JP6049659B2 - 金属管表面の凹溝形成方法および金属管表面の凹溝形成装置 - Google Patents

金属管表面の凹溝形成方法および金属管表面の凹溝形成装置 Download PDF

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本発明は、例えば自動車用ルーフレールのルーフレール本体の製作に好適で、金属管の表面に合成樹脂の被覆や高価かつ大規模な設備を要することなく、金属管の表面に凹溝を直接成形して凹溝による模様を容易かつ安価に製作し、金属管表面の美観とデザインの向上を図り、自動車のコンセプトに応じた模様の製作を実現するととともに、模様の磨耗や変質を防止して当初の模様を長期に亘って維持でき、しかも金属管の強度を強化し寿命の向上を図れる、金属管表面の凹溝形成方法および金属管表面の凹溝形成装置に関する。
従来の自動車用ルーフレールは、異形断面のアルミニウム管を押し出し成形してルーフレール本体を構成し、これを更に三次元方向へ折り曲げて成形し、その成形時に他の加工を付加して成形することが技術的に難しく、通常は成形面に特別な加工や装飾を行わないことから、その外観が概して美観ないしデザイン性に欠けるという問題があった(例えば、特許文献1参照)。
このようなルーフレール本体に適宜な成形を試みたものとして、内側壁の長さ方向に円弧溝状の凹所面を形成したものがある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、前記凹所面は製造上、内側壁の両端部に亘って連続して成形されるため、その構成が単調で意匠的な特徴がなく、これを装飾模様として採用するには限界があった。
このような問題を解決するものとして、ステンレス鋼板をロ−ル成形して異形断面の管体にレールを形成し、該レールの外面に熱可塑性樹脂を被覆し、この熱可塑性樹脂素材にガラス繊維材を添加して、被覆部の強度を強化するとともに、ガラス繊維材によって被覆部の外表面部をシボ模様に形成し、ルーフレール本体の外観を向上するようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、前記自動車用ルーフレールは、ステンレス鋼板をロ−ル成形してレールを形成し、該レ−ルの表面に熱可塑性樹脂を被覆しているため、製造工程が複雑で手間が掛かり製造コストが高価になるという問題があった。
そこで、このような問題を解決するために、ルーフレール本体をアルミニウム管等の金属管を押し出し成形し、その金属管表面の意匠的な被覆加工を廃し、金属管の表面に凹溝状の模様を直接形成する手法が考えられる。
このような成形ないし加工方法に応ずるものとして、ロ−ル成形法やプレス成形法が従来より採用されている。
このうち、前記問題解決に応ずるロ−ル成形法として、円筒状の回転体に薄肉金属管を装着して同動可能に設け、該薄肉金属管に従動する加圧ロ−ルを薄肉金属管の軸方向に移動可能に設け、前記加圧ロ−ルの押圧面に凹凸状のマザ−パタ−ンを形成し、前記押圧面を薄肉金属管の表面に押圧し、前記マザ−パタ−ンを薄肉金属管の表面に押圧成形するようにしたものがある(例えば、特許文献4参照)。
しかし、このロ−ル成形法は、加圧ロ−ルにマザ−パタ−ンの形成を要する上に、加圧ロ−ルを薄肉金属管の軸方向に移動しているため、薄肉金属管が一様な円管体に限られ、異形の薄肉金属管に応じられない上に、薄肉金属管にはマザ−パタ−ンによる転写模様が螺旋状に形成されるため、転写模様が螺旋状に限られ多様な模様形成に応じられないという問題があった。
また、前記問題解決に応ずる他のロ−ル成形法として、プラスティック被覆鋼管の製造工程において、鋼管に溶融したプラスティックを被覆し、この被覆プラスティックを冷却後に一対の圧着ロ−ルを離間して回転可能に配置し、該圧着ロ−ルは鼓形状に形成され、その周面に円柱状の複数の突出部を配置し、溶融した被覆プラスティックを60〜150℃に冷却し、これが完全に硬化する前に圧着ロールを押し付けてプラスティック被覆の全域に多数の凹凸を形成するようにしたものがある(例えば、特許文献5参照)。
しかし、このロール成形法は、プラスティックの被覆とその冷却を要し、工程が複雑で高価かつ大掛かりな設備を要し、しかも形成した凹凸は浅底で強度が低く寿命が概して短い上に、鋼管の表面に凹凸を形成できない等の問題があった。
また、前記問題解決に応ずる別のロ−ル成形法として、アクリル系樹脂塗料を塗布した金属製パイプの直上に鼓形状のロ−ラを回転可能に設け、該ローラの湾曲面にウレタンゴム製の凹凸部を形成し、前記金属製パイプの表面に塗料を塗布し、該塗料が未乾燥のうちに前記ロ−ラを回転かつ加圧して軸方向に移動させ、金属製パイプの表面に節目、柾目等を有する木目模様を形成するようにしたものがある(例えば、特許文献6参照)。
しかし、このロール成形法は、金属製パイプの表面に塗布した塗料に凹凸状の木目模様を形成するもので、金属製パイプ表面に塗料の塗布を要し、手間が掛かって高価な上に金属製パイプ表面自体に模様を形成していないため、前記問題解決に直接応じられないという問題があった。
更に、前記問題解決に応ずる別のロール成形法として、表面に凹凸模様を有する肉厚のステンレス鋼板の金属帯板を管状に折り曲げ、その両端部の接合部を溶接して、表面に凹凸模様を有する金属管を形成するようにしたものがある(例えば、特許文献6参照)。
