JP2014125102A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2014125102A
JP2014125102A JP2012283225A JP2012283225A JP2014125102A JP 2014125102 A JP2014125102 A JP 2014125102A JP 2012283225 A JP2012283225 A JP 2012283225A JP 2012283225 A JP2012283225 A JP 2012283225A JP 2014125102 A JP2014125102 A JP 2014125102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concave
convex
wall surface
sipe
pneumatic tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012283225A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Sato
芳樹 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2012283225A priority Critical patent/JP2014125102A/ja
Publication of JP2014125102A publication Critical patent/JP2014125102A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1204Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
    • B60C11/1218Three-dimensional shape with regard to depth and extending direction

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】新品のタイヤにおける走行時においてもエッジ効果のある空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤは、複数のサイプ10を形成した陸部Cを複数有するトレッドパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、各サイプは、陸部の表面において直線状に表れる所定深さの直線縦溝部分11と、該直線縦溝部分の下方に連続し、その溝壁面が相対抗する凹凸面をなして横断面が平行な波状の二重線をなす凹凸縦溝部分12とを有してなり、該凹凸縦溝部分は、その溝壁面をなす凹凸面のうちの凹壁面13において、凹壁面の最凹部に凸部15を設け、凸壁面14においては、その頂部に、凹壁面の凸部に係合する凹部16を設けてなるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数のサイプを形成した陸部を複数有するトレッドパターンを備えた空気入りタイヤに関し、特にエッジ効果に優れた空気入りタイヤに関する。
従来より、タイヤパターンに配置されるサイプの形状として、サイプの深さ方向に形状が変化しない平面又は波形のサイプが知られている。このようなサイプをタイヤトレッドのブロックやリブなどの陸部に形成することにより、エッジ効果、除水効果、及び凝着効果が向上するため、サイプの本数は近年増加する傾向にあった。また、サイプの形状を深さ方向で変化させて、サイプの倒れ込みを抑制した、いわゆる3次元サイプが近年注目されている。例えば、サイプの倒れ込みを抑制すべく、陸部に1本以上のタイヤ幅方向のサイプを設け、そのサイプ内の相対抗する壁面の一方に凸部を形成し、他方に該凸部に噛み合う凹部を形成したスタッドレスタイヤが提案されている。
特許文献1には、平面サイプの溝壁面に凹凸を形成したものが示されている。特許文献2〜4には、波形サイプの溝壁面に凹凸を形成したものが示されている。
また、特許文献5に示されるように、出願人は、複数のサイプを形成した陸部を複数有するトレッドパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、前記サイプは、陸部表面の波線又はジグザグ線から深さ方向に延びる基準面を有すると共に、その基準面の表側頂部及び裏側頂部に対して縦断面が凹状の係合面を各々設けることにより、波形サイプの長所を生かしつつ、深さ方向に十分な係合力を得ることができ、しかも陸部の倒れ込み方向によってその抑制効果が左右されにくい空気入りタイヤを提案した。
