パルス電圧の周期、パルス電圧のパルス幅については適宜設定すればよい。
ここで電気化学セルの一例として、リチウムイオン電池の動作原理と劣化のメカニズムについて説明する。
1.リチウムイオン電池の充電挙動
リチウムイオン電池は充電にともない、次の化学反応式の通り、正極活物質から電解液中にLiイオンが脱離反応し、電解液中から負極活物質に挿入反応する。正極の反応量と負極の反応量は等しいため、電解液中のLiイオンの濃度は全体としては変化しない。
2.正極電位と負極電位
本明細書では、Li金属が電解液中で電気化学平衡となる電位を0V(vs. Li/Li)と表記する。
正極活物質として用いられるリチウム化合物の電気化学平衡電位は、Li金属を基準として表すことができる。例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO)の電気化学平衡電位は、約3.45V(vs. Li/Li)である。また、負極活物質の黒鉛の電気化学平衡電位は、約0.2V(vs. Li/Li)である。
よって、リン酸鉄リチウム(LiFePO)を正極活物質に、黒鉛を負極活物質に用いるリチウムイオン電池の電圧(電気化学セルの起電力)は、両者の電位差3.2Vとなる。このように、負極の電気化学平衡電位がLi金属並に低いことが、リチウムイオン電池の特徴である高いセル電圧を発現する要因になっている。
3.リチウムイオン電池の劣化
リチウムイオン電池の劣化は、大きく3つのモードがある。具体的には、「抵抗増加モード」、「出力低下モード」および「反応量減少モード」に分類できる。なお、これらのモードは同時に発生する場合もある。
《3−1.抵抗増加モード》
抵抗増加モードは、充電中のセル電圧が当該電池の本来の容量が満たされる前に所定の電圧(終止電圧ともいう)に到達し、充電が終了してしまうモードである。また、充電または放電の速度(充電レート、放電レートともいう)を下げると本来の容量を発揮できる。
抵抗増加モードは、充放電中の電池の内部抵抗が変化することにより発生し得る。抵抗増加モードは、電極が不安定な状態である場合や、電極が水分を多く含む場合などにおいて発生し得る。
《3−2.出力低下モード》
出力低下モードは、容量が減少するモードである。なお、充放電の電圧は大きく変化せず、充放電レートを下げると容量が増加する。
出力低下モードは、例えば、Liイオンの供給が阻害され、充放電レートより少ない場合に発生し得る。
《3−3.反応量減少モード》
反応量減少モードは、容量が減少するモードである。なお、充放電レートを下げても容量が増加しない点が出力低下モードと異なる。
反応量減少モードは、正極および/または負極に含まれるLiの量や正極活物質および/または負極活物質の量が減少する場合に発生しやすい。
リチウムイオン電池の活量が減少するモードには、負極に含まれるLiの量が減少する場合や、負極にLiを含む物質が析出し、析出したLiを含む物質が剥落してしまう場合や、負極活物質が負極から剥落してしまう場合などが含まれる。
負極に含まれるLiの量は、例えばLiを負極に挿入する際に消費されるべき電荷が電解液の分解に消費されてしまうと減少する。
また、例えば負極にLiを含む物質が析出し、析出したLiを含む物質が剥落してしまうと、負極に含まれるLiの量は減少する。
負極活物質の量は、例えば負極活物質同士または集電体との接合強度が不足して負極から剥落してしまうと、減少する。
4.電極表面に生成される反応生成物(アカ)
前述の通り、Li金属並に低い負極電位が、リチウムイオン電池の高いセル電圧を実現する要因になっている。
一方、黒鉛のように負極電位がLi金属並に低いと、電解液の安定使用範囲を超えてしまう。これにより、Liを負極に挿入する際に消費されるべき電荷が、負極の表面において電解液を還元分解する反応に消費されてしまう場合がある。なお、電解液の分解生成物は、負極の表面に被膜(SEI:Solid Electrolyte Interface)を形成する。
《4−1.負極の表面修飾》
電解液に添加剤を添加すると、良質なSEIを負極の表面に形成できる。良質なSEIは、電解液の還元分解を抑制することができる。例えば、エチレンカーボネート(EC)を用いた電解液ではSEIが形成される。また、ビニレンカーボネート(VC)等が添加剤として用いられる場合もある。
しかし、添加剤が長期的な使用に伴い枯渇してしまう問題や、添加剤の量が多すぎると、電気抵抗が増加してしまう問題が生じる場合がある。
《4−2.負極の電気化学平衡電位の高電位化》
電気化学平衡電位が高い材料を負極活物質に用いることにより、電解液の還元反応を抑制できる。例えば、電気化学平衡電位が1.56Vのチタン酸リチウム(LTO)を負極活物質に用いて電解液の分解を抑制すると、高い信頼性が得られる。
しかし、電気化学平衡電位が高い材料を負極活物質に用いると、セル電圧は1.5乃至2.5V程度に低下する。
《4−3.電解液の耐還元性の向上》
還元反応によって分解され難い電解液を用いることにより、電解液の安定使用範囲を拡げることができる。これにより、Liを負極に挿入する際に消費されるべき電荷が、電解液の還元分解に消費されてしまう現象を抑制できる。
《4−4.Liを含む物質の析出・溶出現象の安定化》
Liを含む物質が突起状、デンドライト状、ウィスカー状に成長し、析出する現象が発生する場合がある。このように析出したLiを含む物質が剥落すると、負極に含まれるLiの量は減少する。
5.反応生成物(アカ)の生成と除去のメカニズム
電極表面にアカが形成されるメカニズムと、そのアカを除去するメカニズムを、図1乃至図4を用いて説明する。
図1は、本発明の一態様の電気化学装置の構成を説明する模式図である。
図2乃至図4は、電気化学セルの一方の電極と電解液の近傍を説明する模式図である。
具体的には、図2乃至図4は、正極、負極、及び電解液を有しているバッテリーの負極の表面に異常成長して形成された反応生成物の様子を順次示した断面模式図である。
なお、図2乃至図4に示す電極は、図1(A)に示す第1の電極21に対応する。同様に、電解液は図1(A)に示す電解液23に対応している。
図2は、反応生成物が電極表面に点在するように付着する場合を説明する図である。
図3は、反応生成物が電極表面全体に付着する場合を説明する図である。
図4は、反応生成物が電極の露出した部分に付着する場合を説明する図である。
なお、アカとは、電極表面に生成された反応生成物(分解反応生成物層、所謂SEI)、劣化物、析出物などを含む)、例えばデンドライト、ウィスカーなどを指している。劣化物とは構成要素(電極または電解液など)の一部が変質し、劣化した物質を指している。また、析出物とは、液状の物質から結晶または固体状成分が分離してでてくる物質であり、形状としては膜状や、粒状や、髭状などになり得る。また、デンドライトとは、複数に枝分かれした樹枝状の結晶である。また、ウィスカーとは結晶表面からその外側に向けて髭状に成長した結晶である。
負極と正極(図2に図示せず)の間に期間T1の間、電流を流して、電極101上に点在するように反応生成物102aが付着した段階の様子を示している。なお、電極101は正極であっても負極であってもよい。ここでは、電極101を負極とする場合を例に説明するが特にこれに限定されない。電極101を正極とする場合においても、同様の効果が得られる。
図2(B)は、負極と正極の間に期間T2(T2はT1より長い)の間、電流を流した段階の様子を示している。付着した箇所から異常成長するとともに表面全面にも反応生成物102bが付着している。
図2(C)は、期間T2よりも長い期間T3の間、電流を流した段階の様子を示している。図2(C)の反応生成物102cの突起部は、図2(B)に示した反応生成物102bの突起部よりも垂直方向に長く成長している。また、図2(B)に示した反応生成物102bの突起部の太さd1よりも図2(C)の反応生成物102cの突起部の太さd2は、同じ、または、さらに太く成長する。
電流を流す時間が経過するに従って、アカが電極表面全体に均一についていくのではない。まず、アカがつき始めると、そのアカがつき始めるところがさらに助長され、多く付着し、大きな塊状に成長する。アカが多く付着した領域は活性であり、他の領域よりも成長が速い。例えば、アカが多く付着した領域に電流が集中すると、その付近の成長が他の領域より進行する。従って、アカが多く付着した領域と、アカが少なく付着した領域とで凹凸が形成され、図2(C)に示すように、時間が経過すればするほどその凹凸が大きくなる。最終的には、この大きな凹凸がバッテリーにとって大きな劣化の発生の原因となる。
図2(C)の状態の後、反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に流れるような信号、ここでは逆パルスの電圧を加えることで反応生成物を除去する。図2(D)に逆パルスの電圧を加えた直後の様子を示しており、図2(D)中の矢印方向に示すように反応生成物102dの成長点であった部位から溶け出すまたは除去される。
アカが不均一に付着して凹凸が形成された状態でアカが形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるパルス電圧を印加すると、突起部に電流が集中し、アカが除去される。アカが除去されるとは、電極表面においてアカが多く付着した領域のアカを再び溶かしてアカの大きな部分を小さくし、好ましくは電極表面にアカがつく前の状態に戻すことである。
なお、電極表面にアカがつく前の状態に戻らなくともアカが大きくなることを抑止して小さいまま、または安定な状態に維持、或いは、アカの大きさや厚みを縮小することでも十分な効果を得ることができる。
なお、電極表面にアカがつく前の状態に戻らなくともアカが成長する現象を抑止して、その大きさを縮小或いは維持することでも十分な効果を得ることができる。
図2(E)には、除去される途中の段階を示しており、反応生成物102dの成長点から溶け出して小さくなった反応生成物102eを図示している。
そして、反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に流れるような信号、例えば逆パルスの電圧を印加することを1回または複数回行うことで、理想的には、図2(F)に示すように電極表面に反応生成物がつく前の初期状態にすることができる。
また、本発明の一態様は、図2を用いて説明した上記のメカニズムに限定されない。例えば、図3を用いて説明する下記のメカニズムの場合もある。
図3は、図2とは反応生成物の発生過程が一部異なるメカニズムを示している。具体的には、反応生成物が電極表面全体に付着し、且つ、部分的に異常成長する様子を示している。
図3(A)、図3(B)、及び図3(C)は、電極201、代表的には負極の表面に異常成長して形成された反応生成物202a、202b、202cの様子を順次示した断面模式図である。
図3(A)は、負極と正極(ここでは図示しない)の間に期間T1の間、電流を流して、負極である電極201表面全体に付着し、且つ、部分的に異常成長している反応生成物202aが付着した段階の様子を示している。このような反応生成物202aが付着する電極201としては、例えばグラファイト、グラファイトと酸化グラフェンの組み合わせ、酸化チタンなどが挙げられる。
また、図3(B)は負極と正極の間に期間T2(T2はT1より長い)の間、電流を流して成長した反応生成物202bの様子を示している。また、図3(C)は、期間T2よりも長い期間T3の間、電流を流して成長した反応生成物202cの様子を示している。
