JP2013152353A - 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、半導体装置及び電子デバイス - Google Patents

感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、半導体装置及び電子デバイス Download PDF

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寛 松谷
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Abstract

【課題】
本発明では、樹脂膜の硬化後のパターンメルトを抑制し、かつ、銅基板(銅配線)と良好な接着性を有する硬化膜を与えることのできる、感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂と、(B)光により酸を生成する化合物と、(C)熱架橋剤と、(D)所定の構造単位を有するアクリル樹脂と、(E)所定の構造を有するベンゾトリアゾール誘導体と、を含有する感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、半導体装置及び電子デバイスに関する。
近年、半導体素子の高集積化、小型化が進み、パッケージ基板の薄型化、小型化の要求がある。これに伴い、半導体素子の表面保護層、層間絶縁膜、及び再配線層を有するパッケージ基板(以下、半導体装置という場合もある)の絶縁層は、より優れた電気特性、耐熱性、及び機械特性等を併せ持つ材料により形成されることが求められている。このような特性を併せ持つ材料として、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有する感光性樹脂組成物が開発されている(例えば特許文献1、2及び3参照)。これらの感光性樹脂組成物は、露光及び現像を経て形成されたパターン樹脂膜を加熱して硬化する工程において、低温での加熱硬化が可能であるという利点がある。
特開2008−309885号公報 特開2007−57595号公報 国際公開第2010/073948号
一方、パッケージ基板の小型化に伴い、要求されるパターン形状がより微細なものになってきている。しかし、従来の感光性樹脂組成物は、硬化膜を形成する際に、パターンメルト(パターンの溶けやパターンの垂れ)が発生し、現像後と比較してパターン形状が変形してしまう傾向があった。
パッケージ基板の一形態として、感光性樹脂組成物上に銅などの金属で配線を形成する形態がある。しかし、従来の感光性樹脂組成物は銅配線との接着性が不十分であり、感光性樹脂組成物と銅配線の間で剥離が生じる傾向があった。また、銅配線の剥離に由来する断線、あるいはパッケージクラックが起こる傾向があった。
そこで、本発明では、樹脂膜の硬化後のパターンメルトを抑制し、かつ、銅基板(銅配線)と良好な接着性を有する硬化膜を与えることのできる、感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、該感光性樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法、該パターン硬化膜を層間絶縁層、表面保護層、カバーコート層、再配線用のコア、再配線用のカラー、再配線用のアンダーフィルとして有する半導体装置、該半導体装置を有する電子部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定のベンゾトリアゾール誘導体を含有する感光性樹脂組成物を用いた場合、本発明の課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は下記[1]〜[8]に記載の事項を特徴とするものである。
[1](A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂(以下、「(A)成分」ともいう。)と、(B)光により酸を生成する化合物(以下、「(B)成分」ともいう。)と、(C)熱架橋剤(以下、「(C)成分」ともいう。)と、(D)下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するアクリル樹脂(以下、「(D)成分」ともいう。)と、(E)下記一般式(3)で表される構造を有するベンゾトリアゾール誘導体(以下、「(E)成分」ともいう。)と、を含有する感光性樹脂組成物。
Figure 2013152353

(一般式(1)及び(2)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示し、Rは1級、2級又は3級アミノ基を有する1価の有機基を示す。)
Figure 2013152353

(一般式(3)中、R及びRは水素原子又は一価の有機基を示し、R及びRのうちの少なくとも一方は、炭素数10〜30の炭化水素基を有する一価の有機基である。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルメルカプト基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アシル基、アルコキシ基又は複素環基を示す。)
[2]前記(D)アクリル樹脂が下記一般式(4)で表される構造単位をさらに有する、前記感光性樹脂組成物。
Figure 2013152353

(一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
[3](A)成分がフェノール樹脂を含む、前記感光性樹脂組成物。
[4](A)成分が、炭素数4〜100の不飽和炭化水素基を有する化合物で変性されたフェノール樹脂を含む、前記感光性樹脂組成物。
[5](B)成分がo−キノンジアジド化合物を含む、前記感光性樹脂組成物。
[6]前記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂膜を基板上に塗布及び乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、樹脂膜を露光する工程と、露光後の樹脂膜をアルカリ水溶液により現像してパターン樹脂膜を形成する工程と、パターン樹脂膜を加熱する工程とを含有する、パターン硬化膜の製造方法。
[7]前記パターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜を層間絶縁層又は表面保護層として有する半導体装置。
[8]前記パターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜をカバーコート層として有する半導体装置。
[9]前記パターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜を再配線層用のコア又は再配線用のカラーとして有する半導体装置。
[10]前記パターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜をアンダーフィルとして有する半導体装置。
[11]前記半導体装置を有する電子デバイス。
本発明は、特定のベンゾトリアゾールを含有するため、樹脂膜の硬化後のパターンメルトを抑制し、かつ、銅基板(銅配線)と良好な接着性を有する硬化膜を与えることのできる、感光性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明の感光性樹脂組成物は、低温での硬化が可能で、かつアルカリ水溶液で現像が可能である。さらに、本発明の感光性樹脂組成物は良好な感度を有し、耐熱衝撃性に優れたパターン硬化膜を提供することができる。また、該感光性樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法、該パターン硬化膜を層間絶縁層、表面保護層、カバーコート層、再配線用のコア、再配線用のカラー、再配線用のアンダーフィルとして有する半導体装置、該半導体装置を有する電子部品を提供することができる。
半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の製造工程の一実施形態を説明する概略断面図である。 半導体装置の一実施形態を示す概略断面図である。 半導体装置の一実施形態を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明するが、この実施形態により本発明が限定されるものではない。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びそれに対応するメタクリルを意味する。
[感光性樹脂組成物]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂と、(B)光により酸を生成する化合物と、(C)熱架橋剤と、(D)下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するアクリル樹脂と(E)下記一般式(3)で表される構造を有するベンゾトリアゾール誘導体と、を含有する感光性樹脂組成物である。
Figure 2013152353

(一般式(1)及び(2)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示し、Rは1級、2級又は3級アミノ基を有する1価の有機基を示す。)
Figure 2013152353