さらに、特許文献6に示されるように、出願人は、トレッドに陸部が形成され、当該陸部にサイプが刻まれた空気入りタイヤにおいて、前記サイプを深さ方向にトレッド表面からサイプ底にかけて表面部、中間部、底部に分け、前記表面部は直線状に開口し、前記中間部は波形に開口し、波形の山部及び谷部がジグザグ状に延び、前記底部は波形に開口し、波形の山部及び谷部が前記トレッドに垂直な方向に延びるように構成することにより、摩耗中期以降において、陸部の剛性を適度に低下させ、適度な陸部の倒れ込みを発生させ、サイプのエッジ効果を十分に発揮させ、制動性能などを向上させることができる空気入りタイヤを提案した。
EP特許1073562号公報 EP特許0515349号公報 特開2012−41035号公報 特開2011−255878号公報 特開2002−103921号公報 特開2006−27558号公報
しかしながら、上記特許文献1〜6に示される技術においては、溝壁面に凹凸を形成したサイプは、波サイプに比べてサイプ密度が少ないという問題があり、また摩耗途中で直線縦溝部が現出するという問題がある。また、タイヤトレッド部を構成するゴムの硬度が高いと、特に新品時のタイヤにおける走行時においては、タイヤ表面における波形サイプの頂部と路面とが点接触となる場合があり、その場合にはサイプによるエッジ効果は期待できないおそれがある。
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、新品時のタイヤにおける走行時においてもエッジ効果が発揮できる空気入りタイヤを案出した。
本発明に係る請求項1に記載の空気入りタイヤは、複数のサイプを形成したブロック及びリグを含む陸部を複数有するトレッドパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、各サイプは、陸部の表面において直線状に表れる所定深さの直線縦溝部分と、該直線縦溝部分の下方に連続し、その溝壁面が相対抗する凹凸面をなして横断面が平行な波状又はジグザク状の二重線をなす凹凸縦溝部分とを有すると共に、前記サイプは、陸部表面の直線から深さ方向に向かい波線又はジクザグ線に変化した基準面を有し、該凹凸縦溝部分は、その溝壁面をなす凹凸面のうちの凹壁面において、凹壁面の最凹部に凸部を設け、凸壁面においては、その頂部に、凹壁面の凸部に係合する凹部を設けてなることを特徴とするものである。ここで基準面とは、サイプを介して相対抗する両壁面の平面、波状、ジグザク状の基準となる面であって、その中央に位置する面を指し、係合する面についても同様である。
本発明に係る請求項2に記載の空気入りタイヤは、上記請求項1において、直線縦溝部分から凹凸縦溝部分に移行する箇所に段差部を設けたことを特徴とするものである。この段差部を設けたことにより、直線縦溝部分から凹凸縦溝部分に移行する箇所に角度変化を緩める効果があり、陸部の倒れ込みが抑制される効果がある。
本発明に係る請求項3に記載の空気入りタイヤは、上記請求項2において、段差部が、その段差とサイプの深さ方向の軸とがなす角度が45度〜90度であることを特徴とするものである。角度が45度以下の場合には、タイヤ陸部の剛性が低下して支えることができず、90度以上の場合はタイヤ製造において釜抜けの不利が生ずる。
本発明に係る請求項4に記載の空気入りタイヤは、上記請求項1〜3において、タイヤのゴム硬度が50度〜80度の範囲にあることを特徴とするものである。それ以上にゴム硬度が高いと、タイヤ表面のサイプが波状の場合には、ゴム変形が少なくなって点接触となるため、エッジ効果が減少する。
本発明に係る請求項5に記載の空気入りタイヤは、上記請求項4において、タイヤのゴム硬度が60度以上であることを特徴とするものである。オールシーズンのタイヤについてはゴム硬度が60度以上の比較的高いゴム硬度が使用されており、そのようなタイヤについてエッジ効果が発揮される。
本発明に係る請求項6に記載の空気入りタイヤは、上記請求項1〜5において、直線縦溝部分の所定深さが1.0mm〜3.0mmであることを特徴とするものである。