図3(C)の状態の後、反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号を加えることで反応生成物を溶去する。図3(D)に反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号、例えば逆パルスの電圧を加えた直後の様子を示しており、図3(D)中の矢印方向に示すように反応生成物202dの成長点であった部位から溶け出すまたは除去される。
図3(E)には、溶去される途中の段階を示しており、反応生成物202dの成長点から溶け出して小さくなった反応生成物202eを図示している。
このように、形成される反応生成物の発生過程およびそのメカニズムに関係なく、本発明を適用することができ、反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号、例えば逆パルスの電圧を印加することを1回または複数回行うことで、理想的には、図3(F)に示すように電極表面に反応生成物がつく前の初期状態にすることができる。
また、本発明の一態様は、図2および図3を用いて説明した上記のメカニズムに限定されない。例えば、図4を用いて説明する下記のメカニズムの場合もある。
また、図4は、図2および図3と異なり、電極表面に保護膜が形成されている例であり、保護膜で覆われていない領域に反応生成物が付着し、異常成長する様子を示している。
図4(A)、図4(B)、及び図4(C)は、電極301、代表的には負極の表面において、保護膜304に覆われていない領域に異常成長して形成された反応生成物302a、302b、302cの様子を順次示した断面模式図である。保護膜304としては酸化シリコン膜、酸化ニオブ膜、酸化アルミニウム膜から選ばれる1層または積層を用いる。
図4(A)は、負極と正極(ここでは図示しない)の間に期間T1の間、電流を流して、負極である電極301の露出部分に異常成長している反応生成物302aが付着した段階の様子を示している。
また、図4(B)は負極と正極の間に期間T2(T2はT1より長い)の間、電流を流して成長した反応生成物302bの様子を示している。また、図4(C)は、期間T2よりも長い期間T3の間、電流を流して成長した反応生成物302cの様子を示している。
図4(C)の状態の後、反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号、例えば逆パルスの電圧を加えることで反応生成物を溶去する。図4(D)に反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号を加えた直後の様子を示しており、図4(D)中の矢印方向に示すように反応生成物302dの成長点から溶け出す。
図4(E)には、溶去される途中の段階を示しており、反応生成物302dの成長点から溶け出して小さくなった反応生成物302eを図示している。
<本発明の一態様>
上述したアカの形成するメカニズムと、そのアカを除去するメカニズムを利用することが本発明の技術思想である。
本発明の一態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に電解液と、を有する電気化学装置である。そして、第1の電極と第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、第1の電極と第2の電極の間に第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、逆パルスの電圧を印加する手段と、を備える。
これにより、第1の電極表面の少なくとも一点から成長した反応生成物に逆パルスの電圧を加えることができる。その結果、反応生成物の成長点から反応生成物を除去することができる。または、反応生成物の成長速度を抑制し、安定な状態を維持できる。
なお、これらのメカニズムを利用することで、極めて新規な原理に基づく新規な電気化学装置を実現できる。
本発明の一態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に電解液と、を有する電気化学装置である。そして、第1の電極と第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、第1の電極と第2の電極の間に第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を有する。
また、本発明の一態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に電解液と、を有する電気化学装置である。そして、第1の電極と第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、第1の電極と第2の電極の間に第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を、順方向の電圧を印加する期間よりも短い期間中印加する手段と、を有する。
これにより、電気化学セルが備える第1の電極表面の少なくとも一点から成長した反応生成物に逆パルスの電圧を加えることができる。その結果、反応生成物がおおきく成長する前に、成長点から反応生成物を除去することができる。
また、本発明の一態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に電解液と、を有する電気化学装置である。そして、第1の電極と第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、第1の電極と第2の電極の間に第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を備え、順方向の電圧と逆パルスの電圧を、交互に繰り返して印加する。
これにより、第1の電極表面の少なくとも一点に反応生成物が成長する順方向の電圧と、反応生成物を除去する逆パルスの電圧を、交互に繰り返し加えることができる。その結果、反応生成物の成長点から反応生成物を除去することができる。また、電気化学セルの劣化を防ぎつつ、本来の容量まで充電することができる。
また、本発明の一態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に電解液と、を有する電気化学装置である。そして、第1の電極と第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、第1の電極と第2の電極の間に少なくとも放電電流が流れて第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、電圧の−100%以上+100%未満、電圧を印加する期間の1/100以上1/3未満であって且つ0.1秒以上30秒未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を有する。
また、本発明の一態様は、第1の電極と、第1の電極を部分的に覆う保護膜と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に電解液と、を有する。そして、第1の電極と第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、第1の電極と第2の電極の間に第1の電極の保護膜で覆われていない表面に生成した反応生成物を除去するように、電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を有する。
これにより、反応生成物の成長が抑制された部分を第1の電極の表面に形成できる。その結果、反応生成物の成長が抑制され、効率よく反応生成物の除去できる。
また、本発明の一態様は、前記第1の電極は負極であり、前記第2の電極は正極である、上記の電気化学装置である。これにより、負極の表面で生成する反応生成物を除去することができる。
また、本発明の一態様は、前記第1の電極は正極であり、前記第2の電極は負極である、上記の電気化学装置である。これにより、正極の表面で生成する反応生成物を除去することができる。また、負極の表面等で生成し、電解液中を浮遊して付着または堆積した反応生成物を、正極の表面から除去することができる。
また、本発明の一態様は、充電可能なバッテリーを備える上記の電気化学装置である。
電極表面に形成されるアカ(反応生成物)に対して、アカの形成時とは逆方向の電流が流れるようなパルス電圧を印加することで除去し、電極の劣化をなくすことができる。従来は電極表面に形成されるアカの問題を解決できなかった。本発明により、原理的には劣化のないバッテリーを実現できるため、そのバッテリーを搭載した装置の長時間の使用が可能となる。
また、アカの形成するメカニズムと、そのアカを除去するメカニズムを利用する本発明の技術思想を用いれば、電気化学装置に部分的に劣化する箇所があっても、劣化した箇所から劣化を修復し、初期状態に戻すことができる。
実施の形態に係る電気化学装置の構成を説明する図。 実施の形態に係る電気化学装置に係る反応生成物の発生挙動を説明する電極表面近傍の断面図。 実施の形態に係る電気化学装置の反応生成物の発生挙動を説明する電極表面近傍の断面図。 実施の形態に係る電気化学装置の反応生成物の発生挙動を説明する電極表面近傍の断面図。 実施の形態に係る電気化学装置の電極の構成を説明する図。 実施の形態に係る電気化学装置にリチウムが析出する挙動を説明する電極表面近傍の断面図。 実施の形態に係る電気化学装置にリチウムが析出する挙動を説明する電極表面近傍の断面図。 実施の形態に係る蓄電装置を説明する図。 実施の形態に係る蓄電装置を説明する図。 実施の形態に係る蓄電装置を説明する図。 実施の形態に係る電気機器を説明する図。 実施の形態に係る電気機器を説明する図。 実施の形態に係る家庭内エネルギー管理システムを説明する図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の電気化学装置の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1(A)は本発明の一態様の電気化学装置10の構成を説明する断面模式図であり、図1(B)は、電気化学セル20の第1の電極21と第2の電極22に印加する信号の電圧についての波形を説明する図である。
本実施の形態で例示して説明する電気化学装置は、電気化学セル20を有する。また、制御部30を有する。
電気化学セルは、第1の電極21と、第2の電極22と、第1の電極21と第2の電極22の間にセパレータ14を有し、また第1の電極21と第2の電極22間は電解液23で満たされている。
制御部30は、第1の電極21と第2の電極22の間に順方向の電圧を印加する手段を備える。また、第1の電極21と第2の電極22の間に第1の電極21の表面に生成した反応生成物を除去するように、反応生成物を生成した順方向の電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を、順方向の電圧を印加する期間よりも短い期間中印加する手段を備える。