しかし、このロ−ル成形法は、圧延機を用いて金属帯板を圧延して凹凸模様を形成し、この後フォーミングロールによって折り曲げ、その接合端部をTIG溶接して管状に形成するため、大規模かつ高価な設備を要し、しかもその成形が大掛かりになる等の問題があった。
一方、前記問題解決に応ずるプレス成形法として、緩やかに湾曲した上下一対の成形用金型の内面に略半円状の成形溝を形成し、該成形溝に複数の凸ビードを突設し、前記成形溝にエルボ状の曲管を収容し、前記凸ビードによって曲管の周面に複数の環状溝を形成するようにしたものがある(例えば、特許文献7参照)。
しかし、前記プレス成形法では凹溝の形成は環状溝に限られ、複数の凹溝を軸方向に形成することができず、曲管周面における模様が限られ、多様な模様の形成に応じられないという問題があった。
特許第4397361号号公報 特開平11−49031号公報 特開平9−226467号公報 特開2013−244671号公報 特開昭62−267132号公報 特許第3713572号号公報 特開2009−82933号公報 特開2005−81393号公報
本発明はこのような問題を解決し、例えば自動車用ルーフレールのルーフレール本体の製作に好適で、金属管の表面に合成樹脂の被覆や高価かつ大規模な設備を要することなく、金属管の表面に凹溝を直接成形して凹溝による模様を容易かつ安価に製作し、金属管表面の美観とデザインの向上を図り、自動車のコンセプトに応じた模様の製作を実現するととともに、模様の磨耗や変質を防止して当初の模様を長期に亘って維持でき、しかも金属管の強度を強化し寿命の向上を図れる、金属管表面の凹溝形成方法および金属管表面の凹溝形成装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、回転可能な成形ロールの押圧面または上下動可能な成形金型の成形溝に複数の成形凸部を設けるとともに、前記成形凸部を押圧する金属管を用意し、該金属管に略同形断面の芯金を挿入して支持し、前記成形ロールを回転して金属管の軸方向に移動し、または成形金型の上型を上下動し、かつ前記金属管を軸方向に移動して、金属管の軸方向の表面に成形凸部を押圧し複数の凹溝を成形する金属管表面の凹溝形成方法において、前記金属管の軸方向の表面に相異なる複数の成形域を設け、隣接する成形域の成形ロールまたは成形金型の成形凸部による押圧量を相違させ、隣接する成形域の凹溝の深さを異に形成し、成形ロールまたは成形金型を用いて金属管表面の成形域に凹溝による多様な模様成形を実現し、かつその量産化と生産性の向上を図るようにしている。
請求項2の発明は、金属管の軸方向全域に対する成形ロールまたは成形金型の上型による押圧量を一端から他端に亘って漸増または漸減し、それらの凹溝の深さを一端から他端に亘って次第に増加または減少させ、凹溝の模様による視覚的な濃淡のグラデーションを形成し、金属管のデザインと美観の向上を図るようにしている。
請求項3の発明は、金属管の軸方向の一部域において成形ロールまたは成形金型の上型を前記金属管から上方へ離間し、金属管に対する押圧を解除して前記一部域の凹溝の形成を停止し、凹溝の非成形および凹溝による不連続模様を形成可能にしている。
請求項4の発明は、金属管の軸方向の一部域の凹溝の深さを他域の凹溝の深さと相違させ、各成形域における凹溝の深さによって多様な模様を形成可能にしている。
請求項5の発明は、金属管の両側から芯金を挿入し、それらの内側端部を当接するとともに、それらの外側端部を不動に保持し、芯金の挿入を合理的かつ速やかに行なうとともに、それらの外側端部の揺動を防止し、金属管を安定して支持して凹溝を正確に成形し得るようにしている。
請求項6の発明は、凹溝を形成後、金属管を湾曲成形工程へ移行して三次元方向へ湾曲形成し、金属管の美観を向上するとともに、例えば自動車のルーフに沿って湾曲形成することによって、自動車用ルーフレール本体への応用を図るようにしている。
請求項の発明は、回転可能な成形ロールの押圧面または上下動可能な成形金型の成形溝に複数の成形凸部を設け、該成形凸部を金属管に押圧可能に設けるとともに、該金属管に略同形断面の芯金を挿入して支持可能に設け、前記成形ロールを金属管の軸方向に沿って移動可能に設け、または成形金型に向けて前記金属管を軸方向へ移動可能に設け、金属管の軸方向の表面に成形凸部を押圧し複数の凹溝を成形可能にした金属管表面の凹溝形成装置において、前記金属管の軸方向の表面に相異なる複数の成形域を設け、隣接する成形域の成形ロールまたは成形金型の成形凸部による押圧量を相違して設定可能に設け、隣接する成形域に深さを異にする凹溝を形成可能にし、金属管に対し凹溝の直接成形を実現し、従来のような合成樹脂の被覆とその凹溝成形の煩雑な工程を廃し、容易かつ安価に成形して金属管表面の美観とデザインの向上を図り、製品のコンセプトに応じた多様な模様の製作を実現するとともに、その量産化と生産性の向上を図り、しかも模様の摩耗や変質を防止し、当初の模様を長期に亘って維持でき、また金属管の強度を強化し寿命の向上を図るようにしている。
請求項の発明は、成形ロールまたは成形金型の上型による押圧量を、金属管の一端から他端に亘って漸増または漸減可能にし、それらの凹溝の深さを一端から他端に亘って次第に増加または減少させて、凹溝の模様による視覚的な濃淡のグラデーションを形成し、金属管のデザインと美観の向上を図るようにしている。
