JP2014134366A - 分離型空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低負荷冷房運転時における冷却用バイパス回路に過大な冷媒循環量が生ずること防止し、適切な冷房運転を行えるようにした分離型空気調和装置を提供すること。
【解決手段】本分離型空気調和装置における室外ユニット(1)は、室外側熱交換器(12)で液化された液冷媒の一部を、バイパス用電動膨張弁(EVb)を介して圧縮機(11)の吸入側へバイパスするバイパス回路(16)と、バイパス用電動膨張弁(EVb)を通過した後の低圧冷媒の気化熱により室内電動膨張弁(EVc)へ搬送される液冷媒を過冷却する過冷却器(15)とを備える。バイパス回路(16)は室外側熱交換器通過後の外気に晒されるように配置されている。また、本分離型空気調和装置は、圧縮機(11)を低速運転させる低負荷冷房運転時において、バイパス回路(16)を流通するバイパス冷媒循環量Gbが過大となることを防止する制御部を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、分離型空気調和装置、特に分離型空気調和装置の冷媒制御に関する。
近年の業務用などの分離型空気調和機は、圧縮機としてインバータ式容量可変型圧縮機を用い、冷房運転時用の膨張弁として室内電動膨張弁を使用している。また、冷房運転時に室外ユニットから室内ユニットに送られる高圧液冷媒中に気泡が発生することのないように、室外ユニット内に高圧液冷媒を過冷却する過冷却器が設けられている。
前記過冷却器は、室外側熱交換器から流出される高圧液冷媒の一部を蒸発気化させ、この気化熱により室内ユニットへ冷媒を送る主回路の高圧液冷媒を冷却するように構成されている。蒸発気化させる前記高圧液冷媒の一部は、室外側熱交換器の出口と圧縮機の吸入側とを接続するバイパス回路により、バイパス回路中に配置されたバイパス用電動膨張弁及び過冷却器のバイパス側通路を順次経由して圧縮機の吸入側に送くられている。
また、上記分離型空気調和装置において、インバータ式容量可変型圧縮機の回転数制御、室内電動膨張弁の開度制御、及び室外電動膨張弁の開度制御は、次のように行われている。
インバータ式容量可変型圧縮機は、負荷の変化に対応させて容量を可変に制御するために、冷房運転時は吸入圧力が目標吸入圧力となるように、また、暖房運転時は吐出圧力が目標吐出圧力となるようにそれぞれ回転数制御され、これにより容量制御されている。室内電動膨張弁は、冷房運転時においては室内ユニットの出口側のガス冷媒の過熱度が一定となるように開度制御されている。また、バイパス用電動膨張弁は、冷房運転時、過冷却器におけるバイパス側通路の出口側のガス冷媒の過熱度が一定となるように開度制御されている。なお、このような分離型空気調和装置は、例えば、特許文献1、特許文献2などに記載されている。
特開2007−218558号公報 特開2010−54119号公報
しかしながら、前記バイパス回路が室外側熱交換器通過後の温風に晒されているような構造の室外ユニットを備えた分離型空気調和装置においては、圧縮機の回転数を低下させる低負荷冷房運転時に、バイパス用電動膨張弁の開度が異常に大きくなり、冷却用バイパス回路に過大な冷媒循環量の生ずる恐れのあることが本発明者により解明された。
本発明は、このような従来技術における課題を解決するものであって、低負荷冷房運転時における冷却用バイパス回路に過大な冷媒循環量が生ずることを防止し、適切な冷房運転を行えるようにした分離型空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明に係る分離型空気調和装置は、このような課題を解決したものであって、室内側熱交換器及び室内電動膨張弁を備えた室内ユニットと、容量可変型圧縮機、室外側熱交換器、この室外側熱交換器で液化された液冷媒の一部を圧縮機の吸入側へバイパスするバイパス回路、このバイパス回路に設けられたバイパス用電動膨張弁、及び、このバイパス用電動膨張弁を通過した後の低圧冷媒の気化熱により前記室内ユニットへ搬送される液冷媒を過冷却する過冷却器を備えるとともに、前記バイパス回路が前記室外側熱交換器を通過した後の気流中に配設されてなる室外ユニットと、前記室内側熱交換器出口のガス冷媒の過熱度を一定にするように前記室内電動膨張弁の開度を制御するとともに、前記過冷却器出口のガス冷媒の過熱度を一定にするように前記バイパス用電動膨張弁の開度を制御し、さらに、前記圧縮機の回転数を低下させる低負荷冷房運転時において、前記バイパス回路を流通するバイパス冷媒循環量Gbが過大となって必要冷房能力を担保できなくなることを回避するように前記バイパス用電動膨張弁の開度を規制する制御部とを有するものである。
前述のように、室外側熱交換器出口のガス冷媒の過熱度を一定にするように室内電動膨張弁を開度制御するとともに、過冷却器出口のガス冷媒の過熱度を一定にするようにバイパス用電動膨張弁を開度制御する場合には、次のような問題を発生することが本発明者により解明された。すなわち、冷房負荷の減少に対応して圧縮機から吐出される圧縮機冷媒循環量Gaを減少させた場合、バイパス回路を流通するバイパス冷媒循環量Gbが減少する。この場合、バイパス回路が室外側熱交換器通過後の気流中に配設されているため、バイパス管の表面温度が上昇し易くなり、過冷却器出口の過熱度が実際より大きく検出される。このように、過冷却器出口の過熱度が実際より大きく検出されるようになると、バイパス用電動膨張弁の開度が過度に大きくなってバイパス循環量が多くなり、室内ユニットへ流れる主回路冷媒循環量Gcが過度に減少する。そして、主回路冷媒循環量Gcが過度に減少すると、室内側熱交換器の能力が減少し、吸入圧力が低下する。