電気化学セル20の第1の電極21と第2の電極22に印加する信号の電圧についての波形を図1(B)に示す。期間P1において、反応生成物が、第1の電極21の表面の少なくとも一点から生成してしまう。しかし、期間P2において、逆パルスの電圧を第1の電極21に、順方向の電圧を印加する期間より短い期間中印加する(期間P1>期間P2)。
これにより、電気化学セルが備える第1の電極表面の少なくとも一点から成長した反応生成物に逆パルスの電圧を加えることができる。その結果、反応生成物がおおきく成長する前に、成長点から反応生成物を除去することができる。また、反応生成物が第1の電極の表面に接した状態で長期間放置され、強い力で第1の電極の表面に固着してしまう現象を防ぐことができる。
また、制御部30は、第1の電極21と第2の電極22の間に反応生成物を生成する電圧と、反応生成物を生成した電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を交互に繰り返して印加する電気化学装置である。
これにより、第1の電極表面の少なくとも一点に反応生成物が成長する順方向の電圧と、反応生成物を除去する逆パルスの電圧を、交互に繰り返し加えることができる。その結果、反応生成物の成長点から反応生成物を除去することができる。また、電気化学セルの劣化を防ぎつつ、本来の容量まで充電することができる。
また、第1の電極21と第2の電極22の間に少なくとも放電電流が流れて第1の電極21の表面に生成した反応生成物を除去するように、反応生成物を生成する電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を印加する手段を備える。そして、この逆パルスの電圧は、反応生成物を生成する電圧を印加する期間の1/100以上1/3未満であって且つ0.1秒以上30秒未満であることを特徴とする。
その結果、反応生成物の成長が抑制され、効率よく反応生成物の除去できる。
本実施の形態で例示して説明する電気化学セル20は、電極に接して活物質層が形成され、第1の電極の活物質層と第2の電極の活物質層の間にセパレータ14を有する。
電気化学セル20としては、例えばリチウムイオン二次電池、鉛蓄電池、リチウムイオンポリマー二次電池、ニッケル水素蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池等の二次電池、レドックス・フロー電池、亜鉛・塩素電池、亜鉛臭素電池等の液循環型の二次電池、アルミニウム・空気電池、空気亜鉛電池、空気・鉄電池等のメカニカルチャージ型の二次電池、ナトリウム・硫黄電池、リチウム・硫化鉄電池等の高温動作型の二次電池などを用いることができる。なお、これらに限定されず、例えばリチウムイオンキャパシタなどを用いて電気化学セル20を構成してもよい。
《1.電極の構成》
第1の電極と第2の電極には、さまざまな構成を適用できる。本実施の形態では、電極が集電体と活物質層を含む構成を説明する。なお、活物質層が活物質、結着剤および導電助剤を含む構成を図5に示す。
電極の一例として、集電体412とこれに接するように設けられた活物質層414を備える蓄電池用の電極410の構成を図5(A)に示す。
図5(A)において、活物質層414は集電体412の一方の面にのみ形成されているが、活物質層414は集電体412の両面に設けられていてもよい。また、活物質層414は集電体412の表面全域に形成する必要はなく、外部端子と接続するための領域等、非塗布領域を適宜設けることができる。
活物質層の詳細を、図5(B)を用いて説明する。図5(B)は、活物質層414の拡大縦断面図である。活物質層414は、粒状の活物質422と、導電助剤としてのグラフェン424と、結着剤(バインダともいう。図示せず)と、を含む。導電助剤にグラフェンを用いると蓄電池の放電容量を増加させることができる。この効果については、導電助剤についての説明において詳細にする。
《1.1 集電体》
集電体412には、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、ニッケル、銅、アルミニウム、チタン、タンタル等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高い材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。集電体412は、箔状、板状(シート状)、網状、円柱状、コイル状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。集電体412は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
《1.2 活物質層》
活物質層414は、少なくとも活物質を有する。また、活物質層414は、活物質の他、活物質の密着性を高めるための結着剤(バインダともいう)、または/および活物質層414の導電性を高めるための導電助剤等を有してもよい。
《1.2.1 正極活物質》
電極410を正極402として蓄電池に用いる場合には、活物質層414に含まれる活物質(以下、正極活物質という。)として、キャリアイオンの挿入及び脱離が可能な材料を用いることができる。
リチウムイオンをキャリアイオンとして用いる場合は、例えば、オリビン型の結晶構造、層状岩塩型の結晶構造、またはスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物等がある。正極活物質として、例えばLiFeO、LiCoO、LiNiO、LiMn、V、Cr、MnO等の化合物を用いることができる。
オリビン型構造のリチウム含有複合酸化物(一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上))の代表例としては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFeNiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCoPO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiFeNiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMnPO(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNiCoMnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等がある。
特に、LiFePOは、安全性、安定性、高容量密度、高発生電位、初期酸化(充電)時に引き抜けるリチウムの存在等、正極活物質に求められる事項をバランスよく満たしているため、好ましい。
層状岩塩型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、LiNiO、LiMnO、LiMnO、LiNi0.8Co0.2等のNiCo系(一般式は、LiNiCo1−x(0<x<1))、LiNi0.5Mn0.5等のNiMn系(一般式は、LiNiMn1−x(0<x<1))、LiNi1/3Mn1/3Co1/3等のNiMnCo系(NMCともいう。一般式は、LiNiMnCo1−x−y(x>0、y>0、x+y<1))がある。さらに、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O、LiMnO−LiMO(M=Co、Ni、Mn)等がある。
特に、LiCoOは、容量が大きい、LiNiOに比べて大気中で安定である、LiNiOに比べて熱的に安定である等の利点があるため、好ましい。
スピネル型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物としては、例えば、LiMn、Li1+xMn2−x、Li(MnAl)、LiMn1.5Ni0.5等がある。
LiMn等のマンガンを含むスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物に、少量のニッケル酸リチウム(LiNiOやLiNi1−xMO(M=Co、Al等))を混合すると、マンガンの溶出を抑制する、電解液の分解を抑制する等の利点があり好ましい。
また、正極活物質として、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上、0≦j≦2)等のリチウム含有複合酸化物を用いることができる。一般式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li(2−j)FeSiO、Li(2−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、Li(2−j)MnSiO、Li(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)FeCoSiO、Li(2−j)FeMnSiO、Li(2−j)NiCoSiO、Li(2−j)NiMnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2−j)FeNiCoSiO、Li(2−j)FeNiMnSiO、Li(2−j)NiCoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)、Li(2−j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<r<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等のリチウム化合物を材料として用いることができる。
また、正極活物質として、A(XO(A=Li、Na、Mg、M=Fe、Mn、Ti、V、Nb、Al、X=S、P、Mo、W、As、Si)の一般式で表されるナシコン型化合物を用いることができる。ナシコン型化合物としては、Fe(MnO、Fe(SO、LiFe(PO等がある。また、正極活物質として、LiMPOF、LiMP、LiMO(M=Fe、Mn)の一般式で表される化合物、NaF、FeF等のペロブスカイト型フッ化物、TiS、MoS等の金属カルコゲナイド(硫化物、セレン化物、テルル化物)、LiMVO等の逆スピネル型の結晶構造を有するリチウム含有複合酸化物、バナジウム酸化物系(V、V13、LiV等)、マンガン酸化物系、有機硫黄系等の材料を用いることができる。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ベリリウムイオン、またはマグネシウムイオンの場合、正極活物質として、上記リチウム化合物及びリチウム含有複合酸化物において、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)、ベリリウム、またはマグネシウムを用いてもよい。
《1.2.2 負極活物質》
電極410を蓄電池400の負極404として用いる場合には、活物質層414に含まれる活物質(以下、負極活物質という。)として、例えば、リチウムの溶解・析出、又はリチウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を用いることができ、リチウム金属、炭素系材料、合金系材料等を用いることができる。
リチウム金属は、酸化還元電位が低く(標準水素電極に対して−3.045V)、重量及び体積当たりの比容量が大きい(それぞれ3860mAh/g、2062mAh/cm)ため、好ましい。