請求項の発明は、金属管の軸方向の一部域における成形ロールまたは成形金型の上型を前記金属管から上方へ離間可能に設け、金属管に対する押圧を解除可能に設け、前記一部域の凹溝の形成を停止可能にし、凹溝の非成形および凹溝による不連続模様を形成可能にしている。
請求項10の発明は、金属管の軸方向の一部域の凹溝の深さを他域の凹溝の深さと相違して形成可能にし、多様な深さの凹溝による模様を形成可能にしている。
請求項11の発明は、金属管の両側から芯金を挿入可能に設け、それらの内側端部を当接可能に設けるとともに、それらの外側端部を不動に保持可能に設け、芯金の挿入を合理的かつ速やかに行なうとともに、それらの外側端部の揺動を防止し、金属管を安定して支持して凹溝を正確に成形し得るようにしている。
請求項1の発明は、金属管の軸方向の表面に相異なる複数の成形域を設け、隣接する成形域の成形ロールまたは成形金型の成形凸部による押圧量を相違させ、隣接する成形域の凹溝の深さを異に形成するから、成形ロールまたは成形金型を用いて金属管表面の成形域に凹溝による多様な模様成形を実現し、かつその量産化と生産性の向上を図ることができる。
請求項2の発明は、金属管の軸方向全域に対する成形ロールまたは成形金型の上型による押圧量を一端から他端に亘って漸増または漸減し、それらの凹溝の深さを一端から他端に亘って次第に増加または減少させるから、凹溝の模様による視覚的な濃淡のグラデーションを形成し、金属管のデザインと美観の向上を図ることができる。
請求項3の発明は、金属管の軸方向の一部域において成形ロールまたは成形金型の上型を前記金属管から上方へ離間し、金属管に対する押圧を解除して前記一部域の凹溝の形成を停止するから、凹溝の非成形および凹溝による不連続模様を形成することができる。
請求項4の発明は、金属管の軸方向の一部域の凹溝の深さを他域の凹溝の深さと相違させるから、各成形域における凹溝の深さによって多様な模様を形成することができる。
請求項5の発明は、金属管の両側から芯金を挿入し、それらの内側端部を当接するとともに、それらの外側端部を不動に保持するから、芯金の挿入を合理的かつ速やかに行なうとともに、それらの外側端部の揺動を防止し、金属管を安定して支持して凹溝を正確に成形することができる。
請求項6の発明は、凹溝を形成後、金属管を湾曲成形工程へ移行して三次元方向へ湾曲形成するから、金属管の美観を向上するとともに、例えば自動車のルーフに沿って湾曲形成することによって、自動車用ルーフレール本体への応用を図ることができる。
請求項の発明は、金属管の軸方向の表面に相異なる複数の成形域を設け、隣接する成形域の成形ロールまたは成形金型の成形凸部による押圧量を相違して設定可能に設け、隣接する成形域に深さを異にする凹溝を形成可能にしたから、金属管に対し凹溝の直接成形を実現し、従来のような合成樹脂の被覆とその凹溝成形の煩雑な工程を廃し、容易かつ安価に成形して金属管表面の美観とデザインの向上を図り、製品のコンセプトに応じた多様な模様の製作を実現するとともに、その量産化と生産性の向上を図り、しかも模様の摩耗や変質を防止し、当初の模様を長期に亘って維持でき、また金属管の強度を強化し寿命の向上を図ることができる。
請求項の発明は、成形ロールまたは成形金型の上型による押圧量を、金属管の一端から他端に亘って漸増または漸減可能にしたから、それらの凹溝の深さを一端から他端に亘って次第に増加または減少させて、凹溝の模様による視覚的な濃淡のグラデーションを形成し、金属管のデザインと美観の向上を図ることができる。
請求項の発明は、金属管の軸方向の一部域における成形ロールまたは成形金型の上型を前記金属管から上方へ離間可能に設け、金属管に対する押圧を解除可能に設け、前記一部域の凹溝の形成を停止可能にしたから、凹溝の非成形および凹溝による不連続模様を形成することができる。
請求項10の発明は、金属管の軸方向の一部域の凹溝の深さを他域の凹溝の深さと相違して形成可能にしたから、多様な深さの凹溝による模様を形成可能することができる。
請求項11の発明は、金属管の両側から芯金を挿入可能に設け、それらの内側端部を当接可能に設けるとともに、それらの外側端部を不動に保持可能に設けたから、芯金の挿入を合理的かつ速やかに行なえるとともに、それらの外側端部の揺動を防止し、金属管を安定して支持して凹溝を正確に成形することができる。
(a)は本発明の基本形態を適用した金属管表面に浅底の凹溝を成形したルーフレール本体と、このルーフレール本体に挿入する芯金の一例を示す斜視図、(b)は前記ルーフレール本体の底部と側面を示す斜視図である。 (a)は図1(a)のA−A線に沿う拡大断面図、(b)は図1(a)のB−B線に沿う拡大断面図である。 前記基本形態を適用した金属管表面に対し、凹溝による模様形成工程の概要を順に示す説明図で、(a)は金属管を作業テーブルにセットしている状況を示し、(b)は金属管に芯金を挿入している状況を示し、(c)は成形ロ−ルによる凹溝の成形状況を示し、(d)は凹溝を成形後の芯金の取り出し状況を示している。
(a)前記基本形態に適用した成形ロールによって、ルーフレール本体の表面に成形凸部を押圧し、凹溝を成形している状況を示す要部の断面図である。(b)は(a)の○部の拡大図である。 前記基本形態に適用した金属管表面に深底の凹溝を成形したルーフレール本体と、このルーフレール本体に挿入する芯金の一例を示す斜視図である。 (a)は図5のC−C線に沿う拡大断面図である。(b)は図5のD−D線に沿う拡大断面図である。