(一般式(3)中、R及びRは水素原子又は一価の有機基を示し、R及びRのうちの少なくとも一方は、炭素数10〜30の炭化水素基を有する一価の有機基である。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルメルカプト基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アシル基、アルコキシ基又は複素環基を示す。)
<(A)成分>
(A)成分は、(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、すなわち分子中にフェノール性水酸基を有し、アルカリ現像液に対して可溶な樹脂である。
ここで、(A)成分がアルカリ水溶液に可溶であることの1つの基準を以下に説明する。(A)成分単独と任意の溶剤、又は(A)成分と、以下に順を追って説明する(B)成分、(C)成分、(D)成分と任意の溶剤とから得られた樹脂溶液を、シリコンウエハ等の基板上に回転塗布して膜厚5μm程度の樹脂膜を形成する。これをテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液のいずれか一つに、20〜25℃において浸漬する。この結果、均一な溶液として溶解し得るとき、用いた(A)成分はアルカリ水溶液に可溶であると判断する。
(A)成分としては、例えば、ポリヒドロキシスチレン、及びヒドロキシスチレンを単量体単位として含む共重合体等のヒドロキシスチレン系樹脂、フェノール樹脂、ポリ(ヒドロキシアミド)等のポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリ(ヒドロキシフェニレン)エーテル、及びポリナフトールが挙げられる。(A)成分はこれらの樹脂のうちの1種のみで構成されていてもよく、また、2種以上を含んで構成されていてもよい。
これらの中で、低価格であること、コントラスト(樹脂膜の露光部と未露光部の溶解速度差)が大きいこと及び硬化時の体積収縮が小さいことから、(A1)フェノール樹脂が好ましく、ノボラック型フェノール樹脂が特に好ましい。また、電気特性(絶縁性)に優れること及び硬化時の体積収縮が小さいことから、(A3)ヒドロキシスチレン系樹脂も好ましい。
(A)成分のフェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂は、例えば、ポリヒドロキシスチレン及びヒドロキシスチレンを単量体単位として含む共重合体等のヒドロキシスチレン系樹脂、フェノール樹脂、ポリ(ヒドロキシアミド)等のポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリ(ヒドロキシフェニレン)エーテル、ポリナフトール等が挙げられる。
これらの中で、低価格であることや硬化時の体積収縮が小さいことから、フェノール樹脂が好ましく、ノボラック型フェノール樹脂がより好ましい。
フェノール樹脂は、フェノール又はその誘導体とアルデヒド類との重縮合生成物である。重縮合は酸又は塩基等の触媒存在下で行われる。酸触媒を用いた場合に得られるフェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂といわれる。ノボラック型フェノール樹脂の具体例としては、フェノール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、キシリレノール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、レゾルシノール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂及びフェノール−ナフトール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂を得るために用いられるフェノール誘導体としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等のアルキルフェノール、メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール等のアルコキシフェノール、ビニルフェノール、アリルフェノール等のアルケニルフェノール、ベンジルフェノール等のアラルキルフェノール、メトキシカルボニルフェノール等のアルコキシカルボニルフェノール、ベンゾイルオキシフェノール等のアリールカルボニルフェノール、クロロフェノール等のハロゲン化フェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール等のポリヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール、α−またはβ−ナフトール等のナフトール誘導体;p−ヒドロキシフェニル−2−エタノール、p−ヒドロキシフェニル−3−プロパノール、p−ヒドロキシフェニル−4−ブタノール等のヒドロキシアルキルフェノール;ヒドロキシエチルクレゾール等のヒドロキシアルキルクレゾール;ビスフェノールのモノエチレンオキサイド付加物;ビスフェノールのモノプロピレンオキサイド付加物等のアルコール性水酸基含有フェノール誘導体;p−ヒドロキシフェニル酢酸、p−ヒドロキシフェニルプロピオン酸、p−ヒドロキシフェニルブタン酸、p−ヒドロキシ桂皮酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル安息香酸、ヒドロキシフェノキシ安息香酸、ジフェノール等のカルボキシル基含有フェノール誘導体が挙げられる。また、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール等の上記フェノール誘導体のメチロール化物をフェノール誘導体として用いてもよい。
フェノール樹脂を得るために用いられるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、メトキシベンズアルデヒド、ヒドロキシフェニルアセトアルデヒド、メトキシフェニルアセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、クロロアセトアルデヒド、クロロフェニルアセトアルデヒド、グリセルアルデヒド、グリオキシル酸、グリオキシル酸メチル、グリオキシル酸フェニル、グリオキシル酸ヒドロキシフェニル、ホルミル酢酸、ホルミル酢酸メチル、2−ホルミルプロピオン酸、2−ホルミルプロピオン酸メチル等から選ばれる。また、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のホルムアルデヒドの前駆体、アセトン、ピルビン酸、レプリン酸、4−アセチルブチル酸、アセトンジカルボン酸、及び3,3’−4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸等のケトン類を反応に用いてもよい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
さらにフェノール樹脂は、上述のフェノール又はフェノール誘導体をm−キシレンのようなフェノール以外の化合物とともにアルデヒド類と縮重合して得られる生成物であってもよい。この場合、縮重合に用いられるフェノール誘導体に対するフェノール以外の化合物のモル比は、0.5未満であると好ましい。上述のフェノール誘導体及びフェノール化合物以外の化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ポリ(ヒドロキシスチレン)系樹脂としては、例えば、保護基を導入したヒドロキシスチレンのエチレン性不飽和二重結合を触媒(ラジカル開始剤)の存在下で、重合(ビニル重合)させ、さらに、脱保護することにより得られるものを用いることができる。また、PHS−B(デュポン製、商品名)のような市販のブランチ型のポリ(ヒドロキシスチレン)を用いることもできる。
(A)成分の重量平均分子量は、アルカリ水溶液に対する溶解性や、感光特性及びパターン硬化膜の機械特性のバランスを考慮すると、500〜150,000であることが好ましく、500〜100,000であることがより好ましく、1000〜50,000であることがさらに好ましい。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得られる値である。
本発明における(A)成分は、不飽和炭化水素基を有しないフェノール樹脂(A1)と不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂(A2)を含むものであることが好ましく、前記(A2)成分はフェノール性水酸基と多塩基酸無水物との反応によってさらに変性されているものであることがより好ましい。
(A2)成分は、一般に、フェノール又はその誘導体と不飽和炭化水素基を有する化合物(好ましくは炭素数が4〜100のもの)(以下場合により単に「不飽和炭化水素基含有化合物」という。)との反応生成物(以下「不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体」という。)と、アルデヒド類との縮重合生成物、又は、フェノール樹脂と不飽和炭化水素基含有化合物との反応生成物である。
(A2)成分を得るために用いられるフェノール誘導体としては、フェノール樹脂を得るために用いられるフェノール誘導体及びアルデヒド類と同様のものを用いることができる。
不飽和炭化水素基含有化合物の不飽和炭化水素基は、パターン硬化膜の密着性及び耐熱衝撃性の観点から、2つ以上の不飽和結合を含むことが好ましく、樹脂組成物の保存安定性の観点から、不飽和結合は30以下であることが好ましい。また、樹脂組成物とした時の相溶性及び硬化膜の可とう性の観点からは、不飽和炭化水素基含有化合物は炭素数8〜80のものが好ましく、炭素数10〜60のものがより好ましい。
不飽和炭化水素基含有化合物としては、例えば、炭素数4〜100の不飽和炭化水素、カルボキシル基を有するポリブタジエン、エポキシ化ポリブタジエン、リノリルアルコール、オレイルアルコール、不飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸エステルである。好適な不飽和脂肪酸としては、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、α−リノレン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸及びドコサヘキサエン酸が挙げられる。これらの中でも特に、不飽和脂肪酸エステルである植物油が特に好ましい。
植物油は、一般にグリセリンと不飽和脂肪酸とのエステルであり、ヨウ素価が100以下の不乾性油、100を超えて130未満の半乾性油又は130以上の乾性油である。不乾性油として、例えば、オリーブ油、あさがお種子油、カシュウ実油、さざんか油、つばき油、ひまし油及び落花生油が挙げられる。半乾性油として、例えば、コーン油、綿実油及びごま油が挙げられる。乾性油としては、例えば、桐油、亜麻仁油、大豆油、胡桃油、サフラワー油、ひまわり油、荏の油及び芥子油が挙げられる。また、これらの植物油を加工して得られる加工植物油を用いてもよい。
これらの植物油の中では、パターン硬化膜の密着性、機械特性及び耐熱衝撃性が向上する観点から乾性油を用いることが好ましい。また、乾性油の中でも、本発明による効果をより有効かつ確実に発揮できることから、桐油、亜麻仁油、大豆油、胡桃油及びサフラワー油がより好ましく、桐油及び亜麻仁油がさらに好ましい。これら植物油は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(A2)成分を調製するにあたり、まず、上記フェノール誘導体と上記不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させ、不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体を調製する。上記反応は、通常50〜130℃で行うことが好ましい。フェノール誘導体と不飽和炭化水素基含有化合物との配合割合は、パターン硬化膜の可とう性を向上させることができる点から、フェノール誘導体100質量部に対し、不飽和炭化水素基含有化合物1〜100質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。上記反応は、必要に応じて、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を触媒として用いてもよい。
次いで、前記不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体と、アルデヒド類とを反応させ、(A2)成分である不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂を調製する。上記アルデヒド類と、上記不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体との反応は、重縮合反応であり、従来公知のフェノール樹脂の合成条件を用いることができる。また、(A2)成分は、上述のフェノール誘導体と不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させて得られる化合物と、m−キシレンのようなフェノール以外の化合物とを組み合わせて、アルデヒド類と重縮合することにより得ることもできる。なお(A2)成分の不飽和炭化水素基は、フェノール樹脂の有するフェノール性水酸基に対してオルト位又はパラ位に存在することが好ましく、パラ位に存在することがより好ましい。
また、(A2)成分は、上述のフェノール樹脂と不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させて得ることもできる。フェノール樹脂と不飽和炭化水素基含有化合物との反応は、通常50〜130℃で行うことが好ましい。また、フェノール誘導体と不飽和炭化水素基含有化合物との配合割合は、硬化膜の可とう性を向上させることができる点から、フェノール樹脂100質量部に対し、不飽和炭化水素基含有化合物1〜100質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。このとき、必要に応じて、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を触媒として用いてもよい。なお、反応にはトルエン、キシレン、メタノール、テトラヒドロフランなどの溶媒を用いることができる。
以上のような方法により生成する(A2)成分中に存在するフェノール性水酸基に、さらに多塩基酸無水物を反応させることにより酸変性したフェノール樹脂を(A2)成分として用いることもできる。多塩基酸無水物で酸変性することにより、カルボキシ基が導入され、(A2)成分のアルカリ水溶液(現像液)に対する溶解性がより一層向上する。
多塩基酸無水物は、複数のカルボキシ基を有する多塩基酸のカルボキシ基が脱水縮合して形成された酸無水物基を有していれば、特に限定されない。多塩基酸無水物としては、例えば無水フタル酸、無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタドデセニル無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸及び無水トリメリット酸等の二塩基酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族四塩基酸二無水物が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、多塩基酸無水物は二塩基酸無水物であることが好ましく、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸及びヘキサヒドロ無水フタル酸からなる群より選ばれる1種以上であることがより好ましい。この場合、さらに良好な形状を有するパターン硬化膜を形成できるという利点がある。
フェノール性水酸基と多塩基酸無水物との反応は、50〜130℃で行うことができる。この反応において、多塩基酸無水物をフェノール性水酸基1モルに対して、0.1〜0.8モルを反応させることが好ましく、0.15〜0.6モル反応させることがより好ましく、0.2〜0.4モルを反応させることがさらに好ましい。多塩基酸無水物が0.1モル未満では、現像性が低下する傾向にあり、0.8モルを超えると、未露光部の耐アルカリ性が低下する傾向にある。
なお、上記反応には、反応を迅速に行う観点から、必要に応じて、触媒を含有させてもよい。触媒としては、トリエチルアミン等の3級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン等のリン化合物が挙げられる。
多塩基酸無水物でさらに変性したフェノール樹脂の酸価は、30〜200mgKOH/gであることが好ましく、40〜170mgKOH/gであることがより好ましく、50〜150mgKOH/gであることがさらに好ましい。酸価が30mgKOH/g未満であると、酸価が上記範囲にある場合と比較して、アルカリ現像に長時間を要する傾向にあり、200mgKOH/gを超えると、酸価が上記範囲にある場合と比較して、未露光部の耐現像液性が低下する傾向にある。
(A2)成分の分子量は、アルカリ水溶液に対する溶解性や、感光特性と硬化膜物性とのバランスを考慮すると、重量平均分子量で1,000〜500,000が好ましく、2,000〜200,000がより好ましく、2,000〜100,000であることがさらに好ましい。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。
感光性樹脂組成物は、パターン樹脂膜を形成する際の感度と解像性、及び硬化後のパターン硬化膜の密着性、機械特性及び耐熱衝撃性の点から、(A)成分として、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂(A2)を混合して用いる場合、(A)成分中に、不飽和炭化水素基を有しないフェノール樹脂(A1)と、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂(A2)の質量比が両者の合計量を100として前者:後者で5:95〜95:5で含まれることが好ましく、10:90〜90:10含まれることがより好ましく、15:85〜85:15含まれることが最も好ましい。
<(B)成分>
(B)成分である光により酸を生成する化合物は、感光剤として用いられる。このような(B)成分は、光照射により酸を生成させ、光照射した部分のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有する。(B)成分としては、一般に光酸発生剤と称される化合物を用いることができる。(B)成分の具体例としては、o−キノンジアジド化合物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩が挙げられる。(B)成分は、これらの化合物のうちの1種のみからなるものであってもよく、また、2種以上を含んで構成されるものであってもよい。これらの中で、感度が高いことから、o−キノンジアジド化合物が好ましい。
o−キノンジアジド化合物としては、例えば、o−キノンジアジドスルホニルクロリドと、ヒドロキシ化合物及び/又はアミノ化合物等とを脱塩酸剤の存在下で縮合反応させることで得られるものを用いることができる。
反応に用いられるo−キノンジアジドスルホニルクロリドとしては、例えば、ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−6−スルホニルクロリドが挙げられる。
反応に用いられるヒドロキシ化合物としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,3’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン,2,3,4,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4b,5,9b,10−テトラヒドロ−1,3,6,8−テトラヒドロキシ−5,10−ジメチルインデノ[2,1−a]インデン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンが挙げられる。
反応に用いられるアミノ化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンが挙げられる。
これらの中でも吸収波長範囲と反応性の点から、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタンと1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドとを縮合反応して得られたものや、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン又はトリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドとを縮合反応して得られたものを用いることが好ましい。
反応に用いられる脱塩酸剤としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジンが挙げられる。また、反応溶媒としては、例えば、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、N−メチルピロリドンが用いられる。
o−キノンジアジドスルホニルクロリドと、ヒドロキシ化合物及び/又はアミノ化合物とは、o−キノンジアジドスルホニルクロリド1モルに対して、ヒドロキシ基とアミノ基とのモル数の合計が0.5〜1になるように配合されることが好ましい。脱塩酸剤とo−キノンジアジドスルホニルクロリドの好ましい配合割合は、0.95/1モル当量〜1/0.95モル当量の範囲である。
なお、上述の反応の好ましい反応温度は0〜40℃、好ましい反応時間は1〜10時間である。
このような(B)成分の含有量は、露光部と未露光部の溶解速度差が大きくなり、感度がより良好となる点から、(A)成分100質量部に対して3〜100質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましく、5〜30質量部がさらに好ましく、5〜15質量部とすることが特に好ましい。
<(C)成分>
(C)成分である熱架橋剤は、パターン形成後の感光性樹脂膜を加熱して硬化する際に、(A)成分と反応して橋架け構造を形成しうる構造を有する化合物である。これにより、膜の脆さや膜の溶融を防ぐことができる。熱架橋剤は、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物、ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物及びエポキシ基を有する化合物から選ばれるものが好ましい。
なお、ここでいう「フェノール性水酸基を有する化合物」には、(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂は包含されない。熱架橋剤としてのフェノール性水酸基を有する化合物は、熱架橋剤としてだけでなく、アルカリ水溶液で現像する際の露光部の溶解速度を増加させ、感度を向上させることができる。このようなフェノール性水酸基を有する化合物の分子量は、好ましくは2000以下である。アルカリ水溶液に対する溶解性、及び感光特性と機械特性とのバランスを考慮して、数平均分子量で94〜2000が好ましく、108〜2000がより好ましく、108〜1500が特に好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物としては、従来公知のものを用いることができるが、下記一般式(8)で表される化合物が、露光部の溶解促進効果と感光性樹脂膜の硬化時の溶融を防止する効果のバランスに優れ好ましい。
Figure 2013152353

