JP2014133238A - アルミニウム形材の模様付け方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミニウム形材Aを押出し成形で得て、焼戻し処理した後に、プレス機械10によって模様付け加工する模様付け方法である。アルミニウム形材Aは、模様付け加工が施される本体部a1が長尺板状であり幅方向に湾曲しており、リブa2が形成されている。焼戻し処理した後のアルミニウム形材Aは硬く、リブa2により剛性が高くなるので、プレス機械10の加圧力に抗することができ、反りや捩れなどの形状不良の発生を抑制できる。本体部a1が幅方向に湾曲しているので、アルミニウム形材Aの長手方向における反りを抑制できる。
【選択図】図1
Description
特許文献1の従来技術は、金属材料の表面に木目模様のフィルムを貼付したものである。しかし、この従来技術では、仕上がりが平坦になるので、いかに模様を自然に近づけたとしても自然木の風合いに欠けるものであった。
第2発明のアルミニウム形材の模様付け方法は、第1発明において、前記アルミニウム形材は、模様付け加工が施される本体部に突出したリブが形成されていることを特徴とする。
第3発明のアルミニウム形材の模様付け方法は、第1または第2発明において、前記アルミニウム形材は、模様付け加工が施される本体部が長尺板状であり幅方向に湾曲していることを特徴とする。
第4発明のアルミニウム形材の模様付け方法は、第1、第2または第3発明において、前記プレス機械は押圧プレスであることを特徴とする。
第2発明によれば、アルミニウム形材は、リブにより剛性が高くなるので、プレス機械の加圧力に抗することができ、反りや捩れなどの形状不良の発生を抑制できる。
第3発明によれば、本体部が幅方向に湾曲しているので、アルミニウム形材の長手方向における反りを抑制できる。また、湾曲によりアルミニウム形材に外観上の厚みが生まれ、立体感のある仕上がりとなる。
第4発明によれば、押圧プレスによって模様付け加工することで、ローラープレスに比べて反りや捩れの発生を抑制できる。
図1および図2の工程図に基づき、本発明のアルミニウム形材の模様付け方法を説明する。
同図において、押出し工程I、冷却工程II、引張矯正工程III、切断工程IV、焼戻し工程V、表面処理工程VIIは従来通りのアルミニウム形材の押出し成形工程と、とくに変わるところはない。本発明において重要なのは焼戻し工程Vと表面処理工程VIIの間にプレス機械による模様付け工程VIが入っている点である。
冷却工程IIでは、アルミニウム形材Aが冷却床2の上で空冷または水冷により冷却される。
切断工程IVでは、アルミニウム形材Aが所望の長さにカッターで切断される。
アルミニウム形材Aの引張強さと耐力は、加工工程の進展に応じて次のように変化する。
a)押出し工程Iの直後は、とても軟らかい状態であり、例えば、合金番号6063のアルミニウム形材であれば、引張強さ90N/mm2、耐力50N/mm2である。
b)冷却工程IIから切断工程IVまでは、高温加工から冷却後、自然時効させたものに相当し、合金番号6063のアルミニウム形材であれば、引張強さ150N/mm2、耐力90N/mm2となる。
c)焼戻し工程Vを終えたものは、高温加工から冷却後、人工時効硬化処理させたものに相当し、合金番号6063のアルミニウム形材であれば、引張強さ185N/mm2、耐力145N/mm2となる。
(スクエアパターン)
まず、スクエアパターンの模様が付けられたアルミニウム形材Aを説明する。
図3の押圧プレス10はアルミニウム形材Aにスクエアパターンを模様付け加工するためのプレス機械である。押圧プレスは、ベッドの上方においてラムが上下動し、ベッド上に下型を置き、ラムの下端に上型を装着し、手動もしくは動力で上型もしくは下型を材料に対して加圧動作できるものであれば、どのような型式のプレスであってもよい。
なお、「基準面」とは、加圧成形時にアルミニウム形材を動かないように押さえ付ける面である。また、本明細書において「雄型」とは、基準面より突出した部位を有する金型を意味する。
なお、本明細書において「雌型」とは、基準面より窪んだ部位あるいは加圧成形時に変形して窪む部位を有する金型を意味する。
