JP2014126776A - 樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、半導体装置及び電子デバイス - Google Patents

樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、半導体装置及び電子デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】低温で硬化した場合に、良好な破断伸び率、及び、弾性率を有する硬化膜を形成することができる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)式(1)及び(2)で表される構造単位を有するアルカリ可溶性共重合樹脂と、(B)光により酸を生成する化合物と、(C)熱架橋剤と、(D)炭素数4〜20のアルキルエステル基及び炭素数2〜20のヒドロキシアルキルエステル基で表される構造単位を有するアクリル樹脂とを含有する樹脂組成物。
Figure 2014126776

Figure 2014126776

【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、半導体装置及び電子デバイスに関する。
近年、半導体素子の高集積化、小型化が進むにつれ、パッケージ基板の薄型化、小型化が進んでいる。これに伴い、特に再配線層を有するパッケージ基板(以下、半導体装置という場合もある)の絶縁層は、より優れた電気特性、耐熱性及び機械特性を併せ持つ材料が求められている。このような特性を併せ持つ材料として、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有する樹脂組成物が開発されている(例えば特許文献1〜4参照)。これらの樹脂組成物は、露光及び現像を経て形成されたパターン樹脂膜を加熱して硬化する工程において、低温での加熱硬化が可能であるという利点もある。
一方、半導体素子のさらなる高集積化、小型化、微細化に伴い、樹脂組成物はより優れた感光特性及び硬化膜特性を有することが求められている。具体的には例えば、パターン樹脂膜及びパターン硬化膜の解像性がより小さいことや、破断伸び率が大きく、弾性率が小さいことなどが要求される。
特開2008−309885号公報 特開2007−57595号公報 国際公開第2010/073948号 特許第465582号公報
しかし、従来の樹脂組成物では、パターン樹脂膜を低温で加熱硬化すると、良好な破断伸び率及び弾性率を得ることは困難であった。
そこで、本発明では、低温で加熱硬化した場合であっても、破断伸び率が大きく、弾性率が小さい硬化膜及びパターン硬化膜を形成できる樹脂組成物を提供することを目的とする。また、該樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法、該パターン硬化膜を層間絶縁層、表面保護層、カバーコート層、再配線用のコア、再配線用のカラー及びアンダーフィルからなる群から選択される少なくとも一つとして有する半導体装置及び該半導体装置を有する電子部品を提供することを目的とする。
本発明に係る樹脂組成物は、(A)下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するアルカリ可溶性樹脂と、(B)光により酸を生成する化合物と、(C)熱架橋剤と、(D)下記一般式(3)で表される構造単位及び下記一般式(4)で表される構造単位を有するアクリル樹脂とを含有する。かかる樹脂組成物を低温で加熱硬化して得られる硬化膜は、破断伸び率が大きく、弾性率が小さい。
Figure 2014126776

Figure 2014126776

[一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、aは0〜3、bは1〜3の整数を示し、aとbの合計は5以下である。一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは1価の有機基を示す。]
Figure 2014126776

Figure 2014126776

[一般式(3)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示す。一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2〜20のヒドロキシアルキル基を示す。]
より高い感度を与える観点から、上記(D)成分が下記一般式(5)で表される構造単位をさらに有すると好ましい。
Figure 2014126776

[一般式(5)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。]
(D)成分と(A)成分との相溶性を向上させる観点、並びに得られるパターン硬化膜の基板への密着性、機械的特性及び耐熱衝撃性をより向上させる観点から、上記(D)成分が下記一般式(6)で表される構造単位をさらに有すると好ましい。
Figure 2014126776

[一般式(6)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは1級、2級又は3級アミノ基を有する1価の有機基を示す。]
パターン硬化膜を形成する際の感度がさらに向上することから、上記(B)成分がo−キノンジアジド化合物であると好ましい。
また、本発明のパターン硬化膜の製造方法は、上記樹脂組成物を基板上に塗布及び乾燥し樹脂膜を形成する工程と、樹脂膜を露光する工程と、露光後の樹脂膜をアルカリ水溶液により現像してパターン樹脂膜を形成する工程と、パターン樹脂膜を加熱する工程とを備える。かかる製造方法によれば、上記樹脂組成物を用いたパターン硬化膜を容易に製造できる。
また、本発明は、上記製造方法により製造されたパターン硬化膜を層間絶縁層、表面保護層、カバーコート層、再配線層用のコア、再配線用のカラー及びアンダーフィルからなる群より選ばれる少なくとも一つとして有する半導体装置を提供する。さらに、本発明は、上記半導体装置を有する電子デバイスを提供する。上記パターン硬化膜を使用することにより、信頼性に優れた半導体装置や電子デバイスを歩留まり良く高収率で得ることができる。
本発明によれば、低温で硬化した場合であっても、破断伸び率が大きく、弾性率が小さい硬化膜(又はパターン硬化膜)を形成できる樹脂組成物を提供することを目的とする。また、該樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法、該パターン硬化膜を層間絶縁層、表面保護層、カバーコート層、再配線用のコア、再配線用のカラー、アンダーフィルとして有する半導体装置、該半導体装置を有する電子部品を提供することができる。
半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 電子部品(半導体装置)の一実施形態を示す概略断面図である。 電子部品(半導体装置)の一実施形態を示す概略断面図である。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル酸」及びその誘導体等の他の類似の表現についても同様である。
[樹脂組成物]
本実施形態の樹脂組成物は、(A)下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するアルカリ可溶性樹脂と、(B)光により酸を生成する化合物と、(C)熱架橋剤と、(D)下記一般式(3)で表される構造単位及び下記一般式(4)で表される構造単位を有するアクリル樹脂と、を含有する樹脂組成物である。
Figure 2014126776

Figure 2014126776

[一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、aは0〜3、bは1〜3の整数を示し、aとbの合計は5以下である。一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは1価の有機基を示す。]
Figure 2014126776

Figure 2014126776

[一般式(3)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示す。一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2〜20のヒドロキシアルキル基を示す。]
樹脂組成物が上記(A)〜(D)成分を含有することで、低温で加熱硬化した場合であっても、破断伸び率が大きく、弾性率の小さい硬化膜及びパターン硬化膜を形成することができる。なお、本明細書では、「低温で加熱硬化する」とは、200℃以下で加熱硬化することを意味する。また本実施形態の樹脂組成物は感光性樹脂組成物として使用した際に、良好な感度及び残膜率を有するため、感光性樹脂組成物としても優れている。
以下、本実施形態の樹脂組成物に含有される各成分について説明する。
<(A)成分>
(A)成分は、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するアルカリ可溶性樹脂である。
Figure 2014126776

