JP2014133862A - 光硬化性組成物、成型品 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面硬度が高く、透明性に優れた硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品を提供する。
【解決手段】(A)光硬化性ウレタン樹脂、(B)光重合開始剤、(C)光反応性モノマー、及び、(D)平均粒径が100nm以下の無機粒子、を含むことを特徴とする光硬化性組成物。前記光反応性モノマーが、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含むことが好ましい。
また、前記(D)平均粒径が100mm以下の無機粒子の配合量が、前記(A)光硬化性ウレタン樹脂100質量部に対して、10〜150質量部であることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、光硬化性組成物、成型品に関し、詳しくは、表面硬度が高く、透明性に優れた硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品に関する。
光硬化性樹脂を含む光硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、電子機器や携帯電話の標識、視認性や美観を高める装飾、パネル部のボタン、スイッチ部材、クッション材等として利用されている。このような硬化物は、版体表面に形成された複数の凹部に充填した光硬化性組成物に対して光照射することにより硬化、成型できるため、一度に大量の成型物を簡易に作製することが可能であるという利点がある。
上記のような用途に用いられる光硬化性組成物として、例えば2官能ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、イソボルニル(メタ)アクリレート及び光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。また、硬化収縮率が低く、接着性、硬化性、保存安定性に優れた光硬化性組成物として、ウレタン(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレートオリゴマー、光重合開始剤及び平均粒径0.1〜50μmの球状シリカ粒子を含有する光硬化性組成物が開示されている(特許文献2)。
特開2008−24803号公報 特開2002−194039号公報
近年、光硬化性組成物の用途が広がり、電子機器や携帯電話のパネル部、操作面に露出するキートップなどの外装に用いられることも増えてきた。このため、製品の耐久性、美観や装飾性といった観点から、光硬化性組成物に対して高い表面硬度と透明性への要求が高まっている。上記特許文献1記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、表面硬度について未だ改善の余地があった。また、特許文献2記載の光硬化性組成物では透明な硬化物が得られない。
そこで本発明の目的は、表面硬度が高く、透明性に優れた硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品を提供することにある。
本発明者等は上記を鑑み鋭意検討した結果、光硬化性ウレタン樹脂、光重合開始剤、光反応性モノマー、及び、平均粒径がnmオーダーの無機粒子を含む樹脂組成物とすることで上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の光硬化性組成物は、透明の硬化物を得るための光硬化性組成物であって、(A)光硬化性ウレタン樹脂、(B)光重合開始剤、(C)光反応性モノマー、及び、(D)平均粒径が100nm以下の無機粒子、を含むことを特徴とするものである。
本発明の光硬化性組成物は、前記(C)光反応性モノマーが、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含むことが好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、前記(D)無機粒子の配合量が、前記(A)光硬化性ウレタン樹脂100質量部に対して、20〜150質量部であることが好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、凹部に充填した状態で活性エネルギー線を照射することにより硬化させる成型法に用いられ、有機溶剤が配合されていないことが好ましい。
本発明の成型品は、上記の光硬化性組成物を成型してなることを特徴とするものである。
本発明により、表面硬度が高く、透明性に優れた硬化物を得ることができる光硬化性組成物及びそれを成型してなる成型品を提供することが可能となる。
本発明の成型品の作製に用いる凹部を備える版体を表す模式図である。 版体の凹部に本発明の光硬化性組成物を充填した状態を表す模式図である。 版体に基材を被せ、その上方に位置する光源から紫外線を照射する工程を表す模式図である。 版体から基材と成型品を離型した状態を表す模式図である。
本発明の光硬化性組成物は、(A)光硬化性ウレタン樹脂、(B)光重合開始剤、(C)光反応性モノマー、及び、(D)平均粒径が100nm以下の無機粒子、を含むことを特徴とするものである。上記特許文献2にも記載されているように、通常、無機充填剤などの無機粒子を配合すると組成物の透明性が低下してしまう。これに対して本発明にかかる組成物は、無機粒子を配合しているにも関わらず、透明な硬化物を得ることができる。