上記のように構成したことにより、本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤの新品時においては、タイヤの表面は各サイプの直線縦溝部分が露出しており、そのため、タイヤ表面のゴム材の硬度が高くても、各サイプの一方の溝壁頂部が路面に対して線接触するので、エッジ効果を果たすことができる。特に、陸部のうちブロックで形成されたパターンにおいて、そのエッジ効果が強く発揮できる。
また、上記のように直線縦溝部分の所定深さを1.0mm〜3.0mmに構成したことにより、タイヤ走行によりタイヤ表面の溝壁頂部が摩耗し、タイヤ表面が路面に対して面接触に変化する時点において、凹凸縦溝部分が現出するため、凹凸縦溝部分の凹凸壁の頂部が路面に対して線接触となるので、エッジ効果を維持することができる。
さらに、凹凸縦溝部分は、その溝壁面をなす凹凸面のうちの凹壁面において、凹壁面の最凹部に凸部を設け、凸壁面においては、その頂部に、凹壁面の凸部に係合する凹部を設けてなるため、凹壁面と凸壁面とが上下にずれ動くのを各壁面に設けた凸部と凹部との嵌合により抑制されるので、陸部の倒れ込みを防止することができ、サイプによるエッジ効果を維持することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上記のように、各サイプが、陸部の表面において直線状に表れる所定深さの直線縦溝部分を設けてなるので、新品時のタイヤの走行時においてもエッジ効果が発揮できる。
本発明の実施例に係る空気入りタイヤのトレッド面の一部を示す平面図である。 図1示すトレッド面のサイプの溝内部構造を示す一部破断図である。 図2に示すサイプを形成するための金型の概略斜視図である。 図3に示す金型の正面図であり、図中(a)はそのA−A線概略断面図であり、図中(b)はそのB−B線概略断面図であり、図中(c)はそのC−C線概略断面図であり、図中(d)はそのD−D線概略断面図であり、図中(e)はそのE−E線概略端面図であり、図中(f)はそのF−F線概略端面図である。なお、理解しやすくするため、ハッチングは省略する。
以下、本発明に係る好適な実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施例に係る空気入りタイヤは、図1に示すように、タイヤトレッド面Tにおいて、タイヤの周方向(図において縦方向)に表した3本の周方向溝Aが形成され、当該周方向溝Aに対して交差するタイヤ幅方向の溝、すなわち本実施例においては左上から右下へ向かう緩やかに傾斜する形状の複数の斜め溝Bが形成され、これら周方向溝A及び斜め溝Bとにより区画形成された複数の陸部Cがタイヤ周方向に4列配列されてなるものである。そして、各陸部上には、タイヤ幅方向、すなわち、左上から右下へ向かう緩やかに傾斜する形状の細く浅い複数の溝、いわゆるサイプ10が形成されてなるものである。なお、本発明に係る空気入りタイヤは、前記のタイヤトレッド面の形態に限られるものではなく、タイヤトレッド面に陸部が形成され、該陸部上にサイプが形成されているタイヤであればよい。
各サイプ10は、図2に示すように、各陸部Cの表面に開口する直線縦溝部分11と、該直線縦溝部分11の下方に連続する凹凸縦溝部分12とから構成される。
前記直線縦溝部分11は、陸部の表面において直線状に表れる所定深さを有するものである。すなわち、直線縦溝部分11は、陸部の表面において平行な直線よりなる二重線として表れ、陸部の内部においては所定深さまでの相対抗する溝壁が平面をなしていて、その横断面が前記の二重線と同一に表れるように形成されている。
前記凹凸縦溝部分12は、その溝壁面13、14が相対抗する凹凸面をなし、その横断面が山部と谷部とを交互に配してなる波状又はジグザク状の二重線をなしている。そして、該凹凸縦溝部分は、その溝壁面をなす凹凸面のうちの凹壁面13において、その最凹部に凸部15が設けられ、凸壁面14においては、その頂部に、前記凹壁面13の凸部15に係合する凹部16が設けられた構成をなしている。
上記構成のサイプ10の構造をより明確にするために、サイプ10を形成するための金型について説明する。
