JP2014126183A - コンダクタンスバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】省スペースなコンダクタンスバルブを提供する。
【解決手段】コンダクタンスバルブは、真空容器11の壁面の一部に設けられた開口の開度を調整してコンダクタンスを調整可能に構成されており、駆動部27に回動可能に連結された揺動アーム部25と、揺動アーム部25に連結されて揺動アーム部25に対して回動可能な矩形状の弁体23とを有している。揺動アーム部25を回動する際に矩形状の弁体23を所定角度回動させることでコンダクタンスバルブの閉位置での弁体23の張り出しを少なくできる。
【選択図】図6

Description

本発明は、コンダクタンスバルブに関する。
コンダクタンスバルブはチャンバと排気ポンプの間に配置されている。コンダクタンスバルブは、メンテナンス等でチャンバを大気開放するときに排気ポンプを閉鎖する機能に加えて、排気ポンプのコンダクタンスを調整する機能も有している。すなわち、バルブの開度を変化させて排気口面積(コンダクタンス)を調整してチャンバ内の圧力制御(=排気速度制御)を行う。
コンダクタンスバルブとしてブリッジ式とペンデュラム式(振子式)が知られている。ブリッジ式バルブは、先端に弁体を固定した伸縮するシャフトにより弁体で排気口の開口量を調整するものである。ペンデュラム式バルブは先端に弁体を固定したシャフトを回転することにより弁体を揺動させて排気口の開口量を調整するものである(例えば、特許文献1−5参照)。
ペンデュラム式バルブは、弁体の揺動させることから、排気ポンプの開口範囲から弁体を退避させることが容易である。そのため、ブリッジ式バルブに比べて、最大排気速度(最大コンダクタンス)での排気が容易であるため大きな排気量の排気ポンプに取付けられることが多い。
特開2011−247426号公報 特開2010−127320号公報 特開2008−025836号公報 特開2007−271080号公報 特開2007−170666号公報
ペンデュラム式バルブは、弁体を揺動で退避させるため弁体の退避スペースが必要となるためポンプ開口径の2倍以上の寸法になるものが多い。そのため、チャンバとポンプ間にバルブユニットを配置すると、弁体の格納ケースがチャンバの側方に張り出すためチャンバのメンテナンスの作業性を改善するうえで障害となる懸念があった。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、コンダクタンスバルブの省スペース化を図ることにより、作業性の良好な真空処理装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、省スペースなコンダクタンスバルブを提供することである。
本発明に係るコンダクタンスバルブは、真空容器の一部に設けられた開口の開度を調整することによってコンダクタンスを調整可能なコンダクタンスバルブであって、矩形状の弁体と、前記弁体を回動可能に連結するアーム部と、前記アーム部を回動する駆動部と、を有し、前記アーム部の回動に伴って前記弁体が回動されるとともに、前記開口の開度が調整されることを特徴とする。
本発明により、コンダクタンスバルブの弁体の格納ケースの張り出し部分が小さくできるためメンテナンス性が良好な真空処理装置を提供できる。また、本発明により省スペースなコンダクタンスバルブを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る真空処理装置の断面概略図である。 本発明の第1実施形態に係るコンダクタンスバルブの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るコンダクタンスバルブの分解斜視図である。 図2のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である。 本発明の第1実施形態に係るコンダクタンスバルブの動作説明図である。 本発明の第2実施形態の断面概略図である。 本発明の第3実施形態の断面概略図である。 本発明の第4実施形態の断面概略図である。 他の実施形態に係る真空処理装置の断面概略図である。
図1に本発明の第1実施形態の真空処理装置の概略図を示す。本実施形態の真空処理装置1は、真空容器11、排気装置13、コンダクタンスバルブ21を有している。真空容器11は、基板Wを載置する基板ホルダ7を内部に有しており、成膜や熱処理などの基板に所定の真空処理ができるように構成されている。底部3には排気装置13が接続される取付け部9が設けられている。真空容器11の底部3に設けられた排気装置13の取付け部9には排気できるように開口(開口部)5が設けられている。排気装置13は真空排気ポンプを備えて構成されており、本実施形態においてはターボ分子ポンプ(TMP)16とTMP16の背圧を減圧するドライポンプ17を有する排気システムを備えている。真空容器11の一部(底部3)の開口部の開度を調整できるようにコンダクタンスバルブ装置21が設けられている。なお、後述するが、底部3に替えて他の部材に開口部を設けても本願発明を実施できるため、開口部が形成される部材を総称する際にはベース部と呼ぶものとする。
