JP2014135210A - 被覆電線の導体接続方法及び被覆電線の導体接続装置 - Google Patents

被覆電線の導体接続方法及び被覆電線の導体接続装置 Download PDF

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Takuo Yamada
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Abstract

【課題】この発明は、被覆電線において絶縁被覆から露出する導体露出部同士を確実に接続する被覆電線の導体接続方法及びその装置を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁被覆11,21でアルミ導体12,銅導体22を被覆したアルミ電線10,銅電線20において絶縁被覆11,21から露出するアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを下向きに向けて配置し、下向きに配置したアルミ電線露出部12a,銅電線露出部22aを、溶融はんだ201で溶融金属接続して接続はんだ部sを形成し、接続はんだ部sを成型部120で成型した。
【選択図】図8

Description

この発明は、例えば、自動車に配索されるワイヤーハーネスを構成する被覆電線における露出導体部分同士を接続する被覆電線の導体接続方法及び被覆電線の導体接続装置に関する。
近年の自動車には、様々な電装機器が装備されており、各機器の電気回路が複雑化する傾向にあるため、安定した電気的接続状態の確保が必要不可欠となっている。このような様々な電装機器の電気回路は、複数本の被覆電線を束ねて構成するワイヤーハーネスを自動車に配索している。
このようなワイヤーハーネスは、導体を絶縁被覆で被覆した被覆電線を複数束ねて構成するとともに、その端部にコネクタを備えており、コネクタ接続して用いられるが、ワイヤーハーネスを構成する複数本の被覆電線の露出導体同士を接続する場合がある。
被覆電線の露出導体同士を接続する方法として、例えば、特許文献1では、一方の被覆電線における露出導体の外周側に、他方の被覆電線の露出導体を配置し、抵抗溶接や超音波溶接で溶接接続する接続構造が提案されている。
しかしながら、特許文献1で提案された接続構造で、例えば、車載するワイヤーハーネスを構成する被覆電線同士を接続すると、振動が作用したり、温度変化が激しいなどの過酷な環境下で使用されるため、接続状態の確実性、つまり所望の接続強度を有する接続状態を安定して確保することは困難であった。
特開2010−113946号公報
この発明は、被覆電線において絶縁被覆から露出する導体露出部同士を確実に接続する被覆電線の導体接続方法及びその装置を提供することを目的とする。
この発明は、絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線において前記絶縁被覆から露出する導体露出部同士を同方向に向けて配置し、同方向に配置した前記導体露出部を、溶融した接続金属で溶融金属接続して溶融金属接続部分を形成し、該溶融金属接続部分を成型手段で成型する被覆電線の導体接続方法であることを特徴とする。
上述の露出導体同士の接続とは、撚線で構成する被覆電線、単線で構成する被覆電線などのそれら同士の接続、あるいは、それらを組み合わせた接続であること含む概念であり、さらには、銅めっきやアルミニウムめっきなどのような表面処理を導体に施して構成したものも含む概念である。
上述の溶融した接続金属で溶融金属接続は、はんだによるはんだ付けや硬ろうによるろう付けとすることができる。
この発明により、絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線において絶縁被覆から露出する導体露出部同士を確実に接続することができる。
詳述すると、絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線において前記絶縁被覆から露出する導体露出部同士を同方向に向けて配置するとともに、同方向に配置した前記導体露出部を、溶融した接続金属で溶融金属接続して溶融金属接続部分を形成することにより、接続強度が高く、長期信頼性の高い接続を実現することができる。
また、同方向に配置した前記導体露出部を溶融金属接続した溶融金属接続部分を成型手段で成型することにより、露出導体同士の間隔を成型手段で規制することができるため、露出導体同士の間隔が広がりすぎて、露出導体同士を前記接続金属で接続できないという不具合が生じることなく、溶融金属接続することができる。
この発明の態様として、前記成型手段に、前記溶融金属接続部分を成型するとともに、貫通する貫通成型孔を設け、該貫通成型孔に、接続する複数の前記被覆電線を貫通させ、前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線の前記導体露出部に対して前記溶融金属接続部分を形成するとともに、前記溶融金属接続部分ごと複数の前記被覆電線を引き抜いて、前記溶融金属接続部分を前記貫通成型孔で成型することができる。
この発明により、溶融金属接続する接続金属が硬化する前に、素早く、前記貫通成型孔で溶融金属接続部分を成型することができる。
詳述すると、溶融した接続金属で露出導体同士を溶融金属接続する場合、溶融した接続金属が冷えて硬化することで確実に接続できるが、接続金属が硬化してしまうと成型手段で成型することができない。そのため、露出導体同士を溶融金属接続した接続金属が冷えて硬化する前に成型手段で成型する必要がある。
しかしながら、前記成型手段に、前記溶融金属接続部分を成型する貫通孔である貫通成型孔を設け、該貫通成型孔に、接続する複数の前記被覆電線を貫通させ、前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線の前記導体露出部に対して前記溶融金属接続部分を形成するとともに、前記溶融金属接続部分ごと複数の前記被覆電線を引き抜いて、前記溶融金属接続部分を前記貫通成型孔で成型するため、迅速に貫通成型孔で前記溶融金属接続部分を成型することができる。
またこの発明の態様として、前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線における前記導体露出部同士を離間させ、離間状態の前記導体露出部に対して溶融した前記接続金属で予備溶融接続処理を施し、予備溶融接続処理完了後、前記成型手段を前記導体露出部側に移動して、離間状態であった前記導体露出部同士を近接させて溶融金属接続部分を形成することができる。
上記予備溶融接続処理は、溶融した前記接続金属で、露出導体のそれぞれを固めて接続するための処理をいうが、露出導体の表面をわずかに溶融して固める処理、あるいは溶融しない固める処理であることを含む概念である。
この発明により、さらに確実に溶融金属接続することができる。
詳しくは、各露出導体に対して予備溶融接続処理を行ってから溶融金属接続するため、前記露出導体同士を直接溶融金属接続する場合に比べて、低エネルギで溶融金属接続することができ、前記露出導体に対する溶融金属接続のための負荷を低減することができる。また、溶融金属接続する接続界面は、接続しやすい面同士による接続金属同士の接続となり、溶融金属接続する接続金属との接続性も高く、容易かつ確実に接続することができる。
また、仮に、接続する露出導体の金属種が異なる場合、溶融した接続金属との接続条件がそれぞれ異なるものの、各露出導体のそれぞれを、溶融した前記接続金属で予備溶融接続処理することにより、接続金属で予備溶融接続処理された前記露出導体同士を、溶融した接続金属で確実に溶融金属接続することができる。
またこの発明の態様として、溶融した前記接続金属に超音波振動を作用させることができる。
この発明により、さらに確実に溶融金属接続することができる。
詳しくは、溶融した接続金属が、露出導体同士の接続界面近傍の隙間に入り込むため、隙間なく露出導体同士を溶融金属接続することができる。