(式(8)中、Xは単結合又は2価の有機基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は1価の有機基を示し、s及びtはそれぞれ独立に1〜3の整数を示し、u及びvはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。)
一般式(5)において、Xが単結合である化合物は、ビフェノール(ジヒドロキシビフェニル)誘導体である。また、Xで示される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素数が1〜10のアルキレン基、エチリデン基等の炭素数が2〜10のアルキリデン基、フェニレン基等の炭素数が6〜30のアリーレン基、これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基、スルホニル基、カルボニル基、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合等が挙げられる。
ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物としては、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)メラミン、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)グリコールウリル、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)ベンゾグアナミン、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)尿素等の活性メチロール基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物が挙げられる。ここで、アルキルエーテルのアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基、又はこれらを混合したものを挙げられ、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含有していてもよい。具体的には、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、ヘキサキス(ブトキシメチル)メラミン、テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、テトラキス(メトキシメチル)尿素が挙げられる。
エポキシ基を有する化合物としては、従来公知のものを用いることができる。その具体例として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン、複素環式エポキシ樹脂、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルを挙げられる。
(C)成分として、上述した以外に、ビス[3,4−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル]エーテルや1,3,5−トリス(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンゼンなどのヒドロキシメチル基を有する芳香族化合物、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンや2,2−ビス[4−(4’−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンなどのマレイミド基を有する化合物、ノルボルネン骨格を有する化合物、多官能アクリレート化合物、オキセタニル基を有する化合物、ビニル基を有する化合物、ブロック化イソシアナート化合物を用いることができる。
上述した(C)成分の中で、感度と耐熱性をより向上できる点から、フェノール性水酸基を有する化合物及びヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましく、解像度及び塗膜の伸びもより向上できる点から、ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物がより好ましく、ヒドロキシメチルアミノ基の全部又は一部をアルキルエーテル化したアルコキシメチルアミノ基を有する化合物が特に好ましく、ヒドロキシメチルアミノ基の全部をアルキルエーテル化したアルコキシメチルアミノ基を有する化合物が最も好ましい。
上記ヒドロキシメチルアミノ基の全部をアルキルエーテル化したアルコキシメチルアミノ基を有する化合物の中でも特に、下記一般式(5)で表される化合物が好ましい。
Figure 2013152353

