JP2014126122A - 配管振動の抑制装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管の任意の場所に取り付け可能で、且つ、振動数に関わらず配管の振動を確実に抑制可能な配管振動の抑制装置を提供する。
【解決手段】配管振動の抑制装置1であって、互いに隣り合う配管2の外周の一部にそれぞれ巻き付けられた弾性体からなる制振材10と、制振材10同士を連結する連結材20と、連結材20に接続されて、質量を付加する付加質量体30と、を有している。各配管2の両端がそれぞれ支持される支持点6a、6b間の配管2の質量pを、互いに隣り合う配管2同士で合算した総質量をtとし、付加質量体の質量をmとすると、1t≦m≦10tが成り立つ。
【選択図】図1
【解決手段】配管振動の抑制装置1であって、互いに隣り合う配管2の外周の一部にそれぞれ巻き付けられた弾性体からなる制振材10と、制振材10同士を連結する連結材20と、連結材20に接続されて、質量を付加する付加質量体30と、を有している。各配管2の両端がそれぞれ支持される支持点6a、6b間の配管2の質量pを、互いに隣り合う配管2同士で合算した総質量をtとし、付加質量体の質量をmとすると、1t≦m≦10tが成り立つ。
【選択図】図1
Description
本発明は、配管に取り付けて当該配管の振動を抑制する配管振動の抑制装置に関するものである。
船舶、建設機械、産業機械、車両等に接続された配管は、燃料の供給やエンジンの回転等によって振動するため、この振動を抑制する振動の抑制装置が設けられている。
例えば、図7に示すように、配管の外周の一部に巻き付けられた弾性体からなる制振材と、当該制振材が巻き付けられた各部位を固定する支持台とを有する振動の抑制装置が用いられている。この抑制装置は、長い配管の複数カ所に設けられている。
例えば、図7に示すように、配管の外周の一部に巻き付けられた弾性体からなる制振材と、当該制振材が巻き付けられた各部位を固定する支持台とを有する振動の抑制装置が用いられている。この抑制装置は、長い配管の複数カ所に設けられている。
また、特許文献1には、図8に示すように、熱交換器の配管の振動を抑制する抑制装置が開示されている。この抑制装置は、互いに隣り合う配管同士を巻き付けて拘束する帯状の制振材を有している。制振材は帯状の弾性体であり、制振材の復元力で配管同士を拘束している。
そして、特許文献2には、図9に示すように、略Ω形状を有する錘と、錘の内周面の複数カ所に取り付けられて振動数を調整する調整用板バネと、錘の内周面の複数カ所に取り付けられて振動を減衰させる減衰用板バネと、を備えた振動の抑制装置が開示されている。
この抑制装置は、調整用板バネを介して配管にボルト及びナットで締め付けられ、固有振動数で振動する配管の振動を抑制するものである。
この抑制装置は、調整用板バネを介して配管にボルト及びナットで締め付けられ、固有振動数で振動する配管の振動を抑制するものである。
しかしながら、制振材が巻き付けられた部位を支持台で支持する方法では、最も配管が振動する支持台間の中央部分の振動を抑制することができないため、振動を抑制する効果が低いという問題点があった。
また、特許文献1に記載の抑制装置では、複数の配管の形状はほぼ同一であり、それぞれの固有振動数が近いため、互いに隣り合う配管同士を拘束しても、一体となって同位相で振動するおそれがあり、振動抑制効果はほとんど期待できないという問題点があった。
そして、特許文献2に記載の抑制装置では、振動数を調整した調整用板バネを用いているため、特定の固有振動数に対しては有効であるが、特定の固有振動数以外では、振動を抑制する効果が低いという問題点があった。
また、特許文献1に記載の抑制装置では、複数の配管の形状はほぼ同一であり、それぞれの固有振動数が近いため、互いに隣り合う配管同士を拘束しても、一体となって同位相で振動するおそれがあり、振動抑制効果はほとんど期待できないという問題点があった。
そして、特許文献2に記載の抑制装置では、振動数を調整した調整用板バネを用いているため、特定の固有振動数に対しては有効であるが、特定の固有振動数以外では、振動を抑制する効果が低いという問題点があった。
そこで本発明は、上述したような従来技術の状況の下になされた発明であって、配管の任意の場所に取り付け可能で、且つ、振動数に関わらず配管の振動を確実に抑制可能な配管振動の抑制装置を提供することを目的としている。
本発明は、上述したような従来技術における課題を解決するために発明されたものであって、本発明の配管振動の抑制装置は、複数の支持点で支持された配管の振動を抑制する配管振動の抑制装置であって、
互いに隣り合う前記配管の外周の一部にそれぞれ巻き付けられた弾性体からなる制振材と、
前記制振材同士を連結する連結材と、
前記連結材に接続されて、質量を付加する付加質量体と、を有しており、
