JP2014125356A - 導体形成用無鉛ガラス組成物と導体形成用組成物 - Google Patents

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陽介 山本
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Abstract

【課題】太陽電池の電極として特に適した導体形成用無鉛ガラス組成物及び導体形成用組成物の提供を課題とする。
【解決手段】酸化物のモル%表示で、SiO:4.0〜26.0%、Al:0.1〜3.5%、B:15.0〜25.0%、RO:0.1〜5.0%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)、ZnO:25.0〜37.0%、Bi:24.0〜35.0%を含有することを特徴とする導体形成用無鉛ガラス組成物である。また導体形成用無鉛ガラス組成物の粉末粒子と導電性粒子とを少なくとも含む導体形成用組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導体形成用無鉛ガラス組成物と導体形成用組成物に関する。より具体的には、基板上等に導体を形成するために用いられる無鉛ガラス組成物と、その無鉛ガラス組成物を含む導体形成用組成物に関する。特に、太陽電池等に用いられる半導体基板上に電極を印刷、焼成するための導電性ペースト用に好ましく配合されるものに関する。
近年、地球温暖化等の環境問題の他、エネルギー資源の枯渇等がクローズアップされ、クリーンで且つ再生可能なエネルギーに対する要求が強まっている。この要求に対する1つの手段として、太陽電池に対する関心が高まっている。
一般的に、太陽電池は半導体基板、受光面電極及び裏面電極によって構成されている。これらの電極を形成する方法として、現在ではコストが低い印刷法が採用されている。この印刷法によれば、電極形成用の金属粉を含むペーストを半導体基板上に印刷した後、印刷層を高温で焼成することによって電極が形成される。
印刷法で電極を形成する場合、電極と半導体基板との接着強度を高めるために、導電ペースト中にガラスフリット又は代用可能な無機物を添加することが望ましい。従来、前記ガラスフリットとしては、PbO系ガラスが一般的に使用されている(特許文献1)。
しかしながら、この特許文献1に示されたガラス組成物においては、有害なPbOが必須成分として含有されている。これは環境保護の観点から、電子部品においても無鉛化の必要性が高まっている現状では問題となり得る。導体形成用に使用するガラスフリットについても、有害な鉛を含まない無鉛材料へ転換する必要性が高まっている。
また電極焼成時の焼結においては、低温で短時間に行うことが変換効率等の点から好ましいとされており、その焼成でガラスフリットは電極と半導体基板とに適度に濡れ広がることが必要である。
更にこのような導電性ペーストを用いて形成された電極では、半導体基板及び金属電極の熱膨張係数の差により基板に反りが発生するという問題が生じると、後工程における半導体素子に割れ又は欠けが生じ易くなり、歩留まりを悪化させる要因となる。そのため基板と金属電極との熱膨張係数のマッチングも満足させる必要がある。
その他、耐水水性などの諸物性も満足させる必要がある。
PbOを含有しない電極形成用ガラス組成物として、B−Bi系ガラスが開示されている(特許文献2〜7)。
しかしながら、特許文献2に示されたガラス組成物においては、Biを多量に含有しているため、ガラスの安定性が損なわれる他、軟化点が過度に下がる場合があり、その場合には焼成時に流動しすぎるおそれがある。
特許文献3及び特許文献4に示されたガラス組成においては、ZnOの量が少ないため、ガラスの安定性が損なわれる他、軟化点が十分に下がらないおそれがある。
特許文献5及び特許文献6に示されたガラス組成においては、具体的に開示されている組成においてSiOの量が少ないため、ガラスの安定性が損なわれるおそれがある。
特許文献7に示されたガラス組成においては、アルカリ金属元素、AlやFなどが多用されており、ガラスの安定性が損なわれるおそれがある。
特開2009−99781号公報 特開2010−83748号公報 特開2010−251138号公報 特開2012−41218号公報 特開2010−111520号公報 特開2010−222238号公報 特開2006−332032号公報
