JP2014129166A - 記録装置、及び、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧部材を利用してトレイにおける記録媒体の整列性の悪化を効果的に抑制する。
【解決手段】プリンタのコントローラは、用紙Pがトレイに排出される前に搬送部による搬送動作を一時停止させる処理として、第1停止処理及び第2停止処理を実行可能である。第1停止処理は、移動部45により第1アーム41を第1位置に配置し、且つ、ローラ対28に挟持された用紙Pが第1アーム41に接触した状態で搬送動作を一時停止させる処理である。第2停止処理は、移動部45により第1アーム41を第2位置に配置し、且つ、用紙Pがローラ対28に挟持された状態で搬送動作を一時停止させる処理である。第1アーム41が第2位置にあるときの間隔D2は、第1アーム41が第1位置にあるときの間隔D1よりも大きい。第2停止処理において、第1アーム41は用紙Pに接触しない。
【選択図】図5

Description

本発明は、記録媒体に画像を記録する記録装置、及び、これに用いられるプログラムに関する。
記録装置において、記録媒体をトレイに向けて押圧するための押圧部材を有するものが知られている(特許文献1参照。「排紙押え部材6」が押圧部材に対応する)。特許文献1において、押圧部材は、トレイに排出された記録媒体の後端を押さえる。これにより、記録媒体にカールが生じていても、当該記録媒体の後端が次にトレイに排出される記録媒体の先端に接触せず、トレイにおける記録媒体の整列性の悪化が抑制される。
特開2003−252511号公報(段落0038等)
特許文献1では、記録媒体の先端部分のカールを矯正する必要性について何ら示されていない。記録媒体の先端部分がカールしたまま当該記録媒体がトレイに排出されると、トレイにおける記録媒体の整列性が悪化し得るため、記録媒体の先端部分のカールを矯正する必要がある。
本願発明者は、押圧部材を利用して、記録媒体の先端部分のカールを矯正する構成を考案した。当該構成は、記録媒体がトレイに排出される前に、押圧部材を記録媒体の先端部分に接触させた状態で搬送動作を一時停止させる停止処理を行うというものである。停止処理を行うことで、記録媒体の先端部分が癖付けされ、先端部分のカールが矯正される。本願発明者は、当該構成による整列性の悪化抑制効果について検討し、下記の課題を見出した。
具体的には、記録媒体の腰の程度に関わらず一律に上記停止処理を行うと、却って整列性が悪化する場合があることを見出した。例えば、腰がない記録媒体について上記停止処理を行うと、記録媒体の先端部分が押圧部材の押圧力によって過度に湾曲してしまい、トレイに排出される際に先端部分がトレイ又はトレイに支持された記録媒体に衝突して折れ曲がってしまう場合があることを見出した。
本発明の目的は、押圧部材を利用してトレイにおける記録媒体の整列性の悪化を効果的に抑制することができる、記録装置、及び、プログラムを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の第1観点によると、記録媒体に画像を記録するための記録部と、前記記録部によって画像が記録された記録媒体が排出されるトレイと、前記トレイに排出される記録媒体を挟持する挟持部材を含み、前記記録部によって画像が記録された記録媒体を前記トレイに向けて搬送するための搬送部と、前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記トレイに向けて排出される排出方向と交差する方向に延在し、前記挟持部材に挟持されている記録媒体を前記トレイに向けて押圧するための押圧部材と、前記押圧部材が第1位置及び前記挟持部材による記録媒体の挟持点と前記押圧部材との間隔が前記第1位置よりも大きい第2位置を選択的に取り得るように、前記押圧部材を移動させる移動部と、前記搬送部及び前記移動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記移動部により前記押圧部材を前記第1位置に配置し、且つ、前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記押圧部材に接触した状態で前記搬送部による搬送動作を一時停止させる第1停止処理と、前記移動部により前記押圧部材を前記第2位置に配置し、且つ、記録媒体が前記挟持部材に挟持された状態で前記搬送動作を一時停止させる第2停止処理とを実行可能であることを特徴とする、記録装置が提供される。
本発明の第2観点によると、記録媒体に画像を記録するための記録部と、前記記録部によって画像が記録された記録媒体が排出されるトレイと、前記トレイに排出される記録媒体を挟持する挟持部材を含み、前記記録部によって画像が記録された記録媒体を前記トレイに向けて搬送するための搬送部と、前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記トレイに向けて排出される排出方向と交差する方向に延在し、前記挟持部材に挟持されている記録媒体を前記トレイに向けて押圧するための押圧部材と、前記押圧部材が第1位置及び前記挟持部材による記録媒体の挟持点と前記押圧部材との間隔が前記第1位置よりも大きい第2位置を選択的に取り得るように、前記押圧部材を移動させる移動部と、前記搬送部及び前記移動部を制御する制御部と、を備えた記録装置において、前記移動部により前記押圧部材を前記第1位置に配置し、且つ、前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記押圧部材に接触した状態で前記搬送部による搬送動作を一時停止させる第1停止処理と、前記移動部により前記押圧部材を前記第2位置に配置し、且つ、記録媒体が前記挟持部材に挟持された状態で前記搬送動作を一時停止させる第2停止処理とを実行可能に、前記制御部を機能させることを特徴とする、プログラムが提供される。
上記第1及び第2観点によれば、第1停止処理により、記録媒体の先端部分(上記排出方向の下流側の端部)のカールを効果的に矯正することができる。第2停止処理により、トレイに排出される記録媒体の折れ曲がりを抑制することができる。このように、制御部が、一律に第1停止処理を行うのではなく、第1停止処理及び第2停止処理を実行可能であることにより、押圧部材を利用してトレイにおける記録媒体の整列性の悪化を効果的に抑制することができる。
前記第2停止処理において、前記押圧部材が記録媒体に接触しなくてよい。この場合、トレイに排出される記録媒体の折れ曲がりをより確実に抑制することができる。
前記制御部は、記録媒体の坪量、記録媒体の目の方向、記録媒体のサイズ、記録媒体の前記第1停止処理が行われるときに前記挟持点よりも前記排出方向の下流側に配置される端部領域におけるドット数、前記端部領域における記録剤の量、及び、環境湿度の少なくともいずれかに基づいて、前記第1停止処理及び前記第2停止処理のいずれを実行するかを判断する第1判断処理を行ってよい。この場合、トレイにおける記録媒体の整列性の悪化をより効果的に抑制することができる。
前記制御部は、前記第1判断処理において、記録媒体の坪量が所定の坪量よりも小さい場合、記録媒体の目の方向が所定の方向と異なる場合、記録媒体のサイズが所定のサイズよりも大きい場合、前記端部領域におけるドット数が所定の数よりも多い場合、前記端部領域における記録剤の量が所定の量よりも多い場合、及び、前記環境湿度が所定の湿度よりも高い場合、の少なくともいずれかの場合に前記第2停止処理を実行すると判断してよい。
前記制御部は、記録媒体の坪量が前記所定の坪量よりも小さいか否か、記録媒体の目の方向が前記所定の方向と異なるか否か、記録媒体のサイズが前記所定のサイズよりも大きいか否か、前記端部領域におけるドット数が前記所定の数よりも多いか否か、前記端部領域における記録剤の量が前記所定の量よりも多いか否か、及び、前記環境湿度が前記所定の湿度よりも高いか否か、の少なくともいずれかに応じて評価値を導出する導出処理を行い、前記第1判断処理において、前記評価値が基準値未満の場合、前記第1停止処理を実行すると判断し、前記評価値が前記基準値以上の場合、前記第2停止処理を実行すると判断してよい。
