JP2009023021A - 基板搬送ロボット及びそれを備えた半導体製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多段の直動式アームを伸縮動作させる大プーリ16について、第2アームを直線状に駆動する連結プレートが第1ベルトの直線状部分におけるストローク量を移動しても第1ベルトによって回転する量が1回転未満となる直径を備えるように構成する。
【選択図】図3
Description
しかし、アームの回転駆動部として、減速機などを介さずに、直接アームを駆動するダイレクトドライブモータ方式の構成がある。例えば、特許文献2などがその構成を示す。特許文献2の回転駆動部は、2つのモータが上下で重なり、それぞれのモータの出力軸(回転軸)が同芯状になるよう構成されている。そして、各々のモータの出力軸の先端にリンクアームを接続し、これら2つの出力軸を同時に同方向に回転した場合にリンクアームの旋回動作を実現させ、これらの出力軸を同時に反対方向に回転した場合にリンクアームの伸縮動作を実現させる。この構成の場合、モータがダイレクトにアームを回転させるので、減速機によるバックラッシが少なく、アームの高精度な位置決めができる。また、構成もより簡単となる。
しかし、このような位置検出器を持つ回転駆動部の場合、当然ながら、モータが360°よりも大きい角度まで正回転した状態での回転位置検出器の出力は、実際の回転角度から360°を引いた値となる。このため、回転した絶対値を検出できない場合がある。
つまり、直動式のアームは、回転駆動部の1回転未満の回転動作で伸縮動作を可能にさせる水平多関節のアームと異なり、多段のスライドユニットが伸長していくので、単に従来のダイレクトドライブ式の回転駆動部と直動式のアームとを組み合わせても、回転駆動部のモータは多回転動作が必要となり、上記のような利点をもつ1回転以内での位置検出のみが可能な回転位置検出器が使えなくなる。
そこで、本発明では、基板搬送ロボットの動作領域を小さくできる直動式のロボットであって、ダイレクトドライブ式の高精度なアームの位置決めを実現させつつも、上記のような利点を備える1回転以内での位置検出が可能な位置検出器を備えたロボットを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、胴体に収容された少なくとも第1及び第2モータからなる回転駆動部を備え、前記モータの回転によって、多段に構成された直動式アームの伸縮及び回転を行う基板搬送ロボットにおいて、前記直動式アームが、前記第1モータに直接回転駆動される第1アームと、前記第2モータに直接回転駆動される大プーリと、前記大プーリとともに第1ベルトを張架するアイドラと、前記第1ベルトの直線状部分に固定される連結プレートと、前記連結プレートと連結され、前記第1アームの上部に設けられる第2アームと、前記第2アームに搭載される2つのプーリと、前記2つのプーリに巻装される第2ベルトと、前記第2ベルトの直線状部分に連結されるフォークと、前記第2ベルトの前記フォークが連結される側と対峙する前記直線状部分に一端が固定され、その他端が前記第1アームに固定されるプレートと、から構成され、前記大プーリは、前記連結プレートが前記直線状部分におけるストローク量を移動しても前記第1ベルトによって回転する量が1回転未満となる直径を備えた基板搬送ロボットとするものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記アイドラは、前記大プーリとともに前記第1ベルトを三角形状に張架する2つのアイドラで構成され、前記連結プレートは前記三角形状の長辺に固定される請求項1記載の基板搬送ロボットとするものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記第1ベルトが、前記大プーリの周囲上部に巻装される上段ベルトと、前記大プーリの周囲下部に巻装される下段ベルトと、から構成され、それぞれのベルトの一端が前記大プーリに固定され、他端が前記連結プレートに固定される請求項2記載の基板搬送ロボットとするものである。
また、請求項4に記載の発明は、前記第1ベルトと前記第2ベルトとが、スチール製の金属ベルトで構成された請求項1乃至3いずれかに記載の基板搬送ロボットとするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4いずれかに記載の基板搬送ロボットを用いて基板を搬送する半導体製造装置とするものである。
また、直動式アームを構成するので、直動ガイドによって第2アーム及びフォークの横方向の動きが規制されるために、水平多関節に比べて伸縮動作時の横揺れを少なくする事ができ、アームの位置決め精度が向上する。
また、請求項2に記載の発明によると、大プーリの中心から2つのアイドラまでの距離を同じにすることで、ベルトの直線状部分を確保しつつ、大プーリの中心で回転する第1アーム筐体が必要とする最小旋回径を小さくすることができる。
また、請求項3に記載の発明によると、2つの有端ベルトを使ってそれぞれの有端ベルトの一端が大プーリに固定されるよう構成できるので、無端ベルトを使うと必要となるはずのテンショナが不要であって、かつプーリとベルトの滑りを無くすことができる。
