JP2014126154A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】防振特性を維持しつつキャビテーションの発生が抑制できる防振装置を提供する。
【解決手段】第1取付部材11の液室16を主液室16aと副液室16bに区画する仕切部材15に収容される可動板18を主液室16aに向かう変形を容易に構成すると共に貫通孔19を有し、可動板16の副液室16b側に可動板18に当接することによって貫通孔19を閉塞する閉止部25を備える。主液室16に正圧が発生した際に可動板18が閉止部25に押圧して貫通孔19を閉塞して主液室16aの高圧液化が可能になる。主液室16aの液圧低下した際には、可動板18が主液室16a側に変形して主液室16a内の液圧低下を抑制すると共に貫通孔19により副液室16bから主液室16aへの液体の流動が許容されて主液室16aの液圧低下を抑えてキャビテーションの発止を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車のエンジン等の振動発生部を車体等の振動受部にマウントする際に用いられる液体封入式の防振装置に関する。
この種の防振装置が有する課題として、衝撃的な大きな振動荷重が入力されて、液室に過大な負圧が発生したときに液体中に多数の気泡が生成されるキャビテーションが発生し、その後液圧の上昇に伴って気泡が消滅する際に異音が発生するという課題がある。
その対策として例えば特許文献1に示されるように、可動ゴム膜に形成した嵌込凹部にリリーフ用孔を形成する一方、可動ゴム膜の平衡室側に嵌込凹部に嵌合可能な閉塞用突部が形成された当接板を配置し、閉塞用突部が嵌込凹部に嵌り込むことによってリリーフ用孔を閉塞ぐように構成した防振装置がある。
この構成により、受圧液室に過大な負圧が発生した場合に、可動ゴム膜が受圧液室側へ弾性変形することによって、閉塞用突部が嵌込凹部から抜け出して開口したリリーフ用孔を通じて受圧液室と平衡室が連通せしめられる。これにより平衡室から受圧液室に流体が流動して受圧液室の過大な負圧を解消してキャビテーションの発生が抑制される。
特開2009−222192号公報
しかし上記特許文献1によると、可動ゴム膜と平衡室との間に形成される、下側仕切金具底部の下側連通窓が大きく開口するため、例えばエンジンシェイク振動入力時において受圧液室の液圧が高まった際に、可動ゴム膜が平衡室側へ弾性変形して該下側連通窓の開口部から平衡室側へ膨出することとなり、その結果受圧液室の実質的な容積が大きくなるために、受圧液室の液圧上昇が防止されてしまい、防振装置全体の減衰特性が低下し、所望の防振特性が得られないおそれがある。
そこで本発明は、防振特性を維持しつつキャビテーションの発生が抑制できる防振装置の提供を課題とする。
上記課題を達成する本発明の防振装置は、振動発生部及び振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、前記第1取付部材及び前記第2取付部材を弾性的に連結する弾性体と、前記第1取付部材の内側に配置されて、前記第1取付部材の内側に形成された液室を、前記弾性体を壁面の一部とする軸方向一方側の主液室と軸方向他方側の副液室とに区画する仕切部材と、前記主液室と前記副液室との圧力差に応じて変位し、前記軸方向に貫通する貫通孔を有する可動板と、を備えた防振装置において、前記仕切部材には、前記可動板を収容する収容室が画成されると共に、前記収容室と前記主液室とを連通する第1連通孔、及び前記収容室と前記副液室とを連通する第2連通孔が形成され、前記収容室、前記第1連通孔及び前記第2連通孔を通して、前記主液室と前記副液室とが連通され、前記可動板は前記仕切部材に対し、前記第2連通孔に向かう方向よりも前記第1連通孔に向かう方向に容易に変形可能とされ、前記仕切部材の副液室側には、前記可動板と当接することによって前記貫通孔を閉止する閉止部が配置されることを特徴とする。
これによれば、液室を主液室と副液室に区画する仕切部材の収容室に収容される可動板が貫通孔を有し、仕切部材が該仕切部材の副液室側に可動板と当接することによって貫通孔を閉塞する閉止部を備えることで、主液室に正圧が発生した際に、可動板が閉止部に押圧して貫通孔の閉塞状態が維持されて主液室の高液圧化が可能になる。さらに可動板は収容室と副液室とを連通する第2連通孔に向かう方向においては変形し難く構成されているため、主液室に正圧が発生した際においては主液室の容積変化を小さく抑えることが可能となり、主液室の液圧上昇を抑えてしまうことを防止できる。一方、主液室の液圧が低下した際には、可動板が主液室側に容易に膨出変形して主液室内の液圧低下を抑制すると共に可動板が閉止部から離れて貫通孔が開口した状態になり副液室から主液室への液体の流動が許容されて主液室の液圧低下を抑えてキャビテーションの発生が抑制される。これにより、キャビテーション崩壊による異音の発生が抑制できる。