炭素系材料としては、黒鉛、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンブラック等がある。
黒鉛としては、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、コークス系人造黒鉛、ピッチ系人造黒鉛等の人造黒鉛や、球状化天然黒鉛等の天然黒鉛がある。
黒鉛はリチウムイオンが黒鉛に挿入したとき(リチウム−黒鉛層間化合物の生成時)にリチウム金属と同程度に卑な電位を示す(0.1〜0.3V vs.Li/Li)。これにより、リチウムイオン電池は高い作動電圧を示すことができる。さらに、黒鉛は、単位体積当たりの容量が比較的高い、体積膨張が小さい、安価である、リチウム金属に比べて安全性が高い等の利点を有するため、好ましい。
負極活物質として、リチウム金属との合金化・脱合金化反応により充放電反応を行うことが可能な合金系材料も用いることができる。例えば、Al、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Ag、Au、Zn、Cd、In、Ga等のうち少なくとも一つを含む材料がある。このような元素は炭素に対して容量が大きく、特にシリコンは理論容量が4200mAh/gと飛躍的に高い。このため、負極活物質にシリコンを用いることが好ましい。このような元素を用いた合金系材料としては、例えば、SiO、MgSi、MgGe、SnO、SnO、MgSn、SnS、VSn、FeSn、CoSn、NiSn、CuSn、AgSn、AgSb、NiMnSb、CeSb、LaSn、LaCoSn、CoSb、InSb、SbSn等がある。
また、負極活物質として、二酸化チタン(TiO)、リチウムチタン酸化物(LiTi12)、リチウム−黒鉛層間化合物、(Li)、五酸化ニオブ(Nb)、酸化タングステン(WO)、酸化モリブデン(MoO)等の酸化物を用いることができる。
また、負極活物質として、リチウムと遷移金属の複窒化物である、LiN型構造をもつLi3−xN(M=Co、Ni、Cu)を用いることができる。例えば、Li2.6Co0.4は大きな充放電容量(900mAh/g、1890mAh/cm)を示し好ましい。
リチウムと遷移金属の複窒化物を用いると、負極活物質中にリチウムイオンを含むため、正極活物質としてリチウムイオンを含まないV、Cr等の材料と組み合わせることができ好ましい。なお、正極活物質にリチウムイオンを含む材料を用いる場合でも、あらかじめリチウムイオンを脱離させることでリチウムと遷移金属の複窒化物を用いることができる。
また、コンバージョン反応が生じる材料を負極活物質として用いることもできる。例えば、酸化コバルト(CoO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(FeO)等の、リチウムと合金化反応を行わない遷移金属酸化物を負極活物質に用いてもよい。コンバージョン反応が生じる材料としては、さらに、Fe、CuO、CuO、RuO、Cr等の酸化物、CoS0.89、NiS、CuS等の硫化物、Zn、CuN、Ge等の窒化物、NiP、FeP、CoP等のリン化物、FeF、BiF等のフッ化物でも起こる。なお、上記フッ化物の電位は高いため、正極活物質として用いてもよい。
《1.3 結着剤》
結着剤(バインダ)として、代表的なポリフッ化ビニリデン(PVDF)の他、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリマー、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等を用いることができる。
《1.4 導電助剤》
導電助剤としては、導電助剤としては比表面積が大きい材料が望ましく、アセチレンブラック(AB)等を用いることができる。また、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンといった炭素材料を用いることもできる。
グラフェンは薄片状であり、高い導電性を有するという優れた電気特性、及び柔軟性並びに機械的強度という優れた物理特性を有する。そのため、グラフェンを、導電助剤として用いることにより、活物質同士の接触点や、接触面積を増大させることができる。
なお、本明細書において、グラフェンは、単層のグラフェン、又は2層以上100層以下の多層グラフェンを含む。単層グラフェンとは、π結合を有する1原子層の炭素分子のシートのことをいう。また、酸化グラフェンとは、上記グラフェンが酸化された化合物のことをいう。なお、酸化グラフェンを還元してグラフェンを形成する場合、酸化グラフェンに含まれる酸素は全て還元されずに、一部の酸素はグラフェンに残存する。グラフェンに酸素が含まれる場合、全体の2atomic%以上20atomic%以下、好ましくは3atomic%以上15atomic%以下である。
ここで、酸化グラフェンを還元した得られたグラフェンが多層グラフェンである場合、グラフェンの層間距離は0.34nmより大きく0.5nm以下、好ましくは0.38nm以上0.42nm以下、さらに好ましくは0.39nm以上0.41nm以下である。通常のグラファイトは、単層グラフェンの層間距離が0.34nmであり、酸化グラフェンを還元したグラフェンの方が、その層間距離が長いため、多層グラフェンの層間におけるキャリアイオンの移動が容易となる。
また、導電助剤としては、上述した炭素材料の代わりに、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金などの金属粉末や金属繊維、導電性セラミックス材料等を用いることができる。
ここで、導電助剤として、グラフェンを用いた場合の活物質層について、図5(C)を用いて説明する。
図5(C)は、活物質層414の拡大縦断面図である。活物質層414は、粒状の活物質422と、導電助剤としてのグラフェン424と、結着剤(バインダともいう。図示せず)と、を含む。
活物質層414の縦断面においては、活物質層414の内部において概略均一にシート状のグラフェン424が分散する。図4(C)においてはグラフェン424を模式的に太線で表しているが、実際には炭素分子の単層又は多層の厚みを有する薄膜である。複数のグラフェン424は、複数の粒状の活物質422を包むように、覆うように、あるいは複数の粒状の活物質422の表面上に張り付くように形成されているため、互いに面接触している。また、グラフェン424どうしも互いに面接触することで、複数のグラフェン424により三次元的な電子伝導のネットワークを形成している。
これは、グラフェン424の原料として、極性溶媒中での分散性が極めて高い酸化グラフェンを用いるためである。均一に分散した酸化グラフェンを含有する分散媒から溶媒を揮発除去し、酸化グラフェンを還元してグラフェンとするため、活物質層414に残留するグラフェン424は部分的に重なり合い、互いに面接触する程度に分散していることで電子伝導の経路を形成している。
従って、活物質と点接触するアセチレンブラック等の従来の粒状の導電助剤と異なり、グラフェン424は接触抵抗の低い面接触を可能とするものであるから、導電助剤の量を増加させることなく、粒状の活物質422とグラフェン424との電子伝導性を向上させるができる。よって、活物質層414における活物質422の比率を増加させることができる。これにより、蓄電池の放電容量を増加させることができる。
《2.電解液》
電解液406としては、電解質として、キャリアイオンを移送することが可能であり、且つキャリアイオンが安定に存在する材料を用いる。電解質の代表例としては、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等のリチウム塩がある。これらの電解質は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。また、分解反応生成物層(SEI)をより安定にするため、電解液にビニレンカーボネート(VC)を少量(1wt%)添加して電解液の分解をより少なくしてもよい。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ベリリウムイオン、またはマグネシウムイオンの場合、電解質として、上記リチウム塩において、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等)、ベリリウム、またはマグネシウムを用いてもよい。
また、電解液の溶媒としては、キャリアイオンの移送が可能な材料を用いる。電解液の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましい。非プロトン性有機溶媒の代表例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、γーブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等があり、これらの一つまたは複数を用いることができる。また、電解液の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いることで、漏液性を含めた安全性が高まる。また、蓄電池の薄型化及び軽量化が可能である。ゲル化される高分子材料の代表例としては、シリコーンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、フッ素系ポリマー等がある。また、電解液の溶媒として、難燃性及び難揮発性であるイオン液体(常温溶融塩)を一つまたは複数用いることで、蓄電池の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇しても、蓄電池の破裂や発火などを防ぐことができる。
また、電解液の代わりに、硫化物系や酸化物系等の無機物材料を有する固体電解質や、PEO(ポリエチレンオキシド)系等の高分子材料を有する固体電解質を用いることができる。固体電解質を用いる場合には、セパレータやスペーサの設置が不要となる。また、電池全体を固体化できるため、漏液のおそれがなくなり安全性が飛躍的に向上する。
《3.セパレータ》
セパレータ408は、セルロース(紙)、または空孔が設けられたポリプロピレン、ポリエチレン等の絶縁体を用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、反応生成物がリチウムの析出物である例について以下に説明する。
図6(A)に示すように、リチウムイオン二次電池の充電では、キャリアイオンであるリチウムイオンが正極800における正極集電体801上の正極活物質802から脱離し、負極803における負極集電体804上の負極活物質805に移動する。即ち、充電時の電流方向が図6(A)中の矢印820である。そしてリチウムイオンは、負極活物質に挿入され、リチウムイオンが挿入された負極活物質821となる(図6(B)参照)。
リン酸鉄リチウムを正極として用い、黒鉛(グラファイト)を負極として用いる場合、充電にともないLiイオンがLiFePOから放出されて黒鉛の層間に挿入される。また、Liイオンが放電に伴い黒鉛の層間から放出されてFePOと反応する。
