以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成することができる。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の形態としては、ゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、端末装置3でゲームを実行するのではなく、端末装置3でのゲーム操作入力に応じてゲームサーバ1でゲームを実行し、その実行結果を各ユーザの端末装置3に送信する形態がある。例えば、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームをゲームサーバ1が提供する。あるいは、ゲームサーバ1でゲームを実行した結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式で端末装置3に送信する、いわゆるクラウドゲーミングのサービスをゲームサーバ1が提供する。
あるいは、後述するように、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置3側にインストールし、端末装置3においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムとすることもできる。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、ブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼称する)、タブレット型コンピュータ、通信機能を有するゲーム装置(据置型または携帯型のゲーム装置)または双方向の通信機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(いわゆるスマートテレビ)など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有するものとすることができる。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。
本実施の形態のゲーム管理装置は、ユーザが保有しているオブジェクト(キャラクタ、アイテム等)の保有を解除(売却等)しようとしたときに、当該オブジェクトを欲しがっている仲間がいること等、当該オブジェクトの仲間への有益性に関する情報をタイミングよくユーザに報知する。これにより、ユーザにとって保有を解除しようとしたオブジェクトが、仲間にとっては有益であることを、保有解除前に気付かせて、仲間へのプレゼントを促進する。以下に、これを実現する本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を説明する。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲームサーバ1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースである。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように携帯電話端末やスマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、携帯端末を例示してその構成を説明する。なお、携帯端末以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行うといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、携帯端末と同様である。
ウェブサイト閲覧機能等を有する携帯端末は、フィーチャーフォン(Feature phone)やスマートフォン(Smartphone)等とも呼称され、図3にその構成例を示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機LE(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォンからなり、電話通信する場合や録音を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、電話通信時の受話スピーカおよび電話着信音やゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカからなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、携帯電話端末の内部メモリとして、例えばフラッシュメモリドライブ等を用いることができ、また、携帯電話端末の外部メモリとして、例えばメモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、端末装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
また、一般的な音声認識技術を利用して、音声入力部37から入力された音声をCPU31が解析し、各種入力を、音声により行うことができる構成としてもよい。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能および携帯電話端末として音声データを送受信するための通信制御機能等を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいて端末装置3を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
なお、端末装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよく、例えば、GPS位置情報などをゲーム内で活用してもよい。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする入力操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲームの説明〕
ゲーム管理装置によって提供されるゲームの例としては、サッカー、野球、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール、ゴルフ、ボクシング、競馬、カーレースなどを題材としたスポーツ・レースゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ロールプレイングゲーム、さらにはクイズゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、主に、ゲーム管理装置が野球ゲームを管理する例について、以下に説明する。
本実施の形態では、ユーザがゲーム内においてプロ野球(またはMLB)の実在選手に対応する選手キャラクタを所有し、当該選手キャラクタを用いて自分のチームをつくる野球ゲームを例に挙げる。
ユーザが所有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手カードとしてゲームサーバ1で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。また、選手キャラクタは、ゲーム内での試合等において、3次元コンピュータグラフィックスにより描写してもよい。また、ストリーミング形式等により、選手キャラクタやボールオブジェクト等を動画表示してもよい。ユーザは、ゲームを進行させながら選手カード(以下、単に「カード」と称す)を集め、自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦することができる。ユーザはゲーム内の「オーダーモード」において、選手の打順およびポジションを設定できる。また、ユーザは、集めたカード同士を合体(合成)することによって、カードに表示されたキャラクタの能力を向上させる(すなわち、キャラクタを育成する)ことができ、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむ。
図4に、本ゲームのメイン画面(マイページ)の一例を示す。このメイン画面には、ユーザが所有するカードの中からリーダーとして選択されたキャラクタの画像201、ユーザのゲーム情報202(ユーザのレベル、各種ゲーム内ポイント、所有する選手キャラクタの数、仲間人数など)が表示される。
本実施の形態のゲーム内ポイントとしては、行動ポイント、運営コスト、強化ポイント、抽選ポイントなどがある。行動ポイントは、ゲーム内エリア(ステージ)を探索して選手を仮想的にスカウトするという「スカウトモード」で使用されるゲーム進行用ポイントである。運営コストは、試合を運営する場合に必要なコストという位置付けで、他のユーザとゲーム内で試合を行う「試合モード」で使用されるポイントである。強化ポイントは、ユーザが所有する複数のカードを合体(合成)することによってキャラクタを強化する「強化モード」で使用されるポイントである。抽選ポイントは、抽選でカードを獲得できる「抽選モード」で使用されるポイントである。例えば、この抽選ポイントは、ユーザが他のユーザとゲーム内で交流を行うことによって獲得できる。
また、メイン画面には、スカウト、試合、強化、抽選、オーダー、選手管理の各モードを選択するためのボタン群203も表示される。さらに、端末装置3の方向キーやタッチパネル等を操作して画面をスクロールさせることによって、図示しない各種メニューボタン、システム運営者からのお知らせなど、様々な情報が表示されるようになっている。
本ゲームでは、ユーザが前述の「スカウトモード」または「抽選モード」を実行することによってカード(オブジェクト)を入手することができる。なお、ユーザがゲーム内で保持できるカードの枚数(選手数)には上限(例えば60)を設けることができる。
また、本ゲームでは、ユーザが所持しているカードについて、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」等を実行することができる。これらの各処理について以下に説明する。
「売却処理」とは、ユーザ保有のオブジェクトを売却してゲーム内ポイント等に変換する処理である。本ゲームでは、ユーザは、自分が保持しているカードを売却し、強化ポイントに変換することができる。「売却処理」により、ユーザが保有していたオブジェクトの保有は解除される。