また、前記第1連通孔の前記仕切部材における開口面積は、前記第2連通孔の前記仕切部材における開口面積より大であってもよい。
また、前記可動板の前記第1連通孔側の面の外周範囲と収容室内面との間に前記可動板の外周縁部の変位を許容する間隙を有していてもよい。
また、前記貫通孔は、前記第2連通孔側の開口面積が前記第1連通孔側の開口面積より大であり前記第2連通孔側から前記第1連通孔側に移行するに従って漸次縮径するテーパ状であってもよい。
本発明によれば、主液室に正圧が発生した際に主液室の高液圧化が可能になると共に、主液室の液圧上昇を抑えてしまうことを防止できるため、防振特性を維持することができる。一方主液室の液圧が低下した際には、キャビテーションの発生が抑制される防振装置を提供することができる。
第1実施の形態にかかる防振装置の断面図である。 仕切部材の斜視図である。 仕切部材の平面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 仕切部材の背面図である。 防振装置の作動説明図である。 第2実施の形態にかかる防振装置の要部断面図である。 第3実施の形態にかかる防振装置の要部断面図である。
(第1実施の形態)
本発明の第1実施の形態を図1乃至図6に基づいて説明する。
図1に示すように、防振装置10は、振動発生部及び振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材11、及び他方に連結される第2取付部材12と、第1取付部材11と第2取付部材12を弾性的に連結する弾性体13と、第1取付部材11の開口部を閉塞して第1取付部材11内に液体が封入可能な液室16を形成するダイヤフラム14と、第1取付部材11内側に配置され液室16を主液室16aと副液室16bと区画する仕切部材15とを備える。
なお、これら各部材は中心軸線Oと同軸上に設けられる。また、液室16内には、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイル等の液体が封入される。この防振装置10は、例えば自動車等にエンジンマウントとして装着される場合、第2取付部材12が振動発生部であるエンジンに連結される一方、第1取付部材11がブラケット等を介して振動受部である車体に連結されることで、エンジンの振動が車体に伝達するのを抑制する。
第1取付部材11は、軸方向一端側の第1筒部11aと、軸方向他端側の第2筒部11bと、第1筒部11aと第2筒部11bを連結する小径の段部11cとを備え、これら第1筒部11a、第2筒部11b及び段部11cは中心軸線Oと同軸上に配置されて一体形成される。
第2取付部材12は、第1取付部材11の軸方向一端よりも中心軸線O方向の外方に配置される。そして、第1取付部材11の軸方向一端側の開口部が弾性体13により液密状態で閉塞され、かつ第1取付部材11の軸方向他端の開口部がダイヤフラム14によって液密状態で閉塞されて第1取付部材11内に液体が封入可能な液室16が形成される。
弾性体13は例えばゴム材料等からなり、第1取付部材11の軸方向一端部における内周面から中心軸線O方向外方に向けて突出し、かつ中心軸線O方向外方に移行するに従って縮径する略円錐台状の本体部13aと、本体部13aから第1取付部材11の内周面に沿って軸方向他端に向けて延在する被覆部13bとを有する。これら本体部13a及び被覆部13bが一体形成される。被覆部13bは第1取付部材11の内周面に加硫接着されており、第1取付部材11の内周面が全域に亘って弾性体13によって被覆されている。
第1取付部材11の内側に配置される仕切部材15について図2乃至図5を参照して説明する。図2は仕切部材15の斜視図であり、図3は仕切部材15の平面図、図4は図3のA−A線に沿う断面図、図5は仕切部材の背面図である。
図2に示すように、仕切部材15は、例えばアルミニウム合金或いは樹脂製であって、互いに対向する円板状の第1仕切板21及び第2仕切板22が周壁27によって一体形成される。
図1に示すように、第1仕切板21の軸方向一方側の外面21bは、主液室16a側に面しており、第1仕切板21は主液室16aの隔壁の一部を形成している。また、第2仕切板22の軸方向他方側の外面22bは、副液室16b側に面しており、第2仕切板22は副液室16bの隔壁の一部を形成している。