前記制御部は、記録媒体の第1面及び前記第1面とは反対側の第2面の両方の面に画像が記録されるか否かを判断する第2判断処理を行い、前記第2判断処理において前記両方の面に画像が記録されると判断した場合、前記両方の面についての、前記端部領域におけるドット数、及び、前記端部領域における記録剤の量の少なくともいずれかに基づいて、前記第1判断処理を行ってよい。これにより、両面記録の場合にも適切に対応することができる。
前記押圧部材は、前記排出方向と交差する方向に延在する軸から突出した第1アームであり、前記移動部は、前記軸を回転させてよい。この場合、比較的簡素な構成で押圧部材を移動させることができる。
前記第1アームは、記録媒体の前記排出方向と直交する方向の一端及び他端に接触する位置に配置されてよい。この場合、記録媒体の先端部分において、当該一端及び他端が第1アームによって押圧されることで、カールをより効果的に矯正することができる。
本発明に係る記録装置は、前記軸から突出した第2アームをさらに備え、前記移動部は、前記第2アームを移動させることによって、前記軸を回転させてよい。この場合、比較的簡素な構成で押圧部材を移動させることができる。
前記第1アームは、前記トレイに支持された記録媒体の量に応じて移動し、本発明に係る記録装置は、前記軸から突出した第3アームと、前記第3アームの位置に応じた信号を出力するセンサと、をさらに備え、前記制御部は、前記センサからの信号に基づいて、前記トレイに支持された記録媒体の量を判断する第3判断処理を行ってよい。この場合、制御部は、第3判断処理において、センサからの信号(換言すると、第3アーム及び第1アームの位置)に基づいて、トレイに支持された記録媒体の量を判断する。このように第3判断処理に用いられる第1アームを利用してカール矯正効果(ひいては整列性の悪化抑制効果)を得ることができるため、カール矯正のための部材を別途設ける必要がなく、装置構成の簡素化が実現される。
前記搬送部は、前記記録部と対向する対向位置から前記挟持部材まで延びる搬送経路に沿って記録媒体を搬送し、前記搬送部による搬送方向に関して、前記搬送経路の長さが記録媒体の長さよりも短くてよい。この場合、装置の小型化が実現される。また、このように搬送経路が比較的短い場合、停止処理の際に記録媒体が記録部に接触するのを回避すべく、記録媒体の後端が対向位置よりも搬送方向の下流側に配置された状態で停止処理を行うと、自ずと記録媒体の先端部分が挟持部材よりも排出方向の下流側に突出し、押圧部材の押圧力によって記録媒体の先端部分が過度に湾曲する問題が生じ得る。しかし本発明によれば、当該問題を軽減することができる。
前記制御部は、記録媒体の前記搬送部による搬送方向の上流側の端部が前記記録部と対向する対向位置を通過した後に、前記第1停止処理及び前記第2停止処理のいずれかを実行してよい。この場合、各停止処理の際に記録媒体が記録部に接触するのを回避することができる。
前記記録部は、液体を吐出するための複数の吐出口が形成された吐出面を有してよい。このように液体を用いて記録を行う場合、記録媒体の水分含有量が多くなり、記録媒体にカールが生じ易い。しかし本発明によれば、カールを効果的に矯正することができる。
本発明によると、制御部が、一律に第1停止処理を行うのではなく、第1停止処理及び第2停止処理を実行可能であることにより、押圧部材を利用してトレイにおける記録媒体の整列性の悪化を効果的に抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット式プリンタを示す斜視図である。 プリンタの内部を示す側面図である。 押圧部を示す斜視図である。 トレイに支持された用紙の量に応じて第1アームが揺動する状態を示す側面図である。 (a)は、第1アームが第1位置に配置された状態を示す側面図である。(b)は、第1停止処理が行われている状態を示す側面図である。(c)は、第1アームが第2位置に配置された状態を示す側面図である。(d)は、第2停止処理が行われている状態を示す側面図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 プリンタのコントローラが実行するメインルーチンを示すフロー図である。 図7の停止処理選択ルーチンを示すフロー図である。 (a)は、用紙に定められたブロックを示す図である。(b)は、用紙に定められた評価領域を示す図である。 (a)は、評価値の導出に用いられるテーブルの一例である。(b)は、基準値を示すテーブルの一例である。 評価領域における液体−カール相関情報の一例を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、本発明の一実施形態に係るインクジェット式プリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、図1に示すように、直方体形状の筐体1aを有する。筐体1aの天板上部には、トレイ1eが設けられている。また、筐体1aの上部には、トレイ1eに用紙Pを排出するための排出口1b(図2参照)が形成されている。筐体1aにおける排出口1bの近傍に、押圧部40が設けられている。筐体1aの内部空間には、コントローラ100、2つのヘッド10a,10b、2つのプラテン60、湿度センサ70S、搬送部50、及び給紙ユニット1cが収容されている。筐体1aの内部空間には、図2に太矢印で示すように、給紙ユニット1cからトレイ1eに向けて、用紙Pの搬送経路が形成されている。
筐体1aには、ヘッド10aに供給される前処理液を貯留したカートリッジ(図示略)、及び、ヘッド10bに供給されるブラックインクを貯留したカートリッジ(図示略)が着脱可能に設けられている。前処理液は、インクの滲みや裏抜けを防止する機能、インクの発色性や速乾性を向上させる機能等を有する液体である。以下、前処理液及びブラックインクを「液体」と総称することがある。各カートリッジは、チューブ等を介して対応するヘッド10a,10bと接続され、当該ヘッド10a,10bに液体を供給する。
ヘッド10a,10bは、互いに同じ構造であって、主走査方向に長尺な略直方体形状を有するラインヘッドである。ヘッド10a,10bの下面は、液体を吐出するための複数の吐出口が形成された吐出面10xである。ヘッド10a,10bの内部には、カートリッジから供給された液体が吐出口に至るまでの流路が形成されている。ヘッド10a,10bは、副走査方向に互いに離隔し、ホルダ3を介して筐体1aに支持されている。ホルダ3は、吐出面10xとプラテン60の表面60xとの間に記録に適した所定の間隙が形成されるように、ヘッド10a,10bを支持している。
プラテン60は、ヘッド10a,10b毎に設けられている。各プラテン60は、平板部材であり、各ヘッド10a,10bの吐出面10xと鉛直方向に対向する位置(対向位置)に配置されている。
湿度センサ70Sは、ヘッド10a,10bの間に配置されており、環境湿度を示す信号をコントローラ100に出力する。
給紙ユニット1cは、給紙トレイ20及び給紙ローラ21を有する。給紙トレイ20は筐体1aに対して副走査方向に着脱可能である。給紙トレイ20は、上面が開口した箱であり、複数の用紙Pを収容可能である。給紙ローラ21は、コントローラ100による制御の下、給紙モータ1cM(図6参照)の駆動により回転し、給紙トレイ20内で最も上方にある用紙Pを送り出す。
搬送部50は、用紙Pの搬送経路を画定している。搬送経路は、通常搬送に係る経路R1,R2,R3、及び、再搬送に係る経路T1,T2,T3を含む。搬送部50は、経路R1〜R3,T1〜T3を画定する下記の構成要素、及び、搬送モータ50M(図6参照)を有する。