前記複数の支持点のうち2つの前記支持点間の前記配管の質量を、互いに隣り合う前記配管同士で合算した総質量をtとし、前記付加質量体の質量をmとすると、
1t≦m≦10tが成り立つことを特徴とする。
互いに隣り合う前記配管の外周の一部にそれぞれ巻き付けられた弾性体からなる制振材と、
前記制振材同士を連結する連結材と、
前記連結材に接続されて、質量を付加する付加質量体と、を有しており、
前記複数の支持点のうち2つの前記支持点間の前記配管の質量を、互いに隣り合う前記配管同士で合算した総質量をtとし、前記付加質量体の質量をmとすると、
1t≦m≦10tが成り立つことを特徴とする。
本発明の配管振動の抑制装置によれば、付加質量体を備えているため、各配管の固有振動数を低下させることができる。互いに隣り合う配管同士と付加質量体とを接続して一体化しているため、各配管が振動しても付加質量体の慣性の法則によって各配管の振動数を低下させることができる。また、配管の外周の一部に制振材を巻き付けているため、振動変位を減少させることができる。さらに、付加質量体の質量mを配管の総質量tの1倍以上且つ10倍以下とすることで、配管の振動変位を効率良く減少させることができる。そして、これらが相俟って、配管の振動を効果的に抑制することができる。
また、前記付加質量体は、前記互いに隣り合う前記配管間で、且つ前記連結材の途中に設けられていてもよい。
このように、付加質量体は、互いに隣り合う配管間に設けられているため、新たに付加質量体を配置するスペースを設ける必要がない。このため、配管の位置を変更する等の設計変更を行う必要がない。
また、前記連結材は、前記制振材から前記隣り合う前記配管と反対側へ向かって延設された延設部を有しており、
前記付加質量体は、前記延設部に接続されていてもよい。
前記付加質量体は、前記延設部に接続されていてもよい。
互いに隣り合う配管間の距離が短くて当該配管間に付加質量体を配置できない場合には、付加質量体を両配管の外方に設けてもよい。係る場合にも、配管間に付加質量体を配置した場合と同様の振動抑制効果が得られる。
また、前記付加質量体を弾性的に吊支する弾性支持手段を更に有していてもよい。
このように、付加質量体を弾性支持手段にて吊支しているため、配管に作用する付加質量体の荷重を低減することができる。これにより、付加質量体の質量によって配管が損傷することを防止できる。
また、付加質量体を弾性支持手段で弾性的に吊支しているため、付加質量体の上下方向及び左右方向への移動を妨げない。これにより、配管の振動に伴って付加質量体が移動することを妨げないため、効率良く配管の振動を抑制することができる。
このように、付加質量体を弾性支持手段にて吊支しているため、配管に作用する付加質量体の荷重を低減することができる。これにより、付加質量体の質量によって配管が損傷することを防止できる。
また、付加質量体を弾性支持手段で弾性的に吊支しているため、付加質量体の上下方向及び左右方向への移動を妨げない。これにより、配管の振動に伴って付加質量体が移動することを妨げないため、効率良く配管の振動を抑制することができる。
また、前記配管の半径をrとし、前記制振材の厚さをdとすると、0.15r≦d≦0.25rが成り立つこととしてもよい。
このように、制振材の厚さdを配管の半径rの0.15倍以上且つ0.25倍以下とすることで、配管の振動を効率良く抑制することができる。
また、制振材が厚くなると材料費が高くなるが、制振材の厚さdを配管の半径rの0.15倍以上、且つ0.25倍以下として配管の半径に比べて薄くすることで安価に構築することができる。
また、制振材が厚くなると材料費が高くなるが、制振材の厚さdを配管の半径rの0.15倍以上、且つ0.25倍以下として配管の半径に比べて薄くすることで安価に構築することができる。
また、前記配管の半径をrとし、前記制振材の前記配管の軸方向の長さをhとすると、0.5r≦h≦1.5rが成り立つこととしてもよい。
このように、制振材の長さhを配管の半径rの0.5倍以上且つ1.5倍以下とすることで、配管に作用する付加質量体の荷重を分散させて支持することができる。これにより、付加質量体の質量によって配管が損傷することを防止できる。
本発明によれば、配管の任意の場所に取り付け可能で、且つ、振動数に関わらず配管の振動を確実に抑制可能な配管振動の抑制装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいてより詳細に説明する。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限り、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限り、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の第1実施形態に係る配管振動の抑制装置を配管に設置した状態を示す斜視図である。また、図2は、A−A矢視図である。
