JP6344819B2 - 防振装置 - Google Patents

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本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関するものである。
この種の防振装置として、例えば下記特許文献1記載の構成が知られている。この防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、第1取付け部材および第2取付け部材を弾性的に連結する弾性体と、第1取付け部材の内側に配置され、第1取付け部材の内側に形成された液室を、弾性体を壁面の一部とする軸方向一方側の主液室と軸方向他方側の副液室とに区画する仕切り部材と、仕切り部材の内部に収容され、主液室と副液室との圧力差に応じて軸方向に変位可能な可動板と、を備え、仕切り部材には、可動板を収容する収容室と、収容室と主液室とを連通する第1連通孔と、収容室と副液室とを連通する第2連通孔とが形成されている。
この場合、取付け部材に微小な振幅を有する振動が作用して、主液室内の液体の圧力が変化したときは、可動板が収容室の上壁部と下壁部との間で振動(変位)することにより、この振動を吸収および減衰させることができる。また、取付け部材に、上述した微小な振幅よりも大きな振幅を有する振動が作用して、主液室内の液体の圧力が変化したときは、可動板が仕切り部材の上壁部の内面または仕切り部材の下壁部の内面に当接して第1連通孔または第2連通孔を塞ぎ、オリフィス通路を介して主液室および副液室の相互間で液体が流通することにより、この振動を吸収および減衰させる構成となっている。
特開2013−119904号公報
しかしながら、前記従来の防振装置では、仕切り部材の可動板が接触する面は、エンジンマウントの加振時の液圧変動により非常に大きな荷重が入力されるため、仕切り部材が樹脂製である場合に変形するおそれがあった。そして仕切り部材に変形が生じると、防振特性を十分に発揮させることができないうえ、破損が生じるという問題があった。
なお、仕切り部材の剛性を大きくする手段として厚さを大きくした場合には、連通孔の共振周波数が低周波側になってしまう。また、仕切り部材が樹脂であるため、単なる増肉の場合には、樹脂成型後の収縮でひけが生じ、所望の設計寸法で製造するのが困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、樹脂製の仕切り部材の剛性を高めて変形を防ぐことができる防振装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部及び振動受信部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、及び他方に連結される第2取付け部材と、前記第1取付け部材と第2取付け部材とを連結する弾性体と、前記第1取付け部材内に嵌合される外周部、及び該外周部内を閉塞する閉塞部を有するとともに、液体が封入された前記第1取付け部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする主液室と、副液室と、に区画する樹脂製の仕切り部材と、を備え、前記仕切り部材には、その内部に設けられた収容室と、前記収容室から前記主液室及び前記副液室のそれぞれを連通する連通孔と、前記収容室に収容され、前記主液室と前記副液室との圧力差に応じて変形又は変位する可動板と、が設けられ、前記閉塞部の表面には、両端が前記外周部の内周面に至る第1リブが形成されていることを特徴としている。
本発明では、振動発生部からの入力に基づいて弾性体が変形することで、主液室の液圧が変動し、主液室と副液室との間に圧力差が生じると、主液室または副液室の液体の動的圧力が連通孔を通して仕切り部材の可動板に及ぼされ、主液室と副液室との圧力差に応じて可動板が変形又は変位する。このとき、可動板が軸方向に変形または変位して収容室の壁面に当接しても、閉塞部の表面に外周部の内周面に連結される第1リブが形成されているため、閉塞部の厚さを変更しなくても閉塞部の剛性を高めることができ、連通孔の共振周波数を保ちつつ、仕切り部材の変形を防ぐことができる。
