JP2014132322A - 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び現像装置のトナー捕集方法 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び現像装置のトナー捕集方法 Download PDF

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寛伸 竹下
Nobuyuki Taguchi
信幸 田口
Satoru Yoshida
悟 吉田
Hiroaki Okamoto
啓明 岡本
Jun Yura
純 由良
Masaki Sukesako
昌樹 助迫
Hiroyuki Sugiyama
浩之 杉山
Takeshi Uchitani
武志 内谷
Takuya Suganuma
卓也 菅沼
Hiroki Ishii
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Abstract

【課題】フィルタの長寿命化及びメンテナンス回数の抑制を図るとともに、外部へのトナー飛散を最小限に抑える。
【解決手段】現像ローラ25と、現像ローラ25を収納する上ケース30aと、現像ローラ25と上ケース30aとの間のケーシングギャップ25gから上ケース30a内に吸い込まれた気流を上ケース30a外に排気する第1及び第2の開口(第1及び第2の排気口34,40、第3の排気口41)と、前記排気口の気流排気方向上流側に設けられ、排気される気流中のトナーを捕集するフィルタ35と、を有する現像装置13において、第1の開口から排気される第1の排気量G1と第2の開口から排気される第2の排気量G2の関係を、初期状態では前者G1が後者G2より大きく設定し、かつ、フィルタの目詰まりの進行に伴って前記関係が逆転し、後者G2が前者G1よりも大きくなるように設定した。
【選択図】図13

Description

本発明は、像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び現像装置のトナー捕集方法に係り、さらに詳しくは、電子写真方式で現像する現像装置、この現像装置を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置、並びに現像装置で実行されるトナー捕集方法に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、複合機あるいは印刷機などの画像形成装置には、電子写真方式で作像する装置がある。この種の装置では、潜像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤を用いて可視化処理し、可視化されたトナー像を転写紙などの転写媒体に転写して複写物を得るようになっている。このような電子写真方式の画像形成装置では、例えば現像に関与しなかったトナーが現像装置の現像開口から飛散して画像形成装置本体内を汚染し、潜像担持体、いわゆる、像担持体に付着し、あるいは転写紙に付着して画像品質を低下させる問題があった。また、現像開口周辺をトナーで汚し、このトナーがメンテナンス時に作業者に付着するという問題もあった。
そこで、このような問題が発生しないように、トナー飛散を防止する装置を備えたものが既に例えば特許文献1及び2に提案されている。
このうち特許文献1(特開平10−3220号公報)には、潜像担持体と上記キャリア回収手段との間隙に現像装置外部から内部へ向かう方向の気流を発生させる気流発生手段を設けたことが記載されている。また、現像器ケーシングの上壁の少なくとも一部を空気は通すが現像剤は通さないフィルタで構成し、該フィルタの外側に現像器ケーシングの内部の空気を外に出す空気吸引手段を設けたことも記載されている。
特許文献2(特開2009−223075号公報)には、壁部に囲まれた空間を現像装置の上方に有し、現像装置の内圧を減ずる減圧部と、減圧部の内部に設置されたフィルタとを備え、減圧部は現像剤搬送部材の上方であって現像剤担持体と現像剤搬送部材との対向領域に開口する吸気口及び現像装置の長手方向端部側に向けて開口する排気口を備え、減圧部の壁部は現像剤担持体と現像剤搬送部材との対向領域に向かって下方に傾斜する傾斜面を備えた現像装置が記載されている。
しかし、特許文献1記載の技術では、微粉体であるトナー自体が空気中に飛散して舞いやすく、空気の流れを利用して現像装置から飛散トナーを吸引した場合に、小粒径であることが原因して吸引されるトナーの量が多くなる。吸引されるトナーの量が多くなると、フィルタが早期に目詰まりする。そのため、フィルタ寿命が短くなり、メンテナンスを頻繁に行う必要がある。
特許文献2記載の技術では、現像装置の内圧を減ずる減圧部と、減圧部の内部に設置されたフィルタとを備えているが、現像装置の長手方向端部側に向けて開口する排気口のみでは現像装置内の減圧効果が弱く、フィルタが目詰まりしたときにトナーが飛散してしまうことがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、フィルタの長寿命化及びメンテナンス回数の抑制を図るとともに、外部へのトナー飛散を最小限に抑えることにある。
前記課題を解決するため、本発明は、現像ローラと、前記現像ローラを収納する収納ケースと、前記現像ローラと前記収納ケースとの間から当該収納ケース内に吸い込まれた気流を当該収納ケース外に排気する排気口と、前記排気口の前記気流排気方向上流側に設けられ、排気される気流中のトナーを捕集するフィルタと、を有する現像装置であって、前記排気口が第1及び第2の開口を備え、前記第1の開口から排気される第1の排気量と前記第2の開口から排気される第2の排気量との関係が、初期状態では前者が後者より大きく、前記フィルタの目詰まりの進行に伴ってある時点で、後者が前者よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明において明らかにされる。
本発明によれば、フィルタの長寿命化及びメンテナンス回数の抑制を図るとともに、外部へのトナー飛散を最小限に抑えることができる。
本発明の実施形態における実施例1に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 図1におけるプロセスカートリッジの概略構成を示す横断面図である。 図2のプロセスカートリッジの一部を断面した平面図である。 実施例1における現像装置の断面図である。 現像装置の減圧部の一部を示す斜視図である。 減圧部の一部を示す断面図である。 現像装置の斜視図である。 フィルタカバーを外した状態を示す現像装置の分解斜視図である。 フィルタカバー及びフィルタを外した状態を示す現像装置の分解斜視図である。 図4における減圧部を構成する上ケースの下面図である。 図10の斜視図である。 実施例1における画像形成装置の吸気装置とプロセスカートリッジとの関係を示す図である。 図4における減圧部の要部拡大図である。 実施例2に係る現像装置の概略構成を示す図である。 図14に示した現像装置の動作を示す動作説明図である。 通紙モードにおける通紙枚数と帯電量の推移との関係を示す図である。 画像面積率とトナーの飛散量の関係を示す図である。 排気口の大きさを変更する判断条件を示す図である。 ある条件での現像剤の汲み上げ量と現像ローラ近傍の吸い込み気流の範囲との関係を示す図である。 画像面積率と汲み上げ変動率との関係を示す図である。 放置時間と汲み上げ変動率との関係を示す図である。 図22はトナー種と汲み上げ変動率との関係を示す図である。 画像面積率、放置時間、トナー物性に応じて汲み上げ量の補正を決定する補正テーブルの例を示す図である。 蓋の回転角(開度:開口幅)を制御する機械的構成を示す図である。 実施例3における減圧部の概略構成及びその動作を示す断面図で、初期状態を示す。 実施例3における減圧部の概略構成及びその動作を示す断面図で、第3の排気口の感光体ドラム側が開放された状態を示す。 実施例3における減圧部の概略構成及びその動作を示す断面図で、第3の排気口の反感光体ドラム側が開放された状態を示す。 第3の排気口を備えていない場合のフィルタの目詰まりの状態の一例を示す図である。 高温高湿環境下で高画像面積率の入力画像を現像装置の寿命まで通紙を行った際のトナー飛散の結果を示す図である。 実施例4における減圧部の概略構成を示す断面図である。 図30における蓋の構成を示す図である。 図30における蓋の動作を示す動作説明図である。 実施例4の可動蓋と固定蓋の変形例を示す図である。 実施例4の可動蓋と固定蓋の他の変形例を示す図である。 使用環境によるトナー帯電量推移の違いと、その影響による飛散量の違い示す図である。 各条件を参照して排気方向と排気量を制御する制御手順を示すフローチャートである。 実施例5における減圧部の概略構成を示す断面図である。 実施例5における動作を示す動作説明図である。 フィルタ目詰まりの一例を示す説明図である。 実施例5の変形例とその動作を示す動作説明図である。 図40に続く動作を示す動作説明図である。 実施例5においてフィルタの回転速度を変える判断条件を示す図である。 実施例6の問題点を説明するための図である。 実施例6における外部吸気ファンを備えた画像形成装置の側面図である。 温度センサ情報に基づく、第1及び第2の吸気ファンの稼動状態を制御したときの時間と検知された温度との関係を示す図である。 吸気ファンの風量の多寡と、装置外へのトナー飛散量の関係を表す図である。 実施例6における現像装置の排気方向と排気量の制御手順を示すフローチャートである。 実施例7における制御手順を示すフローチャートである。
本発明は、フィルタの目詰まりの状態に応じて現像装置内の排気量を調整できるようにしたことを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について複数の実施例を挙げ、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施例において、同一若しくは同一と見なせる各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態における実施例1に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
同図において、画像形成装置PRは、画像形成ユニット1、光書き込み装置2、中間転写ベルト3、1次転写ローラ4、2次転写ローラ5、定着装置6及び給紙装置7を備えている。画像形成ユニット1はイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、Y,C,M,Kと記す)のトナー像を生成するための4つの画像形成ユニット1Y,1C,1M,1K及び1次転写ローラ4(4Y,4C,4M,4K)を含む。
光書き込みユニット2は画像形成ユニット1の下部に配置されている。光書き込みユニット2は、光源から発したレーザ光Lをモータにより回転駆動されるポリゴンミラー2aで偏向させながら複数のレンズ及びミラーを介して画像形成ユニット1の各感光体ドラム11Y,11C,11M,11Kに照射する。レーザ光Lは、画像情報に基づいて変調されており、各感光体ドラム11Y,11C,11M,11Kに潜像を形成する。なお、このようなポリゴン走査方式に代えてLEDアレイによって光書き込みを行うLEDアレイ方式で光書き込みを行うこともできる。
中間転写ベルト3は、駆動ローラ3a,従動ローラ3b及び各1次転写ローラ4Y,4C,4M,4K間に掛け渡される。1次転写ローラ4は感光体ドラム11に書き込まれ、トナー現像された各色のトナー像を中間転写ベルト3に転写する。中間転写ベルト3上では、回転に伴ってY,C,M,Kの各色のトナー像が重畳され、フルカラーの画像が形成される。フルカラーの画像は、2次転写ローラ5によって給紙装置7の給紙トレイ7a,7bの一方から給紙された用紙Pに転写される。用紙Pに転写されたフルカラー画像は、定着装置6によって定着され、用紙Pは装置本体上部の排紙トレイ8に排紙される。
この画像形成装置PRは、いわゆる間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置であり、装置自体は公知なので、画像形成装置PRのその他の各部の説明は割愛する。
なお、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、Y,C,M,Kと記す)のトナー像を生成するための4つの画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kは、トナーの色が異なるだけで、それ以外の構成は共通である。ここではYトナーの画像形成ユニット1Yを例にとって説明する。また、色の区別なく各構成を示す場合には、色を示すY,C,M,Kの添え字は省略する。