Figure 2014126776
一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。また、上記式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。炭素数1〜10のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられ、これらは直鎖状であっても分岐していてもよい。これらの中でも耐熱性、アルカリ現像性の観点から、メチル基、エチル基、プロピル基であることが好ましい。また、炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、炭素数1〜10のアルコキシ基としては、アルキル部分が上記炭素数1〜10のアルキル基として挙げたアルキル基であるものが挙げられ、具体的にはメトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
一般式(1)中、aは0〜3、bは1〜3の整数を示す。aは0〜1であることが好ましく、bは1〜2であることが好ましい。aとbの合計は5以下である。
一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。また、上記一般式(2)において、Rは1価の有機基を示す。Rとしては、具体的には、炭素数1〜10の有機基が挙げられ、このような有機基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基等が挙げられる。これらの有機基において、アルキル基及びアルコキシアルキル基のアルキル部分は直鎖上、分岐鎖状又は環状であってよい。また、Rは環状のエーテル構造や芳香環等の環構造を含む有機基であってよい。これらの中でも耐熱性、アルカリ現像性の観点から、メチル基、エチル基、プロピル基であることが好ましい。
(A)成分は、重合した際に一般式(1)で表される構造単位を与える下記一般式(7)で表されるモノマと、重合した際に一般式(2)で表される構造単位を与える下記一般式(8)で表されるモノマとの共重合体であってよい。なお、一つの(A)成分中に、一般式(1)で表される複数の異なる構造単位が存在していてもよく、一般式(2)で表される構造単位についても同じことが言える。
Figure 2014126776

[一般式(7)におけるR、R、a、bは、それぞれ一般式(1)におけるR、R、a、bと同じ意味であり、一般式(8)におけるR、Rは、それぞれ一般式(2)におけるR、Rと同じ意味である。]
一般式(7)で表されるモノマとしては、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノール、o−イソプロペニルフェノール等が挙げられる。これらのモノマはそれぞれ1種単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも硬化膜物性、アルカリ現像性の観点から、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレンであることが好ましい。
一般式(8)で表されるモノマとしては、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシペンチルエステル、メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシノニルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシルエステル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ブトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸イソボルニルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアダマンチルエステル等が挙げられる。これらの中でも耐熱性、アルカリ現像性の観点から、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステルであることが好ましい。これらのモノマはそれぞれ1種単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
(A)成分は、例えば、一般式(7)で表されるモノマの水酸基をt−ブチル基、アセチル基等の保護基で保護したものと、一般式(8)で表されるモノマとを重合反応させて、得られた共重合体を、公知の方法、例えば酸触媒下で脱保護してヒドロキシスチレン系構造単位に変換することにより形成できる。
具体的には例えば次の方法で合成することができる。攪拌機、窒素導入管及び温度計を備えた三口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の反応溶媒を秤取し、別途に秤取した重合性単量体並びにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加える。室温にて攪拌しながら、窒素ガスを流し、溶存酸素を除去する。その後、窒素ガスの流入を停止し、フラスコを密閉し、恒温水槽にて昇温し、重合反応を行う。反応終了後、フラスコを冷却し、精製水及び塩酸を加えて撹拌することで脱保護を行う。その後、大量の水に樹脂溶液を滴下し、得られた固体を減圧濾過する。そして得られた固体を再び反応溶媒に溶解させ、再び大量の水に滴下、減圧濾過し、得られた固体を真空乾燥することで目的生成物を得ることができる。
(A)成分中の一般式(1)で表される構造単位の含有量は、露光部のアルカリ現像液に対する溶解性の観点から、共重合体における全構造単位に対して、10〜99モル%が好ましく、20〜97モル%がより好ましく、30〜95モル%がさらに好ましい。
(A)成分中の一般式(2)で表される構造単位の含有量は、未露光部のアルカリ現像液に対する溶解阻害性及び硬化膜物性の観点から、共重合体における全構造単位に対して、1〜90モル%が好ましく、3〜80モル%がより好ましく、5〜70モル%がさらに好ましい。
(A)成分中の一般式(1)で表される構造単位と一般式(2)で表される構造単位との比は、モル比で、(1):(2)=10:90〜99:1であることが好ましく、(1):(2)=20:80〜97:3であることがより好ましく、(1):(2)=30:70〜95:5であることがさらに好ましい。
(A)成分の分子量は、アルカリ水溶液に対する溶解性や、感光特性と硬化膜物性とのバランスを考慮すると、重量平均分子量で1,000〜500,000が好ましく、2,000〜200,000がより好ましく、2,000〜100,000であることがさらに好ましい。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。
樹脂組成物中の(A)成分の含有量に特に制限はないが、硬化膜物性の観点から樹脂組成物全体に対して30〜80質量%であることが好ましく、35〜75質量%であることがより好ましく、40〜70質量%であることがさらに好ましい。
<(B)成分>
本実施形態の樹脂組成物は、(B)光により酸を生成する化合物を含有する。(B)成分は、樹脂組成物中で感光剤として用いられる。このような(B)成分は、光照射を受けて酸を生成させ、光照射した部分のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有する。
(B)成分としては、一般に光酸発生剤と称される化合物を用いることができる。(B)成分の具体例としては、o−キノンジアジド化合物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩が挙げられる。(B)成分は、これらの化合物のうちの1種のみからなるものであってもよく、また、2種以上を含んで構成されるものであってもよい。これらの中でも、感度が高いことから、o−キノンジアジド化合物が好ましい。
o−キノンジアジド化合物としては、例えば、o−キノンジアジドスルホニルクロリドと、ヒドロキシ化合物及び/又はアミノ化合物等とを脱塩酸剤の存在下で縮合反応させることで得られるものを用いることができる。
反応に用いられるo−キノンジアジドスルホニルクロリドとしては、例えば、ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−6−スルホニルクロリドが挙げられる。
反応に用いられるヒドロキシ化合物としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,3’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4b,5,9b,10−テトラヒドロ−1,3,6,8−テトラヒドロキシ−5,10−ジメチルインデノ[2,1−a]インデン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンが挙げられる。
反応に用いられるアミノ化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンが挙げられる。
これらの中でも吸収波長範囲と反応性の点から、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタンと1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドとを縮合反応して得られたものや、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン又はトリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドとを縮合反応して得られたものを用いることが好ましい。
反応に用いられる脱塩酸剤としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジンが挙げられる。また、反応溶媒としては、例えば、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、N−メチルピロリドンが用いられる。
o−キノンジアジドスルホニルクロリドと、ヒドロキシ化合物及び/又はアミノ化合物とは、o−キノンジアジドスルホニルクロリド1モルに対して、ヒドロキシ基とアミノ基とのモル数の合計が0.5〜1になるように配合されることが好ましい。脱塩酸剤とo−キノンジアジドスルホニルクロリドの好ましい配合割合は、0.95/1モル当量〜1/0.95モル当量の範囲である。
なお、上述の縮合反応の好ましい反応温度は0〜40℃、好ましい反応時間は1〜10時間である。
樹脂組成物における(B)成分の含有量は、露光部と未露光部の溶解速度差が大きくなり、感度がより良好となる点から、(A)成分100質量部に対して3〜100質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましく、5〜30質量部がさらに好ましく、5〜20質量部とすることが特に好ましい。
<(C)成分)>
本実施形態の樹脂組成物は、(C)熱架橋剤を含有する。(C)成分は、パターン樹脂膜を加熱して硬化する際に、(A)成分と反応して橋架け構造を形成しうる構造を有する化合物である。これにより、膜の脆さや膜の溶融を防ぐことができる。熱架橋剤は、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物、ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物及びエポキシ基を有する化合物から選ばれるものが好ましい。
なお、ここでいう「フェノール性水酸基を有する化合物」には、(A)成分としてのアルカリ可溶性共重合体は包含されない。熱架橋剤としてのフェノール性水酸基を有する化合物は、熱架橋剤としてだけでなく、アルカリ水溶液で現像する際の露光部の溶解速度を増加させ、感度を向上させることができる。このようなフェノール性水酸基を有する化合物の分子量は、好ましくは2000以下である。アルカリ水溶液に対する溶解性、及び感光特性と機械特性とのバランスを考慮して、数平均分子量で94〜2000が好ましく、108〜2000がより好ましく、108〜1500が特に好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物としては、従来公知のものを用いることができるが、下記一般式(9)で表される化合物が、露光部の溶解促進効果と樹脂膜の硬化時の溶融を防止する効果のバランスに優れ好ましい。
Figure 2014126776