また、一般的に、金属製の導体の表面には酸化膜が形成されるが、殊に、アルミ系材料で導体を構成する場合、アルミ系材料で構成する導体の表面には、絶縁性の高い酸化膜が形成される。このような酸化膜が接続界面に存在すると、露出導体同士が溶融金属接続された接続部分における導電性が低下するおそれがある。しかしながら、溶融された接続金属に超音波振動を作用することによって、振動する接続金属によって、酸化膜を破壊するため、導電性の高い接続状態を実現することができる。
なお、本明細書において、界面とは液体や固体の相が他の均一な相と接している境界とし、表面とは空気と物体の界面とし、さらに、以下で用いる接続界面とは表面のうち他の物体と接続した界面としている。
またこの発明の態様として、前記導体を、素線を拠った撚線で構成することができる。
この発明により、前記露出導体同士を、より確実に接続することができる。
詳述すると、素線を撚って構成した導体の露出導体同士を接続する場合、接続界面が多くなり接続が困難となる。したがって、接続のための圧着圧力などのエネルギを大きくする必要があるが、素線自体は細いため、接続のためのエネルギによる大きな負荷が作用すると損傷して、導電性が低下するおそれがある。また、接続界面が増えるということは、絶縁性の高い酸化膜が形成されやすく、導電性が低下するおそれが高くなる。これに対し、素線を撚って構成する導体における露出導体同士を、溶融した接続金属で溶融金属接続することにより、例えば、抵抗溶接や超音波溶接で接続する場合のような素線に作用する負荷がなく、また、接続のためのエネルギを大きくすることなく、確実に、長期信頼性の高い接続を実現することができる。
またこの発明の態様として、前記導体を、銅系材料で構成した銅導体と、アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体とで構成することができる。
この発明により、前記アルミニウム導体及び前記銅導体を容易かつ確実に接続することができる。
詳述すると、アルミニウム導体と銅導体とを接続する場合、アルミニウム導体を構成するアルミ系材料は、銅導体を構成する銅系材料に対して標準電極電位が低い金属、つまり卑な金属(低耐食性金属ともいう)であるため、アルミニウム導体と銅導体とを接続すると、アルミニウム導体が腐食しやすく、一旦アルミニウム導体が腐食して、銅導体との接続状態が破壊されると、ち密で安定した絶縁性の高い酸化膜がアルミ導体表面に形成され導電性が低下する。
これに対し、アルミニウム導体と銅導体とを、溶融した接続金属で溶融金属接続することにより、容易かつ確実に、長期信頼性の高い接続を実現することができる。
したがって、このように容易かつ確実に接続するため、アルミ導体の腐食が抑制され、接続部分における導電性を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記接続金属を、前記アルミニウム導体より融点が低い低融点金属成分を含む低融点接続金属で構成することができる。
この発明により、アルミニウム導体の表面の溶融を抑制するとともに、融点が低い低融点接続金属が接続界面近傍の隙間に浸入して、接続信頼性の高い接続を実現することができる。
またこの発明の態様として、前記接続金属を、前記アルミニウム導体の耐食性以下の耐食性である標準電極電位が低い金属を含む低耐食接続金属で構成することができる。
上述のアルミニウム導体の耐食性以下の耐食性である標準電極電位が低い金属とは、ZnやMgなどで構成することができる。
この発明により、さらに長期信頼性の高い接続を実現することができる。詳しくは、前記接続金属を、前記アルミニウム導体の耐食性以下の耐食性である標準電極電位が低い金属を含む低耐食接続金属で構成することにより、低耐食接続金属が犠牲材として機能するため、絶縁性の高い酸化膜が形成される接続界面を犠牲材で保護し、長期にわたる接続信頼性の高い接続を実現することができる。
またこの発明の態様として、前記接続金属を、Sn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだで構成することができる。
この発明により、例えば、塩水雰囲気などの過酷な環境において、Sn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだで構成する前記接続金属が犠牲材として機能し、腐食しやすい前記アルミニウム導体の耐食性を向上し、長期にわたる接続信頼性の高い接続を実現することができる。
またこの発明は、絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線を、前記絶縁被覆から露出する導体露出部同士を同方向となるようにそれぞれ把持する電線把持手段と、溶融した接続金属を貯める溶融漕と、前記電線把持手段で把持した前記被覆電線の前記導体露出部を、前記溶融した接続金属に浸漬して、接続金属で前記前記導体露出部同士を、溶融金属接続して形成した溶融金属接続部分を成型する成型手段とを備えた被覆電線の導体接続装置であることを特徴とする。
この発明により、絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線において絶縁被覆から露出する導体露出部同士を確実に接続することができる。
詳述すると、絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線において前記絶縁被覆から露出する導体露出部同士を同方向となるように電線把持手段で把持し、前記電線把持手段で把持した前記被覆電線の前記導体露出部を、溶融した接続金属が貯まる前記溶融した接続金属に浸漬して、接続金属で前記前記導体露出部同士を、溶融金属接続して形成した溶融金属接続部分を成型手段で成型することにより、露出導体同士の間隔を成型手段で規制することができるため、露出導体同士の間隔が広がりすぎて、露出導体同士を前記接続金属で接続できないという不具合が生じることなく、接続強度が高く、長期信頼性の高い接続を実現することができる。
この発明の態様として、前記成型手段に、前記溶融金属接続部分を成型するとともに、貫通する貫通成型孔を設け、前記電線把持手段を、該貫通成型孔を貫通する前記被覆電線における前記貫通成型孔より上部を把持する上部把持手段と、該貫通成型孔を貫通した前記被覆電線における前記貫通成型孔より下部において、前記導体露出部より上部の絶縁被覆を把持する下部把持手段とで構成し、前記上部把持手段と前記下部把持手段とを、前記被覆電線を把持したまま降下させて、前記導体露出部を前記溶融した接続金属に浸漬して、前記溶融金属接続部分を形成した後、前記下部把持手段による前記被覆電線の把持を解放し、前記被覆電線を把持する前記上部把持手段を上昇させて、前記被覆電線を前記貫通成型孔を引き抜くとともに、前記溶融金属接続部分を前記貫通成型孔で成型することができる。
この発明により、溶融金属接続する接続金属が硬化する前に、素早く、前記貫通成型孔で溶融金属接続部分を成型することができる。
またこの発明の態様として、前記下部把持手段により、前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線における前記導体露出部同士を離間させて把持し、前記上部把持手段と前記下部把持手段とを、前記導体露出部が離間した状態の前記被覆電線を把持したまま降下させて、それぞれの前記導体露出部に対して溶融した前記接続金属で予備溶融接続処理を施し、予備溶融接続処理完了後、前記下部把持手段による前記被覆電線の把持を解放するとともに、前記成型手段を前記導体露出部側に移動して、離間状態であった前記導体露出部同士を近接させて溶融金属接続部分を形成することができる。
この発明により、さらに確実に溶融金属接続することができる。
詳しくは、前記下部把持手段により、前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線における前記導体露出部同士を離間させて把持し、前記上部把持手段と前記下部把持手段とを、前記導体露出部が離間した状態の前記被覆電線を把持したまま降下させて、それぞれの前記導体露出部に対して溶融した前記接続金属で予備溶融接続処理を施すため、前記露出導体同士を直接溶融金属接続する場合に比べて、低エネルギで溶融金属接続することができ、前記露出導体に対する溶融金属接続のための負荷を低減することができる。