本発明は上記従来技術における問題点を解消し、太陽電池の電極として特に適した導体形成用無鉛ガラス組成物及び導体形成用組成物の提供を課題とする。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、以下に示すガラス組成を採用することにより上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物は、酸化物のモル%で、SiO:4.0〜26.0%、Al:0.1〜3.5%、B:15.0〜25.0%、RO:0.1〜5.0%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)、ZnO:25.0〜37.0%、Bi:24.0〜35.0%を含有することを第1の特徴としている。
また本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物は、上記第1の特徴に加えて、酸化物のモル%で、SiO:6.0〜23.0%、Al:0.1〜3.5%、B:17.0〜25.0%、RO:0.1〜5.0%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)、ZnO:26.5〜35.0%、Bi:25.5〜34.0%を含有することを第2の特徴としている。
また本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物は、上記第2の特徴に加えて、酸化物のモル%で、SiO:13.0〜20.5%、Al:1.5〜3.0%、B:17.0〜24.0%、RO:0.5〜3.5%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)、ZnO:26.5〜34.0%、Bi:25.5〜30.5%を含有することを第3の特徴としている。
また本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物は、上記第1〜第3の何れかの特徴に加えて、シリコン基盤上に印刷、焼成される導体形成用のペースト成分として、導電性粒子と共に用いられることを第4の特徴としている。
また本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物は、上記第4の特徴に加えて、導電性粒子がアルミニウムであり、導体がシリコン太陽電池基板上の電極であることを第5の特徴としている。
また本発明の導体形成用組成物は、上記第1〜第5の何れかの特徴に記載の無鉛ガラス組成物の粉末粒子と導電性粒子とを少なくとも含むことを第6の特徴としている。
請求項1に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物によれば、そこに示す成分組成としたことにより、軟化点が低くなり、よってその分だけ低温で短時間での焼結が可能となり、省エネ、低コスト化が図れる。
特に低温で短時間の焼結で済むことから、これを太陽電池基板上の電極形成用に用いる場合には、電池の変換効率を好ましく上げることができる。
また本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物によれば、これを例えばシリコン基板上の焼結電極形成用の導電性ペースト用に用いることで、基板とその表面の電極との熱膨張係数差を少なくすることが可能となり、基板の反りを抑制することができる。よって半導体素子の割れや欠けの発生を低減し、また基板の薄膜化を促進することができる。
勿論、無鉛であること、ガラスの安定性、濡れ性に優れていること、低コストで量産性に優れているメリットもある。
請求項2に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物によれば、上記請求項1の構成による効果を一層顕著に奏することができる。
請求項3に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物によれば、上記請求項2の構成による効果を更に一層顕著に奏することができる。
請求項4に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物によれば、上記請求項1〜3の何れかに記載の構成による効果に加えて、シリコン基盤上に印刷、焼成される導体形成用のペースト成分として、導電性粒子と共に用いられることにより、
特に印刷、焼成が容易で効率よく行うことができ、また得られた導体と基板との熱膨張係数差を少なくすることが可能となり、基板の反りを効果的に抑制することができる。
請求項5に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物によれば、上記請求項4に記載の構成による効果に加えて、導電性粒子がアルミニウムであり、導体がシリコン太陽電池基板上の電極であることにより、
シリコン太陽電池基板上にアルミニウムの電極を、低温、短時間で、省エネ、低コストで焼結、形成することが可能となる。また得られた電池の変換効率を上げることができる。アルミニウムの電極をシリコン太陽電池基板上に反りを抑制しつつ形成することができる。