したがって、吸入圧力が低下することにより圧縮機の能力が大きいと判断され、圧縮機の回転数が減少され、圧縮機から吐出される圧縮機冷媒循環量Gaが減少する。これにより、バイパス回路を流通するバイパス冷媒循環量Gbが減少し、過冷却器出口の過熱度が実際よりさらに大きく測定される。この結果、過熱度を目標値まで下げようとバイパス冷媒循環量Gbを増加させる側に制御することにより、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの比率がさらに多くなり、室内電動膨張弁を通る主回路冷媒循環量Gcがさらに減少する。そして、このような作用が継続して繰り返されることにより、終には、主回路冷媒循環量Gcが異常に減少し、又は主回路に殆ど冷媒が流れなくなり、冷房能力を担保することができなくなる現象の起こりうることが解明された。
そこで、本発明に係る分離型空気調和装置は、冷房負荷の減少に対応して圧縮機の回転数を低下させる冷房運転時において、室内電動膨張弁及びバイパス用電動膨張弁の開度制御を行う制御部により、バイパス回路を流通するバイパス冷媒循環量Gbが過大とならないようにバイパス用電動膨張弁の開度を規制している。そして、本発明に係る分離型空気調和装置は、このようにバイパス用電動膨張弁を制御することより、低負荷冷房運転時の主回路冷媒循環量Gcを必要量に担保することができ、低負荷時の冷房運転を安定的に行うようにしている。
また、前記制御部は、圧縮機から吐出される圧縮機冷媒循環量Gaと、前記バイパス回路を流通するバイパス冷媒循環量Gbと、前記圧縮機冷媒循環量Gaに対する前記バイパス冷媒循環量Gbの割合Kとを算出し、前記割合Kによりバイパス用電動膨張弁の開度を規制するように構成することができる。このような構成によれば、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kを調整するようにバイパス用電動膨張弁の開度を規制することができるので、低負荷冷房運転時に室内ユニットへの主回路冷媒循環量Gcを担保することができ、低負荷時の冷房運転を安定的に行うことができる。
また、前記制御部は、前記割合Kが予め定められた上限範囲内に存在するときに、前記バイパス用電動膨張弁の開度をそれ以上に開かせないように構成することもできる。このような構成によれば、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kが上限範囲にあるときにバイパス用電動膨張弁の開度を規制するので、低負荷冷房運転時に室内ユニットへの主回路冷媒循環量Gcを担保することができ、低負荷時の冷房運転を安定的に行うことができる。
また、前記制御部は、前記割合Kが前記上限範囲を越えて大きくなるときに、前記バイパス用電動膨張弁の開度を強制的に絞るように構成することもできる。このような構成によれば、圧縮機冷媒循環量Gaの低下など何らかの原因により前記割合Kが前記上限範囲を越えて大きくなったときに、前記バイパス用電動膨張弁の開度を強制的に絞ることにより前記割合Kを減少させているので、低負荷時の冷房運転を継続して行うことができる。
また、前記制御部は、圧縮機から吐出される圧縮機冷媒循環量Ga、前記バイパス回路を流通するバイパス冷媒循環量Gbを算出し、さらに、前記室内ユニットへ連通する回路を主回路とした場合における主回路冷媒循環量Gcを、Gc=Ga−Gbなる式から算出し、主回路冷媒循環量Gcによりバイパス用電動膨張弁の開度を規制するように構成することができる。このような構成によれば、主回路冷媒循環量Gcを調整するようにバイパス用電動膨張弁の開度を規制するので、主回路冷媒循環量Gcを必要量に担保することができ、低負荷時の冷房運転を安定的に行うことができる。
また、制御部は、主回路冷媒循環量Gcが予め定められた下限範囲内に存在するときに、前記バイパス用電動膨張弁の開度をそれ以上に開かせないように構成することもできる。このような構成によれば、主回路冷媒循環量Gcが前記下限範囲を下回らないように前記バイパス用電動膨張弁の開度を規制するので、低負荷時の冷房運転を安定化することができる。
また、前記制御部は、前記主回路冷媒循環量Gcが前記下限範囲を下回るときに前記バイパス用電動膨張弁の開度を絞るように構成することもできる。このような構成によれば、圧縮機冷媒循環量Gaの低下など何らかの原因により主回路冷媒循環量Gcがさらに減少し下位循環量Y2より下回るようなときに、バイパス用電動膨張弁の開度を絞ることにより、主回路冷媒循環量Gcを増加させるようにしているので、低負荷時の冷房運転を継続して行うことができる。
本発明に係る分理型空気調和装置によれば、冷房負荷の減少に対応して圧縮機の回転数を低下させる低負荷冷房運転時において、バイパス回路を流通するバイパス冷媒循環量Gbが過大とならないようにバイパス用電動膨張弁の開度を規制する制御部を備えているので、低負荷時の冷房運転を安定的に行うことができる。
実施の形態1に係る分離型空気調和装置の冷媒回路図である。 同分離型空気調和装置の室外ユニットの外観斜視図である。 同分離型空気調和装置の制御ブロック図である。 同分離型空気調和装置におけるバイパス冷媒循環量を規制する制御フロ−図である。 実施の形態2に係る分離型空気調和装置におけるバイパス冷媒循環量を規制する制御フロ−図である。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1に係る分離型空気調和装置について説明する。
図1に示すように、本分離型空気調和装置は、室外ユニット1と複数台の室内ユニット2とからなるヒートポンプ式の分離型空気調和装置である。室外ユニット1と室内ユニット2とは、液側連絡配管3とガス側連絡配管4とにより接続されている。なお、図1には、室内ユニット2として2台を明記しているが、3台以上としてもよい。