ユーザによる売却操作の一例を次に示す。図4のメイン画面において、選手管理ボタン203aを押せば、図示しない選手管理画面に遷移し、ユーザが保持している選手のカード一覧が表示される。ここで、ユーザが特定のカードを指定(選択)すれば、図5に例示する画面に遷移し、指定されたカード210およびカードの情報211が表示される。カードの情報211としては、選手名、所属チーム、ポジション、能力値などが含まれる。また、画面には、売却ボタン212、プレゼントボタン213および交換ボタン214等も表示される。売却ボタン212は、ユーザが指定したカード210を売却するためのボタンである。また、プレゼントボタン213は、ユーザが指定したカード210を他人へプレゼントするためのボタンである。
図5の画面でユーザが前記プレゼントボタン213を押せば、図示しないプレゼント画面に遷移し、仲間の一覧が表示される。ユーザは、仲間の中から贈る相手を指定してプレゼントを実行すれば、指定したカード210を仲間に贈ることができる。
また、図5の画面でユーザが前記売却ボタン212を押せば、図6に例示する画面に遷移する。図6の画面は、売却処理の実行前に表示される画面であり、ユーザが指定したカード210を売却した場合に獲得できる強化ポイントの情報215および売却処理を実行するための売却実行ボタン216が表示される。ここで、ユーザが売却実行ボタン216を押せば、ゲームサーバ1が指定されたカード210の売却処理を実行する。この売却処理が実行された場合、指定されたカード210はユーザの所有するカードから除外され、その対価としての強化ポイントがユーザの所有ポイントとして加算される。
ここで、本ゲームでは、図5の画面で売却ボタン212が押された場合、ユーザが売却のために指定したカード210が、当該ユーザの仲間が欲しがっている(又は欲しがりそうな)カード等であるか否かをゲームサーバ1が判定する。この判定は、売却処理に関係付けられた所定の報知条件を満たすか否かの判定による(その詳細は後述する)。この判定の結果、仲間が欲しがっているカード等であれば、ゲームサーバ1は、売却処理の実行前に、指定されたカード210の仲間への有益性に関する情報をユーザに報知する。例えば、ゲームサーバ1は、図6の画面に代えて、図7に例示する画面をユーザの端末装置3に表示させる。売却処理の実行前に表示される図7の画面には、例えば架空のキャラクタ220が登場し、売却しようとしているカードは仲間が欲しがっているものであることをユーザに話かけるような演出を行う。また、売却しようとしているカードを仲間にプレゼントすることを、ユーザに薦める。図7では、テキスト表示領域221に、「売却しようとしているカードは、仲間Bさんが欲しいものに登録しているカードです。売却せずに仲間Bさんにプレゼントしてはどうですか?」というメッセージが表示される例を示している。
また、図7の画面には、報知条件を満たすとして抽出された、プレゼント対象の仲間に関する情報222(仲間のアバターまたは写真、名前、ゲームレベル、親密度等)が表示される。さらに、プレゼント対象の仲間に対して、指定されたカード210をプレゼントするためのプレゼントボタン223が表示される。ユーザがプレゼントボタン223を押せば、ゲームサーバ1がカード210の所有を、ユーザからプレゼント対象の仲間へと変更するプレゼント処理を実行する。この場合、売却処理は実行されない。なお、プレゼント処理の際、ユーザがメッセージを入力できるようにし、プレゼントと併せてメッセージも相手に届けられるようにしてもよい。
次に「ミキサー処理」について説明する。「ミキサー処理」とは、ユーザが保有している複数の(例えば2つの)オブジェクトを、1つ(または複数)の他のオブジェクトに交換する処理である。「ミキサー処理」により、ユーザが保有していた複数のオブジェクトの保有は解除される。本ゲームでは、ユーザは、自分が保有している2枚のカードを指定してミキサー処理を実行すれば、同じレア度の1枚のカードに交換することができる。このミキサー処理の実行には、ユーザが保有しているゲーム内ポイントを所定量必要としてもよい。
図8に、ミキサー処理の実行前の画面例を示す。画面には、ユーザが指定した2枚のカード(第1カード231および第2カード232)およびミキサー実行ボタン217が表示される。この画面で、ユーザがミキサー実行ボタン217を押せば、ゲーム内の全てのカード(但し、ミキサー処理対象のカードと同じレア度のカードのみ)の中から1枚のカードがランダムに抽出される。そして、ミキサー処理対象の2枚のカード231・232はユーザの所有ではなくなり、抽出された1枚のカードがユーザの所有となる。
ここで、本ゲームでは、図8の画面が表示される際に、ユーザがミキサー処理のために指定した2枚のカード231・232が、当該ユーザの仲間が欲しがっている(又は欲しがりそうな)カード等であるか否かをゲームサーバ1が判定する。この判定は、ミキサー処理に関係付けられた所定の報知条件を満たすか否かの判定による(その詳細は後述する)。この判定の結果、仲間が欲しがっているカード等であれば、ゲームサーバ1は、ミキサー処理の実行前に、指定されたカード231・232の仲間への有益性に関する情報をユーザに報知する。例えば、ゲームサーバ1は、図8の画面に代えて、図9に例示する画面をユーザの端末装置3に表示させる。図9の画面の例では、架空のキャラクタ220が登場し、ミキサー処理をしようとしているカードは仲間が欲しがっているものであることをユーザに話かけるような演出を行う。また、ミキサー処理をしようとしているカードを仲間にプレゼントすることを、ユーザに薦める。図9では、テキスト表示領域221に、「ミキサー処理をしようとしている第1カードは、仲間Bさんのチームのカードです。ミキサー処理をせずに仲間Bさんにプレゼントしてはどうですか?」というメッセージが表示される例を示している。
また、図9の画面には、報知条件を満たすとして抽出された、プレゼント対象の仲間に関する情報222が表示される。さらに、プレゼント対象の仲間に対して、指定されたカード(図9の例では第1カード231)をプレゼントするためのプレゼントボタン223が表示される。ユーザがプレゼントボタン223を押せば、ゲームサーバ1が第1カード231の所有を、ユーザからプレゼント対象の仲間へと変更するプレゼント処理を実行する。この場合、ミキサー処理は実行されない。
なお、図9では、ユーザが指定した2枚のカード231・232のうち、1枚のカード231のみを、仲間Bの欲しがっているカードとしてユーザに報知する例を示しているが、報知条件を満たせば、両方のカード231・232を仲間Bの欲しがっているカードとしてユーザに報知する場合もある。
また、図10に例示するように、ユーザが指定した2枚のカード231・232のうち、一方のカード231を、仲間Bの欲しがっているカードとしてユーザに報知すると共に、他方のカード232を、別の仲間Cの欲しがっているカードとしてユーザに報知する場合もある。図10では、仲間Bに対して第1のカードをプレゼントするためのボタン224と、仲間Cに対して第2のカードをプレゼントするためのボタン225とが画面に表示される例を示している。この場合、ユーザは、ボタン224および/または225の操作により、ミキサー処理をしようとしていた2枚のカードを仲間Bおよび仲間Cにそれぞれプレゼントすることもできるし、何れか一方のカードだけを対象の仲間にプレゼントすることもできる。
次に「合体処理」について説明する。「合体処理」とは、ユーザが保有している特定のオブジェクトAを、他のオブジェクトBと合体させることにより、他のオブジェクトBのパラメータを変更させる処理である。「合体処理」により、ユーザが保有していたオブジェクトAの保有は解除される。本ゲームでは、強化モードにおいて「合体処理」が実行される。ユーザは、自分が保有している1枚または複数枚のカードを強化素材として指定すると共に、強化対象の1枚のカードを指定して合体処理を実行する。これにより、強化素材のカードの能力に応じて、強化対象のカードの能力が向上する。この「合体処理」の実行には、ユーザが保有している強化ポイントが必要である。強化ポイントの必要量は一定としてもよいし、強化対象および/または強化素材のレア度、能力等に応じて可変としてもよい。
ユーザによる「合体処理」の操作の一例を次に示す。図4のメイン画面において、強化ボタン203bを押せば、強化モード画面に遷移し、ユーザが保持しているカードの中から、1枚の強化対象カードと、1枚または複数枚の強化素材カードを指定できる。図11には、ユーザによって、1枚の強化対象カード241と、1枚の強化素材カード242とが指定された場合の強化モード画面の例を示す。この画面において、ユーザが合体実行ボタン245を押すことによって、強化対象カード241と強化素材カード242との合体処理が実行され、強化素材カード242が失われる代わりに、強化素材カード242の能力に応じて強化対象カード241の能力が向上する。
ここで、本ゲームでは、図11の画面が表示される際に、ユーザが合体処理のために指定した強化素材カード242が、当該ユーザの仲間が欲しがっている(又は欲しがりそうな)カード等であるか否かをゲームサーバ1が判定する。この判定は、合体処理に関係付けられた所定の報知条件を満たすか否かの判定による(その詳細は後述する)この判定の結果、仲間が欲しがっているカード等であれば、ゲームサーバ1は、合体処理の実行前に、指定された強化素材カード242の仲間への有益性に関する情報をユーザに報知する。例えば、ゲームサーバ1は、図11の画面に代えて、図12に例示する画面をユーザの端末装置3に表示させる。図12の画面の例では、架空のキャラクタ220が登場し、合体処理をしようとしている強化素材カード242は仲間が欲しがっているものであることをユーザに話かけるような演出を行う。また、強化素材カード242を仲間にプレゼントすることを、ユーザに薦める。図12では、テキスト表示領域221に、「強化素材カードは、仲間Bさんが欲しいものに登録しているカードです。合体せずに仲間Bさんにプレゼントしてはどうですか?」というメッセージが表示される例を示している。