(式(9)中、Xは単結合又は2価の有機基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は1価の有機基を示し、s及びtはそれぞれ独立に1〜3の整数を示し、u及びvはそれぞれ独立に0〜3の整数を示す。)
一般式(9)において、Xが単結合である化合物としては、例えば、ビフェノール(ジヒドロキシビフェニル)誘導体を挙げることができる。また、Xで示される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素数が1〜10のアルキレン基、エチリデン基等の炭素数が2〜10のアルキリデン基、フェニレン基等の炭素数が6〜30のアリーレン基、これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基、スルホニル基、カルボニル基、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合等が挙げられる。
ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物としては、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)メラミン、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)グリコールウリル、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)ベンゾグアナミン、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)尿素等の活性メチロール基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物が挙げられる。ここで、アルキルエーテルのアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基、又はこれらを混合したものを挙げられ、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含有していてもよい。具体的には、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、ヘキサキス(ブトキシメチル)メラミン、テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、テトラキス(メトキシメチル)尿素が挙げられる。
エポキシ基を有する化合物としては、従来公知のものを用いることができる。エポキシ基を有する化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン、複素環式エポキシ樹脂、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル等を挙げることができる。
(C)成分として、上述した以外に、ビス[3,4−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル]エーテルや1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンゼンなどのヒドロキシメチル基を有する芳香族化合物、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンや2,2−ビス[4−(4’−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンなどのマレイミド基を有する化合物、ノルボルネン骨格を有する化合物、多官能アクリレート化合物、オキセタニル基を有する化合物、ビニル基を有する化合物、ブロック化イソシアナート化合物を用いることができる。
上述した(C)成分の中で、感度と耐熱性をより向上できる点から、フェノール性水酸基を有する化合物又はヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましい。さらに、解像度及び塗膜の伸びもより向上できる点から、ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物がより好ましく、ヒドロキシメチルアミノ基の全部又は一部をアルキルエーテル化したアルコキシメチルアミノ基を有する化合物が特に好ましく、ヒドロキシメチルアミノ基の全部をアルキルエーテル化したアルコキシメチルアミノ基を有する化合物が最も好ましい。
上記ヒドロキシメチルアミノ基の全部をアルキルエーテル化したアルコキシメチルアミノ基を有する化合物の中でも特に、下記一般式(10)で表される化合物が好ましい。
Figure 2014126776

[一般式(10)中、R10〜R15は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基を示す。]
上記一般式(10)において、R10〜R15としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。これらの中でも反応性、アルカリ現像性の観点から、メチル基、エチル基、プロピル基であることが好ましい。
このような(C)成分の含有量は、硬化膜物性、アルカリ現像性という観点から、(A)成分に対して2〜25質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましく、10〜15質量部がさらに好ましい。
<(D)成分>
本実施形態の樹脂組成物は、(D)成分として、下記一般式(3)で表される構造単位及び下記一般式(4)で表される構造単位を有するアクリル樹脂を含有する。樹脂組成物が(D)成分を含有することにより、良好な感光特性を維持しつつ、耐熱衝撃性を向上することができる。(D)成分は、1種のアクリル樹脂のみからなるものであってもよく、2種以上のアクリル樹脂を含むものであってもよい。
Figure 2014126776

Figure 2014126776
一般式(3)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。上記一般式(3)において、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示す。Rとしては、具体的には、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基(ラウリル基という場合もある)、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基及びこれらの構造異性体等が挙げられる。これらの中でも、感度、解像度及び耐熱衝撃を向上できる点から、Rが炭素数4〜16のアルキル基である場合が好ましく、炭素数4〜12のアルキル基である場合がより好ましく、炭素数4のアルキル基(n−ブチル基)である場合が特に好ましい。
一般式(3)で表される構造単位を与える重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、下記一般式(11)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014126776

[一般式(11)中、R、Rはそれぞれ一般式(3)におけるR、Rと同じ意味である。]
上記一般式(11)で表される重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル((メタ)アクリル酸ラウリルエステルという場合もある)、(メタ)アクリル酸トリデシルエステル、(メタ)アクリル酸テトラデシルエステル、(メタ)アクリル酸ペンタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシルエステル、(メタ)アクリル酸オクタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ノナデシルエステル、(メタ)アクリル酸エイコシルエステルが挙げられる。これらの重合性単量体は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(D)成分中、上記一般式(3)で表される構造単位の組成比は、(D)成分中の構造単位の総量に対して、50〜93モル%であることが好ましく、55〜85モル%であることがより好ましく、60〜80モル%であることが特に好ましい。上記一般式(3)で表される構造単位の組成比が上記範囲であることにより、樹脂組成物の硬化膜の耐熱衝撃性をより向上することができる。
また、(D)成分は、一般式(4)で表される構造単位を含む。これにより、(D)成分と(A)成分との相溶性が向上し、パターン硬化膜の基板への密着性、機械特性及び耐熱衝撃性をより向上させることができる。
上記一般式(4)においてRで示される炭素数2〜20のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基、ヒドロキシノニル基、ヒドロキシデシル基、ヒドロキシウンデシル基、ヒドロキシドデシル基(ヒドロキシラウリル基という場合もある)、ヒドロキシトリデシル基、ヒドロキシテトラデシル基、ヒドロキシペンタデシル基、ヒドロキシヘキサデシル基、ヒドロキシヘプタデシル基、ヒドロキシオクタデシル基、ヒドロキシノナデシル基、ヒドロキシエイコシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
また、上記一般式(4)中、(A)成分との相溶性、耐熱衝撃を向上できる点から、Rが炭素数2〜20のヒドロキシアルキル基が好ましく、炭素数2〜15のヒドロキシアルキル基がより好ましく、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基が特に好ましい。
一般式(4)で表される構造単位を与える重合性単量体としては、下記一般式(12)で表される(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。
Figure 2014126776