また、仕切り部材が樹脂であるため、第1リブによって閉塞部を補強することで、樹脂成型後における収縮時のひずみ(ひけ)が抑制され、品質精度を確保することができる。
また、上記本発明の防振装置は、前記第1リブは、前記副液室の壁面を構成する表面に形成されていることが好ましい。
この発明によれば、液圧変動による荷重により可動板を副液室側に変位又は変形させる方向に作用し易いことから、閉塞部の副液室側の壁面の剛性を高めることで、変形の抑制効果を高めることができる。
また、上記本発明の防振装置は、前記第1リブの少なくとも一部は、前記閉塞部における前記収容室上に重なる表面に形成されていることが好ましい。
この場合には、可動板と第1リブは、平面視で少なくとも一部が軸方向に重なり合うことになるので、前述した閉塞部の剛性を高める効果をより高めることができる。
また、上記本発明の防振装置は、前記閉塞部の表面には、一端を前記第1リブの中間部に連結する第2リブが設けられていることが好ましい。
この場合には、第1リブに第2リブが連結されて一体的に設けられて剛性が高めされるので、閉塞部の変形をさらに効果的に抑制することができる。
本発明に係る防振装置によれば、樹脂製の仕切り部材の剛性を高めて変形を防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 図1に示す防振装置の仕切り部材を副液室側から見た平面図である。
以下、本発明による防振装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の防振装置10は、振動発生部及び振動受信部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11、及び他方に連結される第2取付け部材12と、第1取付け部材11と第2取付け部材12とを連結する弾性体13と、第1取付け部材11内に嵌合される外周部21、及びこの外周部21内を閉塞する閉塞部22を有するとともに、液体Lが封入された第1取付け部材11内の液室16を、弾性体13を壁面の一部とする主液室16aと、副液室16bと、に区画する樹脂製の仕切り部材15と、を備えている。
なお、これらの各部材はそれぞれ中心軸線Oと同軸に設けられている。以下、中心軸線Oに沿う方向を軸方向(第1取付け部材11の軸方向)といい、中心軸線Oに直交する方向を径方向といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。
ここで、前述の液室16は、仕切り部材15により、弾性体13を壁面の一部とする軸方向一方側(図1における上側)の主液室16aと、軸方向他方側(図1における下側)の副液室16bとに区画されている。
また、主液室16aおよび副液室16bには、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイルなどの液体Lが封入されている。
防振装置10は、例えば自動車等に装着され、エンジンの振動が車体に伝達するのを抑える。防振装置10では、第2取付け部材12が振動発生部としての図示されないエンジンに連結される一方、第1取付け部材11が図示されないブラケットを介して振動受部としての車体に連結される。
第1取付け部材11における軸方向一方側の端部は、弾性体13により液密状態で閉塞されている。
第1取付け部材11における他方側の端部には、全周にわたって連続して延び、かつ径方向の外側に向けて膨出する管状部11aが形成されている。管状部11aは、径方向の内側に向けて開口している。管状部11aは、前記軸方向に沿う縦断面視で矩形状を呈している。そして、第1取付け部材11の一方の端部側の内部が前記主液室16aとなっている。主液室16aの液圧は、振動の入力時に、弾性体13が変形してこの主液室16aの内容積が変化することで変動する。
第1取付け部材11の他方側の管状部11a内には、ダイヤフラム17が液密状態で装着されていて、このダイヤフラム17により他方側の開口部が閉塞されている。
第1取付け部材11のうち、一方側の端部は、他の部分より大径に形成されている。
また、管状部11a内には、仕切り部材15が嵌合されていて、仕切り部材15とダイヤフラム17とによって囲まれた部分が副液室16bとなっている。副液室16bは、ダイヤフラム17を壁面の一部としており、ダイヤフラム17が変形することにより拡縮する。
