JP2014132841A - コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法 - Google Patents

コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014132841A
JP2014132841A JP2013001073A JP2013001073A JP2014132841A JP 2014132841 A JP2014132841 A JP 2014132841A JP 2013001073 A JP2013001073 A JP 2013001073A JP 2013001073 A JP2013001073 A JP 2013001073A JP 2014132841 A JP2014132841 A JP 2014132841A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
royal jelly
pancreatin
bacillus subtilis
collagenase
examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013001073A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6059536B2 (ja
Inventor
Takeshi Nagamatsu
剛 永松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MORIKAWA KENKODO KK
Original Assignee
MORIKAWA KENKODO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MORIKAWA KENKODO KK filed Critical MORIKAWA KENKODO KK
Priority to JP2013001073A priority Critical patent/JP6059536B2/ja
Publication of JP2014132841A publication Critical patent/JP2014132841A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6059536B2 publication Critical patent/JP6059536B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーを得ることのできる新しい技術を提供すること。
【解決手段】ローヤルゼリーにバチルス サブチリス(Bacillus subtilis)由来のタンパク質分解酵素を作用させる工程およびパンクレアチンを作用させる工程を含むことを特徴とする、コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法、並びに該製造方法によって得られるローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法、並びに、該方法によって得られるローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー組成物に関する。
ローヤルゼリーとは、若い働き蜂の咽頭腺により分泌される乳白色したペースト状物質であり、その成分は必須アミノ酸をはじめとするアミノ酸が豊富に含まれ良質なタンパク質などから構成されている。さらに、ビタミン類、ミネラル類、炭水化物などの微量成分を含んでいる。例えばビタミン類ではビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、成長促進や老化防止に効果のあるパントテン酸、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどが挙げられる。ミネラル類ではカリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、リンなどが挙げられる。炭水化物ではブドウ糖、果糖などが挙げられる。さらに、アセチルコリン様物質、有機酸(10−ヒドロキシデセン酸など)、脂肪、タンパク質性の抗菌物質であるロイアリシンなどが含まれている。
このようにローヤルゼリーは様々な栄養成分を含んでおり、例えば、抗菌作用、免疫増強作用、抗炎症作用、老化防止作用、更年期障害の予防・治療作用、抗がん作用など数多くの効果が知られている。
コラゲナーゼは真皮中のコラーゲンの分解に関与しており、コラゲナーゼを阻害することは肌のハリを保つことが期待される。
食品に由来するコラゲナーゼ阻害剤として、例えばローヤルゼリーとレンゲソウエキスを含有する組成物が開示されている(特許文献1)が、ローヤルゼリーにコラゲナーゼ阻害活性があることは知られていない。
特開2007−204418号公報
本発明は、特にコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーを得ることのできる新しい技術を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、ローヤルゼリーにバチルス サブチリス(Bacillus subtilis)由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンを作用させることにより、前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
1.ローヤルゼリーにバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を作用させる工程およびパンクレアチンを作用させる工程を含むことを特徴とする、コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法、および
2.前記製造方法によって得られるローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー組成物、
からなる。
本発明によるとより安全で簡便な方法によりコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーを製造することができ、このコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーを利用して、ローヤルゼリー組成物を提供することができる。
本発明において、コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーは、バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンをローヤルゼリーに作用させることにより製造される。
ローヤルゼリーの原産国は例えば日本、中国、台湾、タイ、ブラジル、ヨーロッパ諸国、オセアニア諸国、アメリカなどを挙げることができ、いずれの原産国のローヤルゼリーを用いてもよい。また、複数の原産国のローヤルゼリーを適宜混合して用いてもよい。ローヤルゼリーは液体であることが好ましく、凍結乾燥状態のローヤルゼリーを用いる場合は精製水、水道水または適当な緩衝液などで溶解して用いることができる。また、凍結状態のローヤルゼリーは融解して用いることができる。