本実施例において、各色の画像形成ユニット1Y,1C,1M,1Kは、感光体ドラム3を含めて交換可能なプロセスカートリッジとして構成されている。図2はこのプロセスカートリッジの概略構成を示す横断面図、図3は図2のプロセスカートリッジの一部を断面した平面図である。
図2において、プロセスカートリッジ10は、像担持体としての感光体ドラム11と、感光体ドラム11の外周に沿って配設された帯電部12、現像装置(現像部)13、クリーニング部14と、が一体化されたものであって、画像形成装置PR本体に対して着脱自在に構成されている。このように作像部の構成部を一体化することで、作像部のメンテナンス性が向上する。そして、感光体ドラム11上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)が実行され、感光体ドラム11上に所望のトナー像が形成されることになる。
なお、本実施例では、感光体ドラム11、帯電部12、現像装置13、クリーニング部14を一体化してプロセスカートリッジ10を構成したが、各構成部を単独のユニットとして、装置本体に着脱自在に設置することもできる。具体的には、現像装置13を単独のユニットとして装置本体に対して着脱自在に構成することもできる。さらに、感光体ドラム11、帯電部12、クリーニング部14のうち少なくとも1つと、現像装置13と、を一体化したユニットとして、装置本体に対して着脱自在に構成することもできる。
感光体ドラム11は、不図示の駆動部によって図2中では時計回り方向に回転駆動される。そして、帯電部12の位置で、感光体ドラム11の表面が一様に帯電される(帯電工程)。その後、感光体ドラム11の表面は、光書き込みユニット2から発せられたレーザ光Lの照射位置である露光部15に達して、この位置で露光走査され、感光体ドラム11上に静電潜像が形成される(露光工程)。
次いで、感光体ドラム11の表面は、現像装置13との対向位置に達して、この位置で静電潜像がトナー現像され、トナー像が形成される(現像工程)。さらに詳しくは、現像装置13内には、トナーとキャリア(磁性キャリア)とからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像装置13内の現像剤Gは、トナー濃度検知手段としての磁気センサ16によって検知されるトナー濃度(現像剤G中のトナーの割合である。)が所定の範囲内になるように調整される。すなわち、現像装置13内のトナー消費に応じて、トナー搬送パイプ17(トナー搬送部)からトナー補給口18を介して第2搬送経路19内にトナーが補給される。なお、磁気センサ16は、その周囲を流動する現像剤の透磁率の変化からトナー濃度の変化を検知するセンサである。
トナー搬送パイプ17は、画像形成装置PRの装置本体の上方のボトル収容部に設置されたトナーボトル20Y,20M,20C,20Kのうち対応するトナーボトル20に連通している。図示は省略するが、トナー搬送部は、トナーボトル20を回転駆動する駆動部、トナー搬送パイプ17、トナー搬送パイプ17に接続されたエアーポンプ等で構成される。このように構成されたトナー搬送部によって、各色のトナーが収容されたトナーボトル20から、トナー搬送パイプ17を介して、各現像装置13にそれぞれ該当する色のトナーが搬送される。
なお、トナー搬送部は、前述した構成のものに限定されることなく、種々の構成のものを用いることができる。例えば、トナー搬送パイプを用いずに、トナーボトルから中継ホッパを介して現像装置13にトナーを供給する構成にすることもできる。
第2搬送経路19内に補給されたトナーは、第2搬送スクリュ22及び第1搬送スクリュ21によって、現像剤Gとともに混合され、また、撹拌されながら、仕切部材23で隔絶された第1搬送経路24、第2搬送経路19間を循環する(図3中の破線矢印方向の循環)。
すなわち、図3に示すように第1搬送経路24(第1現像剤収容部)内の現像剤Gは、現像剤搬送部材としての第1搬送スクリュ21によって、図において右側から左側に、現像ローラ25の長手方向に沿って搬送される。これに対して、第2搬送経路19(第2現像剤収容部)内の現像剤Gは、第2現像剤搬送部材としての第2搬送スクリュ22によって、図において左側から右側に第1搬送経路24とは逆方向に搬送される。
また、第1搬送経路24と第2搬送経路19とは、長手方向両端部を除く領域に配設された仕切部材23によって隔絶されるとともに、仕切部材23の介在しない長手方向両端部(第1中継部A及び第2中継部B)で連通している。すなわち、第1搬送スクリュ21によって第1搬送経路24の下流側に搬送された現像剤は、第1中継部Aを介して第2搬送経路19の上流側に移動して、その後に第2搬送スクリュ22によって搬送される。第2搬送スクリュ22によって第2搬送経路19の下流側に搬送された現像剤は、第2中継部Bを介して第1搬送経路24の上流側に移動して、その後に第1搬送スクリュ21によって搬送される。こうして、第1及び第2の2つの搬送経路24,19の間に現像剤Gの循環経路が形成される。
このように循環経路中を循環する現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ25上に形成された複数の磁極によってキャリアとともに現像ローラ25上に担持される。
現像ローラ25は、図示しないが、内部に固設されてローラ周面に複数の磁極を形成するマグネットとマグネットの周囲を回転するスリーブとから構成される。そして、複数の磁極が形成されたマグネットの周囲をスリーブが回転することにより、その回転に伴い現像剤Gが現像ローラ上(スリーブ上)を移動する。
現像剤担持体としての現像ローラ25上に担持された現像剤Gは、現像ローラ25の図2矢印方向の回転に伴って搬送され、現像剤規制部材としてのドクタブレード26の位置に達する。そして、現像ローラ25上の現像剤Gは、この位置で適量に規制された後に、感光体ドラム11との対向位置(現像領域)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム11上に形成された潜像にトナーが吸着される。
本実施例における現像ローラ25は、外径が18mm、長手方向の長さが326mmに設定されている。また、現像ローラ25のスリーブ25aの表面は、V字状の溝を円周方向に等ピッチ間隔で形成しても良いし、ブラスト加工を施しても良い。
また、現像ローラ25と感光体ドラム11とのギャップ(現像ギャップ)は0.3±0.05mmに設定され、現像ローラ25とドクタブレード26とのギャップ(ドクタギャップ)は0.5±0.04mmに設定されている。なお、ドクタブレード26は、ステンレス材料で形成された板状部材である。
さらに、第1搬送スクリュ21及び第2搬送スクリュ22は、いずれも、外径が5mmの軸部上に、外径が14mmのスクリュ部(羽根)が20mmピッチで螺旋状に形成されたものである。なお、上記寸法は本実施例における例であり、機種、形式、仕様などに応じて決定される設計的なものである。
図示は省略するが、マグネット51bによって現像ローラ25(スリーブ25a)の周囲には、複数の磁極が形成されている。複数の磁極は、感光体ドラム11との対向位置に形成された主磁極、第1搬送スクリュ21との対向位置からドクタブレード26との対向位置にかけて形成された汲み上げ磁極(ドクタ対向磁極)、第1搬送経路24の上方に形成された剤離れ磁極、及び主磁極と剤離れ磁極との間に形成された搬送磁極等で構成される。
まず、汲み上げ磁極が磁性体としてのキャリアに作用して、第1搬送経路24内を移動する現像剤Gの一部が現像ローラ25上に担持される。現像ローラ25上に担持された現像剤Gは、その一部がドクタブレード26(現像剤規制部材)の位置で掻き取られて、第1搬送経路24に戻される。一方、汲み上げ磁極による磁力が作用するドクタブレード26の位置で、ドクタブレード26と現像ローラ25とのドクタギャップを通過して現像ローラ25上に担持された現像剤Gは、主磁極の位置で穂立ちして現像領域において磁気ブラシとなって感光体ドラム1に摺り合うようにして接する。こうして、現像ローラ25に担持された現像剤G中のトナーが感光体ドラム1上の潜像に付着する。その後、主磁極の位置を通過した現像剤Gは、搬送磁極によって剤離れ磁極の位置まで搬送される。そして、剤離れ磁極の位置で、反発磁界がキャリアに作用して、現像ローラ25上に担持されていた現像工程後の現像剤Gが現像ローラ25から脱離される。脱離後の現像剤Gは、再び第1搬送経路53に戻されて、第1搬送経路53の下流側に向けて搬送され、第1中継部Aを介して第2搬送経路54の上流側に移動する。さらに、第2搬送経路54の上流側に移動した現像剤は、トナー補給口18から補給された補給トナーとともに、第2搬送経路54の下流側に達して、第2中継部Bを介して第1搬送経路53の上流側に移動する。このような一連の現像剤Gの循環が繰り返される。
上述した現像工程の後、感光体ドラム11の表面は、中間転写ベルト3及び1次転写ローラ4との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト3上に転写される(1次転写工程)。このとき、感光体ドラム11上には、僅かながら未転写トナーが残存する。その後、感光体ドラム11の表面は、クリーニング部14との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム11上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード14aによって回収される(クリーニング工程)。
最後に、感光体ドラム11の表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム11上の残留電位が除去される。こうして、感光体ドラム11上で行われる、一連の作像プロセスが終了する。
図4は本実施例における現像装置の断面図、図5は現像装置の減圧部の一部を示す斜視図、図6は減圧部の一部を示す断面図、図7は現像装置の斜視図、図8はフィルタカバーを外した状態を示す現像装置の分解斜視図、図9はフィルタカバー及びフィルタを外した状態を示す分解斜視図である。
図4において、現像装置13には、現像装置13の内圧を減ずるための減圧部30が設けられている。 減圧部30は、壁部31に囲まれた空間(圧抜き用スペース)32を備え、第2搬送スクリュ22の上方に設けられている。また、減圧部30には、第1搬送スクリュ21の上方であって現像ローラ25と第1搬送スクリュ21との対向領域に開口する吸気口33、及び現像装置13の長手方向端部側に向けて開口する第1の排気口34が設けられている。
また、減圧部30の内部には、第1搬送スクリュ21に対向するようにフィルタ35(図5、図8参照)が設置されている。フィルタ35は、トナーを捕集し空気のみが通過できるように設定されている。フィルタ35は、図5、図7ないし図9にも示すようにフィルタカバー36によって吸気口33と排気口34との間に固定され、通過するトナーが混在した空気からトナーを分離する。なお、フィルタで大半は捕集できるが、それでも捕集できないものも存在する。そのため、このようなトナーは第1の排気口34の下流側に集積されるような構造を取っている。フィルタカバー36は図7ないし図9から分かるように、上下方向に取り外し可能である。
このような構成により、現像ローラ25、第1及び第2搬送スクリュ21,22の回転によって現像装置13の内圧が上昇すると、現像装置13内の空気が吸気口33から減圧部30に流入する。この空気の流入により空気中に浮遊するトナーがフィルタ35によって捕集され、その後に、フィルタ35を通過した空気が排気口34から現像装置13の外部に排出される。前記現像ローラ25回りでは、前記作像プロセスで、現像ローラ25の回転に伴って現像ローラ25の表面に穂立ちした現像剤が現像装置13の上ケース30aとの間の空気を伴って回転し、内圧を上昇させる。
排気口34は図5及び図6に示すように減圧部30の現像装置13の長手方向端部のフィルタ35の上部に開口している。これにより、図6に矢印で示すようトナーがフィルタ35をすり抜けてしまっても、第1の排気口34の下流側のケース13a上に集積され、トナーの飛散を抑制することができる。
さらに、本実施例では、図6に示すように減圧部30に、第1の排気口34から排出された空気の流路の方向を変えて現像装置13のケース13aに沿わせて空気を排出するための流路変更部38が設けられている。
すなわち、図5及び図6に示すように、減圧部30の排気口34の近傍には、第1の排気口34が形成された壁部31に対して段状に突出した段状壁部39が設けられている。そして、フィルタ35及び段状壁部39を上方から覆うようにフィルタカバー36が装着される。これにより、減圧部30の第1の排気口34の近傍に、第1の排気口34から排出された空気の流路の方向を変える流路変更部38が形成される。