(式(5)中、R31〜R36は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
このような(C)成分の含有量は、露光部と未露光部の溶解速度差が大きくなり、感度がより良好となる点、及び、硬化膜の特性の点から、(A)成分100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、2〜30質量部がより好ましく、3〜25質量部がさらに好ましい。また、上述した熱架橋剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
<(D)成分>
(D)成分は、下記一般式(1)で表される構造単位、下記一般式(2)で表される構造単位を有するアクリル樹脂である。ポジ型感光性樹脂組成物が当該アクリル樹脂を含有することにより、良好な感光特性を維持しつつ、耐熱衝撃性を向上することができる。(D)成分は、1種のアクリル樹脂のみからなるものであってもよく、2種以上のアクリル樹脂を含むものであってもよい。
Figure 2013152353

(一般式(1)及び(2)中、Rは各々独立に水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示し、Rは1級、2級又は3級アミノ基を有する1価の有機基を示す。)
また、上記一般式(1)中、感度、解像度及び耐熱衝撃を向上できる点から、Rが炭素数4〜16のアルキル基が好ましく、炭素数4〜12のアルキル基がより好ましく、炭素数4のアルキル基(n−ブチル基)が特に好ましい。
一般式(1)で表される構造単位を与える重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。
CH=C(R)−COOR …(6)
ここで、一般式(6)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示す。また、Rで示される炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基(ラウリル基という場合もある)、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。上記一般式(6)で表される重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル((メタ)アクリル酸ラウリルエステルという場合もある)、(メタ)アクリル酸トリデシルエステル、(メタ)アクリル酸テトラデシルエステル、(メタ)アクリル酸ペンタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシルエステル、(メタ)アクリル酸オクタデシルエステル、(メタ)アクリル酸ノナデシルエステル、(メタ)アクリル酸エイコシルエステルが挙げられる。これらの重合性単量体は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
上記アクリル樹脂において、上記一般式(1)で表される構造単位の組成比は、(D)成分の総量に対して、50〜93モル%であることが好ましく、55〜85モル%であることがより好ましく、60〜80モル%であることが特に好ましい。上記一般式(1)で表される構造単位の組成比が50〜95モル%であることにより、感光性樹脂組成物の硬化膜の耐熱衝撃性をより向上することができる。
(D)成分は上記一般式(2)で表される構造単位を含むことで、(D)成分と(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂との相互作用が良好になり、相溶性が向上するため、レジストパターンの基板への密着性、機械特性及び耐熱衝撃性をより向上できる。
一般式(2)で表される構造単位を与える重合性単量体としては、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、1−メチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、(ピペリジン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、2−(ピペリジン−4−イル)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの重合性単量体は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。これらの中でも特に、レジストパターンの基板への密着性、機械特性及び耐熱衝撃性をより向上できる点から、一般式(2)中、Rが下記一般式(7)で表される1価の有機基であることが特に好ましい。
Figure 2013152353

(一般式(7)中、Xは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R10〜R14は各々独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、nは0〜10の整数を示す。)
一般式(2)中、Rが一般式(7)で表される1価の有機基で表される構造単位を与える重合性単量体としては、例えば、ピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、1−メチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル(メタ)アクリレート、(ピペリジン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、2−(ピペリジン−4−イル)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中で、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルメタクリレートはFA−711MMとして、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルメタクリレートはFA−712HMとして(いずれも日立化成工業(株)社製)として、それぞれ商業的に入手可能であるため好ましい。
上記アクリル樹脂において、上記一般式(2)で表される構造単位の組成比は、(A)成分との相溶性と現像液に対する溶解性の点から、(D)成分の総量に対して、0.3〜10モル%であることが好ましく、0.4〜6モル%であることがより好ましく、0.5〜5モル%であることが特に好ましい。
上記アクリル樹脂は、より高い感度を与えることができる点から、下記一般式(4)で表される構造単位をさらに有することが好ましい。
Figure 2013152353

[一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。]
一般式(4)で表される構造単位を与える重合性単量体としては、アクリル酸及びメタクリル酸が挙げられる。
上記アクリル樹脂が一般式(4)で表される構造単位を有する場合、その構造単位の組成比は、(D)成分の総量に対して、5〜35モル%であることが好ましく、10〜30モル%であることがより好ましく、15〜25モル%であることが特に好ましい。上記一般式(4)で表される構造単位の組成比が5〜35モル%であることにより、(A)成分との相溶性、及びポジ型感光性樹脂組成物の現像性をより向上することができる。
(D)成分は、例えば、上記一般式(1)、(2)、及び(4)で表される構造単位を与える重合性単量体をトルエン、イソプロパノール等の溶媒中で攪拌し、必要に応じて加熱することにより得られる。
また、上記アクリル樹脂の合成に用いられる重合性単量体は、一般式(1)、(2)、及び(4)で表される各構造単位を与える重合性単量体以外の重合性単量体をさらに含んでいてもよい。
そのような重合性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸4−メチルベンジルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルエステル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテルなどのビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピルなどのマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸が挙げられる。これらの重合性単量体は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
(D)成分の重量平均分子量は、2000〜100000であることが好ましく、3000〜60000であることがより好ましく、5000〜50000であることが特に好ましく、10000〜40000であることが最も好ましい。重量平均分子量が2000以上では硬化膜の耐熱衝撃性をより向上でき、100000以下であると(A)成分との相溶性及び現像性をより向上できる。
(D)成分の含有量は、感度、解像度、密着性、機械特性及び耐熱衝撃性の点から、(A)成分の総量100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、3〜30質量部がより好ましく、5〜20質量部が特に好ましい。
<(E)成分>
(E)成分は、下記一般式(3)で表されるベンゾトリアゾール誘導体であり、含有することにより優れた銅基板との接着性を持ち、硬化後のパターンメルトを抑制することができる。
Figure 2013152353