また、請求項4に記載の発明によると、前記第1アーム部及び第2アーム内部に備えたベルトを金属ベルトとすることで、ロボットを減圧環境下(真空中)に置いたときに発生するガスの量や有害なガスの成分を抑制することができる。また、請求項5に記載の発明によると、位置検出器の構成が簡単な、信頼性が高い基板搬送ロボットであって、その占有面積も狭くて済む基板搬送ロボットを用いることで、半導体製造装置の信頼性が高く、フットプリントも小さい製造装置とすることができる。
ロータ44aの一部には、位置検出器47のディスク47aが貼付されている。ディスク47aは薄い円盤状のもので、これに全周にわたってスリットが設けられている。ステータ46の一部には、ディスク47aと微小な隙間を介して対向する様にヘッド47bが設けられていて、ヘッド47bは、ディスク47aのスリットを磁気的に読み取って、ロータ44の回転位置を検出する。そして、ヘッド47bは、図示しないロボットコントローラに信号を送出する。これらが第1のモータ42と第2のモータ43との双方に設けられている。2つの位置検出器47は、上記のように、位置データのバックアップに使用するバッテリが無いものである。また、モータ多回転のカウントに必要な部品も備えていない。
また、ステータ46bの下部にはボールネジ53が設けられている。ボールネジ53は、一般に市販されている回転型のモータ55によってベルト54を介して回転させられ、ステータ46a、46bらは上下する。
ここで、ロボットを減圧環境下に置く場合は、ステータ46a、46bを気密な構成とする。気密にする手段はOリングなどを使用すればよい。さらに、ステータ46aの上部と、支柱51の上部のフランジ56との間に、シャフト24、25を内部に挿通させるようなベローズ15を設け、ステータ内部を気密に保てばよい。
図3において、上述した内シャフト24の上端と連結されるのが大プーリ16である。大プーリ16はその外周にベルト17の一部が巻装されている。一方、上述した外シャフト25の上端と連結されるのが第1アーム3の第1アーム筐体19である。そして、第1アーム筐体19の上に固定された2つのアイドラ23a、23bのにベルト17が巻装されている。ベルト17は、大プーリ16と2つのアイドラ23に巻装されるので、二等辺三角形状に張られている。従って、これらを収容する第1アーム筐体19も概ね二等辺三角形状の箱体となっている。
上段ベルト17aの一端は図4(b)のように大プーリ16の外周部の上部に固着され、大プーリ16を上から見たときに時計回りに巻装され、さらにアイドラ23bに巻装されて、他端が連結プレート5に固着される。また、下段ベルト17bの一端は図4(b)のように大プーリ16の外周部の下部に固着され、大プーリ16を上から見たときに反時計回り、つまり上段ベルト17aの巻装方向とは逆に巻装され、さらにアイドラ23aに巻装されて、他端が連結プレート5に固着される。
以上の構成により、例えば大プーリ16が図のように時計回りに回転すると、下段ベルト17bが大プーリ16により多く巻装されるように作用するので、連結プレート5はアイドラ23aに近づくように移動する。このとき、上段ベルト17aは大プーリ16から巻装量が減るように連結プレート5に引っ張られるように移動する。このように、連結プレート5は二等辺三角形状に張られたベルトの長辺で移動可能である。
大プーリ16の外形寸法については、これを大きく取ることで、ベルト17の巻きつけ長さを十分に長く取るように構成されている。つまり、大プーリ16に対するベルト17a、bの各巻きつけ長さが、連結プレート5が移動できるストローク以上となるように大プーリ16の直径が決定されている。これにより、大プーリ16が1回転以内の回転で、連結プレート5のストロークを確保できるようになっている。
なお、2つのアイドラ23を1つに変更し、大プーリ16とともにベルト17を張架し、そのベルト17の直線状部分に連結プレート5を固定してもよいが、この場合はベルト17の直線状部分の両端を大プーリ16の回転中心から均等に配置することができない。一方、上記の構成(2つのアイドラ23と大プーリ16による三角形状の張架構成)とすることによって、ベルト17の直線状の部分を長く確保しつつ、大プーリ16の回転中心から直線状部分の両端までを均等な距離に配置でき、大プーリ16の回転中心で回転したときの第1アーム筐体19の必要な旋回径を小さくすることができる。すなわち、直動式アーム33全体の最小旋回半径が小さく構成できる。
ベース4の上面には、スリット穴32に沿うように2本の直動ガイド6aが敷設されている。直動ガイド6aには複数のブロック6bが装着されていて、ブロック6bらは直動ガイド6aにより、精密に直線状に案内される。ブロック6bらの上面には板状の第2アームベース7が固定される。これにより、第2アームベース7が直線状に移動可能である。第2アームベース7は、連結部34を介して連結プレート5と連結される。これにより、連結プレート5が上記ストロークに沿って移動すると、これに伴って第2アームベース7は直動ガイド6aに案内されながら移動する。