これにより図5及び図6の太線矢印で示すように、フィルタ35を通過した空気は、第1の排気口34から排出された後に、段状壁部39に沿うように流路方向を変えて、流路変更部38の第2の排気口40から排出される。そして、その後、現像装置13のケース13aを沿うように移動する。したがって、トナーがフィルタ35をすり抜けてしまっても、そのトナーは、方々に飛散することなく、現像装置13の長手方向奥側のケース13a上のみに付着することになる。
なお、フィルタカバー36は着脱自在に装着されるので、フィルタ35が減圧部30の内部に設置されていても、フィルタカバー36を取り外すことによりフィルタ35の交換作業を容易に行うことができる。
また、本実施例では、第1及び第2の排気口34,40に加えて第3の排気口41が設けられている。第3の排気口41は、図4に示すようにフィルタカバー36の現像ローラ25側の壁部31aの上部に設けられている。図7ないし図9に示すように、フィルタカバー36の現像ローラ25側には立ち上がり部41aが設けられている。この立ち上がり部41aは横断面が三角形状であり、三角形状の内部は空洞である。また、長手方向の両端部には側壁41b,41cが設けられ、現像ローラ25側がスリット状の開口となっている。この開口は、フィルタ35の図4において右端部及び右上部と連通している。
本実施例では、立ち上がり部41aはフィルタカバー36の長手方向奥側の2/3程度の長さわたって設けられている(図8及び図9参照)。第3の排気口41は、立ち上がり部41aの図において右側の幅狭で現像装置13の長手方向に延びる開口として設けられている。開口幅及び開口長さ(開口面積)は、後述するが実験的に求めた寸法に設定される。
なお、図7ないし図9において、符号21aは第1搬送スクリュ21、符号22aは第2搬送スクリュ22、符号25cは現像ローラ25の駆動伝達機構を構成するギヤをそれぞれ示す。
図10は図4における減圧部を構成する上ケースの下面図、図11は図10の斜視図である。減圧部30を構成する上ケース30aには、現像ローラ25を収納する現像ローラ収納部30bと、フィルタ35を収納するフィルタ収納部30cが設けられている。フィルタカバー36はフィルタ収納部30cに収納されたフィルタ35を上ケース30aの上部から覆って固定する。
フィルタ収納部30cは図9に示すように上ケース30aの長手(矢印)方向、すなわち現像装置13の長手方向に沿って設けられている。そして、長手方向の図9において後端部に第1の排気口34が設置されている。
一方、現像ローラ収納部30bの長手方向の手前側には、図10及び図11に示すように現像ローラ25の表面側に突出した突出部30dが設けられている。そして、現像ローラ30bとフィルタ収納部30cの間の壁部31bには、複数個の吸気口33が長手方向に並設されている。これにより、現像装置13側で内圧が上昇したとき、吸気口33からフィルタ収納部30c側に空気が流れ、フィルタ35を通って排気される。
その際、現像ローラ収納部30bでは、装置手前側に突出部30dが設けられ、現像ローラ25とケーシングとの間のギャップが一部狭く設定されている。現像ローラ25と上ケース30aの感光体ドラム11側のギャップは現像ローラ25の長手方向にわたって一定であり、ここから取り込まれる空気量は均一である。しかし、装置手前側には突出部30dが設けられているので、この部分で現像ローラ25と上ケース30aとの間のギャップ30gが他の部分よりも狭くなる。
このように取り込まれる空気量が一定で、装置手前側でギャップ30gが狭くなっているので、このギャップ30g部分の圧力が他の部分よりも高くなる。そのため、装置手前側から奥側に手前側が高く、奥側が低い圧力勾配が生じる。一方、前記吸気口33が現像ローラの長手方向に複数並設されているので、フィルタ収納部30cにおいても同様に、手前側から奥側に手前側が高く、奥側が低い圧力勾配が生じる。そのため、前記第1の排気口34からは、この圧力勾配によってフィルタ収納部30c内の空気が押し出される形で排気されることになる。他方、第3の排気口41はフィルタ35の上部にあり、第3の排気口41からの排気は現像ローラ25による圧力勾配の影響を受けることはない。
図12は、本実施例における画像形成装置の吸気装置とプロセスカートリッジとの関係を示す図である。図12(a)は平面図、図12(b)は図12(a)の正面図である。
プロセスカートリッジ10Y,10C,10M,10Kが装着される画像形成装置PR本体には、現像装置13(プロセスカートリッジ10)の排気口34に対向する位置に吸気ファン42がプロセスカートリッジ10Y,10C,10M,10Kごとに設置されている。これにより、吸気ファン42によって、現像装置13内の空気が積極的に吸引される。また、トナーがフィルタ35をすり抜けてしまってもそのトナーが現像装置13の長手方向奥側のケース13a上のみに付着しやすくなる。なお、画像形成装置PR本体に設置する吸気ファン42は、画像形成装置PR本体内の温度上昇を低減するための気流ファン等と共用することができる。
なお、図12では、吸気ファン42は画像形成装置PR本体側に設けられているが、現像装置の第1及び第2の排気口34,40の下流側に設けることもできる。
ここで、本実施例において、第3の排気口41を設けた理由について説明する。図13は図4における減圧部の要部拡大図である。減圧部30では、前述のように第1及び第2の排気口34,40が現像装置13の長手方向の奥側端部に流路変更部38の上流側と下流側に開口している。また、第3の排気口41がフィルタカバー36の壁部31a側にスリット状に設けられている。
このような配置で現像装置13の内圧が上昇すると、第1搬送スクリュ21側からフィルタ35方向に流れる気流(以下、第1の気流F1と称す。)が生じる。この第1の気流F1は、フィルタ35を通って第1の排気口34側に流れる気流(以下、第2の気流F2と称す。)と、第3の排気口41側に流れる気流(以下、第3の気流F3と称する。)に分かれる。
ここで、特許文献2に記載された技術では、第3の排気口41は存在しなかったので、初期状態では、第1の気流F1はフィルタ35を通って第2の気流F2として圧抜きスペース32内に流れ込み、長手方向F2’に流れて第1及び第2の排気口34、40から排気される。この過程で、第1の気流F1中のトナーはフィルタ35に補足され、フィルタ35の目にトナーの微小な粒子が詰まり初め、目詰まりが生じてくる。長手方向F2’に流れる理由は前述の圧力勾配による。また、フィルタ収納部30c自体の圧力が上がれば、開口である第1及び第2の排気口34,41から排気されるのは当然のことである。
トナーの目詰まりは、均等に生じるわけでなく、流れの多い方に偏在する。この場合、初期状態で第1及び第2の排気口34,40(第1の開口)側から第3の排気口41(第2の排気口)側の排気量が多くなるように予め設定されている。そのため、第2の気流F2の流れに沿った図示左側の第1の領域35aにトナーが多く詰まり、図示右側の第2の領域35bには空気が流れ込まないので、トナーが存在しない、あるいは存在しても微量である。このようにトナーの捕集量の偏在が生じると、フィルタ35の全域で平均的にトナーを捕集した場合に比べて早期にフィルタ35のトナー捕集量が飽和し、あるいはトナー捕集機能が限界に達することになる。フィルタ35のトナー捕集機能が限界に達すると、現像装置13の内圧が上昇しても排気できないので、第2の気流F2がフィルタ35を通らないで現像ローラ25側のケーシングギャップ25gから外部に漏れ出し、トナーの外部飛散が生じる。
また、現像装置13の交換前、あるいはプロセスカートリッジ10の交換前にフィルタ35を交換すれば、そのまま使用できるが、フィルタ35交換時にトナー飛散が生じることがある。さらに、フィルタ35の交換はユーザ自身で行うことは難しく、サービスを依頼することになり、その分メンテナンスの手間が掛かる。
そこで、本実施例では、第3の排気口41を設け、トナーがフィルタ35に平均的に捕集されるようにした。これにより、フィルタ3が全体的に目詰まりしてトナーが捕集できなくなるまでの時間、すなわちフィルタ寿命を長くすることが可能となる。また、トナーが捕集できなくなるまでの時間が長くなるので、メンテナンスの手間も省くことができる。
具体的には、第1及び第2の排気口34,40(第1の開口)から排気される第1の排気量G1と、第3の排気口41(第2の開口)から排気される第2の排気量G2の関係が、初期状態で、
G1>G2 ・・・(1)
であって、フィルタ35の目詰まりが進行していく過程で、
G1<G2 ・・・(2)
となるように設定する。この場合、第1及び第2の排気口34,40と第3の排気口41の開口面積(開口面積比)を設定した。
すなわち、式(1)のように設定することにより、第1の気流F1は、排気量が多い第2の気流F2側に多く流れ、第2の気流F2の下流側に多く捕集される。フィルタ35を通過した第2の気流F2は、図13に示すように圧抜き用スペース32から長手方向F2’に流れ、第1及び第2の排気口34,40から排気される。その間、第3の気流F3も第3の排気口41から若干排気されるが、大半は第2の気流F2として排気される。
この排気に伴って第2の気流F2中のトナーがフィルタ35に捕集され、フィルタ35の圧抜き用スペース32側のフィルタ35の目詰まりが進行する。目詰まりが進行するにつれてフィルタ35の流路抵抗が大きくなり、第2の気流F2が流れにくくなる(流量若しくは排気量が減少する。)。そして、目詰まりの度合いが進行し、最終的に閉塞する。閉塞すると、第2の気流F2は生じなくなり、第3の気流F3によって第3の排気口41から現像装置13内の空気が排気される。
閉塞する前に第3の気流F3の流量は、第2の気流F2の流量が少なくなることから増加し、閉塞する前のある時点で、第2の気流F2の流量と第3の気流F3が同等となる。そして、それ以降、第3の気流F3の流量が多くなって第3の排気口41側から現像装置13内の空気が排気される。すなわち、目詰まりの状態によって気流の主な流れ方向がF2からF3に逆転する変換点があり、その変換点を過ぎると前記式(2)の状態となる。
この変換点(ある時点)までは、トナーはフィルタ35の第3の排気口41側には、殆ど捕集されていなかったものが、第3の気流F3の流量の増加により、フィルタ35の第3の排気口41側でもトナーが捕集されるようになり、この第3の排気口41側のトナー捕集量が徐々に増加する。そして、第3の気流F3が第3の排気口41側のフィルタ35のトナー捕集が限界となり、第3の気流F3が閉塞状態となると、フィルタ35が寿命となる。
この場合、従来技術では、第2の気流F2が閉塞状態となった時点がフィルタ35の寿命であったものが、本実施例では、第2気流F2と第3の気流F3が閉塞状態となった時点がフィルタ35の寿命となる。このため、フィルタ寿命を大きく延ばすことができる。その際、フィルタカバー36の天板に長溝状の間隙(スリット)41を設けるか、あるいは、フィルタカバー36の現像ローラ25側の壁部31aとの間に長溝状の間隙(スリット)41が生じるように細長い切り欠きを設ければ良いだけなので、装置の外形自体に変化はなく、装置の大型化を招くおそれもない。
なお、前記式(1)及び(2)の関係に第1及び第2の排気口34,40(第1の開口)と第3の排気口41(第2の開口)の開口面積(開口面積比)に設定する場合、予め第1及び第2の排気口34,40と第2の排気口41の開口面積の関係を変更して第2及び第3の気流F2,F3を生成し、フィルタ寿命を計測する。そして、その計測データから最もフィルタ寿命が長くなる第1及び第2の排気口34,40と第2の排気口41の開口面積の関係(第1及び第2の排気量G1,G2の関係)を選択し、その面積になるように開口面積を設定する。この場合、圧抜き用スペース32の長手方向の長さ及び幅、第1及び第2の排気口34,40の開口形状、第3の排気口41の長手方向の長さ及び幅などに応じて前記関係が変わる。また、前述の現像ローラ収納室30bの圧力勾配に対応したフィルタ収納部30c(圧抜き用スペース32)内の圧力勾配もパラメータとなる。そこで、現像装置13あるいはプロセスカートリッジ10の種類(機種)ごとにこれらのパラメータとなる各構成を変えてフィルタ寿命を測定し、この測定結果に基づいて前記開口面積の関係を設定する。
また、この実施例では、第1の開口が第1及び第2の排気口34,40から構成されているが、図5及び図6に示すような流路変更部38を2つの排気口34,40によって形成することなく、1つの排気口で構成することもできる。
なお、第2の気流F2の排気量(第1の排気量)と第3の気流F3の排気量(第2の排気量)を設定する場合、開口面積の関係とは別に、あるいは開口面積の関係に加えてフィルタ35の空気の透過度を変更することもできる。