本明細書では、透明性の指標としてヘイズを用いる。ヘイズとは、試験片の散乱光線透過率を全光線透過率で割った値の100分率で表される。本明細書において、透明とはヘイズが5%未満であることを意味する。好ましくはヘイズが1%未満である。ヘイズはJIS−K−7361:2000に準拠して測定可能である。
また、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを総称する用語として用いられ、アクリレートもしくはメタクリレートのいずれか一方または双方を含む。他の類似の表現についても同様である。
以下、各成分について詳述する。
[(A)光硬化性ウレタン樹脂]
(A)光硬化性ウレタン樹脂は、末端にエチレン性不飽和基を有し、分子中にウレタン結合を有する樹脂である。好ましくはエチレン性不飽和基として(メタ)アクリレート由来のものを有する、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂である。ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ以上含み、ウレタン結合を複数含む。ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、例えば、ポリオールとポリイソシアネートによりウレタンプレポリマーを合成し、そこに、水酸基を有する(メタ)アクリレートを付加させることにより製造することができる。
ポリオールとしては、炭化水素ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどの公知のポリオールを特に制限されず用いることができる。また、ポリイソシアネートとしては芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートなどの公知のポリイソシアネートを特に制限されず用いることができる。
官能基数があまり大きいと架橋密度が高くなって硬化物の反りが大きくなり、強靱性も悪くなる傾向があることから、2官能、3官能のものが好ましい。また、(A)光硬化性ウレタン樹脂として、構造の異なる少なくとも2種類のウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含むことが好ましい。
(A)光硬化性ウレタン樹脂の重量平均分子量は好ましくは1000〜20000である。重量平均分子量が1000未満であると、複数の(メタ)アクリレート基を有するウレタン樹脂によってもたらされる架橋密度が高くなり、樹脂の硬化収縮も大きくなって硬化物の反りが大きくなるおそれがある。一方、重量平均分子量が20000を超えると、組成物の粘度が高くなり取扱性が悪化するおそれがある。
上記(A)光硬化性ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、ダイセル・サイテック社製エベクリル(EBECRYL)8296、エベクリル8402等が挙げられる。また、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液に平均粒径が100nm以下の無機粒子が分散されたものも好適に用いることができる。そのようなものの市販品として、ダイセル・サイテック社製のエベクリル8311、KRM8528Cを挙げることができる。エベクリル8311は3官能のウレタンアクリレート樹脂溶液中に無機粒子としてシリカ粒子が分散されたものである。
[(B)光重合開始剤]
本発明の光硬化性組成物に含まれる光重合開始剤としては、特に限定されず、公知の光重合開始剤を用いることができる。例えば、ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテルなどのベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、N,N−ジメチルアミノアセトフェノンなどのアセトフェノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノンなどのアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステルなどの安息香酸エステル類;1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)などのオキシムエステル類;ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウムなどのチタノセン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。(B)光重合開始剤は、(A)光硬化性ウレタン樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜8質量部の割合で含まれる。
[(C)光反応性モノマー]
本発明の光硬化性組成物は、(C)成分として、光反応性モノマーを含む。光反応性モノマーは、1つ以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーであり、反応性希釈剤として用いられるものである。この光反応性モノマーは、ウレタン構造を有さない。