本発明の実施形態を示す説明図で、成形ロ−ルによる凹溝成形の各形態の要部を示し、(a)は金属管の両端部の一定域に凹溝による模様を成形し、中間域に凹溝による模様の非成形域を形成している。(b)は金属管の両端部の一定域に明瞭な模様を成形し、中間域に凹溝による淡い模様を成形している状況を示している。(c)は金属管の両端部の一定域に凹溝による淡い模様を成形し、中間域に凹溝による明瞭な模様を成形している状況を示している。(d)は金属管の全域に凹溝による模様を成形し、その一端部に淡い模様を成形し、この一端から次第に模様を顕在化してグラデーションを形成し、他端部に明瞭な模様を成形している状況を示している。
本発明の実施形態の応用形態を示す説明図で、プレス機の成形金型を用いて金属管表面に凹溝による模様成形状況を示し、(a)は金属管の表面に成形凸部を押圧して、凹溝を成形している状況を示す断面図、(b)はその際の金属管であるルーフレール本体と芯金を示す斜視図である。 本発明の実施形態の他の応用形態を示す説明図で、プレス機の成形金型を用いて金属管表面に凹溝による模様成形状況を示し、(a)は金属管の表面に成形凸部を押圧して、凹溝を成形している状況を示す斜視図、(b)はその際の金属管であるルーフレール本体と芯金を示す斜視図である。
本発明の実施形態の別の応用形態を示す説明図で、(a)はプレス機の成形金型を用いて円管状の金属管の表面に成形凸部を押圧し、凹溝を成形している状況を示す断面図、(b)はその際のルーフレール本体と芯金を示す斜視図である。 本発明の実施形態の更に他の応用形態を示す説明図で、(a)はプレス機の成形金型を用いて円管状の金属管の表面に成形凸部を押圧して、凹溝を成形している状況を示す斜視図、(b)はその際の金属管であるルーフレール本体と、芯金を示す斜視図である。 本発明の実施形態または応用形態を適用して形成した金属管を示す斜視図で、(a)〜(d)は金属管の表面に凹溝による種々の模様を成形した状況を示す斜視図と、E−E線、F−F線、G−G線、H−H線に沿う拡大断面図を示している。
以下、本発明を自動車用ルーフレールのルーフレール本体に適用した実施形態の基本形態について説明すると、図1乃至図6において1は加工対象の金属管である略台形断面のルーフレール本体で、アルミニウム管を押し出し成形した所定肉厚の直管状に形成され、その表面の一部である略湾曲周面1aと、該湾曲周面1a以外の側面および底面の略全面に、浅底の複数の凹溝2を軸方向に沿って一定ピッチで複列千鳥形または複列平行形に配置している。
前記凹溝2はルーフレール本体1の端部より離間して、または端部から形成され、これらによって湾曲周面1aを散点模様に形成しており、この基本形態では凹溝2を軸方向に沿って一定のピッチで複列千鳥形に配置している。
前記凹溝2は同形の細長楕円形若しくは木の葉形に形成され、その微小な押圧凸部(図示略)をルーフレール本体1の内面に突設している。
この場合、凹溝2は前記形状に限らず、円形、矩形、ハ−ト形、ダイヤ形等、種々の形状を選択することができ、また同一形状の模様に限らず相異なる複数の形状を複合して配置することも可能である。
また、凹溝2の配置は複列千鳥形または平行形に限らず多様な配置が可能であり、更に凹溝2による模様は散点模様に限らず、図12(a)のように一または複数の凹溝2を長尺の直線状に形成し、これを間隔を置いて軸方向に配置する直線模様に形成することも可能である。
このようなルーフレール本体1に対する模様形成は、図3の模様形成装置Xによって製作される。前記模様形成装置Xは、模様形成対象である金属管のルーフレール本体1を載置可能な堅牢な作業テ−ブル3と、ルーフレール本体1内に挿入する鋼製の芯金4と、該芯金4をルーフレール本体1に出し入れする加圧シリンダ若しくはラック等のアクチュエ−タ(図示略)と、ルーフレール本体1の表面に凹溝2を成形する成形ロ−ル8と、を備えている。
前記作業テ−ブル3は、ルーフレール本体1の周面と係合可能な係合面3aを有し、該係合面3aに沿ってルーフレール本体1を設置可能にしており、その載置面の長さ方向に一対のストッパ(図示略)を設置し、該ストッパによって後述する成形ロ−ルによる成形時のルーフレール本体1の揺動を防止している。
前記芯金4はルーフレール本体1の断面よりも若干小形の相似形断面に形成され、その長さはルーフレール本体1の長さの1/2に形成されている。この基本形態では同形かつ同長の二つの芯金4を用意し、これをルーフレール本体1の両側から挿入している。
すなわち、前記作業テ−ブル3の両側にアクチュエータ(図示略)が配置され、該アクチュエータ(図示略)はルーフレール本体1の端部を保持して同軸方向へ伸縮可能にされ、その伸長時に芯金4をルーフレール本体1内へ挿入し、収縮時に芯金4をルーフレール本体1から引き出し可能にしている。
前記基本形態の芯金4は、凹溝2の深さによって二様のものが用意され、凹溝2の深さがルーフレール本体1の肉厚の略1/3以下で、ルーフレール本体1の内面に突出する押圧凸部が微小で、ルーフレール本体1と芯金4との空隙以下の場合は、芯金4の受圧面を図1(a)のように平滑に形成している。