請求項6に記載の導体形成用組成物によれば、請求項1〜5の何れかに記載の無鉛ガラス組成物の粉末粒子と導電性粒子とを少なくとも含むことにより、
これをシリコン基板上の焼結電極形成用のペースト等として用いることで、基板とその表面の電極との熱膨張係数差を少なくすることが可能となり、基板の反りを抑制することが可能となる。よって基板上に構成される半導体素子の割れや欠けの発生を低減し、また基板の薄膜化を促進することができる。また焼結等は低温で短時間の焼結で済むことから、これを太陽電池基板上の電極形成用に用いる場合には、電池の変換効率を好ましく上げることが可能となる。
(無鉛ガラス組成物)
本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物(以下、単に「無鉛ガラス組成物」とする。)は、SiO:4.0〜26.0モル%、Al:0.1〜3.5モル%、B:15.0〜25.0モル%、RO:0.1〜5.0モル%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)、ZnO:25.0〜37.0モル%、Bi:24.0〜35.0モル%を含有することを特徴とする。以下に、本発明の無鉛ガラス組成物における成分とその含有量について説明する。
本発明の無鉛ガラス組成物は、上記に記載のように必須成分として、SiO、Al、B、RO(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)、ZnO、Biをそれぞれ含有する。
成分SiOは、主としてガラスの網目構造を形成し、ガラスを安定化させる必須成分である。SiOは、4.0〜26.0モル%含有させる。
4.0モル%未満では、ガラスの安定性を損なう。また26.0モル%を超えると、軟化点が高くなり、焼結性が低下する。
SiOの含有量は、ガラスの安定性、軟化点等を考慮すると、6.0〜23.0モル%が好ましく、より好ましくは13.0〜20.5モル%とする。
成分Alは、主として少量の添加でガラスの安定性を高めるために有効な必須成分である。Alは、0.1〜3.5モル%含有させる。
0.1モル%未満では、ガラスの安定性の効果が得られない。また3.5モル%を超えると、ガラスの安定性を損なうおそれがある上、軟化点が高くなり、焼結性が低下するため好ましくない。
Alの含有量は、ガラスの安定性、軟化点等を考慮すると、1.5〜3.0モル%が好ましい。
成分Bは、主としてSiOと同様にガラスの網目構造形成成分であり、ガラスに製造可能な安定性をもたせるための必須成分である。Bは、15.0〜25.0モル%含有させる。
15.0モル%未満では、ガラスの安定性を損なう。また25.0モル%を超えると、軟化点が高くなり、焼結性が低下する。
の含有量は、ガラスの安定性、軟化点等を考慮すると、17.0〜25.0モル%が好ましく、より好ましくは17.0〜24.0モル%とする。
成分RO(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)は、主としてガラス転移点を低下させつつ、ガラスの安定性を高めるために有効な成分であり、特にMgO、CaO、SrO及びBaOの少なくとも1種を含有することを必須とする。
これらの酸化物は、合計で0.1〜5.0モル%含有させる。0.1モル%未満では、軟化点が効果的に低下しない。また5.0モル%を超えると、ガラスの安定性を損なうため好ましくない。
これらの酸化物の含有量は、軟化点、ガラスの安定性等を考慮すると、合計で0.5〜3.5モル%が好ましい。
成分ZnOは、主として、ガラス作製時の失透の発生を抑制し、軟化点を低下させるために必須な成分である。ZnOは25.0〜37.0モル%含有させる。
25.0モル%未満では、軟化点を低下させる効果が不十分となる他、ガラスの安定性を損なう。また37.0モル%を超えると、ガラスの安定性を損なうため好ましくない。
ZnOの含有量は、軟化点、ガラスの安定性等を考慮すると、26.5〜35.0モル%が好ましく、より好ましくは26.5〜34.0モル%とする。
成分Biは、主として軟化点を下げ、電極と半導体基板との接合性を向上させるために必須な成分である。Biは、24.0〜35.0モル%含有させる。
24.0モル%未満では、軟化点を低下させる効果が不十分となる。また35.0モル%を超えると、ガラスの安定性を損なう他、軟化点が過度に下がる場合があり、その場合には焼成時に流動しすぎるおそれがあるために好ましくない。
Biの含有量は、軟化点、ガラスの安定性等を考慮すると、25.5〜34.0モル%が好ましく、より好ましくは25.5〜30.5モル%とする。