第2アーム筐体20の上面には、プーリ21とプーリ22とが第2アーム筐体20に対して回転可能に設けられている。そして、これらプーリに巻装されるベルト11が設けられている。プーリ21、22はベルト11の直線状の部分がスリット穴32や直動ガイド6aに沿うように設けられる。また、ベルト11の直線状の部分は、第2アームベース7の直線動作量程度になるようその長さが確保される。なお、ベルト11を例えばスチール製ベルトなどの金属ベルトで構成してもよい。
また、ベース4上において第2アーム筐体20を挟んで連結プレート5と対峙する側の、ベース4の側面には、図5のようにベルト固定プレート10が設けられている。図5は図3における反対側からの分解鳥瞰図である。ただし、フォーク14らは省略している。ベルト固定プレート10は略コの字状となった板状体であり、その一端がベース4の側面に固定されている。そして、その他端には図3のようにピン18が設けられていて、ピン18がベルト11a、11bの一端のベルトピン穴36に挿通固定されている。
一方、第2アーム筐体20内には、直動ガイド9が敷設されており、直動ガイド9に案内されて移動可能な図示しないブロックの上面が、第3アーム12の下面に固定されている。また、第3アーム12の下面には、第3アーム連結プレート37が設けられていて、第3アーム連結プレート37は、ベルト固定プレート10に固定されているベルト11に関して、プーリ21とプーリ22を挟んで対峙するベルトの反対側の直線状の部分に固定されている。また、第2アームベース7が図5の状態、つまり第2アーム筐体20がベース4の上部に重なった状態のとき、第3アーム連結プレート37は、プーリ22に近接した側に固定される。
これらの一連の動きによって第2アーム8及び第3アーム12が同時に直線方向に移動することで、直動式アーム33の伸長運動が達成され、第3アーム12上にフォークプレート13を介して固定されたフォーク14が直線移動を行う。
また、アームの伸縮方向に対して各アームが階層的に多段に重なるために、アームが縮んだ状態では水平多関節のアームと比較するとアームが旋回(回転)したときの最小旋回半径が小さくでき、省スペース化が実現できるようになる。
3 第1アーム
4 ベース
5 連結プレート
6a,b 直動ガイド
7 第2アームベース
8 第2アーム
9 直動ガイド
10 ベルト固定プレート
11a,b ベルト
12 第3アーム
13 フォークプレート
14 フォーク
15 ベローズ
16 大プーリ
17a,b ベルト
18a,b ピン
19 第1アーム筐体
20 第2アーム筐体
21 プーリ
22 プーリ
23a,b アイドラ
24 内シャフト
25 外シャフト
32 スリット穴
33 直動式アーム
34 連結部
35 ベルト連結部
36 ベルトピン穴
37 第3アーム連結プレート
41 回転駆動部
42 第1のモータ
43 第2のモータ
44 ロータ
45 巻線
46 ステータ
47 位置検出器
50 カバー
51 支柱
52 リニアガイド
53 ボールネジ
54 ベルト
55 モータ
56 フランジ
Claims (5)
- 胴体に収容された少なくとも第1及び第2モータからなる回転駆動部を備え、前記モータの回転によって、多段に構成された直動式アームの伸縮及び回転を行う基板搬送ロボットにおいて、
前記直動式アームが、前記第1モータに直接回転駆動される第1アームと、前記第2モータに直接回転駆動される大プーリと、前記大プーリとともに第1ベルトを張架するアイドラと、前記第1ベルトの直線状部分に固定される連結プレートと、前記連結プレートと連結され、前記第1アームの上部に設けられる第2アームと、前記第2アームに搭載される2つのプーリと、前記2つのプーリに巻装される第2ベルトと、前記第2ベルトの直線状部分に連結されるフォークと、前記第2ベルトの前記フォークが連結される側と対峙する前記直線状部分に一端が固定され、その他端が前記第1アームに固定されるプレートと、から構成され、
前記大プーリは、前記連結プレートが前記直線状部分におけるストローク量を移動しても前記第1ベルトによって回転する量が1回転未満となる直径を備えたものであることを特徴とする基板搬送ロボット。
- 前記アイドラは、前記大プーリとともに前記第1ベルトを三角形状に張架する2つのアイドラで構成され、前記連結プレートは前記三角形状の長辺に固定されることを特徴とする請求項1記載の基板搬送ロボット。
- 前記第1ベルトが、前記大プーリの周囲上部に巻装される上段ベルトと、前記大プーリの周囲下部に巻装される下段ベルトと、から構成され、それぞれのベルトの一端が前記大プーリに固定され、他端が前記連結プレートに固定されることを特徴とする請求項2記載の基板搬送ロボット。
- 前記第1ベルトと前記第2ベルトとが、スチール製の金属ベルトで構成されたことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の基板搬送ロボット。
- 請求項1乃至4いずれかに記載の基板搬送ロボットを用いて基板を搬送することを特徴とする半導体製造装置。
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