すなわち、図13に示すようにフィルタ35の第2の気流F2の流れに沿った図示左側の第1の領域35aと第3の気流F3の流れに沿った図示右側の第2の領域35bの境界(図示2点鎖線)部分を境に、第1の領域35aのフィルタ密度を粗に、第2の領域35bのフィルタ密度を密に設定することもできる。このように設定すると、初期には、第1の領域35a側に第1の気流F1は流れ、第1の領域35aにおいてトナーの捕集量が増えて、第2の領域35bに流れる気流の流路抵抗より大きくなると、第1の気流F1は第2の流域35b側に第3の気流F3として流れることになる。これにより確実にフィルタ35の全域で閉塞するまで、フィルタ寿命を保証することができる。
このように本実施例によれば、前記式(1)及び(2)の排気量G1,G2の関係に第1及び第2の排気口34,40と第2の排気口41の関係を設定し、あるいはこれに加えてフィルタ35の密度を部分的に設定するだけで、フィルタ35の長寿命化を図ることができる。その結果、現像装置13の内圧が上昇した場合でも、現像ローラ25近傍の隙間は吸い込み気流となり、現像ローラ25側からの外部へのトナー飛散を長期にわたって抑制することが可能となる。
実施例1では、フィルタの長寿命化を第1及び第2の開口の開口面積によって設定したが、実施例2は、これに代えて積極的に第1ないし第3の気流F1,F2,F3を制御するようにした例である。
図14は、実施例2に係る現像装置の概略構成を示す図、図15はその動作を示す動作説明図である。現像装置13の減圧部30以外の各部は、実施例1で説明したものと同一なので、同一若しくは同一と見なすことができる各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施例では、第3の排気口41を開閉可能な蓋101とこの蓋101の開閉機構とを備えた長手方向に延びる長溝(スリット状の開口)41fとして構成した。前記開閉機構は長溝41fの長手方向の現像ローラ25側の壁部31aとは逆側の開口縁近傍に当該開口縁に沿って配置された回転軸100と、その回転軸100の軸端に設けられた従動ギヤ102と、この従動ギヤ102を駆動する図示しない駆動モータ及び駆動ギヤとからなる。このように構成すると、駆動モータによって駆動ギヤ及び従動ギヤ102を介して回転軸100を回転させると、この回転軸100に一体に取り付けられた蓋101が回転し、第3の排気口41が開閉される。
その際、例えば駆動モータをステッピングモータから構成すると、駆動モータの駆動ステップ数で駆動ギヤの回転角を制御することができる。駆動ギヤの回転角と従動ギヤの回転角との関係は一義的に決まるので、駆動ギヤの回転角によって蓋101の回転角が設定され、蓋101の開度をモータ制御により設定することができる。
すなわち、実施例2では、第3の排気口41の開口面積を蓋101の位置(開度)によって任意に設定することが可能となり、現像装置13の内圧及びフィルタ35の状況に応じて排気口の開口面積を変化させることができる。蓋101の開度が大きいほど第3の排気口(第2の開口)41の開口面積が大きくなり、現像ローラ25と現像装置13間のケーシングギャップ25gは吸い込み気流となる。その結果、現像ローラ25側からのトナー飛散を抑制することができる。一方で、第3の排気口41からより多くの空気が排出されるため、それに伴い、フィルタ35へのトナー付着が加速される。
図15は、図14の蓋の開閉動作を示す動作説明図である。従動ギヤ102の回転角度が小さい場合、図15(a)に示すように第3の排気口41の開口幅41f1(開口面積)が小さく、排気能力が弱いため、ケーシングギャップ25gからの吸い込み気流の流量は小さい。一方、駆動ギヤ102の回転角度が大きい場合、図15(b)に示すように第3の排気口41の開口幅41f2(開口面積)は大きくなる。その結果、ケーシングギャップ25gからの吸い込み気流の流量は大きくなる。
このようなことから、蓋101の開度を制御することにより、吸い込み気流(第1の気流F1)の流量の大小を制御することができる。また、第1の気流F1が分岐する第1の開口(第1及び第2の排気口34,40)側に流れる第2の気流F2及び第2の開口(第3の排気口41)側に流れる第3の気流の流量の関係を制御することができる。
この関係も、蓋101の開度と第1の気流F1との関係、及び蓋101の開度と第1の開口と第2の開口を流れる第2及び第3の気流F2,F3との関係について実施例1と同様に計測し、データを取ってそのデータを参照して制御する。
データは例えばROMテーブル化しておき、蓋102の開度制御する際に画像形成装置PRの図示しない制御回路に搭載されたCPUが参照し、駆動モータを制御する。なお、CPUは、制御部と演算部を含み、制御部が命令の解釈とプログラムの制御の流れを制御し、演算部が演算を実行する。また、プログラムは図示しないメモリに格納され、実行すべき命令(ある数値又は数値の並び)を前記プログラムの置かれたメモリから取り出し、前記プログラムを実行する。
図16は通紙モードにおける通紙枚数と帯電量の推移との関係を示す図、図17は画像面積率とトナーの飛散量の関係を示す図である。2成分現像の場合、キャリアは基本的に現像装置13内に残り続けるため、長期間使用するとキャリアの表層が削れ(膜削れ)、あるいはトナーに外添された無機微粒子がキャリアの表面に付着し(スペント)、帯電能力が徐々に低下する。帯電能力が低下すると、キャリアのトナー保持力が弱まるため、感光体ドラム11の非画像部へのトナー付着(地汚れ)、あるいはトナー飛散などの不具合が生じる。
スペントによる帯電低下は、特に、高画像ランモードの方が発生しやすく、高画像ランモードの方がトナー飛散も悪くなる。また、高画像ランモードの場合、トナーの補給量や補給回数が多いため、現像剤とトナーが十分に混ざらないままトナーが現像装置13の外部へ飛散してしまうことがある。したがって、高画像ランモードと低画像ランモードを比べると、図17に示したように高画像ランモードの方が、トナー飛散量が多い傾向にある。
そこで、本実施例では、図18に排気口の大きさを変更する判断条件として示したように画像面積率と通紙枚数によって第3の排気口41の開口面積を例えば2段階に変更するようにした。
まず、現在の現像装置13で出力した全印刷画像の平均画像面積率Dを算出し、それが15%以上ならば高画像ランモード、15%未満ならば低画像ランモードと判断する。次に、現在の現像装置13で出力した累積印刷枚数Pを求める。高画像の場合は、Pが4万枚未満ならばまだ帯電能力が落ちていないと判断して、第3の排気口41は、図15(a)の大きさ(ここでは開口幅41f1若しくは開度)とし、現像ローラ25と現像装置13間の吸い込み気流F1を弱くする。
一方、4万枚以上ならば、帯電能力が低下していると判断して、第3の排気口41は、図15(b)の大きさ(開口幅41f2)とし、現像ローラ25と現像装置13間の吸い込み気流F1を強くする。低画像の場合は、累積印刷枚数Pの閾値を20万枚に設定し、20万枚までは第3の排気口41は図15(a)の大きさ(開口幅41f1)、20万枚を超えたら第3の排気口41は図15(b)の大きさ(開口幅41f2)に制御する。このように、通紙枚数、画像面積率に応じて第3の排気口41の大きさ(開口幅)を変えることによって、第3の排気口41側に流れる第3の気流F3の流量を大きくし、フィルタ35の目詰まりを最小限に抑えることが可能となる。これによりフィルタの長寿命化を図ることができる。
また、トナー飛散が現像剤の汲み上げ量と関係することも知られている。
図19はある条件での現像剤Gの汲み上げ量と現像ローラ25近傍の吸い込み気流の範囲(図7において矢印D1で示す現像ローラ25の長手方向)との関係を示したものである。図7の矢印D1方向の現像ローラ25近傍の気流は、汲み上げ量によって変化する。汲み上げ量が少ない場合、現像剤Gと現像装置13の内壁間(ケーシングギャップ25g)に隙間ができるため、現像ローラ25近傍の気流は吸い込みを維持できなくなり、吐出し気流となる。吐出し気流となると、トナー飛散を引き起こす。
図19は、横軸に汲み上げ量(FCR平均)を、縦軸に現像装置13の長手方向(矢印D1方向)での吸い込み気流の範囲(mm)を取っている。同一の現像装置13であっても汲み上げ量が少なくなると、吸い込み範囲が小さくなり、所望の吸い込み領域を維持することができなくなる。図18の場合、汲み上げ量が50を下回ると、吸い込み気流を維持できなくなる。図では気流NG範囲として示す。
図20は画像面積率と汲み上げ変動率との関係を示す図、図21は放置時間と汲み上げ変動率との関係を示す図、図22はトナー種と汲み上げ変動率との関係を示す図である。
汲み上げ量は、さまざまな条件によって変動する。図20から、画像面積率が高い場合は、画像面積率が低い場合と比べて汲み上げ変動が大きくなることが分かる。図20では、画像面積率が、0.5%、5%及び50%の場合に分け、そのときの現像枚数と汲み上げ変動率との関係をプロットしている。
図21から、印刷されずに放置時間が長い場合、放置により現像剤Gの嵩密度が下がるため、放置していない場合と比べて汲み上げ変動が大きくなることが分かる。
図22から、トナー種によって流動性が変わるため、汲み上げ変動があることが分かる。
画像面積率は、画像出力1枚ごとに画像を形成する全ドット数をレーザ光出力データから積算して求め、この積算値と全面ベタ画像出力時のドット数との比から求められる。このようにして算出された画像面積率の情報は、常に記憶手段に記憶させておき、CPUに送られる。CPUは、過去に出力した画像の画像面積率に基づいた現像ローラ25、さらに言えば現像スリーブ上に汲み上げられる汲み上げ量の予測値を算出する。この予測値は蓋101を回動させるパラメータの制御に用いられる。
前記放置時間は、画像形成装置PRに内蔵されている記録タイマに基づいて算出する。放置時間は、ジョブ終了後に記録タイマでカウントを開始し、次の印刷ジョブの信号が届くまでの時間とする。この放置時間から、現像スリーブ上に汲み上げられる汲み上げ量の予測値を算出し、この予測値に基づいて前記蓋101の回転角が制御される。
トナー物性情報は、着脱可能装置(トナーボトル20)に備え付けられた接触式の情報記憶装置(IDチップ)などに記録され、画像形成装置PR本体に設置されたコネクタの本体側端子に接触すると、その情報を画像形成装置PRが読み取ることができる。
図20、図21及び図22に示したように画像面積率、放置時間、トナー物性により汲み上げ量の変動率が変わる。そのため、画像面積率、放置時間、トナー物性に応じて汲み上げ量の補正を決定する補正テーブルが、予め画像形成装置PRの制御回路の記憶装置に記憶されている。図23はこの補正テーブルの例を示す図である。図23(a)は画像面積率、図23(b)は放置時間、図23(c)はトナー物性における補正テーブルを示している。
これらの補正テーブルを使用して蓋101の回転角を決定する。図24は蓋101の回転角(開度:開口幅)を制御する機械的構成を示す図である。回転角θは全閉位置から開放側の角度である。回転角θは、これらの補正テーブルに示されたΔα、Δβ、Δγを使用して下記の式(3)
θ=θ’+Δα+Δβ+Δγ ・・・(3)
θ’:通紙枚数により決定される角度
によって算出される。
すなわち、過去に出力した画像面積率、放置時間、トナー物性に応じて、画像面積率の補正量Δα、放置時間の補正量Δβ、トナー物性の補正量Δγが決定される。ここで、Δα、Δβ、Δγは、前記通紙枚数で変わる値であり、前述のように記憶装置に記憶されている。これらの値は、予め画像形成条件を設定して測定し、記憶される。
例えば、図23の補正テーブルでトータルの画像面積率が8%、放置時間が3h、トナーがトナーAの場合の回転角度θは、前記式(3)から
θ=θ’+Δα_2+Δβ_2+Δγ_1
として決定することができる。
なる。以上のように、過去に出力した画像面積率、放置時間、トナー種に応じて、最適な回転角度に設定することによりフィルタ35の早期目詰まりを防止することができる。
実施例2では、フィルタの長寿命化を図るため、第3の排気口に設けた蓋の開度を制御して積極的に第1および第3の気流F1,F3を制御するようにした。これに対し、本実施例4は、蓋を用紙搬送方向に平行な方向の中央部で揺動させ、開閉方向を変更できるようにした例である。このように本実施例3では、蓋の開閉方向を変更することにより、フィルタのトナー捕集位置を移動させ、フィルタのトナー捕集の偏在化を防止し、平均化するようにして、フィルタの長寿命化を図っている。
図25ないし図27は本実施例における減圧部の概略構成およびその動作を示す断面図である。なお、現像装置13の減圧部30以外の各部は、実施例1で説明したものと同一なので、同一もしくは同一と見なすことができる各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図25ないし図27において、現像装置13の上部には、第3の排気口41が設けられ、その下部であってフィルタ35の上部に蓋330の揺動機構300が設けられている。揺動機構300は、蓋330の用紙搬送方向に直交する方向に延びる駆動(回動)軸310と、駆動軸310の軸端に設けられた駆動ギヤ320とからなる。ギヤ320は図示しない駆動モータのギヤと噛み合い、駆動モータから駆動力を得て図示時計回り方向および反時計回り方向に揺動(回動)する。