また、図12の画面には、報知条件を満たすとして抽出された、プレゼント対象の仲間に関する情報222が表示される。さらに、プレゼント対象の仲間に対して、強化素材カード242をプレゼントするためのプレゼントボタン223が表示される。ユーザがプレゼントボタン223を押せば、ゲームサーバ1が強化素材カード242の所有を、ユーザからプレゼント対象の仲間へと変更するプレゼント処理を実行する。この場合、合体処理は実行されない。
〔ゲーム管理装置の機能的構成および動作〕
次に、上記のゲームを実現するゲーム管理装置の機能的構成の一例について説明する。図13は、端末装置3と通信するゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の基本的な構成を示す機能ブロック図である。
本実施の形態に係るゲーム管理装置は、ユーザ情報記憶制御手段60、受信手段61、実行手段62、画面生成手段63、送信手段64、アクセス管理手段65および交流制御手段66等を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ユーザ情報記憶制御手段60は、各ユーザのゲームに関する情報をデータベースサーバ2に記憶して管理する。ユーザ情報記憶制御手段60がデータベースサーバ2に記憶している、ユーザのゲームに関する情報であるユーザ情報データベースの一例(この例ではユーザID=000001の1人分の情報)を、図14に示す。
ユーザ情報記憶制御手段60は、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム等の各ユーザに関する基本情報を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名およびチームは、ユーザがゲームサービスを受けるための利用登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。本実施の形態では、各ユーザが、複数のチーム(例えば、現実世界の日本のプロ野球12チームに対応する12種類のチーム属性)のうちの希望する何れか1つのチームを登録することができる。チームの登録の詳細については後述する。ユーザ名およびチームは、必要に応じてゲーム画面に表示される。
また、ユーザ情報記憶制御手段60は、ユーザIDと対応付けて、ユーザのゲームレベル(ゲーム内レベル)の情報をデータベースサーバ2に記憶する。本野球ゲームでは、例えば、ユーザがゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりユーザのレベルがアップするようになっている。
また、ユーザ情報記憶制御手段60は、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有している選手キャラクタのカードの情報(選手IDおよび能力値等)を、データベースサーバ2に記憶する。また、データベースサーバ2には、選手IDと対応付けられて、選手キャラクタの画像データ、選手名、ポジション、所属チームなどが記憶された選手データベース(選手DB)が存在し、ゲームサーバ1は、ユーザ情報記憶制御手段60によって記憶されている選手IDに基づいて、当該選手IDに対応する選手キャラクタの画像データ等を取得できるようになっている。
また、ユーザ情報記憶制御手段60は、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)およびアイテムをデータベースサーバ2に記憶する。各アイテムにはそれらを一意に識別するアイテムIDが付されており、アイテムIDによって管理される。
また、ユーザ情報記憶制御手段60は、ユーザIDと対応付けて、仲間のユーザIDをデータベースサーバ2に記憶する。
また、ユーザ情報記憶制御手段60は、ユーザIDと対応付けて、ユーザのアクセスログ(ゲームサーバ1にアクセスした日時情報)をデータベースサーバ2に記憶する。
次に、図13に示す受信手段61、実行手段62、画面生成手段63、送信手段64について説明する。受信手段61および送信手段64は、ゲームサーバ1のCPU11および通信制御部15により実現される機能である。
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する入力の操作を行った場合、当該入力に関する情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記入力に関する情報を受信手段61が受信したとき、実行手段62が、当該情報に応じてユーザのゲームに関する情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、試合モードで他のユーザのチームと対戦するという入力操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、実行手段62は、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手キャラクタ(試合に出場するキャラクタ)の情報をデータベースサーバ2から読み出す。そして、実行手段62は、AI(Artificial Intelligence)プログラム等により、両チームの選手キャラクタの能力等のパラメータに基づいて、野球の試合のシミュレーションを実行し、試合の勝敗を決定する。
次に、画面生成手段63について説明する。画面生成手段63は、実行手段62による実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出されたキャラクタ等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。あるいは、画面生成手段63は、ストリーミング形式の映像を生成してもよい。
また、送信手段64は、画面生成手段63により生成された画面データ(HTMLデータ、ストリーミング形式の映像データ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとして、または実行手段62による実行結果として、ユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザおよびそのプラグイン等によって表示部35にゲーム画面が表示される。
次に、アクセス管理手段65について説明する。アクセス管理手段65は、ゲームサービスを受けようとするユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセス(ログイン)しようとした際、当該ユーザのゲーム参加資格の有無を判断してログイン認証を行う。この認証の例としては、ユーザIDと対応付けられたログインIDおよびパスワードに基づく認証がある。また、ユーザがゲームサーバ1にアクセスする度にログインIDおよびパスワードを入力する手間を省略できるように、端末装置3である携帯電話やスマートフォンの個体識別番号(電話番号とは別の端末を一意に識別するための情報)、または契約者固有ID(端末の契約者を一意に識別するための情報であって、機種変更を行っても契約者が同一である限りは変更されないID)を利用した認証を行ってもよい。
次に、交流制御手段66について説明する。交流制御手段66は、ゲーム内で行われるユーザ同士の交流やコミュニケーションを実現するものである。交流制御手段66は、ユーザの端末装置3から、他のユーザ(特に、仲間)に対して所定の交流を行う情報を受信し、受信した情報に基づいて、当該ユーザから当該他のユーザに対しての交流処理を実行する実行手段62を制御する。交流処理には、例えば、挨拶、メッセージの伝達、プレゼント、対戦協力、チャットなどがある。
次に、図15の機能ブロック図を参照して、ゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要な機能的構成について説明する。ゲーム管理装置としてのゲームサーバ1は、主に、仲間管理手段51(管理手段)、解除手段52、条件関係付け手段53、判定手段54および報知手段55を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
仲間管理手段51は、ユーザに関係付けられた仲間を管理する機能を有する。あるユーザが他のユーザと仲間関係を構築するための一形態としては、2人のユーザの何れか一方が、他方のユーザに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行い、当該仲間申請を受けたユーザがゲームサーバ1を介して仲間になることを承認するという、両ユーザ間においてなされる仲間申請とその承認の操作が挙げられる。その他の形態としては、既にゲームサービスに登録済みのユーザが、未登録のユーザをゲームに招待し、招待を受けたユーザがゲームサービスに登録した場合に、招待した側とされた側との2人のユーザを仲間同士とする形態もある。仲間管理手段51は、図14に例示するように、仲間関係にあるユーザ同士のユーザIDを関係付けてデータベースサーバ2に記憶し、仲間管理を行う。
解除手段52は、ユーザからの保有解除要求に応じて、当該ユーザが保有しているオブジェクトの保有解除処理を実行する機能を有する。本実施の形態では、保有解除処理として、前述の「売却処理」、「ミキサー処理」および「合体処理」がある。解除手段52は、「売却処理」を実行する売却処理部52a、「ミキサー処理」を実行するミキサー処理部52b、「合体処理」を実行する合体処理部52cを含んでいる。
売却処理部52aについて説明する。図6または図7の画面において、ユーザが売却実行ボタン216を押せば、指定されたカード210の売却要求(保有解除要求)が端末装置3からゲームサーバ1へ送信される。この売却要求に応じて、売却処理部52aは、指定されたカード210の選手IDをユーザの保有カードの情報から削除する(または削除フラグを立てる)と共に、対価としての強化ポイントをユーザの保有ポイントとして加算する。すなわち、売却処理部52aは、図14に例示するユーザ情報データベースにおいて、ユーザIDと対応付けられた保有カードの情報および保有ポイントの情報をそれぞれ売却処理後の情報に更新する。