本発明の無鉛ガラス組成物では、本発明の効果を妨げない範囲内で、更に他の成分が含まれていても良い。例えばLiO、NaO、KO等のアルカリ金属酸化物、La等の希土類酸化物、並びにZrO、TiO、V及びSb等の少なくとも1種を合計で5モル%含有し得る。5モル%を超えると、ガラスの安定性を損なうおそれがあるため好ましくない。これらの成分の含有率としては、合計で2.5モル%以下が好適であり、2.0モル%以下がより好適である。
上記の各種成分を本発明の無鉛ガラス組成物に含有させることができるのに対し、Fはガラスの軟化点を下げる反面、ガラスの安定性を損なう上、ガラスを作製する工程で揮発して環境を汚染するおそれがある成分であるため、実質的に含有させないことが好ましい。ここで「実質的に含有させない」とは、その含有量が1000ppm以下であれば、本発明の無鉛ガラス組成物に含有されても問題になるおそれは殆ど無いから、「実質的に含有させない」場合に相当する。
(無鉛ガラス組成物の物性)
本発明では、シリコン半導体基板上に電極を印刷、焼成する際に生じる反りを低減させることができる無鉛ガラス組成物として用いるという見地より、無鉛ガラス組成物の50〜350℃における熱膨張係数(α50−350)が(80〜100)×10−7/℃となるようにする調整する。
これは、本発明の無鉛ガラス組成物がAlとSiの熱膨張差を緩和して、Si基板の反りをより低減することができるからである。
本発明の無鉛ガラス組成物の熱膨張係数は、半導体基板の反りへの影響を更に考慮すると、熱膨張係数(α50−350)が(85〜95)×10−7/℃となるように調整するのがより望ましい。
また本発明の無鉛ガラス組成物は、電極形成時の焼結性を高めるため、軟化点(Ts)が400〜500℃となるように調整する。より好ましくは400〜450℃となるように調整するのが好ましい。
本発明の課題を解決する無鉛ガラス組成物として、非常に好ましい組成の具体例としては、SiO:18.0〜20.5モル%、Al:1.5〜3.0モル%、B:20.0〜23.0モル%、BaO:1.0〜2.5モル%、ZnO:27.0〜30.0モル%、Bi:25.5〜28.5モル%の範囲にある無鉛ガラス組成物である。
(無鉛ガラス組成物の製造方法)
本実施形態における無鉛ガラス組成物の製造原料について、例えば成分Bのためには、HBO、B等を用いることができる。他の成分についても、ガラス原料として各種酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の通常に用いられる原料化合物を適宜用いることができる。
本発明の無鉛ガラス組成物の製造方法としては、例えば原料化合物を混合することにより混合物を得る第1工程、及び得られた混合物を溶融することにより溶融物を得る第2工程、を含む製造方法によって、本発明の無鉛ガラス組成物を得ることができる。
第1工程では、本発明の無鉛ガラス組成物の組成、比率となるように前記原料化合物を秤量し、混合することにより混合物を調製する。この場合、各成分の原料の混合順序等は特に制限されず、同時に配合しても良いし、所定の化合物から順番に配合しても良い。また原料は、通常粉末の形態で供給される。このような原料粉末は、各成分を含む原料を公知の方法で粉砕、混合等を実施することにより得ることができる。
第2工程では、混合物を溶融することにより溶融物を得る。溶融に際しては、原料組成等に応じてガラス溶融温度を設定すれば良いが、通常は1000〜1300℃程度で実施すれば良い。得られた溶融物は、必要に応じて、溶融物からそのまま粉末を製造する工程に供しても良い。例えば溶融物を冷却ロールにて冷却しながらフレーク状粉末を得ることができる。また例えば溶融物を冷却した後、必要に応じて粉砕、分級等の処理することにより粉末を得ることもできる。このように本発明の無鉛ガラス組成物は、粉末状(粉末状ガラス組成物)として好適に提供することができる。
また別の製造方法として、原料化合物を1種又は2種以上含む溶融物の少なくとも2種を調製した後、各溶融物からガラス粉末を調製し、本発明の無鉛ガラス組成物の組成及び比率となるように各ガラス粉末を混合する工程を含む方法も採用することができる。溶融物からガラス粉末を調製する方法は、上記と同様にすれば良い。
上記の各製造方法において、無鉛ガラス組成物を粉末状とする場合の平均粒径(D50)は限定的ではないが、通常は50μm以下の範囲内において、使用形態、用途等に応じて適宜調節することができる。また分級等により微粒粉末(例えば直径1μm未満)を低減又は除去することによって、電極形成時に半導体基板の反りを効果的に抑制できる。これにより、後工程における半導体素子の割れ又は欠けを発生させ難くする。また半導体基板の反りを抑制できることから、基板の薄膜化にも支障をきたすことがなくなる。