また、予備溶融接続処理完了後、前記下部把持手段による前記被覆電線の把持を解放するとともに、前記成型手段を前記導体露出部側に移動して、離間状態であった前記導体露出部同士を近接させて溶融金属接続部分を形成するが、溶融金属接続する接続界面は、接続しやすい面同士による接続金属同士の接続となり、溶融金属接続する接続金属との接続性も高く、容易かつ確実に接続することができる。
またこの発明の態様として、前記溶融した前記接続金属に、前記導体露出部を浸漬した状態の前記絶縁被覆を冷却する冷却手段を備えることができる。
この発明により、露出導体近傍の絶縁被覆を保護することができる。
またこの発明の態様として、前記溶融漕に、溶融した前記接続金属に超音波振動を作用させる超音波振動付与手段を備えることができる。
この発明により、さらに確実に溶融金属接続することができる。
詳しくは、前記溶融漕に備えた超音波振動付与手段により、溶融した前記接続金属に超音波振動が作用して、露出導体同士の接続界面近傍の隙間に入り込むため、隙間なく露出導体同士を溶融金属接続することができる。
またこの発明の態様として、被覆電線をそれぞれ把持する各電線把持手段の上下移動及び把持状態、あるいは前記超音波振動付与手段のON/OFFの切り替えを制御する制御手段を備えることができる。
上述の各電線把持手段の上下移動及び把持状態、あるいは前記超音波振動付与手段のON/OFFの切り替えを制御するとは、電線把持手段の上昇や降下あるいは水平移動、さらには、各電線把持手段による被覆電線の把持と把持解除を把持する被覆電線ごとに、あるいは同時に行う制御、または、超音波振動付与手段のON/OFFを電線把持手段の状態に連携して行う制御などとすることができる。
この発明により、より確実に溶融金属接続することができる。詳述すると、例えば、溶融金属接続する導体が、融点などの物性の異なる異種金属同士の接続であっても、予備溶融接続処理する時間等や、超音波振動付与手段によって付与される超音波振動の作用時間等を導体の物性に応じて設定したりして、より適切な溶融金属接続条件を設定し、より確実な接続状態を実現することができる。
この発明によれば、被覆電線において絶縁被覆から露出する導体露出部同士を確実に接続する被覆電線の導体接続方法及びその装置を提供することができる。
ワイヤーハーネスの一部平面図。 接続電線組の説明図。 予備はんだ処理を行った接続部についての説明図。 電線接続装置の概略正面図。 図4における電線接続装置のA−A概略断面図。 図4における電線接続装置のB−B概略断面図。 図4における電線接続装置のC−C概略断面図。 溶融金属接続のフローチャート。 ステップs2の状態の電線接続装置の概略正面図。 ステップs4の状態の電線接続装置の概略正面図。 ステップs6の状態の電線接続装置の概略側面図。 ステップs6の状態の電線接続装置のC−C概略断面図。 ステップs7の状態の電線接続装置の概略正面図。 ステップs8の状態の電線接続装置の概略正面図。
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1はワイヤーハーネス1の一部平面図を示し、図2は接続電線組2の説明図を示している。詳しくは、図2(a)は接続電線組2の拡大平面図を示し、図2(b)は接続電線組2における接続はんだ部sの拡大横断面図を示している。なお、図1及ぶ図2(a)では、接続部Jに被せる絶縁キャップ30を破線で示している。
図3は予備はんだ処理を行った接続部Jについての説明図を示し、図4は電線接続装置100の概略正面図を示している。
図5は図4における電線接続装置100のA−A概略断面図、同様に、図6はB−B概略断面図を示し、図7はC−C概略断面図を示し、図8は溶融金属接続のフローチャートを示している。
さらにまた、図9はステップs2の状態の電線接続装置100の概略正面図を示し、同様に、図10はステップs4の概略正面図を示し、図11はステップs6の概略側面図を示し、図12はステップs6のC−C概略断面図を示し、図13はステップs7の概略正面図を示し、図14はステップs8の概略正面図を示している。
ワイヤーハーネス1は、アルミ電線10や銅電線20をテープ40でひとまとめにし、車両内部に配索して、電装機器や制御部等を電気的に接続する電線束であり、端部に、図示省略するコネクタ等を備えている。なお、図1には、ワイヤーハーネス1において主となる幹線部1aの一部を図示している。
このように構成したワイヤーハーネス1において、幹線部1aに、アルミ電線10と銅電線20とをはんだで溶融金属接続した接続電線組2を取り付けて、テープ40で固定している。
ワイヤーハーネス1や接続電線組2を構成するアルミ電線10は、複数本のアルミ素線13を拠って構成したアルミ導体12を絶縁被覆11で被覆した電線であり、絶縁被覆11の被覆先端11aより先端側において、アルミ電線露出部12aとしてアルミ導体12が露出している。
ワイヤーハーネス1や接続電線組2を構成する銅電線20は、複数本の銅素線23を拠って構成した銅導体22を絶縁被覆21で被覆した電線であり、絶縁被覆21の被覆先端21aより先端側において、銅電線露出部22aとして銅導体22が露出している。
接続電線組2は、このように構成したアルミ電線10及び銅電線20を沿わせるとともに、予備はんだ部12b,22bを形成したアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを、同方向に向けて配置するとともに、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを、はんだで溶融金属接続(はんだ付けともいう)して接続部Jを構成している。
詳しくは、接続電線組2の接続部Jは、あらかじめ予備はんだ部12b,22bを形成したアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとをはんだで接続して接続はんだ部sを構成している。
この接続はんだ部sや予備はんだ部12b,22bを構成するはんだは、アルミ導体12及び銅導体22の両方と相性がよく、アルミ導体12より融点及び耐食性が低い、つまり標準電極電位が低い金属であるZnを含有するSn−Zn系はんだ、あるいはZn−Al系はんだで構成している。
また、接続はんだ部sは、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれとはんだとの接続界面の全面積が、アルミ素線13及び銅素線23におけるそれぞれの断面積以上となるように形成している。
このように、アルミ導体12及び銅導体22の両方と相性のよいSn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだで溶融接続した接続部Jの接続はんだ部sでは、図2(b)に示すように、低融点接続金属であるZn−AL系はんだが、アルミ導体12を構成するアルミ素線13における接続界面に形成された酸化膜を溶融させるとともに、アルミ導体12自体の溶融量を抑制しながら、アルミ素線13及び銅素線23の素線間に浸透し、確実に、アルミ導体12と銅導体22とを接続している。
アルミ導体12及び銅導体22を溶融接続した接続部Jには、図1及び図2(a)において点線で示すように、接続はんだ部s、アルミ電線露出部12a並びに銅電線露出部22aが露出しないよう絶縁キャップ30を被せている。なお、絶縁キャップ30は、接続はんだ部sから被覆先端11a,21aまでを一体的に被覆するキャップ状であり、後端側に固定片31を備えており、接続部Jに被せた状態で、アルミ電線10及び銅電線20の絶縁被覆11,21とともに、テープ40を巻き回して固定している。
続いて、接続電線組2を構成するアルミ電線10と銅電線20とを接続する電線接続装置100について説明する。