次に、ミキサー処理部52bについて説明する。図8ないし図10の画面において、ユーザがミキサー実行ボタン217を押せば、指定された第1カード231および第2カード232を処理対象とするミキサー要求(保有解除要求)が端末装置3からゲームサーバ1へ送信される。このミキサー要求に応じて、ミキサー処理部52bは、指定された2枚のカード231・232の選手IDをユーザの保有カードの情報から削除すると共に、当該カード231・232と同じレア度の他のカードを全カードの中からランダムに選択してユーザの保有カードとする。すなわち、売却処理部52aは、図14に例示するユーザ情報データベースにおいて、ユーザIDと対応付けられた保有カードの情報をミキサー処理後の情報に更新する。
次に、合体処理部52cについて説明する。図11または図12の画面において、ユーザが合体実行ボタン245を押せば、指定された強化対象カード241および強化素材カード242を処理対象とする合体要求(保有解除要求)が端末装置3からゲームサーバ1へ送信される。この合体要求に応じて、合体処理部52cは、指定された強化素材カード242の選手IDをユーザの保有カードの情報から削除すると共に、強化素材カード242の能力に応じて強化素材カード242の能力を向上させる。すなわち、売却処理部52aは、図14に例示するユーザ情報データベースにおいて、ユーザIDと対応付けられた保有カードの情報を合体処理後の情報に更新する。
次に、条件関係付け手段53について説明する。この条件関係付け手段53は、前述の「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」等の保有解除処理に対して、保有解除対象のオブジェクトの仲間への有益性に関する情報を報知するための報知条件に関する情報を関係付ける機能を有する。条件関係付け手段53は、保有解除処理と報知条件とを関係付けた情報を記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶する。
本実施の形態では、保有解除処理は複数存在し、条件関係付け手段53は、保有解除処理毎に、報知条件に関する情報を関係付ける。この場合、保有解除処理毎に異なる報知条件を関係付けることができる。図16に、保有解除処理と報知条件とを関係付けた情報の一例を示す。図16では、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」の各処理の性質・事情等を考慮して報知条件を異ならせており、以下にこれを説明する。
保有解除処理が「合体処理」の場合、ユーザが特定のガードを合成により強化したい(そのために強化素材カードを手放す)という意図がある。このため、その強化素材カードが仲間にとって有益ではあっても、その仲間にプレゼントすることは、ユーザ自身が実行しようと思っていた強化を止めることにもなってしまうので、強化素材カードのプレゼントをユーザがためらうことが想定される。
また、保有解除処理が「ミキサー処理」の場合、交換によってユーザにとって望ましいカードが得られるかもしれないという期待をもって実行するものであるので、「合体処理」ほどではないものの、やはりユーザがプレゼントを控えたくなることが想定される。
一方、保有解除処理が「売却処理」の場合、本来、ユーザが不要と判断したカードを強化ポイントに変換するものであり、強化ポイントは他のカードの売却でも得られるものであるので、比較的、プレゼントに変更することに対して、心理的な障壁は低いと考えられる。
以上のような保有解除処理毎の事情等を考慮して、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」に対する報知条件を予め設定する。すなわち、仲間にとって入手への期待度が特に大きいもの、例えば仲間が「欲しいもの」として登録しているようなものについては、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」のいずれの実行前にも報知するものとし、これらの各処理にその報知条件を関係付ける。なお、「欲しいもの」の登録については後述する。
また、仲間が欲しいであろうもの、例えば「仲間のチームのカード」であって「レア度4以上」のものについては、「売却処理」、「ミキサー処理」の実行前にユーザに報知するものとし、これらの各処理にその報知条件を関係付ける。なお、「仲間のチームのカード」および「レア度」の詳細は後述する。
また、仲間が欲しいかもしれないもの、例えば「仲間のチームのカード」であって「レア度が3」のものについては、「売却処理」の実行前にのみユーザに報知するものとし、当該処理にその報知条件を関係付ける。
このように、「欲しいもの」の登録情報、カードに設定されているチーム属性(オブジェクトの属性)、カードのレア度(オブジェクトの希少価値度)等を用いて、報知条件を設定することができる。
ここで、「欲しいもの」の登録について説明する。図17に示すように、ゲーム管理装置は、欲しいもの登録手段56を備えていることが好ましい。この欲しいもの登録手段56は、各ユーザからの要求に応じて、各ユーザの欲しいものを登録する機能を有する。各ユーザは、欲しいもの(ユーザが所有できるカードやアイテム等で自分が欲しいもの)を、自分の端末装置3を操作して登録することができる。ユーザが欲しいものを指定して登録の操作を行えば、ユーザの端末装置3からゲームサーバ1へ登録要求が送信される。この登録要求に応じて、欲しいもの登録手段56は、図14に示すように、ユーザIDと対応付けて、当該ユーザが欲しいものとして登録を要求したカードの選手IDやアイテムIDを、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
あるユーザが登録している欲しいものは、当該ユーザの情報を表示するページを閲覧することにより、他のユーザが確認することができる。すなわち、ユーザは仲間のページを閲覧すれば、仲間が登録している欲しいものを知ることができる。但し、本実施の形態では、「売却処理」等を行うために指定したカードが、仲間が登録している欲しいものであるという条件を満たした場合、「売却処理」等の実行前に、ゲームサーバ1がユーザにその旨を報知する。よって、ユーザは仲間の欲しいものを覚えていなくても、「売却処理」等の前に、仲間の欲しいものを手放そうとしていることに気付くようになっている。
次に、ユーザが希望した属性(本実施の形態ではチーム属性)の情報を用いて報知条件を設定する構成について説明する。
本実施の形態のゲームのカードは、現実世界の日本のプロ野球12チームの何れかに所属する実在選手を模写した選手キャラクタのカードである。よって、各ユーザがゲーム内で所有できるカードにも、前記の複数のチーム属性のうちの何れか1つの属性が設定されている。
図17に示すように、ゲーム管理装置は、属性登録手段57を備えていることが好ましい。この属性登録手段57は、各ユーザからの要求に応じて、複数の属性のうちの何れか1つの属性であって各ユーザが希望した属性を登録する機能を有する。本実施の形態では、各ユーザが、複数のチーム属性(プロ野球12チームに対応する12種類のチーム属性)のうちの希望する何れか1つのチーム属性を登録することができる。ゲーム開始時に、ユーザは希望のチームを指定して登録の操作を行えば、ユーザの端末装置3からゲームサーバ1へ登録要求が送信される。この登録要求に応じて、属性登録手段57は、図14に示すように、ユーザIDと対応付けて、当該ユーザが希望したチーム(チーム属性)を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
そして、前記報知条件には、ユーザによって指定された保有解除処理のためのカードが、属性登録手段57によって登録されている仲間が希望したチーム(仲間のチーム)と同じチームのカードであるという条件を含めることができる。
あるユーザが登録しているチームは、当該ユーザの情報を表示するページを閲覧することにより、他のユーザが確認することができる。すなわち、ユーザは仲間のページを閲覧すれば、仲間のチームを知ることができる。但し、本実施の形態では、「売却処理」等を行うために指定したカードが、仲間のチームのカードであるという条件を満たした場合、「売却処理」等の実行前に、ゲームサーバ1がユーザにその旨を報知する。よって、ユーザは仲間のチームを覚えていなくても、「売却処理」等の前に、仲間のチームのカードを手放そうとしていることに気付くようになっている。
なお、図16の報知条件では、仲間のチームのカードとレア度とを組み合わせて報知条件を設定する例を示しているが、レア度に関係なく、仲間のチームのカードだけを報知条件としてもよい。
次に、カードのレア度の情報を用いて報知条件を設定する構成について説明する。カードやアイテム等のオブジェクトには、希少価値の高さを示すレア度(希少価値度)が設定されている。例えば、レア度は、1(最低)〜5(最高)の5段階で表され、各カードには何れかのレア度が設定されている。同じ選手のカードでもレア度の高いカードほど能力が高く、抽選モードで獲得できる確率も低くなっている。図4に示すように、カードにはレア度の情報として、例えば星印が表示される(星印の数がレア度を表している)。
なお、各レア度に任意の名称を付してもよい。例えば、レア度1〜5を、ノーマル、レギュラー、グレート、スター、スーパースターと呼称することができる。
仲間のチームのカードであっても、レア度の低いものは相手に喜ばれないことも多く、プレゼント対象として適さないこともある。そこで、図16に例示するように、仲間のチームのカードという条件に、レア度の条件を組み合わせて報知条件を設定する。例えば、「売却処理」および「ミキサー処理」に対しては、ユーザによって指定されたカードが、「仲間のチームのカード」であって「レア度が4以上」という報知条件を関係付ける。また、「売却処理」に対しては、ユーザによって指定されたカードが、「仲間のチームのカード」であって「レア度が3」という報知条件を関係付ける。これにより、レア度を考慮した適切な報知が可能となる。
なお、上記ではユーザが希望したチーム属性の情報を用いて報知条件を設定する構成について説明したが、チーム属性以外の属性であってもよい。例えば、A属性(A属性はB属性に対する相性は良いがC属性に対する相性は悪い)、B属性(B属性はC属性に対する相性は良いがA属性に対する相性は悪い)、C属性(C属性はA属性に対する相性は良いがB属性に対する相性は悪い)という3種類の属性があり、キャラクタやアイテム等に、3種類の属性のうちの何れか1つの属性が設定されているゲームにも適用できる。すなわち、ユーザがA、B、Cの属性のうちの希望する何れか1つの属性を登録することができるゲームであれば、ユーザが希望した属性の情報を用いて、チーム属性の場合と同様にして報知条件を設定可能である。