(一般式(3)中、R及びRは水素原子又は一価の有機基を示し、R及びRのうちの少なくとも一方は、炭素数10〜30の炭化水素基を有する一価の有機基である。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルメルカプト基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アシル基、アルコキシ基又は複素環基を示す。)
(E)成分は上記ベンゾトリアゾール誘導体の1種のみからなるものであってもよく、2種以上を併用するものであってもよい。
ここで、上記一般式(3)で表されるベンゾトリアゾール誘導体においては、硬化後のパターンメルトの抑制及び、硬化膜の銅基板への接着性を向上させる観点から、R3及びR4の少なくとも一方が、炭素数10〜30の炭化水素基を有する一価の有機基である。
ここで、ヒドロキシアルキル基としては、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基が好ましく、具体的には、2−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。アリール基としては、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アシル基、シアノ基、メルカプト基又はニトロ基等を有するアリール基が挙げられ、なかでもアルコキシ基を有するアリール基であることが好ましく、アルコキシ基を有するフェニル基であることがさらに好ましい。
また、炭素数10〜30の炭化水素基を含む有機基としては、銅基板との密着性の観点から下記一般式(9)で表される基が好ましい。
−R33−NH−R34 …(9)
(式(9)中、R33は、炭素数1〜5のアルキレン基、R34は炭素数10〜29の炭化水素基を示す。)
一般式(3)において、R及びRの少なくとも一方が、上記一般式(9)で表される基であることが好ましい。
また、一般式(3)において、Rは、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルメルカプト基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アシル基、アルコキシ基又は複素環基を示す。Rは、硬化後のパターンメルトの抑制及び、硬化膜の銅基板への接着性を向上させる観点から、カルボキシル基であることが好ましい。
さらに一般式(3)で表されるベンゾトリアゾール誘導体としては、一般式(3a)で示される1−[(3−テトラデシルアミノ−プロピルアミノ)−メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、一般式(3b)で示される1−[(3−ヘキサデシルアミノ−プロピルアミノ)−メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、一般式(3c)で示される1−[(3−オクタデシルアミノ−プロピルアミノ)−メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、一般式(3d)で示される1−[(3−オクタデシ−エン−イル−アミノ−プロピルアミノ)−メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸を用いることが好ましい。
Figure 2013152353
(E)成分は上記ベンゾトリアゾール誘導体の1種のみからなるものであってもよく、2種以上を併用するものであってもよい。
(E)成分のベンゾトリアゾール誘導体の配合量は銅配線への接着性、硬化後パターン形状のメルト抑制、感光性樹脂組成物の保存安定性の観点から、(A)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、2〜5質量部がさらに好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物は(F)成分として溶剤を含有していてもよい。本実施形態の感光性樹脂組成物は、溶剤を含有することにより、基板上への塗布を容易にし、均一な厚さの塗膜を形成できるという効果を奏する。溶剤としては、例えば、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオナート、3−メチルメトキシプロピオナート、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、溶解性と塗布膜の均一性の点から、乳酸メチル、乳酸エチル又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。
また、(F)成分を用いる場合の含有量は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物中の溶剤の割合が20〜90質量%となるように調整されることが好ましく、25〜80質量%がより好ましく、30〜70質量%がさらに好ましい。
<その他の成分>
上述の感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(F)成分以外に、尿素プロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤、エラストマー、加熱により酸を生成する化合物、溶解促進剤、溶解阻害剤、及び、界面活性剤又はレベリング剤等の成分を含有してもよい。
(エラストマー)
エラストマーとしては、従来公知のものを用いることができるが、エラストマーを構成する重合体のガラス転移温度(Tg)が20℃以下であることが好ましい。
このようなエラストマーとしては、例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、及びシリコーン系エラストマーが挙げられる。また、エラストマーは、微粒子状のエラストマーであってもよい。これらのエラストマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(加熱により酸を生成する化合物)
加熱により酸を生成する化合物を用いることにより、感光性樹脂膜を加熱する際に酸を発生させることが可能となり、(A)成分と(C)成分との反応、すなわち熱架橋反応が促進され、硬化膜の耐熱性が向上する。また、加熱により酸を生成する化合物は光照射によっても酸を発生するため、露光部のアルカリ水溶液への溶解性が増大する。よって、未露光部と露光部とのアルカリ水溶液に対する溶解性の差がさらに大きくなり解像性が向上する。
このような加熱により酸を生成する化合物は、例えば、50〜250℃まで加熱することにより酸を生成するものであることが好ましい。加熱により酸を生成する化合物の具体例としては、オニウム塩等の強酸と塩基とから形成される塩や、イミドスルホナートが挙げられる。
オニウム塩としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、ジフェニルヨードニウム塩等のジアリールヨードニウム塩;ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩等のジ(アルキルアリール)ヨードニウム塩;トリメチルスルホニウム塩のようなトリアルキルスルホニウム塩;ジメチルフェニルスルホニウム塩等のジアルキルモノアリールスルホニウム塩;ジフェニルメチルスルホニウム塩等のジアリールモノアルキルヨードニウム塩;トリアリールスルホニウム塩などが挙げられる。これらの中で、パラトルエンスルホン酸のジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のトリメチルスルホニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のジメチルフェニルスルホニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸のジフェニルメチルスルホニウム塩、ノナフルオロブタンスルホン酸のジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、カンファースルホン酸のジフェニルヨードニウム塩、エタンスルホン酸のジフェニルヨードニウム塩、ベンゼンスルホン酸のジメチルフェニルスルホニウム塩、トルエンスルホン酸のジフェニルメチルスルホニウム塩が好ましい。
また、強酸と塩基とから形成される塩としては、上述のオニウム塩の他、次のような強酸と塩基とから形成される塩、例えば、ピリジニウム塩を用いることもできる。強酸としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のようなアリールスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸のようなパーフルオロアルキルスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸のようなアルキルスルホン酸が挙げられる。塩基としては、例えば、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジンのようなアルキルピリジン、2−クロロ−N−メチルピリジンのようなN−アルキルピリジン、ハロゲン化−N−アルキルピリジンが挙げられる。
イミドスルホナートとしては、例えば、ナフトイルイミドスルホナートやフタルイミドスルホナートを用いることができる。
また、加熱により酸を生成する化合物としては、上述のものの他、下記一般式(V)で表される構造を有する化合物や下記一般式(VI)で表されるスルホンアミド構造を有する化合物を用いることもできる。
1718C=N−O−SO2−R19 …(V)
−NH−SO2−R20 …(VI)
式(V)中、R17は、例えば、シアノ基であり、R18は、例えば、メトキシフェニル基、フェニル基である。また、R19は、例えば、p−メチルフェニル基、フェニル基等のアリール基、メチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基、ノナフルオロブチル基等のパーフルオロアルキル基である。
式(VI)中、R20は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メチルフェニル基、フェニル基等のアリール基、トリフルオロメチル基、ノナフルオロブチル等のパーフルオロアルキル基である。一般式(VI)で表されるスルホンアミド構造のN原子に結合する基としては、例えば、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ジ(4−ヒドロキシフェニル)エーテルが挙げられる。
加熱により酸を生成する化合物を用いる場合の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.2〜20質量部がより好ましく、0.5〜10質量部がさらに好ましい。
(溶解促進剤)
溶解促進剤を上述のポジ型感光性樹脂組成物に配合することによって、アルカリ水溶液で現像する際の露光部の溶解速度を増加させ、感度及び解像性を向上させることができる。溶解促進剤としては従来公知のものを用いることができる。その具体例としては、カルボキシル基、スルホン酸、スルホンアミド基を有する化合物が挙げられる。
このような溶解促進剤を用いる場合の含有量は、アルカリ水溶液に対する溶解速度によって決めることができ、通常、(A)成分100質量部に対して、0.01〜30質量部用いることが好ましい。
(溶解阻害剤)
溶解阻害剤を(A)成分のアルカリ水溶液に対する溶解性を阻害する化合物であり、残膜厚、現像時間やコントラストをコントロールするために用いられる。その具体例としては、ジフェニルヨードニウムニトラート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムニトラート、ジフェニルヨードニウムブロミド、ジフェニルヨードニウムクロリド、ジフェニルヨードニウムヨージドが挙げられる。溶解阻害剤を用いる場合の含有量は、感度と現像時間の許容幅の点から、(A)成分100質量部に対して0.01〜20質量部が好ましく、0.01〜15質量部がより好ましく、0.05〜10質量部がさらに好ましい。
(界面活性剤又はレベリング剤)
界面活性剤又はレベリング剤を上述の感光性樹脂組成物に配合することによって、塗布性を向上、例えば、ストリエーション(膜厚のムラ)を防いだり、現像性を向上させたりすることができる。このような界面活性剤又はレベリング剤としては、例えば、ポリオキシエチレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等が挙げられる。市販品としては、メガファックスF171、F173、R−08(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム株式会社、商品名)、オルガノシロキサンポリマーKP341、KBM303、KBM403、KBM803(信越化学工業社製、商品名)が挙げられる。
界面活性剤又はレベリング剤を用いる場合の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.001〜5質量部が好ましく、0.01〜3質量部がより好ましい。
上述した感光性樹脂組成物は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のアルカリ水溶液を用いて現像することが可能である。さらに、上述のポジ型感光性樹脂組成物を用いることにより、充分に高い感度及び解像度で、良好な密着性及び耐熱衝撃性を有するレジストパターンを形成することが可能となる。
[パターン硬化膜の製造方法]
次に、パターン化された硬化膜(以下、パターン硬化膜ともいう)の製造方法について説明する。本発明のパターン硬化膜の製造方法は、上述の感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して感光性樹脂膜(以下、樹脂膜ともいう)を得る工程(塗布・乾燥工程)と、樹脂膜を露光する工程(露光工程)と、露光後の樹脂膜をアルカリ水溶液により現像してパターン化する工程(現像工程)と、パターン化された樹脂膜(以下、パターン樹脂膜ともいう)を加熱する工程(加熱処理工程)とを備える。以下、各工程について説明する。
<塗布・乾燥(成膜)工程>
まず、上述の感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して樹脂膜を形成する。この工程では、まず、ガラス基板、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO、SiO等)、窒化ケイ素等の支持基板上に、上述の感光性樹脂組成物を、スピンナー等を用いて回転塗布し、塗膜を形成する。この塗膜が形成された支持基板をホットプレート、オーブン等を用いて乾燥する。これにより、支持基板上に樹脂膜が形成される。
<露光工程>