図1及び図2に示すように、配管振動の抑制装置1は、互いに隣り合う配管2にそれぞれ巻き付けられた制振材10と、制振材10同士を連結する連結材20と、連結材20の途中に設けられた付加質量体30と、を有している。
複数の配管2は上下方向に配置されている。そして、各配管2は、それぞれ所定の距離間隔で複数の管板4にて支持されている。図1中には、複数の管板4のうち、2枚(上側管板4a及び下側管板4b)を示している。
なお、本実施形態では、配管2を所定の距離間隔で管板4にて支持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、熱交換器等内に配置される配管2の場合には両端部を支持してもよい。要は、配管2を支持する支持部材が設けられていればよい。
複数の配管2は上下方向に配置されている。そして、各配管2は、それぞれ所定の距離間隔で複数の管板4にて支持されている。図1中には、複数の管板4のうち、2枚(上側管板4a及び下側管板4b)を示している。
なお、本実施形態では、配管2を所定の距離間隔で管板4にて支持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、熱交換器等内に配置される配管2の場合には両端部を支持してもよい。要は、配管2を支持する支持部材が設けられていればよい。
制振材10は、配管2の外周の一部を覆うように巻き付けられている。管板4に支持されている配管2は、管板4間の中央付近の振動振幅が最も大きくなるため、制振材10は管板4間の中央部分付近に設けられることが好ましい。
制振材10として、本実施形態では帯状のゴム板を用いた。なお、制振材10はゴム板に限定されるものではなく、弾性体であればよい。
また、制振材10の配管2の軸方向の長さhは、次の(1)式を満たすように形成されている。
0.5r≦h≦1.5r ・・・(1)式
ここで、rは配管2の半径、hは制振材10の長さである。
(1)式に示すように、制振材10の長さhを配管2の半径rの0.5倍以上、且つ1.5倍以下とすることで、配管2に作用する付加質量体30の荷重を分散させて支持することができる。これにより、付加質量体30の質量によって配管2が損傷することを防止できる。
0.5r≦h≦1.5r ・・・(1)式
ここで、rは配管2の半径、hは制振材10の長さである。
(1)式に示すように、制振材10の長さhを配管2の半径rの0.5倍以上、且つ1.5倍以下とすることで、配管2に作用する付加質量体30の荷重を分散させて支持することができる。これにより、付加質量体30の質量によって配管2が損傷することを防止できる。
さらに、制振材10の厚さdは、次の(2)式を満たすように形成されている。
0.15r≦d≦0.25r ・・・(2)式
(2)式に示すように、制振材10の厚さdを配管2の半径rの0.15倍以上、且つ0.25倍以下とすることで、配管2の振動を効率良く抑制することができる。
0.15r≦d≦0.25r ・・・(2)式
(2)式に示すように、制振材10の厚さdを配管2の半径rの0.15倍以上、且つ0.25倍以下とすることで、配管2の振動を効率良く抑制することができる。
配管2に巻き付けられた制振材10は、略円筒状のカバー12にて覆われている。
カバー12は、一対の円弧状の半割れ材14と、各半割れ材14の一方の端部14a同士を回動可能に連結するピン15と、を有している。
カバー12は、一対の円弧状の半割れ材14と、各半割れ材14の一方の端部14a同士を回動可能に連結するピン15と、を有している。
また、各半割れ材14の他方の端部14bには、径外方向へ延設されたフランジ部14cがそれぞれ設けられている。そして、各フランジ部14cには共に貫通孔14dが設けられている。
一対の半割れ材14を互いに対向する位置に配置して両フランジ部14cを当接させた状態でボルト16を両貫通孔14d内に挿通させるとともに、ボルト16にナット18を螺合することで、カバー12を配管2に取り付けることができる。
一対の半割れ材14を互いに対向する位置に配置して両フランジ部14cを当接させた状態でボルト16を両貫通孔14d内に挿通させるとともに、ボルト16にナット18を螺合することで、カバー12を配管2に取り付けることができる。
各配管2に巻き付けられた制振材10はカバー12を介して連結材20で連結されている。本実施形態では、連結材20として鋼管を用いた。なお、連結材20は鋼管に限定されるものではなく、剛性を有するものであればよい。
付加質量体30は、円柱状の鋼材で構成されており、互いに隣り合う配管2間に設けられ、ボルト16や溶接等により連結材20に接続されている。