なお、各保有解除処理に関係付けられる報知条件としては、基本的に、予め初期設定されたデフォルトの報知条件が用いられる。但し、各ユーザが端末装置3を操作することにより、報知条件を任意に設定・変更可能としてもよい。
次に、判定手段54について説明する。判定手段54は、保有解除処理のためのカードがユーザによって指定されたとき、仲間のゲーム情報に基づいて、保有解除処理に関係付けられた報知条件を満たすか否かを判定する機能を有する。ここで、仲間のゲーム情報とは、図14に示すユーザ情報データベースに記憶されている各種情報が含まれる。図16に例示する報知条件を満たすか否かの判定においては、仲間が予め登録している「欲しいもの」の情報および仲間のチームの情報が、仲間のゲーム情報として参照される。
判定手段54は、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」の何れかの処理により手放そうとしているカードがユーザによって指定されたとき、基本的に、ユーザの全ての仲間のゲーム情報を参照し、その処理に関係付けられた報知条件を満たす仲間が存在するか否かを判定する。但し、後述するように、親密度が所定以下の仲間のゲーム情報については、判定対象には含めないようにしてもよい。
次に、報知手段55について説明する。報知手段55は、判定手段54によって報知条件を満たすと判定されたときに、保有解除処理の実行前に、指定されたカードの仲間への有益性に関する情報をユーザに報知する機能を有する。ここで、指定されたカードの仲間への有益性に関する情報には、「指定されたカードが、仲間が欲しいものに登録しているカード」、「指定されたカードが、仲間のチームのカード」等の情報を含む。例えば、ユーザが売却しようとしたカードを欲しいものに登録している仲間がいた場合(売却処理に関係付けられた報知条件を満たした場合)、その旨をユーザに報知するための図7の画面を生成し、それをユーザの端末装置3へ送信する。この報知手段55は、図13に示す画面生成手段63および送信手段64の機能を含む。
なお、報知条件を満たす仲間が複数存在する場合には、図18に例示するように、当該複数の仲間を、プレゼント対象の仲間(プレゼントを贈る候補者)として、ユーザに報知してもよい。図18では、ユーザが売却しようとしたカードを、仲間Bおよび仲間Cが欲しいものに登録していた場合の例を示している。この場合、画面上のテキスト表示領域221には、例えば「売却しようとしているカードは、仲間Bさん及びCさんが欲しいものに登録しているカードです。売却せずに仲間Bさん又はCさんにプレゼントしてはどうですか?」というメッセージが表示される。
また、図18の画面には、プレゼント対象の仲間に関する情報222が、複数(この例では仲間Bおよび仲間Cの2人分)表示される。さらに、プレゼント対象の仲間Bおよび仲間Cのそれぞれに対応する2つのプレゼントボタン223が設けられ、売却しようとしていたカード210を、仲間Bまたは仲間Cの何れか一方に選択的にプレゼントできるようになっている。ここでは、報知条件を満たす仲間が2人存在する例を示したが、3人以上存在する場合も同様である。
あるいは、報知条件を満たす仲間が複数存在する場合には、ゲームサーバ1がその中の1人を選択し、選択した仲間だけをプレゼントを贈る候補者として、ユーザに報知してもよい。この場合、ランダムに1人の仲間を選択してもよいし、最も親密度の高い仲間を選択してもよい。
ここで、ユーザが保有解除処理を行おうとした場合のゲームサーバ1の動作例を、図19のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
ユーザの端末装置3における操作により、保有解除処理としての「売却処理」、「ミキサー処理」または「合体処理」の対象となるカード(ユーザが手放そうとしているカード)が指定された場合(S1でYES)、ゲームサーバ1は、保有解除処理に関係付けられた報知条件を取得する(S2)。
例えば、ユーザが保持している選手のカードの中から特定のカードを指定すれば、図5に例示する画面が表示される。なお、図5の画面は、ユーザがスカウトモードまたは抽選モードでカードを入手した直後にも表示される。この図5の画面でユーザが売却ボタン212を押すことにより、ユーザが「売却処理」の対象となるカード210を指定したことになる。この操作が行われた場合、ユーザの端末装置3から「売却処理」のためのカード指定に関する操作の情報が送信される。この操作の情報に応じて(S1でYES)、ゲームサーバ1は、「売却処理」に関係付けられた報知条件を、図16の関係付け情報が記憶された記憶装置(データベースサーバ2等)から取得する。
同様に、ユーザの端末装置3において、ユーザが保持している選手のカードの中から「ミキサー処理」の対象となる2枚のカード(図8または図9の画面の第1カード231および第2カード232)を選択する操作が行われた場合、この操作の情報に応じて(S1でYES)、ゲームサーバ1は、「ミキサー処理」に関係付けられた報知条件を、図16の関係付け情報が記憶された記憶装置から取得する。
また、ユーザの端末装置3において、ユーザが保持している選手のカードの中から「合体処理」の対象となるカード(図11または図12の画面の強化素材カード242)を選択する操作が行われた場合、この操作の情報に応じて(S1でYES)、ゲームサーバ1は、「合体処理」に関係付けられた報知条件を、図16の関係付け情報が記憶された記憶装置から取得する。
本実施の形態では、図16の関係付け情報に示すように、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」に対して異なる報知条件が設定されており、処理に応じた適切な条件が適用される。
また、ステップS3において、ゲームサーバ1は、保有解除処理を実行しようとしているユーザの仲間のゲーム情報を取得する。この処理は、図14に例示するユーザ情報データベースからユーザの仲間情報(仲間のユーザID)を取得し、取得した仲間のユーザIDに基づいて、ユーザ情報データベースから当該仲間のゲーム情報を取得することにより実現できる。
その後、ゲームサーバ1は、ステップS3で取得した仲間のゲーム情報に基づいて、ステップS2で取得した報知条件を満たすか否かを判定する(S4)。例えば、ユーザが売却処理のために指定したカードが、仲間の誰かが欲しいものに登録しているカードであった場合、報知条件を満たすことになる。
ここで、報知条件を満たすと判定された場合(S4でYES)、ゲームサーバ1は、保有解除処理の実行前に、指定されたカードの仲間への有益性に関する情報をユーザに報知する(S5)。例えば、図7、図9、図10、図12等の画面を生成し、それをユーザの端末装置3へ送信する。図7の画面例では、指定されたカードが、仲間が欲しいものに登録しているカードであり、そのカードの仲間へのプレゼントをユーザに薦める報知情報を画面に含めている。
これにより、ユーザが保有を解除しようとしているカードが、仲間にとっては有益であることを、保有解除処理の実行前にユーザに気付かせることができる。この場合、ユーザは、「売却処理」等の保有解除処理を選択することもできるし、保有解除処理を止めて、対象のカードを仲間へプレゼントすることを選択することもできる。
ここで、ユーザが保有解除処理の操作を行った場合(S6でYES)、例えば、図7の画面で売却実行ボタン216を押した場合、当該操作に応じて、ゲームサーバ1は保有解除処理を実行する(S9)。
一方、ユーザが保有解除処理を止めて、プレゼントの操作を行った場合(S7でYES)、例えば、図7の画面でプレゼントボタン223を押した場合、当該操作に応じて、ゲームサーバ1はプレゼント処理を実行する(S9)。すなわち、ゲームサーバ1は、ユーザが保有解除処理の対象として指定したカードを、報知条件を満たすとして抽出された仲間にプレゼントする処理を実行する。この場合、ゲームサーバ1は、ユーザからプレゼントが届いた旨を仲間に報知する。
なお、ステップS4において、報知条件を満たさないと判定された場合(S4でNO)、ゲームサーバ1は、指定されたカードの仲間への有益性に関する情報をユーザに報知することなく、保有解除処理が可能な画面を表示させる。これにより、ユーザの端末装置3には、例えば、「売却処理」の場合は図6、「ミキサー処理」の場合は図8、「合体処理」の場合は図11の画面が表示される。ここで、ユーザが保有解除処理の操作を行った場合(S10でYES)、例えば、図6の画面で売却実行ボタン216を押した場合、当該操作に応じて、ゲームサーバ1は保有解除処理を実行する(S9)。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図15に示すように、主に、仲間管理手段51、解除手段52、条件関係付け手段53、判定手段54および報知手段55を備えており、保有解除処理に対して報知条件を関係付け、保有解除処理のためのカード(オブジェクト)がユーザによって指定されたとき、仲間のゲーム情報に基づいて、報知条件を満たすか否かを判定する。そして、報知条件を満たす場合に、保有解除処理の実行前に、指定されたカードの仲間への有益性に関する情報を、タイミング良くユーザに報知する構成である。これにより、ユーザが手放そうとしたカードが、仲間にとっては有益であることを、保有解除処理の実行前にユーザに気付かせる。よって、ユーザに対して仲間への関心を喚起させ、カードの売却等を、仲間へのプレゼントに変更させることができる。換言すれば、ユーザは、仲間にプレゼントするカードを自らが探し出すという手間のかかる面倒な作業を行うことなく、ゲーム中に自分が手放そうとしたカードを、仲間へのプレゼント対象とする機会を得ることができる。本構成により、仲間にプレゼントを行い易い環境をユーザに提供してプレゼントを促進し、仲間同士のコミュニケーションの活性化を図ることができる。
また、本実施の形態では、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」などの複数の保有解除処理が存在し、保有解除処理毎に異なる報知条件を関係付けることができる。これにより、それぞれの保有解除処理の性質・事情に応じた適切な報知が行われ、さらに仲間にプレゼントを行い易い環境をユーザに提供できる。