経路R1は、給紙ユニット1cからヘッド10aの対向位置まで延びる、主走査方向から見てU字状に湾曲した経路であり、ガイド31a、ローラ対22、ガイド31b、ローラ対23、ガイド31c、及びローラ対24によって画定されている。経路R2は、2つのヘッド10a,10bの対向位置を通る経路であり、ガイド32a、抑えローラ33、及びローラ対25によって画定されている。経路R3は、ヘッド10bの対向位置からローラ対28まで延びる、主走査方向から見てU字状に湾曲した経路であり、ガイド32b,33a,33b、抑えローラ35、及びローラ対26,27,28によって画定されている。経路R1〜R3は全体として逆S字状となっている。対向位置は、プラテン60上における吐出面10xと対向する位置であり、ヘッド10a,10bによって画像が記録される位置である。
なお、本実施形態のプリンタ1は、レター、A4、及びリーガルの3種類のサイズの用紙Pへの記録が可能である。経路R3の搬送方向に関する長さは、上記3種類のうち長手方向の長さが最も大きいリーガルの長さよりも、短い。
経路T1は、鉛直方向下向きの経路であり、ガイド95a及びローラ対96によって画定されている。経路T2は、経路R2とは逆向きの経路であり、ガイド95b及びローラ対97によって画定されている。経路T3は、経路R1の途中部に至る斜め上向きの経路であり、ガイド95cによって画定されている。
ガイド31a〜31c,32a,32b,33a,33b,95a〜95cは、用紙Pを案内するための案内面を有する部材である。ローラ対22〜28,96,97は、それぞれ、コントローラ100による制御の下、搬送モータ50Mの駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラの回転に伴って回転する従動ローラとからなる。ローラ対22〜28,96,97は、それぞれ、当該ローラ対を構成する駆動ローラと従動ローラとの間に用紙Pを挟持し、駆動ローラの回転により用紙Pを搬送する。
コントローラ100による制御の下、給紙トレイ20から送り出された用紙Pは、経路R1,R2に沿って移動し、経路R2において表面60xに支持されつつヘッド10a,10bの真下(対向位置)を順次通過する。このときヘッド10a,10bが駆動し、吐出口から用紙Pに向けて液体が吐出されることで、用紙Pに画像が記録される。その後用紙Pは、用紙Pの表面に画像が記録される片面記録の場合、経路R3に沿って移動し、排出口1bを通ってトレイ1eに排出される。用紙Pの表面及び裏面の両方に画像が記録される両面記録の場合、用紙Pは、用紙Pの後端(搬送部50による用紙Pの搬送方向(以下、単に「搬送方向」と称す。)の上流側の端部)がローラ対28に挟持されているときにローラ対27,28の回転方向を反転させることで、経路R3から経路T1に向かう。そして用紙Pは、経路T1〜T3を通って経路R1の途中部に送り込まれ、再び経路R2を通る際に裏面に画像が記録された後、経路R3に沿って移動し、排出口1bを通ってトレイ1eに排出される。
用紙Pの表面は、給紙トレイ20内で下方を向く面であり、用紙Pの裏面は、給紙トレイ20内で上方を向く面である。
トレイ1eは、傾斜部材1e1、鉛直部材1e2、及びストッパ1eSを含む。
傾斜部材1e1は、筐体1aの上壁からなり、水平面に対して傾斜した傾斜面1e1aを有する。傾斜面1e1aは、ローラ対28に挟持された用紙Pがトレイ1eに向けて排出される方向(以下、「排出方向」と称す。)Xの下流側に向かって上昇している。排出方向Xは、ローラ対28を構成する2つのローラの共通接線を通る。
鉛直部材1e2は、傾斜面1e1aよりも排出方向Xの上流側において鉛直方向に立設されており、用紙Pの後端を支持する支持面1e2aを有する。鉛直部材1e2の裏面(支持面1e2aとは反対側の面)は、ガイド33a,33bの一部を構成している。
ストッパ1eSは、矩形状のプレートであり、傾斜面1e1aよりも排出方向Xの下流側において、板面が鉛直方向及び主走査方向に延在するように、立設されている。ストッパ1eSは、用紙Pがトレイ1eに排出される際に傾斜面1e1a外に飛び出すのを防止する機能を有する。
次いで、押圧部40について説明する。
押圧部40は、図3に示すように、軸40x、第1アーム41、第2アーム42、及び第3アーム43を含む。第3アーム43には、満載センサ43Sが取り付けられている。軸40xは、円柱状であり、主走査方向(排出方向Xと交差する方向)に延在している。第1アーム41は、1つのセンターアーム41a、及び、2つのサイドアーム41bを含む(以下、これら3つのアーム41a,41bを第1アーム41と総称する場合がある)。各アーム41a,41b,42,43は、細長い板状の部材であり、板面が主走査方向に延在するように、軸40xから突出している。アーム41a,41b,42,43は、軸40xの回転に伴い、軸40xを中心として共に揺動する。
センターアーム41aは、軸40xの主走査方向中央に配置されている。一対のサイドアーム41bは、それぞれ、軸40xの主走査方向中央から軸40xの主走査方向一端及び他端に向かって離隔した位置であって、用紙Pの幅方向(排出方向Xと直交する方向)の一端及び他端に接触する位置に、配置されている。第2アーム42及び第3アーム43は、それぞれ、軸40xの主走査方向一端及び他端の近傍に配置されている。
センターアーム41a及び一対のサイドアーム41bは、軸40xから互いに同じ方向に突出している。第2アーム42及び第3アーム43は、軸40xから互いに同じ方向に突出している。第1アーム41を構成するアーム41a,41bと、第2アーム42及び第3アーム43とでは、軸40xからの突出方向が異なる。
アーム41a,41b,42,43のうち、軸40xからの突出長さは、センターアーム41aが最も長く、その次にサイドアーム41bが長く、第2アーム42及び第3アーム43が最も短い。一対のサイドアーム41bの軸40xからの突出長さは互いに同じであり、第2アーム42及び第3アーム43の軸40xからの突出長さは互いに同じである。センターアーム41aの先端(軸40xに固定された端部とは反対側の端部)は、上向きに湾曲している。
アーム41a,41b,42,43のうち、第1アーム41を構成するアーム41a,41bが、排出方向Xと交差する方向に延在し、ローラ対28に挟持されている用紙Pをトレイ1eに向けて押圧する。即ち、第1アーム41は、トレイ1eにおける用紙Pの整列性の悪化を抑制する機能を有する。特に、一対のサイドアーム41bは、それぞれ、用紙Pの幅方向の一端及び他端に接触可能であり、用紙Pのカールを矯正する機能を有する。
また、第1アーム41は、トレイ1eに支持された用紙Pの量に応じて揺動する(図4参照)。
なお、図4では、第1アーム41を構成するアーム41a,41bのうち、センターアーム41aのみが示されているが、一対のサイドアーム41bも軸40xからセンターアーム41aと同じ方向に突出している。図5(a)〜(d)においても同様である。
第1アーム41は、トレイ1eに所定量の用紙Pが支持されたときに傾斜面1e1a上の最上位の用紙Pに接触し、さらに用紙Pが排出されると、傾斜面1e1a上の最上位の用紙Pに接触しながら、軸40xを中心として矢印Y方向に揺動する。図4において、破線は、第1アーム41の初期位置を示し、実線は、トレイ1eに最大量の用紙Pが支持されたときの第1アーム41の位置を示す。
満載センサ43Sは、発光部及び発光部と対向して配置された受光部を有し、発光部が発した光を受光部が受光したときにON信号、受光しないときにOFF信号を、コントローラ100に出力する。第1アーム41が初期位置(図4において破線で示す位置)にあるとき、発光部が発した光は、第3アーム43によって遮られ、受光部によって受光されないため、満載センサ43SはOFF信号を出力する。第1アーム41が図4において実線で示す位置にあるとき、発光部が発した光は、第3アーム43によって遮られることなく、受光部によって受光されるため、満載センサ43SはON信号を出力する。コントローラ100は、満載センサ43Sから所定時間以上ON信号を受信した場合、トレイ1eに最大量の用紙Pが支持されたと判断する。
さらに、第1アーム41は、図5(a),(c)に示す移動部45により、移動可能である。