一方、凹溝2の深さがルーフレール本体1の肉厚の略1/2以上で、その押圧凸部6が前記空隙以上の場合は図5および図6のように、凹溝2に対応する芯金4の受圧面に幅広の複数の凹溝7を軸方向に連続して形成、該凹溝7に押圧凸部6を収容可能にしている
前記作業テーブル3の直上に、略釣鐘形の鋼製の成形ロール8が回転可能に設けられ、その押圧面である湾曲周面8aが前記ルーフレール本体1の湾曲周面1aに係合可能に配置され、該湾曲周面8aの円周方向に沿って、細長楕円形状または木の葉形状の複数の成形凸部9が複列千鳥形に配置されている。
前記成形ロール8は上下位置調整可能に設けられ、その調整時にルーフレール本体1に対する押圧代ないし成形代を調整可能にされている。前記成形ロール8は駆動機構(図示略)を介し、ルーフレール本体1の直上を軸方向に沿って、作業テーブル3の一端から他端へ移動可能にされ、その移動時にルーフレール本体1の周面を一様に成形可能にされている。
前記成形凸部9は焼入れ等によって適宜表面硬化処理され、その形状は前記凹溝2と同形の横長楕円柱状に形成され、その先端面は図4(b)のように湾曲周面1aと同形の湾曲面に形成されていて、その突出高さはルーフレール本体1の肉厚の約1.3〜1.5倍に形成され、凹溝2の深さをルーフレール本体1の肉厚の約0.3〜0.5倍に形成している。
前記成形ロ−ル8の両端部に駆動モ−タ(図示略)に連係する回転軸10が突設され、該軸10が軸受(図示略)に回動可能に支持されている。前記回転軸10はルーフレール本体1の軸方向と直交して配置され、成形ロ−ル8の湾曲周面8aをルーフレール本体1の湾曲周面1aに対向配置している。
なお、ルーフレール本体1の底面と側面の模様形成に対しては、前述の釣鐘形の成形ロ−ル8の代わりに、押圧面を略鼓形に形成し、その相交差する押圧面に複数の成形凸部9を設けた成形ロールに取換え、この成形ロ−ル8を上下動して成形代を調整後、回転かつルーフレール本体1に沿って移動し、前記底面と側面に凹溝2を押圧成形するようにしている。
また、この基本形態では本発明を異形断面のルーフレール本体に適用しているが、円管若しくは矩形管断面のルーフレール本体に適用しても良く、またルーフレール本体に限らず手摺や物干し竿等の建築設備または園芸用品、杖等に適用することも可能である。
更に、本発明の材質として、押し出し成形したアルミニウム管を選択しているが、同様な硬度のアルミニウム合金若しくは銅合金、更に薄肉の鋼管に適用することも可能である
このように構成した模様形成装置Xによって、押し出し成形したアルミニウム管製のルーフレール本体1の表面に、凹溝2による模様を形成する場合は、先ず作業テ−ブル1上にルーフレール本体1を載置し、その側周面を係合面3aに押し当てるとともに、作業テ−ブル1の長さ方向に一対のストッパ(図示略)を設置し、該ストッパにルーフレール本体1の端部を当接して、ルーフレール本体1の軸方向の移動を拘束する。この状況は図3(a)のようである。
次に、ルーフレール本体1の両側からアクチュエ−タ(図示略)を介して芯金4,4を挿入する。前記アクチュエ−タ(図示略)は作業テ−ブル1の両側に設置され、該アクチュエ−タ(図示略)に芯金4の一端を保持して伸長作動し、芯金4の他端をルーフレール本体1内に挿入する。
前記一対の芯金4,4はルーフレール本体1の両側から挿入され、双方の内側端部をルーフレール本体1内で当接して静止する。この状況は図3(b)のようである。
その際、芯金4は凹溝2の深さによって使い分けられ、選択した芯金4を前記のように挿入する。すなわち、凹溝2が浅底のときは、周面が平滑な図1(a)に示すものを使用し、凹溝2が深底のときは周面に複数の凹溝7を軸方向に連続して形成した図5に示すものを使用する。この場合、前記二様の芯金4によるルーフレール本体1内への挿入法や、成形凸部9による成形法、凹溝2による模様形成は、実質的に同一である。
こうして芯金4,4をルーフレール本体1内に挿入後、該芯金4,4の外側端部をアクチュエ−タ(図示略)で保持し、その抜け止めとルーフレール本体1の揺動を防止する。
次に、成形ロ−ル8を下動し、湾曲周面1aに対する成形凸部9の押圧代ないし成形代を調整する。すなわち、浅底の凹溝2の成形には小さな成形代が設定され、深底の凹溝2の成形には大きな成形代が設定される。
こうして、成形代を調整後、成形ロ−ル8を回転駆動し、同時にルーフレール本体1に沿って軸方向へ移動して、ルーフレール本体1の表面に複数の凹溝2を押圧成形する。
この場合、成形凸部9による押圧力ないし押圧変位は芯金4によって支持されるから、ルーフレール本体1が押し曲げられたり変形することがなく、凹溝2の円滑かつ安全な成形を促す。この状況は図3(c)のようである。
その際、成形ロ−ル8の成形凸部9の先端面は、ルーフレール本体1の湾曲面1aと同様の湾曲面に形成されているから、各凹溝2の底部が湾曲面1aと同様に一様に成形され、違和感の無い外観を形成する。この状況は図4(a),(b)のようである。
一方、深底の凹溝2の成形時には押圧凸部6がルーフレール本体1内面の下方に突出し、該押圧凸部6が凹溝7内に収容される。この状況は図6(a),(b)のようで、成形凸部9による押圧力ないし押圧変位は芯金4によって支持されるから、ルーフレール本体1が押し曲げられたり変形することがなく、深底の凹溝2を円滑かつ安全に成形する。