第2取付け部材12における一方側の端面には、中心軸線Oと同軸に雌ねじ部12aが形成されている。第2取付け部材12は、第1取付け部材11から一方側に突出している。第2取付け部材12には、径方向の外側に向けて突出し、かつ全周にわたって連続して延びるフランジ部12bが形成されている。フランジ部12bは、第1取付け部材11における一方側の端縁から一方側に離れている。
弾性体13は、弾性変形可能な例えばゴム材料等からなる部材である。弾性体13は、第1取付け部材11における軸方向一方側の端部から軸方向一方側に向けて突出し、かつ軸方向一方側に向かうに従い漸次縮径された円錐台状の変形部13aと、この変形部13aから第1取付け部材11の内周面に沿って軸方向他方側に向けて延びる被覆部13bとを備えている。
被覆部13bは、第1取付け部材11の内周面に加硫接着されており、第1取付け部材11の内周面は、その全域に亘って弾性体13で覆われている。変形部13aと被覆部13bとは一体に形成されている。
図1および図2に示すように、仕切り部材15は、樹脂により一体形成されている。仕切り部材15は、円盤状に形成され、第1取付け部材11内(被覆部13b内)に嵌合されている。仕切り部材15のうち、軸方向一方側を向く第1外端面22aは、主液室16aに面しており、仕切り部材15は主液室16aの隔壁の一部を形成している。仕切り部材15のうち、軸方向他方側を向く第2外端面22b(副液室16b側の壁面)は、副液室16b側に面しており、仕切り部材15は副液室16bの隔壁の一部を形成している。
第1外端面22aおよび第2外端面22bには、それぞれ軸方向の内側に向けて窪む凹部15a、15bが形成されている。第1外端面22aに形成された凹部である第1凹部15a、および第2外端面22bに形成された凹部である第2凹部15bはいずれも、中心軸線Oと同軸に配置されている。第1凹部15aは、第1外端面22aと外周部21の軸方向一方側とによって形成され、第2凹部15bは、第2外端面22bと外周部21の軸方向他端側とによって形成されている。
外周部21は、閉塞部22が配置される第1筒部21Aと、中心軸線O方向で閉塞部22の副液室16b側に向けて延びる第2筒部21Bとが同軸に設けられている。第1筒部21Aは、第2筒部21Bよりも径方向の外側に膨出するように肉厚に形成されている。第2筒部21Bの下端には、径方向の外側に向けて突出するフランジ部21bが設けられている。フランジ部21bは、第1取付け部材11の管状部11a内にダイヤフラム17の上端部17aを介して液密な状態で嵌合されている。
仕切り部材15の閉塞部22には、その内部に設けられた収容室23と、収容室23から主液室16a及び副液室16bのそれぞれを連通し、閉塞部22の表面(第1外端面22aおよび第2外端面22b)に開口する連通孔24(24a、24b)と、収容室23に収容され、主液室16aと副液室16bとの圧力差に応じて変形又は変位する可動板25と、が設けられている。
収容室23は、軸方向に沿って第1凹部15aと第2凹部15bとの間に位置している。収容室23は、中心軸線Oに対して偏心しつつ、中心軸線Oと交差して配置されている。収容室23のうち、周方向の一部分は、仕切り部材15の外周面から径方向の外側に開口していて、周方向の残りの部分は、径方向の外側から閉塞されている。
収容室23には、径方向の外側に向けて開口する開口部23aと、この開口部23aに対して中心軸線Oを間に挟んで反対側に位置する閉塞端部23bと、が設けられている。閉塞端部23bは、第1凹部15aと第2凹部15bとの間に軸方向に挟まれている。収容室23の軸方向の大きさは、開口部23aの開口軸に沿う前後方向の位置ごとに異なっている。収容室23は、前後方向に沿って開口部23a側である後側から閉塞端部23b側である前側に向かうに従って、軸方向に漸次小さくなっている。
収容室23の壁面のうち、軸方向の内側を向く両壁面23c、23dはいずれも、中心軸線Oに対して傾斜している。これらの両壁面23c、23dのうち、主液室16a側に位置する第1内壁面23cは、前側に向かうに従い漸次下側に向けて延び、副液室16b側に位置する第2内壁面23dは、前側に向かうに従い漸次上側に向けて延びている。
また、仕切り部材15には、主液室16aと副液室16bとを連通する制限通路26が設けられている。