図2に示すように、室外ユニット1は、縦長箱形のケーシング6を備えたものであって、内部に、圧縮機11、室外側熱交換器12などを備えた室外側冷媒回路10(図1参照)が構成されている。室外ユニット1は、3方向のケーシング6の側面の内面側には、各側面に沿うように平面視U字形の室外側熱交換器12が配置されている。室外ユニット1の上方部には、室外側熱交換器12に外気を循環させるための室外ファン7が配置されている。室外ファン7は軸流送風機であって、室外ファン7の上部には、保護網としてのファングリル7aが取り付けられている。
室外ユニット1は、室外側熱交換器12が内面側に配置された3方向のケーシング6の側面に外気取入口6bが形成されており、白抜き図示矢印Aのように略水平方向に外気が吸入される。また、吸入された外気は、室外側熱交換器12において冷媒と熱交換した後、室外ファン7により斜線塗り矢印Bのように略方に向けて吹き出されるように形成されている。
室外ユニット1は、ケーシング6の正面に正面パネル6aが着脱自在に取り付けられている。また、正面パネル6aの上方内面側に電装品箱8が取り付けられている。そして、室外ユニット1の内部には、室外側熱交換器12と正面パネル6aにより取り囲まれた空間部9が形成されている。この空間部9は、室外側熱交換器12を通過した後の外気が通過する空気経路を成すとともに、室外側冷媒回路10を配置するスペースを形成している。
図1に示すように、室外側冷媒回路10は、主として、圧縮機11と、四路切換弁13と、熱源側熱交換器としての前記室外側熱交換器12と、第1冷媒分流器14と、暖房時用の膨張機構としての室外電動膨張弁EVaと、過冷却器15と、バイパス回路16と、アキュムレータ17と、液側閉鎖弁3aと、ガス側閉鎖弁4aとを有している。
圧縮機11は、運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、本実施形態においては、インバータにより回転数が制御されるモータによって駆動される容積式圧縮機である。図1において、圧縮機は1台のみの図示となっているが、2台以上の圧縮機が並列に接続されたものでもよい。
圧縮機11は、圧縮機容量を負荷に整合させるように回転数制御されるものであって、冷房運転時は吸入圧力が予め定められた目標吸入圧力となるように回転数制御され、暖房運転時は吐出圧力が予め定められた目標吐出圧力となるように回転数制御されている。
四路切換弁13は、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁であり、高圧ポート13a、低圧ポート13b、第1切換ポート13cと第2切換ポート13dの二つの切換ポートを備えている。冷房運転時には図1における実線のように冷媒流れを形成し、暖房運転時には図1における破線のように冷媒流れを形成するように切り換わる。すなわち、冷房運転時、第1切換ポート13cは高圧ポート13aに接続され、第2切換ポート13dは低圧ポート13bに接続される。
圧縮機11の吐出口は四路切換弁13の高圧ポート13aに接続され、圧縮機11の吸入口は、アキュムレータ17を介して四路切換弁13の低圧ポート13bに接続されている。また、四路切換弁13の第1切換ポート13cに対して室外側熱交換器12、第1冷媒分流器14、室外電動膨張弁EVa、過冷却器15、液側閉鎖弁3aを順次接続する回路が接続されている。また、四路切換弁13の第2切換ポート13dに対してガス側閉鎖弁4aを接続する回路が形成されている。また、液側閉鎖弁3aには液側連絡配管3が接続され、ガス側閉鎖弁4aにはガス側連絡配管4が接続されている。
室外側熱交換器12は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には凝縮器として機能し、暖房運転時には蒸発器として機能する。室外側熱交換器12は、複数の冷媒経路が並列に形成されたもの、すなわち複数のパスからなる成るものである。
第1冷媒分流器14は、暖房運転時に室外電動膨張弁EVaを通過した後の気液二相流の冷媒を室外側熱交換器12を形成する複数のパスに均一に分流するためのものである。
室外電動膨張弁EVaは、暖房運転時に絞り作用を行う冷媒制御弁である。室外電動膨張弁EVaは、冷房運転時には全開に制御され、暖房運転時には吐出ガス冷媒温度が、圧縮機11の吸入圧力及び吐出圧力を考慮して予め定められる目標吐出ガス冷媒温度となるように制御されている。
過冷却器15は、冷房運転時に室外側熱交換器12から流出される高圧液冷媒と、一部の分流した高圧の液冷媒を減圧して得られた低圧の気液二相流冷媒とを熱交換器させることにより、室内ユニット2へ流れる主回路の高圧液冷媒を過冷却させるものである。過冷却器15は、本実施形態において、2重管式の熱交換器であり、第1通路15aに室内側熱交換器22から主回路へ送る高圧液冷媒を流通させ、第2通路15bに分流して得られた低圧の気液二相流冷媒を流通させ、高圧液冷媒と低圧の気液二相流冷媒とを熱交換させるように構成されている。
また、室外側冷媒回路10には、室外電動膨張弁EVaと過冷却器15との間の液管から、過冷却器15の第2通路15bを介して四路切換弁13とアキュムレータ17との間の吸入ガス配管に向けて冷媒をバイパスさせるバイパス回路16が形成されている。このバイパス回路16には、前記分流させる一部の高圧液冷媒が流されている。また、バイパス回路16における過冷却器15の第2通路15bの入口側には、分流した一部の高圧液冷媒を減圧するためのバイパス用電動膨張弁EVbが設けられている。
このように構成されたバイパス回路16は、冷房運転時に室外側熱交換器12を通過した後の液冷媒の一部をバイパス用電動膨張弁EVbで減圧し、減圧された気液二相流冷媒を過冷却器15の第2通路15bに送り、これにより室外側熱交換器12から液側閉鎖弁3aに向けて流れる液冷媒を過冷却している。バイパス用電動膨張弁EVbは、冷房運転時にバイパス回路16を流通する冷媒に対し絞り作用を行う冷媒制御弁として作用するものであり、暖房運転時には全閉とされている。