本実施系形態では、円柱状の付加質量体を用いたが、この形状に限定されるものではなく、互いに隣り合う配管2間に収容できる形状であればよい。
本実施系形態では、円柱状の付加質量体を用いたが、この形状に限定されるものではなく、互いに隣り合う配管2間に収容できる形状であればよい。
上述した構成からなる配管振動の抑制装置1によって、互いに隣り合う配管2と付加質量体30とは一体に接続されている。
図3は、本実施形態に係る配管振動の抑制装置1と配管2との位置関係を示す概略側面図である。
図3に示すように、上側管板4aで支持される第1支持点6aから下側管板4bで支持される第2支持点6bまでの各配管2の質量pを、互いに隣り合う配管2同士で合算した総質量をt(=p+p)とすると、付加質量体30の質量mは、次の(3)式を満たすように形成されている。
1t≦m≦10t ・・・(3)式
(3)式に示すように、付加質量体30の質量mを配管2の総質量tの1倍以上、且つ10倍以下とすることで、配管2の振動変位を効率良く減少させることができる。
図3に示すように、上側管板4aで支持される第1支持点6aから下側管板4bで支持される第2支持点6bまでの各配管2の質量pを、互いに隣り合う配管2同士で合算した総質量をt(=p+p)とすると、付加質量体30の質量mは、次の(3)式を満たすように形成されている。
1t≦m≦10t ・・・(3)式
(3)式に示すように、付加質量体30の質量mを配管2の総質量tの1倍以上、且つ10倍以下とすることで、配管2の振動変位を効率良く減少させることができる。
次に、付加質量体30を設けた場合の振動の抑制効果について検討した結果について説明する。
具体的には、互いに隣り合う配管2間に質量の異なる複数種類の付加質量体30を設け、各付加質量体30毎の振動振幅を算出した。
振動振幅を算出するにあたって、図3に示すように、互いに隣り合う配管2間の距離を0.5m、上側管板4aから下側管板4bまで(即ち第1支持点6aから第2支持点6bまで)の距離を2mとした。
また、配管2は、その材質を一般構造用圧延鋼材として、外径、内径をそれぞれ5cm、4cmとした。なお、配管2の固有振動数は28.6Hzである。
振動振幅を算出するにあたって、図3に示すように、互いに隣り合う配管2間の距離を0.5m、上側管板4aから下側管板4bまで(即ち第1支持点6aから第2支持点6bまで)の距離を2mとした。
また、配管2は、その材質を一般構造用圧延鋼材として、外径、内径をそれぞれ5cm、4cmとした。なお、配管2の固有振動数は28.6Hzである。
上述した条件に基づいて、上側管板4aから下側管板4bまでの各鋼管の質量pを算出するとともに、隣り合う配管2同士の質量を合算して総質量tを算出した。
続いて、固有振動数で振動させるとともに、付加質量体30の質量mを変化させて、総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率が0から12までの振動振幅を算出した。総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率と、算出された振動振幅の関係を図4で示す。
図4に示すように、総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率が増加する、即ち、付加質量体30の質量mが大きくなると、振動振幅は小さくなることがわかる。特に、総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率が1以上、且つ10以下の場合に、振動振幅が低下していることがわかる。
したがって、総質量tと付加質量体30の質量mとの関係が、上記(3)式を満たす場合に効果的に振動振幅を低下させることができる。
続いて、固有振動数で振動させるとともに、付加質量体30の質量mを変化させて、総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率が0から12までの振動振幅を算出した。総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率と、算出された振動振幅の関係を図4で示す。
図4に示すように、総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率が増加する、即ち、付加質量体30の質量mが大きくなると、振動振幅は小さくなることがわかる。特に、総質量tに対する付加質量体30の質量mの比率が1以上、且つ10以下の場合に、振動振幅が低下していることがわかる。
したがって、総質量tと付加質量体30の質量mとの関係が、上記(3)式を満たす場合に効果的に振動振幅を低下させることができる。