図4に示すように、第1仕切板21と第2仕切板22とは、周壁27によって連結され、第1仕切板21と第2仕切板22との間に可動板18を収容するための収容室29が第1仕切板21の内面21a、第2仕切板22の内面22a及び周壁27に囲まれて画成される。また、周壁27に、収納室29に連通する開口部28が形成され、この開口部28から可動板18を可動板収容部29内に挿入する。
第1仕切板21には、第1仕切板21を軸方向に貫通する平面視円形状の第1連通孔23が形成され、第1連通孔23を介して収容室29と主液室16aとが連通する。
第1連通孔23は、図2及び図3に示すように、第1連通孔23の内周面23aに径方向内側に向けて延在する複数、本実施の形態では4個のリブ23bが周方向に略等間隔で突設される。このリブ23bによって可動板18が収容室29から主液室16a側に抜け出るのを防止する。また、各リブ23bの第1連通孔23の内周面23aから径方向内側に向けた突出量は内周面23aの半径より小さく、例えば第1連通孔23の内周面23aの半径の半分程度になっている。
第2仕切板22には、第2仕切板22を軸方向に貫通する平面視円形状の第2連通孔24が形成され、この第2連通孔24により収容室29と副液室16bとが連通する。
第2連通孔24の内周面24aには、この内周面24aの径方向で互いに対向する部分を連結する複数の架橋部24bが突出され、本実施の形態では2つの架橋部24bが中心軸線Oを中心に90°位置をずらして配置される。この架橋部24bの周方向の幅は、リブ23bの幅より広く形成され、架橋部24bがリブ23bよりも可動板18に対する接触面積が広く構成される。
この各架橋部24bが交差する中心軸線O上に平面状の閉止部25が形成される。これにより仕切部材15に支持された閉止部25が可動板18の副液室16a側に配置される。
このように収容室20、第1連通孔23及び第2連通孔24を通して主液室16aと副液室16bとが連通される。この主液室16a側の第1連通孔23の開口面積が、副液室16b側の第2連通孔24の開口面積よりも大きく設定される。
なお、図2に示すように、仕切部材15には、主液室16aと副液室16bとを連通する通路として、第1連通路23、第2連通路24及び収容部29とは別にオリフィス通路17が形成される。
可動板18は、例えばゴム材料等によって形成される。可動板18は収容部29の形状と略相似形状の板状であって第1連通孔23及び第2連通孔24を全域に亘って覆う大きさの平面視略長方形に形成される。
可動板18の外周縁部18aは、第1仕切板21の内面21a及び第2仕切板22の内面22aに当接可能であって、上面18b及び下面18cに球面状の凸部18dが複数形成されて、可動板18が振動して第1仕切板21及び第2仕切板22に当接した際に発生する衝突音を低減する。
更に、可動板18は、第1仕切板21及び第2仕切板22に形成された第1連通孔23及び第2連通孔24を全域に亘って覆う大きさに形成され、大振幅の振動が発生した際に、主液室16aと副液室16bの周縁部を介して連通されることがなく、オリフィス通路17による防振性能を確保する。可動板18の中心軸線O上となる中央部に、閉止部25に対応して上面18bから下面18cに貫通する断面円形の貫通孔19が穿設される。
このように構成された防振装置10は、主液室16a側の第1連通孔23の開口面積が、副液室16b側の第2連通孔24の開口面積よりも大きく設定されているので、主液室16a側と比べて副液室16b側に向けて可動板18は変形しにくく、また副液室16b側と比べて主液室16a側に向けて可動板18は隆起するように変位若しくは弾性変形し易く、この変形により下面18cが閉止部25から離れて貫通孔19の閉蓋が解除される。また、主液室16aにおいて負圧が発生しない状態では、可動板18の貫通孔19は、閉止部25によって閉塞状態が維持されている。
また、主液室16aにおいて負圧が発生しない状態では、可動板18の貫通孔19は、閉止部25によって閉塞状態に維持される。例えば、主液室16aに正圧が発生した際に、可動板18が、その副液室16b側に形成された閉止部25に押圧して貫通孔19の閉塞状態が安定化し、閉止部25による貫通孔19の閉塞による信頼性が確保できる。即ち、主液室16aの高液圧化が可能になり、高負荷時の減衰特性が得られる。
なお、オリフィス通路17は、流体の流動作用に基づく防振効果が例えばエンジンのシェイクに相当する低周波数域の振動に対して発揮できるように調整されている。また、アイドリング振動等に相当する中周波数域の振動に対して、可動板18の弾性変形による主液室16aの液圧吸収効果に基づく防振効果が有効に発揮されるように固有振動数が調整されている。