また、室外ユニット1には、外気温度を検出する室外空気温度センサ31と、2個の圧力センサと5個の冷媒温度センサとが設けられている。2個の圧力センサのうちの一つは、圧縮機11の吐出圧力を検出する吐出圧力センサ32であって、圧縮機11の吐出口と四路切換弁13の高圧ポート13aとを接続する吐出配管に設けられている。他の一つの圧力センサは、圧縮機11の吸入圧力を検出する吸入圧力センサ33であって、圧縮機11の吸入口とアキュムレータ17とを接続する吸入配管に設けられている。
5個の冷媒温度センサは、第1冷媒温度センサ34、第2冷媒温度センサ35、第3冷媒温度センサ36、第4冷媒温度センサ37、及び、第5冷媒温度センサ38である。
第1冷媒温度センサ34は、暖房運転時に室外側熱交換器12入口の低圧の気液二相流冷媒温度を検出するものであって、室外側熱交換器12の入口の配管、又は、第1冷媒分流器14と室外側熱交換器12との間を接続する分流管の一つに設けられている。第2冷媒温度センサ35は、暖房運転時に室外側熱交換器12出口の低圧のガス冷媒温度を検出するものであって、室外側熱交換器12と四路切換弁13の第1切換ポート13cとを接続する配管に設けられている。第3冷媒温度センサ36は、冷房運転時に過冷却器15の第2通路15bの入口側の低圧の気液二相流冷媒温度を検出するものであって、室外電動膨張弁EVaと過冷却器15の第2通路15bとを接続する配管に設けられている。第4冷媒温度センサ37は、冷房運転時に過冷却器15出口側の低圧のガス冷媒温度を検出するものであって、四路切換弁13の低圧ポート13bからアキュムレータ17の入口に接続される配管に対し過冷却器15の出口を接続する、過冷却器15の出口側の配管に設けられている。第5冷媒温度センサ38は、圧縮機11の吐出ガス冷媒温度を検出するものであって、圧縮機11の吐出口と四路切換弁13の高圧ポート13aとを接続する配管に設けられている。
図1に示すように、各室内ユニット2は、主として室内側冷媒回路20と、室内ファン2aとを備えている。
室内側冷媒回路20は、液側連絡配管3が接続される液側管継手3b、室内電動膨張弁EVc、第2冷媒分流器21、室内側熱交換器22、ガス側連絡配管4が接続されるガス側管継手4bが順次接続されたものである。
室内ファン2aは、モータ駆動の遠心送風機であって、室内側熱交換器22に室内空気を循環させるためのものである。
室内側熱交換器22は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時には凝縮器として機能する。室内側熱交換器22は、複数の冷媒経路が並列に形成されたもの、すなわち複数のパスからなる成るものである。
第2冷媒分流器21は、冷房運転時に室内電動膨張弁EVcを通過した後の気液二相流の冷媒を室内側熱交換器22を形成する複数のパスに均一に分流するためのものである。
室内電動膨張弁EVcは、冷房運転時に絞り作用を行う冷媒制御弁である。室内電動膨張弁EVcは、暖房運転時には全開に制御され、冷房運転時には、室内側熱交換器22出口における冷媒の過熱度が一定となるように制御されている。
また、室内ユニット2には、室内空気温度を検出する室内空気温度センサ39と、2個の冷媒温度センサとが設けられている。2個の冷媒温度センサは、冷房運転時において室内側熱交換器出口の冷媒過熱を検出するためのものであって、第6冷媒温度センサ40及び第7冷媒温度センサ41である。第6冷媒温度センサ40は、冷房運転時に室内側熱交換器22入口の低圧の気液二相流冷媒温度を検出するものであって、室内側熱交換器22入口の配管、又は、第2冷媒分流器21と室内側熱交換器22の間を接続する分流管の一つに設けられている。第7冷媒温度センサ41は、冷房運転時に室内側熱交換器22出口の低圧ガス冷媒の温度を検出するものであって、各室内側熱交換器22の出口側配管に設けられている。
また、前記室外ユニット1は、各部の動作を制御する室外ユニット制御部50a(図3参照)を有している。室外ユニット制御部50aは、電装品箱8内に形成されている。室外ユニット制御部50aは、室外ユニット1の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータ、メモリ、圧縮機11を容量制御するためのインバータ回路等を有しており、室内ユニット2の室内ユニット制御部50bとの間で伝送線50cを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。すなわち、図3に示すように、室内ユニット制御部50bと、室外ユニット制御部50aと、これらを接続する伝送線50cとによって、分離が空気調和装置全体の運転制御を行う制御部50が構成されている。
また、図3に示すように、制御部50は、各種の空気温度センサ31,39、各種圧力センサ32,33、及び各種冷媒温度センサ34〜38,40,41の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁などを制御することができるよう、各種機器及び弁に接続されている。各種機器は、圧縮機11、四路切換弁13、室外ファン7、室内ファン2aであり、各種弁は、室外電動膨張弁EVa、バイパス用電動膨張弁EVb、及び室内電動膨張弁EVcである。
次に、本実施の形態に係る分離型空気調和装置の動作について説明する。
まず、通常の冷房運転、すなわち、圧縮機の11の回転速度を大きくは減速させていない状態、例えば定格能力を測定する標準条件付近における冷房運転(これを通常の冷房運転という)について説明する。
通常の冷房運転時は、四路切換弁が図1の実線で示される状態とされるとともに、各電動膨張弁が表1の冷房運転時の状態とされる。