電線接続装置100は、図3乃至7に示すように、上部に配置した電線上部把持部110と、成型部120と、電線下部把持部130と、電線下部把持部130の下方において、溶融した溶融はんだ201を貯める溶融はんだ漕200と、溶融はんだ漕200に装着した超音波振動部202と、電線下部把持部130と溶融はんだ漕200との間において側方向に配置した送風部203とで構成している。
なお、図3乃至14では、2本のアルミ電線10におけるアルミ電線露出部12aと、2本の銅電線20における銅電線露出部22aとを溶融金属接続する状態について図示している。また、図4,5,9,10,11,13,14において、溶融はんだ漕200について、内側に貯める溶融はんだ201を図示できるように正面部分を透過した状態で図示している。
また、電線上部把持部110と電線下部把持部130とは、幅方向(図4における左右方向)に対称な向きで、幅方向に適宜の間隔を隔てて配置されており、図4における左側を、アルミ電線10を把持するアルミ電線上部把持部110L及びアルミ電線下部把持部130Lとするとともに、右側を、銅電線20を把持する銅電線上部把持部110R及び銅電線下部把持部130Rとしている。
電線接続装置100の構成要素について詳細に説明すると、電線上部把持部110(110L,110R)は、垂直方向の支持軸部111と、支持軸部111の下端位置において、幅方向に内側向きの水平な把持本体112とで構成する正面視L型であり、把持本体112には、アルミ電線10や銅電線20の貫通を許容するとともに、貫通したアルミ電線10や銅電線20を把持する貫通把持孔(図示省略)を備えている。
また、支持軸部111の上部には、電線上部把持部110を上下方向に移動させる上下移動機構(図示省略)を備えており、上下移動機構は図示省略する制御部に接続され、制御部により駆動制御されている。
成型部120は、垂直方向の支持軸部121と、支持軸部121の下端位置において、幅方向に右向きの水平な型本体122とで構成する正面視L型であり、型本体122の平面視略中央には、図6に示すように、複数本のアルミ電線10及び銅電線20の挿通を許容する貫通成型孔123を備えている。なお、本実施形態においては、貫通成型孔123を、2本のアルミ電線10と、2本の銅電線20とを挿通可能な径で形成している。
また、支持軸部121の上部には、成型部120を上下方向に移動させる上下移動機構(図示省略)を備えており、上下移動機構は図示省略する制御部に接続され、制御部により駆動制御されている。
電線下部把持部130(130L,130R)は、電線接続装置100の奥行き方向(図1において紙面表裏方向、図7において上下方向)に嵌合してアルミ電線10及び銅電線20を把持する凸状電線把持部140と凹状電線把持部150とでそれぞれを構成している。
奥行き方向手前側に配置した凸状電線把持部140と、奥行き方向奥側に配置した凹状電線把持部150とは、それぞれ、幅方向外側の上部から幅方向内側の下部に向かって階段状に伸びる支持部141,151と、支持部141,151の下端において奥行き方向内側向きの把持部本体142,152とで構成している。
把持部本体142,152は、奥行き方向において相互に嵌合してアルミ電線10,銅電線20を把持する構成であるが、把持部本体152の奥行き方向手前側には、アルミ電線10及び銅電線20を把持するために受ける平面視U字状のU字受け部152aを備え、把持部本体142の奥行き方向奥側には、平面視U字状のU字受け部152aに対して、はまり込んだアルミ電線10及び銅電線20を押し付ける嵌合凸部142aを備えている。
このように凸状電線把持部140と凹状電線把持部150とで構成した電線下部把持部130は、凸状電線把持部140を構成する支持部141,151の上部には、凸状電線把持部140と凹状電線把持部150をそれぞれ上下方向及び奥行き方向に移動させる上下水平移動機構(図示省略)を備えており、上下水平移動機構は図示省略する制御部に接続され、制御部により、それぞれが駆動制御されている。
なお、アルミ電線下部把持部130Lにおける嵌合凸部142aとU字受け部152aとで把持されたアルミ電線10のアルミ電線露出部12aと、銅電線下部把持部130Rにおける嵌合凸部142aとU字受け部152aとで把持された銅電線20の銅電線露出部22aとは、幅方向に離間した状態でそれぞれ把持されることとなる。
溶融はんだ漕200は、電線下部把持部130の下方において、溶融はんだ201を貯めておく、上面が開放された箱体であり、溶融はんだ201を所定温度に加熱する加熱手段(図示省略)と、溶融はんだ201に超音波振動を作用させる超音波振動部202を備えている。
送風部203は、溶融はんだ漕200の上方且つ電線下部把持部130より下方の高さ位置における側方に配置し、図示省略するブロアーに接続され、図4における右下端部に設けた送風開口203aより、溶融はんだ201の表面と電線下部把持部130との間において、溶融はんだ201の表面に略平行に冷却風を送風する構成である。
なお、溶融はんだ漕200に設けた加熱手段(図示省略)、超音波振動部202及び送風部203に接続したブロアーは上述の制御部に接続され、制御部によって駆動制御されている。
このように構成した電線接続装置100を用いて、2本のアルミ電線10と2本の銅電線20とにおけるアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとを接続して接続電線組2を構成する方法について、以下で説明する。
接続電線組2を構成するにあたり、2本のアルミ電線10と2本の銅電線20とにおけるアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとを接続するために、まず、2本のアルミ電線10をアルミ電線上部把持部110Lとアルミ電線下部把持部130Lで把持するとともに、2本の銅電線20を銅電線上部把持部110Rと銅電線下部把持部130Rとで把持して、アルミ電線10と銅電線20とを電線接続装置100に装着する(ステップs1)。
このとき、電線上部把持部110(110L,110R)では、それぞれの把持本体112に形成した貫通把持孔(図示省略)にアルミ電線10や銅電線20をそれぞれ挿通し、アルミ電線10及び銅電線20における所定の位置を把持する、つまり電線上部把持部110ではアルミ電線10及び銅電線20の上部位置を把持する。
そして、電線上部把持部110の貫通把持孔で把持したアルミ電線10及び銅電線20を、成型部120の貫通成型孔123に上方から挿通し、下方より突出したアルミ電線10及び銅電線20の被覆先端11a,21aより少し上部を、凸状電線把持部140の把持部本体142における嵌合凸部142aと、凹状電線把持部150の把持部本体152におけるU字受け部152aとで挟み込んで把持する。この電線下部把持部130(140,150)による把持状態では、電線下部把持部130の下方に、下向きのアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aが突出する態様となる。
また、このとき、溶融はんだ漕200に貯めた溶融はんだ201の温度を所定温度に調整するとともに、送風部203に接続したブロアーを稼働させて、送風開口203aより冷却風を送出する。なお、本実施形態において溶融はんだ201の温度が400度となるよう制御部で制御している。
このようにして電線上部把持部110及び電線下部把持部130で把持する電線接続装置100へのアルミ電線10及び銅電線20の装着が完了した後、図9に示すように、銅電線上部把持部110R及び銅電線下部把持部130Rを降下させて、銅電線20の銅電線露出部22aを溶融はんだ漕200に貯めた溶融はんだ201に浸漬させる(ステップs2)。
詳しくは、制御部によって、銅電線上部把持部110Rの支持軸部111の上部に備えた上下移動機構と、電線下部把持部130を構成する凸状電線把持部140及び凹状電線把持部150の支持部141,151の上部に備えた上下水平移動機構を同期させて、銅電線上部把持部110Rと銅電線下部把持部130Rとを降下させる。このとき、降下する銅電線上部把持部110Rと銅電線下部把持部130Rに対して、成型部120は移動しないため、銅電線上部把持部110R及び銅電線下部把持部130Rで把持する銅電線20は、成型部120の貫通成型孔123を介して下方移動し、銅電線20の下方移動に伴って、銅電線20の銅電線露出部22aが溶融はんだ201に浸漬して、銅電線露出部22aに予備はんだ部22bを形成する。
