JP2014133319A - 光回折層積層体シート、カードの製造方法 - Google Patents

光回折層積層体シート、カードの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光解析構造を有するカードを容易に製造できる光回折層積層体シート、カードの製造方法を提供する。
【解決手段】カード基材10の上側に積層されることにより、カードの積層構造の一部を形成するホログラム積層シート材20Aであって、透明シート層30と、透明シート層30の外形よりも小さい外形を有し、透明シート層の一方の面側である下側Z1に積層されたホログラム層22と、透明シート層30及びホログラム層22間を接着するHS層23とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光回折層積層体シート、カードの製造方法に関するものである。
従来、ホログラム等の光解析構造を内部に内蔵するカードがあった(例えば特許文献1)。
しかし、従来の光解析構造は、製造するための技術レベルが高く、製造メーカが限られていた。また、光解析構造がリップマンホログラムの場合には、製造するための技術レベルがさらに高く、製造メーカがさらに限られていた。
特開2002−32724号公報
本発明の課題は、光解析構造を有するカードを容易に製造できる光回折層積層体シート、カードの製造方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
・第1の発明は、カード基材(10,10A,310,310A)の上側に積層されることにより、カードの積層構造の一部を形成する光回折層積層体シートであって、透明シート層(30,30A,330)と、前記透明シート層の外形よりも小さい外形を有し、前記透明シート層の一方の面側である下側に積層された光回折層(22)と、前記透明シート層及び前記光回折層間を接着する上接着層(23)とを備えること、を特徴とする光回折層積層体シートである。
・第2の発明は、第1の発明の光回折層積層体シートにおいて、前記透明シート層(30,30A,330)は、印刷済みのシート層であり、前記光回折層(22)の下側に積層され、前記光回折層及び前記光回折層の下側の層を接着する下接着層(21,221)を備えること、を特徴とする光回折層積層体シートである。
・第3の発明は、第2の発明の光回折層積層体シートにおいて、前記下接着層(21,221)及び前記上接着層(23)は、熱可塑性の部材であり、接着性の発現温度が、前記下接着層が前記上接着層よりも高いこと、を特徴とする光回折層積層体シートである。
・第4の発明は、第3の発明の光回折層積層体シートにおいて、前記上接着層(23)は、熱可塑性の接着材であり、前記下接着層(21)は、熱可塑性の樹脂シートであること、を特徴とする光回折層積層体シートである。
・第5の発明は、第3の発明の光回折層積層体シートにおいて、前記上接着層(23)及び前記下接着層(221)は、熱可塑性の接着材であり、前記光回折層と前記上接着層との層間、及び前記光回折層と前記下接着層との層間のうち1つの層間に設けられた保護シート(222)を備えること、を特徴とする光回折層積層体シートである。
・第6の発明は、第1から第4のいずれかの発明の光回折層積層体シートにおいて、前記光回折層(22)は、リップマン型のホログラムであること、を特徴とする光回折層積層体シートである。
・第7の発明は、第1から第5のいずれかの発明の光回折層積層体シートを用いたカードの製造方法であって、前記カード(1,301)は、多面付けにより製造され、透明シートに印刷して透明シート材(30A)を製造する工程と、前記透明シート材に複数の前記光回折層を積層することにより、光回折層積層体シート(20)が多面付けされた光回折層積層体シート材(20A)を製造する工程と、複数のカード基材を形成する基材シート材(10A)、前記光回折層積層体シート材を積層する工程とを備えること、を特徴とするカードの製造方法である。
本発明によれば、光解析構造を有するカードを容易に製造できる光回折層積層体シート、カードの製造方法を提供できる。
第1実施形態のカード1の平面図、断面図である。 第1実施形態の基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aの断面図である。 第1実施形態の基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aの平面図である。 第2実施形態の基材シート材10A、ホログラム積層シート材220A、透明シート材30Aの断面図である(図2に相当する図)。 第3実施形態のカード301の平面図、断面図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のカード1の平面図、断面図である。