こうして、湾曲周面1aの全長に亘って凹溝2を成形後、成形ロール8の回転と移動を停止し、アクチュエータを収縮作動して、各芯金4,4をルーフレール本体1から引き出す。この状況は図3(d)のようである。
その際、浅底の凹溝2の成形時は、成形凸部9によるルーフレール本体1内面の押圧凸部は図2(a),(b)のように皆無または微小であるから、前記アクチュエータの収縮作動によって芯金4,4をルーフレール本体1から円滑に取り出せる。
一方、深底の凹溝2の成形時は、ルーフレール本体1内面に突出した押圧凸部6が、芯金4の表面に軸方向に連続して形成した凹溝7に収容されているから、前記アクチュエータの収縮作動によって芯金4,4を凹溝7に沿ってルーフレール本体1から円滑に取り出せる。
こうして、ルーフレール本体1の湾曲周面1aに凹溝2による模様を形成後、ルーフレール本体1を略反転させ、その底面と側面を上位に位置付け、その姿勢を適宜冶具(図示略)を用いて拘束し、また各アクチュエ−タに芯金4,4の一端を位相を変えて保持し、これをルーフレール本体1内に挿入する。
一方、成形ロ−ル8を釣鐘形から鼓形状のものを使用し、その相交差する押圧面に複数の成形凸部9を設けたものを用意し、この成形ロ−ル8を上下動して成形代を調整後、回転かつルーフレール本体1に沿って移動して、前記底面と側面に凹溝2を押圧成形する。
そして、ルーフレール本体1の湾曲周面1aと底面および側面に凹溝2による模様を形成後、該ルーフレール本体1を湾曲成形工程へ移動し、三次元方向へ折り曲げる。
その際、ルーフレール本体1は多数の凹溝2によって剛性が向上しているから、前記折り曲げ形成に対するスプリングバックを抑制し、該スプリングバックを見越した前記折り曲げ量の増加を抑制し、小さな折り曲力によって前記折り曲げを容易かつ正確に行なえる
このようにして製作したルーフレール本体1は、湾曲周面1aと底面、側面の略全面に多数の凹溝2を直接形成して散点模様を形成しているから、従来のようにルーフレール本体の周面にガラス繊維を混入した合成樹脂を被覆してシボ模様を形成する方法や、ルーフレール本体の周面に合成樹脂を被覆し、または塗料を塗布し、これらの硬化前にロールの凸部を押圧して散点模様を得る方法に比べて、製造工程が簡単で大掛かりかつ高価な設備を要せず、成形工程ないし手間を低減できるから、容易かつ安価に製作できる。
したがって、ルーフレール本体1ないし金属管表面の美観とデザインの向上を図れ、設置対象である自動車等の製品のコンセプトに応じた模様の製作を実現し得る。
また、本発明のルーフレール本体1は、その素地周面に散点模様を直接形成しているから、経年的な劣化や消耗がなく、長期に亘って確実かつ安定した模様を維持することができる。
しかも、前記ルーフレール本体1は、素地周面に多数の凹溝2を直接散点状に配置しているから、剛性が向上して機械的強度が強化され、自動車に装着後、ルーフレールに載置される負荷による変形や折損を防止し得る。
また、前記ルーフレール本体1は表面に複数の凹溝2が形成され、該凹溝2に自動車走行時にカルマン渦が形成されて走行抵抗を形成するから、従来のルーフレールないしルーフレール本体1のように、前後方向に沿う縦断面が略流線形で車体表面の空気の流れによる揚力の発生を抑制若しくは低減し、車体の安定化を促して高速走行性を向上する。
このようなルーフレール本体1は両端部に脚(図示略)を取付け、該脚を自動車のル−フパネル(図示略)に取り付けて使用される。
この場合、前記ルーフレール本体1の略全表面に凹溝2による散点模様を直接形成しているから、風雨や日光に晒されても模様が劣化したり変質ないし消耗することがなく、長期に亘って当初の模様を確実かつ安定して維持し得る。
図7乃至図12は本発明の実施形態とその基本形態、および各種の応用形態を示し、前述の基本形態と対応する構成部分に同一の符号を用いている。
このうち、図7は本発明の実施形態を示し、この実施形態は模様形成装置Xの成形ロ−ル8による凹溝2の多様な成形方法を示している。先ず、図7(a)は実施形態の基本形態に係り、ルーフレール本体1に対する成形ロ−ル8の押圧代ないし成形代を0(無)または1(有)の二様に設定している。
すなわち、ルーフレール本体1の両端部域Z1,Z3に対する成形ロ−ル8の押圧代ないし成形代を前述の基本形態と同様に設定し、一定の深さの凹溝2を成形する一方、ルーフレール本体1の中間域Z2に対する成形ロール8の押圧代ないし成形代を零に設定し、当該域における凹溝2の成形を停止している。
前記成形ロ−ル8の押圧代ないし成形代の零値設定は、成形ロ−ル8をルーフレール本体1の直上に上昇し、その押圧ないし成形を不可能にすることで行い、その上昇変位を維持することによって無模様状態を形成している。
そして、中間域Zの終端部で再度、成形ロ−ル8に両端部域Zと同様な押圧代ないし成形代を設定し、この押圧代によってルーフレール本体1の両端部域Z表面に同様な深さの凹溝2を成形している。
この場合、成形ロ−ル8の押圧代ないし成形代の推移は図示の鎖線のようで、両端部域Z,Zで深く設定され、中間域Zで押圧代ないし成形代が零値に設定されている。
このようにルーフレール本体1に凹溝2の有無を形成することによって、模様の有無による美観と外観の変化による動的な印象を惹起させるようにしている。