なお、銅電線上部把持部110R及び銅電線下部把持部130Rの下方移動量は、銅電線露出部22aが溶融はんだ201に浸漬するが、被覆先端21aが溶融はんだ201に接触しない高さ方向位置まで移動する量となる。また、所定温度に調整されて高温化した溶融はんだ201によって銅電線露出部22aが加熱されるが、送風部203の送風開口203aより冷却風を送出しているいため、冷却風によって冷却され、被覆先端21aが、加熱された銅導体22によって溶けたりして損傷することを防止している。
銅電線20の溶融はんだ201の浸漬後、数秒後に超音波振動部202を稼働させるとともに(ステップs3)、さらにその数秒後、超音波振動部202による超音波振動が作用する溶融はんだ201に対して、図10,11に示すように、アルミ電線上部把持部110L及びアルミ電線下部把持部130Lを降下させて、アルミ電線10のアルミ電線露出部12aを溶融はんだ漕200に貯めた溶融はんだ201に浸漬させる(ステップs4)。
このときも、ステップs2のときと同様に、制御部によって、アルミ電線上部把持部110Lの支持軸部111の上部に備えた上下移動機構と、電線下部把持部130を構成する凸状電線把持部140及び凹状電線把持部150の支持部141,151の上部に備えた上下水平移動機構を同期させて、アルミ電線上部把持部110Lとアルミ電線下部把持部130Lとを降下させる。このとき、降下するアルミ電線上部把持部110Lとアルミ電線下部把持部130Lに対して、成型部120は移動しないため、アルミ電線上部把持部110L及びアルミ電線下部把持部130Lで把持するアルミ電線10は、成型部120の貫通成型孔123を介して下方移動し、アルミ電線10の下方移動に伴って、アルミ電線10のアルミ電線露出部12aを溶融はんだ201に浸漬して、アルミ電線露出部12aに予備はんだ部12bを形成する。
このときのアルミ電線上部把持部110Lとアルミ電線下部把持部130Lとの移動量は、上述した銅電線上部把持部110Rと銅電線下部把持部130Rとの移動量と同じである。また、言うまでもないが、送風部203による効果も同様に奏する。
アルミ電線10のアルミ電線露出部12aの溶融はんだ201への浸漬が完了した後、制御部によって超音波振動部202の稼働を停止する(ステップs5)。
このように、アルミ電線10のアルミ電線露出部12aと、銅電線20の銅電線露出部22aとを、電線上部把持部110と電線下部把持部130とで把持した状態で溶融はんだ201に浸漬するため、2本のアルミ電線10のアルミ電線露出部12aは予備はんだ部12bにより一体化され、2本の銅電線20の銅電線露出部22aは予備はんだ部22bにより一体化されるが、電線下部把持部130によって幅方向に離間したアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aには、それぞれ独立して予備はんだ部12b,22bが形成される。
また、アルミ導体12より融点の高い銅導体22については、ステップs2で溶融はんだ201に浸漬し、銅導体22より融点の低いアルミ導体12については、銅電線露出部22aを浸漬した数秒後に溶融はんだ201に浸漬するため、溶融はんだ201に浸漬する時間、つまり溶融はんだ201よって加熱される時間が融点が低いアルミ導体12の方が短くなり、高温化した溶融はんだ201によって融点の低いアルミ電線露出部12aが溶融することを防止している。
なお、このように、アルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとにそれぞれ予備はんだ部12b,22bを形成すためのステップs2乃至s5までを、接続電線組2を構成するための工程における予備はんだ処理工程とすることができるが、予備はんだ処理工程に超音波振動部202の稼働停止(ステップs5)を含まなくてもよい。
このようにして、アルミ電線10のアルミ電線露出部12a及び銅電線20の銅電線露出部22aに予備はんだ部12b,22bを形成した後、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aが溶融はんだ201に浸漬したままの状態で、図12に示すように、電線下部把持部130における嵌合凸部142a及びU字受け部152aによるアルミ電線10及び銅電線20の下部の把持を解放する(ステップs6)。この状態では、アルミ電線10及び銅電線20は、成型部120の貫通成型孔123を貫通するとともに、アルミ電線上部把持部110Lでアルミ電線10の上部を把持し、銅電線上部把持部110Rで銅電線20の上部を把持した状態となる。
さらに、支持軸部121の上部に備えた上下移動機構を稼働させて、成型部120を降下させる(ステップs7)。この成型部120の降下により、成型部120の貫通成型孔123を貫通しているアルミ電線10及び銅電線20は、電線上部把持部110によって上部を把持したままの状態となり、成型部120はアルミ電線10及び銅電線20に対して下方に相対移動するため、図13に示すように、アルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとは、溶融はんだ201に浸漬した状態で近づき、近接した状態となる。
このように、成型部120の降下によりアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとが近接した状態で、電線上部把持部110(110L,110R)を上昇させて、アルミ電線10及び銅電線20を成型部120の貫通成型孔123から引き抜く(ステップs8)。
詳述すると、支持軸部111の上部に備えた上下移動機構を稼働させて、アルミ電線10及び銅電線20の上部を把持した電線上部把持部110を上昇させることにより、ステップs7で降下した成型部120に対しては、アルミ電線10及び銅電線20は上方向に相対移動し、挿通していた貫通成型孔123からアルミ電線10と銅電線20とを引き抜くことができる。
このとき、アルミ電線10の上部を把持しているアルミ電線上部把持部110Lと、銅電線20の上部を把持している銅電線上部把持部110Rとを同期させて、ともに上昇させるため、ステップs7でアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとが近接した状態を保ちながら上昇し、さらには、2本のアルミ電線10と2本の銅電線20の貫通を許容する径で形成した貫通成型孔123を、上方に向かって通過する際に、近接した状態のアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとに付着した溶融はんだ201を、貫通成型孔123の内周面で成型して、接続はんだ部sを形成し、接続電線組2を構成することができる。
なお、ステップs8で上昇する近接状態のアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとは、溶融はんだ201から抜け出た後、成型部120の貫通成型孔123に引き込まれるまでの間に、送風部203の送風開口203aから送出される冷却風で冷却されるため、貫通成型孔123を通過する間に、溶融はんだ201が貫通成型孔123の内面で成型されながら、形状保持できる強度となるような温度まで低下することができ、貫通成型孔123から引き抜かれたアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとは、成型された接続はんだ部sによって一体化し、接続電線組2を構成することができる。