[一般式(12)中、R、Rはそれぞれ一般式(4)におけるR、Rと同じ意味である。]
上記一般式(12)で表される重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシノニルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシドデシルエステル((メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリルエステルという場合もある)、(メタ)アクリル酸ヒドロキシトリデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシテトラデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシペンタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキサデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘプタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシノナデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエイコシルエステルが挙げられる。これらの重合性単量体は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(D)成分中、上記一般式(4)で表される構造単位の組成比は、(D)成分中の構造単位の総量に対して、0.1〜40モル%であることが好ましく、0.3〜35モル%であることがより好ましく、0.5〜30モル%であることが特に好ましい。上記一般式(4)で表される構造単位の組成比が上記範囲であることにより、(D)成分と(A)成分との相溶性及び樹脂組成物から得られる硬化膜の耐熱衝撃性をより向上できる。
より高い感度を与えることができる点から、(D)成分はさらに、下記一般式(5)で表される構造単位を有することが好ましい。
Figure 2014126776
一般式(5)で表される構造単位を与える重合性単量体としては、アクリル酸及びメタクリル酸が挙げられる。
(D)成分が一般式(5)で表される構造単位を有する場合、その構造単位の組成比は、(D)成分中の構造単位の総量に対して、5〜35モル%であることが好ましく、10〜30モル%であることがより好ましく、15〜25モル%であることが特に好ましい。上記一般式(5)で表される構造単位の組成比が上記範囲であることにより、(A)成分との相溶性、並びに樹脂組成物の感度及び現像性をより向上することができる。
未露光部の現像液に対する溶解阻害性をより向上する点から、(D)成分はさらに、下記一般式(6)で表される構造単位を有することが好ましい。
Figure 2014126776
一般式(6)中、Rは1級、2級又は3級アミノ基を有する1価の有機基を示す。Rとして具体的には、アミノエチル基、N−メチルアミノエチル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、N−エチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、アミノプロピル基、N−メチルアミノプロピル基、N,N−ジメチルアミノプロピル基、N−エチルアミノプロピル基、N,N−ジエチルアミノプロピル基、及び下記一般式(13)で表される1価の有機基等が挙げられる。これらの中でも特に、パターン硬化膜の基板への密着性、機械特性及び耐熱衝撃性をより向上できる点から、一般式(6)中、Rが下記一般式(13)で表される1価の有機基であることが特に好ましい。
Figure 2014126776

[一般式(13)中、Xは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R17〜R21は各々独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示す。nは0〜10の整数を示す。]
上記一般式(13)において、Xとして具体的には、メチレン、エチレン、プロピレン等が挙げられる。R17〜R21として具体的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピレン基等が挙げられる。硬化膜物性、耐熱性向上の観点からnは1〜5であることが好ましい。
上記一般式(13)で表される基として、具体的には、ピペリジン−4−イル基、1−メチルピペリジン−4−イル基、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル基、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル基、(ピペリジン−4−イル)メチル基、2−(ピペリジン−4−イル)エチル基が挙げられる。
一般式(6)で表される構造単位を与える重合性単量体としては、例えば、下記一般式(14)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014126776