図7(b)は図7(a)の無模様のZ域に浅底の凹溝2を成形し、両端部域Z,Zで押圧代ないし成形代をそれよりも深く設定し、中間域Zで押圧代ないし成形代を若干浅く設定している。したがって、成形ロール8はZ域でルーフレール本体1を深く押圧後、Z域では若干上昇して浅めに押圧し、Z域で再度、深く押圧している。その際の成形ロール8の押圧代ないし成形代の推移は図示の鎖線のようで、中間域Zで僅かに上昇する上下変位を形成している。
このようにルーフレール本体1の両端部に凹溝2による明瞭な模様を形成し、中間域Zで淡い模様を形成して、模様のグラデーションを反復形成し美観を向上させている。
図7(c)は図7(b)と正反対の模様成形を示し、両端部域Z,Zで押圧代ないし成形代を浅く設定し、中間域Zで押圧代ないし成形代を深く設定している。したがって、成形ロール8はZ域でルーフレール本体1を浅く押圧後、Z域では深く押圧し、Z域で再度、浅く押圧している。その際の成形ロール8の押圧代ないし成形代の推移は図示の鎖線のようで、中間域Zで僅かに下降する上下変位を形成している。
このようにルーフレール本体1の両端部に凹溝2による淡い模様を形成し、中間域で明瞭な模様を形成して、模様のグラデーションを反復形成し美観を向上させている。
図7(d)は前述と別の模様成形を示し、ルーフレール本体1の全長に亘って凹溝2による模様を形成し、その際の模様を一端で淡く形成し他端で明瞭に形成し、その中間域では模様を次第に明瞭または淡く形成し、模様のグラデ−ションを全長に亘って形成して美観を向上させている。
したがって、ルーフレール本体1の一端で押圧代ないし成形代を浅く設定し、他端で押圧代ないし成形代を深く設定し、その間は押圧代ないし成形代を漸増若しくは漸減している。その際の成形ロ−ル8の押圧代ないし成形代の推移は図示の鎖線のようで、一端から他端に向かって直線的に傾斜している。
図8乃至図11に示す本発明の種々の応用形態は、何れも加工対象であるルーフレール本体1を、成形凸部9を回転させて押圧成形するロール成形の代わりに、成形凸部16を上下動させて押圧成形するプレス成形によって模様成形している。
このうち、図8は本発明の応用形態を示し、この応用形態はプレス機のベッド11上に成形金型である下型12を載置し、この下型12の上部に上型13を上下動可能に配置している。
前記下型12にルーフレール本体1の下部を収容する成形溝14を形成し、上型13にルーフレール本体1の上部と係合する成形溝15を形成し、該成形溝15のルーフレール本体1の湾曲周面1aに対向する内面に、凹溝2の成形用の成形凸部16を複列千鳥形に配置している。
この応用形態によって、ルーフレール本体1に凹溝2による模様を成形する場合は、ルーフレール本体1の内部に芯金4を挿入し、該ルーフレール本体1を成形溝14に収容し、下型12の上方から上型13を下動して、湾曲周面1aに複数の成形凸部16を押圧して複数の凹溝2を成形する。
その際、浅底の凹溝2を成形する場合は図1(a)に示す芯金4を使用し、深底の凹溝2を成形する場合は凹溝7を形成した図1(b)に示す芯金4を使用し、これを前記アクチュエータを用いて挿入する。
前記凹溝2はルーフレール本体1の軸方向に沿って複列千鳥形に配置され、成形後はルーフレール本体1から芯金4を取り出す。このように金型12,13を用いて凹溝2をプレス成形することによって、ロール成形に比べて凹溝2を正確に成形することができる。
図9は本発明の他の応用形態を示し、この応用形態の下型12は前述の応用形態と実質的に同一で、成形溝14の縦横寸法を略同一に形成し、成形溝14にルーフレール本体1の底面および側面を係合可能に形成している。また、上型13をパンチないし軸状に形成し、その下端部に凹溝2と同形の単一の成形凸部17を突設している。
また、下型12はルーフレール本体1の移動方向、つまり軸方向と直交方向に移動可能にされ、この応用形態の場合は凹溝2の1ピッチ分移動可能にされている。
前記他の応用形態によって、ルーフレール本体1に凹溝2による模様を成形する場合は、ルーフレール本体1の内部に前記アクチュエ−タを用いて芯金4を挿入し、該ルーフレール本体1を成形溝14に収容し、下型12の上方から上型13を下動して、湾曲周面1aに凸部17を押圧して凹溝2を成形し、成形後、ルーフレール本体1を軸方向に所定量移動して、軸方向の次の凹溝2を成形する。その際、浅底または深底の凹溝2を成形する際に使用する芯金4は前述と同様である。
そして、前記湾曲周面1aに所定数の凹溝2を成形後、ルーフレール本体1を90°回転し、その側面を成形溝14に収容し、かつ下型12を凹溝2の1ピッチ分移動後、上型13を下動して湾曲周面1aに凸部17を押圧し、凹溝2を成形する。
前記凹溝2を成形後、ルーフレール本体1を軸方向に1ピッチ分移動し、軸方向の次の凹溝2を成形する。所定数の凹溝2を成形後、下型12を凹溝2の1ピッチ分移動して上型13を下動し、湾曲周面1aに凸部17を押圧して隣接する凹溝2を成形する。以降、この作業を繰り返して湾曲周面1aに凹溝2を複列千鳥形に配置する。
図10および図11は本発明の別の応用形態および更に他の応用形態を示し、これらの応用形態は前述のような異形断面のルーフレール本体1に代わりに、円管もしくは矩形管のルーフレール本体1に対する模様成形に適用している。したがって、これらに使用する芯金4は同形断面の棒状である。