さらに、ローヤルゼリーは加熱、遠心分離、アルコール抽出、ろ過、フリーズドライまたは熱風乾燥などの加工並びに各種栄養素などが添加されたものであってもよい。
ローヤルゼリーに作用させる、バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素はバチルス サブチリスを培養することにより得られ、培養液、精製品であってもよい。また、バチルス スサブチリス由来のタンパク質分解酵素は遺伝子組換えにより得られたものであってもよく、さらに、例えば糖やポリエチレングリコールなどで修飾されたものであってもよい。
バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素と混合した後のローヤルゼリーの固形分濃度は、0.1〜30W/W%を挙げることができ、好ましくは3〜10W/W%を挙げることができる。ここで、例えば10W/W%は、100gのローヤルゼリーを凍結乾燥などにより乾燥させたとき10gの乾燥品が得られることを意味している。
バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素によるローヤルゼリーの処理条件、例えば処理時間、pH、および温度などの条件は、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生される条件であれば特に限定されず、ローヤルゼリーの安定性およびバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素の安定性や反応性などを考慮して適宜設定することが可能である。
バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素をローヤルゼリーに作用させる時間は、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生される時間であれば特に限定されないが、数時間〜1日間、好ましくは3時間〜10時間が好ましい。長時間の反応でもコラゲナーゼ阻害物質の産生にはほとんど影響がなかった。
バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素をローヤルゼリーに作用させる際のpHは、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生されるpHであれば特に限定されないが、pH3〜11、好ましくはpH5〜11が適当である。
バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素をローヤルゼリーに作用させる際の温度は、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生される温度であれば特に限定されないが、30℃〜80℃、好ましくは40℃〜60℃が適当である。
バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素をローヤルゼリーに反応させている間は静置であってもよくさらに、振とうや攪拌などを行ってもよい。
ローヤルゼリーに作用させるパンクレアチンは動物とくに好ましくはブタの消化液より製造されたものが好ましい。パンクレアチンは、膵液に含まれる多種の酵素の混合物であり、主にブタの膵臓から製造したものが消化酵素剤として用いられている。本発明において、消化酵素剤として市販されているパンクレアチンを使用することもできる。
パンクレアチンと混合した後のローヤルゼリーの固形分濃度は、0.1〜30W/W%を挙げることができ、好ましくは3〜10W/W%を挙げることができる。ここで、例えば10W/W%は、100gのローヤルゼリーを凍結乾燥などにより乾燥させたとき10gの乾燥品が得られることを意味している。
パンクレアチンによるローヤルゼリーの処理条件、例えば処理時間、pH、および温度などの条件は、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生される条件であれば特に限定されず、ローヤルゼリーの安定性およびバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素の安定性や反応性などを考慮して適宜設定することが可能である。
パンクレアチンをローヤルゼリーに作用させる時間は、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生される時間であれば特に限定されないが、数時間〜1日間、好ましくは3時間〜20時間、より好ましくは6時間〜18時間が好ましい。長時間の反応でもコラゲナーゼ阻害物質の産生にはほとんど影響がなかった。
パンクレアチンをローヤルゼリーに作用させる際のpHは、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生されるpHであれば特に限定されないが、pH3〜11、好ましくはpH5〜11が適当である。
パンクレアチンをローヤルゼリーに作用させる際の温度は、目的とするコラゲナーゼ阻害物質が産生される温度であれば特に限定されないが、30℃〜80℃、好ましくは40℃〜60℃が適当である。
パンクレアチンをローヤルゼリーに反応させている間は静置であってもよくさらに、振とうや攪拌などを行ってもよい。
酵素によるローヤルゼリーの処理は、ローヤルゼリーにバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を作用させた後にパンクレアチンを作用させることにより実施してもよいし、ローヤルゼリーにパンクレアチンを作用させた後にバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を作用させることにより実施してもよい。好ましくは、ローヤルゼリーにバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を作用させた後に、パンクレアチンを作用させることにより実施する。すなわち、本発明に係るコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法は、ローヤルゼリーにバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を作用させる工程およびパンクレアチンを作用させる工程を含むことを特徴とし、好ましくはローヤルゼリーにバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を作用させる工程と、該工程の後にパンクレアチンを作用させる工程を含むことを特徴とする。