また、上述した条件とは異なる条件で解析を行った際には、付加質量体30の質量mを総質量tの5倍とした場合に、固有振動数が56Hzから22Hzとなり、当該固有振動数における振動変位が5%低下した結果を得ている。さらに、付加質量体30の質量mを総質量tの10倍とした場合に、固有振動数が56Hzから16Hzとなり、当該固有振動数における振動変位が13%低下した結果を得ている。
上述した本実施形態に係る配管振動の抑制装置1によれば、付加質量体30を備えているため、各配管2の固有振動数を低下させることができる。互いに隣り合う配管2同士と付加質量体30とを接続して一体化しているため、各配管2が振動しても付加質量体30の慣性の法則によって各配管2の振動数を低下させることができる。また、配管2に制振材10を巻き付けているため、振動変位を減少させることができる。さらに、付加質量体30の質量mを配管2の総質量tの1倍以上、且つ10倍以下とすることで、配管2の振動変位を効率良く減少させることができる。そして、これらが相俟って、配管2の振動を効果的に抑制することができる。
また、付加質量体30は、互いに隣り合う配管2間に設けられているため、新たに付加質量体30を配置するスペースを設ける必要がない。このため、配管2の位置を変更する等の設計変更を行う必要がない。
そして、制振材10の厚さdを配管2の半径rの0.15倍以上且つ0.25倍以下とすることで、配管2の振動を効率良く抑制することができる。また、制振材10が厚くなると材料費が高くなるが、配管2の半径rに比べて薄くすることで安価に構築することができる。
さらに、制振材10の長さhを配管2の半径rの0.5倍以上且つ1.5倍以下とすることで、配管2に作用する付加質量体30の荷重を分散させて支持することができる。これにより、付加質量体30の質量によって配管2が損傷することを防止できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述した第1実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る配管振動の抑制装置40を配管2に設置した状態を示す斜視図である。
図5に示すように、配管振動の抑制装置40の連結材42は、カバー12を介して制振材10同士を連結する本体部42aと、カバー12を介して制振材10から隣り合う配管2と反対側へ向かって延設された一対の延設部42bと、を有している。
図5に示すように、配管振動の抑制装置40の連結材42は、カバー12を介して制振材10同士を連結する本体部42aと、カバー12を介して制振材10から隣り合う配管2と反対側へ向かって延設された一対の延設部42bと、を有している。
また、各延設部42bには、それぞれ付加質量体30が接続されている。各付加質量体30は、ボルト16や溶接等により延設部42bに接続されている。本実施形態では、両付加質量体30の質量mを合算した総質量gmが、次の(4)式を満たしている。
1t≦gm≦10t ・・・(3)式
なお、本実施形態において、各付加質量体30は、全て同一質量であることが好ましい。
1t≦gm≦10t ・・・(3)式
なお、本実施形態において、各付加質量体30は、全て同一質量であることが好ましい。
上述した本実施形態に係る配管振動の抑制装置40によれば、互いに隣り合う配管2間の距離が短くて当該配管2間に付加質量体30を配置できない場合でも、付加質量体30を両配管2の外方に配置することができる。付加質量体30を両配管2の外方に配置しても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る配管振動の抑制装置50を配管2に設置した状態を示す斜視図である。
図6に示すように、配管振動の抑制装置50は、付加質量体30を弾性的に吊支する弾性支持手段52を有している。
弾性支持手段52は、その上端が天盤54に接続され、下端が付加質量体30に接続されている。付加質量体30は、弾性支持手段52により吊支されているため、上下方向及び水平方向へ移動自在である。
本実施形態では、弾性支持手段52として、コイルバネを用いたが、これに限定されるものではない。
図6に示すように、配管振動の抑制装置50は、付加質量体30を弾性的に吊支する弾性支持手段52を有している。
弾性支持手段52は、その上端が天盤54に接続され、下端が付加質量体30に接続されている。付加質量体30は、弾性支持手段52により吊支されているため、上下方向及び水平方向へ移動自在である。
本実施形態では、弾性支持手段52として、コイルバネを用いたが、これに限定されるものではない。
上述した本実施形態に係る配管振動の抑制装置50によれば、付加質量体30を弾性支持手段52にて吊支しているため、配管2に作用する付加質量体30の荷重を低減することができる。これにより、付加質量体30の質量によって配管2が損傷することを防止できる。