蓋330は、用紙搬送方向の中央部で駆動軸310に取り付けられ、駆動軸310と一体に回動し、第3の排気口41を開閉する。その際、駆動モータの駆動ステップ数と回転方向を制御することにより、蓋330の角度を任意に設定することが可能である。これにより、現像装置13の内圧の状況に応じて第3の排気口41の開口幅(開口面積)および排気方向を変えることができる。
すなわち、現像装置13が停止しているときは、図25に示すように蓋330が第3の排気口41を閉鎖しており、現像装置13内への異物等の進入を防いでいる。この状態は、第3の排気口41を備えていない従来の現像装置において、第1および第2の排気口34,40から排気する場合と同様である。この状態から印刷が始まると、印刷の状況および現像装置13の内圧の状況に応じて蓋330の開閉が制御される。第3の排気口41を開放する場合には、CPUが駆動モータを駆動して駆動軸310を回動させ、図26および図27に示すように第3の排気口41の感光体ドラム側41s、あるいは反感光体ドラム側41tが開放される。その際、開口幅は蓋330の回動角で規定されるので、CPUは印刷状態(印刷枚数)および内圧の状態に応じた開口幅になるように駆動モータを駆動する。
これにより、第3の排気口41の感光体ドラム側41sが開放された場合には、第1の気流F1がフィルタ35を通って第4の気流F4として感光体ドラム側41sの開口から排気される。また、反感光体ドラム側41tが開放された場合には、第1の気流F1がフィルタ35を通って第5の気流F5として反感光体ドラム側41tの開口から排気される。
開口幅および開口方向は、予め印刷枚数とトナーのフィルタでの捕捉状態に関するデータを取っておき、ROMテーブル化しておく。そして、蓋330の開閉制御を行う場合には、CPUがROMテーブルを参照し、そのときの印刷枚数および使用環境に応じて開放方向および回転角(開口幅)を決定し、駆動モータを制御する。
このようにして本実施例では、蓋330の回転角を制御することにより第3の排気口41の開口幅を任意に設定することができる。このように開口幅を設定したとき、開口幅が大きいほど、現像ローラ25と現像装置13のケーシングギャップ25gでは吸い込み気流となり、現像ローラ25側からのトナー飛散を抑制できる。しかしながら、第3の排気口41からより多くの空気が排出されるため、それに伴い、フィルタ35へのトナー付着が加速される。
そこで、本実施例では、トナー飛散に対して不利な印刷条件もしくは使用環境においては、開口幅を大きく設定することにより、トナー飛散を抑制するようにした。一方、トナー飛散に対して有利な(トナー飛散し難い)条件においては、開口幅を小さく設定することにより、第3の排気口41からの排出量を抑制し、フィルタ35へのトナー付着量を軽減させるようにした。
これにより、第3の排気口41の開口幅あるいは開口面積が一定の場合と比較すると、フィルタ35の目詰まりが発生する時期を延ばすことが可能となる。その結果、フィルタ目詰まりによる現像装置13内の内圧上昇に伴うトナー飛散を軽減することができる。また、フィルタ寿命を延ばすことも可能となる。
図28は第3の排気口41を備えていない従来例(図25の蓋の閉鎖状態に同じ)の場合のフィルタの目詰まりの状態の一例を示す図である。同図は、高温高湿環境下で高画像面積率の入力画像を現像装置13の寿命の50%まで通紙を行った際のフィルタ35へのトナー付着の様子を示す平面図である。第1および第2の排気口34、40が設けられた圧抜き用スペース32側(図13参照)の領域35aが開口部側に相当する。同図から分かるように、トナーは開口部側の領域35aに沿って捕集され、飽和して目詰まり部35cが生じている。この従来例のように開口部が一方向に限られていると、捕集したトナーは開口部側に偏在し、当該位置で早期にフィルタ35が飽和し、目詰まりすることになる。
図29は、高温高湿環境下で高画像面積率の入力画像を現像装置の寿命まで通紙を行った際のトナー飛散の結果を示す図である。同図において、“フィルタ固定”とは、現像装置13が新品から寿命に至るまでの通紙の間に、フィルタ35を閉鎖状態で固定して(図25の状態)通紙を行った場合を意味する。また、“フィルタ回転”とは、現像装置13の寿命の約半分の際に、トナー付着のない側の排気口を開放して通紙を続けた場合を意味する。
フィルタ固定の場合には、現像装置13内から外部への排気口が1つに固定されているので、フィルタ35部には片側(圧抜き用スペース32側の第1の領域35a)のみ空気が通過する。そのため、図28に示したようにフィルタ35の空気通過経路にのみトナーが付着してしまい、その部分に前記目詰まりが生じてしまう。目詰まりが生じると、その目詰まりによって現像装置13の内圧低減効果が薄れ、図29において点線で示すようにトナー飛散が悪化してしまう。
そこで、現像装置13の寿命の約半分の時点で、蓋330を図26に示すように反時計方向に回動させ、第3の排気口41の感光体ドラム側41bを開放する。この状態が“フィルタ回転”である。この状態で、第1の気流F1はトナーが捕集されていない側のフィルタ35の領域35bを通って抜けていく(第4の気流F4)。これにより、現像装置13から排出される空気は、ほぼ新品と見なされる第2の領域35bを通過して排出されることになる。そのため、ほぼ新品のフィルタ35と同様の減圧効果を得ることができ、図29の実線で示すように使用率50%でトナー飛散量は大幅に減少する。その後、前記第2の領域35bにトナーが集積されるにしたがってトナー飛散量が徐々に増加するという特性になる。
以上のように本実施例では、気流の排気方向と排気量を制御することが可能なので、トナー飛散を長期にわたって防止することができる。また、トナーの捕集領域を平均化することが可能となるので、フィルタ寿命を延ばすことができる。
実施例3では、蓋330の回動角および回動方向を変えて開口幅および排気方向を制御しているが、蓋をスライド移動させて開口幅および排気方向を変えるようにすることもできる。実施例4は蓋をスライド移動させて開口幅および排気方向を変える例である。
図30は本実施例における減圧部の概略構成を示す断面図、図31は蓋の構成を示す図、図32は蓋の動作を示す動作説明図である。なお、現像装置13の減圧部30以外の各部は、実施例1で説明したものと同一なので、同一もしくは同一と見なすことができる各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図30において、現像装置13上部には、第3の排気口41が設けられ、その下部であってフィルタ35の上部に蓋の開閉機構400が設けられている。本実施例においては、蓋は固定蓋440と可動蓋430とからなり、開閉機構400は可動蓋430を固定蓋440の上面側でスライド移動して開口位置と開口面積を変更することができるようになっている。そのため、図31に示すように可動蓋430にはスリット状の開口部430aが4本、固定蓋440にはスリット状の開口部440aが3本設けられている。なお、図31(a)は可動蓋430と固定蓋440の斜視図、図31(b)は平面図(図30矢印方向から見た図)である。
また、図31に示した可動蓋430と固定蓋440の開口部形状および両者の配置は、一例であって、この形状に限定されるものではない。開口部形状は、例えば、円形であってもよいし、多角形であってもよい。また開口部配置は、蓋の相対的な移動により開口部位置が長手方向(第1搬送スクリュ21の長手方向に対応)に対し対向し、開口面積が閉鎖状態から開放状態まで変化させることができればよく、実施例に限定されるものではない。例えば、図33に示すように可動蓋430はスリット状の開口部430aに、固定蓋440は四角形の角穴列の開口部440とすることができる。また、図34に示すように可動蓋430および固定蓋440共に丸孔列の開口部430a,440aとすることもできる。
開閉機構400は図30に示すように駆動(回転)軸410と、駆動軸410の軸端に設けられた駆動ギヤ420と、駆動ギヤ420を介して駆動軸410を駆動する図示市内駆動モータとからなる。駆動軸410には駆動ギヤ420とは別に従動ギヤが設けられ、可動蓋の長手方向両端部に設けられた図示しないラックと噛み合い、可動蓋430を固定蓋440の上面で用紙搬送方向と平行な方向にスライド移動可能となっている。すなわち、駆動モータの駆動方向に応じて矢印460方向に往復動することができる。なお、駆動モータは駆動量を駆動ステップ数で制御できることから、本実施例では、ステッピングモータが使用されている。駆動モータとして他の形式のモータを使用することも可能であるが、その場合には、当該モータの形式に応じた位置制御が導入される。
図31に示した可動蓋430と固定蓋440の開口部430a,440aは、可動蓋430の開口部430aと固定蓋440の開口部440aとが重なり合った部分が減圧部30の排気口となり、可動蓋430の非開口部430bと固定蓋440開口部440aとが重なり合った部分および、可動蓋430および固定蓋440の非開口部430b,440bが重なり合った部分は閉鎖され、排気口とはならない。
図32の動作説明図では、可動蓋430と固定蓋440の相対的な位置の変化(重なりの変化)と開口部の状態を示している。
図32(a)は、可動蓋430が最も第3の排気口41側に移動し、感光体ドラム11側直近の開口部450が1つだけ開いている状態である。この場合、排気方向は図26に示した方向となり、第4の気流F4となって排気される。
図32(b)は、可動蓋430が最も反第3の排気口41側に移動し、感光体ドラム11側とは逆方向の開口部450が2つ開いている状態である。この場合、排気方向は図27に示した方向となり、第5の気流F5となって排気される。
図32(c)は、排気口440aがふさがった状態を表しており、現像装置停止時に用いる状態であって、異物等の進入を防ぐ。この状態は図25の状態に対応する。
図32(d)は、固定蓋440の開口部440aが、可動蓋430の開口部430aと重なり、全ての開口部が開いた状態である。このように全ての開口部を開放するのは、特にトナー飛散が悪い条件時や、現像装置がその寿命間近のときである。
なお、図32では、4つの状態のみ図示しているが、排気方向を分かりやすくするために、この4状態を示したもので、駆動軸410の回転角度の制御によりその開口幅も調整することができる。例えば、図32(a)のように開口部450を形成した場合、この開口部450の開口幅を制御し、当該開口部450からの排気量の調整を行うことも可能である。また、本実施例では、非開口部430b,440bに幅広の部分430b1,443b1を設け、重なり合いを制御している。
また、図35は、使用環境によるトナー帯電量推移の違いと、その影響による飛散量の違い示す図であり、同図(a)は通紙枚数とトナー帯電量との関係を、同図(b)は環境温度とトナー飛散量との関係を示している。
一般的に知られている通り、使用環境が高温高湿の場合には、湿度によりトナーの帯電量が、低湿時に比べて低くなる。そのため、二成分現像剤の場合には、トナーに十分な帯電量がないためキャリアでの拘束力が弱まり、キャリアからトナーが剥離しやすくなる。したがって、高温高湿(27℃、80%RH)と低温低湿(10℃、15%RH)とで比べると、高温高湿環境下の方が、トナー飛散量が多い傾向にある。なお、RHは相対湿度(relative humidity)である。
そこで、実施例3および4では、前記各条件を参照して排気方向と排気量を制御する。図36は、この排気方向と排気量の制御手順を示すフローチャートである。なお、この制御は、前述の画像形成装置PRの制御回路のCPUによって実行される。この制御は、印刷毎に開始され、実行される。
図36において、本制御が開始されると、まず、現在の現像装置13で出力した全印刷枚数が、所定の閾値Pより大きいかどうかを判定する(ステップS101)。この判定の結果に応じて、排気口位置を変えて、排気方向を制御する。例えば、実施例3の現像装置13においては、ステップS101で現在の出力枚数が閾値Pより小さいと判定された場合には、図26に示すように感光体ドラム側41sに排気口が形成される(ステップS102)。一方、出力枚数が閾値Pより大きいと判定された場合には、図27に示すように反感光体ドラム側41tに排気口が形成される(ステップS103)。
実施例4の場合には、前者は図32(a)の状態(ステップS102)となり、後者図32(b)の状態(ステップS103)に、それぞれ設定される。
排気方向が設定されると、出力画像の平均画像面積率を算出する。算出された平均画像面積率が、所定の閾値D以上ならば高画像ランモード(ステップS104:NO)、D未満ならば低画像モード(ステップS104:YES)と判定し、現在の開口幅に該当の増加分を加算した量に調整する。高画像モードであれば現在の開口幅を所定量増やし(ステップS106)、低画像モードであれば現在の開口幅を所定量減らす(ステップS105)。