次に、露光工程では、支持基板上に形成された樹脂膜に対して、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線等の活性光線を照射する。上述のポジ型感光性樹脂組成物において、(A)成分はi線に対する透明性が高いので、i線の照射を好適に用いることができる。なお、露光後、必要に応じて露光後加熱(PEB)を行うこともできる。露光後加熱の温度は70℃〜140℃、露光後加熱の時間は1分〜5分が好ましい。
<現像工程>
現像工程では、露光工程後の樹脂膜の露光部を現像液で除去することにより、感光性樹脂膜がパターン化され、パターン樹脂膜を得る。現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のアルカリ水溶液が好適に用いられる。これらの水溶液の塩基濃度は、0.1〜10質量%とすることが好ましい。さらに、上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で配合することができる。
<加熱処理工程>
次いで、加熱処理工程では、パターン樹脂膜を加熱処理することにより、パターン硬化膜を形成することができる。加熱処理工程における加熱温度は、半導体装置に対する熱によるダメージを充分に防止する点から、250℃以下が好ましく、225℃以下がより好ましく、140〜200℃であることが特に好ましい。
加熱処理は、例えば、石英チューブ炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール、縦型拡散炉、赤外線硬化炉、電子線硬化炉、及びマイクロ波硬化炉等のオーブンを用いて行うことができる。また、大気中、又は窒素等の不活性雰囲気中いずれを選択することもできるが、窒素下で行う方がパターンの酸化を防ぐことができるので望ましい。上述の好ましい加熱温度の範囲は従来の加熱温度よりも低いため、支持基板や半導体装置へのダメージを小さく抑えることができる。従って、本発明のレジストパターンの製造方法を用いることによって、電子デバイスを歩留まり良く製造することができる。また、プロセスの省エネルギー化につながる。さらに、本発明の感光性樹脂組成物によれば、感光性ポリイミド等に見られる加熱処理工程における体積収縮(硬化収縮)が小さいため、寸法精度の低下を防ぐことができる。
加熱処理工程における加熱処理時間は、ポジ型感光性樹脂組成物が硬化するのに充分な時間であればよいが、作業効率との兼ね合いから概ね5時間以下が好ましい。
また、加熱処理は、上述のオーブンの他、マイクロ波硬化装置や周波数可変マイクロ波硬化装置を用いて行うこともできる。これらの装置を用いることにより、基板や半導体装置の温度を例えば200℃以下に保ったままで、感光性樹脂膜のみを効果的に加熱することが可能である。
周波数可変マイクロ波硬化装置においては、マイクロ波がその周波数を変化させながらパルス状に照射されるので、定在波を防ぐことができ、基板面を均一に加熱することができる点で好ましい。また、基板として後述する電子部品のように金属配線を含む場合、マイクロ波を、周波数を変化させながらパルス状に照射すると、金属からの放電等の発生を防ぐことができ、電子部品を破壊から守ることができるので好ましい。さらに、周波数可変マイクロ波を用いて加熱すると、オーブンを用いる場合に比べて硬化温度を下げても硬化膜物性が低下しないので好ましい(J.Photopolym.Sci.Technol.,18,327−332(2005)参照)。
周波数可変マイクロ波の周波数は0.5〜20GHzの範囲であるが、実用的には1〜10GHzの範囲が好ましく、さらに2〜9GHzの範囲がより好ましい。また、照射するマイクロ波の周波数は連続的に変化させることが望ましいが、実際は周波数を階段状に変化させて照射する。その際、単一周波数のマイクロ波を照射する時間はできるだけ短い方が定在波や金属からの放電等が生じにくいため、照射時間は1ミリ秒以下が好ましく、100マイクロ秒以下が特に好ましい。
照射するマイクロ波の出力は、装置の大きさや被加熱体の量によっても異なるが、概ね10〜2000Wの範囲であり、実用上は100〜1000Wがより好ましく、100〜700Wが特に好ましく、100〜500Wが最も好ましい。出力が10W以下では被加熱体を短時間で加熱することが難しく、2000W以上では急激な温度上昇が起こりやすいので好ましくない。
また、マイクロ波は、パルス状に入/切させて照射することが好ましい。マイクロ波をパルス状に照射することにより、設定した加熱温度を保持することができ、また、硬化膜や基材へのダメージを避けることができる点で好ましい。パルス状のマイクロ波を1回に照射する時間は条件によって異なるが、概ね10秒以下が好ましい。
以上のようなパターン硬化膜の製造方法によれば、充分に高い感度及び解像度で、密着性及び耐熱衝撃性にも優れるパターン硬化膜が得られる。
[半導体装置の製造工程]
次に、本発明のレジストパターンの製造方法の一例として、半導体装置の製造工程を図面に基づいて説明する。図1〜5は、多層配線構造を有する半導体装置の製造工程の一実施形態を示す概略断面図である。
まず、図1に示す構造体100を準備する。構造体100は、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1と、回路素子が露出する所定のパターンを有し、半導体基板1を被覆するシリコン酸化膜等の保護層2と、露出した回路素子上に形成された第1導体層3と、保護層2及び第1導体層3上にスピンコート法等により成膜されたポリイミド樹脂等からなる層間絶縁層4とを備える。
次に、層間絶縁層4上に窓部6Aを有する感光性樹脂層5を形成することにより、図2に示す構造体200を得る。感光性樹脂層5は、例えば、塩化ゴム系、フェノールノボラック系、ポリヒドロキシスチレン系、ポリアクリル酸エステル系等の感光性樹脂を、スピンコート法により塗布することにより形成される。窓部6Aは、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁層4が露出するように形成される。
層間絶縁層4をエッチングして窓部6Bを形成した後に、感光性樹脂層5を除去し、図3に示す構造体300を得る。層間絶縁層4のエッチングには、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段を用いることができる。このエッチングにより、窓部6Aに対応する部分の層間絶縁層4が選択的に除去され、第1導体層3が露出するように窓部6Bが設けられた層間絶縁層4が得られる。次いで、窓部6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5を除去する。
さらに、窓部6Bに対応する部分に第2導体層7を形成し、図4に示す構造体400を得る。第2導体層7の形成には、公知の写真食刻技術を用いることができる。これにより、第2導体層7と第1導体層3との電気的接続が行われる。
最後に、層間絶縁層4及び第2導体層7上に表面保護層8を形成し、図5に示す半導体装置500を得る。本実施形態では、表面保護層8は次のようにして形成する。まず、上述の実施形態に係る感光性樹脂組成物をスピンコート法により層間絶縁層4及び第2導体層7上に塗布し、乾燥して感光性樹脂膜を形成する。次に、所定部分に窓部6Cに対応するパターンを描いたマスクを介して光照射した後、アルカリ水溶液にて現像して感光性樹脂膜をパターン化する。その後、感光性樹脂膜を加熱により硬化して、表面保護層8としての硬化膜を形成する。この表面保護層8は、第1導体層3及び第2導体層7を外部からの応力、α線等から保護するものであり、得られる半導体装置500は信頼性に優れる。
なお、上述の実施形態では2層の配線構造を有する半導体装置の製造方法を示したが、3層以上の多層配線構造を形成する場合は、上述の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。すなわち、層間絶縁層4を形成する各工程、及び表面保護層8を形成する各工程を繰り返すことによって、多層のパターンを形成することが可能である。また、上記例において、表面保護層8のみでなく、層間絶縁層4も本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成することが可能である。
[電子デバイス]
次に、本発明の電子デバイスについて説明する。電子デバイスとは、半導体装置及び/又は多層配線板等を含むものである。本発明の電子デバイスは、上述の製造方法によって形成されるレジストパターンを有する半導体装置を含むものである。上記レジストパターンは、具体的には、半導体装置の表面保護層、カバーコート層、層間絶縁層又は層間絶縁層等として使用することができる。本発明の電子デバイスは、上述の感光性樹脂組成物を用いて形成される表面保護層、カバーコート層、層間絶縁層又は層間絶縁層を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
また、上述の感光性樹脂組成物は、応力緩和性、接着性等にも優れるため、近年開発された各種構造のパッケージ基板(半導体装置)における各種の構造材としても使用することができる。図6及び図7にそのような半導体装置の一例の断面構造を示す。
図6は、半導体装置の一実施形態としての配線構造を示す概略断面図である。図6に示す半導体装置600は、シリコンチップ23と、シリコンチップ23の一方面側に設けられた層間絶縁層11と、層間絶縁層11上に形成された、パッド部15を含むパターンを有するAl配線層12と、パッド部15上に開口を形成しながら層間絶縁層11及びAl配線層12上に順次積層された絶縁層13(例えばP−SiN層)及び表面保護層14と、表面保護層14上で開口近傍に配された島状のコア18と、絶縁層13及び表面保護層14の開口内でパッド部15と接するとともにコア18の表面保護層14とは反対側の面に接するように表面保護層14上に延在する再配線層16とを備える。さらに、半導体装置600は、表面保護層14、コア18及び再配線層16を覆って形成され、コア18上の再配線層16の部分に開口が形成されているカバーコート層19と、カバーコート層19の開口においてバリアメタル20を間に挟んで再配線層16と接続された導電性ボール17と、導電性ボールを保持するカラー21と、導電性ボール17周囲のカバーコート層19上に設けられたアンダーフィル22とを備える。導電性ボール17は外部接続端子として用いられ、ハンダ、金等から形成される。アンダーフィル22は、半導体装置600を実装する際に応力を緩和するために設けられている。
図7は、半導体装置の一実施形態としての配線構造を示す概略断面図である。図7の半導体装置700においては、シリコンチップ23上にAl配線層(図示せず)及びAl配線層のパッド部15が形成されており、その上部には絶縁層13が形成され、さらに素子の表面保護層14が形成されている。パッド部15上には、再配線層16が形成され、この再配線層16は、導電性ボール17との接続部24の上部まで伸びている。さらに、表面保護層14の上には、カバーコート層19が形成されている。再配線層16は、バリアメタル20を介して導電性ボール17に接続されている。
図6、図7の半導体装置において、上述の感光性樹脂組成物は、層間絶縁層11や表面保護層14ばかりではなく、カバーコート層19、コア18、カラー21、アンダーフィル22等を形成するための材料として使用することができる。上述の感光性樹脂組成物を用いた硬化膜は、Al配線層12若しくは再配線層16等のメタル層又は封止剤等との接着性に優れ、応力緩和効果も高いため、この硬化膜を表面保護層14、カバーコート層19、コア18、半田等のカラー21、及びフリップチップ等で用いられるアンダーフィル22等に用いた半導体装置は、極めて信頼性に優れるものとなる。
本発明の感光性樹脂組成物は、図6及び図7における再配線層16を有する半導体装置の表面保護層14及び/又はカバーコート層19に用いることが特に好適である。
上記表面保護層又は上記カバーコート層の膜厚は、3〜20μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。
以上のように、上述の感光性樹脂組成物を使用することにより、従来は300℃以上を必要としていた上記の加熱処理工程において、200℃以下の低温加熱を用いた硬化が可能である。上記加熱処理工程において、加熱温度は、100℃〜200℃が好ましく、140℃〜200℃がより好ましい。さらに、本発明の感光性樹脂組成物は、感光性ポリイミド等に見られた加熱処理工程における体積収縮(硬化収縮)が小さいため、寸法精度の低下を防ぐことができる。感光性樹脂組成物の硬化膜は、高いガラス転移温度を有する。従って、耐熱性に優れた表面保護層又はカバーコート層となる。この結果、信頼性に優れた半導体装置等の電子部品を歩留まり良く高収率で得ることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明で用いた材料について以下に示す。
[(A)成分]
A1:クレゾールノボラック樹脂(クレゾール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、m−クレゾール/p−クレゾール(モル比)=60/40、ポリスチレン換算重量平均分子量=12000、旭有機材工業社製、商品名「EP4020G」)
A2:A2は以下の合成例1のようにして合成した。
合成例1:炭素数4〜100の不飽和炭化水素基を有する化合物で変性されたフェノール樹脂(A2)の合成
フェノール100質量部、亜麻仁油43質量部及びトリフロオロメタンスルホン酸0.1質量部を混合し、120℃で2時間撹拌し、植物油変性フェノール誘導体(a)を得た。次いで、植物油変性フェノール誘導体(a)130g、パラホルムアルデヒド16.3g及びシュウ酸1.0gを混合し、90℃で3時間撹拌した。次いで、120℃に昇温して減圧下で3時間撹拌した後、反応液に無水コハク酸29g及びトリエチルアミン0.3gを加え、大気圧下、100℃で1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、反応生成物である炭素数4〜100の不飽和炭化水素基を有する化合物で変性されたフェノール樹脂(以下、「A2」という。)を得た(酸価120mgKOH/g)。このA2のGPC法の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は約25000であった。
[(B)成分]
B:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタンの1−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル(エステル化率約90%、AZエレクトロニックマテリアルズ社製、商品名「TPPA528」)
[(C)成分]
C1:ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン(三和ケミカル社製、商品名「ニカラックMW−30HM」、下記式(C1)で表される化合物)
Figure 2013152353