従って、可動板18の弾性変形による主液室16aの圧力変化の吸収や貫通孔19を通じての圧力漏れが抑制されることとなり、主液室16aと副液室16bの間に有効な圧力差が生じることで、オリフィス通路17を通しての流動量が十分に確保される。その結果、オリフィス通路17を流動する流体の共振作用による防振効果が有効に発揮される。
次に、このように構成された防振装置10の作用及び効果について説明する。
このように構成された防振装置10は、第1取付部材11若しくは第2取付部材12に微小な振幅を有する振動(例えばエンジンのアイドリング振動)が作用して、主液室16a内の液圧が変化したときには、可動板18が第1仕切板21の内面21aと第2仕切板22の内面22aとの間で変位若しくは弾性変形することで、振動を吸収及び減衰させる。
なお、この可動板18の弾性変形により主液室16aの圧力変動を吸収する際に、主液室16aに生じる圧力変動は極めて微小であることから、閉止部25から可動板18が離反する変化を付与する程度の大きな負圧が主液室16aに発し難く構成されている。これにより、貫通孔19が閉止部25によって閉塞された状態に維持されて、液圧吸収効果が安定して得られる。
また、自動車の走行時における段差等の乗り越え等において、防振装置10に衝撃的な大荷重が入力されると、主液室16aに高液圧が発生し、可動板18が第2仕切板22の内面22aに押圧されて貫通孔19が閉止部25によって閉塞され、高負荷時の減衰特性が得られる。ここで、主液室16a側の第1連通孔23の開口面積が、副液室16b側の第2連通孔24の開口面積よりも大きく設定されているので、主液室16a側と比べて副液室16b側に向けて可動板18は変形し難く、よって主液室16aにおいて正圧が発生する場合においては、可動板18の弾性変形によっては主液室16aの容積は増加しにくく、主液室16a内の液圧は高く維持される。すなわち、高い減衰特性が得られる事となる。
また、主液室16aに過大な負圧が発生する場合について、図6を参照して説明する。
主液室16aの圧力が低下すると、可動板18が主液室16aと副液室16bの相対的な圧力差により主液室16a側に吸引され、特に主液室16a側の第1連通孔23の開口面積が、副液室16B側の開口面積より大きく形成されているので、副液室16b側と比べて主液室16a側に向けて容易に膨出変形して主液室16a内の液圧低下を抑制する。
一方、可動板18の弾性変形に伴って下面18cが閉止部25から離れて貫通孔19が開口した状態になる。その結果、主液室16aと副液室16bが第1連通孔23、貫通孔19、第2連通孔24を通して連通し、液体の副液室16bから主液室16aへの流動が許容されて主液室16aの液圧低下が抑えられてキャビテーションの発生が抑制できる。
さらに、可動板18が主液室16a側に容易に膨出変形するために、可動板18の副液室16b側の面、即ち下面18cと収容室19との間に画成される空間αが拡張され、よって第2連通孔24を通って副液室16bから流入する液体の流動性を向上し、速やかにキャビテーションの発生を抑制することができる。また、このような作用効果が、可動板に形成したリリーフ用孔に嵌挿する閉塞用突部を配置したり、バルブを設けたりすることなくても奏されることとなり、コストや所望の防振特性を維持しつつキャビテーション崩壊による異音の発生を抑制することができる。
また、上記実施の形態では可動板18に断面円形の貫通孔19を形成したが、例えば、貫通孔19をスリット状の切り込みによって形成してもよいし、更に、切り込みの両端に小孔を設けることで、切り込みにおける局部歪が緩和されて切り込みの耐久性が向上する。
また貫通孔19について、下面18c側の開口面積を上面18b側の開口面積より大で、かつ下面18c側から上面18b側に移行するに従って漸次小径となるテーパ状に形成することもできる。これによると、主液室16a内の液圧が高くなった際、貫通孔19から副液室16b側への液抜けが難くなり、主液室16の正圧がより確実に確保される。一方、主液室16aの負圧時に副液室16b側から主液室16a側への流出が容易になり、キャビテーションの発生がより円滑に抑制できる。換言すると、主液室16a側から副液室16b側への流動量に対して、副液室16b側から主液室16a側への流動量が大きく設定されてリーク効果、即ちキャビテーションの発生が抑制できる。
(第2実施の形態)
本発明の第2実施の形態を図7に基づいて説明する。
図7は本実施の形態における防振装置の要部断面図である。なお、図7において、図1乃至図5と対応する部位には同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略し、第1実施の形態と異なる仕切部材15を主に説明する。