しかし、負極の許容できる電流値を超えている場合には、図6(C)に示すように、負極活物質805の表面にリチウム806が析出した異常状態となる。図6(C)では、模式的に表面にリチウム806が均一に形成されている図を示しているが、実際は不均一に析出する。
負極活物質805の表面にリチウムが析出した場合、図7(A)に示すように、リチウム806は不均一に析出する。このため、図7(B)に示すように、リチウムの析出はデンドライト808になりやすい。形成されたデンドライトは、正極と負極とを短絡させるおそれがあり、その場合には蓄電装置を発火させる等の危険性を有する。また、析出したリチウムが剥離した場合、剥離したリチウム807の分だけリチウムを損失することになるため、電池の容量が低下する。
図6(C)または、図7(A)、図7(B)に示す状態となっても、充電の電流方向とは逆方向の電流が流れるような信号として逆パルスの電圧を印加すると析出したリチウム806やデンドライト808を溶去することができ、正常な状態に戻すことができる。
また、上記式で示すように、負極と正極でのリチウムの脱離反応とリチウムの挿入反応とが全て同じであれば理想的である。具体的には、負極の体積容量を1とした場合に正極の体積容量が1(100%)であると理想的である。しかし、一般には容量比が100%に近ければ近いほど容量減少や異常な挙動が生じやすいため、正極の体積容量に対して負極の体積容量を大きく設けている。
なお、図6において、一つの黒鉛のサイズは9μm以上30μmであり、黒鉛の層は50μm以上100μmの厚さである。また、一つのリン酸鉄リチウムのサイズは50nm以上200nm以下であり、リン酸鉄リチウムの層は60μm以上110μm以下である。
充電の電流方向とは逆方向の電流が流れるような信号として逆パルスの電圧を印加すると、容量比が60%、さらには85%と、100%に近づけても容量減少や異常な挙動を生じなくすることができる。このことは、リチウム析出に伴う異常な挙動が抑えられているといえる。また、容量比を100%に近づけることが可能となるため、セル体積あたりの容量を大きく改善させることができる。即ち、充電中に充電の電流方向とは逆方向の電流が流れるような信号を印加することによって、バッテリーの劣化を防止、または劣化を回復させて信頼性を向上させることに加えて、バッテリーの小型化を図ることもできる。また、バッテリーの急速充放電も可能となる。
また、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態3)
次に、非水系二次電池の構造について、図8及び図9を用いて説明する。
図8(A)は、コイン型(単層偏平型)のリチウムイオン二次電池の外観図であり、部分的にその断面構造を併せて示した図である。
コイン型の二次電池950は、正極端子を兼ねた正極缶951と負極端子を兼ねた負極缶952とが、ポリプロピレン等で形成されたガスケット953で絶縁シールされている。正極954は、正極集電体955と、これと接するように設けられた正極活物質層956により形成される。また、負極957は、負極集電体958と、これに接するように設けられた負極活物質層959により形成される。正極活物質層956と負極活物質層959との間には、セパレータ960と、電解液(図示せず)とを有する。
負極957は負極集電体958上に負極活物質層959を有し、正極954は正極集電体955上に正極活物質層956を有する。
正極954、負極957、セパレータ960、電解液には、それぞれ上述した部材を用いることができる。
正極缶951、負極缶952には、耐腐食性のあるニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、又はこれらの合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレス鋼等)を用いることができる。特に、二次電池の充放電によって生じる電解液による腐食を防ぐため、ニッケル等を腐食性金属にめっきすることが好ましい。正極缶951は正極954と、負極缶952は負極957とそれぞれ電気的に接続する。
これら負極957、正極954及びセパレータ960を電解液に含浸させ、図8(A)に示すように、正極缶951を下にして正極954、セパレータ960、負極957、負極缶952をこの順で積層し、正極缶951と負極缶952とをガスケット953を介して圧着してコイン型の二次電池950を製造する。
次に、ラミネート型の二次電池の一例について、図8(B)を参照して説明する。図8(B)では、説明の便宜上、部分的にその内部構造を露出して記載している。
図8(B)に示すラミネート型の二次電池970は、正極集電体971及び正極活物質層972を有する正極973と、負極集電体974及び負極活物質層975を有する負極976と、セパレータ977と、電解液(図示せず)と、外装体978と、を有する。外装体978内に設けられた正極973と負極976との間にセパレータ977が設置されている。また、外装体978内は、電解液で満たされている。なお、図8(B)においては、正極973、負極976、セパレータ977をそれぞれ一枚ずつ用いているが、これらを交互に積層した積層型の二次電池としてもよい。
正極、負極、セパレータ、電解液(電解質及び溶媒)には、それぞれ上述した部材を用いることができる。
図8(B)に示すラミネート型の二次電池970において、正極集電体971及び負極集電体974は、外部との電気的接触を得る端子(タブ)の役割も兼ねている。そのため、正極集電体971及び負極集電体974の一部は、外装体978から外側に露出するように配置される。
ラミネート型の二次電池970において、外装体978には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる内面の上に、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設けた三層構造のラミネートフィルムを用いることができる。このような三層構造とすることで、電解液や気体の透過を遮断するとともに、絶縁性を確保し、併せて耐電解液性を有する。
次に、円筒型の二次電池の一例について、図9を参照して説明する。円筒型の二次電池980は図9(A)に示すように、上面に正極キャップ(電池蓋)981を有し、側面及び底面に電池缶(外装缶)982を有している。これら正極キャップと電池缶(外装缶)982とは、ガスケット(絶縁パッキン)990によって絶縁されている。
図9(B)は、円筒型の二次電池の断面を模式的に示した図である。中空円柱状の電池缶982の内側には、帯状の正極984と負極986とがセパレータ985を間に挟んで捲回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に捲回されている。電池缶982は、一端が閉じられ、他端が開いている。
正極984、負極986、セパレータ985には、上述した部材を用いることができる。
電池缶982には、耐腐食性のあるステンレス鋼やニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、又はこれらの合金やこれらと他の金属との合金を用いることができる。特に、二次電池の充放電によって生じる電解液による腐食を防ぐため、ニッケル等を腐食性金属にめっきすることが好ましい。電池缶982の内側において、正極、負極及びセパレータが捲回された電池素子は、対向する一対の絶縁板988、989により挟まれている。
また、電池素子が設けられた電池缶982の内部は、電解液(図示せず)が注入されている。電解液には、上述した電解質及び溶媒を用いることができる。
円筒型の二次電池に用いる正極984及び負極986は捲回するため、集電体の両面に活物質層を形成する。正極984には正極端子(正極集電リード)983が接続され、負極986には負極端子(負極集電リード)987が接続される。正極端子983及び負極端子987は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。正極端子983は安全弁機構992に、負極端子987は電池缶982の底にそれぞれ抵抗溶接される。安全弁機構992は、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子を介して正極キャップ981と電気的に接続されている。安全弁機構992は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた場合に、正極キャップ981と正極984との電気的な接続を切断するものである。また、PTC素子991は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の増大により電流量を制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸バリウム(BaTiO)系半導体セラミックス等を用いることができる。
次に、角型の二次電池の一例について、図8(C)を参照して説明する。図8(C)に示す捲回体933は、負極994と、正極995と、セパレータ996と、を有する。捲回体933は、セパレータ996を挟んで負極994と、正極995とが重なり合って積層され、該積層シートを捲回したものである。この捲回体933を角型の封止缶などで覆うことにより角型の二次電池が形成される。なお、負極994、正極995及びセパレータ996からなる積層の積層数は、必要な容量と素子体積に応じて適宜設計すればよい。
円筒型の二次電池と同様に、負極994は端子997及び端子998の一方を介して負極タブ(図示せず)に接続され、正極995は端子997及び端子998の他方を介して正極タブ(図示せず)に接続される。その他、安全弁機構等の周辺構造は、円筒型の二次電池に準ずる。
以上のように二次電池として、コイン型、ラミネート型、円筒型及び角型の二次電池を示したが、その他様々な形状の二次電池を用いることができる。また、正極と負極とセパレータとが複数積層された構造や、正極と負極とセパレータとが捲回された構造であってもよい。
次に、蓄電装置の一例であるリチウムイオンキャパシタについて説明する。
リチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタ(EDLC。Electric Double Layer Capacitorの略)の正極に、炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池の負極を組み合わせたハイブリッドキャパシタであり、正極と負極の蓄電原理が異なる非対称キャパシタである。正極が電気二重層を形成し物理的作用により充放電を行うのに対して、負極はリチウムの化学的作用により充放電を行う。この負極活物質である炭素材料等に予めリチウムを吸蔵させた負極を用いることで、従来の負極に活性炭を用いた電気二重層キャパシタに比べ、エネルギー密度を飛躍的に向上させている。
リチウムイオンキャパシタは、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に代えて、リチウムイオン及びアニオンの少なくとも一つを可逆的に担持することができる材料を用いればよい。このような材料として、例えば活性炭、導電性高分子、ポリアセン系有機半導体(PAS。PolyAcenic Semiconductorの略)等が挙げられる。
リチウムイオンキャパシタは、充放電の効率が高く、急速充放電が可能であり、繰り返し利用による寿命も長い。