すなわち、室外電動膨張弁EVaは全開状態とされるとともに、室内電動膨張弁EVcは室内側熱交換器22出口側のガス冷媒の過熱度が目標温度となるように冷媒制御する状態とされている。また、バイパス用電動膨張弁EVbは、バイパス回路16における過冷却器15における第2通路15b出口側のガス冷媒温度の過熱度が目標過熱度となるように開度調節されている。
また、圧縮機11は、吸入圧力センサ33により検出される吸入圧力が予め設定されている目標吸入圧力となるように回転数制御されている。なお、目標吸入圧力の設定に当たっては、先ず目標蒸発温度を設定する。そして、室内側熱交換器22から圧縮機11へ流通する冷媒の圧力損失を予測して、この目標蒸発温度を維持するように目標吸入圧力を設定する。
なお、室内側熱交換器22出口側のガス冷媒の前記過熱度は、第7冷媒温度センサ41により検出される冷媒温度から第6冷媒温度センサ40により検出される冷媒温度(蒸発温度に対応)を差し引くことによって検出される。また、過冷却器15における第2通路15b出口側のガス冷媒の前記過熱度は、第4冷媒温度センサ37により検出される第2通路15出口側の冷媒温度から第3冷媒温度センサ36により検出される冷媒温度(第2通路15bにおける冷媒蒸発温度に対応)を差し引くことによって検出される。
そして、このような冷媒回路の状態で、圧縮機11、室外ファン7及び室内ファン2aを起動すると、図1において実線矢印で示されるように冷媒が循環される。
すなわち、圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒は、四路切換弁13を経由して室外側熱交換器12に送られ、室外ファン7によって供給される室外空気と熱交換して凝縮液化し、高圧液冷媒となる。この高圧液冷媒の一部は、全開状態の室外電動膨張弁EVaを通過して高圧液冷媒のまま過冷却器15の第1通路15aに流入する。また、高圧液冷媒の他の一部は、バイパス回路16に分岐され、バイパス用電動膨張弁EVbによって減圧され、低圧の気液二相流となって過冷却器15の第2通路15bに流れる。
第1通路15aに流入した液冷媒は、第2通路15bを流通する低圧の気液二相流冷媒と熱交換して冷却され、過冷却された状態で液側連絡配管3を経由し、室内ユニット2へ連通される主回路に流される。主回路に流された高圧液冷媒は、過冷却された状態で液側連絡配管3に送られるため、液側連絡配管3における圧力損失や加熱作用を受けても気化ガスを発生させることなく室内電動膨張弁EVcに流入する。これにより、室内電動膨張弁EVcにおける冷媒制御は、気泡ガスが混合する二相冷媒流が流入する状態ではなく液冷媒のみが流入する状態となるので、適正に、かつ異常音を発生することなく正常に行われる。
室内電動膨張弁EVcに送られた高圧の液冷媒は、室内電動膨張弁EVcによって減圧され、低圧の気液二相流状態の冷媒となって室内側熱交換器22に送られる。この冷媒は、室内側熱交換器22において室内空気と熱交換して室内空気を冷却し、冷媒自身は蒸発気化して低圧のガス冷媒となって、ガス側連絡配管4を経由して室外ユニット1に送られる。室外ユニット1に送られた低圧ガス冷媒は、四路切換弁13を経由し、バイパス回路16から流れてくるガス冷媒と混合してアキュムレータ17を経由し、圧縮機11に吸入される。
次に、暖房運転について説明する。
暖房運転時は、四路切換弁13が図1の破線で示される状態に切り換えられるとともに、各電動膨張弁が前記表1の暖房運転時の状態とされる。
すなわち、室外電動膨張弁EVaは、圧縮機11の吐出ガス冷媒温度が目標吐出ガス冷媒温度となるように制御される。この目標吐出ガス冷媒温度は、吸入圧力センサ33により検出される吸入圧力及び吐出圧力センサ32により検出される吐出圧力の変化に対応して、適正な運転状態となるように予め設定されている。また、室内電動膨張弁EVcは全開状態とされ、バイパス用電動膨張弁EVbは全閉状態とされている。
そして、圧縮機11は、吐出圧力センサ32により検出される吐出圧力が予め設定されている目標吐出圧力となるように回転数制御されている。
また、このような冷媒回路の状態で、圧縮機11、室外ファン7及び室内ファン2aを起動すると、図1において破線矢印で示すように冷媒が循環される。
すなわち、圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒は、四路切換弁13、ガス側連絡配管4を経由して室内側熱交換器22に送られ、室内ファン2aによって供給される室内空気と熱交換し、室内空気を加熱し、冷媒自身は凝縮液化して高圧液冷媒となる。この高圧液冷媒は、液側連絡配管3を経由して室外ユニット1に送られる。室外ユニット1に送られた冷媒は、過冷却器15の第1通路15aを経由し、高圧液冷媒のまま室外電動膨張弁EVaに送られる。室外電動膨張弁EVaに送られた液冷媒は、室外電動膨張弁EVaによって減圧され、低圧の気液二相流となって室外側熱交換器12に送られる。そして、気液二相流の冷媒は、室外側熱交換器12において外気から熱を吸収して蒸発気化し、低圧ガス冷媒となって四路切換弁13、及びアキュムレータ17を経由し、圧縮機11に吸入される。
次に、本分離型空気調和装置における低負荷冷房運転時の動作について説明する。
本分離型空気調和装置は、冷房運転時には吸入圧力が予め定められた目標圧力となるように圧縮機11が回転数制御されている。したがって、室温の低下等による冷房負荷の減少時には、圧縮機11の回転数が低下し、圧縮機11から吐出される冷媒循環量が減少している。なお、本明細書において「圧縮機冷媒循環量Ga」というときは、圧縮機11から吐出される冷媒循環量のことをいう。