第1取付部材11の内側に配置される仕切部材15は、第1実施の形態と同様に互いに対向する円板状の第1仕切板21と第2仕切板22を備え、第1仕切板21の外面21bが主液室16a側に面しており、第2仕切板22の外面22bが副液室16b側に面しており、周壁27によって連結された第1仕切板21と第2仕切板22との間に収容室29が画成される。
第1仕切板21には、軸方向に貫通する平面視円形状の第1連通孔23が形成され、第1連通孔23によって収容室29と主液室16aとが連通する。第1連通孔23の内周面23aには、この内周面23aの径方向で互いに対向する部分を連結する複数のリブ23bが突出して配置される。
第2仕切板22には、軸方向に貫通する平面視円形状の第2連通孔24が形成され、この第2連通孔24により収容室29と副液室16bとが連通する。第2連通孔24の内周面24aには、内周面24aの径方向で互いに対向する部分を連結する複数の架橋部24bが突出して配置される。内周面24aに隣接して架橋部24bに平面状の閉止部25が形成される。
可動板18は、可動板収容部29の形状と略相似形状で、上面18b及び下面18cに球面状の凸部18dが複数形成されると共に、上面18bの外周範囲に中心側から外周縁部18a側に移行するに従って第1仕切板21の内面21aから漸次離れるテーパ状の傾斜面18eが形成されて外周縁部18aに沿って環状の薄肉部分18fが形成される。この薄肉部分18fに架橋部24bに形成された閉止部25に対向して貫通孔19が形成される。
このように構成された防振装置10は、可動板18の外周縁部18aに沿って環状の傾斜面18eを有する薄肉部分18fが形成され、下面18cが第2仕切板22の内面22aに当接可能である一方、上面18bの中央範囲が第1仕切板21の内面21aに当接可能でかつ薄肉部分18fの傾斜面18eと第1仕切板21の内面21aとの間に中心軸線O方向の間隙δが形成される。これにより、副液室16b側に比べて薄肉部分18fを含む外周縁部18a、即ち外周範囲が主液室16a側に向けて隆起するように変位若しくは弾性変形し易く構成される。この弾性変形により下面18cが閉止部25から離れて貫通孔19の閉蓋が解除される。また、主液室16aにおいて負圧が発生しない状態では、貫通孔19は閉止部25によって閉塞状態に維持されている。
このように構成された防振装置10において、主液室16aに正圧が発生する場合には、可動板18は副液室16b側へは弾性変形し難く、可動板18の弾性変形によっては主液室16aの容積は増加しにくく、主液室16a内の液圧は高く維持される。すなわち、高い減衰特性が得られる事となる。一方、衝撃的な大荷重が入力されることにより、主液室16aに過大な負圧が発生する場合においては、可動板18が主液室16aと副液室16bの相対的な圧力差により主液室16a側に吸引され、特に傾斜面18eと第1仕切板21の内面21aとの間に間隙δが形成されているので、主液室16a側に向けて容易に変形して主液室15a内の液圧低下を抑制すると共に、可動板18の変形に伴って下面18cが閉止部25から離れて貫通孔19が開口した状態になる。その結果、主液室16aと副液室16bが貫通孔19を通して連通し、液体の副液室16bから主液室16aへの流動が許容されて主液室16aの液圧の低下が抑えられてキャビテーションの発生が抑制できる。
(第3実施の形態)
本発明の第3実施の形態を図8に基づいて説明する。図8は本実施の形態における防振装置の要部断面図である。なお、図8において、図1乃至図5と対応する部位には同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略し、異なる部位を主に説明する。
第1仕切板21の内面21aは、その外周範囲に中心側から外周縁側に移行するに従って第2仕切板22の内面22aから中心軸線O方向に漸次離れるテーパ状の傾斜面21cが形成される。
このように構成された防振装置10は、可動板18の下面18cが第2仕切板22の内面22aに当接可能である一方、上面18bの中央範囲が第1仕切板21の内面21aに当接可能でかつ上面18bの外周範囲と第1仕切板21の傾斜面21cとの間に中心軸線O方向の間隙δが形成されることから、副液室16b側に比べ外周縁部18aが主液室16a側に向けて隆起するように変位若しくは弾性変形し易く、この変形により下面18cが閉止部25から離れて貫通孔19の閉蓋が解除される。また、主液室16aにおいて負圧が発生しない状態では、貫通孔19は閉止部25によって閉塞状態に維持される。