図2にコンダクタンスバルブの斜視図を、図3にコンダクタンスバルブの分解斜視図を示す。図2はコンダクタンスバルブを閉鎖した状態(閉位置)での斜視図である。本実施形態のコンダクタンスバルブは、弁体23と揺動アーム部アーム部)25と駆動部27とを有している。弁体23は真空容器11の底部3の開口部5の開度を調整できるように構成されている。弁体23はステンレス若しくはアルミニウム合金などの金属からなる矩形状の板部材である。ここで、弁体の形状についての矩形とは、長手方向の寸法(縦)と短手方向の寸法(横)が異なる形状を言い、弁体23のように角を丸めた矩形状や、楕円形状も含む形状も含むものとする。弁体23の中心位置には軸部材31が固定されている。
なお、真空容器11若しくはコンダクタンスバルブ21が、弁体23を開口部5に接近させる機能を備える場合には、弁体23の外縁を開口部5の縁部に押し付けることにより開口部5を閉鎖することができる。この場合は、弁体23の外周に接して気密を確保するためのOリング5aを開口5の周りに取り付けるとよい。もちろん、弁体23の開口部5にOリングなどのシール部材を取付けてもよい。
駆動部27は、モータ27aとモータ27aに接続された駆動軸27bとを有している。モータ27aは真空容器11の底部の大気側に取り付けられている。モータ27aはサーボモータを用いているが、回転角度を検出できるモータであればよい。駆動軸27bは真空容器11内部に一端が導入されている。本実施形態ではモータ27aを大気側に設けており、モータ27aの出力軸と駆動軸27bは大気側で接続されている。駆動軸27bは、回転導入部27cを介して真空容器11内に一端側を、真空容器11の気密を維持しながら導入されている。なお、モータ27aとしてダイレクトドライブモータ(DDモータ)を用いる場合にはDDモータの出力軸は真空側に配置できるので回転導入部が不要となる。
揺動アーム部25は、モータ側の駆動軸27bと弁体側の軸部材31とが両端に連結される部分である。駆動軸27bの回転角度に応じて、弁体23を回転させながら移動させることができる。すなわち、弁体23は揺動アーム部25に対して回転するとともに、真空容器11の開口部5の開度を調整する動きができる。
図4にコンダクタンスバルブ周辺の断面図を、図5に図4のA−A断面図を示す。図4,5に基づいて揺動アーム部25について詳しく説明する。揺動アーム部25は、ケース部35、駆動軸側プーリ37a(駆動側プーリ)、弁体側プーリ37b、ベルト39(39a,39b)を備えている。
ケース部35は、ベルト39やプーリ37(37a,37b)を囲む形状の金属部材であり、駆動軸27bに固定され、駆動軸27bの回転に伴って動作する。駆動軸側プーリ37aは、ベルト39の一端を固定する円筒状の部材であり、真空容器11側に固定されている。駆動軸側プーリ37aは、内周側で駆動軸27bとベアリングB1を介して接しており、外周側ではベアリングB2を介してケース部35に支持されている。弁体側プーリ37bはベルト39の他端を固定する円筒状の部材である。弁体側プーリ37bは弁体側の軸部材31に固定されており、外周側でベアリングB3を介してケース部35に支持されている。
ベルト39は、屈曲自在な薄板状の金属からなり、駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bの間で回転力を伝達する部材である。ベルト39は駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bの間に滑らないように掛け渡されている。本実施形態では2本一組として使用されている。なお、駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bはベルト39が巻き付けられる外径の比率が所定の比率に設定されている。駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bの外径の比率(プーリの外径比)を調整することで、駆動軸27bが所定角度回転した際に弁体23が一定角度回転するように調整されている。すなわち、ケース部35の回動に伴って弁体23を回動するように構成されている。具体的には、揺動アーム部25が45°回転するごとに弁体23が90°回転するように設定されている。駆動軸側プーリ37a、弁体側プーリ37b、ベルト39を回動伝達部とする。
図6(a)〜図6(c)にコンダクタンスバルブの動作説明図を示す。図6(a)〜図6(c)はコンダクタンスバルブが閉位置から開位置へ移動する際にコンダクタンスバルブを上方から見た模式図である。図6(a)は真空容器11の開口部5を塞ぐ位置に弁体23が位置している。このときコンダクタンスバルブは閉位置でありコンダクタンスは最小となる。図6(b)は、弁体23が開動作をはじめたときのコンダクタンスバルブの状態である。