C2:1,1−ビス{3,5−ビス(メトキシメチル)−4−ヒドロキシフェニル}メタン(本州化学工業社製、商品名「TMOM−pp−BPF」、下記式(C2)で表される化合物)
Figure 2013152353

C3:N,N’,N’’,N’’’−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(三和ケミカル社製、商品名「ニカラックMX−270」、下記式(C3)で表される化合物)
Figure 2013152353
[(D)成分]
合成例2:アクリル樹脂Dの合成
攪拌機、窒素導入管及び温度計を備えた500mlの三口フラスコに、トルエン75g、イソプロパノール(IPA)75gを秤取し、別途に秤取した重合性単量体(アクリル酸ブチルエステル(BA)85g、アクリル酸ラウリルエステル(DDA)24g、アクリル酸(AA)14.4g、及び1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルメタクリレート(商品名:FA−711MM、日立化成工業(株)社製)7.9g)、並びにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.13gを加えた。室温にて約270rpmの攪拌回転数で攪拌しながら、窒素ガスを400ml/分の流量で30分間流し、溶存酸素を除去した。その後、窒素ガスの流入を停止し、フラスコを密閉し、恒温水槽にて約25分で65℃まで昇温した。同温度を14時間保持して重合反応を行い、アクリル樹脂Dを得た。この際の重合率は98%であった。また、このDのGPC法の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量(MW)は、約27000であった。
[(E)成分]
E1:1−[(3−オクタデシ−エン−イル−アミノ−プロピルアミノ)−メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(下記式(3d)で表される化合物)
Figure 2013152353

E2:1−[(3−テトラデシルアミノ−プロピルアミノ)−メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(下記式(3e)で表される化合物)
Figure 2013152353