図1(a)は、カード1の平面図(カード表面1aを法線方向から見た図)である。
図1(b)は、カード1の断面図(図1のb−b部矢視断面図)である。
なお、実施形態では、便宜上、図1に示す状態を基準に、カード1の左右方向X、縦方向Y、鉛直方向Z(厚さ方向)として説明するが、カード1の各方向は、その配置に応じて、適宜定めることができる。例えば、カード1の鉛直方向Zは、カード1の表裏を図1の状態とは反転して配置した場合には、図1の下側Z1(下面側)が上側となり、図1の上側Z2(上面側)が下側となる。また、図中、鉛直方向Zの構成は、構成を明確にするために、誇張して図示する。
カード1は、例えば銀行のキャッシュカードに利用される。
カード1は、カード基材10、下印刷層12、PC層21(下接着層、第1接着層)、ホログラム層22(光回折層)、HS(ヒートシール)層23(上接着層、第2接着層)、透明シート層30、磁気ストライプ30a、上印刷層31を備える。PC層21、ホログラム層22、HS層23、透明シート層30、上印刷層31は、カード基材10の上側Z2(一方の面側)に、下側Z1からこの順で積層されている。
カード基材10は、カード1のベースになる部材である。カード基材10は、PET、PET−G、PVC、PC等の樹脂シート材により形成される。カード基材10の外形は、カード1の外形と同じである。
カード基材10の上面の色彩は、黒色である。この黒色は、カード基材10自体の色でもよく、黒色以外の基材に黒色印刷等を行ったものでもよい。
カード基材10の下面には、下印刷層12が設けられている。
下印刷層12は、例えば、カード使用の注意事項等が印刷される。
PC層21は、カード基材10及びホログラム層22間を接着する接着層である。PC層21は、ホログラム層22の下面(第1面)に積層されている。PC層21の外形は、ホログラム層22の外形と同一である。PC層21は、熱可塑性の樹脂シートであり、実施形態では、PC(ポリカーボネート)を用いるが、樹脂の種類は、PCに限定されず、例えばPET等を用いてもよい。
カード基材10及びホログラム層22間がPC層21により接着されているので、ホログラム層22は、剥離しようとした場合に破壊する。これにより、ホログラム層22が不正に剥離されても、観察者が容易に剥離を把握でき、カード1は、セキュリティ性を向上できる。
ホログラム層22は、カード1の偽造防止のための光回折層である。ホログラム層22は、リップマン型のホログラムを有する層である。ホログラム層22は、透光性を有する。ホログラム層22は、建物のホログラム画像22aが記録されている。
リップマン型のホログラム層22は、PET基材等のフィルム(図示せず)上に特殊なポリマー層を塗布し、そのポリマー層内に屈折率の変化による干渉縞を形成するものである。ホログラム層22は、この干渉縞に光を入射されると、回折現象によってホログラム像を再生する。ホログラム層22は、上下左右の立体感や奥行き感の表現に優れ、より本物の物体に近い立体感が得られる。ホログラム層22は、使用する材料や製造プロセスが特殊なことから、偽造することが極めて困難であり、例えばエンボス型のホログラムよりも、改ざん抑止効果が高い。
ホログラム層22の外形は、カード基材10の外形、つまり、カード基材10及び透明シート層30の外形よりも小さい。すなわち、ホログラム層22は、カード基材10上の一部の領域のみに積層されている。これは、高価なホログラム層22を小さくして、コストを低減するためである。
HS層23は、ホログラム層22と透明シート層30とを接着する層である。HS層23は、ホログラム層22の上面(第2面)に積層されている。
HS層23は、熱可塑性の接着材(ポリエステル系樹脂等)により形成される。ホログラム層22及び透明シート層30間がHS層23により接着されているので、ホログラム層22は、剥離しようとした場合に破壊する。これにより、ホログラム層22が不正に剥離されても、観察者が容易に剥離を把握でき、カード1は、セキュリティ性を向上できる。
接着性の発現温度は、PC層21がHS層23よりも高い。
透明シート層30は、PET、PET−G、PVC等の樹脂シート材により形成される。透明シート層30の上面は、鏡面状でも、マット状でもよい。透明シート層30の外形と、カード基材10の外形とは等しい。
磁気ストライプ30aは、透明シート層30の上面に設けられている。磁気ストライプ30aには、銀行の口座番号等に関する情報が記録されている。この情報は、リーダ(図示せず)を用いて、読み取りできる。