さらに、出力枚数閾値Pの補正を行う。すなわち、高画像モードで通紙した場合の方が、低画像モードで通紙した場合よりも、フィルタ35へのトナー付着が多くなる。そこで、高画像モードでの通紙が続く場合には、ステップS101における排気方向を変更する条件となっている閾値Pが少なくなるように次紙について補正がなされる。低画像モードの場合には、閾値Pが大きくなるような補正が行われる。
次いで、使用環境について判定する。ここでは、湿度を閾値Tと比較し、使用環境が高湿と判定された場合には(ステップS107:NO)、開口幅を所定量増やし(ステップS109)、低湿の場合には(ステップS107:YES)、所定量減らす(ステップS108)。また、この判定の結果からも、ステップS101における出力枚数閾値Pを補正する。
このように実施例3および4では、通紙枚数、画像面積率、使用環境に基づいて現像装置13の排気量および排気方向を変えることにより、フィルタ35の目詰まりを最小限に抑えることができる。これによりフィルタ寿命を延ばすことができる。
なお、図36において開口幅ΔH_1(S105)、開口幅ΔH_3(ステップS108)、閾値ΔP_1(S105)、閾値ΔP_3(S108)には負の値が設定される。
本実施例4の場合も前述の実施例2と同様に、気流の排気方向と排気量を制御することが可能なので、トナー飛散を長期にわたって防止することができる。また、トナーの捕集領域を平均化することが可能となるので、フィルタ寿命を延ばすことができる。
実施例2では、フィルタの長寿命化を図るため、第3の排気口に設けた蓋の開度を制御して積極的に第1および第3の気流F1,F3を制御するようにした。これに対し、本実施例5は、フィルタのトナー捕集位置を移動させ、フィルタのトナー捕集の偏在化を防止し、平均化するようにした例である。
図37は本実施例における減圧部の概略構成を示す断面図、図38はその動作を示す説明図、図39はフィルタ目詰まりの一例を示す説明図である。
なお、現像装置13の減圧部30以外の各部は、実施例1で説明したものと同一なので、同一もしくは同一と見なすことができる各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図37において、本実施例では、第3の排気口41は省略され、フィルタカバー36は現像装置13の壁部31および現像ローラ25側の壁部31aに対して密閉された状態で上部から蓋されている。これにより開口は第1および第2の排気口34,40のみとなる。
一方、減圧部30では、当該減圧部30内に、無端ベルト状のフィルタ35とフィルタ35を回転させるための第1ないし第3のギヤ201,202,203を備えたギヤ群200が配置されている。ギヤ群200は例えば第1のギヤ201が駆動ギヤ、第2および第3のギヤ202,203が従動ギヤであり、第1のギヤ201に同期して第2および第3のギヤ202,203が回転する。フィルタ35は、減圧部30の長手方向内に収まる寸法に形成された幅広で厚みのある無端ベルト状のフィルタ部材からなる。
このフィルタ35が第1ないし第3のギヤ201,202,203に巻き掛けられている。一方、画像形成装置PRの本体側には図示しない駆動モータが設けられ、この駆動モータの駆動力が第1のギヤ201に伝達される。図38に示すように駆動モータが駆動されると、駆動モータの回転に同期して第2および第3のギヤ202,203が回転し、これらのギヤ群200の回転と同期してフィルタ35が図示矢印方向に回転する。
フィルタ35が回転すると、吸気口33を通る第1の気流F1が接するフィルタ35の面が移動し、特定の箇所に捕集したトナーが集積してトナー層を形成することがなくなる。これにより、捕集したトナーが飽和して閉塞するまでの時間が長くなり、フィルタ寿命の延命化を図ることができる。その間、現像ローラ25近傍の隙間は安定した吸い込み気流を確保することができる。
従来から使用されているフィルタ35の材質としては、主に不織布あるいは発泡ウレタンフォームなどが使用されている。フィルタ35の機能としては、トナーなどの空気中の浮遊物を捕集するが空気は通す必要がある。しかし、長期間使用していると、捕集したトナーが図40のように吸気口33に面する箇所で凝縮し、目詰まりを起こす。目詰まりした部分(トナーの積層部分T)は、トナーがフィルタ35に捕集された内部集積物T1とフィルタ表面に層としてトナーが付いている付着物T2とからなる。このような目詰まり状態になると、現像装置13の外部へ現像装置13内の空気を排出できなくなり、現像装置13の内圧が上昇する。そして、この内圧上昇が原因となって、現像ローラ25近傍の隙間からトナーが噴出し、外部に飛散してしまう。
そこで、図40および図41に示す図38の変形例では、トナーがフィルタ35に捕集され、外部に突出した前記付着物T2を掻き取ることができるようにした。そのため、この変形例では、吸気口33とフィルタ35が接する箇所のフィルタ35の回転方向下流側に付着物T2を掻き取る掻き取り部材210と掻き取られた付着物を回収する空間部として回収部220とを設けた。なお、回収部220は掻き取り部材210よりも回転方向上流側に配置され、掻き取られた付着物T2は自由落下により回収部220に掻き落とされ、貯蔵され、後に回収される。
掻き取り部材210は、いわゆるスクレーパであり、固定された掻き取り部材210にフィルタ表面を押し当て、フィルタ35が回転する駆動力により付着物T2を掻き取る。このようにフィルタ面に付着した付着物T2を掻き取ると、トナーの積層部分Tの厚さが実質的に薄くなり、内部集積物T1だけになる。その結果、第1の気流F1がトナーの積層部分Tで閉塞状態になることがなく、長期にわたって使用することができる。
本実施例の場合も、高画像ランモードと低画像ランモードを比べると、高画像ランモードの方が、トナー飛散量が多い傾向にある。これは、図16及び図17に示した関係と同様である。
また、使用環境によるトナー帯電量推移の違いと、その影響による飛散量の違いは実施例4において図35に示した通りである。すなわち、使用環境が高温高湿の場合には、湿度によりトナーの帯電量が、低湿時に比べて低くなる。そのため、二成分現像剤の場合には、トナーに十分な帯電量がないためキャリアでの拘束力が弱まり、キャリアからトナーが剥離しやすくなる。したがって、高温高湿(27℃、80%RH)と低温低湿(10℃、15%RH)とで比べると、高温高湿環境下の方が、トナー飛散量が多い傾向にある。
図42はフィルタの回転(移動)速度を変える判断条件を示す図である。同図(a)は画像面積率と通紙枚数によってフィルタの回転(移動)速度を例えば2段階に変更する例、同図(b)は湿度によってフィルタの回転(移動)速度を例えば2段階に変更する例である。
本実施例では、画像形成装置PRは、フィルタ35の回転速度のレベル(Level)を、
[遅い] Level 1 < Level 2 [早い]
の2段階持っている。回転速度の切り換えは、まず、現在の現像装置13で出力した全印刷画像の平均画像面積率Dを算出し、それが15%以上ならば高画像ランモード、15%未満ならば低画像ランモードと判断する。次に、現在の現像装置13で出力した累積印刷枚数Pを求める。高画像の場合は、Pが4万枚未満ならばまだ帯電能力が落ちていないと判断して、フィルタの回転速度をLevel1とする。一方、4万枚以上ならば、帯電能力が低下していると判断して、フィルタの回転速度をLevel2として、フィルタ回転(移動)速度を上げる(図42(a)参照)。
このように、現像装置13内がトナー飛散を生じやすい状況のときに、フィルタ35の回転速度を変えることにより、常に目詰まりのないフィルタ35を吸気口33に押し当てることが可能となる。これにより、安定したフィルタ35への気流、すなわち第1の気流F1を確保することができる。
低画像欄モードの場合は、累積印刷枚数Pの閾値を20万枚に設定し、20万枚まではフィルタ35の回転速度はLevel1で、20万枚を超えたらフィルタの回転速度はLevel2に制御する(図42(a)参照)。
また、絶対湿度Hが閾値H0よりも小さいときは、フィルタの回転速度はLevel1とし、絶対湿度Hが閾値H0よりも高ければ、フィルタの回転速度はLevel2とする(図42(b)参照)。
このように、通紙枚数、画像面積率、環境によって、フィルタ回転速度を変えることにより、フィルタ目詰まりのない現像装置となり、現像ローラ25近傍の隙間の気流を安定させることができる。
なお、前記回転(移動)速度の設定は、次のようにして行われる。
・ 予め通紙枚数、画像面積率、および環境条件を変えてフィルタ35内部におけるトナー集積物量もしくは第2の流量F2の流量低下を計測してデータ化する。
・ データ化されたデータから内部集積量とフィルタ寿命との関係、あるいは流量低下とフィルタ寿命との関係を求める。
・ 前記関係から、最もフィルタ寿命が長い速度がLevel 1あるいはLevel 2の回転(移動)速度として設定される。
この場合、外部の付着物T2は掻き取り部材210によって掻き取られるので、フィルタ35内部の集積物量が第1の気流F1の閉塞状態に関係する。
画像形成装置PRに対する小型化と高速化の要求は根強く、その実現のためには、装置内部は高密度化せざるを得ず、加えて画像形成部を高速稼動させるために画像形成部の発熱量が増加してしまう。結果として、発熱量が増加しているにもかかわらず、装置内部が密度化しているため、装置内部を効率的に冷却する必要がある。
そこで、小型で高速の画像形成装置を実現するために、図12にも示したような吸気ファン42による冷却装置が導入されている。吸気ファン42を使用した冷却装置では、ファンによって発生する気流によって装置内部を効率的に冷却することができるが、発生する気流が現像装置13から飛散するトナーを画像形成装置PR外に噴出させる要因となってしまう。
また、このような画像形成装置PRに対して、例えば、図43に示すように減圧部30に設けられた排気口41f3が現像装置13の短手方向の片側に固定されている場合、前述の図28に示したようなフィルタ35の目詰まりが生じる。これは、吸気ファン42の風量によらず、現像装置13からの最大排気量が一定であるために、吸気ファン42の風量が弱い場合でも、現像装置13内のフィルタ35には一定の最大排気量の気流(前記第3の気流F3に相当)が通過するからである。
すなわち、現像装置13からのトナー飛散が画像形成装置PRの外部に排出しにくいような場合にも、フィルタ35には一定の最大排気量の気流F3が通過し、その結果、フィルタ35が早期にトナー詰まりする。そして、このトナー詰まりにより、トナー飛散が悪化する。なお、図43は実施例6の問題点を説明するための図である。
そこで、本実施例では、吸気ファンを使用した小型の画像形成装置において外部へのトナー飛散を最小限に抑えることができるようにした。画像形成装置PRの内部構成は現像装置13を含んで実施例4に示したものと同一である。
図44は外部吸気ファンを備えた画像形成装置の側面図である。この側面図は図1に示した画像形成装置の左側面図に相当する。すなわち、本実施例に係る画像形成装置PRでは、図1において左側の側板60に外気を吸気するための第1の吸気ファン61と第2の吸気ファン62がそれぞれ2個を対として、中央部に水平に配置されている。
第1及び第2の吸気ファン61,62は、画像形成装置PRの装置内に外気を取り込むファンであり、図12に示した吸気ファン42と同様のものである。ただし、本実施例では、第1の吸気ファン61の風量の方が、第2の吸気ファン62の風量よりも多くなるように設定されている。そして、風量の異なる第1及び第2の吸気ファン61,62の駆動の組み合わせにより、冷却能力を調整可能としている。すなわち、本実施例では、第1の吸気ファン61のみを稼動させる場合、第2の吸気ファン62のみ稼動させる場合、第1及び第2の吸気ファン61を同時に稼動させる場合の3段階の冷却能力に調整することができる。
また、画像形成装置PRは、連続稼動時の温度上昇が一番大きい位置、例えば、K色の画像形成ユニット1Kの奥側に、図示しない温度センサが設けられている。この温度センサの情報に基づいて、制御回路のCPUが第1及び第2の吸気ファン61,62の稼動状態を制御する。
図45は、前記温度センサの検知情報に基づく、第1及び第2の吸気ファン61,62の稼動状態を制御したときの時間と検知された温度との関係を示す図である。同図では、横軸に画像形成装置PRの稼動時間を、縦軸に温度センサによる検知温度を取っている。
画像形成装置PRが連続印刷を開始すると、画像形成装置PRの装置内の温度は、稼働時間とともに上昇する。ここで、予め設定された第1の温度閾値TH1より温度センサによる検知温度が低い場合には、装置内の冷却能力は弱くてよいので、第2の吸気ファン62のみ稼動させる(区間M1)。次いで、連続印刷が続いていくと、冷却能力よりも発熱量の方が上回るため、装置内温度は上昇する。