図3及び図4に示す符号Kは、サイプ10を形成するための金型であり、図3の金型Kには2本のサイプ10を形成するための凸状壁21が形成されている。この凸状壁21は、サイプ10の凹凸縦溝部分12を形成する波板状部分22と、サイプ10の直線縦溝部分11を形成する平板状部分23とから構成される。そして、波板状部分22には、その凹壁面24の最凹部に凸部25が形成され、凸壁面26の頂部に凹部27が形成され、波板状部分22の表裏は凸部25と凹部27とが相対抗するように形成されている。すなわち、凹壁面24の裏面は凸壁面26となり、凹壁面24の最凹部に形成された凸部25に対して、その裏面である該凸壁面26には、その頂部に凹部27が形成されている形態となる。また、同様に、凸壁面26の頂部に形成された凹部27に対して、その裏面である凹壁面24には、その最凹部に凸部25が形成されている形態となる。さらに、図4(e)(f)において符号Pにより示す一点鎖線は、当該金型によりサイプを形成したときのサイプ内部の基準面となるものである。当該基準面は、陸部表面の直線縦溝部分11から深さ方向に向かい凹凸縦溝部分12に変化するものであり、サイプの中央に位置する面である。また、同様に、凹凸両壁面24、26において係合する凸部25と凹部27との中央にも位置する面である。この基準面は、その縦断面形状が図4(e)(f)に示すように、切断する箇所で変化するが、深さ方向には、図4(a)の直線縦溝部分11を形成する横断面形状と図4(c)(d)の凹凸縦溝部分12を形成する横断面形状は、深さ方向の形状が直線から波状に変化するに応じて変化するが、図4(c)(d)の凹凸縦溝部分12を形成する横断面形状は、凹凸両壁面24、26において係合する凸部25及び凹部27の箇所だけの相違であり、ほぼ同じ横断面形状を有している。さらにまた、図4(b)の横断面形状が示すように、図4(a)の横断面形状及び図4(c)(d)の横断面形状と相違し、この図4(b)の横断面形状に相当する箇所に平板状部分23から波板状部分22に移行する箇所において角度変化を緩めるために傾斜面からなる段差部22aを介在させている。
上記の金型Kにより、上記したサイプ10の直線縦溝部分11と凹凸縦溝部分12とが形成される。
本実施例における空気入りタイヤは、そのタイヤトレッド面Tを上記のように構成したことにより、タイヤの新品時においては、タイヤの表面は各サイプの直線縦溝部分11が現出しており、そのため、タイヤ表面のゴム材の硬度が高くても、各サイプの一方の溝壁頂部が路面に対して線接触するので、エッジ効果を果たすことができる。
また、本実施例においては、直線縦溝部分11のタイヤ内部への深さは2.0mmとして設計されている。この深さは、1.0mm〜3.0mmの範囲が好ましく、その範囲であれば、タイヤ走行によりタイヤ表面の溝壁頂部が摩耗してタイヤ表面が路面に対して面接触に変化する時点においては、凹凸縦溝部分12が現出するため、凹凸縦溝部分12の凹凸壁の頂部が路面に対して線接触となるので、エッジ効果を維持することができる。この深さが1.0mm未満であると新品時におけるエッジ効果がすぐに減少し、3.0mmを超えると新品時におけるタイヤトレッド面の剛性が低下し、エッジ効果が低下する。
さらに、本実施例におけるサイプ10の凹凸縦溝部分12は、その溝壁面13、14をなす凹凸面のうちの凹壁面13において、その基準面が突出して表されるように、凹壁面13の最凹部に凸部15を設け、凸壁面14においては、その基準面が凹んで表されるように、その頂部に、凹壁面13の凸部15に係合する凹部16を設けてなるため、各壁面13、14に設けた凸部15と凹部16との嵌合により、凹壁面13と凸壁面14とが上下にずれ動くことが抑制されるので、陸部Cの倒れ込みを防止することができ、サイプ10によるエッジ効果を維持することができる。
さらにまた、本実施例においては、凹凸縦溝部分12における凹凸(波状又はジグザク状)の振幅の中央部に直線縦溝部分11を設定している。直線縦溝部分11の設定を凹凸縦溝部分12における凹凸(波状又はジグザク状)の振幅の中央部でなく、偏った場合には、一方向にしか支えることが出来ない欠点が生ずる。
上記段差部22aについては、新品時において、直線縦溝部分から凹凸縦溝部分へ変化することに関して、当該段差部22aを設けたことにより、陸部Cの倒れこみが抑制される効果がある。直線縦溝部分から凹凸縦溝部分へ変化する段差部22aは、その段差とサイプの深さ方向の軸とがなす角度α(図4(f)に示す)は、45度〜90度の範囲であることが好適であり、45度以下の場合には、タイヤ陸部の剛性が低下して支えることができず、90度以上の場合はタイヤ製造において釜抜けの不利が生ずる。
なお、図2において、凹凸縦溝部分12における凸壁面14の頂部に設けた凹部16の深さは、係合する面の基準面である凸壁面頂部から0.5mm〜1.5mmの範囲が好適であり、また、凹凸縦溝部分12の上端から凸壁面14の頂部に設けた凹部16の上端までの前記係合面と基準面との境界部分に相当する深さは0.5mm〜2.5mmの範囲が好適である。