このような特徴をもつ本発明の無鉛ガラス組成物は、例えば導体形成用、焼結助剤等として有用であり、特に導体形成用(電気的導体形成用)として好適に用いることができる。具体的には、粉末状の無鉛ガラス組成物及び導電性粒子(導電性粉末)を含む導体形成用組成物として好適に用いることができる。
(導体形成用組成物)
本発明は、前記無鉛ガラス組成物と導電性粒子とを含む導体形成用組成物を包含する。本発明の無鉛ガラス組成物としては、例えば前記の粉末状ガラス組成物を好適に用いることができる。
導電性粒子は特に限定されず、例えば金属等を用いることができる。金属としては、例えば銀、銅、金、ニッケル、鉄等の他、これらを含む合金又は金属間化合物を用いることができる。これらは、用途等に応じて適宜選択することができる。
特に、太陽電池の半導体(特にシリコン)基板上に積層する電極やその他の導体を形成する場合は、銀及びアルミニウムの少なくとも1種を好適に用いることができるが、より好ましいはアルミニウムである。
導電性粒子(導電性粉末)の平均粒径は、形成する導体の形状等に応じて変更することができるが、通常は0.1〜10μm程度とすれば良い。また導電性粒子の形状も限定されず、例えば球状、フレーク状等の何れの形状であっても良い。
本発明の導体形成用組成物の固形分中における導電性粒子(粉末)の含有量は、所望の導電性、用途等に応じて適宜設定すれば良いが、通常は70〜99重量%程度とすれば良い。
また導電性粒子と粉末状ガラス組成物との比率は、所望の導電性等に応じて適宜設定することができるが、通常は導電性粒子100重量部に対して前記粉末状ガラス組成物を1〜30重量部、より好ましくは1〜10重量部とする。
本発明の導体形成用組成物は、粉末状であっても良いが、特にペースト状(導電ペースト)の形態で好適に用いることができる。
即ち、溶剤及びバインダーの少なくとも1種、本発明の粉末状ガラス組成物、及び導電性粒子(粉末)を含むペースト、として好適に用いることができる。
例えば前記ペーストとして、エチルセルロースを用いた導電ペーストを好適に調製することができる。この場合、ターピネオール等の溶剤にエチルセルロースを溶解させた溶液からなるヒビクル中に、或いは必要に応じて前記溶液にその他の添加物を含んでなるビヒクル中に、本発明の粉末状ガラス組成物及び導電性粒子(粉末)を均一に分散させれば良い。
導体形成用組成物をペースト状で用いる場合、その固形分の含有量は通常60〜90重量%程度とすれば良い。また本発明の導体形成用組成物は、感光性ガラスペースト等にも適用できる。
このように本発明の導体形成用組成物は、導電性ペーストとして用いることもできることから、各種の導体(特に電極及び配線の少なくとも1種)の形成に適している。
例えば太陽電池の導体(特に電極及び配線の少なくとも1種)の形成に好適に用いることができる。太陽電池に用いる半導体としては、多結晶シリコン、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体等の各種あるが、この中でも、多結晶シリコン太陽電池又は単結晶シリコン太陽電池(特に太陽電池の裏面(電極面))において、シリコンに接続する電極又は配線の形成に好適である。即ち本発明の導体形成用組成物は、シリコンに対してより高い接着強度で接合することができる。
導体性ペーストを用いて導体を形成する方法としては、例えば導電性ペーストにより塗膜を形成する工程及び前記塗膜を焼成する工程を含む方法により実施することができる。塗膜を形成する方法自体は公知の方法に従えば良く、例えばスクリーン印刷等の各種印刷方法の他、塗布、スプレー等の方法により実施することができる。塗膜を形成した後、焼成前においては、必要に応じて乾燥させても良い。焼成する際の焼成温度は通常600〜800℃とすれば良い。また焼成雰囲気は、導電性粒子の種類等に応じて、例えば大気中、不活性ガス雰囲気、還元性雰囲気等の中から適宜選択すれば良い。
前記の導体形成用組成物は、例えば太陽電池の導体を形成するのに好適に用いることができる。とりわけ、太陽電池の半導体基板上に裏面電極として前記無鉛ガラス組成物及びアルミニウム導電性粒子を含む導体形成用組成物を用いることにより、半導体基板の反りを抑制することができる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし本発明の範囲は、実施例に限定されない。
(実施例1〜3、比較例1〜3)
表1に示す組成となるように、原料を調合、混合し、これを白金ルツボに入れて、電気炉中で溶融し、その後に冷却ロールにてフレーク状ガラスを得た。また一部を金型に流し込んで徐冷することにより、熱膨張係数測定用のガラス塊を得た。フレーク状ガラスはボールミルで粉砕し、その後に分級することによりガラスフリットを得た。