つぎに、竹節目調パターンの模様が付けられたアルミニウム形材Bを説明する。
図5の押圧プレス20はアルミニウム形材Bを竹調に加工するためのプレスである。
図7は押圧プレス20で模様付けされるアルミニウム形材Bを示しており、(A)図に示す表面は竹の節を表現する節状突起kが付いた加工後のアルミニウム形材Bであり、(B)図に示す裏面は節状突起が付いていない加工前のアルミニウム形材Bである。(C)図に示すように、アルミニウム形材Bは、模様付け加工が施される長尺板状の本体部b1と、本体部b1の両縁から下垂した一対のリブb2、b2とからなる。模様付け加工前において、アルミニウム形材Bと上記アルミニウム形材Aとは同様の形状である。
上型21でアルミニウム形材Bを押圧すると、突起21bがアルミニウム形材Bの裏面に喰い込み、表面に突出する方向の加圧変形が生じる。これにより、竹の節を表現する模様が形成される。
つぎに、木目調パターンの模様が付けられたアルミニウム形材Cを説明する。
図8の押圧プレス30はアルミニウム形材Cに木目調パターンを模様付け加工するためのプレス機械である。アルミニウム形材Cは、模様付け加工が施される長尺板状の本体部c1と、本体部c1の両縁から下垂した一対のリブc2、c2とからなる。模様付け加工前において、アルミニウム形材Cと上記アルミニウム形材Aとは同様の形状である。
図9は押圧プレス30により模様付けされたアルミニウム形材Cを示している。アルミニウム形材Cの表面には、木材の木目模様gが模様付け加工されている。
また、アルミニウム形材Cは、本体部c1が予め幅方向に湾曲しているので、アルミニウム形材Cの長手方向における反りを抑制できる。
つぎに、鎚目調パターンの模様が付けられたアルミニウム形材Dを説明する。
図10の押圧プレス40はアルミニウム形材Dに鎚目調パターンを模様付け加工するためプレス機械である。アルミニウム形材Dは、模様付け加工が施される長尺板状の本体部d1と、本体部d1の両縁から下垂した一対のリブd2、d2とからなる。模様付け加工前において、アルミニウム形材Dと上記アルミニウム形材Aとは同様の形状である。
図11は押圧プレス40により模様付けされたアルミニウム形材Dを示している。アルミニウム形材Dの表面には、鎚目模様gが模様付け加工されている。
また、アルミニウム形材Dは、本体部d1が予め幅方向に湾曲しているので、アルミニウム形材Dの長手方向における反りを抑制できる。
ロールプレスは、一対のロールの間で材料を加圧成形できるものであれば、人力加圧あるいは動力加圧のいずれであってもよく、動力も油圧や空圧など種々の型式のプレスを用いることができる。
図12はアルミニウム形材Aを用いてフェンスを構成した場合の一例を示している。多数本のアルミニウム形材Aは平行に並べて立てられ、上端と下端を上桟51と下桟52に固定されている。
上記アルミニウム形材A〜Dは、その本体部a1〜d1が幅方向に湾曲しているが、図13(A)に示すアルミニウム形材Eのように、本体部e1を湾曲しない平らな構成としてもよい。このようにしても、アルミニウム形材Eはリブe2により剛性が高くなるので、単なる平板状のアルミニウム形材に比べて、反りや捩れなどの形状不良の発生を抑制できる。
a1 本体部
a2 リブ
10 押圧プレス
11 上型
12 下型
B〜F アルミニウム形材
20〜40 押圧プレス
Claims (4)
- アルミニウム形材を押出し成形で得て、焼戻し処理した後に、プレス機械によって模様付け加工する
ことを特徴とするアルミニウム形材の模様付け方法。 - 前記アルミニウム形材は、模様付け加工が施される本体部に突出したリブが形成されている
ことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム形材の模様付け方法。 - 前記アルミニウム形材は、模様付け加工が施される本体部が長尺板状であり幅方向に湾曲している
ことを特徴とする請求項1または2記載のアルミニウム形材の模様付け方法。 - 前記プレス機械は押圧プレスである
ことを特徴とする請求項1、2または3記載のアルミニウム形材の模様付け方法。
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