次に、同じ保有解除処理(例えば売却処理)でも、仲間に関するゲーム情報に基づいて仲間の範囲を定め、その範囲毎に異なる報知条件に関する情報を関係付けることができる構成について説明する。
「仲間の範囲」は、「ユーザとの親密度」、「仲間のゲームレベル」、「仲間のゲームへのアクセス頻度」等の「仲間に関するゲーム情報」に基づいて定めることができる。あるいは、「仲間の範囲」は、仲間のユーザIDやユーザ名等に基づいて定めることもできる。
先ず、「仲間の範囲」を、「ユーザとの親密度」に基づいて定める例について説明する。図20に示すように、ゲーム管理装置は、親密度付与手段58を備えている。この親密度付与手段58は、仲間関係にある2人のユーザに対して親密度を付与する機能を有する。ここで、親密度とは、仲間関係が成立している2人のユーザの親密さを示すものであり、2人の友好度合い、友情の深さ、絆の深さ等として表現することもできる。
例えば、2人の親密度は、ゲーム内の交流の回数や頻度に基づいて設定でき、ユーザが仲間と交流するほど、その仲間との親密度は高くなる。ゲーム内の交流の例としては、挨拶、プレゼント、対戦協力、チャットなどが挙げられるが、これに限らず、ゲームの種類や内容に応じて様々な交流を適用できる。ここで、挨拶とは、ボタンを押す等の簡単な操作だけでゲーム内で仮想的に行うことができる簡易的な交流の総称であり、エール(応援)を送る、ガッツ(やる気)を送る、ウインクする、微笑む、手を振る等、別の表現を用いた簡易的な交流も含まれる。ゲームサーバ1は、仲間関係にある2人の親密度を、データベースサーバ2に記憶して管理している。
親密度付与手段58は、例えば、仲間同士の2人のユーザ間で交流処理が実行される毎に、所定値(例えば1ポイント)の親密ポイントを付与するようになっている。なお、交流の内容により付与する親密ポイントを変えてもよい。例えば、挨拶は1ポイント、メッセージ送信は2ポイント、プレゼントおよび対戦協力は3ポイント、チャットは4ポイント等としてもよい。また、本実施の形態では、2人の親密ポイントに応じて、例えば5段階の親密度が設けられている。例えば、親密ポイントが0〜24ポイントで親密度=1(知り合い)、25〜49ポイントで親密度=2(友人)、50〜74ポイントで親密度=3(親友)、75〜99ポイントで親密度=4(相棒)、100ポイント以上で親密度=5(盟友)となる。
ユーザにとっては、親密度が高い仲間ほど、プレゼントを贈る機会を増やすことが望ましい。よって、本実施の形態では、同じ保有解除処理であっても、例えば、親密度が所定以上の仲間と、それよりも低い仲間とで、異なる適切な報知条件を設定する。図21に、親密度に基づいて仲間の範囲を定め、保有解除処理と報知条件とを関係付けた情報の一例を示す。
図21の例では、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」にそれぞれ関係付ける報知条件を、親密度が3以上の仲間の範囲と、親密度が2以下の仲間の範囲とで異ならせている。すなわち、「売却処理」に関し、親密度が3以上の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているもの、及び「仲間のチームの選手カード」であって「レア度が3以上」のものの何れについても、売却処理の実行前にユーザに報知するように報知条件を設定している。一方、親密度が2以下の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているものだけを、売却処理の実行前にユーザに報知するように、報知条件を設定している。
また、「ミキサー処理」に関し、親密度が3以上の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているもの、及び「仲間のチームの選手カード」であって「レア度が4以上」のものの何れについても、ミキサーの実行前にユーザに報知するように報知条件を設定している。一方、親密度が2以下の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているものだけを、ミキサー処理の実行前にユーザに報知するように、報知条件を設定している。
また、「合体処理」に関し、親密度が3以上の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているもののみを合体処理の実行前にユーザに報知するように、報知条件を設定している。一方、親密度が2以下の仲間の範囲では、合体処理に対する報知条件を設定しない(すなわち、報知しない)ものとしている。
なお、図21の例では、仲間の範囲を、親密度が3以上と2以下との2段階に分けた例を示したがこれに限定されない。例えば、仲間の範囲を、親密度1、2〜4、5の3段階に分けたり、親密度1、2、3、4、5の5段階に分けたりしてもよい。
また、「売却処理」については、仲間の範囲を5段階に分け、「ミキサー処理」については仲間の範囲を3段階に分け、「合体処理」については仲間の範囲を2段階に分けるといったように、保有解除処理の種類によって仲間の範囲の分け方を異ならせてもよい。
本実施の形態のように、仲間に関するゲーム情報に基づいて仲間の範囲を定め、その範囲毎に異なる報知条件を関係付けた場合、判定手段54は、仲間の範囲毎に報知条件を満たすか否かを判定する。ここで、図21の報知条件が設定されている場合に、売却処理のためのカードがユーザによって指定されたときを例に挙げる。この場合、判定手段54は、親密度3以上の仲間の範囲のゲーム情報に基づいて、「仲間のほしいもの」または「仲間のチームのカード且つレア度3以上」という報知条件を満たすか否かを判定する。さらに、判定手段54は、親密度2以下の仲間の範囲のゲーム情報に基づいて、「仲間のほしいもの」という報知条件を満たすか否かを判定する。この場合、親密度3以上の仲間の範囲に設定された報知条件の方が親密度2以下の仲間の範囲に設定された報知条件よりも広いため、前者の方が報知条件を満たし易い。報知条件を満たすと判定されたときに、報知手段55は、指定されたカードの仲間への有益性に関する情報を、ユーザに報知する(図7等参照)。よって、図7等の報知画面において、親密度3以上の仲間への有益性に関する情報がユーザに報知され易すくなり、ユーザにとっては、親密度2以下の仲間よりも親密度3以上の仲間に対してプレゼントを贈る機会を増やすことができる。
本構成により、ユーザと仲間との親密度に応じた適切な報知が可能となる。
次に、「仲間の範囲」を、「仲間のゲームレベル」に基づいて定める例について説明する。ゲームレベルとは、ゲームの進行度やゲームの習熟度を示す指標となるものであり、ゲームを進行させることにより向上したり、対戦ゲームで所定の勝利条件を満たすことにより向上したりする。
例えば、ゲームレベルの低い仲間(ゲームを開始して間もないような仲間等)については、レア度が高くないカードをプレゼントしても喜んでもらえるが、ゲームレベルの高い仲間については、レア度が高くないカードをプレゼントしてもあまり喜んでもらえない可能性が高い。そこで、仲間のゲームレベルに基づいて仲間の範囲を定め、仲間の範囲毎に、適切な報知条件を関係付ける。
なお、図22の例では、「合体処理」については、仲間のゲームレベルに基づいて報知条件を変えていない。すなわち、仲間のゲームレベルに依らず、仲間が「欲しいもの」に登録しているもののみを合体処理の実行前にユーザに報知するように、報知条件を設定している。このように、保有解除処理の一部については、仲間の範囲を問わず共通の報知条件を設定してもよい。
また、図22の例では、仲間の範囲を、レベル30以上とレベル29以下との2段階に分けた例を示したがこれに限定されない。例えば、仲間の範囲を、レベル9以下、10〜29、30〜49、50以上の4段階に分ける等、仲間の範囲は任意に設定できる。
本構成により、仲間のゲームレベルに応じた適切な報知が可能となる。
また、図23に示すように、仲間の範囲を、「ユーザとの親密度」および「仲間のゲームレベル」の組み合わせにより定めてもよい。図23の例では、「売却処理」および「ミキサー処理」については、「親密度3以上、且つ、レベル30以上」の仲間の範囲と、「親密度2以下、又は、レベル29以下」の仲間の範囲に分けて、それぞれの範囲に適した報知条件を独立して設定した例を示している。
次に、「仲間の範囲」を、「仲間のゲームへのアクセス頻度」に基づいて定める例について説明する。ゲームへのアクセス頻度が高い仲間については、仲間同士でお互いにプレゼントを贈り合うことにより、コミュニケーションの活性化が図れる。一方、ゲームへのアクセス頻度が低い仲間については、あまりゲームを行っていないことから、そもそもプレゼントを贈る価値が低いと言える。そこで、仲間のゲームへのアクセス頻度に基づいて仲間の範囲を定め、仲間の範囲毎に、適切な報知条件を関係付ける。
ゲームへのアクセス頻度については、現在から遡る所定期間(例えば1週間)のゲームへのアクセス日数またはアクセス回数により表すことができる。あるいは、先週の(先月の)アクセス日数またはアクセス回数をアクセス頻度としてもよい。ユーザによっては、以前は頻繁にゲームをしていたが、最近は殆どゲームをしていないというユーザもある。よって、ゲームへのアクセス頻度は、最近のゲームへのアクセス頻度が反映されるように、例えば現在から遡る1週間または先週1週間のアクセス日数等とすることが好ましい。
なお、アクセス日数については、1日に1回以上ゲームサーバ1にアクセス(ログイン)した場合にゲームにアクセスした日としてカウントされる。ユーザのゲームへのアクセスは、図14に示すようにアクセスログとして記録されている。よって、ゲームサーバ1は、各ユーザのアクセスログに基づいてアクセス頻度を取得できる。
図24に、仲間のゲームへのアクセス頻度に基づいて仲間の範囲を定め、保有解除処理と報知条件とを関係付けた情報の一例を示す。