温度センサによる検知温度が、第1の温度閾値TH1より高く、予め設定された第2の温度閾値TH2より低い場合には、第2の吸気ファン62のみ稼動させた場合の次に冷却能力が高くなるように、第1の吸気ファン61のみ稼動させる(区間M2)。さらに、連続印刷が続き、第1の吸気ファン61のみの稼動では装置内温度上昇が抑えられない場合、すなわち、温度センサによる検知温度が第2の温度閾値TH2よりも高くなった場合には、冷却能力を最大とする必要がある。そこで、最大冷却能力が必要な場合には、第1及び第2の吸気ファン61,62の両者を稼動させる(区間M3)。
第1及び/又は第2の吸気ファン61,62の稼動により装置内の温度が下がった場合には、前記第1の温度閾値TH1と温度センサの検知温度とを比較し、第1及び/又は第2の吸気ファン61,62の稼動状態を変える(区間M2,M1)。
このように、装置内温度に応じて第1及び第2の吸気ファン61,62の稼働状態を調整することにより、過冷却により、現像装置13からの装置内へのトナー飛散が装置外まで排出されることを防ぐことができる。
なお、本実施例では、風量の異なる第1及び第2の吸気ファン61,62を用意し、冷却能力を3段階に調整可能な構成としているが、その数や組み合わせは、これに限るものではなく、装置内の温度に応じて冷却能力が調整可能な構成であれば良い。また、本実施例では、第1及び第2の外部吸気ファン61,62の稼動状態を1つの温度センサによる検知温度により制御したが、装置内の温度状態が予測できば、これに限るものではない。
図46は、吸気ファンの風量の多寡と、装置外へのトナー飛散量の関係を表す図である。一般的に、画像形成ユニット1で冷却が必要なのは現像装置13である。稼動により発熱量が多いのは現像装置13であって、トナー固化の不具合が発生するのは、その発熱の多い現像装置13である場合が多い。そのため外部吸気ファン61,62は現像装置13が最も冷却されるような風量を有する気流とせざるを得ない。そして、その気流は冷却を目的にしているため、装置外に出す必要がある。したがって、第1及び/又は第2の吸気ファン61,62から送られる気流は、現像装置13を通過し、装置外へと向かうため、その風量が多ければ多いほど現像装置13から飛散したトナーを、装置外へと排出してしまうことになる。
図47は本実施例における現像装置の排気方向と排気量の制御手順を示すフローチャートである。この制御は実施例4と同様に、前述の画像形成装置PRの制御回路のCPUによって実行される。この制御は、印刷ごとに開始され、実行される。
また、現像装置13自体は実施例4の現像装置である。図47の制御手順では、ステップS101からステップS109までは、実施例4と同様の処理である。
そして、本実施例では、ステップS108あるいはステップS109の処理後に第1及び第2の吸気ファン61,62の風量を判定する。すなわち、第1及び/又は第2の吸気ファン61,62による風量が予め設定された閾値Wより多いと判定された場合には(ステップS110:NO)、開口幅を所定量増加し(ステップS112)、低い場合には、所定量減少させる(ステップS111)。また、この判定の結果からも、ステップS101における出力枚数閾値Pを補正する。
なお、図47においても開口幅ΔH_1(S105)、開口幅ΔH_3(S108)、開口幅ΔH_5(ステップS111)、閾値ΔP_1(S105)、閾値ΔP_3(S108)、閾値ΔP_5(S111)は負の値が設定される。
さらに、本実施例では、図45に示すように画像形成装置PRの稼動時の例について説明している。同図から分かるように第1及び/又は第2の吸気ファン61,62の稼動状態は、装置内に設けられた温度センサの検知温度に応じて制御されている。しかし、画像形成装置PRが非稼動のときにでも、必要であれば第1及び/又は第2の吸気ファン61,62は稼動される場合がある。例えば、連続出力が行われ、温度センサによる検知温度が所定の温度閾値TH2よりも高くなった直後に出力が終了し、画像形成装置PRが稼動されない場合でも、その検知温度が第2の温度閾値TH2よりも高ければ、第1及び第2の吸気ファン61,62を稼動させ、装置内を冷却する。この冷却動作は、温度センサの検知温度が第1の温度閾値TH1よりも低くなるまで継続される。
その他、特に説明しない各部は実施例4と同様に構成され、同様に機能する。
このように本実施例6では、通紙枚数、画像面積率、使用環境、及び第1及び第2の吸気ファン61,62による風量に基づいて現像装置13内の排気量及び排気方向を変えることにより、フィルタ35の目詰まりを最小限に抑えることができる。これにより、トナー飛散を長期にわたって防止することができる。
実施例6では、画像形成装置PRは、連続稼動時の温度上昇が一番大きい位置、例えば、K色の画像形成ユニット1Kの奥側に、温度センサが設けられている。そして、この温度センサの検知情報に基づいて、制御回路のCPUが第1及び第2の吸気ファン61,62の稼動状態を制御する。
この第1及び第2の吸気ファン61,62の稼動状態の制御には、現像装置13の連続出力動作を止めて、間欠動作により冷却を行う場合もある。間欠動作は、例えば、大量連続印刷により、温度センサによる検知温度T(℃)が、間欠印刷動作実行温度閾値以上となったときに現像装置13の駆動を停止させるものである。
本実施例では、このような間欠動作により要冷却部の温度上昇を防ぐのであるが、要冷却部の冷却効率が悪い構造の場合には、画像形成装置PRの非稼動時間(≒冷却時間)が長期化してしまい、その結果、急激な生産性の低下を引き起こしてしまうことがある。
そこで本実施例では、間欠印刷動作実行温度閾値を、例えば第2の閾値温度TH2とし、この第2の閾値温度TH2以上となったときに、現像装置13の駆動を停止させる間欠動作を実行するようにした。その際、印刷要求が多ページの連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を予め設定し、この設定された連続印刷ページ数PGに制限した間欠駆動(間欠印刷)動作を繰り返す。このような間欠印刷動作とすることにより、総印刷ページ数PGに対する現像装置13の停止時間が増加し、温度をそれ以上上昇させないようにし、あるいは温度を低下させることができる。
また、前記連続印刷ページ数PGに加えて間欠印刷動作時の現像装置13の駆動停止から再駆動までの最短時間Rを設定すれば、現像装置13の温度をより効率的に制御することができる。
なお、前記連続印刷ページ数PG及び最短時間Rは、実際の使用環境や使われ方に合わせて予めデータを収集し、その収集されたデータを実施例2あるいは3で説明したようなROMテーブルに記憶しておき、ROMテーブルのデータを参照して設定する。この設定は、例えばユーザが間欠動作を行うモードを選択したときにCPUが自動的に設定する。これにより、温度上昇による不具合の発生をさらに低減することができる。
その後、検知温度Tが間欠印刷動作解除温度閾値、すなわち、前記第2の温度閾値TH2未満となったときには、現像装置13の温度が十分低下したと判断できるため、それまでの連続印刷ページ数の制限を解除し、再び制限無しの連続印刷を行うようにする。
その他、特に説明しない各部は実施例6と同様に構成され、同様に機能する。
このような間欠動作を行うことにより、現像装置13内トナーの溶融・固化を防ぐことが可能となる。
また、本実施例では、間欠動作時において現像装置13が駆動停止状態にあるときには、第3の排気口41を開閉する蓋101を開放するようにした。図48は、このときの制御手順を示すフローチャートである。
この制御手順では、制御がスタートすると、まず現像装置13の駆動状況を確認する(ステップS201)。そして、現像装置13が駆動していれば、図47のフローチャートに移行し、当該フローチャートに沿った制御手順を実行する。これにより実施例6で説明した現像装置13の減圧部30の排気量及び排気方向の制御が行われる。
他方、現像装置13が駆動していない場合には、現像装置13の減圧部30に設けられた蓋101の開口幅を最大にする。これにより、現像装置13内の熱が現像装置13外に排出されやすくなるため、連続出力する際に間欠動作を行う現像装置13の冷却効率を上げることができる。その結果、間欠動作時間を短くすることが可能となり、生産性の低下を防ぐことができる。
なお、本実施例では、第2の温度閾値TH2を設定し、この第2の温度閾値TH2を基準に間欠動作の実行の是非を判定しているが、現像装置13内の温度上昇に応じた間欠動作の有無が判定できれば良いので、このような判定方法に限定されるものではない。
また、実施例6は実施例4を前提とし、本実施例7は実施例6を前提としているが、実施例3、あるいは実施例3と実施例4を組み合わせたものを前提とすることもできる。
以上のように、本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
1)本実施形態では、現像ローラ25と、現像ローラ25を収納する上ケース30a(収納ケース)と、現像ローラ25と上ケース30aとの間(ケーシングギャップ25g)から当該上ケース30a内に吸い込まれた気流を当該上ケース30a外に排気する排気口と、前記排気口の前記気流排気方向上流側に設けられ、排気される気流中のトナーを捕集するフィルタ35と、を有する現像装置13であって、前記排気口が第1及び第2の開口(第1及び第2の排気口34,40、第3の排気口41)を備え、前記第1の開口から排気される第1の排気量G1と前記第2の開口から排気される第2の排気量G2の関係が、初期状態では前者G1が後者G2より大きく、前記フィルタの目詰まりが進行するうちに、前記第2の排気量G2が前記第1の排気量G1よりも大きくなるように設定されている。この場合、前記目詰まりの進行に伴ってある時点で排気量が逆転し、逆転後、第2の排気量G2が第1の排気量G1よりも大きくなるように設定されている。
これにより、前記逆転するまではフィルタ35の第1の領域35aでトナーが捕集され、逆転後、第2の領域35bでトナーが捕集されるので、トナーがフィルタ35の全域に平均して捕集される。その結果、フィルタ寿命を延ばすことができ、メンテナンスの回数を減少若しくは抑制することができる。また、フィルタ35のトナー目詰まりを遅らせることができるので、ケーシングギャップ25gからの空気の吸い込みを長時間にわたって維持することが可能となり、外部へのトナー飛散を最小限に抑えることができる。
2)前記第1の排気量G1と前記第2の排気量G2の関係が、前記第1及び第2の開口の開口面積比によって設定されるので、開口面積比を設定するだけで、特に何の手段も設けることなく、フィルタの長寿命化及びメンテナンス回数の抑制を図ることができ、外部へのトナー飛散を最小限に抑えることが可能となる。
3)前記開口面積比を前記第2の開口を開閉する蓋101,330、可動蓋430及び固定蓋440(蓋部材)によって設定するので、簡単な構成で排気方向を変更(逆転)することが可能となり、前記1)の効果を容易に得ることができる。
4)蓋101,330、可動蓋430及び固定蓋440を開閉する駆動モータと、この駆動モータを制御するCPUとを備えているので、簡単な制御で前記1)の効果を容易に得ることができる。
5)蓋101は片持ちなので、自由端側の開口幅を制御するだけで前記1)の効果を容易に得ることができる。
6)蓋330は短手方向の中央部で長手方向に延びる軸310(軸部材)によって支持され、軸310が駆動モータ及び駆動ギヤ320によって回動され、蓋330の一方の長手方向の縁部が選択的に開閉される(感光体ドラム側41sあるいは反感光体ドラム側41tのいずれかが開放される)ので、第4及び第5の流路F4,F5の選択が可能となり、前記1)の効果を容易に得ることができる。その際、流路が3通り選択できるので、フィルタ35でより均一にトナー捕集を行うことができる。
7)蓋部材としての可動蓋430と固定蓋440と、これらの開閉する開閉機構400と、開閉機構400を制御するCPUとを備えているので、開閉機構400により可動蓋430を固定蓋440に対して相対的に移動させることができる。これにより、第1の排気量G1と第2の排気量G2の制御を簡単に行うことが可能となり、前記1)と同様の効果を奏することができる。
8)開閉機構400は、可動蓋430を固定蓋440に対して相対的にスライド移動させ、可動蓋430と固定蓋440に形成された開口部430a,440aを重ね合わせ、重ね合わせ量を制御することにより第2の開口を開閉するので、簡単な制御で前記1)と同様の効果を奏することができる。
9)CPUはフィルタ35の目詰まりの状態を例えばROMテーブルを参照して推測し、蓋101(蓋部材)の開度を設定するので、第1の排気量G1と第2の排気量G2の排出制御を精度良く行うことが可能となり、前記1)の効果を高精度で得ることができる。
10)CPUは、印刷枚数、画像面積率の高低、環境の温度及び環境の湿度に基づいて蓋部材の開度を設定するので、初期のケーシングギャップ25gからの過剰な吸い込みを防止した上で、前記1)と同様の効果を得ることができる。