このように電線接続装置100を用いた接続電線組2における接続部Jの接続方法は、アルミ電線10,銅電線20において被覆先端11a,21aから露出するアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを下向きに向けて配置し、下向きに配置したアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを、溶融はんだ201で溶融金属接続して接続はんだ部sを形成し、接続はんだ部sを成型部120で成型するため、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aの間隔を成型部120の貫通成型孔123で規制することができ、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aの間隔が広がりすぎて、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aをはんだで接続できないという不具合が生じることなく、溶融金属接続することができる。
さらには、成型部120で接続はんだ部sを成型するため、接続部Jにおいて、はんだが局所的に薄くなるなどの不具合が生じることなく、安定した溶融金属接続を実現できる。
また、成型部120に設けた貫通成型孔123に、接続するアルミ電線10,銅電線20を貫通させ、貫通成型孔123を貫通したアルミ電線10,銅電線20のアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aに対して接続はんだ部sを形成するとともに、アルミ電線10,銅電線20をともに引き抜いて、接続はんだ部sを貫通成型孔123で成型するため、はんだが硬化する前に、素早く、貫通成型孔123で接続はんだ部sを成型することができる。
詳しくは、溶融はんだ201でアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを溶融金属接続する場合、溶融はんだ201が冷えて硬化することで確実に接続できるが、はんだが硬化してしまうと成型部120で成型することができない。そのため、接続はんだ部sを形成するはんだが冷えて硬化する前に成型部120で成型する必要がある。
しかしながら、成型部120に設けた貫通成型孔123に、接続するアルミ電線10,銅電線20を貫通させ、貫通成型孔123を貫通したアルミ電線10,銅電線20のアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aに対して接続はんだ部sを形成するとともに、アルミ電線10,銅電線20を引き抜いて、接続はんだ部sを貫通成型孔123で成型するため、迅速に貫通成型部120で接続はんだ部sを成型することができる。
また、貫通成型孔123を貫通したアルミ電線10,銅電線20におけるアルミ電線露出部12a,銅電線露出部22aをアルミ電線下部把持部130Lと銅電線下部把持部130Rとでそれぞれ把持することで、幅方向に所定間隔で離間させ、離間状態のアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aに対して溶融はんだ201で予備はんだ部12b,22bを形成し、予備はんだ部12b,22bを形成した後、成型部120を降下させて、離間状態であったアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを近接させて接続はんだ部sを形成することにより、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを直接溶融金属接続する場合に比べて、低エネルギで溶融金属接続することができ、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aに対する溶融金属接続のための負荷を低減することができる。また、溶融金属接続する接続界面は、接続しやすい面同士によるはんだ同士の接続となり、接続性の高い接続はんだ部sを容易に形成することができる。
また、接続するアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aは異なる金属種であるため、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aのそれぞれと溶融はんだ201との接続条件が異なるものの、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aのそれぞれに、溶融はんだ201で予備はんだ部12b,22bを形成することにより、接続界面がはんだ同士となり、予備はんだ部12b,22bが形成されたアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを、確実に溶融はんだ201で確実に溶融金属接続することができる。
また、超音波振動部202により、溶融はんだ201に超音波振動を作用させるため、溶融はんだ201が、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを構成するアルミ素線13及び銅素線23の素線間や接続界面近傍の隙間に入り込み、隙間なくアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを溶融金属接続することができる。
また、アルミ導体12の表面には、絶縁性の高い酸化膜が形成され、この酸化膜が接続界面に存在すると、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aが溶融金属接続された接続部Jにおける導電性が低下するおそれがあるが、超音波振動が作用する溶融はんだ201によって、酸化膜を破壊し、導電性の高い接続状態を実現することができる。
また、アルミ素線13,銅素線23を撚って構成したアルミ導体12,銅導体22のアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを接続する場合、接続界面が多くなり接続が困難となるが、溶融はんだ201でアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを溶融金属接続することにより、例えば、抵抗溶接や超音波溶接で接続する場合のようなアルミ素線13,銅素線23に作用する負荷がなく、また、接続のためのエネルギを大きくすることなく、確実に、長期信頼性の高い接続を実現することができる。
また、銅導体22とアルミ導体12とを接続する場合、アルミ導体12を構成するアルミ系材料は、銅導体22を構成する銅系材料に対して標準電極電位が低い金属であるため、アルミ導体12と銅導体22とを接続すると、アルミ導体12が腐食しやすく、一旦アルミ導体12が腐食して、銅導体22との接続状態が破壊されると、ち密で安定した絶縁性の高い酸化膜がアルミ導体12,銅導体22表面に形成され導電性が低下するが、アルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとを、溶融はんだ201で溶融金属接続することにより、容易かつ確実に、長期信頼性の高い接続を実現することができる。
また、接続はんだ部sを構成するはんだとして、アルミ導体12より融点が低く、アルミ導体12の耐食性以下の耐食性であるZnを含むSn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだを用いたため、アルミ導体12の表面の溶融を抑制するとともに、融点が低いSn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだが接続界面近傍の隙間に浸入して、接続信頼性の高い接続を実現することができる。
また、Sn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだが犠牲材として機能するため、絶縁性の高い酸化膜が形成される接続界面を犠牲材で保護し、長期にわたる接続信頼性の高い接続を実現することができる。
なお、犠牲材とは、塩水中(食塩水(塩化ナトリウム水溶液)中)において、アルミニウムよりも電極電位が小さいものをいい、ZnのみならずMgなども含まれる。