また、付加質量体30を弾性支持手段52で弾性的に吊支しているため、付加質量体30の上下方向及び左右方向への移動を妨げない。これにより、配管2の振動に伴って付加質量体30が移動することを妨げないため、効率良く配管2の振動を抑制することができる。
また、付加質量体30を弾性支持手段52で弾性的に吊支しているため、付加質量体30の上下方向及び左右方向への移動を妨げない。これにより、配管2の振動に伴って付加質量体30が移動することを妨げないため、効率良く配管2の振動を抑制することができる。
複数の配管を有する船舶、建設機械、産業機械、車両等に適用できる。
1 抑制装置
2 配管
4 管板
4a 上側管板
4b 下側管板
6a 第1支持点
6b 第2支持点
10 制振材
12 カバー
14 半割れ材
14a 一方の端部
14b 他方の端部
14c フランジ部
14d 貫通孔
15 ピン
16 ボルト
18 ナット
20 連結材
30 付加質量体
40 抑制装置
42 連結材
42a 本体部
42b 延設部
50 抑制装置
52 弾性支持手段
54 天盤
2 配管
4 管板
4a 上側管板
4b 下側管板
6a 第1支持点
6b 第2支持点
10 制振材
12 カバー
14 半割れ材
14a 一方の端部
14b 他方の端部
14c フランジ部
14d 貫通孔
15 ピン
16 ボルト
18 ナット
20 連結材
30 付加質量体
40 抑制装置
42 連結材
42a 本体部
42b 延設部
50 抑制装置
52 弾性支持手段
54 天盤
Claims (6)
- 配管の振動を抑制する配管振動の抑制装置であって、
互いに隣り合う前記配管の外周の一部にそれぞれ巻き付けられた弾性体からなる制振材と、
前記制振材同士を連結する連結材と、
前記連結材に接続されて、質量を付加する付加質量体と、を有しており、
前記各配管の両端がそれぞれ支持される支持点間の前記配管の質量を、互いに隣り合う前記配管同士で合算した総質量をtとし、前記付加質量体の質量をmとすると、
1t≦m≦10tが成り立つことを特徴とする配管振動の抑制装置。 - 前記付加質量体は、
前記互いに隣り合う前記配管間で、且つ前記連結材の途中に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の配管振動の抑制装置。 - 前記連結材は、前記制振材から前記隣り合う前記配管と反対側へ向かって延設された延設部を有しており、
前記付加質量体は、前記延設部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の配管振動の抑制装置。 - 前記付加質量体を弾性的に吊支する弾性支持手段を更に有することを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載の配管振動の抑制装置。
- 前記配管の半径をrとし、前記制振材の厚さをdとすると、0.15r≦d≦0.25rが成り立つことを特徴とする請求項1〜4のうち何れか一項に記載の配管振動の抑制装置。
- 前記配管の半径をrとし、前記制振材の前記配管の軸方向の長さをhとすると、0.5r≦h≦1.5rが成り立つことを特徴とする請求項1〜5のうち何れか一項に記載の配管振動の抑制装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012282787A JP2014126122A (ja) | 2012-12-26 | 2012-12-26 | 配管振動の抑制装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012282787A JP2014126122A (ja) | 2012-12-26 | 2012-12-26 | 配管振動の抑制装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2014126122A true JP2014126122A (ja) | 2014-07-07 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101794946B1 (ko) | 2015-12-30 | 2017-11-07 | 주식회사 효성 | 배관용 동흡진장치 |
KR20200090509A (ko) * | 2019-01-21 | 2020-07-29 | 한온시스템 주식회사 | 탄성 댐퍼 및 이를 포함하는 열교환 장치 |
WO2023203742A1 (ja) * | 2022-04-22 | 2023-10-26 | 三菱電機株式会社 | 冷凍サイクル装置 |
-
2012
- 2012-12-26 JP JP2012282787A patent/JP2014126122A/ja active Pending
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