なお、CPUが画像面積率の高低に応じて蓋部材の開度を設定する際、現像剤の汲み上げ量補正情報を画像面積ごとに持つようにし、この補正情報から蓋部材の開度の補正量を算出するようにすれば、汲み上げ量に応じて、フィルタ目詰まりの影響が少ない現像装置13を構成することができる。なお、現像剤の汲み上げ量補正情報を画像面積ごとに持つので、汲み上げ量変動は画像面積情報から予測することができる。
また、汲み上げ量補正情報は、前に印刷されてから次に印刷されるまでの放置時間ごとに持つようにする。これにより汲み上げ量変動は放置時間情報からを予測することができる。
また、汲み上げ量補正情報はトナー物性値ごとに持つようにする。これにより汲み上げ量変動はトナー物性情報から予測することができる。
11)現像ローラ25と、現像ローラ25を収納する上ケース30a(収納ケース)と、現像ローラ25と上ケース30aとの間(ケーシングギャップ25g)から当該上ケース30a内に吸い込まれた気流を当該上ケース30a外に排気する排気口と、排気口の気流排気方向上流側に設けられ、排気される気流中のトナーを捕集するフィルタ35と、を有する現像装置13であって、前記フィルタ35を回転させる駆動モータ及びギヤ群200(駆動手段)と、駆動モータ手段を制御するCPUと、を備えているので、フィルタ35の捕集位置を移動させることによりトナー捕集の偏在を防止し、平均化した状態でトナー捕集が可能となる。これにより前記1)と同様の効果を得ることができる。
12)駆動手段によって回転駆動されるフィルタ35の表面に付着したトナーを掻き取る掻き取り部材210(掻き取り手段)と、掻き取り部材210によって掻き取られたトナーを貯蔵する回収部220(貯蔵手段)と、を備えているので、フィルタ35の表面に付着したトナー層の厚みが増加することがない。これによりフィルタ35のトナー捕集機能を長く発揮することが可能となり、前記1)と同様の効果を得ることができる。
13)CPUは、印刷枚数、画像面積率の高低、環境の温度及び環境の湿度のいずれかに基づいてフィルタ35の移動速度を変更するので、経時のケーシングギャップ25gからの空気の吸い込みの安定化を図ることが可能となる。これにより前記1)と同様の効果を得ることができる。
14)前記1)から10)に示した現像装置13と、前記現像装置13が内部に設けられた画像形成装置PRと、前記画像形成装置PR内に外気を導入し、吸い込み風量の異なる複数の吸気ファン61,62と、画像形成装置PR内の温度を検知する図示しない温度センサと、前記温度センサによって検知された検知温度に基づいて前記複数の吸気ファン61,62の駆動の組み合わせを選択し、多段階の風量を設定するCPU(風量制御手段)と、を備えているので、画像形成装置PR内の温度に応じて冷却のための風量を容易に調整することができる。また、過冷却により、現像装置13からの装置内へのトナー飛散が装置外まで排出されることを防ぐことができる。
15)前記検知手段の検知温度に応じて前記現像装置の駆動と非駆動を設定するCPU(間欠駆動制御手段)を備え、間欠駆動制御手段は、連続印刷ページ数PGを予め設定し、この設定された連続印刷ページ数PGに制限して前記現像装置の間欠駆動を繰り返すので、総印刷ページ数PGに対する現像装置13の停止時間が増加し、温度をそれ上昇させない、あるいは温度を低下させることが可能となる。
また、前記連続印刷ページ数PGに加えて間欠駆動(間欠印刷)動作時の現像装置13の駆動停止から再駆動までの最短時間Rを設定することもできる。これにより、現像装置13の温度をより効率的に制御することが可能となる。
16)前記3)から10)に示した現像装置13と、前記現像装置13が内部に設けられた画像形成装置PRと、前記画像形成装置PR内に外気を導入し、吸い込み風量の異なる複数の吸気ファン61,62と、前記吸気ファン61,62の風量が多い場合には、前記蓋101の開口量を大きくし、前記吸気ファン61,62の風量が少ない場合には、前記蓋101の開口量を小さくするCPU(開口制御手段)と、を備えたので、現像装置13内の排気量及び排気方向を変えることにより、フィルタ35の目詰まりを最小限に抑えることができる。
17)前記16)に示した画像形成装置PRにおいて、前記CPU(開口制御手段)は前記現像装置13が駆動停止の状態にあるときに前記開口量を最大とするので、現像装置13内の熱が現像装置13外に排出されやすくなり、連続出力による現像装置13の温度上昇を防ぐ間欠動作時の現像装置13の冷却効率を上げることができる。
なお、前記実施形態の効果では、当該効果を奏するための実施形態の構成に符号を付し、特許請求の範囲における構成と対応づけている。しかし、特許請求の範囲の構成が前記実施形態に限定されるものでないことは当然のことである。
すなわち、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
10 プロセスカートリッジ
13 現像装置
25 現像ローラ
25g ケーシングギャップ
30a 上ケース
34 第1の排気口
35 フィルタ
35a 第1の領域
35b 第2の領域
40 第2の排気口
41 第3の排気口
61 第1の吸気ファン
62 第2の吸気ファン
101,330 蓋
200 ギヤ群
210 掻き取り部材
220 回収部
310 軸
320 駆動ギヤ
400 開閉機構
430 可動蓋
430a,440a 開口部
440 固定蓋
F1 第1の気流
F2 第2の気流
F3 第3の気流
F4 第4の気流
F5 第5の気流
G1 第1の排気量
G2 第2の排気量
PG 連続印刷ページ数
PR 画像形成装置
特開平10−3220号公報 特開2009−223075号公報

Claims (20)

  1. 現像ローラと、
    前記現像ローラを収納する収納ケースと、
    前記現像ローラと前記収納ケースとの間から当該収納ケース内に吸い込まれた気流を当該収納ケースの外に排気する排気口と、
    前記排気口の前記気流排気方向上流側に設けられ、排気される気流中のトナーを捕集するフィルタと、
    を有する現像装置であって、
    前記排気口が第1及び第2の開口を備え、
    前記第1の開口から排気される第1の排気量と前記第2の開口から排気される第2の排気量との関係が、初期状態では前記第1の排気量が前記第2の排気量より大きく、前記フィルタの目詰まりが進行するうちに、前記第2の排気量が前記第1の排気量よりも大きくなるように設定されていること
    を特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置であって、
    前記関係が、前記第1及び第2の開口の開口面積比によって設定されること
    を特徴とする現像装置。
  3. 請求項2に記載の現像装置であって、
    前記開口面積比が、前記第2の開口を開閉する蓋部材によって設定されること
    を特徴とする現像装置。
  4. 請求項3に記載の現像装置であって、
    前記蓋部材を開閉する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項4に記載の現像装置であって、
    前記蓋部材が片持ちであって、前記蓋部材の一方が前記駆動手段によって開閉されること
    を特徴とする現像装置。
  6. 請求項4に記載の現像装置であって、
    前記蓋部材は短手方向の中央部で長手方向に延びる軸部材によって支持され、
    前記軸部材が前記駆動手段によって回動され、前記蓋部材の一方の長手方向の縁部が選択的に開閉されること
    を特徴とする現像装置。
  7. 請求項3に記載の現像装置であって、
    前記蓋部材を開閉する駆動手段と、
    前記駆動手段により駆動され、相対的に移動可能な複数の前記蓋部材と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項7に記載の現像装置であって、
    前記駆動手段は、前記蓋部材を相対的にスライド移動させ、
    前記制御手段は、前記蓋部材に形成された開口部を重ね合わせ、その量を制御すること
    により前記第2の開口を開閉すること
    を特徴とする現像装置。
  9. 請求項4ないし8のいずれか1項に記載の現像装置であって、
    前記制御手段は前記フィルタの目詰まりの状態を推測して前記蓋部材の開度を設定すること
    を特徴とする現像装置。
  10. 請求項4ないし9のいずれか1項に記載の現像装置であって、
    前記制御手段は、印刷枚数、画像面積率の高低、環境の温度及び環境の湿度のいずれかに基づいて前記蓋部材の開度を設定すること
    を特徴とする現像装置。
  11. 現像ローラと、
    前記現像ローラを収納する収納ケースと、
    前記現像ローラと前記収納ケースとの間から当該収納ケース内に吸い込まれた気流を当該収納ケース外に排気する排気口と、
    前記排気口の前記気流排気方向上流側に設けられ、排気される気流中のトナーを捕集するフィルタと、
    を有する現像装置であって、
    前記フィルタを回転させる駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項11に記載の現像装置であって、
    前記駆動手段によって回転駆動される前記フィルタの表面に付着したトナーを掻き取る掻き取り手段と、
    前記掻き取り手段によって掻き取られたトナーを貯蔵する貯蔵手段と、
    を備えていることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項11又は12に記載の現像装置であって、
    前記制御手段は、印刷枚数、画像面積率の高低、環境の温度及び環境の湿度のいずれかに基づいて前記フィルタの移動速度を変更すること
    を特徴とする現像装置。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の現像装置を備えていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  15. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の現像装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の現像装置を有する画像形成装置であって、
    前記画像形成装置内に外気を導入し、吸い込み風量の異なる複数の吸気ファンと、
    前記装置内の温度を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知温度に基づいて前記複数の吸気ファンの駆動の組み合わせを選択し、多段階の風量を設定する風量制御手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項16に記載の画像形成装置であって、
    前記検知手段の検知温度に応じて前記現像装置の駆動と非駆動を設定する間欠駆動制御手段を備え、
    前記間欠駆動制御手段は、連続印刷ページ数を予め設定し、この設定された連続印刷ページ数に制限して前記現像装置の間欠駆動を繰り返すこと
    を特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項3ないし10のいずれか1項に記載の現像装置を有する画像形成装置であって、
    前記画像形成装置内に外気を導入し、吸い込み風量の異なる複数の吸気ファンと、
    前記吸気ファンの風量が多い場合には、前記蓋部材の開口量を大きくし、前記吸気ファンの風量が少ない場合には、前記蓋部材の開口量を小さくする開口制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項18に記載の画像形成装置であって、
    前記開口制御手段は前記現像装置が駆動停止の状態にあるときに前記開口量を最大とすること
    を特徴とする画像形成装置。
  20. 現像ローラと、
    前記現像ローラを収納する収納ケースと、
    前記現像ローラと前記収納ケースとの間から当該収納ケース内に吸い込まれた気流を当該収納ケース外に排気する第1及び第2の排気口と、
    前記第1及び第2の排気口の前記気流排気方向上流側に設けられ、排気される気流中のトナーを捕集するフィルタと、
    を有する現像装置のトナー捕集方法であって、
    前記第1の開口から排気される第1の排気量を、初期状態では前記第2の開口から排気される第2の排気量よりも大きくして排気する第1の工程と、
    前記フィルタの目詰まりの進行に伴って、前記第1の排気量が前記第2の排気量よりも小さくなるようにして排気する第2の工程と、
    を備えたことを特徴とする現像装置のトナー捕集方法。
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