図1(a)に示すように、磁気ストライプ30aは、上印刷層31の変移部31c(後述する)よりも外側の領域に配置される。
上印刷層31は、背景色がカード基材10と同系色の黒色に印刷された層である。
また、上印刷層31には、銀行の名称を示す文字31a、図形31bや、その他必要な情報(図示せず)が印刷されている。
上印刷層31は、変移部31cを有する。
変移部31cは、内側に至るに従って濃淡が薄くなるようにグラデーション印刷された部分である。変移部31cの外側縁部31dは、ホログラム層22の縁部22bよりもさらに内側である。
変移部31cの濃淡は、外側縁部31dの100%から内側縁部31eの0%へと徐々に薄くなっている。上印刷層31のうち変移部31cよりも外側の領域31fの濃淡は、カード基材10と同等又はほぼ同等である。
変移部31cの内側縁部31eよりも内側の部分は、窓部31gになっている。
窓部31gは、透明な透明シート層30が完全に露出している。このため、窓部31gからは、ホログラム層22のホログラム画像22aの全てが視認できる。
なお、上印刷層31は、必要に応じて、透明シート層30の下面に設けてもよい。
次に、上側Z2からのカード1の見え方について説明する。
(ホログラム層22の縁部22b近傍)
前述したように、上印刷層31のうち変移部31cよりも外側の領域31fの濃淡は、カード基材10と同等又はほぼ同等である。このため、ホログラム層22の縁部22bは、上印刷層31によって目隠しされ隠蔽される(矢印A参照)。さらに、カード基材10及び上印刷層31が、光を吸収する黒色系であるので、ホログラム層22の縁部22bは、ほとんど視認できない。
(変移部31c)
変移部31cの外側縁部31dでは、上印刷層31の色彩のみが視認される。ホログラム層22が透明であるので、外側縁部31dから内側に至るに従って徐々にカード基材10が視認できるようになっていく。そして、変移部31cの内側縁部31eでは、カード基材10の色彩のみが視認されるようになる(矢印B参照)。さらに、上印刷層31及びカード基材10は、同系色の黒色である。このため、上印刷層31及びカード基材10が、継ぎ目のない同一部材のように一体となって視認される。
(窓部31g)
窓部31g内部は、透明シート層30に上印刷層31が形成されていないので、ホログラム画像22aを確認できる。ホログラムは、透明ホログラムであるので、ホログラム層22のうちホログラム画像22aの以外の領域(建物の外側の領域22c、線22d以外の建物内部の部分22e等)は、カード基材10の色彩が視認される。また、前述したように、上印刷層31及びカード基材10は、継ぎ目がなく一体となって視認される。
このため、ホログラム画像22aの周囲は、ホログラム層22よりも広い範囲で黒色の背面が存在するように観察される。
これにより、ホログラム画像22aは、黒色を背景にして、ホログラム画像22aが浮き上がってより立体的に観察される。
このような視覚的な効果は、試作によって確認済みである。
(変移部31cの外側)
変移部31cの外側は、上印刷層31の背景色が黒色に印刷されているため、カード内部が隠蔽される。このため、上印刷層31に印刷された図形31b等が観察される。また、磁気ストライプ30aは、隠蔽される。
なお、文字31aは、窓部31gを横切るように印刷されているので、窓部31g、変移部31c、変移部31cの外側に渡って視認できる。この場合、銀行の文字31aは、窓部31g内部では、ホログラム画像22aに重なって観察される。
次に、カード1の製造方法について説明する。
図2は、第1実施形態の基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aの断面図である。
図3は、第1実施形態の基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aの平面図である。
基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aは、本工程よりも前の前工程において製造される多面付けされたシート材である。図3の多面付けは、左右2列、縦5列に配列した例である。
最初に、基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aの各シート材の製造方法について製造する。なお、以下の工程は、順番を適宜入れ替えてもよい。
(基材シート材10A)
黒色の樹脂シート、黒色以外の色彩の樹脂シートに黒色印刷等を行ったシート材(カード基材10)に、以下の加工をする。