E3:1−[(3−オクタデシルアミノ−プロピルアミノ)−メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(下記式(3f)で表される化合物)
Figure 2013152353
(実施例1〜8、及び比較例1)
表1に示した配合量(単位:質量部)の(A)〜(E)成分、(F)成分として乳酸メチル120質量部、及びシランカップリング剤として尿素プロピルトリエトキシシランの50%メタノール溶液2質量部を配合し、これを3μm孔のテフロン(登録商標)フィルターを用いて加圧ろ過して、実施例1〜8、及び比較例1の感光性樹脂組成物を調製した。
<感光性樹脂組成物の評価>
実施例1〜8、及び比較例1の感光性樹脂組成物について、以下に示す評価を行った。その結果を表1に示す。
(残膜率、感度、解像度)
実施例1〜8、及び比較例1で得られた感光性樹脂組成物をシリコン基板上にスピンコートして、120℃で4分間加熱し、膜厚11〜13μmの塗膜を形成した。次いで、i線ステッパー(キャノン社製、商品名「FPA−3000iW」)を用いて、1μm×1μmから100μm×100μmまでの正方形ホールパターンを有するマスクを介してi線(365nm)で縮小投影露光した。露光量は、10〜1520mJ/cmまで20mJ/cmずつ変えながら行った。露光後、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の2.38%水溶液を用いて現像した。現像後の未露光部の残膜率は、現像前の膜厚の80〜99%程度であった(感光性樹脂組成物であるため、残膜率は露光量に依存しなかった。)。なお、残膜率は、下式により算出した。
残膜率(%)=(現像後の塗膜の膜厚/現像前の塗膜の膜厚)×100
その後、水でリンスし、100μm×100μmの正方形ホールパターンが形成できる最小露光量を感度とした。また、上記露光量の範囲内で、開口している正方形ホールパターンのうち最小のものの大きさ(一辺の長さ)を解像度の指標とした。なお、感度及び解像度は、小さい程良好である。
(硬化収縮率)
実施例1〜8、及び比較例1で得られた感光性樹脂組成物をシリコン基板上にスピンコートして、120℃で4分間加熱し、膜厚約12〜14μmの塗膜を形成した。その後、この塗膜をプロキシミティ露光機(キャノン社製、商品名「PLA−600FA」)を用いて、マスクを介して全波長で、最小露光量の2倍の露光量で露光を行った。露光後、TMAHの2.38%水溶液を用いて現像を行い、10mm幅のパターン樹脂膜を得た。その後、パターン樹脂膜を以下の(i)の方法で加熱処理(硬化)し、膜厚約10μmの硬化膜を得た。なお、硬化前後の膜厚の硬化収縮率(=[1−(硬化後の膜厚/硬化前の膜厚)]×100)[%]を表1に示す。
(i)縦型拡散炉(光洋サーモシステム社製、商品名「μ−TF」)を用い、窒素中、温度180℃(昇温時間1.5時間)で2時間、塗膜を加熱処理した。
(Tg、破断伸び、弾性率)
上述の硬化収縮率の評価と同様の方法で得た膜厚約10μmの硬化膜をシリコン基板から剥離し、剥離した硬化膜のガラス転移温度(Tg)をセイコーインスツルメンツ社製「TMA/SS600」で測定した。測定の際、試料の幅は2mm、膜厚は約10μmであり、チャック間は10mmとした。荷重は10gで、昇温速度は5℃/分であった。
また、硬化膜の破断伸び(EL)及び弾性率(YM)を島津製作所社製「オートグラフAGS−H100N」によって測定した。試料の幅は10mm、膜厚は約10μmであり、チャック間は20mmとした。引っ張り速度は5mm/分で、測定温度は室温(20℃〜25℃)程度とした。同一条件で得た硬化膜から得た5本の試験片の測定値の平均を「破断伸び(EL)」及び「弾性率(YM)」とした。Tgは高いことが好ましく、破断伸びは大きいことが好ましく、弾性率は小さいことが好ましい。
(スタッドプル試験)
実施例1〜8、及び比較例1で得られた感光性樹脂組成物を銅基板(シリコン基板上にTiNをスパッタ形成後、さらにそのTiN上に銅をスパッタ形成した基板)上にスピンコートして、120℃で4分間加熱し、膜厚11〜13μmの塗膜を形成した。その後、(i)の方法で加熱処理(硬化)し、膜厚約10μmの硬化膜を得た。この硬化膜を基板とともに小片に切断し、アルミニウム製スタッドと硬化膜とをエポキシ樹脂層を介して接合した。次に、スタッドを引っ張り、剥離時の荷重を測定した。剥離時の荷重により下記のように評価した。その結果を表1に示す。
A:500(kgf/cm)以上
B:300−500(kgf/cm
C:100−300(kgf/cm
D:100(kgf/cm)以下
(クロスカット試験)
実施例1〜8、及び比較例1で得られた感光性樹脂組成物を銅基板(シリコン基板上にTiNをスパッタ形成後、さらにそのTiN上に銅をスパッタ形成した基板)上にスピンコートして、120℃で4分間加熱し、膜厚11〜13μmの塗膜を形成した。その後、(i)の方法で加熱処理(硬化)し、膜厚約10μmの硬化膜を得た。この硬化膜に以下に示すクロスカット試験を行って、銅基板に対する密着性を評価した。まず、銅基板上の硬化膜表面の中央に、カッターガイドを用いて直交する縦横11本ずつの平行線を1mmの間隔で引き、1cmの中に100個の正方形ができるように碁盤目状の切り傷をつけ、傷の状態を評価した。なお、切り傷は、カッターナイフの刃先を感光性フィルムに対して35〜45度の範囲で一定の角度に保ち、硬化膜を貫通して銅基板に届くように切り傷1本について0.5秒かけて等速に引いた。きれいに銅基板に付着している正方形が多いほど、密着性に優れていることを示している。評価基準は以下に従ってA、B、C、Dの4段階で評価した結果を示している。
A:切り傷の交点、及び正方形の一目一目にはがれがなく、欠損部の面積が全正方形面積の1%未満である。
B:切り傷の交点にわずかなはがれがあって、正方形の一目一目にはがれがなく、欠損部の面積が全正方形面積の5%未満である。
C:切り傷の両側と交点にはがれがあって、欠損部の面積が全正方形面積の5〜50%である。
D:切り傷によるはがれの幅が上記Cの評価を得たものよりも大きく、欠損部の面積が全正方形面積の50%よりも大きい。
(硬化後パターン形状)
上述の残膜率、感度、解像度の評価と同様の方法で得られた現像後膜を(i)の方法で加熱処理(硬化)し、膜厚約10μmの硬化膜を得た。上記膜の100μm×100μmの正方形ホールパターンで開口した最小露光量部分のパターンを金属顕微鏡で観察した。価基準は以下に従ってA、B、C、Dの4段階で評価した結果を示している。
A:100μm×100μmの正方形ホールパターンの開口部に角が確認でき、現像後の開口寸法と硬化後の開口寸法との差が1μm以下である。
B:100μm×100μmの正方形ホールパターンの開口部の角に丸みがあり、現像後の開口寸法と硬化後の開口寸法との差が1〜5μmある。
C:100μm×100μmの正方形ホールパターンの開口部に角が確認できず、現像後の開口寸法と硬化後の開口寸法との差が5〜10μmである。
D:100μm×100μmの正方形ホールパターンの開口部に角が確認できず、現像後の開口寸法と硬化後の開口寸法との差が10μm以上である。
Figure 2013152353
表1から明らかなように、(E)成分を含有する実施例1〜8の感光性樹脂組成物は良好な銅基板密着性(スタッドプル及びクロスカット)と硬化後パターン形状を得た。一方(E)成分を用いない比較例1では、銅基板への密着性も硬化後パターン形状も劣る結果となった。
1…半導体基板、2…保護層、3…第1導体層、4…層間絶縁層、5…感光性樹脂層、6A,6B,6C…窓部、7…第2導体層、8…表面保護層、11…層間絶縁層、12…配線層、13…絶縁層、14…表面保護層、15…パッド部、16…再配線層、17…導電性ボール、18…コア、19…カバーコート層、20…バリアメタル、21…カラー、22…アンダーフィル、23…シリコンチップ、24…接続部、100,200,300,400…構造体、500,600,700…半導体装置。

Claims (11)

  1. (A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂と、
    (B)光により酸を生成する化合物と、
    (C)熱架橋剤と、
    (D)下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するアクリル樹脂と、
    (E)下記一般式(3)で表される構造を有するベンゾトリアゾール誘導体
    と、を含有する感光性樹脂組成物。
    Figure 2013152353

    (一般式(1)及び(2)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数4〜20のアルキル基を示し、Rは1級、2級又は3級アミノ基を有する1価の有機基を示す。)
    Figure 2013152353

    (一般式(3)中、R及びRは水素原子又は一価の有機基を示し、R及びRのうちの少なくとも一方は、炭素数10〜30の炭化水素基を有する一価の有機基である。Rは、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルメルカプト基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アシル基、アルコキシ基又は複素環基を示す。)
  2. (D)アクリル樹脂が下記一般式(4)で表される構造単位をさらに有する、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2013152353

    (一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
  3. (A)成分がフェノール樹脂を含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. (A)成分が、炭素数4〜100の不飽和炭化水素基を有する化合物で変性されたフェノール樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. (B)成分がo−キノンジアジド化合物を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂膜を基板上に塗布及び乾燥し、樹脂膜を形成する工程と、樹脂膜を露光する工程と、露光後の樹脂膜をアルカリ水溶液により現像してパターン樹脂膜を形成する工程と、パターン樹脂膜を加熱する工程とを含有する、パターン硬化膜の製造方法。
  7. 請求項6に記載のパターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜を層間絶縁層又は表面保護層として有する半導体装置。
  8. 請求項6に記載のパターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜をカバーコート層として有する半導体装置。
  9. 請求項6に記載のパターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜を再配線層用のコア又は再配線用のカラーとして有する半導体装置。
  10. 請求項6に記載のパターン硬化膜の製造方法により形成されるパターン硬化膜をアンダーフィルとして有する半導体装置。
  11. 請求項7〜10のいずれか一項に記載の半導体装置を有する電子デバイス。
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