また、Sn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだ用いたことにより、例えば、塩水雰囲気などの過酷な環境において、Sn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだが犠牲材として機能し、腐食しやすいアルミ導体12の耐食性を向上し、長期にわたる接続信頼性の高い接続を実現することができる。
さらには、接続部Jにおいて、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれとはんだとの接続界面の全面積が、アルミ素線13及び銅素線23におけるそれぞれの断面積以上となるように接続はんだ部sを形成することにより、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれとはんだとの導電性を確保することができる。
詳述すると、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれと接続はんだ部sを構成するはんだとの接続界面には、それぞれ反応層(合金層)が形成されるが、反応層の面積が、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれの断面積より小さいと、接続界面における抵抗が増大し、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれとはんだとの導電性が低下する。
これに対し、反応層が形成されるアルミ素線13及び銅素線23のそれぞれとはんだとの接続界面の面積を、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれの断面積以上となるように設定したため、例えば、10mΩ以下というように、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれとはんだとの接続界面における抵抗を小さくすることができ、アルミ素線13及び銅素線23のそれぞれとはんだとの導電性を確保することができる。したがって、接続はんだ部sによって接続されたアルミ導体12と銅導体22との導電性を確保された接続部Jを構成することができる。
また、貫通成型孔123を貫通するアルミ電線10,銅電線20における貫通成型孔123より上部を電線上部把持部110(110L,110R)で把持するとともに、貫通成型孔123を貫通したアルミ電線10,銅電線20における貫通成型孔123より下部において、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aより上部の絶縁被覆11,21を電線下部把持部130(130L,130R)把持し、アルミ電線10,銅電線20を把持したまま電線上部把持部110と電線下部把持部130とを降下させて、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを溶融はんだ201に浸漬して、接続はんだ部sを形成した後、電線下部把持部130によるアルミ電線10,銅電線20の把持を解放してから、電線上部把持部110を上昇させて、アルミ電線10,銅電線20を貫通成型孔123を引き抜くことで、溶融はんだ201が硬化する前に、素早く、貫通成型孔123で接続はんだ部sを成型することができる。
また、電線下部把持部130で、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを幅方向に適宜の間隔で離間させて把持し、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aが離間したまま、電線上部把持部110と電線下部把持部130とを降下させて、それぞれのアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aに対して溶融はんだ201で予備はんだ部12b,22bを形成した後、電線下部把持部130によるアルミ電線10,銅電線20の把持を解放するとともに、成型部120を降下させて、離間状態であったアルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを近接させて接続はんだ部sを形成するため、別の治具等を用いることなく、また、別の作業を行うことなく、アルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとを近接させることができる。
また、アルミ電線露出部12a及び銅電線露出部22aを浸漬した状態の絶縁被覆11,21を冷却する送風部203を溶融はんだ201に備えているため、被覆先端11a,21aが、溶融はんだ201によって加熱されたアルミ導体12及び銅導体22によって溶けたり損傷したりすることがない。
また、電線接続装置100では、電線上部把持部110及び成型部120の上下移動、電線下部把持部130の上下水平移動、並びに超音波振動部202のON/OFFの切り替えなどを制御する制御部を備えているため、予備はんだ部12b,22bを形成するためのアルミ電線露出部12a、銅電線露出部22aの浸漬時間等や、超音波振動部202によって付与される超音波振動の作用時間等をアルミ導体12,銅導体22の物性に応じて設定したりして、より適切な溶融金属接続条件を設定し、より確実な接続状態を実現することができる。
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の導体及び撚線は、アルミ導体12,銅導体22に対応し、
以下同様に、
被覆電線は、アルミ電線10,銅電線20に対応し、
導体露出部は、アルミ電線露出部12a,銅電線露出部22aに対応し、
同方向は、下向きに対応し、
溶融した接続金属は、溶融はんだ201に対応し、
溶融金属接続は、溶融金属接続に対応し、
溶融金属接続部分は、接続はんだ部sに対応し、
接続金属は、はんだに対応し、
成型手段は、成型部120に対応し、
予備溶融接続処理は、予備はんだ部12b,22bを形成する予備はんだ処理に対応し、
素線は、アルミ素線13,銅素線23に対応し、
アルミニウム導体は、アルミ導体12に対応し、
低融点接続金属及び低耐食接続金属は、Sn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだに対応し、
低融点金属成分、及び標準電極電位が低い金属は、Znに対応し、
電線把持手段は、電線上部把持部110及び電線下部把持部130に対応し、
溶融漕は、溶融はんだ漕200に対応し、
被覆電線の導体接続装置は、電線接続装置100に対応し、
上部把持手段は、電線上部把持部110,銅電線上部把持部110R,アルミ電線上部把持部110Lに対応し、
下部把持手段は、凸状電線把持部140と凹状電線把持部150とで構成する電線下部把持部130,銅電線下部把持部130R,アルミ電線下部把持部130Lに対応し、
冷却手段は、送風部203に対応し、
超音波振動付与手段は、超音波振動部202に対応し、
制御手段は、制御部に対応するが、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
なお、上述の説明では、上述のはんだで溶融金属接続や予備はんだ処理を行ったが、硬ろうによるろう付けで行ってもよい。
また、超音波振動部202による超音波振動を、アルミ電線露出部12aに予備はんだ部12bを形成するためのステップs4の後に、ステップs5で停止したが、予備はんだ部12bが形成されたアルミ電線露出部12aと、予備はんだ部22bが形成された銅電線露出部22aとを接続するまで継続させてもよいし、アルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとを接続する際になってから付与してもよい。このように、超音波振動部202による超音波振動の付与のタイミングは、接続する対象となる導体の金属種や径などに応じて適宜設定すればよい。