・下印刷層12の印刷工程
上記シート材の下側Z1に、例えばPET上に設けられた転写箔を転写する。
以上により、下印刷層12が設けられた基材シート材10Aが製造される。
(ホログラム積層シート材20A)
(1)ホログラム製造工程
図2に示すように、ホログラム層22を製造し、ホログラム層22の下側Z1にPC層21を積層し、また、ホログラム層22の上側Z2にHS層23を積層し、ホログラム積層体20を製造する。
(2)ホログラム積層工程
上記(1)で積層したホログラム積層体20を、後の工程まで保持するために剥離シート20aに積層する(図3(b−2)参照)。これにより、剥離シート20aの上側Z2に、ホログラム積層体20が積層されたホログラム保持シート材25Aが製造される。なお、剥離シート20aは、後の本工程で剥離される。
(透明シート材30A)
(1)磁気ストライプ30aの積層工程
図2に示すように、透明なシート材(透明シート層30)の上面に、磁気ストライプ30aを積層する。
(2)印刷層工程
上記(1)で磁気ストライプ30aを積層したシート材の上面に、例えばPET上に設けられた転写箔(上印刷層31)を転写する。
これにより、磁気ストライプ30a、上印刷層31が積層された透明シート材30Aが製造される。
(ホログラム積層シート材20A(第2接着層接着工程))
ロボット等で用いて、ホログラム保持シート材25Aから剥離シート20aを剥離して、ホログラム積層体20を吸着する。
そして、ホログラム積層体20の上側Z2に、透明シート材30Aを加熱及び加圧し、HS層23の接着性を発現させて、ヒートシール加工によって、ホログラム層22及び透明シート材30A間を接着する。ヒートシールの設定温度は、HS層23の接着性が発現するが、PC層21の接着性が発現しない温度内に設定する。
これにより、ホログラム積層体20が、ホログラム積層シート材20A上に積層されたホログラム積層シート材20Aが製造される。
なお、ホログラム層22の下側Z1にPC層21を備えることにより、加圧に起因するホログラムの破壊を抑制できることを、試作により確認済みである。
また、この工程は、ホログラム積層シート材20Aから剥離シート20aを剥離せずに行ってもよい。
次に、本工程において、基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aを以下のように加工する。
(1)基材シート材10A、ホログラム積層シート材20Aの積層工程(第1接着層接着工程)
基材シート材10A及びホログラム積層シート材20A間を、加熱及び加圧して、ヒートシール加工により接着して積層する。この場合、カード基材10及び透明シート層30が直接接触する部分は、これらのシート層の熱溶着により接着する(必要に応じて、接着材等を利用してもよい)。
一方、カード基材10及びPC層21が接触する部分は、主にPC層21の熱溶着に接着性により接着する。この場合、PC層21が軟化するので、加圧に起因するホログラムの破壊を抑制できる。このように、PC層23は、熱可塑性の樹脂シートであるので、接着層として利用できるとともに、加圧に起因する破壊からホログラム層22を保護するために利用できる。
(2)打ち抜き工程
積層されて接着されたシート材10A,20A,30Aを、カード外形で打ち抜き加工して、個片化する。
以上により、カード1が製造できる。
なお、本実施形態では、ホログラム積層シート材20Aを他の工程で予め製造しておくので、シート材10A,20A,30Aを積層すればリップマンホログラムを内蔵するカード1を容易に製造できる。
上記カード製造工程は、1つの工場で全て行ってもよいが、前工程である基材シート材10A、ホログラム積層シート材20A、透明シート材30Aの製造を異なる工場で行い、また、前工程と本工程とを、異なる工場で行うことができる。
ここで、ホログラム層22は、製造するために高度な技術を有する。このため、ホログラム層22を有するホログラム積層シート材20Aは、その技術を有する工場で製造し、基材シート材10Aは、ホログラム積層シート材20Aとは異なる工場で製造し、また、実際にカード化する本工程もホログラム積層シート材20Aとは異なる工場で行うように、工程を分担できる。
このように工程を分担すれば、本工程を行う工場は、リップマンホログラムを製造する技術を備えていなくも、ホログラム積層シート材20Aさえ入手できれば、最終的なカード1を製造できることになる。すなわち、上記カード製造工程は、ホログラム積層シート材20Aを製造する工程を有するので、リップマンホログラムを有するカード製造を容易にできるわけである。これにより、リップマンホログラムを有するカード1であっても、より多くの工場で製造できるようになり、市場拡大を図ることができる。