[一般式(14)中、R、Rはそれぞれ一般式(6)におけるR、Rと同じ意味である。]
一般式(14)で表される重合性単量体としては、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びRが、一般式(12)で表される一価の有機基である重合性単量体等が挙げられる。これらの重合性単量体は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
が一般式(13)で表される重合性単量体としては、例えば、ピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、1−メチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、(ピペリジン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、2−(ピペリジン−4−イル)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中で、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルメタクリレートはFA−711MMとして、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルメタクリレートはFA−712HMとして(いずれも日立化成工業(株)社製)として、それぞれ商業的に入手可能であるため好ましい。
(D)成分において、上記一般式(6)で表される構造単位の組成比は、(A)成分との相溶性と現像液に対する溶解性の点から、(D)成分の総量に対して、0.3〜10モル%であることが好ましく、0.4〜6モル%であることがより好ましく、0.5〜5モル%であることが特に好ましい。
上記アクリル樹脂は、例えば、上記一般式(3)、(4)で表される構造単位を与える重合性単量体と、任意的に上記一般式(5)、(6)で表される構造単位を与える重合性単量体とをトルエン、イソプロパノール等の溶媒中で攪拌し、必要に応じて加熱することにより得られる。
また、上記アクリル樹脂の合成に用いられる重合性単量体は、一般式(3)、(4)、(5)及び(6)で表される各構造単位を与える重合性単量体以外の重合性単量体をさらに含んでいてもよい。
一般式(3)、(4)、(5)及び(6)で表される各構造単位を与える重合性単量体以外の重合性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸4−メチルベンジルエステル、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテルなどのビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピルなどのマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸が挙げられる。これらの重合性単量体は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
特に、(A)成分と架橋することのできる基を有する(メタ)アクリル酸グリシジルエステルを含む場合、破断伸び率などの機械特性がより向上するため好ましい。
(D)成分の重量平均分子量は、2000〜100000であることが好ましく、3000〜60000であることがより好ましく、5000〜50000であることが特に好ましく、10000〜40000であることが最も好ましい。重量平均分子量が2000以上では硬化膜の耐熱衝撃性をより向上でき、100000以下であると(A)成分との相溶性及び現像性をより向上できる。
(D)成分の含有量は、感度、解像度、密着性、機械特性及び耐熱衝撃性の点から、(A)成分の総量100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、3〜30質量部がより好ましく、5〜20質量部が特に好ましい。
本実施形態に係る樹脂組成物には、溶剤を用いることができる。樹脂組成物が、溶剤を含有することにより、基板上への塗布を容易にし、均一な厚さの塗膜を形成しやすくなるため好ましい。溶剤としては、例えば、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオナート、3−メチルメトキシプロピオナート、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、樹脂組成物における溶剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物中の溶剤の割合が20〜90重量%となるように調整されることが好ましい。
<その他の成分>
上述の樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分以外に、エラストマー、加熱により酸を生成する化合物、溶解促進剤、溶解阻害剤、カップリング剤、及び、界面活性剤又はレベリング剤等の成分を含有してもよい。
(エラストマー)
エラストマーとしては、従来公知のものを用いることができるが、エラストマーを構成する重合体のガラス転移温度(Tg)が20℃以下であることが好ましい。
このようなエラストマーとしては、例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、及びシリコーン系エラストマーが挙げられる。また、エラストマーは、微粒子状のエラストマーであってもよい。これらのエラストマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(加熱により酸を生成する化合物)
加熱により酸を生成する化合物を用いることにより、本実施形態の樹脂組成物から得られる樹脂膜を加熱する際に酸を発生させることが可能となり、(A)成分と(C)成分との反応、すなわち熱架橋反応が促進され、硬化膜の耐熱性が向上する。また、加熱により酸を生成する化合物は光照射によっても酸を発生するため、露光部のアルカリ水溶液への溶解性が増大する。よって、未露光部と露光部とのアルカリ水溶液に対する溶解性の差がさらに大きくなり解像性が向上する。
このような加熱により酸を生成する化合物は、例えば、50〜250℃まで加熱することにより酸を生成するものであることが好ましい。加熱により酸を生成する化合物の具体例としては、オニウム塩等の強酸と塩基とから形成される塩や、イミドスルホナートが挙げられる。
オニウム塩としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、ジフェニルヨードニウム塩等のジアリールヨードニウム塩;ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩等のジ(アルキルアリール)ヨードニウム塩;トリメチルスルホニウム塩のようなトリアルキルスルホニウム塩;ジメチルフェニルスルホニウム塩等のジアルキルモノアリールスルホニウム塩;ジフェニルメチルスルホニウム塩等のジアリールモノアルキルヨードニウム塩;トリアリールスルホニウム塩などが挙げられる。これらの中で、パラトルエンスルホン酸のジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のトリメチルスルホニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のジメチルフェニルスルホニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のジフェニルメチルスルホニウム塩、ノナフルオロブタンスルホン酸のジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、カンファースルホン酸のジフェニルヨードニウム塩、エタンスルホン酸のジフェニルヨードニウム塩、ベンゼンスルホン酸のジメチルフェニルスルホニウム塩、トルエンスルホン酸のジフェニルメチルスルホニウム塩が好ましい。
また、強酸と塩基とから形成される塩としては、上述のオニウム塩の他、次のような強酸と塩基とから形成される塩、例えば、ピリジニウム塩を用いることもできる。強酸としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のようなアリールスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸のようなパーフルオロアルキルスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸のようなアルキルスルホン酸が挙げられる。塩基としては、例えば、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジンのようなアルキルピリジン、2−クロロ−N−メチルピリジンのようなN−アルキルピリジン、ハロゲン化−N−アルキルピリジンが挙げられる。
イミドスルホナートとしては、例えば、ナフトイルイミドスルホナートやフタルイミドスルホナートを用いることができる。
また、加熱により酸を生成する化合物としては、上述のものの他、下記一般式(15)で表される構造を有する化合物や下記一般式(16)で表されるスルホンアミド構造を有する化合物を用いることもできる。
2223C=N−O−SO2−R24 …(15)
−NH−SO2−R25 …(16)
式(15)中、R22は、例えば、シアノ基であり、R23は、例えば、メトキシフェニル基、フェニル基である。また、R24は、例えば、p−メチルフェニル基、フェニル基等のアリール基、メチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基、ノナフルオロブチル基等のパーフルオロアルキル基である。
式(16)中、R25は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メチルフェニル基、フェニル基等のアリール基、トリフルオロメチル基、ノナフルオロブチル等のパーフルオロアルキル基である。一般式(16)で表されるスルホンアミド構造のN原子に結合する基としては、例えば、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ジ(4−ヒドロキシフェニル)エーテルが挙げられる。
加熱により酸を生成する化合物を用いる場合の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.2〜20質量部がより好ましく、0.5〜10質量部が特に好ましい。
(溶解促進剤)
溶解促進剤を本実施形態の樹脂組成物に配合することによって、アルカリ水溶液で現像する際の露光部の溶解速度を増加させ、感度及び解像性を向上させることができる。溶解促進剤としては従来公知のものを用いることができる。その具体例としては、カルボキシル基、スルホン酸、スルホンアミド基を有する化合物が挙げられる。
このような溶解促進剤を用いる場合の含有量は、アルカリ水溶液に対する溶解速度によって決めることができ、例えば、(A)成分100質量部に対して、0.01〜30質量部とすることができる。
(溶解阻害剤)
溶解阻害剤を(A)成分のアルカリ水溶液に対する溶解性を阻害する化合物であり、残膜厚、現像時間やコントラストをコントロールするために用いられる。その具体例としては、ジフェニルヨードニウムニトラート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムニトラート、ジフェニルヨードニウムブロミド、ジフェニルヨードニウムクロリド、ジフェニルヨードニウムヨージドが挙げられる。溶解阻害剤を用いる場合の含有量は、感度と現像時間の許容幅の点から、(A)成分100質量部に対して0.01〜20質量部が好ましく、0.01〜15質量部がより好ましく、0.05〜10質量部が特に好ましい。
(カップリング剤)
カップリング剤を上述の樹脂組成物に配合することによって、形成される硬化膜の基板との接着性を高めることができる。カップリング剤としては、例えば、有機シラン化合物、アルミキレート化合物等が挙げられる。
有機シラン化合物としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシラン、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルシフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、フェニルシラントリオール、1,4−ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(エチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(プロピルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ブチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジエチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジプロピルドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジブチルヒドロキシシリル)ベンゼンが挙げられる。
カップリング剤を用いる場合の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
(界面活性剤又はレベリング剤)
界面活性剤又はレベリング剤を本実施形態の樹脂組成物に配合することによって、塗布性を向上、例えば、ストリエーション(膜厚のムラ)を防いだり、現像性を向上させたりすることができる。このような界面活性剤又はレベリング剤としては、例えば、ポリオキシエチレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等が挙げられる。市販品としては、メガファックスF171、F173、R−08(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム株式会社、商品名)、オルガノシロキサンポリマーKP341、KBM303、KBM403、KBM803(信越化学工業社製、商品名)が挙げられる。
界面活性剤又はレベリング剤を用いる場合の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.001〜5質量部が好ましく、0.01〜3質量部がより好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のアルカリ水溶液を用いて現像することが可能である。さらに、上述の樹脂組成物を用いることにより、充分に高い感度及び解像度で、良好な密着性及び耐熱衝撃性を有するパターン硬化膜を形成することが可能となる。
[パターン硬化膜の製造方法]
次に、パターン硬化膜の製造方法について説明する。本実施形態のパターン硬化膜の製造方法の製造方法は、前記樹脂組成物を基板上に塗布及び乾燥し樹脂膜を形成する工程と、樹脂膜を露光する工程と、露光後の樹脂膜をアルカリ水溶液により現像してパターン樹脂膜を形成する工程と、パターン樹脂膜を加熱する工程とを含有する。以下、各工程について説明する。
<塗布・乾燥(成膜)工程>
まず、上述の樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して樹脂膜を形成する。この工程では、まず、ガラス基板、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO、SiO等)、窒化ケイ素等の支持基板上に、上述の樹脂組成物を、スピンナー等を用いて回転塗布し、塗膜を形成する。この塗膜が形成された支持基板をホットプレート、オーブン等を用いて乾燥する。これにより、支持基板上に樹脂膜が形成される。なお乾燥温度としては90〜140℃が好ましく、乾燥時間としては、30〜300秒が好ましい。