移動部45は、図5(a),(c)に示すように、支持部46及びソレノイド47を含む。支持部46は、第2アーム42を支持している。ソレノイド47のプランジャは、支持部46における第2アーム42を支持する面とは反対側の面に固定されている。ソレノイド47の駆動によりプランジャが伸縮すると、支持部46が主走査方向に移動すると共に、第2アーム42が軸40xを中心として揺動する。このとき、軸40xが回転し、第2アーム42以外のアーム41,43も軸40xを中心として揺動する。これにより、図5(b),(d)に示すように、排出方向Xに関するローラ対28による用紙Pの挟持点P1と第1アーム41との間隔D1,D2が変化する。
図5(a),(b)に示す第1アーム41の位置は、互いに同じであり、この位置を第1位置と称す。図5(c),(d)に示す第1アーム41の位置は、互いに同じであり、この位置を第2位置と称す。第1アーム41が第2位置にあるときの間隔D2は、第1アーム41が第1位置にあるときの間隔D1よりも大きい。初期位置(図4において破線で示す位置)は、第1位置と同じであり、トレイ1eに最大量の用紙Pが支持されたときの第1アーム41の位置(図4において実線で示す位置)は、第1位置と第2位置との間にある。
また、第1アーム41は、用紙Pがトレイ1eに排出される際に、用紙Pによって押し上げられ、図4において実線で示す位置よりも上方に移動する。このとき、ソレノイド47は駆動されず、移動部45は図5(a)に示す状態にあるが、ローラ対28に挟持されつつトレイ1eに向けて搬送されてきた用紙Pが、第1アーム41に接触し、第1アーム41を押し上げる。用紙Pは、第1アーム41に接触して第1アーム41を押し上げた後、ストッパ1eSに向かう。そして用紙Pは、先端(搬送方向の下流側の端部)がストッパ1eSに接触した後に落下し、傾斜面1e1a又は傾斜面1e1aに配置された用紙P上を滑りながら移動し、後端が支持面1e2aに接触したときに静止する。
次いで、コントローラ100について説明する。
コントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory:不揮発性RAMを含む)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit )、I/F(Interface)、I/O(Input/Output Port)等を有する。ROMには、CPUが実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。RAMには、プログラム実行時に必要なデータ(画像データ等)が一時的に記憶される。ASICでは、画像データの書き換え、並び替え等(例えば、信号処理や画像処理)が行われる。I/Fは、外部装置(プリンタ1に接続されたPC等)500とのデータ送受信を行う。I/Oは、各種センサの検知信号の入力/出力を行う。なお、コントローラ100がASICを含まず、CPUが実行するプログラム等により画像データの書き換え、並び替え等が行われてもよい。
フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記憶媒体に保存されたプログラムが、ROMにインストールされ、CPUで実行されることにより、コントローラ100の各機能部100a〜100c(図6参照)が実現される。各機能部100a〜100cについては、以下に述べるコントローラ100が実行する制御内容に関する記述の中で、説明する。
次いで、コントローラ100が実行する制御内容について説明する。
先ず、コントローラ100は、図7に示すように、外部装置500から記録指令を受信したか否かを判断する(F1)。コントローラ100は、記録指令を受信していない場合(F1:NO)、当該ステップF1を繰り返す。コントローラ100は、記録指令を受信した場合(F1:YES)当該記録指令に含まれるデータ(画像データ、用紙Pの坪量(厚み)を示すデータ、用紙Pの目の方向を示すデータ、用紙Pのサイズを示すデータ等)、及び、湿度センサ70Sから受信した信号が示す環境湿度のデータを、RAMに記憶する(F2)。記録指令に含まれる上記データは、用紙P毎に異なるものである。
その後、コントローラ100は、用紙P毎に、図8に示す停止処理選択ルーチン(第1判断処理)を実行する(F3)。
停止処理選択ルーチンでは、先ず、コントローラ100の吐出データ生成部100aが、RAMに記憶されている画像データに基づいて、各ヘッド10a,10bの吐出データを生成する(S1)。生成された吐出データは、RAMに記憶される。
吐出データは、複数の単位領域U(図9(a)参照)のそれぞれに吐出されるドットの数及びサイズを示す。単位領域Uは、用紙P上に仮想的に定められた領域である。本実施形態では、用紙Pの長手方向及び幅方向の各方向において解像度が600dpiとなるように構成されており、単位領域Uは、用紙Pの長手方向及び幅方向の各方向に1/600インチ間隔で区画された、格子状の領域である。また、本実施形態において、ドットのサイズは、ゼロ(0pl)・小(4pl)・中(7pl)・大(14pl)・特大(21pl)の5種類ある。用紙Pの長手方向は、搬送方向と平行である。
S1の後、コントローラ100の液体カウント部100bが、複数のブロックB(図9(a)参照)のそれぞれに吐出されるドットの数及び液体の量を算出する(S2)。算出されたデータは、RAMに記憶される。
ブロックBは、用紙P上に仮想的に定められた領域であり、各ブロックBは、複数の単位領域Uからなる。本実施形態では、用紙Pを長手方向に8行×幅方向に8列に分割することで、1枚の用紙Pに計64のブロックBが形成されている。
S2において、液体カウント部100bは、S1で生成された吐出データを参照し、各ブロックBのドット数及び液体量を算出する。具体的には、液体カウント部100bは、各ブロックBに含まれる単位領域Uのドット数を総計することで、各ブロックBのドット数を算出する。また、液体カウント部100bは、各ブロックBに含まれる単位領域Uのドットのサイズ毎のドット数にそのサイズに対応する量を乗じたものを総計することで、各ブロックBの液体量を算出する。
単位領域U及びブロックBは、用紙Pの表面及び裏面のそれぞれに定められている。
なお、単位領域Uに吐出される液体の量を変化させるため、あるサイズの1滴のドットを吐出する場合、同じサイズの複数滴のドットを連続的に吐出する場合等がある。後者の場合、ドット数は、実際には複数であるが、1として数える。また、ドット数の算出にあたっては、同じ単位領域Uに互いに種類の異なる液体(本実施形態では、ブラックインク及び前処理液)が吐出される場合、当該単位領域Uのドット数を1として数える。これに対し、液体量の算出にあたっては、互いに種類の異なる液体それぞれの量を総計する。
S2の後、コントローラ100は、RAMに記憶されている画像データに基づいて、両面記録か否かを判断する第2判断処理を行う(S3)。コントローラ100は、両面記録でない(即ち、片面記録である)と判断した場合(S3:NO)、表面Paの先端領域を評価領域Pxと設定する(S4)。コントローラ100は、両面記録であると判断した場合(S3:YES)、表面Paの後端領域及び裏面Pbの先端領域をそれぞれ評価領域Pxと設定する(S5)。つまり、図9(b)に示すように、片面記録の場合、評価領域Pxは1つであり、両面記録の場合、評価領域Pxは2つである。
評価領域Pxは、用紙P上に仮想的に定められた領域であり、用紙Pの第1停止処理が行われるときに挟持点P1よりも排出方向Xの下流側に配置される端部領域である。具体的には、評価領域Pxは、片面記録の場合、用紙Pの表面Paの先端領域からなり、両面記録の場合、表面Paの後端領域と用紙Pの裏面Pbの先端領域とからなる。本実施形態では、A4サイズの用紙Pについて、上記先端領域及び後端領域は、共に2行×8列のブロックBからなる。
S4又はS5の後、液体カウント部100bが、S4又はS5で設定された評価領域Px(図9(b)参照)に吐出されるドットの数及び液体の量を算出する(S6)。算出されたデータは、RAMに記憶される。
S6において、液体カウント部100bは、S2で算出されたデータを参照し、評価領域Pxのドット数及び液体量を算出する。具体的には、液体カウント部100bは、評価領域Pxに含まれるブロックBのドット数を総計することで、評価領域Pxのドット数を算出する。また、液体カウント部100bは、評価領域Pxに含まれるブロックBの液体量を総計することで、評価領域Pxの液体量を算出する。