なお、このように工程を分担しても、ホログラム積層シート材20Aは、下側Z1にはPC層21を有し、また、上側Z2には、透明シート材30Aが積層されているので、ホログラム層22を保護でき、保管、搬送時の取り扱いが容易である。
以上説明したように、本実施形態のカード1は、ホログラム積層シート材20Aを製造することにより、高い技術が要求されるリップホログラムを有するものであっても、製造が容易である。
なお、上印刷層31、カード基材10の色彩は、黒色である例を示したが、これに限定されない。例えば、上印刷層31、カード基材10の色彩は、同系色であればいずれでもよい。また、カード基材10や上印刷層31の色彩に関わらず、上印刷層31がホログラム層の縁部22bを隠蔽する効果があればよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図4は、第2実施形態の基材シート材10A、ホログラム積層シート材220A、透明シート材30Aの断面図である(図2に相当する図)。
ホログラム積層シート材220Aは、PC層21(図1参照)の代わりに、HS層221(下接着層)、PET層222(保護シート)が下側Z1から順に積層されている。
カード製造の本工程の透明シート材積層工程において、HS層221は、ヒートシール加工によって、ホログラム積層シート材20A及び基材シート材10A間を接着する。このため、第1実施形態と同様な理由により、接着性の発現温度は、HS層221がHS層23よりも高い。つまり、ホログラム層22を、透明シート層30の下に、ヒートシール加工により積層する場合に、HS層23の接着性が発現するが、HS層221の接着性が発現しないようになっている。
また、PET層222は、加圧に起因するホログラムの破壊を抑制できる。
このように、本実施形態のカードは、PET層222、HS層221が、第1実施形態のPC層21と同様に機能することにより、第1実施形態と同様な効果を奏する。
なお、PET層222は、ホログラム層20及びHS層23間に積層してもよい。この場合でも、PET層222は、加圧に起因するホログラムの破壊を抑制できることを、試作により確認済みである。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図5は、第3実施形態のカード301の平面図、断面図である。
カード基材310は、印刷層311を備える点が、第1実施形態とは異なる。
図5は、印刷層311として、カード所有者の氏名が印刷された例を図示するが、これに限定されず、より微細な地紋、マイクロ印刷等を設けてもよい。説明は省略するが、印刷層311は、基材シート材10A(図2参照)の製造時に、基材シート材10A上に印刷することにより設けられる。なお、カード基材310の色彩は、黒色ではなく、他の色彩でもよい。
上印刷層331は、変移部31cを備えず、透明なシート材に必要な文字331a、図形331b等のみが印刷されている。つまり、文字331a、図形331b以外の背景の領域は、透明な面が露出しており、カード基材310が視認でき(矢印C参照)、また、ホログラム層22の縁部22bも視認できる。
以上説明したように、本実施形態のカード301は、カード基材310の上面及びカード基材310上の印刷層311を視認でき、前述した実施形態とは異なる態様にできる。例えば、印刷層311にカード所有者の顔写真を設ければ、カード301は、証明証等に好適である。
なお、第3実施形態の構成は、第2実施形態にも適用できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(1)実施形態において、ホログラム層は、リップマン型である例を示したが、これに限定されない。例えば、ホログラム層は、エンボス型でもよい。
(2)実施形態において、印刷層を、透明シート層の上側に設けた例を示したが、これに限定されない。例えば、印刷層を透明シート層の下層に設け、これをカード基材上に積層してもよい。この場合には、印刷層の上側に透明シート層が配置されるので、製造時や使用時等において、印刷層を汚損から保護できる。
(3)第1、第3実施形態において、ホログラム積層体20の積層順は、下側からPC層21、ホログラム層22、HS層23である例を示したが、これに限定されない。ホログラム積層体20の積層順は、これとは上下逆にして、下側からHS層23、ホログラム層22、PC層21でもよい。この場合には、最初に、カード基材10及びホログラム積層体20を、ヒートシール加工によりHS層23で接着し、その後、透明シート層30及びホログラム積層体20を、ヒートシール加工によりPC層21で接着すればよい。このように、ホログラム積層体20の上下は、カード製造工程の都合等によって、適宜設定できる。