<露光工程>
次に、露光工程では、支持基板上に形成された樹脂膜に対して、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線等の活性光線を照射する。上述の樹脂組成物において、(A)成分はi線に対する透明性が高いので、i線の照射を好適に用いることができる。なお、露光後、必要に応じて露光後加熱(PEB)を行うこともできる。露光後加熱の温度は70℃〜140℃、露光後加熱の時間は1分〜5分が好ましい。
<現像工程>
現像工程では、露光工程後の樹脂膜の露光部を現像液で除去することにより、樹脂膜がパターン化され、パターン樹脂膜を得ることができる。現像液としては例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のアルカリ水溶液が好適に用いられる。これらの水溶液の塩基濃度は、0.1〜10質量%とすることが好ましい。さらに、上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で配合することができる。
<加熱工程>
次いで、加熱工程では、パターン樹脂膜を加熱処理することにより、加熱後の樹脂膜からなる硬化したパターン樹脂膜(パターン硬化膜)を形成することができる。加熱処理工程における加熱温度は、半導体装置に対する熱によるダメージを充分に防止する点から、250℃以下が好ましく、225℃以下がより好ましく、140〜200℃であることが特に好ましい。
加熱処理は、例えば、石英チューブ炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール、縦型拡散炉、赤外線硬化炉、電子線硬化炉、及びマイクロ波硬化炉等のオーブンを用いて行うことができる。また、大気中、又は窒素等の不活性雰囲気中いずれを選択することもできるが、窒素下で行う方がパターンの酸化を防ぐことができるので望ましい。上述の好ましい加熱温度の範囲は従来の加熱温度よりも低いため、支持基板や半導体装置へのダメージを小さく抑えることができる。従って、本実施形態のパターン硬化膜の製造方法を用いることによって、電子デバイスを歩留まり良く製造することができる。また、プロセスの省エネルギー化につながる。さらに、本実施形態の樹脂組成物によれば、感光性ポリイミド等に見られる加熱処理工程における体積収縮(硬化収縮)が小さいため、寸法精度の低下を防ぐことができる。
加熱処理工程における加熱処理時間は、樹脂組成物が硬化するのに充分な時間であればよいが、作業効率との兼ね合いから概ね5時間以下が好ましい。
また、加熱処理は、上述のオーブンの他、マイクロ波硬化装置や周波数可変マイクロ波硬化装置を用いて行うこともできる。これらの装置を用いることにより、基板や半導体装置の温度を例えば200℃以下に保ったままで、樹脂膜のみを効果的に加熱することが可能である。
周波数可変マイクロ波硬化装置においては、マイクロ波がその周波数を変化させながらパルス状に照射されるので、定在波を防ぐことができ、基板面を均一に加熱することができる点で好ましい。また、基板として後述する電子部品のように金属配線を含む場合、マイクロ波を、周波数を変化させながらパルス状に照射すると、金属からの放電等の発生を防ぐことができ、電子部品を破壊から守ることができるので好ましい。さらに、周波数可変マイクロ波を用いて加熱すると、オーブンを用いる場合に比べて硬化温度を下げても硬化膜物性が低下しないので好ましい(J.Photopolym.Sci.Technol.,18,327−332(2005)参照)。
周波数可変マイクロ波の周波数は0.5〜20GHzの範囲であるが、実用的には1〜10GHzの範囲が好ましく、さらに2〜9GHzの範囲がより好ましい。また、照射するマイクロ波の周波数は連続的に変化させることが望ましいが、実際は周波数を階段状に変化させて照射する。その際、単一周波数のマイクロ波を照射する時間はできるだけ短い方が定在波や金属からの放電等が生じにくいため、照射時間は1ミリ秒以下が好ましく、100マイクロ秒以下が特に好ましい。
照射するマイクロ波の出力は、装置の大きさや被加熱体の量によっても異なるが、概ね10〜2000Wの範囲であり、実用上は100〜1000Wがより好ましく、100〜700Wが特に好ましく、100〜500Wが最も好ましい。出力が10W以下では被加熱体を短時間で加熱することが難しく、2000W以上では急激な温度上昇が起こりやすいので好ましくない。
また、マイクロ波は、パルス状に入/切させて照射することが好ましい。マイクロ波をパルス状に照射することにより、設定した加熱温度を保持することができ、また、硬化膜や基材へのダメージを避けることができる点で好ましい。パルス状のマイクロ波を1回に照射する時間は条件によって異なるが、概ね10秒以下が好ましい。
以上のようなパターン硬化膜の製造方法によれば、充分に高い感度及び解像度で、密着性及び耐熱衝撃性にも優れるパターン硬化膜が得られる。
[パターン硬化膜、半導体装置及び半導体装置の製造工程]
本実施形態のパターン硬化膜は、上記パターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜である。また、本実施形態の半導体装置は、該パターン硬化膜を層間絶縁層、表面保護層、カバーコート層、再配線層用のコア、再配線用のカラー又はアンダーフィルとして有する半導体装置である。
次に、本実施形態のパターン硬化膜の製造方法の一例として、半導体装置の製造工程を図面に基づいて説明する。図1〜5は、多層配線構造を有する半導体装置の製造工程の一実施形態を示す概略断面図である。
まず、図1に示す構造体100を準備する。構造体100は、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1と、回路素子が露出する所定のパターンを有し、半導体基板1を被覆するシリコン酸化膜等の保護膜2と、露出した回路素子上に形成された第1導体層3と、保護膜2及び第1導体層3上にスピンコート法等により成膜されたポリイミド樹脂等からなる層間絶縁膜4とを備える。
次に、層間絶縁膜4上に窓部6Aを有する感光性樹脂層5を形成することにより、図2に示す構造体200を得る。感光性樹脂層5は、例えば、塩化ゴム系、フェノールノボラック系、ポリヒドロキシスチレン系、ポリアクリル酸エステル系等の感光性樹脂を、スピンコート法により塗布することにより形成される。窓部6Aは、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜4が露出するように形成される。
層間絶縁膜4をエッチングして窓部6Bを形成した後に、感光性樹脂層5を除去し、図3に示す構造体300を得る。層間絶縁膜4のエッチングには、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段を用いることができる。このエッチングにより、窓部6Aに対応する部分の層間絶縁膜4が選択的に除去され、第1導体層3が露出するように窓部6Bが設けられた層間絶縁膜4が得られる。次いで、窓部6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5を除去する。
さらに、窓部6Bに対応する部分に第2導体層7を形成し、図4に示す構造体400を得る。第2導体層7の形成には、公知の写真食刻技術を用いることができる。これにより、第2導体層7と第1導体層3との電気的接続が行われる。
最後に、層間絶縁膜4及び第2導体層7上に表面保護層8を形成し、図5に示す半導体装置500を得る。本実施形態では、表面保護層8は次のようにして形成する。まず、上述の樹脂組成物をスピンコート法により層間絶縁膜4及び第2導体層7上に塗布し、乾燥して樹脂膜を形成する。次に、所定部分に窓部6Cに対応するパターンを描いたマスクを介して光照射した後、アルカリ水溶液にて現像して樹脂膜をパターン化する。その後、樹脂膜を加熱により硬化して、表面保護層8としての硬化膜を形成する。この表面保護層8は、第1導体層3及び第2導体層7を外部からの応力、α線等から保護するものであり、得られる半導体装置500は信頼性に優れる。
なお、上述の実施形態では2層の配線構造を有する半導体装置の製造方法を示したが、3層以上の多層配線構造を形成する場合は、上述の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。すなわち、層間絶縁膜4を形成する各工程、及び表面保護層8を形成する各工程を繰り返すことによって、多層のパターンを形成することが可能である。また、上記例において、表面保護層8のみでなく、層間絶縁膜4も本実施形態の樹脂組成物を用いて形成することが可能である。
[電子デバイス]
次に、本実施形態の電子デバイスについて説明する。電子デバイスとは、半導体装置及び/又は多層配線板等を含むものである。本実施形態の電子デバイスは、上述の製造方法によって形成されるパターン硬化膜を有する半導体装置を含むものである。上記パターン硬化膜は、具体的には、半導体装置の表面保護層、カバーコート層、層間絶縁膜又は層間絶縁膜等として使用することができる。本実施形態の電子デバイスは、上述の樹脂組成物を用いて形成される表面保護層、カバーコート層、層間絶縁膜又は層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
また、上述の樹脂組成物は、応力緩和性、接着性等にも優れるため、近年開発された各種構造のパッケージ基板(半導体装置)における各種の構造材としても使用することができる。図6及び図7にそのような半導体装置の一例の断面構造を示す。
図6は、半導体装置の一実施形態としての配線構造を示す概略断面図である。図6に示す半導体装置600は、シリコンチップ23と、シリコンチップ23の一方面側に設けられた層間絶縁膜11と、層間絶縁膜11上に形成された、パッド部15を含むパターンを有するAl配線層12と、パッド部15上に開口を形成しながら層間絶縁膜11及びAl配線層12上に順次積層された絶縁層13(例えばP−SiN層)及び表面保護層14と、表面保護層14上で開口近傍に配された島状のコア18と、絶縁層13及び表面保護層14の開口内でパッド部15と接するとともにコア18の表面保護層14とは反対側の面に接するように表面保護層14上に延在する再配線層16とを備える。さらに、半導体装置600は、表面保護層14、コア18及び再配線層16を覆って形成され、コア18上の再配線層16の部分に開口が形成されているカバーコート層19と、カバーコート層19の開口においてバリアメタル20を間に挟んで再配線層16と接続された導電性ボール17と、導電性ボールを保持するカラー21と、導電性ボール17周囲のカバーコート層19上に設けられたアンダーフィル22とを備える。導電性ボール17は外部接続端子として用いられ、ハンダ、金等から形成される。アンダーフィル22は、半導体装置600を実装する際に応力を緩和するために設けられている。
図7は、半導体装置の一実施形態としての配線構造を示す概略断面図である。図7の半導体装置700においては、シリコンチップ23上にAl配線層(図示せず)及びAl配線層のパッド部15が形成されており、その上部には絶縁層13が形成され、さらに素子の表面保護層14が形成されている。パッド部15上には、再配線層16が形成され、この再配線層16は、導電性ボール17との接続部24の上部まで伸びている。さらに、表面保護層14の上には、カバーコート層19が形成されている。再配線層16は、バリアメタル20を介して導電性ボール17に接続されている。
図6、図7の半導体装置において、上述の樹脂組成物は、層間絶縁膜11や表面保護層14ばかりではなく、カバーコート層19、コア18、カラー21、アンダーフィル22等を形成するための材料として使用することができる。上述の樹脂組成物を用いた硬化膜は、Al配線層12若しくは再配線層16等のメタル層又は封止剤等との接着性に優れ、応力緩和効果も高いため、この硬化膜を表面保護層14、カバーコート層19、コア18、半田等のカラー21、及びフリップチップ等で用いられるアンダーフィル22等に用いた半導体装置は、極めて信頼性に優れるものとなる。
本実施形態の樹脂組成物は、図6及び図7における再配線層16を有する半導体装置の表面保護層14及び/又はカバーコート層19に用いることが特に好適である。
上記表面保護層又は上記カバーコート層の膜厚は、3〜20μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。
以上のように、上述の樹脂組成物を使用することにより、従来は300℃以上を必要としていた上記の加熱処理工程において、200℃以下の低温加熱を用いた硬化が可能である。上記加熱処理工程において、加熱温度は、100℃〜200℃が好ましく、140℃〜200℃がより好ましい。さらに、本実施形態の樹脂組成物は、感光性ポリイミド等に見られた加熱処理工程における体積収縮(硬化収縮)が小さいため、寸法精度の低下を防ぐことができる。樹脂組成物の硬化膜は、高いガラス転移温度を有する。従って、耐熱性に優れた表面保護層又はカバーコート層となる。この結果、信頼性に優れた半導体装置等の電子部品を歩留まり良く高収率で得ることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、本実施例で用いた材料について以下に示す。
[(A)成分]
A1:4−ヒドロキシスチレン/メタクリル酸メチル=50/50(モル比)の共重合体(ポリスチレン換算重量平均分子量=10000、丸善石油化学社製、商品名「マルカリンカーCMM」)
A2:p−ヒドロキシスチレンからなる単独重合体、ポリスチレン換算重量平均分子量=10000、東邦化学社製、商品名「H100」
A3:p−ヒドロキシスチレン/スチレン=85/15(モル)からなる共重合体、ポリスチレン換算重量平均分子量=10000、東邦化学社製、商品名「C100A15」
[(B)成分]
B1:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタンの1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル(エステル化率約90%、AZエレクトロニックマテリアルズ社製、商品名「TPPA528」)
[(C)成分]
C1:下記式(17)で表されるヘキサキス(メトキシメチル)メラミン(三和ケミカル社製、商品名「ニカラックMW−30HM」)
Figure 2014126776
[(D)成分]
合成例1:アクリル樹脂D1の合成
攪拌機、窒素導入管及び温度計を備えた100mlの三口フラスコに、乳酸エチル55gを秤取し、別途に秤取した重合性単量体(アクリル酸ブチルエステル(BA)35.8g、アクリル酸(AA)2.6g、アクリル酸ヒドロキシブチルエステル(HBA)5.2g及び1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルメタクリレート(商品名:FA−711MM、日立化成工業(株)社製)1.7g)、並びにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.29gを加えた。室温にて約160rpmの攪拌回転数で攪拌しながら、窒素ガスを400ml/分の流量で30分間流し、溶存酸素を除去した。その後、窒素ガスの流入を停止し、フラスコを密閉し、恒温水槽にて約25分で65℃まで昇温した。同温度を10時間保持して重合反応を行い、アクリル樹脂D1を得た。この際の重合率は99%であった。また、このD1のGPC法の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量(MW)は、約20000であった。
合成例2:アクリル樹脂D2の合成
表1に示す重合性単量体を用いた以外は、合成例1と同様にしてアクリル樹脂D2を合成した。合成したアクリル樹脂D2の重量平均分子量は、約20000であった。
Figure 2014126776