図24の例では、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」にそれぞれ関係付ける報知条件を、アクセス頻度が4日/週以上の仲間の範囲と、3日/週以下の仲間の範囲とで異ならせている。すなわち、「売却処理」に関し、アクセス頻度が4日/週以上の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているもの、及び「仲間のチームの選手カード」であって「レア度が3以上」のものの何れについても、売却処理の実行前にユーザに報知するように報知条件を設定している。一方、アクセス頻度が3日/週以下の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているものだけを、売却処理の実行前にユーザに報知するように、報知条件を設定している。
また、「ミキサー処理」に関し、アクセス頻度が4日/週以上の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているもの、及び「仲間のチームの選手カード」であって「レア度が4以上」のものの何れについても、ミキサーの実行前にユーザに報知するように報知条件を設定している。一方、アクセス頻度が3日/週以下の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているものだけを、ミキサー処理の実行前にユーザに報知するように、報知条件を設定している。
また、「合体処理」に関し、アクセス頻度が4日/週以上の仲間の範囲では、仲間が「欲しいもの」に登録しているもののみを合体処理の実行前にユーザに報知するように、報知条件を設定している。一方、アクセス頻度が3日/週以下の仲間の範囲では、合体処理に対する報知条件を設定しない(報知しない)ものとしている。
なお、所定のアクセス頻度以下(例えば、1日/週以下)の仲間の範囲では、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」の何れの場合でも、報知条件を設定しない(報知しない)ものとしてもよい。
また、図24の例では、仲間の範囲を、アクセス頻度が4日/週以上と3日/週以下との2段階に分けた例を示したがこれに限定されない。例えば、仲間の範囲を、5日/週以上、4日〜2日/週、1日/週以下の3段階に分ける等、仲間の範囲は任意に設定できる。また、「仲間のゲームへのアクセス頻度」を、前述の「親密度」や「ゲームレベル」と組み合わせて、「仲間の範囲」を設定してもよい。
本構成により、仲間のゲームへのアクセス頻度に応じた適切な報知が可能となる。
また、仲間の範囲は、個人を特定する情報(仲間のユーザIDやユーザ名等)に基づいて設定することができる。この場合、ゲームサーバ1は、特定の仲間を指定したユーザからの要求に応じて、仲間の範囲を仲間のユーザID(ユーザ識別情報)等に基づいて設定する。さらに、その仲間についての報知条件をユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
図26および図27にユーザが報知条件を任意に設定するための報知条件設定画面の一例を示す。図26は報知条件設定画面を開いた当初の状態の画面例、図27はユーザによって入力が行われた画面例である。
報知条件設定画面には、処理選択領域251、仲間指定領域252、条件設定領域253が設けられている。処理選択領域251では、報知条件が関係付けられる保有解除処理(「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」)をラジオボタン(またはプルダウンメニュー等)により1つ選択できる。図27では、ユーザが「合体処理」を選択した例を示している。
仲間指定領域252では、ユーザの全ての仲間の中から任意の仲間を1人以上選択できる。仲間指定領域252には仲間リストボタン254が設けられており、当該ボタン254を押せば図示しない仲間リスト画面に遷移し、任意の仲間を選択できるようになっている。仲間リスト画面には、ユーザの仲間のアバター、名前、レベル等の情報を含む仲間の一覧が表示される。この仲間リスト画面で仲間を選択すれば、図27に示すように報知条件設定画面に戻り、選択した仲間の情報256(仲間のアバター、名前、レベル、チーム等)が画面に表示される。図27の例では、ユーザが仲間Bおよび仲間Cを選択した例を示している。
なお、仲間指定領域252にユーザIDを入力する領域を設け、ユーザが仲間のユーザIDを直接入力することによって、特定の仲間を指定するようにしてもよい。但し、一般的にユーザが自分の仲間のユーザIDを覚えていることは少ないので、前述のように、仲間リスト画面から特定の仲間を選択できるようにすることが望ましい。ユーザが仲間リスト画面から特定の仲間を選択した場合も、ゲームサーバ1では、その仲間のユーザIDに基づいてゲーム情報を管理しているので、ユーザが仲間のユーザIDを指定したことと実質的には同様である。
また、条件設定領域253では、仲間指定領域252で指定した仲間が欲しがりそうなカードの条件を「報知条件」として設定できる。例えば、条件設定領域253には、予め「仲間のほしいもの」、「仲間のチームのカード」、「レア度」等の条件項目が表示されており、ユーザがチェックボックス等により条件項目を選択するだけで簡単に報知条件を設定できるようになっている。図27の例では、ユーザが「仲間のほしいもの」および「仲間のチームのカード且つレア度3以上」という報知条件を設定した例を示している。また、画面には設定ボタン255が設けられ、このボタンを押すことにより、ユーザの端末装置3から設定情報がゲームサーバ1に送信される。ゲームサーバ1では、前記設定情報を受信し、ユーザIDと対応付けて報知条件をデータベースサーバ2に記憶する。
上記のようにしてユーザが報知条件設定画面で条件を設定したことにより、条件設定領域253で設定した報知条件を満たすカードを、処理選択領域251で選択した保有解除処理によってユーザが手放そうとした場合、その処理実行前に、仲間指定領域252で指定した仲間への有益性に関する情報が、ユーザに報知されるようになる。すなわち、処理選択領域251で選択された保有解除処理のためのカードがユーザによって指定されたとき、判定手段54は、仲間指定領域252で指定された仲間の範囲(例えば仲間BおよびC)のゲーム情報に基づいて、条件設定領域253で設定された報知条件を満たすか否かを判定する。この結果、報知条件を満たすと判定されたときに、報知手段55は、前記保有解除処理の実行前に、指定されたカードの仲間指定領域252で指定された仲間への有益性に関する情報を、ユーザに報知する(図12の画面参照)。
図25に、個人を特定する情報等に基づいて仲間の範囲を定め、保有解除処理と報知条件とを関係付けた情報の一例を示す。図25の関係付け情報は、ユーザID=000001のユーザAが、図27の報知条件設定画面で設定した「合体処理」についての報知条件を含む。すなわち、「合体処理」に関し、仲間の範囲が仲間BのユーザID=000002および仲間CのユーザID=000005によって定められ、当該仲間の範囲に「仲間の欲しいもの」および「仲間のチームのカード且つレア度3以上」という条件が関係付けられる。
なお、図27の画面では、処理選択領域251で「合体」を選択して、「合体処理」に関係付けられる報知条件を設定する例について示したが、処理選択領域251で「売却」を選択すれば「売却処理」に関係付けられる報知条件、「ミキサー」を選択すれば「ミキサー処理」に関係付けられる報知条件を設定できる。例えば、「合体処理」についての報知条件の設定を行った後、図26の報知条件設定画面を新たに表示させ、今度は「売却処理」を選択することにより、「売却処理」については、「合体処理」とは異なる条件設定が可能である。すなわち、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」の各々について、ユーザは、個々に仲間選択(仲間の範囲の設定)および報知条件の設定を行うことができる。
また、図25において、仲間の範囲がユーザID=000002、000005によって定められた部分の報知条件以外は、予め初期設定されたデフォルトの報知条件である。このデフォルトの報知条件も、ユーザの端末装置3での操作によって、ユーザが任意の条件に変更することもできる。ユーザ自らが報知条件を設定できる場合、ユーザ毎に報知条件が異なるので、ユーザIDと対応づけて報知条件に関する情報がデータベースサーバ2に記憶される。
また、図21〜図24に例示した報知条件も、予め初期設定されたデフォルトの報知条件とし、ユーザがそれを変更したい場合には、ユーザが任意の条件を設定できるようにしてもよい。
図28には、ユーザが親密度によって仲間の範囲を指定した上で、報知条件を任意に設定するための報知条件設定画面の一例を示す。図28の画面と図27の画面との違いは、次のとおりである。すなわち、図27の画面では仲間指定領域252で特定の仲間を選択するようになっているが、図28では、仲間指定領域252で親密度を指定して仲間の範囲を指定できるようになっている。図28では、親密度の範囲を指定するためのプルダウンメニュー部257・258が表示され、プルダウンメニューから親密度の値を選択して範囲指定できる例を示している。なお、範囲指定の入力方法はこれに限定されるものではなく、例えば親密度の値を端末装置3におけるキー入力、音声入力(音声認識による入力)等により直接入力できるようにしてもよい。
図28のその他の画面構成(処理選択領域251、条件設定領域253)については、図27の画面と同様とすることができる。よって、図28の画面でも、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」の各々について、個々に仲間の範囲の設定および報知条件の設定を行うことができる。
なお、図28では、親密度によって仲間の範囲を指定できる例を示したが、仲間のゲームレベル、仲間のゲームへのアクセス頻度等によって仲間の範囲を指定できるようにしてもよい。あるいは、親密度、ゲームレベル、ゲームへのアクセス頻度等を組み合わせて仲間の範囲を指定できるようにしてもよい。例えば、図29に示すように、仲間指定領域252に、親密度の範囲を指定するためのプルダウンメニュー部257・258だけではなく、ゲームレベルの範囲を指定するためのプルダウンメニュー部261・262、およびゲームへのアクセス頻度の範囲を指定するためのプルダウンメニュー部263・264も設ける。この場合、例えばユーザが親密度の範囲のみプルダウンメニュー部257・258で指定し、その他の部分は空欄にすれば、親密度だけで仲間の範囲を指定できる。また、例えばユーザが親密度の範囲をプルダウンメニュー部257・258で指定すると共に、ゲームレベルの範囲をプルダウンメニュー部261・262で指定すれば、親密度とゲームレベルを組み合わせて仲間の範囲を指定できる。ゲームへのアクセス頻度による仲間の範囲の指定も同様である。