制限通路26は、仕切り部材15の第2筒部21Bの外周面に周方向に沿うように延びて配置されるとともに、第1筒部21Aの周方向の一部が切り欠かれており、その第1切欠部分(不図示)を介して主液室16aに連通し、かつ第2筒部21Bの周方向の一部が切り欠かれた第2切欠部分21cを介して副液室16bに連通している。制限通路26は、例えば周波数が10Hz前後のエンジンシェイク振動の入力時に共振(液柱共振)が発生するようにチューニングされている。
なお、第2筒部21Bにおいて、第2切欠部分21cとの間に位置する部分は、径方向の外側に向けて張り出していて、両切欠部分の短絡が規制されている。
ここで収容室23内には、可動板25が配置されている。可動板25は、収容室23内に、軸方向に変形可能に収容されている。可動板25は、例えば、収容室23の開口部23aから前後方向に沿った前側に向けて収容室23内に挿入されることで、収容室23内に収容される。可動板25は、例えばゴム材料などにより表裏面が軸方向を向く板状に形成され、弾性変形可能とされている。可動板25は、主液室16aと副液室16bとの圧力差に応じて軸方向に変形する。
可動板25は、収容室23の内面形状と相似形をなしている。可動板25の軸方向の大きさに相当する厚さ寸法は、前後方向の前側に向かうに従い漸次小さくなっている。可動板25のうち、前後方向の後側の端部は、仕切り部材15に対して軸方向に固定された固定端部25aとなっている。固定端部25aは、開口部23a内に、この開口部23aの全周にわたって液密に嵌合されていて、収容室23内の液体Lの開口部23aからの漏出を規制している。
可動板25において固定端部25aよりも前側に位置する変形部25bと、収容室23の壁面と、の間には、全域にわたって隙間が設けられている。具体的には、可動板25において軸方向を向く両表面と、収容室23の両壁面23c、23dと、の間には、軸方向の隙間が設けられている。
可動板25のうち、前後方向の前側の端部は、仕切り部材15を軸方向から見た平面視において、固定端部25aから最も離間している自由端部25cとなっている。自由端部25cは、可動板25における固定端部25aの反対側の端部となっている。
連通孔24は、閉塞部22のうち収容室23の壁面において、可動板25と軸方向に対向する部分から軸方向の外側に向けて延び、収容室23と、主液室16aまたは副液室16bと、を各別に連通する。本実施形態では、連通孔24として、収容室23と主液室16aとを連通する第1連通孔24aと、収容室23と副液室16bとを連通する第2連通孔24bと、が設けられている。
第1連通孔24aは、第1凹部15aの底面に設けられ、この孔軸は、中心軸線Oに対してずらされている。第1連通孔24aは、可動板25の表面と収容室23の第1内壁面23cとの間の軸方向の隙間よりも、軸方向に大きい。
第1連通孔24aは、可動板25の変形部25bにおいて、自由端部25cよりも後側に位置する部分を、主液室16aに向けて軸方向に露出させていて、固定端部25aは露出させていない。可動板25は、第1連通孔24aの全域にわたって露出している。
第2連通孔24bは、図2に示すように、複数(ここでは4つ)設けられている。全ての第2連通孔24bは、収容室23と副液室16bとを軸方向に直結していて、副液室16b内に軸方向の外側に向けて開口している。複数の第2連通孔24bは、第2凹部15bの底面に間隔をあけて設けられている。第2連通孔24bは、可動板25の変形部25bにおいて、自由端部25cよりも後側に位置する部分を、副液室16bに向けて軸方向に露出させる。第2連通孔24bは、可動板25の表面と収容室23の第2内壁面23dとの間の軸方向の隙間よりも、軸方向に大きい。
閉塞部22の表面である第1外端面22aおよび第2外端面22bには、図2に示すように、両端18a、18aが外周部21の内周面21aに至って連結する第1リブ18と、一方の端部19aを第1リブ18の中間部に連結する複数(4つ)の第2リブ19と、を備えている。
第1リブ18は、副液室16bの壁面を構成する閉塞部22の第2外端面22bにおける収容室23上に重なる表面に形成されている。また、第1リブ18は、平面視において、可動板25の収容室23へ差し込み方向(前述した前後方向)に直交する方向に延在している。