本発明に係るコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造においては、一般に、バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンによるローヤルゼリーの処理の後に、これら酵素を失活させる工程を含む。バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンを失活させる方法は、食品として問題がない程度にバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンを失活させればよい。失活の方法としては、加熱により失活する方法、薬剤を用いて失活する方法、ろ過によりバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンを除く方法を例示でき、これら方法を単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせてもよい。好ましくは、加熱によりバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンを失活させる。加熱温度は60℃以上、好ましくは80℃以上で加熱することが適当である。さらに、食品の殺菌工程が必要な場合は、バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンを失活させる工程と兼ねてもよい。
さらにバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンをローヤルゼリーに作用させる際にバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンの安定化剤や反応促進剤などを添加してもよい。
バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンを作用させることにより製造されるローヤルゼリーは、コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーである。
本発明に係るコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーを各種クロマトグラフィーを用いて処理することによりコラゲナーゼ阻害物質を精製してもよい。精製方法としてはゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、限外ろ過、電気泳動などを挙げることができる。これらは単独で若しくは組み合わせて精製に使用できる。
ゲルろ過クロマトグラフィーは、種々な分子量のタンパク質を分離できるゲルろ過クロマトグラフィー用の担体があり、分子量が約1万以下のタンパク質を分離できるゲルろ過クロマトグラフィー用の担体が好ましい。イオン交換クロマトグラフィーに用いられているイオン交換基としては、陰イオン交換体、陽イオン交換体などがある。陰イオン交換体としては、ジエチルアミノエチル基(DEAE基)、四級アミノエチル基(QAE基)などを例示することができる。また、陽イオン交換体としては、カルボキシメチル基(CM基)、スルホプロピル基(SP基)を例示することができる。疎水クロマトグラフィーに用いられる担体としてはブチル基(Butyl基)、エチル基(Ethyl基)、フェニル基(Phenyl基)が結合した担体を例示することができる。逆相クロマトグラフィーに用いられる担体としてはオクタデシル基(C18)、オクタデシル基とはアルキル基の長さが異なるC30、C8、C4などが結合した担体が例示される。順相クロマトグラフィーに用いられる担体としてはシリカゲルのほか、シアノプロピル基、ジオール構造を有する官能基、アミノプロピル基、ポリアミンなどが結合した担体が例示される。
本発明に係るコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーまたはその精製品に各種成分を添加することによりローヤルゼリー組成物として供することができる。各種成分としては、例えば食品、糖、脂質、乳化剤、増粘剤、調味料、香料、酸味調整剤、保存料、果汁、香料、各種栄養成分などが挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。また、各種成分は単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。例えば糖としては、蔗糖、異性化糖、グルコース、フラクトース、パラチノース、トレハロース、ラクトース、キシロースなどを例示することができる。乳化剤としては、蔗糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチンなどを例示することができる。増粘剤としてはカラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、グァーガム、ペクチン、ローカストビーンガム増粘剤澱粉、ジェランガムなどを例示することができる。酸味調整剤としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、フマル酸、グルコン酸、酒石酸などを例示することができる。保存料としては、安息香酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、パラベン、亜硫酸ナトリウム、ペクチン分解物、グリシンなどを例示することができる。果汁としては、トマト果汁、梅果汁、リンゴ果汁、レモン果汁、オレンジ果汁、ベリー系果汁などを例示することができる。香料としては、ハーブ、スパイスなどの香辛料、フルーツ系香料、バニラなどの香料などを例示することができる。この他、好ましい他の栄養成分として、ビタミンDなどのビタミン類やカルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛などのミネラル類などが挙げられる。
本発明に係るローヤルゼリー組成物は、食品として供することもできる。そのような食品の具体的形態としては、例えば、飲料類、菓子、キャンディ、ガム、パン、畜肉製品、乳製品、レトルト食品、即席食品、冷凍食品、ゼリー状食品、養蜂産品、漬物、調味料などを挙げることができる。これらの食品は、いわゆる健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養機能食品、栄養補助食品、サプリメントなどとしても有用である。また、それらの食品としての形状としては、顆粒、粉末、タブレット、カプセル、チュアブル、ドリンク、ゼリー、ペースト、粒などを挙げることができる。
また、本発明に係るコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリー、好ましくはその精製品は、必要に応じて医薬用に許容される担体(医薬用担体)を含む医薬組成物として製造できる。このような医薬組成物は肌のハリを保つことが期待される。医薬用担体は、製剤の使用形態に応じて通常使用される、充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤および賦形剤を例示できる。これらは得られる製剤の投与形態に応じて適宜選択して使用される。より具体的には、水、医薬的に許容される有機溶剤、コラーゲン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、水溶性デキストラン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ペクチン、キサンタンガム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン、マンニトール、ソルビトール、ラクトースを例示できる。これらは、目的とする薬剤の剤形に応じて適宜1種類または2種類以上を組み合わせて使用される。そのほか、安定化剤、殺菌剤、緩衝剤、等張化剤、キレート剤、界面活性剤、およびpH調整剤などを適宜使用することもできる。