S6の後、コントローラ100の評価値導出部100cが、評価値を導出する(S7)。導出されたデータは、RAMに記憶される。
S7において、評価値導出部100cは、図10(a)のテーブルに基づいて、評価値を導出する。具体的には、評価値導出部100cは、図10(a)のテーブルに示すパラメータ(評価領域Pxのドット数・液体量、環境湿度、及び用紙Pのサイズ)のそれぞれについて設定値を設定し、全てのパラメータの設定値を総計することで、評価値を導出する。
評価領域Pxのドット数・液体量については、図11のグラフに基づいて、設定値を設定する。
図11のグラフは、評価領域Pxにおけるドット数及び液体量と設定値との相関関係を示す。当該グラフにおいて、縦軸は、評価領域Pxのドット数の割合を百分率で表している。本実施形態では、A4サイズの用紙Pにおいて、長手方向及び幅方向の各方向の解像度を600dpiとし、評価領域Pxの全域を塗り潰したときのドット数を、100%としている。また、当該グラフにおいて、横軸は、評価領域Pxの液体量の割合を百分率で表している。本実施形態では、A4サイズの用紙Pにおいて、長手方向及び幅方向の各方向の解像度を600dpiとし、大サイズ(14pl)のドットで、評価領域Pxの全域を塗り潰したときの液体量を、100%(ブラックインク及び前処理液の2種類の液体を用いた場合で最大200%)としている。評価値導出部100cは、図11のグラフにS6で算出された評価領域Pxのドット数・液体量を当てはめて座標を求め、当該座標に対応する設定値を得る。
両面記録の場合、評価値導出部100cは、表面Paの後端領域及び裏面Pbの先端領域(2つの評価領域Px)それぞれについて、図11のグラフに基づいて設定値を設定する。
S7の後、コントローラ100は、評価値が基準値未満か否かを判断する(S8)。基準値は、図10(b)のテーブルに基づいて、導出される。具体的には、図10(b)のテーブルにおいてパラメータ(用紙Pの厚み、及び、用紙Pの目の方向)に対応する数値を、基準値とする。
図10(a),(b)のテーブル及び図11の情報は、ROMに記憶されている。これらテーブル及び情報は、実験的又は理論的に作成されたものである。
図10(a)及び図11において、設定値は、用紙Pの先端部分がカールし易い条件ほど、数値が大きくなっている。具体的には、評価領域Pxのドット数が多いほど、評価領域Pxの液体量が多いほど、環境湿度が高いほど、用紙Pの水分含有量が多くなり、用紙Pの先端部分がカールし易いと推察されるため、設定値の数値が大きくなっている。用紙Pの水分含有量が多いほど、用紙Pが水分を吸収することにより用紙Pが膨張するため、用紙Pがカールし易くなる。用紙Pのサイズについては、レター(幅216mm×長さ279mm)、A4(幅210mm×長さ297mm)、及びリーガル(幅216mm×長さ356mm)の3種類が定められており、長手方向の長さが長いほど、設定値の数値が大きくなっている。これは、停止処理の際に用紙Pが吐出面10xに接触するのを回避すべく、用紙Pの後端が対向位置よりも搬送方向の下流側に配置された状態で停止処理を行うと、用紙Pの長手方向に関して、長さが長いほど、用紙Pの挟持点P1よりも排出方向Xの下流側に配置される領域の長さが長くなり、用紙Pの先端部分がカールし易いと推察されるためである。用紙Pの挟持点P1よりも排出方向Xの下流側に配置される領域の長さが長いほど、用紙Pにおける第1アーム41と接触する領域が増えるため、用紙Pの先端部分が過度に湾曲され易くなる。
図10(b)において、基準値は、用紙Pの先端部分がカールし易い条件ほど、数値が小さくなっている。具体的には、用紙Pの厚みについては、薄・普通・厚の3種類が定められており、厚みが小さいほど、用紙Pの先端部分がカールし易いと推察されるため、基準値の数値が小さくなっている。用紙Pの目の方向については、幅方向の方が長手方向よりも、用紙Pの先端部分がカールし易いと推察されるため、基準値の数値が小さくなっている。具体的には、用紙Pの目の方向が長手方向(即ち、搬送方向と平行な方向)の場合、用紙Pは用紙Pの幅方向に沿って(即ち、用紙Pの長手方向から見て)凸又は凹となるようにカールし易い。用紙Pの目の方向が幅方向(即ち、搬送方向と直交する方向)の場合、用紙Pは用紙Pの長手方向に沿って(即ち、用紙Pの幅方向から見て)凸又は凹となるようにカールしやすい。用紙Pの目の方向が幅方向の場合に、用紙Pの先端部分が第1アーム41によって押圧されると、用紙Pの目の方向が長手方向の場合と比較して、用紙Pが過度に湾曲され易い。よって、用紙Pの目の方向が幅方向の方が、基準値の数値が小さくなっている。
コントローラ100は、評価値が基準値未満の場合(S8:YES)、第1停止処理を選択し(S9)、評価値が基準値未満でない(即ち、評価値が基準値以上の)場合(S8:NO)、第2停止処理を選択する(S10)。
例えば、両面記録で各面全域に大サイズのドットを吐出(設定値:3+3)、環境湿度=80%(設定値:3)、用紙Pのサイズ=A4(設定値:1)、用紙Pの厚み=普通、用紙Pの目の方向=長手方向の場合、評価値は10(=3+3+3+1)、基準値は9となる。この場合、評価値>基準値であるため(S8:NO)、コントローラ100は、第2停止処理を選択する(S10)。
記録指令に基づく全ての用紙Pについて、S9又はS10で停止処理を選択した後、コントローラ100は、停止処理選択ルーチンを終了してメインルーチンに戻り、用紙P毎に、記録制御を行う(F4)。具体的には、コントローラ100は、対応する経路に沿って用紙Pを搬送するように搬送部50を制御すると共に、対向位置にある用紙Pに画像を記録するようにヘッド10a,10bを制御する。
なお、コントローラ100は、記録制御中、満載センサ43Sからの信号に基づいて、トレイ1eに支持された用紙Pの量(本実施形態では、トレイ1eに最大量の用紙Pが支持されたか否か)を判断する第3判断処理を行う。コントローラ100は、トレイ1eに最大量の用紙Pが支持された場合、スピーカ等の出力手段を介して、ユーザに対する報知を行ってよい。
コントローラ100は、用紙P毎に、用紙Pに対する記録が完了し、用紙Pの後端が対向位置を通過した後に、停止処理選択ルーチンで選択された停止処理が行われるように搬送部50及び移動部45を制御する(F5〜F9)。停止処理は、用紙Pがトレイ1eに排出される前に、搬送部50による搬送動作を一時停止させる処理であり、第1停止処理(F6及びF7)及び第2停止処理(F8及びF9)を含む。
第1停止処理は、図5(b)に示すように、移動部45により第1アーム41を第1位置に配置し、且つ、ローラ対28に挟持された用紙Pが第1アーム41に接触した状態で搬送動作を一時停止させる処理である。具体的には、第1停止処理は、第1アーム41を第1位置に配置し(F6)、その後、用紙センサ80Sが用紙Pの後端を検知してから所定時間経過後に搬送動作を一時停止させる(F7)処理である。所定時間は、用紙Pの先端が排出方向Xに関する挟持点P1よりも排出方向Xの下流側に突出した状態となる時間に、予め設定されている。例えば、所定時間は、第1アーム41が第1位置にあるときに、用紙Pの先端が第1アーム41に十分接触する程度に、用紙Pが搬送されるための時間に設定されている。
第2停止処理は、図5(d)に示すように、移動部45により第1アーム41を第2位置に配置し、且つ、用紙Pがローラ対28に挟持された状態で搬送動作を一時停止させる処理である。具体的には、第2停止処理は、第1アーム41を第2位置に配置し(F8)、その後、用紙センサ80Sが用紙Pの後端を検知してから所定時間経過後に搬送動作を一時停止させる(F9)処理である。第2停止処理において、第1アーム41は用紙Pに接触しない。つまり、第1アーム41の第2位置は、搬送動作が一時停止されたときに、用紙Pの先端が第1アーム41に接触しない位置となるように設定されている。