光反応性モノマーとしては公知のものをいずれも用いることができる。例えば、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類;イソボルニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、N−アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリジノンなどの環状骨格を有する単官能感光性モノマー類;エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコールのモノ又はジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレートなどのアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートなどの多価アルコール又はこれらのエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などの多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、及びこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などのアクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルのアクリレート類;及びメラミンアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、及び/又は上記アクリレートに対応する各メタクリレート類などが挙げられる。
(C)光反応性モノマーは、官能基数の異なる光反応性モノマーを含むことが好ましく、(C)成分のうち少なくとも1種が、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーであることがより好ましい。また、6官能を超えると硬化物に反りが生じるおそれが出てくるため、光反応性モノマーの官能基数は6以下が好ましい。
(C)成分の配合量は、上記(A)成分100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。
[(D)平均粒径が100nm以下の無機粒子]
本発明の光硬化性組成物は、(D)成分として、平均粒径が100nm以下の無機粒子を含有する。無機粒子としては、樹脂組成物の無機充填剤として公知のものが挙げられる。例えば、酸化チタン、アルミナ、シリカ粒子が挙げられ、中でもシリカ粒子が好ましい。シリカ粒子としては非晶性シリカが好ましい。平均粒径は好ましくは1〜100nmである。平均粒径は、動的光散乱法やレーザー回折・散乱法等により測定することができる。なお、無機粒子として表面処理されたものを用いることもでき、また、組成物の透明性を著しく損なわない限りは無機粒子とともに分散剤を用いてもよい。
(D)成分の配合量としては、上記(A)成分100質量部に対して10〜200質量部が好ましく、20〜170質量部であることがより好ましく、20〜150質量部がさらにより好ましい。10質量部未満であると鉛筆硬度が不足し、200質量部を超えて配合すると透明性が低下するので好ましくない。
[その他の成分]
本発明の光硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない限り、上記成分以外の他の感光性樹脂、公知の添加剤を配合してもよい。感光性樹脂としては、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。添加剤としては熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤等が挙げられる。なお、消泡剤、レベリング剤は硬化物の透明性を損なうおそれがあるため、配合しない方が好ましい。また、後述するように、本発明の光硬化性組成物を凹部に充填したまま硬化する場合は、乾燥工程を経ないことが多いため、溶剤を配合しない方が好ましい。上記の、含まない方が好ましい、配合しない方が好ましいというのは、組成物中に微量の該当成分が含まれることを排除するものではない。
[組成物を硬化して成型品を作る方法]
本発明にかかる光硬化性組成物は、下記の塗工方法で基材などに塗工後、紫外線、好ましくは波長200nm〜400nmの紫外線を照射し、硬化する。
紫外線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプ、レーザー、UV−LEDなどが挙げられる。
塗布方法は、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等の任意の方法を適用することができる。
ここで、表面に凹部を有する版体を用いて、本発明の光硬化性組成物を凹部に充填し、充填した光硬化性組成物を紫外線により硬化させ、その硬化物を凹部から取り出すことにより成型品を得る方法について図面を用いて例示する。
図1は、表面に凹部(2)を有した版体(1)を示している。一般的には、ステンレスなどの金属製のものが用いられる。
図2は、この版体に本発明の光硬化性組成物を充填した状態(3)を示している。一般的には、ドクターナイフなどを用いて光硬化性組成物を版体の凹部へ充填する。
図3は、その上部から基材(4)を被せ、さらにその上部の光源(5)から紫外線を照射して本発明の光硬化性組成物を硬化させる工程を示している。一般的に、基材(4)には紫外線を透過する透明なポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート製のフィルムが用いられる。
図4は、硬化物を版体(1)から離型し硬化成型体(6)を得る状態を示している。図1から図4の一連の工程は、専用の装置を用いることで、連続的に成型品を製造することができる。
本発明の光硬化性組成物は、1〜50dPa・sの粘度を有することが好ましい。この粘度は、上記した量的範囲内で上述の反応性希釈剤の量を調整することにより提供することができる。
本発明の成型品は、上記本発明の光硬化性組成物を成型してなることを特徴とするものである。凹部に充填したままの光硬化による成型方法では、酸素による硬化阻害がないため、厚みを増すことができ、最厚部で厚さ5mmとすることも可能である。