さらには、上述の説明では、離間させたアルミ電線露出部12aと銅電線露出部22aとをそれぞれタイミングを変えて、溶融はんだ201に浸漬して、予備はんだ部12b,22bを形成したが、導体を構成する金属種によっては、予備はんだ部を形成せず、直接導体同士を溶融はんだ201に浸漬させて、溶融金属接続してもよい。
また、幹線部1aに取り付ける接続電線組2を、1本ずつのアルミ電線10と銅電線20とで構成したが、これに限定されず、1本のアルミ電線10と複数本の銅電線20、複数本のアルミ電線10と1本の銅電線20、あるいは複数本のアルミ電線10と複数本の銅電線20とを接続してもよい。さらには、接続電線組2のみでワイヤーハーネス1を構成してもよい。
また、上述の説明では、電線接続装置100で2本のアルミ電線10と2本の銅電線20とを接続したが、この本数に限定されず、1本あるいは3本以上のアルミ電線10と、1本あるいは3本以上の銅電線20とを電線接続装置100で接続してもよく、また、異なる本数のアルミ電線10と銅電線20とを接続してもよい。
さらには、アルミ素線13を撚ってアルミ導体12を構成し、銅素線23を撚って銅導体22を構成したが、単線で構成するアルミ導体12や銅導体22を用いてもよく、単線で構成する導体同士を接続する、あるいは素線で構成した導体と単線で構成する導体とを接続しても、上述の効果を得ることができる。
また、止水性のある樹脂とともに、接続部Jに絶縁キャップ30を被せてもよい。
10…アルミ電線
11…絶縁被覆
12…アルミ導体
12a…アルミ電線露出部
12b…予備はんだ部
13…アルミ素線
20…銅電線
21…絶縁被覆
22…銅導体
22a…銅電線露出部
22b…予備はんだ部
23…銅素線
100…電線接続装置
110…電線上部把持部
110R…銅電線上部把持部
110L…アルミ電線上部把持部
120…成型部
123…貫通成型孔
130…電線下部把持部
130R…銅電線下部把持部
130L…アルミ電線下部把持部
140…凸状電線把持部
150…凹状電線把持部
200…溶融はんだ漕
201…溶融はんだ
202…超音波振動部
203…送風部
s…接続はんだ部

Claims (15)

  1. 絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線において前記絶縁被覆から露出する導体露出部同士を同方向に向けて配置し、
    同方向に配置した前記導体露出部を、溶融した接続金属で溶融金属接続して溶融金属接続部分を形成し、
    該溶融金属接続部分を成型手段で成型する
    被覆電線の導体接続方法。
  2. 前記成型手段に、前記溶融金属接続部分を成型するとともに、貫通する貫通成型孔を設け、
    該貫通成型孔に、接続する複数の前記被覆電線を貫通させ、
    前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線の前記導体露出部に対して前記溶融金属接続部分を形成するとともに、
    前記溶融金属接続部分ごと複数の前記被覆電線を引き抜いて、前記溶融金属接続部分を前記貫通成型孔で成型する
    請求項1に記載の被覆電線の導体接続方法。
  3. 前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線における前記導体露出部同士を離間させ、離間状態の前記導体露出部に対して溶融した前記接続金属で予備溶融接続処理を施し、
    予備溶融接続処理完了後、前記成型手段を前記導体露出部側に移動して、離間状態であった前記導体露出部同士を近接させて溶融金属接続部分を形成する
    請求項2に記載の被覆電線の導体接続方法。
  4. 溶融した前記接続金属に超音波振動を作用させる
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の被覆電線の導体接続方法。
  5. 前記導体を、
    素線を拠った撚線で構成した
    請求項1乃至4のうちいずれかに記載の被覆電線の導体接続方法。
  6. 前記導体を、
    銅系材料で構成した銅導体と、アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体とで構成した
    請求項1乃至5のうちいずれかに記載の被覆電線の導体接続方法。
  7. 前記接続金属を、
    前記アルミニウム導体より融点が低い低融点金属成分を含む低融点接続金属で構成した
    請求項6に記載の被覆電線の導体接続方法。
  8. 前記接続金属を、
    前記アルミニウム導体の耐食性以下の耐食性である標準電極電位が低い金属を含む低耐食接続金属で構成した
    請求項6または7に記載の被覆電線の導体接続方法。
  9. 前記接続金属を、
    Sn−Zn系はんだ、あるいはZn−AL系はんだで構成した
    請求項6乃至8のうちいずれかに記載の被覆電線の導体接続方法。
  10. 絶縁被覆で導体を被覆した被覆電線を、前記絶縁被覆から露出する導体露出部同士を同方向となるようにそれぞれ把持する電線把持手段と、
    溶融した接続金属を貯める溶融漕と、
    前記電線把持手段で把持した前記被覆電線の前記導体露出部を、前記溶融した接続金属に浸漬して、接続金属で前記前記導体露出部同士を、溶融金属接続して形成した溶融金属接続部分を成型する成型手段とを備えた
    被覆電線の導体接続装置。
  11. 前記成型手段に、前記溶融金属接続部分を成型するとともに、貫通する貫通成型孔を設け、
    前記電線把持手段を、
    該貫通成型孔を貫通する前記被覆電線における前記貫通成型孔より上部を把持する上部把持手段と、
    該貫通成型孔を貫通した前記被覆電線における前記貫通成型孔より下部において、前記導体露出部より上部の絶縁被覆を把持する下部把持手段とで構成し、
    前記上部把持手段と前記下部把持手段とを、前記被覆電線を把持したまま降下させて、前記導体露出部を前記溶融した接続金属に浸漬して、前記溶融金属接続部分を形成した後、前記下部把持手段による前記被覆電線の把持を解放し、
    前記被覆電線を把持する前記上部把持手段を上昇させて、前記被覆電線を前記貫通成型孔を引き抜くとともに、前記溶融金属接続部分を前記貫通成型孔で成型する
    請求項10に記載の被覆電線の導体接続装置。
  12. 前記下部把持手段により、前記貫通成型孔を貫通した前記被覆電線における前記導体露出部同士を離間させて把持し、
    前記上部把持手段と前記下部把持手段とを、前記導体露出部が離間した状態の前記被覆電線を把持したまま降下させて、それぞれの前記導体露出部に対して溶融した前記接続金属で予備溶融接続処理を施し、
    予備溶融接続処理完了後、前記下部把持手段による前記被覆電線の把持を解放するとともに、前記成型手段を前記導体露出部側に移動して、離間状態であった前記導体露出部同士を近接させて溶融金属接続部分を形成する
    請求項11に記載の被覆電線の導体接続装置。
  13. 前記溶融した前記接続金属に、前記導体露出部を浸漬した状態の前記絶縁被覆を冷却する冷却手段を備えた
    請求項10乃至12のうちいずれかに記載の被覆電線の導体接続装置。
  14. 前記溶融漕に、
    溶融した前記接続金属に超音波振動を作用させる超音波振動付与手段を備えた
    請求項10乃至13のうちいずれかに記載の被覆電線の導体接続装置。
  15. 被覆電線をそれぞれ把持する各電線把持手段の上下移動及び把持状態、あるいは前記超音波振動付与手段のON/OFFの切り替えを制御する制御手段を備えた
    請求項10乃至14のうちいずれかに記載の被覆電線の導体接続装置。
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CN106216639A (zh) * 2016-07-26 2016-12-14 汉舟四川铜铝复合科技有限公司 一种铜铝界面合金复合母线冶金结合工艺

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