停止処理実行に係る処理において、コントローラ100は、先ず、停止処理選択ルーチンで第1停止処理が選択されたか否かを判断する(F5)。コントローラ100は、第1停止処理が選択されたと判断した場合(F5:YES)、図5(b)に示すように、移動部45により第1アーム41を第1位置に配置する(F6)。F6の後、コントローラ100は、ローラ対28に挟持された用紙Pが第1アーム41に接触した状態で、搬送動作を一時停止させる(F7)。
コントローラ100は、第1停止処理が選択されていない(即ち、第2停止処理が選択された)と判断した場合(F5:NO)、図5(d)に示すように、移動部45により第1アーム41を第2位置に配置する(F8)。F8の後、コントローラ100は、用紙Pがローラ対28に挟持された状態で、搬送動作を一時停止させる(F9)。
コントローラ100は、用紙P毎に、F6,F7又はF8,F9で停止処理を実行した後、用紙Pがトレイ1eに排出されるように、搬送部50を制御する(F10)。
コントローラ100は、記録指令に基づく全ての用紙Pに対する記録が完了した場合、新たな記録指令を受信するまで、待機する。そしてコントローラ100は、新たな記録指令を受信すると、上述した制御を繰り返し行う。
以上に述べたように、本実施形態によると、第1停止処理により、用紙Pの先端部分のカールを効果的に矯正することができる(図5(b)参照)。第2停止処理により、トレイ1eに排出される用紙Pの折れ曲がりを抑制することができる(図5(d)参照)。このように、コントローラ100が、一律に第1停止処理を行うのではなく、第1停止処理及び第2停止処理を実行可能であることにより、第1アーム41を利用してトレイ1eにおける用紙Pの整列性の悪化を効果的に抑制することができる。第1停止処理又は第2停止処理が行われた後、搬送部50による搬送動作が再開される。第1停止処理が行われた場合は、第1アーム41が第1位置にあるため、搬送動作が再開されると、用紙Pは、第1アーム41を上方に押し上げつつ、トレイ1eに排出される。このとき、第1停止処理が行われるべき用紙Pは、第2停止処理が行われるべき用紙Pに比べて、用紙Pの先端部分が搬送方向に沿って(即ち、用紙Pの幅方向から見て)凸又は凹となるように湾曲しにくい。言い換えると、第1停止処理が行われるべき用紙Pは、第2停止処理が行われるべき用紙Pに比べて、第1アーム41による押圧力に抗う力が強い。第1アーム41による押圧力に抗う力の強さは、例えば、用紙Pの腰の強さに言い換えることができる。即ち、第1停止処理が行われるべき用紙Pは、第2停止処理が行われるべき用紙Pに比べて、腰が強いため、第1アーム41を上方に押し上げる力が強い。そのため、第1停止処理においては、用紙Pがその腰によって第1アーム41を若干上方に押し上げた状態、即ち用紙Pの先端部分が過度に湾曲しない状態で、用紙Pの癖付けが行われる。よって、搬送動作が再開されても、用紙Pの先端部分がトレイ1eに衝突して折れ曲がるという事態を回避することができる。
第2停止処理において、第1アーム41が用紙Pに接触しない(図5(d)参照)。これにより、トレイ1eに排出される用紙Pの折れ曲がりをより確実に抑制することができる。つまり、第2停止処理では、第1アーム41が用紙Pに接触しないため、用紙Pの先端部分が過度に湾曲しない状態で、用紙Pの癖付けが行われる。よって、搬送動作が再開されても、用紙Pの先端部分がトレイ1eに衝突して折れ曲がるという事態を回避することができる。ここで、第2停止処理が行われるべき用紙Pに対して、仮に、第1停止処理が行われると、第1アーム41によって用紙Pの先端部分が過度に湾曲された状態で、用紙Pの癖付けが行われることになる。即ち、第2停止処理が行われるべき用紙Pは、第1停止処理が行われるべき用紙Pに比べて、腰が弱いため、第1アーム41を上方に押し上げる力が弱い。そのため、搬送動作を一時停止している間に、第1アーム41によって用紙Pの先端部分が過度に湾曲された状態で、用紙Pの癖付けが行われる。その後、搬送動作が再開されると、用紙Pの先端部分がトレイ1eに衝突して折れ曲がるという事態が生じ易い。
コントローラ100は、図10(a),(b)及び図11に示すように、用紙Pの坪量(厚み)、用紙Pの目の方向、用紙Pのサイズ、用紙Pの評価領域Pxにおけるドット数・液体量、及び、環境湿度に基づいて、第1停止処理及び第2停止処理のいずれを実行するかを判断する第1判断処理(図8に示す停止処理選択ルーチン)を行う。これにより、トレイ1eにおける用紙Pの整列性の悪化をより効果的に抑制することができる。
また、コントローラ100は、第1判断処理(図8に示す停止処理選択ルーチン)において、図10(a),(b)及び図11に示すように、用紙Pの坪量が所定の坪量よりも小さい場合、用紙Pの目の方向が所定の方向と異なる場合、用紙Pのサイズが所定のサイズよりも大きい場合、評価領域Pxにおけるドット数が所定の数よりも多い場合、評価領域Pxにおける液体量が所定の量よりも多い場合、及び、環境湿度が所定の湿度よりも高い場合、の少なくともいずれかの場合に第2停止処理を実行すると判断する。
また、コントローラ100は、用紙Pの坪量が所定の坪量よりも小さいか否か、用紙Pの目の方向が所定の方向と異なるか否か、用紙Pのサイズが所定のサイズよりも大きいか否か、評価領域Pxにおけるドット数が所定の数よりも多いか否か、評価領域Pxにおける液体量が所定の量よりも多いか否か、及び、環境湿度が所定の湿度よりも高いか否か、の少なくともいずれかに応じて評価値を導出する導出処理(S7)を行う。そしてコントローラ100は、第1判断処理(図8に示す停止処理選択ルーチン)において、評価値が基準値未満の場合(S8:YES)、第1停止処理を実行すると判断し(S9)、評価値が基準値以上の場合(S8:NO)、第2停止処理を実行すると判断する(S10)。
コントローラ100は、第2判断処理において両面記録であると判断した場合、図9(b)に示す表面Pa及び裏面Pbの両方の面についての、評価領域Pxのドット数・液体量に基づいて、第1判断処理(図8に示す停止処理選択ルーチン)を行う。これにより、両面記録の場合にも適切に対応することができる。
移動部45は、図5(a),(c)に示すように、軸40xを回転させることにより、第1アーム41を移動させる。これにより、比較的簡素な構成で第1アーム41を移動させることができる。
サイドアーム41bは、図3に示すように、用紙Pの幅方向(排出方向Xと直交する方向)の一端及び他端に接触する位置に、配置されている。これにより、用紙Pの先端部分において、当該一端及び他端がサイドアーム41bによって押圧されることで、カールをより効果的に矯正することができる。
移動部45は、図5(a),(c)に示すように、第2アーム42を移動させることによって、軸40xを回転させる。これにより、比較的簡素な構成で第1アーム41を移動させることができる。
コントローラ100は、第3判断処理において、満載センサ43Sからの信号(換言すると、第3アーム43及び第1アーム41の位置)に基づいて、トレイ1eに支持された用紙Pの量を判断する。このように第3判断処理に用いられる第1アーム41を利用してカール矯正効果(ひいては整列性の悪化抑制効果)を得ることができるため、カール矯正のための部材を別途設ける必要がなく、装置構成の簡素化が実現される。
搬送方向に関して、経路R3の長さが用紙Pの長さよりも短い。これにより、プリンタ1の小型化が実現される。また、このように経路R3が比較的短い場合、停止処理の際に用紙Pがヘッド10a,10bに接触するのを回避すべく、用紙Pの後端が対向位置よりも搬送方向の下流側に配置された状態で停止処理を行うと、自ずと用紙Pの先端部分がローラ対28よりも排出方向Xの下流側に突出し、第1アーム41の押圧力によって用紙Pの先端部分が過度に湾曲する問題が生じ得る。しかし本実施形態によれば、当該問題を軽減することができる。
コントローラ100は、用紙Pの後端が対向位置を通過した後に、第1停止処理及び第2停止処理のいずれかを実行する。これにより、各停止処理の際に用紙Pがヘッド10a,10bに接触するのを回避することができる。