このようなリチウムイオンキャパシタを、本発明の一態様に係る蓄電装置に用いることができる。これにより不可逆容量の発生を抑制し、サイクル特性を向上させた蓄電装置を作製することができる。
図10(A)及び(B)に示す蓄電装置6600は、電池缶6604の内部に上述した捲回体6601を収納したものである。捲回体6601は、端子6602及び端子6603を有し、電池缶6604の内部で電解液に含浸される。端子6603は電池缶6604に接し、端子6602は、絶縁材などを用いることにより電池缶6604から絶縁する構成としてもよい。電池缶6604は、例えばアルミニウムなどの金属材料や樹脂材料を用いることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。具体的には、本実施の形態で得られる蓄電装置に反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号(逆パルスの電圧)を加えることで反応生成物を溶去することでバッテリーの劣化を防止、または劣化を回復させるとともに、バッテリーの充放電性能を最大限に引き出し、バッテリーの充放電性能を長時間維持する。また、本実施の形態で得られる蓄電装置に反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号(逆パルスの電圧)を加えることでバッテリーの製造時には問題なく充放電でき、良品として出荷しても、その後、何らかの原因により、急にバッテリーとして機能しなくなってしまう不良品をなくすことができる。
(実施の形態4)
本発明の一態様に係る蓄電装置は、様々な電気機器の電源として用いることができる。また、本実施の形態で得られる蓄電装置に反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号(逆パルスの電圧)を加えることでメンテナンスフリーのバッテリーを実現することもできる。
ここで電気機器とは、電気の力によって作用する部分を含む工業製品をいう。電気機器は、家電等の民生用に限られず、業務用、産業用、軍事用等、種々の用途のものを広くこの範疇とする。本発明の一態様に係る蓄電装置を用いた電気機器としては、例えば、テレビやモニタ等の表示装置、照明装置、デスクトップ型やノート型等のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記憶された静止画又は動画を再生する画像再生装置、CD(Compact Disc)プレーヤやデジタルオーディオプレーヤ等の携帯型又は据置型の音響再生機器、携帯型又は据置型のラジオ受信機、テープレコーダやICレコーダ(ボイスレコーダ)等の録音再生機器、ヘッドホンステレオ、ステレオ、リモートコントローラ、置き時計や壁掛け時計等の時計、コードレス電話子機、トランシーバ、携帯無線機、携帯電話機、自動車電話、携帯型又は据置型のゲーム機、歩数計、電卓、携帯情報端末、電子手帳、電子書籍、電子翻訳機、マイクロフォン等の音声入力機器、スチルカメラやビデオカメラ等の写真機、玩具、電気シェーバ、電動歯ブラシ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯機、電気掃除機、温水器、扇風機、毛髪乾燥機、加湿器や除湿器やエアコンディショナ等の空気調和設備、食器洗い器、食器乾燥器、衣類乾燥器、布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、懐中電灯、電動工具、煙感知器、補聴器、心臓ペースメーカ、携帯型X線撮影装置、放射線測定器、電気マッサージ器や透析装置等の健康機器や医療機器などが挙げられる。さらに、誘導灯、信号機、ガスメータや水道メータ等の計量器、ベルトコンベア、エレベータ、エスカレータ、自動販売機、自動券売機、現金自動支払機(CD。Cash Dispenserの略)や現金自動預金支払機(ATM。AutoMated Teller Machineの略)、デジタルサイネージ(電子看板)、産業用ロボット、無線用中継局、携帯電話の基地局、電力貯蔵システム、電力の平準化やスマートグリッドのための蓄電装置等の産業機器が挙げられる。
なお、上記電気機器は、消費電力のほぼ全てを賄うための主電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。また、上記電気機器は、主電源や商用電源からの電力の供給が停止した場合に、電気機器への電力の供給を行うことができる無停電電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。あるいは上記電気機器は、主電源や商用電源からの電気機器への電力の供給と並行して、電気機器への電力の供給を行うための補助電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。補助電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いる場合、本実施の形態で得られる蓄電装置に反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号(逆パルスの電圧)を加えることでメンテナンスフリーを実現することができ、定置型電源、または蓄電設備におけるメンテナンス費用や手間を省くことができる。定置型電源、または蓄電設備におけるメンテナンス費用は莫大であり、本実施の形態で得られる蓄電装置に反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号を加えることで大幅に維持費用を抑えることができる顕著な効果が得られる。
電気機器の一例として携帯情報端末の例について、図11を用いて説明する。
図11(A)は、携帯情報端末8040の正面及び側面を示した斜視図である。携帯情報端末8040は、一例として、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲーム等の種々のアプリケーションの実行が可能である。携帯情報端末8040は、筐体8041の正面に表示部8042、カメラ8045、マイクロフォン8046、スピーカ8047を有し、筐体8041の左側面には操作用のボタン8043、底面には接続端子8048を有する。
表示部8042には、表示モジュール又は表示パネルが用いられる。表示モジュール又は表示パネルとして、有機発光素子(OLED)に代表される発光素子を各画素に備えた発光装置、液晶表示装置、電気泳動方式や電子粉流体方式等により表示を行う電子ペーパ、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、SED(Surface Conduction Electron−emitter Display)、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、カーボンナノチューブディスプレイ、ナノ結晶ディスプレイ、量子ドットディスプレイ等が用いることができる。
図11(A)に示す携帯情報端末8040は、筐体8041に表示部8042を一つ設けた例であるが、これに限らず、表示部8042を携帯情報端末8040の背面に設けてもよいし、折り畳み型の携帯情報端末として、二以上の表示部を設けてもよい。
また、表示部8042には、指やスタイラス等の指示手段により情報の入力が可能なタッチパネルが入力手段として設けられている。これにより、表示部8042に表示されたアイコン8044を指示手段により簡単に操作することができる。また、タッチパネルの配置により携帯情報端末8040にキーボードを配置する領域が不要となるため、広い領域に表示部を配置することができる。また、指やスタイラスで情報の入力が可能となることから、ユーザフレンドリなインターフェースを実現することができる。タッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、赤外線方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式等、種々の方式を採用することができるが、表示部8042は湾曲するものであるため、特に抵抗膜方式、静電容量方式を用いることが好ましい。また、このようなタッチパネルは、上述の表示モジュール又は表示パネルと一体として組み合わされた、いわゆるインセル方式のものであってもよい。
また、タッチパネルは、イメージセンサとして機能させることができるものであってもよい。この場合、例えば、表示部8042に掌や指で触れ、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことができる。また、表示部8042に近赤外光を発光するバックライト又は近赤外光を発光するセンシング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
また、表示部8042にタッチパネルを設けずにキーボードを設けてもよく、さらにタッチパネルとキーボードの双方を設けてもよい。
操作用のボタン8043には、用途に応じて様々な機能を持たせることができる。例えば、ボタン8043をホームボタンとし、ボタン8043を押すことで表示部8042にホーム画面を表示する構成としてもよい。また、ボタン8043を所定の時間押し続けることで、携帯情報端末8040の主電源をオフするようにしてもよい。また、スリープモードの状態に移行している場合、ボタン8043を押すことで、スリープモード状態から復帰させるようにしてもよい。その他、押し続ける期間や、他のボタンと同時に押す等により、種々の機能を起動させるスイッチとして用いることができる。
また、ボタン8043を音量調整ボタンやミュートボタンとし、音出力のためのスピーカ8047の音量の調整等を行う機能を持たせてもよい。スピーカ8047からは、オペレーティングシステム(OS)の起動音等特定の処理時に設定した音、音楽再生アプリケーションソフトからの音楽等各種アプリケーションにおいて実行される音ファイルによる音、電子メールの着信音等様々な音を出力する。なお、図示しないが、音出力をスピーカ8047とともに、あるいはスピーカ8047に替えてヘッドフォン、イヤフォン、ヘッドセット等の装置に音を出力するためのコネクタを設けてもよい。
このようにボタン8043には、種々の機能を与えることができる。図11(A)では、左側面にボタン8043を2つ設けた携帯情報端末8040を図示しているが、勿論、ボタン8043の数や配置位置等はこれに限定されず、適宜設計することができる。
マイクロフォン8046は、音声入力や録音に用いることができる。また、カメラ8045により取得した画像を表示部8042に表示させることができる。
携帯情報端末8040の操作には、上述した表示部8042に設けられたタッチパネルやボタン8043の他、カメラ8045や携帯情報端末8040に内蔵されたセンサ等を用いて使用者の動作(ジェスチャー)を認識させて操作を行うこともできる(ジェスチャー入力という)。あるいは、マイクロフォン8046を用いて、使用者の音声を認識させて操作を行うこともできる(音声入力という)。このように、人間の自然な振る舞いにより電気機器に入力を行うNUI(Natural User Interface)技術を実装することで、携帯情報端末8040の操作性をさらに向上させることができる。