BA:アクリル酸n−ブチル
AA:アクリル酸
HBA:ヒドロキシブチルアクリレート
FA−711MM:1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルメタクリレート(日立化成工業(株)社製)
なお、(D)成分の重量平均分子量は、具体的には、以下に示す装置及び条件で測定した。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所社製L−3300 RI
ポンプ:株式会社日立製作所社製L−6000
測定条件:カラム 東ソー TSKgel GMHXL−L x2本
溶媒:THF
流速:1.0ml/min
測定する試料0.5mgに対して溶媒1mlの溶液を用いて測定した。
<樹脂組成物の調整>
(実施例1〜4及び比較例1、2)
表2に示した配合量の(A)〜(D)成分(単位:質量部)、溶剤として乳酸エチル120質量部、及びカップリング剤として尿素プロピルトリエトキシシランの50%メタノール溶液2質量部を配合し、これを3μm孔のテフロン(登録商標)フィルターを用いて加圧ろ過し、実施例1〜4及び比較例1、2の樹脂組成物を調製した。
<評価>
実施例1〜4及び比較例1、2の樹脂組成物について、以下に示す評価を行った。その結果を表2に示す。
(感度、残膜率)
実施例1〜4及び比較例1、2で得られた樹脂組成物をシリコン基板上にスピンコートして、120℃で4分間加熱し、膜厚11〜13μmの塗膜を形成した。次いで、i線ステッパー(キャノン社製、商品名「FPA−3000iW」)を用いて、1μm×1μmから100μm×100μmまでの正方形ホールパターンを有するマスクを介してi線(365nm)で縮小投影露光した。露光量は、100〜1520mJ/cmまで20mJ/cmずつ変えながら行った。露光後、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の2.38%水溶液を用いて現像した。現像後の未露光部の膜厚は、現像前の膜厚の80〜99%程度であった(樹脂組成物がポジ型感光性樹脂組成物であるため、残膜率は露光量に依存しなかった。)。なお、実施例1〜4及び比較例1、2の樹脂組成物における未露光部の残膜率は、以下の式により計算し、結果を表2に示す。
残膜率(%)=(現像後の塗膜の膜厚/現像前の塗膜の膜厚)×100
その後、水でリンスし、100μm×100μmの正方形ホールパターンが形成できる最小露光量を感度とした。なお、感度は小さい程良好である。
(破断伸び率、弾性率)
実施例1〜4及び比較例1、2の樹脂組成物をシリコン基板上にスピンコートして、120℃で4分間加熱し、膜厚約12〜14μmの塗膜を形成した。その後、この塗膜をプロキシミティ露光機(キャノン社製、商品名「PLA−600FA」)を用いて、マスクを介して全波長で、最小露光量の2倍の露光量で露光を行った。露光後、TMAHの2.38%水溶液を用いて現像を行い、10mm幅のパターン樹脂膜を得た。その後、パターン樹脂膜を縦型拡散炉(光洋サーモシステム製μ−TF)を用い、窒素中、温度180℃(昇温時間1.5時間)で2時間、塗膜を加熱処理(硬化)し、膜厚約10μmのパターン硬化膜を得た。その後、縦型拡散炉(光洋サーモシステム社製、商品名「μ−TF」)を用い、窒素中、温度200℃(昇温時間1.5時間)で2時間、塗膜を加熱処理した。そうして得た硬化膜をシリコン基板から剥離し、剥離した硬化膜の破断伸び率及び弾性率を島津製作所社製「オートグラフAGS−H100N」によって測定した。試料の幅は10mm、膜厚は約10μmであり、チャック間は20mmとした。引っ張り速度は5mm/分で、測定温度は室温(20℃〜25℃)程度とした。同一条件で得た硬化膜から得た5本の試験片の測定値の平均を「破断伸び率」及び「弾性率」とした。破断伸び率は大きいことが好ましく、弾性率は小さいことが好ましい。
Figure 2014126776
表2から明らかなように、(A)成分としてA1を用いた実施例1〜4の樹脂組成物は破断伸び率、弾性率が優れており、また感度、残膜率も良好であることが分かる。
1…半導体基板、2…保護膜、3…第1導体層、4…層間絶縁膜、5…感光性樹脂層、6A,6B,6C…窓部、7…第2導体層、8…表面保護層、11…層間絶縁膜、12…配線層、13…絶縁層、14…表面保護層、15…パッド部、16…再配線層、17…導電性ボール、18…コア、19…カバーコート層、20…バリアメタル、21…カラー、22…アンダーフィル、23…シリコンチップ、24…接続部、100,200,300,400…構造体、500,600,700…半導体装置。