安定化剤は、例えばヒト血清アルブミンや通常のL−アミノ酸、糖類、セルロース誘導体を例示できる。L−アミノ酸は、特に限定はなく、例えばグリシン、システイン、グルタミン酸などのいずれでもよい。糖類も特に限定はなく、例えばグルコース、マンノース、ガラクトース、果糖などの単糖類、マンニトール、イノシトール、キシリトールなどの糖アルコール、ショ糖、マルトース、乳糖などの二糖類、デキストラン、ヒドロキシプロピルスターチ、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などの多糖類などおよびそれらの誘導体などのいずれでもよい。セルロース誘導体も特に限定はなく、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのいずれでもよい。界面活性剤も特に限定はなく、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤のいずれも使用できる。界面活性剤には、例えばポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ソルビタンモノアシルエステル系、脂肪酸グリセリド系などが包含される。緩衝剤は、ホウ酸、リン酸、酢酸、クエン酸、ε−アミノカプロン酸、グルタミン酸および/またはそれらに対応する塩(例えばそれらのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩)を例示できる。等張化剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、糖類、グリセリンを例示できる。キレート剤は、例えばエデト酸ナトリウム、クエン酸を例示できる。
本発明に係るコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーは、その作用により、ヒトおよび非ヒト動物において肌のハリを保つことが期待される。したがって、本発明に係るコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーを含むローヤルゼリー組成物は、肌のハリを保つことが期待できる化粧品、食品として有用である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
生ローヤルゼリー100gを水に懸濁し、2N水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを7.0に調整し、1Lにして、生ローヤルゼリー溶液を調製した。この溶液にバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を1g添加し、45℃で6時間酵素処理を行った。次にこの処理液を20%水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを8に調整し、パンクレアチンを1g添加し、45℃で6時間酵素処理を行った。酵素処理の終了した溶液は、20%水酸化ナトリウム溶液または10%クエン酸溶液を用いてpHを5.5に調整し、80℃で10分間加熱することにより酵素を失活させ、さらにろ過を行って不溶性残渣を除き、酵素処理ローヤルゼリー溶液を得た。
実施例1で得られた酵素処理ローヤルゼリー溶液および生ローヤルゼリー溶液について、コラゲナーゼ阻害活性の検討を行った。具体的には、試料溶液0.05mLおよび基質液0.4mLを混合して37℃で5分間インキュベートを行い、コラゲナーゼ溶液0.05mLを添加したのち、37℃で30分間インキュベートし、25mMクエン酸を1mL添加した。その後、酢酸エチル2.5mLを添加して激しく撹拌し、酢酸エチル層を1mL回収した。回収した酢酸エチル層を減圧濃縮により、酢酸エチルを飛ばし蒸発乾固させたのち、精製水を1mL添加し320nmにおける吸光度を測定し、コラゲナーゼ阻害活性を測定した。その結果、乾燥ローヤルゼリー溶液6mg/mLのとき、コラゲナーゼ活性の阻害率は検出されなかったのに対し、酵素処理ローヤルゼリー溶液6mg/mLのとき、コラゲナーゼ活性の阻害率は15%であり、酵素処理ローヤルゼリー溶液のほうが、生ローヤルゼリーよりコラゲナーゼ阻害活性が高いことが明らかになった。なお、基質はPz−Pro−Leu−Gly−Pro−D−Arg−OHを用い、20mM CaClを含有する0.1M Tris緩衝液(pH7.1)に0.4mg/mLになるように溶解して基質液を作製した。
このように、バチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素およびパンクレアチンをローヤルゼリーに作用させることにより、コラゲナーゼ阻害活性が高いローヤルゼリーを製造できることが判明した。
本発明により製造されるコラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーは、ローヤルゼリー組成物として飲食物などに好適に使用することができ、特に健康食品などに好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. ローヤルゼリーにバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を作用させる工程およびパンクレアチンを作用させる工程を含むことを特徴とする、コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法によって得られるローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー組成物。
JP2013001073A 2013-01-08 2013-01-08 コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法 Active JP6059536B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013001073A JP6059536B2 (ja) 2013-01-08 2013-01-08 コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013001073A JP6059536B2 (ja) 2013-01-08 2013-01-08 コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014132841A true JP2014132841A (ja) 2014-07-24
JP6059536B2 JP6059536B2 (ja) 2017-01-11

Family

ID=51411666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013001073A Active JP6059536B2 (ja) 2013-01-08 2013-01-08 コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6059536B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019221078A1 (ja) * 2018-05-18 2019-11-21 株式会社山田養蜂場本社 酵素分解ローヤルゼリーの安定化