このように構成された防振装置10において、主液室16aに正圧が発生する場合には、可動板18は副液室16b側へは弾性変形し難く、可動板18の弾性変形によっては主液室16aの容積は増加しにくく、主液室16a内の液圧は高く維持される。すなわち、高い減衰特性が得られる事となる。一方、衝撃的な大荷重が入力されることにより、主液室16aに過大な負圧が発生する場合においては、可動板18が主液室16aと副液室16bの相対的な圧力差により主液室16a側に吸引され、特に可動板18の上面18bにおける外周範囲と第1仕切板21の傾斜面21cとの間に中心軸線O方向の間隙δが形成されているので、可動板10の外周縁部18aが主液室16a側に向けて容易に変形して主液室15a内の液圧低下を抑制すると共に、可動板18の変形に伴って下面18cが閉止部25から離れて貫通孔19が開口した状態になる。その結果、主液室16aと副液室16bが貫通孔19を通して連通し、液体の副液室16bから主液室16aへの流動が許容されて主液室16aの液圧の低下が抑えられてキャビテーションの発生が抑制できる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施の形態では、オリフィス通路17は、仕切部材15の周壁27に中心軸線Oに沿うよう設けたが、周壁27の周方向に沿って延在するオリフィス通路と、このオリフィス通路の一端と主液室16aとを連通する通路と、オリフィス通路の他端と副液室16bとを連通する通路とを設け、オリフィス通路19を長く確保することもできる。
更に、仕切部材15は、第1仕切部材21及び第2仕切板22を一体に形成して構成したが、第1仕切部材21及び第2仕切部材22を別体に形成してもよい。
また、可動板18の外周縁部18aを第1仕切板21の内面21a或いは第2仕切板22の内面22a等に接着された、いわゆる接着タイプメンブランにおいても同様の構成を採用することもできる。
10・・・防振装置 11・・・第1取付部材 12・・・第2取付部材 13・・・弾性体 14・・・ダイヤフラム 15・・・仕切部材 16・・・液室 16a・・・主液室 16b・・・副液室 17・・・オリフィス通路 18::・可動板 19・・・貫通孔 21・・・第1仕切板 21a・・・内面 21b:::外面 22・・・第2仕切板 22a・・・内面 22b・・・外面 23・・・第1連通孔 23a・・・内周面 24・・・第2連通孔 25・・・閉止部 29・・・収容室

Claims (4)

  1. 振動発生部及び振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、
    前記第1取付部材及び前記第2取付部材を弾性的に連結する弾性体と、
    前記第1取付部材の内側に配置されて、前記第1取付部材の内側に形成された液室を、 前記弾性体を壁面の一部とする軸方向一方側の主液室と軸方向他方側の副液室とに区画する仕切部材と、
    前記主液室と前記副液室との圧力差に応じて変位し、前記軸方向に貫通する貫通孔を有する可動板と、
    を備えた防振装置において、
    前記仕切部材には、前記可動板を収容する収容室が画成されると共に、前記収容室と前記主液室とを連通する第1連通孔、及び前記収容室と前記副液室とを連通する第2連通孔が形成され、
    前記収容室、前記第1連通孔及び前記第2連通孔を通して、前記主液室と前記副液室とが連通され、
    前記可動板は前記仕切部材に対し、前記第2連通孔に向かう方向よりも前記第1連通孔に向かう方向に容易に変形可能とされ、
    前記仕切部材の副液室側には、前記可動板と当接することによって前記貫通孔を閉止する閉止部が配置されることを特徴とする、防振装置。
  2. 前記第1連通孔の前記仕切部材における開口面積は、前記第2連通孔の前記仕切部材における開口面積より大であることを特徴とする、請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記可動板の前記第1連通孔側の面の外周範囲と収容室内面との間に前記可動板の外周縁部の変位を許容する間隙を有することを特徴とする、請求項1に記載の防振装置。
  4. 前記貫通孔は、前記第2連通孔側の開口面積が前記第1連通孔側の開口面積より大であり前記第2連通孔側から前記第1連通孔側に移行するに従って漸次縮径するテーパ状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置。
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