このように冷房負荷の減少時には、圧縮機冷媒循環量Gaの減少により、室外ユニット1から室内ユニット2へ連通する回路に流通する冷媒循環量及びバイパス回路16を流通する冷媒循環量も減少する。なお、本明細書において「主回路」というときは、室外ユニットから室内ユニットへ連通する回路のことをいい、「主回路冷媒循環量Gc」というときは主回路に流通する冷媒循環量のことをいう。また、「バイパス冷媒循環量Gb」というときは、バイパス回路16を流通する冷媒循環量のことをいう。
また、バイパス冷媒循環量Gbが減少すると、バイパス回路16を構成する配管が室外側熱交換器12通過後の温風に晒されているため、バイパス回路16における第2通路16b出口側の配管温度が上昇し易くなっている。これにより、第4冷媒温度センサ37により検出される冷媒温度が実際の冷媒温度より高めに検出される傾向となる。また、バイパス回路16出口側のガス冷媒の過熱度が実際より高めに検出されて、バイパス冷媒循環量Gbが本来あるべき循環量よりも多くなる傾向にある。
このような場合、従来のものでは次のような問題が生じていた。
すなわち、低負荷冷房運転時に上記のようにバイパス冷媒循環量Gbが本来あるべき循環量よりも多くなると、主回路冷媒循環量Gcが本来あるべき量より減少し、室内側熱交換器22の能力が減少し、吸入圧力が低下する。そして、吸入圧力の低下に伴い圧縮機11の回転数が減少し、バイパス冷媒循環量Gbが減少する。この結果、バイパス回路16出口側のガス冷媒の過熱度が実際より高めに検出されることになり、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kが増加し、主回路冷媒循環量Gcが減少する。さらに、このような作用が連鎖的に発展すると、バイパス冷媒循環量Gbが異常に増大し、冷房に必要な主回路冷媒循環量Gcを担保することができなくなる。また、このような作用が継続的に繰り返されると、主回路冷媒循環量Gcが著しく減少し、室内電動膨張弁EVc入口の冷媒が過熱状態になるという極端な現象に発展することも懸念される。
そこで、本分離型空気調和装置においては、制御部50によりバイパス冷媒循環量Gbが次のように規制制御される。これを図4に基づき説明する。
図4に示すように、この規制制御は、まず圧縮機冷媒循環量Gaを算出する(ステップS11)。この算出は、制御部50において、吐出圧力センサ32により検出される吐出圧力、吸入圧力センサ33により検出される吸入圧力、第5冷媒温度センサ38により検出される吐出ガス冷媒温度を見て、制御部50に記憶されている圧縮機11の性能特性から算出される。
続いて、バイパス冷媒循環量Gbが制御部50において算出される(ステップS12)。この算出は、吐出圧力センサ32により検出される吐出圧力、吸入圧力センサ33により検出される吸入圧力、第3冷媒温度センサ36及び第4冷媒温度センサ37により検出されるバイパス回路16出口側のガス冷媒の過熱度を把握する。そして、これら検出値を基礎データとし、さらに、制御部50に予め記憶させていたバイパス用電動膨張弁EVbの性能特性からバイパス用電動膨張弁EVbの開度と、この開度に基づく冷媒循環量を算出する。このようにして算出された冷媒循環量が、バイパス冷媒循環量Gbである。
次に、上記により算出された圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kが計算される。そして、この割合K(=Gb/Ga)が予め設定されている一定範囲内にあるかどうか、すなわち割合Kが予め設定されている下方規制値X1と上方規制値X2の範囲内にあるかどうかが後述の手順で判断される。この規制値は、運転されている室内ユニットの台数、容量により変化するが、例えば次のように設定される。すなわち、接続されている室内ユニット2が全数台運転されている場合の下方規制値X1を例えば0.4とし、上方規制値X2を例えば0.6とする。
圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kが予め設定されている一定範囲内にあるかどうかの判断手順として、先ず割合Kが下方規制値X1より大きいか判断される(ステップS13)。
この判断において割合Kが下方規制値X1以下の場合(ステップS13でNOの場合)は、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kが規制しなければならないほど大きくはないと判断され、バイパス用電動膨張弁EVbは、通常冷房運転時と同様に制御される(ステップS15)。一方、割合Kが下方規制値X1を越えているときは(ステップS13でYESの場合)、割合Kが上方規制値X2を超えているか否か判断される(ステップS14)。この判断において、割合Kが上方規制値X2未満の場合は(ステップS14においてNOの場合)は、主回路冷媒循環量Gcを担保する方策としてバイパス冷媒循環量Gbをこれ以上増加させてはならないと判断され、バイパス用電動膨張弁EVbの開動作が禁止される(ステップS17)。
また、割合Kが上方規制値X2以上の場合(ステップS14においてYESの場合)は、バイパス冷媒循環量Gbの増大により冷房能力を担保できない程度にまで主回路冷媒循環量Gcが減少していると判断される。また、その対策としてバイパス冷媒循環量Gbを減少させる必要があると判断される。したがって、この場合は、バイパス用電動膨張弁EVbの開度を予め定められている開度分ずつ強制的の開度を絞る絞り操作が行われる(ステップS16)。
以上の操作を一定時間毎に繰り返すために、所定時間Tが経過しするまで待機され(ステップS18がNO)、所定時間Tが経過した後(ステップS18がYES)、ステップS11へ戻る。本実施の形態におけるバイパス用電動膨張弁EVbの規制制御は、以上のごとく所定時間T毎にチェックされ、必要に応じバイパス用電動膨張弁EVbの開度が規制される。
実施の形態1に係る分離型空気調和装置は、以上のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