各第2リブ19は、全長にわたって連通孔24の開口から離間して配置されるとともに、後側の端部19aが外周部21の内周面21aから離れている。第2リブ19は、第1リブ18の延在方向の中央寄りに設けられる一対のリブ19Aと、その一対のリブ19Aの両側に位置するリブ19Bとからなる。
次に、以上のように構成された防振装置の作用について、図面を使用して具体的に説明する。
図1に示す本実施の形態の防振装置10では、微小な振幅(例えば±0.2mm以下)を有する振動(例えば、周波数が30Hz前後のアイドル振動)が作用して、主液室16a内の液体Lの圧力が変動したときは、可動板25が収容室23内で軸方向に変形又は変位する。これにより、振動を吸収および減衰させることができる。
また防振装置10に、上述した微小な振幅よりも大きな振幅を有する振動(例えば、周波数が10Hz前後のエンジンシェイク振動)が作用して、主液室16a内の液体Lの圧力が変動したときは、可動板25が、仕切り部材15における収容室23の前記両壁面23c、23dに当接して連通孔24を塞ぐ。このとき、制限通路26を通して主液室16aおよび副液室16bの相互間で液体Lが流通し、液柱共振が生じることで、振動を吸収および減衰させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、振動発生部からの入力に基づいて弾性体13が変形することで、主液室16aの液圧が変動し、主液室16aと副液室16bとの間に圧力差が生じると、主液室16aまたは副液室16bの液体の動的圧力が連通孔24を通して仕切り部材15の可動板25に及ぼされ、主液室16aと副液室16bとの圧力差に応じて可動板25が変形又は変位する。
このとき、可動板25が軸方向に変形または変位して収容室23の両壁面23c、23dに当接しても、閉塞部22の第2外端面22bに外周部21の内周面21aに連結される第1リブ18が形成されているため、閉塞部21の厚さを変更しなくても閉塞部22の剛性を高めることができ、連通孔24の共振周波数を保ちつつ、仕切り部材15の変形を防ぐことができる。
また、仕切り部材15が樹脂であるため、第1リブ18によって閉塞部21を補強することで、樹脂成型後における収縮時のひずみ(ひけ)が抑制され、品質精度を確保することができる。
また、液圧変動による荷重により可動板25を副液室側に変位又は変形させる方向に作用し易いことから、閉塞部22の副液室16b側の第1外端面22aの剛性を高めることで、変形の抑制効果を高めることができる。
また、本実施形態では、第1リブ18は、閉塞部22における収容室23上に重なる表面に形成されていることから、可動板25と第1リブ18が平面視で少なくとも一部が軸方向に重なり合うことになるので、前述した閉塞部22の剛性を高める効果をより確実に高めることができる。
また、本実施形態では、閉塞部22の第2外端面22bの表面において、第2リブ19の一端を第1リブ18の中間部に連結しているので、第1リブ18に第2リブ19が連結されて一体的に設けられて剛性が高めされるので、閉塞部22の変形をさらに効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、樹脂製の閉塞部22の第2外端面22bに第2リブを突設させた構成であるので、樹脂成型後の収縮時に生じるひずみを抑制することができる。
したがって、防振装置10の特性、例えば周波数特性、減衰特性、キャビテーション特性などに生じる影響を抑制することができる。
上述のように本実施の形態による防振装置10では、樹脂製の仕切り部材15の剛性を高めて変形を防ぐことができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施の形態では、閉塞部22に形成される第1リブ18および第2リブ19の位置として、第2外端面22bに形成されているが、この位置であることに限定されることはなく、閉塞部22の第1外端面22aの表面であっても良いし、第1外端面22a及び第2外端面22bの両方に形成されていてもよい。また、第2リブ19(19A,19B)を省略することも可能である。
さらに、第1リブ18は、上記の実施形態において全体が閉塞部22における収容室23上に重なる表面に形成されているが、少なくとも一部が収容室23上に重なる表面に形成されていればよい。あるいは、第1リブ18が収容室23上に重なる表面に形成されていない構成であってもかまわない。