図6(c)は、弁体23が開口部5を塞ぐ量が最も少ない位置になっている。このときコンダクタンスバルブの開位置でありコンダクタンスは最大となる。本実施形態のコンダクタンスバルブは、真空容器11を基準として初期位置から揺動アーム部25が45度回転し、弁体が90度回転する。全開位置での弁体23が底面3の辺S2から張り出さない設定とされている。これは、真空容器11の底面3が矩形状で、且つ、弁体23は楕円形であるためであり、弁体23の辺S1を底面3の辺S2に合わせることで底面3からの弁体23の張り出しを防げる。
コンダクタンスバルブを上方からみる(図6(a)(b)参照)と、揺動アーム部25は真空容器11に対して左回りし、弁体23は揺動アーム部25に対して左回りしている。すなわち、駆動軸27bが左回りすると、駆動軸27bと同じ角度だけ揺動アーム部25が駆動軸27bの周りに回転する。このとき、駆動軸27bの回転角度に応じて弁体23も回転する。弁体23は略矩形の形状であり、中央位置に軸部材31が固定されていることから、矩形の弁体23と揺動アーム部25の移動範囲を小さくすることができる。本実施形態では図6(c)のように、弁体23が真空容器の辺S2からはみ出さないようにコンダクタンスバルブを動作させることができる。
また、上述したように、駆動軸27b(揺動アーム部25)の回転角度と弁体23の回転角度の比率(駆動軸27bと弁体23の回転比率)は、プーリ37の外径比を調整することで決定できる。すなわち、本実施形態のコンダクタンスバルブは、弁体23が底面の辺S2からはみ出さないように、弁体23が回転するプーリの外径比に調整されている。なお、本実施形態では弁体23は左回りとされているが、右回りでもかまわない。また、底部3は真空容器11の底面の任意の一部である。本実施形態では、開位置(図6(c))のときに弁体23の長手方向と開口部5の長手方向が垂直に交わる配置になっている。このような配置はコンダクタンスバルブの小型化に有利である。
図7に本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態の構成要素と同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。本実施形態は上述の実施形態と比べて弁体43の軸部材31の位置に違いがある。具体的には、軸部材31が弁体43の中央から離間した位置Cに設けられている。軸部材31が弁体43の中心位置から一方側に偏った位置に設けられているため揺動アーム部25と弁体43が重なる面積を多くすることができる。揺動アーム部25と弁体43を重ねて配置する分、開口部5の大きさに対するコンダクタンスバルブの要する面積を小さくできる。本実施形態では、開位置(図7(c))のときに弁体43の長手方向と揺動アーム部25の長手方向が平行になり、開口部5の長手方向と垂直に交わる配置になっている。このような配置はコンダクタンスバルブの小型化に有利である。
図8に本発明の第3実施形態を示す。第1実施形態の構成要素と同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。本実施形態は第1実施形態と比べて弁体53の動作に大きな違いがある。具体的には、弁体53が底部3に対して回転せずに、揺動アーム部55の回転に従って横方向に移動する。このため、開口部5の大きさに対するコンダクタンスバルブの要する面積を小さくできる。本実施形態では軸部材31は弁体53の中央位置に設けられている。このため、図8(c)のように弁体53の開放位置で、揺動アーム部25と開口部5とが重なる面積を小さくでき、さらに、揺動アーム部25の回転による弁体53のY方向(図8中)への移動量dを大きくしない。軸部材31の取付け位置を弁体53の駆動軸側であっても揺動アーム部25と開口部5が重なる面積を小さくできる。
しかし、その場合は弁体53のY方向の最大移動量dが大きくなるためコンダクタンスバルブの大きさは大きくなる。Y方向への最大移動量は、揺動アーム部25の回転時における弁体側プーリ37bのY方向の軌跡で初期位置(図8(a))からの最大値であるため、駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bの距離を長くすれば、弁体53のY方向の最大移動量dを抑えることができる。ただし、駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bの距離を長くすると揺動アーム部25と開口部5が重なる面積が大きくなる。
本実施形態では、弁体53の長手方向は開口部5の長手方向と平行に移動するように、駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bの比を設定している。また、駆動軸27bは、弁体53が閉位置(図8(a))と開位置(図8(c))の中間位置(図8(b))のときに、揺動アーム部25が開口部5の長手方向に平行になる位置に配置される。このような駆動軸27bの配置は、閉位置(図8(a))と開位置(図8(e))で弁体63の配置を対称位置にできるためコンダクタンスバルブの小型化に有利である。