(1)制御部50は、冷房運転時に室内電動膨張弁EVc及びバイパス用電動膨張弁EVbの開度制御を行うものであるが、圧縮機11の回転数を低下させる低負荷冷房運転時においては、バイパス回路16を流通するバイパス冷媒循環量Gbが過大とならないようにバイパス用電動膨張弁EVbの開度を規制している。これにより、本分離型空気調和装置は、低負荷冷房運転時の主回路冷媒循環量Gcを必要量に担保することができ、低負荷冷房運転を安定的に行うことができる。
(2)制御部50は、圧縮機11から吐出される圧縮機冷媒循環量Gaと、バイパス回路16を流通するバイパス冷媒循環量Gbと、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kとを算出している。また、制御部50は、この割合Kによりバイパス用電動膨張弁EVbの開度を規制している。このように、本分離型空気調和装置は、割合Kを規制しているので、低負荷冷房運転時の主回路冷媒循環量Gcを必要量に担保することができ、低負荷冷房運転を安定的に行うことができる。
(3)制御部50は、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kを、上限規制範囲内にあるときに、バイパス用電動膨張弁EVbの開度をそれ以上に開かせないよう規制しているので、低負荷冷房運転時の主回路冷媒循環量Gcを必要量に担保することができ、低負荷時の冷房運転を安定的に行うことができる。
(4)制御部50は、圧縮機冷媒循環量Gaに対するバイパス冷媒循環量Gbの割合Kが前記上限規制範囲である一定レベルを超えた場合には、バイパス冷媒循環量Gbの増加により主回路冷媒循環量Gcが不足している状態と判断し、バイパス用電動膨張弁EVbの開度を強制的に絞るように構成している。これにより前記割合Kを減少させることができ、低負荷時の冷房運転を継続して行うことができる。
(実施の形態2)
次に、図5に基づき、実施の形態2について説明する。
実施の形態2は、実施の形態1における低負荷冷房運転時におけるバイパス冷媒循環量Gbの規制制御を変更したものである。この相違点を中心に説明する。
すなわち、この実施の形態におけるバイパス冷媒循環量Gbの規制制御は次のように行われる。
図5に示すように、実施の形態2の規制制御は、実施の形態1の場合と同様にまず圧縮機冷媒循環量Gaを算出し(ステップS21)、次いで、バイパス冷媒循環量Gbを算出する(ステップS21)。この算出方法は、実施の形態1の場合と同様である。
続いて、室内電動膨張弁EVcが設置されている室内ユニット2側へ流れる主回路冷媒循環量Gcを算出する。主回路冷媒循環量Gcの算出は、Gc=Ga−Gbなる式にて算出される(ステップS23)。
そして、主回路冷媒循環量Gcが予め設定されている下限範囲内にあるかどうか、すなわち主回路冷媒循環量Gcが予め設定されている上方規制値Y1と下方規制値Y2との間に設定された下限範囲内にあるかどうか、後述のように判断される。この規制値は、室内ユニット2を冷房運転する場合に必要とされる主回路冷媒循環量Gcを目安として定められるものであり、運転されている室内ユニット2の台数、容量を加味して定められる。したがって、運転されている室内ユニット2の台数、容量により、規制値は変化する。
主回路冷媒循環量Gcが予め設定されている前記下限範囲内にあるかどうかの判断手順として、先ず主回路冷媒循環量Gcが上方規制値Y1未満であるか否か判断される(ステップS24)。
この判断において、主回路冷媒循環量Gcが上方規制値Y1以上の場合(ステップS24においてNOの場合)は、主回路冷媒循環量Gcを必要冷媒循環量に担保する上においてバイパス冷媒循環量Gbを規制する必要がないと判断され、バイパス用電動膨張弁EVbは、通常冷房運転時と同様に制御される(ステップS26)。一方、主回路冷媒循環量Gcが上方規制値Y1未満のときは(ステップS24でYESの場合)、主回路冷媒循環量Gcがさらに下方規制値Y2未満か否か判断される(ステップS25)。この判断において、主回路冷媒循環量Gcが下方規制値Y2以下にまで至っていない場合は(ステップS25においてNOの場合)は、主回路冷媒循環量Gcを担保する方策としてバイパス冷媒循環量Gbをこれ以上に増加させてはならないと判断され、バイパス用電動膨張弁EVbの開動作が禁止される(ステップS28)。
また、主回路冷媒循環量Gcが下方規制値Y2以下まで減少した場合(ステップS25においてYESの場合)は、バイパス冷媒循環量Gbの増大により冷房能力を担保できない程度にまで主回路冷媒循環量Gcが減少していると判断される。また、その対策としてバイパス冷媒循環量Gbを減少させる必要があると判断される。したがって、この場合は、バイパス用電動膨張弁EVbの開度を予め定められている開度分、例えば予め定められた数ステップずつ開度を絞るための絞り操作が行われる(ステップS27)。
以上の操作を一定時間毎に繰り返すために、所定時間Tが経過しするまで待機され(ステップS29がNO)、所定時間Tが経過した後(ステップS29がYES)、ステップS21へ戻る。本実施の形態におけるバイパス用電動膨張弁EVbの規制制御は、以上のごとく所定時間T毎にチェックされ、必要に応じバイパス用電動膨張弁EVbの開度が規制される。
実施の形態2に係る分離型空気調和装置は、以上のように構成されているので、実施の形態1に係る前記(1)の効果に加え、以下に記載する(5)〜(7)の効果を奏することができる。
(5)制御部50は、圧縮機冷媒循環量Ga及びバイパス冷媒循環量Gbを算出し、この結果に基づき主回路冷媒循環量Gcを、Gc=Ga−Gbなる式から算出し、主回路冷媒循環量Gcを見ながらバイパス用電動膨張弁EVbの開度を規制している。したがって、主回路冷媒循環量Gcを必要量に担保することができ、低負荷時の冷房運転を安定的に行うことができる。