そして、第2リブ19の形状として、本実施の形態では、第1リブ18に連結される一方の端部とは反対側の端部が外周部21の内周面21aに対して間隔をあけて配置されているが、前記内周面21aに連結されていてもよい。
さらに、第1凹部15a、第2凹部15bおよび制限通路26を設けたが、これらを省略することも可能である。
また、第2リブ19は、第1リブ18に交差して延びる形状であっても良いし、さらに交差して延びる端部が外周部21の内周面21aに繋がっていても良い。
また、収容室23として、前記実施形態とは異なる構成を採用してよい。例えば、収容室23が、前後方向の全長にわたって、軸方向に同等の大きさであってもよい。収容室23が、中心軸線Oを間に挟んだ径方向の両側に向けて開口していてもよく、収容室23が、全周にわたって閉塞されていてもよい。
さらに、可動板25として、前記実施形態とは異なる構成を採用してよい。例えば、可動板25において、前記平面視における中央部(固定部)を軸方向に固定してもよい。可動板25を、収容室23内に、軸方向に変位可能に収容してもよく、可動板25が、収容室23内に、軸方向に変形または変位可能に収容された他の構成を適宜採用することが可能である。
さらにまた、前記実施形態では、主液室16aと副液室16bとが、連通孔24に加え、この連通孔24と異なる制限通路26を通して連通されているが、本発明はこれに限られない。例えば、制限通路26がなく、主液室16aと副液室16bとが連通孔24を通してのみ連通されていてもよい。
前記実施形態では、例えば第2取付け部材12とエンジンとを接続し、第1取付け部材11と車体とを接続する場合の説明をした。しかしながら、本発明はこれに限られず、逆に接続するように構成してもよいし、他の振動発生部と振動受部とに防振装置10を設置してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
10 防振装置
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
13 弾性体
15 仕切り部材
16 液室
16a 主液室
16b 副液室
17 ダイヤフラム
18 第1リブ
19、19A、19B 第2リブ
21 外周部
21a 内周面
22 閉塞部
22a 第1外端面
22b 第2外端面(副液室側の壁面)
23 収容室
23a、23b 壁面
24 連通孔
25 可動板
L 液体
O 中心軸線

Claims (4)

  1. 振動発生部及び振動受信部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、及び他方に連結される第2取付け部材と、
    前記第1取付け部材と第2取付け部材とを連結する弾性体と、
    前記第1取付け部材内に嵌合される外周部、及び該外周部内を閉塞する閉塞部を有するとともに、液体が封入された前記第1取付け部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする主液室と、副液室と、に区画する樹脂製の仕切り部材と、
    を備え、
    前記仕切り部材には、その内部に設けられた収容室と、前記収容室から前記主液室及び前記副液室のそれぞれを連通する連通孔と、前記収容室に収容され、前記主液室と前記副液室との圧力差に応じて変形又は変位する可動板と、が設けられ、
    前記閉塞部の表面には、両端が前記外周部の内周面に至る第1リブが形成されていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記第1リブは、前記副液室の壁面を構成する表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記第1リブの少なくとも一部は、前記閉塞部における前記収容室上に重なる表面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置。
  4. 前記閉塞部の表面には、一端を前記第1リブの中間部に連結する第2リブが設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の防振装置。
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