同様に、第2実施形態においても、ホログラム積層体220は、上下逆にしてもよい。
(4)実施形態において、変移部は、ホログラムの画像部分に重複しない例を示したが、これに限定されない。変移部は、ホログラムの画像部分に重複し、内側に至るに従って、濃淡が薄くなるように形成してもよい。この場合には、画像は、変移部によって、周囲がぼやけ、内側に至るに従ってシャープになるように観察できる。
(5)実施形態において、ホログラム層を有するカードである例を示したが、これに限定されない。例えば、金券等に利用してもよい。
(6)実施形態において、カードは、シート材を用いた多面付けにより製造される例を示したが、これに限定されない。カードは、単体で製造してもよい。この場合には、1枚のカードを構成する各シート材を、積層すればよい。この場合には、1つのホログラム層を積層した透明シート層を、1つのホログラム層を積層したホログラム積層シート材として用いればよい。
(7)実施形態において、カード基材上の印刷は、ホログラム層と重ならない範囲に設けられた例を示したが、これに限定されない。カード基材上の印刷を、ホログラム層に重なるように設けることにより、ホログラム画像と、この印刷とが重なって観察され、デザインを向上できる。また、この場合には、偽造が困難になるので、セキュリティ性を向上できる。
1,301 カード
10,310 カード基材
10A 基材シート材
12 下印刷層
20A,220A,320A ホログラム積層シート材
21 PC層
22 ホログラム層
23 HS層
30 透明シート層
30a 磁気ストライプ
30A 透明シート材
31,331 上印刷層
31c 変移部
31g 窓部
221 HS層
222 PET層

Claims (7)

  1. カード基材の上側に積層されることにより、カードの積層構造の一部を形成する光回折層積層体シートであって、
    透明シート層と、
    前記透明シート層の外形よりも小さい外形を有し、前記透明シート層の一方の面側である下側に積層された光回折層と、
    前記透明シート層及び前記光回折層間を接着する上接着層とを備えること、
    を特徴とする光回折層積層体シート。
  2. 請求項1に記載の光回折層積層体シートにおいて、
    前記透明シート層は、印刷済みのシート層であり、
    前記光回折層の他方の面側である下側に積層され、前記光回折層及び前記光回折層の下側の層を接着する下接着層を備えること、
    を特徴とする光回折層積層体シート。
  3. 請求項2に記載の光回折層積層体シートにおいて、
    前記下接着層及び前記上接着層は、熱可塑性の部材であり、接着性の発現温度が、前記下接着層が前記上接着層よりも高いこと、
    を特徴とする光回折層積層体シート。
  4. 請求項3に記載の光回折層積層体シートにおいて、
    前記上接着層は、熱可塑性の接着材であり、
    前記下接着層は、熱可塑性の樹脂シートであること、
    を特徴とする光回折層積層体シート。
  5. 請求項3に記載の光回折層積層体シートにおいて、
    前記上接着層及び前記下接着層は、熱可塑性の接着材であり、
    前記光回折層と前記上接着層との層間、及び前記光回折層と前記下接着層との層間のうち1つの層間に設けられた保護シートを備えること、
    を特徴とする光回折層積層体シート。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光回折層積層体シートにおいて、
    前記光回折層は、リップマン型のホログラムであること、
    を特徴とする光回折層積層体シート。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の光回折層積層体シートを用いたカードの製造方法であって、
    前記カードは、多面付けにより製造され、
    透明シートに印刷して透明シート材を製造する工程と、
    前記透明シート材に複数の前記光回折層を積層することにより、光回折層積層体シートが多面付けされた光回折層積層体シート材を製造する工程と、
    複数の前記カード基材を形成する基材シート材、前記光回折層積層体シート材を積層する工程とを備えること、
    を特徴とするカードの製造方法。
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