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05123119A (ja) * 1991-09-09 1993-05-21 Baiotsukusu:Kk 透明なローヤルゼリー溶液の製造法
JP2003171290A (ja) * 2001-09-27 2003-06-17 Hayashibara Biochem Lab Inc コラーゲン産生増強剤の製造方法とその用途
JP2006225269A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Yoshihiro Futamura コラゲナーゼ阻害作用を有するトリペプチド、それを含有する発酵物、食品製剤、化粧品製剤
JP2007204418A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Yamada Bee Farm Corp 皮膚外用剤
JP2014068599A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Morikawa Kenkodo Kk 乳酸菌増殖促進作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP2014068553A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Morikawa Kenkodo Kk α−グルコシダーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP2014124163A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Morikawa Kenkodo Kk チロシナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05123119A (ja) * 1991-09-09 1993-05-21 Baiotsukusu:Kk 透明なローヤルゼリー溶液の製造法
JP2003171290A (ja) * 2001-09-27 2003-06-17 Hayashibara Biochem Lab Inc コラーゲン産生増強剤の製造方法とその用途
JP2006225269A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Yoshihiro Futamura コラゲナーゼ阻害作用を有するトリペプチド、それを含有する発酵物、食品製剤、化粧品製剤
JP2007204418A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Yamada Bee Farm Corp 皮膚外用剤
JP2014068553A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Morikawa Kenkodo Kk α−グルコシダーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP2014068599A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Morikawa Kenkodo Kk 乳酸菌増殖促進作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP2014124163A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Morikawa Kenkodo Kk チロシナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019221078A1 (ja) * 2018-05-18 2019-11-21 株式会社山田養蜂場本社 酵素分解ローヤルゼリーの安定化

Also Published As

Publication number Publication date
JP6059536B2 (ja) 2017-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6377764B2 (ja) スルフォラファン含有量が増大されたブロッコリを生成する方法及びこの方法で生成したブロッコリの利用方法
CN101778642B (zh) 促进骨和关节的生长、修复以及维持的食品添加剂
JP6129503B2 (ja) α−グルコシダーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法
KR101919759B1 (ko) 해조류 유래 다당류 정제물을 유효성분으로 하는 골 관련 질환의 예방 또는 개선용 조성물, 반려동물 영양 조성물 및 이의 제조방법
JP6128583B2 (ja) チロシナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP2007230870A (ja) 脳機能改善剤
JP6059536B2 (ja) コラゲナーゼ阻害作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP6902768B2 (ja) 骨吸収抑制剤
JP2014068599A (ja) 乳酸菌増殖促進作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP6556425B2 (ja) 液体または凍結の状態で保存可能なタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー
JP5279238B2 (ja) 血圧降下作用を有する花粉の製造方法
JP5946600B2 (ja) 加工ハチの子の製造方法
JP2008048729A (ja) 血圧降下作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP2019004756A (ja) グルコシダーゼ阻害能を有する乳酸菌
KR102235186B1 (ko) 발효 및 숙성한 코코넛 오일을 유효성분으로 함유하는 항염증용 조성물 및 이의 제조방법
WO2021015233A1 (ja) エラスターゼ阻害作用を有するローヤルゼリー
JP5232726B2 (ja) 血圧降下作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP5937450B2 (ja) ヒアルロニダーゼ阻害剤
JP2007126398A (ja) 神経分化誘導物質とその利用法
JP2006232751A (ja) 内皮細胞傷害抑制物質とその利用法
JP2007045750A (ja) 抗疲労剤
JP3932309B2 (ja) 神経細胞死抑制剤とその利用法
JP5232725B2 (ja) 血圧降下作用を有するローヤルゼリーの製造方法
JP2005015362A (ja) 神経細胞賦活物質
JP2010057483A (ja) 内臓知覚過敏改善食品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6059536

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250