接続端子8048は、外部機器との通信や電力供給のための信号又は電力の入力端子である。例えば、携帯情報端末8040に外部メモリドライブするために、接続端子8048を用いることができる。外部メモリドライブとして、例えば外付けHDD(ハードディスクドライブ)やフラッシュメモリドライブ、DVD(Digital Versatile Disk)やDVD−R(DVD−Recordable)、DVD−RW(DVD−ReWritable)、CD(Compact Disc)、CD−R(Compact Disc Recordable)、CD−RW(Compact Disc ReWritable)、MO(Magnet Optical Disc)、FDD(Floppy Disk Drive)、又は他の不揮発性のソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)デバイスなどの記録メディアドライブが挙げられる。また、携帯情報端末8040は表示部8042上にタッチパネルを有しているが、これに替えて筐体8041上にキーボードを設けてもよく、またキーボードを外付けしてもよい。
図11(A)では、底面に接続端子8048を1つ設けた携帯情報端末8040を図示しているが、接続端子8048の数や配置位置等はこれに限定されず、適宜設計することができる。
図11(B)は、携帯情報端末8040の背面及び側面を示した斜視図である。携帯情報端末8040は、筐体8041の表面に太陽電池8049とカメラ8050を有し、また、充放電制御回路8051、蓄電装置8052、DCDCコンバータ8053等を有する。なお、図11(B)では充放電制御回路8051の一例として蓄電装置8052、DCDCコンバータ8053を有する構成について示しており、蓄電装置8052には、上記実施の形態で説明した本発明の一態様に係る蓄電装置を用いる。
携帯情報端末8040の背面に装着された太陽電池8049によって、電力を表示部、タッチパネル、又は映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池8049は、筐体8041の片面又は両面に設けることができる。携帯情報端末8040に太陽電池8049を搭載させることで、屋外などの電力の供給手段がない場所においても、携帯情報端末8040の蓄電装置8052の充電を行うことができる。
また、太陽電池8049としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、非晶質シリコン又はこれらの積層からなるシリコン系の太陽電池や、InGaAs系、GaAs系、CIS系、CuZnSnS、CdTe−CdS系の太陽電池、有機色素を用いた色素増感太陽電池、導電性ポリマーやフラーレン等を用いた有機薄膜太陽電池、pin構造におけるi層中にシリコン等による量子ドット構造を形成した量子ドット型太陽電池等を用いることができる。
ここで、図11(B)に示す充放電制御回路8051の構成、及び動作についての一例を、図11(C)に示すブロック図を用いて説明する。
図11(C)には、太陽電池8049、蓄電装置8052、DCDCコンバータ8053、コンバータ8057、スイッチ8054、スイッチ8055、スイッチ8056、表示部8042について示しており、蓄電装置8052、DCDCコンバータ8053、コンバータ8057、スイッチ8054、スイッチ8055、スイッチ8056が、図11(B)に示す充放電制御回路8051に対応する箇所となる。
外光により太陽電池8049で発電した電力は、蓄電装置8052を充電するために必要な電圧とするために、DCDCコンバータ8053で昇圧又は降圧される。そして、表示部8042の動作に太陽電池8049からの電力が用いられる際には、スイッチ8054をオンにし、コンバータ8057で表示部8042に必要な電圧に昇圧又は降圧する。また、表示部8042での表示を行わない際には、スイッチ8054をオフにし、スイッチ8055をオンにして蓄電装置8052の充電を行う。
なお、発電手段の一例として太陽電池8049を示したが、これに限定されず、圧電素子(ピエゾ素子)や熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段を用いて蓄電装置8052の充電を行ってもよい。また、携帯情報端末8040の蓄電装置8052への充電方法はこれに限られず、例えば上述した接続端子8048と電源とを接続して充電を行ってもよい。また、無線で電力を送受信して充電する非接触電力伝送モジュールを用いてもよく、以上の充電方法を組み合わせてもよい。
ここで、蓄電装置8052の充電状態(SOC。State Of Chargeの略)が、表示部8042の左上(破線枠内)に表示される。これにより、使用者は、蓄電装置8052の充電状態を把握することができ、これに応じて携帯情報端末8040を節電モードと選択することもできる。使用者が省電力モードを選択する場合には、例えば上述したボタン8043やアイコン8044を操作し、携帯情報端末8040に搭載される表示モジュール又は表示パネルや、CPU等の演算装置、メモリ等の構成部品を省電力モードに切り換えることができる。具体的には、これらの構成部品のそれぞれにおいて、任意の機能の使用頻度を低減し、停止させる。省電力モードでは、また、充電状態に応じて設定によって自動的に省電力モードに切り替わる構成とすることもできる。また、携帯情報端末8040に光センサ等の検出手段を設け、携帯情報端末8040の使用時における外光の光量を検出して表示輝度を最適化することで、蓄電装置8052の電力の消費を抑えることができる。
また、太陽電池8049等による充電時には、図11(B)に示すように、表示部8042の左上(破線枠内)にそれを示す画像等の表示を行ってもよい。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置を具備していれば、図11に示した電気機器に限定されないことは言うまでもない。
さらに、電気機器の一例として蓄電システムの例について、図12を用いて説明する。ここでは一例として家庭用の蓄電システムについて説明するが、これに限られず、業務用として又はその他の用途で用いることができる。
図12(A)に示すように、蓄電システム8100は、系統電源8103と電気的に接続するためのプラグ8101を有する。また、蓄電システム8100は、家庭内に設けられた分電盤8104と電気的に接続する。
また、蓄電システム8100は、動作状態等を示すための表示パネル等8102などを有していてもよい。表示パネルはタッチスクリーンを有していてもよい。また、表示パネルの他、主電源のオンオフを行うためのスイッチや蓄電システムの操作を行うためのスイッチ等を有していてもよい。
なお、図示しないが、蓄電システム8100を操作するために、蓄電システム8100とは別に、例えば室内の壁に操作スイッチを設けてもよい。あるいは、蓄電システム8100と家庭内に設けられたパーソナルコンピュータ、サーバ等と接続し、間接的に蓄電システム8100を操作してもよい。さらに、スマートフォン等の情報端末機やインターネット等を用いて蓄電システム8100を遠隔操作してもよい。これらの場合、蓄電システム8100とその他の機器とは有線により又は無線により通信を行う機構を、蓄電システム8100に設ければよい。
図12(B)は、蓄電システム8100の内部を模式的に示した図である。蓄電システム8100は、複数の蓄電装置群8106とBMU(Battery Management Unit)とPCS(Power Conditioning System)とを有する。
蓄電装置群8106は、上述した蓄電装置8105を複数並べて接続したものである。系統電源8103からの電力を、蓄電装置群8106に蓄電することができる。複数の蓄電装置群8106のそれぞれは、BMU8107と電気的に接続されている。
BMU8107は、蓄電装置群8106が有する複数の蓄電装置8105の状態を監視及び制御し、また蓄電装置8105を保護することができる機能を有する。具体的には、BMU8107は、蓄電装置群8106が有する複数の蓄電装置8105のセル電圧、セル温度データ収集、過充電及び過放電の監視、過電流の監視、セルバランサ制御、電池劣化状態の管理、電池残量((充電率)State Of Charge:SOC)の算出演算、駆動用蓄電装置の冷却ファンの制御、又は故障検出の制御等を行う。なお、これらの機能の一部又は全部は上述のように、蓄電装置8105内に含めてもよく、あるいは蓄電装置群ごとに当該機能を付与してもよい。また、BMU8107はPCS8108と電気的に接続する。
ここで、BMU8107を構成する電子回路には、上述した酸化物半導体を有するトランジスタを用いた電子回路を有するとよい。この場合、BMU8107の消費電力を大幅に低減することが可能となる。
PCS8108は、交流(AC)電源である系統電源8103と電気的に接続され、直流−交流変換を行う。例えば、PCS8108は、インバータや、系統電源8103の異常を検出して動作を停止する系統連系保護装置などを有する。蓄電システム8100の充電時には、例えば系統電源8103の交流の電力を直流に変換してBMU8107へ送電し、蓄電システム8100の放電時には、蓄電装置群8106に蓄えられた電力を屋内などの負荷に交流に変換して供給する。なお、蓄電システム8100から負荷への電力の供給は、図12(A)に示すように分電盤8104を介してもよく、あるいは蓄電システム8100と負荷とを有線又は無線により直接行ってもよい。
なお、蓄電システム8100への充電は上述する系統電源8103からに限らず、例えば屋外に設置した太陽発電システムから電力を供給してもよい。
図13(A)に、複数の家電機器、制御装置、及びバッテリー等を住宅内で接続したHEMS(家庭内エネルギー管理システム。Home Energy Management Systemの略)の例を示す。このようなシステムによって、家全体の電力消費量を容易に把握することが可能になる。また、複数の家電機器の運転を遠隔操作することができる。また、センサや制御装置を用いて家電機器を自動制御する場合には、電力の節約にも貢献することができる。
蓄電装置8000は、管理装置8004及びバッテリー8005を備える。
蓄電装置8000は、住宅に設置された分電盤8003と引込み線8002を介して電力系統8001に接続される。分電盤8003は、引込み線8002から供給される商用電力である交流電力を、複数の家電機器のそれぞれに供給するものである。管理装置8004は分電盤8003と接続されるとともに、複数の家電機器や蓄電装置8000、太陽光発電システム8006等と接続される。
管理装置8004は、分電盤8003と複数の家電機器とを繋ぎネットワークを構成するものであり、ネットワークに接続された複数の家電機器を制御、管理する装置である。するものである。
また、管理装置8004は、インターネット8011に接続され、インターネット8011を経由して、管理サーバ8013と接続することができる。管理サーバ8013は、使用者の電力の使用状況を受信してデータベースを構築することができ、当該データベースに基づき、種々のサービスを使用者に提供することができる。また、管理サーバ8013は、例えば時間帯に応じた電力の料金情報を使用者に随時提供することができ、当該情報に基づいて、管理装置8004は住宅内における最適な使用形態を設定することもできる。