本実施形態のように液体を用いて記録を行う場合、用紙Pの水分含有量が多くなり、用紙Pにカールが生じ易い。しかし本実施形態によれば、カールを効果的に矯正することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
記録装置について:
・本発明に係る記録装置は、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等であってもよい。
記録媒体について:
・記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な任意の媒体であってよい。
記録部について:
・記録装置に含まれる記録部の数は、1以上の任意の数であってよい。
・記録部は、前処理液やインク以外の任意の液体を吐出してよい。
・記録部は、液体を吐出するもの(上述の実施形態のようなインクジェット方式)に限定されず、例えば、帯電させた感光体にレーザー光等を照射することで感光体上に電気的な潜在画像を形成し、当該潜在画像を記録媒体に転写するもの(レーザー方式)、テープに塗布されたインクを熱によって記録媒体に転写するもの(熱転写方式)等であってもよい。レーザー方式の場合、トナーが記録剤に相当する。
トレイについて:
・トレイは、記録装置の筐体の天板上部に設けられることに限定されず、例えば筐体の側方に設けられてもよい。
・トレイは、上述の実施形態のような傾斜面及び支持面を含むことに限定されず、例えば水平方向に延在する面で記録媒体を支持する構成であってもよい。
搬送部について:
・搬送方向に関して、対向位置から挟持部材まで延びる搬送経路の長さが記録媒体の長さ以上であってもよい。
・搬送部は、上述の実施形態のようなローラ搬送方式に限定されず、例えばベルト搬送方式であってもよい。
・挟持部材は、ローラ対に限定されず、例えば搬送経路に沿って記録媒体をガイドするプレート対であってもよい。
・挟持部材と記録媒体との間に隙間があってもよい。
・挟持部材がプレート対の場合、プレート対の間の部分が挟持点に相当し、挟持点と押圧部材との間隔の始点はプレート対における排出口近傍の部分となる。
押圧部材について:
・押圧部材は、トレイに支持された記録媒体の量に応じて移動せず、トレイに支持された記録媒体の量の判断に利用されなくてもよい。
・押圧部材は、上述の実施形態では3つのアーム41a,41bで構成されているが、任意の数(例えば1つ)の部品で構成されてもよい。
・第1アームは、記録媒体の幅方向一端及び他端に接触する位置に配置されることに限定されず、記録媒体の幅方向中央のみに接触する位置に配置されてもよい。
・押圧部材の第2位置は、挟持点と押圧部材との間隔が無限大になる場合(例えば、図5(d)において、第1アーム41が軸40xを中心としてさらに時計回りに回転し、挟持点P1から排出方向Xに沿って延びる仮想線が第1アーム41と交わらない場合)も含む。
・挟持点と押圧部材との間隔は、上述の実施形態では、挟持点P1から排出方向Xに沿って延びる仮想線と押圧部材との交点と、挟持点P1との間隔と定義されているが、これに限定されない。例えば、挟持点と押圧部材との間隔は、押圧部材において任意に定められた点と、挟持点との間隔と定義されてもよい。この場合でも、押圧部材が第1位置にあるときの間隔は、押圧部材が第2位置にあるときの間隔よりも大きい。
移動部について:
・移動部は、押圧部材を、軸を中心に回転させることに限定されず、上下方向等に移動させてもよい。
・移動部は、ソレノイド以外の任意の駆動機構(例えばギア)により、押圧部材を移動させてもよい。
制御部による制御内容について:
・制御部は、第1停止処理及び第2停止処理以外の停止処理を実行可能であってもよい。また、制御部は、停止処理を実行せずに、即ち、搬送動作を一時停止することなく、記録媒体を排出する排出処理を実行可能であってもよい。
・制御部は、センサからの信号に基づいて、トレイに支持された記録媒体の量が最大量か否かのみではなく、トレイに支持された記録媒体の量そのものを判断してもよい。また、制御部は、トレイに支持された記録媒体の量を判断しなくてもよい。
・制御部は、記録媒体の後端が対向位置を通過する前に、記録媒体の少なくとも一部が記録部と対向した状態で、第1停止処理及び第2停止処理のいずれかを実行してもよい。
・第2停止処理において、押圧部材が記録媒体に接触してもよい。この場合でも、第2停止処理が行われるとき、第1停止処理が行われるときに比べ、挟持点と押圧部材との間隔が大きいことから、記録媒体における押圧部材との接触領域が小さくなり、押圧部材が記録媒体に付与する荷重が小さくなる。したがって、記録媒体の先端部分が押圧部材の押圧力によって過度に湾曲するという問題を軽減することができる。
・各停止処理は、記録媒体を検出するが記録媒体の後端を検知してから所定時間経過後に搬送動作を一時停止させる構成に限定されない。例えば、各停止処理は、記録媒体を検出するセンサが記録媒体の先端を検知してから所定時間経過後に搬送動作を一時停止させる構成であってもよい。また、記録媒体を検出するセンサは、記録媒体の搬送経路上の任意の位置に配置されてよい。
・第1判断処理の判断手法について:
図10(a),(b)のテーブル及び図11のグラフに示すパラメータや数値は、一例である。
パラメータとして、記録媒体の坪量、記録媒体の目の方向、記録媒体のサイズ、記録媒体の端部領域におけるドット数、記録媒体の端部領域における記録剤の量、及び、環境湿度の全てではなく、これら要素の少なくともいずれかを用いてよく、さらに、上記要素以外の任意の要素を用いてもよい。例えば、上述の実施形態において、パラメータとして用紙Pのサイズを省略してよい。
設定値を、0〜10等とより細かく設定してもよいし、或いは、0,1と2段階で設定してもよい。設定値に重み付けを行ってもよい。
上述の実施形態では、図10(a)のテーブルに示す全てのパラメータの設定値を総計して評価値を導出し、当該評価値を基準値と比較して、第1停止処理及び第2停止処理のいずれを実行するかを判断するが、これに限定されない。例えば、一部のパラメータに基づいて評価値を導出し、当該評価値が基準値未満の場合、第1停止処理を実行すると判断し、当該評価値が基準値以上の場合、残りのパラメータに基づいて新たに評価値を導出し、評価値と基準値との比較を行い、第1停止処理及び第2停止処理のいずれを実行するかを判断してよい。例えば、上述の実施形態において、評価領域Pxのドット数・液体量についての設定値が3未満の場合、第1停止処理を実行すると判断し、上記設定値が3の場合、環境湿度が50%未満であれば第1停止処理、環境湿度が50%以上であれば第2停止処理を実行すると判断してよい。
基準値を、任意の方法で定めてよい。上述の実施形態では、用紙Pの厚み及び用紙Pの目の方向に基づいて基準値を定めているが、これに限定されない。例えば、用紙Pの厚み及び用紙Pの目の方向以外のパラメータに基づいて基準値を定めてもよいし、評価値の基礎となるパラメータ毎に基準値を定めてもよい。
記録媒体の排出方向と直交する方向の一端及び他端のカールを矯正する観点から、当該一端及び他端を、端部領域としてもよい。
また、評価領域Pxは、記録媒体の端部領域に限定されず、記録媒体の全面又は任意の一部分であってもよい。
第1判断処理に用いられる情報(パラメータに関する情報)は、記録指令に含まれることに限定されない。例えば、ユーザが、記録指令とは別に、記録装置の入力手段(タッチパネル等)を介して上記情報を指定し、これを制御部が取得してもよい。また、制御部は、記録装置に設けられたセンサからの検知信号に基づいて、情報(記録媒体の坪量やサイズに関する情報等)を取得してもよい。
・制御部は、第1停止処理及び第2停止処理のいずれをも実行しない場合があってよい。例えば、制御部は、1の記録媒体に対する記録毎に、停止処理を行うか否かを判断し、停止処理を行うと判断した場合に、第1停止処理及び第2停止処理のいずれかを行ってよい。
1 インクジェット式プリンタ(記録装置)
1e トレイ
10a,10b ヘッド(記録部)
10x 吐出面
28 ローラ対(挟持部材)
40x 軸
41 第1アーム(押圧部材)