ところで、ユーザが指定した個人を特定する情報に基づいて、仲間の範囲として特定の仲間が設定された場合、当該特定の仲間のゲーム情報に基づいて、ゲームサーバ1が適切な報知条件を自動的に設定する自動設定手段59(図30)を備えている構成とすることができる。
ここでは、図31に示す報知条件自動設定画面において、ユーザが保有解除処理と特定の仲間とを選択するだけで、自動設定手段59が報知条件を自動設定する例について説明する。図31の画面には、処理選択領域251および仲間指定領域252が設けられている。処理選択領域251で「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」の何れかを選択すると共に、仲間指定領域252の仲間リストボタン254を押して特定の仲間を選択すれば、ユーザの端末装置3からはその操作情報(選択された処理の情報、指定された仲間のユーザIDを含む)がゲームサーバ1へ送信される。この操作情報に応じて、自動設定手段59は指定された仲間のゲーム情報をデータベースサーバ2から取得し、仲間のゲーム情報に基づいて報知条件を自動的に設定する。
例えば、自動設定手段59は、指定された仲間のチームの選手で所定のレア度(レア度3、レア度4等)という報知条件を自動的に設定する。この場合、自動設定手段59は、仲間のゲームレベル、仲間の親密度、仲間のゲームへのアクセス頻度、等の仲間のゲーム情報に基づいて、また、選択された保有解除処理によって、適切な報知条件を設定することができる。例えば、ゲームレベルが高い仲間ほど、レア度の条件を高くし、低いレア度のカードを手放そうとしても報知されないようにする(例えば、図22に示した報知条件を適用する)。これは、ゲームレベルの高い仲間は、高いレア度のカードをすでに複数保有している場合が多く、保有していない高いレア度のカードは欲しいと思っても、低いレア度のカードには関心がないと考えられるためである。また、親密度の高い仲間や、ゲームへのアクセス頻度が高い仲間ほど、プレゼントを贈る機会(すなわち、報知の機会)が多くなるように、例えば、図21または図24に示した報知条件を適用する。
あるいは指定された仲間が設定しているチームオーダ(カードのデッキ)において弱いポジションがある(所定のレア度以上または所定の能力値以上の選手がいないポジションがある)場合には、そのポジションの選手カードで所定のレア度(例えばレア度4以上)という報知条件を自動的に設定する。一例を挙げると、仲間のチームオーダに含まれる投手キャラクタにレア度4以上のものがない場合、仲間のチームの投手カードでレア度4以上という報知条件を自動設定する。
自動設定手段59が自動設定した報知条件に関する情報は、ユーザIDと対応付けてデータベースサーバ2に記憶する。
報知条件が自動設定された場合、ゲームサーバ1は、例えば図32に例示する画面を端末装置3へ送信し、自動設定された条件をユーザに通知することが好ましい。図32の画面の仲間指定領域252には、ユーザによって指定された仲間の情報271(アバター、名前、レベル、チーム等)が表示される。なお、図示しない仲間変更ボタンを設けて、指定する仲間を変更することができるようにしてもよい。また、画面には、自動設定された報知条件に関する情報の表示領域273が設けられる。この表示領域273には、自動設定された報知条件274、了解ボタン275、条件変更ボタン276等が表示される。図32では、「仲間の欲しいもの」および「仲間のチームの投手カード(レア度4以上)」という報知条件274が自動設定された例を示している。ここで了解ボタン275を押せば、図32の画面が閉じられ、図4のメイン画面に遷移する、または図31の画面に戻って、新たに保有解除処理や仲間を指定できるようになる。一方、ユーザが自動設定された条件を変更したいと考えた場合、条件変更ボタン276を押すことにより、ユーザが任意の条件を設定することもできる。
なお、上記では、図31および図32に示す報知条件自動設定画面において、処理選択領域251で「売却」、「ミキサー」、「合体」の何れか1つの処理を択一的に選択する例を示したが、これらの保有解除処理をユーザが一度に複数選択できるようにしてもよい。ユーザによって複数の保有解除処理が選択された場合(例えば、「売却」、「ミキサー」、「合体」が全て選択された場合)であっても、自動設定手段59は、前述した各々の保有解除処理の性質・事情を考慮して、保有解除処理毎に、個々に報知条件を設定することができる。
自動設定手段59を備えた構成により、ユーザが特定の仲間を指定するだけで、自動設定手段59がその仲間のゲーム情報を分析し、適切な報知条件を自動的に設定するので、ユーザの操作負担を軽減することができる。
次に、報知対象の仲間を、親密度に基づいて限定する構成について説明する。仲間が多いユーザの場合、カードを手放そうとしたときに頻繁に報知が行われ、煩わしくなることもあり得る。そこで、報知対象の仲間を、所定の親密度以上の仲間に限定することが望ましい。
これを実現するゲームサーバ1の判定手段54は、保有解除処理のためのカードがユーザによって指定されたとき、所定の親密度(例えば5段階の2)よりも高い仲間のゲーム情報に限定して、前記報知条件を満たすか否かを判定する。
これにより、判定処理における処理負担の軽減を図ることができる。さらに、報知対象の仲間を所定の親密度以上の仲間に限定して報知の頻度を適正化し、報知による煩わしさを回避することができる。
〔ゲームシステムの他の構成例〕
前述の各実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであり、サーバ(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)によってゲーム管理装置を構成する例である。この構成は、前述のように、ブラウザゲーム、ソーシャルゲーム、クラウドゲーミング等のサービスをユーザに提供するのに適した構成であるが、ゲーム管理装置の構成はこれに限定されない。
例えば、ゲームサーバ1が、各ユーザのゲーム情報を管理し、ゲーム内でのユーザ間の交流等のゲームサービスをユーザに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
そして、サーバと端末装置とは互いに通信して各種データの送受が可能であり、共にCPU、ROM、RAM、補助記憶装置、通信制御部等を備えた情報処理装置(コンピュータ)であって、同様のハード構成を有する。よって、サーバと端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段は、サーバ又は端末装置のいずれか一方が備えていればよい。すなわち、ゲーム管理装置は、互いに通信して各種データの送受を行うサーバおよび端末装置に設けられる構成とすることができ、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
例えば、図15ではゲームサーバ1が、仲間管理手段51、解除手段52、条件関係付け手段53、判定手段54および報知手段55を備えていたが、図33に例示するように、各手段の機能をサーバおよび端末装置の何れかに持たせることが可能である。ここで、図33に示すサーバのハード構成は、図2に示したゲームサーバ1と同様であり、端末装置のハード構成は、図3に示した端末装置3と同様である。図33には、サーバ101に仲間管理手段51および条件関係付け手段53を設けると共に、端末装置301に解除手段52、判定手段54および報知手段55を設ける構成例を示している。なお、図33はゲームシステムの構成の一例であり、他の構成も可能である。
また、図34に示すように、端末装置302が、仲間管理手段51、解除手段52、条件関係付け手段53、判定手段54および報知手段55を備えている構成とすることもできる。すなわち、ゲーム管理装置をゲーム端末である端末装置302それ自体に実装することができ、この場合も前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。この場合、サーバ102が、各ユーザのゲーム情報を管理したり、端末装置302間で行われる挨拶やメッセージの送受等のサービスをユーザに提供したりするが、その他の処理は全て端末装置302側で実行されるようにすることができる。あるいは、各ユーザのゲーム情報の管理も、各ユーザの端末装置302側で行うこともできる。
また、前述の欲しいもの登録手段56、属性登録手段57、親密度付与手段58についても、サーバ側だけではなく、端末装置(ゲーム端末)側に設けることもできる。
〔その他の実施の形態〕
前記の実施の形態では、ユーザと関連付けがなされている他のユーザを仲間とする例を示したが、ユーザと関連付けがなされている他のユーザであれば、仲間という関係でなくても本発明を適用できる。
また、前記の実施の形態では、保有解除処理として、「売却処理」、「ミキサー処理」、「合体処理」を例示して説明したが、保有解除処理はこれらに限定されるものではない。例えば、ユーザが保有しているオブジェクト(カード、アイテム等)の中から不要なオブジェクトを指定して単純に削除する「削除処理」も、保有解除処理に含まれる。保有解除処理は、ユーザが保有しているオブジェクトの保有の解除を伴う種々の処理を含む。
また、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成(ユーザ情報記憶制御手段60など)に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置とは別構成のファイルサーバ(オンラインストレージ)等であってもよい。
また、前述の各実施の形態で説明した各構成は、適宜組み合わせて適用することができる。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてサーバ、端末装置(ゲーム端末)のCPUにより実行される。また、プログラムをサーバ等に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。