Claims (8)

  1. (A)下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するアルカリ可溶性樹脂と、
    (B)光により酸を生成する化合物と、
    (C)熱架橋剤と、
    (D)下記一般式(3)で表される構造単位及び下記一般式(4)で表される構造単位を有するアクリル樹脂と、
    を含有する樹脂組成物。
    Figure 2014126776

    Figure 2014126776

    [一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、aは0〜3、bは1〜3の整数を示し、aとbの合計は5以下である。一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは1価の有機基を示す。]
    Figure 2014126776

    Figure 2014126776

    [一般式(3)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示す。一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2〜20のヒドロキシアルキル基を示す。]
  2. 前記(D)成分が下記一般式(5)で表される構造単位をさらに有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
    Figure 2014126776

    [一般式(5)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。]
  3. 前記(D)成分が下記一般式(6)で表される構造単位をさらに有する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
    Figure 2014126776

    [一般式(6)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは1級、2級又は3級アミノ基を有する1価の有機基を示す。]
  4. 前記(B)成分がo−キノンジアジド化合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を基板上に塗布及び乾燥し樹脂膜を形成する工程と、
    前記樹脂膜を露光する工程と、
    露光後の前記樹脂膜をアルカリ水溶液により現像してパターン樹脂膜を形成する工程と、
    前記パターン樹脂膜を加熱する工程と、
    を備える、パターン硬化膜の製造方法。
  6. 請求項5に記載のパターン硬化膜の製造方法により形成される、パターン硬化膜。
  7. 請求項6に記載のパターン硬化膜を層間絶縁層、表面保護層、カバーコート層、再配線用のコア、再配線用のカラー及びアンダーフィルからなる群より選ばれる少なくとも一つとして有する半導体装置。
  8. 請求項7に記載の半導体装置を有する、電子デバイス。
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