42 第2アーム
43 第3アーム
43S 満載センサ(センサ)
45 移動部
50 搬送部
100 コントローラ(制御部)
D1,D2 間隔
P 用紙(記録媒体)
P1 挟持点
Pa 表面(第1面)
Pb 裏面(第2面)
Px 評価領域(端部領域)
R3 経路(搬送経路)
X 排出方向

Claims (14)

  1. 記録媒体に画像を記録するための記録部と、
    前記記録部によって画像が記録された記録媒体が排出されるトレイと、
    前記トレイに排出される記録媒体を挟持する挟持部材を含み、前記記録部によって画像が記録された記録媒体を前記トレイに向けて搬送するための搬送部と、
    前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記トレイに向けて排出される排出方向と交差する方向に延在し、前記挟持部材に挟持されている記録媒体を前記トレイに向けて押圧するための押圧部材と、
    前記押圧部材が第1位置及び前記挟持部材による記録媒体の挟持点と前記押圧部材との間隔が前記第1位置よりも大きい第2位置を選択的に取り得るように、前記押圧部材を移動させる移動部と、
    前記搬送部及び前記移動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記移動部により前記押圧部材を前記第1位置に配置し、且つ、前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記押圧部材に接触した状態で前記搬送部による搬送動作を一時停止させる第1停止処理と、前記移動部により前記押圧部材を前記第2位置に配置し、且つ、記録媒体が前記挟持部材に挟持された状態で前記搬送動作を一時停止させる第2停止処理とを実行可能であることを特徴とする、記録装置。
  2. 前記第2停止処理において、前記押圧部材が記録媒体に接触しないことを特徴とする、請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御部は、
    記録媒体の坪量、記録媒体の目の方向、記録媒体のサイズ、記録媒体の前記第1停止処理が行われるときに前記挟持点よりも前記排出方向の下流側に配置される端部領域におけるドット数、前記端部領域における記録剤の量、及び、環境湿度の少なくともいずれかに基づいて、前記第1停止処理及び前記第2停止処理のいずれを実行するかを判断する第1判断処理を行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第1判断処理において、記録媒体の坪量が所定の坪量よりも小さい場合、記録媒体の目の方向が所定の方向と異なる場合、記録媒体のサイズが所定のサイズよりも大きい場合、前記端部領域におけるドット数が所定の数よりも多い場合、前記端部領域における記録剤の量が所定の量よりも多い場合、及び、前記環境湿度が所定の湿度よりも高い場合、の少なくともいずれかの場合に前記第2停止処理を実行すると判断することを特徴とする、請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記制御部は、
    記録媒体の坪量が前記所定の坪量よりも小さいか否か、記録媒体の目の方向が前記所定の方向と異なるか否か、記録媒体のサイズが前記所定のサイズよりも大きいか否か、前記端部領域におけるドット数が前記所定の数よりも多いか否か、前記端部領域における記録剤の量が前記所定の量よりも多いか否か、及び、前記環境湿度が前記所定の湿度よりも高いか否か、の少なくともいずれかに応じて評価値を導出する導出処理を行い、
    前記第1判断処理において、前記評価値が基準値未満の場合、前記第1停止処理を実行すると判断し、前記評価値が前記基準値以上の場合、前記第2停止処理を実行すると判断することを特徴とする、請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記制御部は、
    記録媒体の第1面及び前記第1面とは反対側の第2面の両方の面に画像が記録されるか否かを判断する第2判断処理を行い、
    前記第2判断処理において前記両方の面に画像が記録されると判断した場合、前記両方の面についての、前記端部領域におけるドット数、及び、前記端部領域における記録剤の量の少なくともいずれかに基づいて、前記第1判断処理を行うことを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の記録装置。
  7. 前記押圧部材は、前記排出方向と交差する方向に延在する軸から突出した第1アームであり、
    前記移動部は、前記軸を回転させることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の記録装置。
  8. 前記第1アームは、記録媒体の前記排出方向と直交する方向の一端及び他端に接触する位置に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記軸から突出した第2アームをさらに備え、
    前記移動部は、前記第2アームを移動させることによって、前記軸を回転させることを特徴とする、請求項7又は8に記載の記録装置。
  10. 前記第1アームは、前記トレイに支持された記録媒体の量に応じて移動し、
    前記軸から突出した第3アームと、
    前記第3アームの位置に応じた信号を出力するセンサと、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記センサからの信号に基づいて、前記トレイに支持された記録媒体の量を判断する第3判断処理を行うことを特徴とする、請求項7〜9のいずれか一項に記載の記録装置。
  11. 前記搬送部は、前記記録部と対向する対向位置から前記挟持部材まで延びる搬送経路に沿って記録媒体を搬送し、
    前記搬送部による搬送方向に関して、前記搬送経路の長さが記録媒体の長さよりも短いことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の記録装置。
  12. 前記制御部は、記録媒体の前記搬送部による搬送方向の上流側の端部が前記記録部と対向する対向位置を通過した後に、前記第1停止処理及び前記第2停止処理のいずれかを実行することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の記録装置。
  13. 前記記録部は、液体を吐出するための複数の吐出口が形成された吐出面を有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の記録装置。
  14. 記録媒体に画像を記録するための記録部と、前記記録部によって画像が記録された記録媒体が排出されるトレイと、前記トレイに排出される記録媒体を挟持する挟持部材を含み、前記記録部によって画像が記録された記録媒体を前記トレイに向けて搬送するための搬送部と、前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記トレイに向けて排出される排出方向と交差する方向に延在し、前記挟持部材に挟持されている記録媒体を前記トレイに向けて押圧するための押圧部材と、前記押圧部材が第1位置及び前記挟持部材による記録媒体の挟持点と前記押圧部材との間隔が前記第1位置よりも大きい第2位置を選択的に取り得るように、前記押圧部材を移動させる移動部と、前記搬送部及び前記移動部を制御する制御部と、を備えた記録装置において、
    前記移動部により前記押圧部材を前記第1位置に配置し、且つ、前記挟持部材に挟持された記録媒体が前記押圧部材に接触した状態で前記搬送部による搬送動作を一時停止させる第1停止処理と、前記移動部により前記押圧部材を前記第2位置に配置し、且つ、記録媒体が前記挟持部材に挟持された状態で前記搬送動作を一時停止させる第2停止処理とを実行可能に、前記制御部を機能させることを特徴とする、プログラム。
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