なお本発明において、ガラスフリットについては、原料を調合、混合し、これを白金ルツボに入れて、電気炉中で溶融し、その後に冷却ロールにて得たフレーク状のガラスをボールミルで粉砕し、その後に分級することにより得たガラスフリットを表1に示すような所定の組成となるように混合することで調製することもできる。
得られたガラス塊及びガラスフリットについて、熱膨張係数(α50−350)及び軟化点(Ts)の測定を行った。これらの結果を表1に示す。
熱膨張係数(α50−350)の測定には、(株)リガク社製TMA装置(型名「TMA−8310」)を用いた。長さ15〜20mm、直径(辺)3〜5mmの棒状試料を毎分10℃の一定速度で昇温加熱しつつ、棒状試料の伸びと温度を測定して得られた熱膨張曲線から求めた。
軟化点(Ts)の測定には、(株)リガク社製TG−DTA装置(型名「TG−8120」)を用いた。約30mgのガラスフリット試料を白金セルに入れ、アルミナ粉末を標準試料として大気雰囲気下において室温から毎分20℃の一定速度で昇温加熱しつつ、ガラスフリット試料と標準試料の温度差を測定して調べたDTA(示差熱分析)曲線から求めた。具体的には、DTA曲線の最初の吸熱ピーク後に見られる発熱ピークの極大点の温度を軟化点とした。
Figure 2014125356
表1の結果からも明らかなように、実施例のガラス組成物では、軟化点が低く、所定の熱膨張係数を有するため、導体形成用として好適であることがわかる。これに対し、比較例のガラス組成物では、軟化点が高く、熱膨張係数が小さいため、導体形成用に適さないことがわかる。
このことから、本発明の導体形成用ガラス組成物はシリコン半導体基板に電極を形成するための材料として、特に反りの生じ易い太陽電池のシリコン基板の裏面電極を形成するための材料として、好適なガラス組成物であることがわかる。
また本発明の導体形成用ガラス組成物を太陽電池のシリコン基板に積層、焼結される電極の形成材料として用いることで、変換効率に優れた太陽電池を作製することが可能となる。
本発明の導体形成用無鉛ガラス組成物、導体形成用組成物は、電極形成時に半導体基板の反りを抑制し、後工程における半導体素子の割れ又は欠けを発生させ難くする。また半導体基板の反りを抑制できることから、基板の薄膜化にも支障をきたすことがないので、産業上の利用性がある。

Claims (6)

  1. 酸化物のモル%表示で、
    SiO :4.0〜26.0%
    Al :0.1〜3.5%
    :15.0〜25.0%
    RO :0.1〜5.0%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)
    ZnO :25.0〜37.0%
    Bi :24.0〜35.0%
    を含有することを特徴とする導体形成用無鉛ガラス組成物。
  2. 酸化物のモル%表示で、
    SiO :6.0〜23.0%
    Al :0.1〜3.5%
    :17.0〜25.0%
    RO :0.1〜5.0%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)
    ZnO :26.5〜35.0%
    Bi :25.5〜34.0%
    を含有することを特徴とする請求項1に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物。
  3. 酸化物のモル%表示で、
    SiO :13.0〜20.5%
    Al :1.5〜3.0%
    :17.0〜24.0%
    RO :0.5〜3.5%(但し、RはMg、Ca、Sr及びBaの少なくとも1種を示す。)
    ZnO :26.5〜34.0%
    Bi :25.5〜30.5%
    を含有することを特徴とする請求項2に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物。
  4. シリコン基盤上に印刷、焼成される導体形成用のペースト成分として、導電性粒子と共に用いられることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の導体形成用無鉛ガラス組成物。
  5. 導電性粒子がアルミニウムであり、導体がシリコン太陽電池基板上の電極であることを特徴とする請求項4に記載の導体形成用無鉛ガラス組成物。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の導体形成用無鉛ガラス組成物の粉末粒子と導電性粒子とを少なくとも含むことを特徴とする導体形成用組成物。
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