このうち、図10に示す本発明の別の応用形態では、上下一対の金型12,13に略半円形の成形溝14,15を形成し、成形溝15に複列千鳥形に成形凸部16を配置している。
また、図11に示す本発明の更に他の応用形態は、図9に示す他の応用形態に属する。
これらの応用形態による模様形成は前述の応用形態と同様に行なわれる。
図12は本発明の実施形態または応用形態を適用して形成した種々のルーフレール本体1を示し、これらは前記ロール成形またはプレス形成によって、細長楕円形若しくは木の葉形の凹溝2の代わりに、種々の形状の凹溝2による模様を示している。
このうち、図12(a)は一または長尺の複数の凹溝2をルーフレール本体1の軸方向に沿って形成し、その直線的な印象を強化して散点模様による穏やかな印象を払拭している。
また、図12(b)は略方形の複数の凹溝2をルーフレール本体1の軸方向に間隔を置いて複列千鳥形に配置し、大柄な方形模様を形成して視覚的な印象を強化している。
更に、図12(c)は略方形の複数の大形の凹溝2をルーフレール本体1の軸方向に間隔を置いて一列に配置し、大柄な方形模様による豪快かつ大胆な印象を強烈に表出している。
図12(d)は略鱗形の複数の凹溝2をルーフレール本体1の軸方向に間隔を置いて一列に配置し、鱗形模様による動態的な印象を惹起させている。
このように本発明の金属管表面の凹溝形成方法および金属管表面の凹溝形成装置は、金属管の表面に合成樹脂の被覆や高価かつ大規模な設備を要することなく、金属管の表面に凹溝を直接成形して凹溝による模様を容易かつ安価に製作し、金属管表面の美観とデザインの向上を図り、自動車のコンセプトに応じた模様の製作を実現するとともに、模様の磨耗や変質を防止して当初の模様を長期に亘って維持でき、しかも金属管の強度を強化し寿命の向上を図れるから、例えば自動車用ルーフレールのルーフレール本体の製作に好適である。
1 金属管(ルーフレール本体)
2 凹溝
4 芯金
6 押圧凸部
8 成形ロール
9,16,17 成形凸部
12 成形金型(下型)
13 成形金型(上型)
15 成形溝

Claims (11)

  1. 回転可能な成形ロールの押圧面または上下動可能な成形金型の成形溝に複数の成形凸部を設けるとともに、前記成形凸部を押圧する金属管を用意し、該金属管に略同形断面の芯金を挿入して支持し、前記成形ロールを回転して金属管の軸方向に移動し、または成形金型の上型を上下動し、かつ前記金属管を軸方向に移動して、金属管の軸方向の表面に成形凸部を押圧し複数の凹溝を成形する金属管表面の凹溝形成方法において、前記金属管の軸方向の表面に相異なる複数の成形域を設け、隣接する成形域の成形ロールまたは成形金型の成形凸部による押圧量を相違させ、隣接する成形域の凹溝の深さを異に形成することを特徴とする金属管表面の凹溝形成方法。
  2. 前記金属管の軸方向全域に対する成形ロールまたは成形金型の上型による押圧量を一端から他端に亘って漸増または漸減し、それらの凹溝の深さを一端から他端に亘って次第に増加または減少させる請求項1記載の金属管表面の凹溝形成方法。
  3. 前記金属管の軸方向の一部域において成形ロールまたは成形金型の上型を前記金属管から離間し、金属管に対する押圧を解除して前記一部域の凹溝の形成を停止する請求項1記載の金属管表面の凹溝形成方法。
  4. 前記金属管の軸方向の一部域の凹溝の深さを他域の凹溝の深さと相違させる請求項1記載の金属管表面の凹溝形成方法。
  5. 前記金属管の両側から芯金を挿入し、それらの内側端部を当接するとともに、それらの外側端部を不動に保持する請求項記載の金属管表面の凹溝形成方法。
  6. 前記凹溝を形成後、金属管を湾曲成形工程へ移行し三次元方向へ湾曲形成する請求項1記載の金属管表面の凹溝形成方法。
  7. 回転可能な成形ロールの押圧面または上下動可能な成形金型の成形溝に複数の成形凸部を設け、該成形凸部を金属管に押圧可能に設けるとともに、該金属管に略同形断面の芯金を挿入して支持可能に設け、前記成形ロールを金属管の軸方向に沿って移動可能に設け、または成形金型に向けて前記金属管を軸方向へ移動可能に設け、金属管の軸方向の表面に成形凸部を押圧し複数の凹溝を成形可能にした金属管表面の凹溝形成装置において、前記金属管の軸方向の表面に相異なる複数の成形域を設け、隣接する成形域の成形ロールまたは成形金型の成形凸部による押圧量を相違して設定可能に設け、隣接する成形域に深さを異にする凹溝を形成可能にしたことを特徴とする金属管表面の凹溝形成装置。
  8. 前記成形ロールまたは成形金型の上型による押圧量を、金属管の一端から他端に亘って漸増または漸減可能にした請求項記載の金属管表面の凹溝形成装置。
  9. 前記金属管の軸方向の一部域における成形ロールまたは成形金型の上型を前記金属管から上方へ離間可能に設け、該金属管に対する押圧を解除可能に設け、前記一部域の凹溝の形成を停止可能にした請求項記載の金属管表面の凹溝形成装置
  10. 前記金属管の軸方向の一部域の凹溝の深さを他域の凹溝の深さと相違して形成可能にした請求項記載の金属管表面の凹溝形成装置。
  11. 前記金属管の両側から芯金を挿入可能に設け、それらの内側端部を当接可能に設けるとともに、それらの外側端部を不動に保持可能に設けた請求項記載の金属管表面の凹溝形成装置。
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