複数の家電機器は、例えば、図13(A)に示す表示装置8007、照明装置8008、空気調和設備8009、電気冷蔵庫8010であるが、勿論これに限られず、上述した電気機器等住宅内に設置可能なあらゆる電気機器を指す。
例えば、表示装置8007は、表示部に液晶表示装置、有機EL(Electro Luminescence)素子等の発光素子を各画素に備えた発光装置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)等の半導体表示装置が組み込まれ、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用等、情報表示用表示装置として機能するものが含まれる。
また、照明装置8008は、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を含むものであり、人工光源としては、白熱電球、蛍光灯等の放電ランプ、LED(Light Emitting Diode)や有機EL素子等の発光素子を用いることができる。図13(A)に示す照明装置8008は天井に設置されたものであるが、この他、壁面、床、窓等に設けられた据付け型であってもよく、卓上型であってもよい。
また、空気調和設備8009は、温度、湿度、空気清浄度等の室内環境の調整を行う機能を有する。図13(A)では、一例としてエアコンディショナを示す。エアコンディショナは、圧縮機や蒸発器を一体とした室内機と、凝縮器を内蔵した室外機(図示せず)を備えるものや、これらを一体としたもの等で構成される。
また、電気冷蔵庫8010は、食料品等を低温で保管するための電気機器であり、0℃以下で凍らせる目的の冷凍庫を含む。圧縮器により圧縮したパイプ内の冷媒が気化する際に熱を奪うことにより、庫内を冷却するものである。
これら複数の家電機器は、それぞれにバッテリーを有していてもよく、またバッテリーを有さずに、バッテリー8005の電力や商用電源からの電力を利用してもよい。家電機器が蓄電装置を内部に有する場合には、停電等により商用電源から電力の供給が受けられない場合であっても、蓄電装置8000を無停電電源として用いることで、当該家電機器の利用が可能となる。
以上のような家電機器のそれぞれの電源供給端子の近傍に、電流センサ等の電力検出手段を設けることができる。電力検出手段により検出した情報を管理装置8004に送信することによって、使用者が家全体の電力使用量を把握することができる他、該情報に基づいて、管理装置8004が複数の家電機器への電力の配分を設定し、住宅内において効率的なあるいは経済的な電力の使用を行うことができる。
また、商用電源の供給元が供給可能な総電力量のうち、電気料金の安価な時間帯や電力使用率が低い時間帯において、商用電源から蓄電装置8000に充電することができる。また、太陽光発電システム8006によって、バッテリー8005に充電することができる。なお、充電する対象は、蓄電装置8000のバッテリー8005に限られず、家電機器など他の装置に内蔵されているバッテリー置であってもよい。
このようにして、バッテリー8005など種々の電源から得た電力を管理装置8004が効率的に配分して使用することで、住宅内において効率的なあるいは経済的な電力の使用を行うことができる。
また、住宅などの建物には、図13(B)に示すように、基礎部8202によって、床下空間部8206が仕切られている。また、屋内は、内壁8207によって仕切られている。
仕切られた空間部106に防火および防水のための対策をして、蓄電装置8000を収納するための空間として利用する。基礎部102によって仕切られた床下空間部8206が複数ある場合には、各床下空間部8206に、蓄電装置8000を収納することができる。蓄電装置8000の管理装置8004は、配線8211によって、分電盤8003に接続されている。
また、本発明の一態様の蓄電装置8000は、反応生成物が形成される電流方向とは逆方向に電流が流れるような信号(逆パルスの電圧)を加えることができるため、発熱やショートなどの不具合の発生が抑制されて安全性が高い。また、メンテナンスフリーのバッテリーを実現することもできる。これにより、蓄電装置8000を図13(B)に示すように住宅の居室以外の空間、具体的には床下に設置して収納することができ、住居スペースを損なうことがない。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
10 電気化学装置
14 セパレータ
20 電気化学セル
21 電極
22 電極
23 電解液
30 制御部
101 電極
102 基礎部
102a 反応生成物
102b 反応生成物
102c 反応生成物
102d 反応生成物
102e 反応生成物
106 空間部
201 電極
202a 反応生成物
202b 反応生成物
202c 反応生成物
202d 反応生成物
202e 反応生成物
301 電極
302a 反応生成物
302b 反応生成物
302c 反応生成物
302d 反応生成物
302e 反応生成物
304 保護膜
400 蓄電池
402 正極
404 負極
406 電解液
408 セパレータ
410 電極
412 集電体
414 活物質層
422 活物質
424 グラフェン
800 正極
801 正極集電体
802 正極活物質
803 負極
804 負極集電体
805 負極活物質
806 リチウム
807 リチウム
808 デンドライト
820 矢印
821 負極活物質
933 捲回体
950 二次電池
951 正極缶
952 負極缶
953 ガスケット
954 正極
955 正極集電体
956 正極活物質層
957 負極
958 負極集電体
959 負極活物質層
960 セパレータ
970 二次電池
971 正極集電体
972 正極活物質層
973 正極
974 負極集電体
975 負極活物質層
976 負極
977 セパレータ
978 外装体
980 二次電池
981 正極キャップ
982 電池缶
983 正極端子
984 正極
985 セパレータ
986 負極
987 負極端子
988 絶縁板
989 絶縁板
991 PTC素子
992 安全弁機構
994 負極
995 正極
996 セパレータ
997 端子
998 端子
6600 蓄電装置
6601 捲回体
6602 端子
6603 端子
6604 電池缶
8000 蓄電装置
8001 電力系統
8002 線
8003 分電盤
8004 管理装置
8005 バッテリー
8006 太陽光発電システム
8007 表示装置
8008 照明装置
8009 空気調和設備
8010 電気冷蔵庫
8011 インターネット
8013 管理サーバ
8040 携帯情報端末
8041 筐体
8042 表示部
8043 ボタン
8044 アイコン
8045 カメラ
8046 マイクロフォン
8047 スピーカ
8048 接続端子
8049 太陽電池
8050 カメラ
8051 充放電制御回路
8052 蓄電装置
8053 DCDCコンバータ
8054 スイッチ
8055 スイッチ
8056 スイッチ
8057 コンバータ
8100 蓄電システム
8101 プラグ
8102 表示パネル等
8103 系統電源
8104 分電盤
8105 蓄電装置
8106 蓄電装置群
8107 BMU
8108 PCS
8202 基礎部
8206 床下空間部
8207 内壁
8211 配線

Claims (8)

  1. 第1の電極と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に電解液と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に前記第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、前記電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を有する電気化学装置。
  2. 第1の電極と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に電解液と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に前記第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、前記電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を、前記順方向の電圧を印加する期間よりも短い期間中印加する手段と、を有する電気化学装置。
  3. 第1の電極と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に電解液と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に前記第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、前記電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を有し、
    前記順方向の電圧と前記逆パルスの電圧を、交互に繰り返して印加する電気化学装置。
  4. 第1の電極と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に電解液と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に少なくとも放電電流が流れて前記第1の電極の表面に生成した反応生成物を除去するように、前記電圧の−100%以上+100%未満、前記電圧を印加する期間の1/100以上1/3未満、0.1秒以上30秒未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を有する電気化学装置。
  5. 第1の電極と、
    前記第1の電極を部分的に覆う保護膜と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に電解液と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に順方向の電圧を印加する手段と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に前記第1の電極の前記保護膜で覆われていない表面に生成した反応生成物を除去するように、前記電圧の−100%以上+100%未満の逆パルスの電圧を印加する手段と、を有する電気化学装置。
  6. 前記第1の電極は負極であり、前記第2の電極は正極である、請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の電気化学装置。
  7. 前記第1の電極は正極であり、前記第2の電極は負極である、請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の電気化学装置。
  8. 充電可能なバッテリーを備える、請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の電気化学装置。
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