なお、本発明の光硬化性組成物は、ソルダーレジスト、層間絶縁材、カバーレイなどの絶縁材料として適用することもできる。また、本発明の光硬化性組成物は、ソルダーダムとして適用してもよい。
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例、比較例により何ら制限されるものではない。
下記表1記載の各成分を三本ロールミルにより混錬し、光硬化性組成物を調製した。
(鉛筆硬度)
各光硬化性組成物を硬化後の膜厚が約80μmとなるように東洋紡社製易接着PETフィルムコスモシャインA4300(膜厚125μm)上にバーコーターで塗布し、さらに上からPETフィルムで覆い、UVコンベア炉(高圧水銀灯、80W、3灯)を用いて露光量2000mJ/cmで露光し、PETフィルムより剥がして試験片を得た。
各試験片に、芯の先が平らになるように研がれたBから9Hの鉛筆を、約45°の角度で押し付けて、塗膜の剥がれが生じない鉛筆の硬さを記録した。結果を表1に示す。
(透明性)
上記で得られた試験片を、日本分光社製紫外可視分光光度計V−670EXを用いてヘイズを測定した。
Figure 2014133862
Figure 2014133862
※1: ダイセル・サイテック社製エベクリル8296、3官能ウレタンアクリレート、光硬化性ウレタン樹脂
※2:ダイセル・サイテック社製エベクリル8402、2官能ウレタンアクリレート、光硬化性ウレタン樹脂
※3:ダイセル・サイテック社製エベクリル8311、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液と平均粒径が100nm以下のシリカ粒子の重量比60:40分散液
※4:ダイセル・サイテック社製KRM8528C、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液と平均粒径が100nm以下のシリカ粒子の重量比60:40分散液
※5:BASF社製Darocure4625、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンと2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドの重量比1:1混合物、光重合開始剤
※6:BASF社製イルガキュア784、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム
※7:日本アエロジル社製アエロジル200、平均粒径17nmのシリカ粒子、平均粒径がnmオーダーのシリカ粒子
※8:龍森社製ヒューズレックスWX、平均粒径1.5μmのシリカ粒子、平均粒径がμmオーダーのシリカ粒子
※9:共栄社化学社製ライトエステルHO−250(N)、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、1官能光反応性モノマー
※10:三菱レイヨン社製ダイヤビームUK−4101、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、2官能光反応性モノマー
※11:日本化薬社製カヤラッドTMPTA、トリメチロールプロパントリアクリレート、3官能光反応性モノマー
※12:日本化薬社製カヤラッドDPHA、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、6官能光反応性モノマー
Figure 2014133862
Figure 2014133862
表3に示すように、実施例1から9、および12は、光硬化性ウレタン樹脂、光重合開始剤、光反応性モノマー、及び平均粒径が100nm以下の無機粒子を含有しているため、透明性に優れている。さらに実施例10及び11は、光硬化性ウレタン樹脂、光重合開始剤、平均粒径が100nm以下の無機粒子を含み、光反応性モノマーのうち1種が3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーであるため、透明性に加え鉛筆硬度も優れている。一方表4に示すように、比較例1は、光硬化性ウレタン樹脂、光重合開始剤、及び光反応性モノマーを含有しているものの、シリカを含有していないため、透明性には優れるが鉛筆硬度が劣っている。さらに比較例2は、光硬化性ウレタン樹脂、光重合開始剤、少なくとも2種の光反応性モノマーは含有しているが、シリカが平均粒径100nmよりも大きいため、鉛筆硬度及び透明性の両方が劣っている。
1・・・版体
2・・・凹部
3・・・光硬化性組成物
4・・・基材
5・・・光源
6・・・成型品

Claims (5)

  1. 透明の硬化物を得るための光硬化性組成物であって、
    (A)光硬化性ウレタン樹脂、
    (B)光重合開始剤、
    (C)光反応性モノマー、及び、
    (D)平均粒径が100nm以下の無機粒子、
    を含むことを特徴とする光硬化性組成物。
  2. 前記(C)光反応性モノマーが、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含むことを特徴とする請求項1記載の光硬化性組成物。
  3. 前記(D)無機粒子の配合量が、前記(A)光硬化性ウレタン樹脂100質量部に対して、20〜150質量部であることを特徴とする請求項1又は2記載の光硬化性組成物。
  4. 凹部に充填した状態で活性エネルギー線を照射することにより硬化させる成型法に用いられ、有機溶剤が配合されていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光硬化性組成物。
  5. 請求項4記載の光硬化性組成物を成型してなることを特徴とする成型品。
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