(6)制御部50は、主回路冷媒循環量Gcが、予め定められた下限範囲内に存在するときに、バイパス用電動膨張弁EVbの開度をそれ以上に開かせないように規制しているので、低負荷冷房運転時に主回路冷媒循環量Gcを必要量に担保することができ、低負荷時の冷房運転を安定的に行うことができる。
(7)制御部50は、主回路冷媒循環量Gcが前記下限範囲をさらに下回ったときは、バイパス冷媒循環量Gbの増加により主回路冷媒循環量Gcが不足している状態と判断し、バイパス用電動膨張弁EVbの開度を強制的に絞るように構成している。これにより、主回路冷媒循環量Gcを増加させることができ、低負荷時の冷房運転を継続して行うことができる。
(変形例)
上記実施の形態に係る分離型空気調和装置は、以下のように変更することもできる。
・各実施の形態は、2台以上の室内ユニット2を接続するマルチ形を例に挙げて説明しているが、1台の室外ユニット1に対し1台の室内ユニット2を接続するペア形のものでもよい。
・各実施の形態は、2台以上の室内ユニット2を接続する例を示しているが、室内ユニット2の容量については言及していない。しかしながら、複数台の室内ユニット2の容量は、均一でなくてもよく、各種容量のものが混在している場合でもよい。
・各実施の形態は、ヒートポンプ式の空気調和装置を例に取り上げて説明しているが、冷房専用機であってもよい。
・各実施の形態は、縦長構造の室外ユニット1を例に説明しているが、室外側冷媒回路10が室外側熱交換器12通過後の外気に晒される室外ユニット1であれば、トランク型、円筒縦長形などの室外ユニット1であってもよい。
・各実施の形態は、1台の圧縮機11を接続したもののみを例示しているが、複数台の圧縮機11を並列接続して単一の室外側冷媒回路10を構成したものでもよい。
・また、各実施の形態は、1台の室外ユニット1を接続したもののみを例示しているが、複数台の室外ユニット1を並列接続して単一の室外側冷媒回路10を構成したものでもよい。
EVb…バイパス用電動膨張弁、EVc…室内電動膨張弁、1…室外ユニット、2…室内ユニット、11…(容量可変型)圧縮機、12…室外側熱交換器、15…過冷却器、16…バイパス回路、22…室内側熱交換器、50…制御部。

Claims (7)

  1. 室内側熱交換器(22)及び室内電動膨張弁(EVc)を備えた室内ユニット(2)と、
    容量可変型圧縮機(11)、室外側熱交換器(12)、この室外側熱交換器(12)で液化された液冷媒の一部を圧縮機(11)の吸入側へバイパスするバイパス回路(16)、このバイパス回路(16)に設けられるバイパス用電動膨張弁(EVb)、及び、このバイパス用電動膨張弁(EVb)を通過した後の低圧冷媒の気化熱により前記室内ユニット(2)へ搬送される液冷媒を過冷却する過冷却器(15)を備えるとともに、前記バイパス回路(16)が前記室外側熱交換器(12)を通過した後の気流中に配設されてなる室外ユニット(1)と、
    前記室内側熱交換器(22)出口のガス冷媒の過熱度を一定にするように前記室内電動膨張弁(EVc)の開度を制御するとともに、前記過冷却器(15)出口のガス冷媒の過熱度を一定にするように前記バイパス用電動膨張弁(EVb)の開度を制御し、さらに、前記圧縮機(11)の回転数を低下させる低負荷冷房運転時において、前記バイパス回路(16)を流通するバイパス冷媒循環量Gbが過大となって必要冷房能力を担保できなくなることを回避するように前記バイパス用電動膨張弁(EVb)の開度を規制する制御部(50)とを
    有する分離型空気調和装置。
  2. 請求項1記載の分離型空気調和装置において、
    前記制御部(50)は、圧縮機(11)から吐出される圧縮機冷媒循環量Gaと、前記バイパス回路(16)を流通するバイパス冷媒循環量Gbと、前記圧縮機冷媒循環量Gaに対する前記バイパス冷媒循環量Gbの割合Kとを算出し、前記割合Kによりバイパス用電動膨張弁(EVb)の開度を規制するように構成されている
    分離型空気調和装置。
  3. 請求項2記載の分離型空気調和装置において、
    前記制御部(50)は、前記割合Kが予め定められた上限範囲内に存在するときに、前記バイパス用電動膨張弁(EVb)の開度をそれ以上に開かせないように構成されている
    分離型空気調和装置。
  4. 請求項3記載の分離型空気調和装置において、
    前記制御部(50)は、前記割合Kが前記上限範囲を越えて大きくなるときに、前記バイパス用電動膨張弁(EVb)の開度を強制的に絞るように構成されている
    分離型空気調和装置。
  5. 請求項1記載の分離型空気調和装置において、
    前記制御部(50)は、圧縮機(11)から吐出される圧縮機冷媒循環量Ga、前記バイパス回路(16)を流通するバイパス冷媒循環量Gbを算出し、さらに、前記室内ユニット(2)へ連通する回路を主回路とした場合における主回路冷媒循環量Gcを、Gc=Ga−Gbなる式から算出し、主回路冷媒循環量Gcによりバイパス用電動膨張弁(EVb)の開度を規制するように構成されている
    分離型空気調和装置。
  6. 請求項5記載の分離型空気調和装置において、
    制御部(50)は、主回路冷媒循環量Gcが予め定められた下限範囲内に存在するときに、前記バイパス用電動膨張弁(EVb)の開度をそれ以上に開かせないように構成されている
    分離型空気調和装置。
  7. 請求項6記載の分離型空気調和装置において、
    前記制御部(50)は、前記主回路冷媒循環量Gcが前記下限範囲を下回るときに前記バイパス用電動膨張弁(EVb)の開度を絞るように構成されている
    分離型空気調和装置。
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