図9に本発明の第4実施形態を示す。第1実施形態の構成要素と同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。本実施形態は第1実施形態と比べて弁体63の動作に大きな違いがある。具体的には、揺動アーム部55の回転に従って、弁体63は回転しながら横方向に移動する。このため、図9(c)のように、弁体63は開閉動作の中間で横向きとなるため、Y方向へ弁体63が張り出す長さ(最大移動量d2)を図8の構成よりも小さくすることができる。
本実施形態の駆動軸27bは、弁体63が閉位置(図9(a))と開位置(図9(e))の中間位置(図9(c))のときに、揺動アーム部25が開口部5の長手方向に平行になる位置に配置される。このような駆動軸27bの配置は、閉位置(図9(a))と開位置(図9(e))で弁体63の配置を対称位置にできるためコンダクタンスバルブの小型化に有利である。
図10に本発明のコンダクタンスバルブの取り付け構造についての他の実施形態を示す。第1実施形態の構成要素と同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。本実施形態のコンダクタンスバルブは、図1に示すように真空容器11内で弁体23(43,53)と揺動アーム部25が動作するように構成されている。本実施形態ではハウジング45に弁体23を収納してハウジング45を気密に真空容器11に取付けるように構成した。
この場合、真空容器11と排気装置の間にハウジング45を介装する。ハウジング45に真空容器の開口に連通する開口部が設けられており、弁体23の動作によってハウジング45の開口部の開度(コンダクタンス)を調整する。開口部が設けられたハウジング45の部材がベース板に対応する。図8中45aは収納された状態のようどうアーム部25の位置である。また、ハウジング45に弁体23、揺動アーム部、駆動部27が取り付けられるコンダクタンスバルブを構成している。そのため、一般的な真空容器に本発明のコンダクタンスバルブを取り付けることができる。
なお、上述の実施形態においては、駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bの間をベルトによって連動させているが、歯車機構を用いて同様の動作を実現することができる。例えば、駆動軸側プーリ37aと弁体側プーリ37bを歯車で作成し、それらの歯車を他の歯車を介して連動させるように構成すればよい。このとき、駆動軸側の歯車と弁体側の歯車の最終的な回転比率が狙いの比率になるように歯車の寸法を決めるとよい。
W 基板
B1,B2,B3 ベアリング
S1,S2,S3 辺
1 真空処理装置
3 底部
5 開口
7 基板ホルダ
9 取付け部
11 真空容器
13 排気装置
16 TMP
17 ドライポンプ
21 コンダクタンスバルブ装置
23,43,53 弁体
25 揺動アーム部
27 駆動部
27a モータ
27b 駆動軸
27c 回転導入部
31,32 軸部材
35 ケース部
37a 駆動軸側プーリ
37b 弁体側プーリ
39 ベルト

Claims (5)

  1. 真空容器の一部に設けられた開口の開度を調整することによってコンダクタンスを調整可能なコンダクタンスバルブであって、
    矩形状の弁体と、
    前記弁体を回動可能に連結するアーム部と、
    前記アーム部を回動する駆動部と、を有し、
    前記アーム部の回動に伴って前記弁体が回動されるとともに、前記開口の開度が調整されることを特徴とするコンダクタンスバルブ。
  2. 前記アーム部は、
    前記駆動部の駆動軸に固定されたケース部と、
    前記ケース部の回動に伴って前記弁体を回動させる回動伝達部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のコンダクタンスバルブ。
  3. 前記回動伝達部は、
    前記真空容器の一部に固定され、前記ケース部にベアリングを介して設けられた駆動側プーリと、
    前記ケース部にベアリングを介して設けられ、前記弁体に固定された弁体側プーリと、
    前記駆動側プーリ及び前記弁体側プーリの間で回転力を伝達するベルトと、を備えていることを特徴とする請求項2に記載のコンダクタンスバルブ。
  4. 前記弁体側プーリは、前記弁体の中央位置で連結されることを特徴とする請求項3に記載のコンダクタンスバルブ。
  5. 前記弁体側プーリは、前記弁体の中央から離間した位置で連結されることを特徴とする請求項3に記載のコンダクタンスバルブ。
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