また、タイヤのゴム硬度(JIS K 6253による測定値)は50度〜80度の範囲にあることが好適である。それ以上にゴム硬度が高いと、タイヤ表面のサイプが波状の場合には、ゴム変形が少なくなって点接触となるため、エッジ効果が減少する。タイヤ表面のサイプが直線状の場合には、ゴム硬度に影響することなく線接触となり、エッジ効果が向上する。よって冬道での制動性能の向上が見込める。特にオールシーズンのタイヤのように60度以上のゴム硬度が比較的高いタイヤにはさらに有効である。
さらに、本実施例による空気入りタイヤの場合において、サイプ10が30%摩耗したときには、直線縦溝部分11が摩滅するにしたがってエッジ部が徐々に直線から曲線に変化することと、凸部25と凹部27とが噛み合うことにより急激なエッジ効果の変動をおさえる。直線から曲線への除変部のない急激な変化は摩耗過程での性能変化が大きく、操作性が低下すると共に乗り心地に違和感を与える。したがって、凸部25と凹部27とを形成しない場合は、性能変化が大きくなる。また、サイプ10が50%摩耗したときには、凸部25と凹部27とが噛み合うことにより、陸部Cの倒れこみを抑制する。また、摩耗が進行するに伴って剛性が上がり、これにより変形量が少なくなり、凹凸縦溝部分12に到達してタイヤ表面に波状サイプが表れ、この波状サイプが線接触となるため、本来のエッジ効果を発揮できる。
[比較試験]
次に本発明に係る空気入りタイヤについて、以下の条件の下に、下記の従来例、比較例1及び実施例1についてアイス制動性能の比較試験を行った。
タイヤを実車(国産2000ccクラスのFFセダン)に装着し、1名乗車の荷重条件にて、凍結した路面を走行させ、速度40km/hで制動力をかけてフルロックした際の制動距離を、従来例を100として指数で評価した。当該指数が大きいほど性能が良いことを示す。
[従来例の構成]
従来例とした空気入りタイヤは、直線縦溝部分のみからなるサイプを有する一般的構造の空気入りタイヤである。
[比較例1の構成]
比較例1とした空気入りタイヤは、凹凸縦溝部分のみからなる波状サイプであり、凹凸縦溝部分の溝壁面をなす凹凸面のうちの凹壁面において、凹壁面の最凹部に凸部を設け、凸壁面においては、その頂部に、凹壁面の凸部に係合する凹部を設けた空気入りタイヤである。
[実施例1の構成]
実施例1とした空気入りタイヤは、本願の請求項1に係る発明の構成、すなわち、複数のサイプを形成した陸部を複数有するトレッドパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、各サイプは、陸部の表面において直線状に表れる所定深さの直線縦溝部分と、該直線縦溝部分の下方に連続し、その溝壁面が相対抗する凹凸面をなして横断面が平行な波状又はジグザク状の二重線をなす凹凸縦溝部分とを有すると共に、前記サイプは、陸部表面の直線から深さ方向に向かい波線又はジクザグ線に変化した基準面を有し、該凹凸縦溝部分は、その溝壁面をなす凹凸面のうちの凹壁面において、凹壁面の最凹部に凸部を設け、凸壁面においては、その頂部に、凹壁面の凸部に係合する凹部を設けてなる空気入りタイヤである。
Figure 2014125102

[比較試験の結果]
直線縦溝部分(表中の「直線部深さ」)を設けない比較例1においても、新品時アイス制動及び50%摩耗時のアイス制動については、従来例と比較すると性能がよい結果となった。しかし、直線縦溝部分を設けた実施例1においては、比較例1に比べて新品時のアイス制動の性能がさらに向上した結果となった。
以上の試験結果から、空気入りタイヤにおいて、その表面の所定深さまで直線縦溝部分を設け、その下方は壁面に凹凸を有する凹凸縦溝部分を設けることにより、新品時のアイス制動の性能を高めることが判明した。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
T………タイヤトレッド面
A………周方向溝
B………斜め溝
C………陸部
P………基準面
10……サイプ
11……直線縦溝部分
12……凹凸縦溝部分
13……溝壁面(凹壁面)
14……溝壁面(凸壁面)
15……凸部
16……凹部
K………金型
21……凸状壁
22……波板状部分
22a…段差部
α………段差とサイプの深さ方向の軸とがなす角度
23……平板状部分
24……凹壁面
25……凸部
26……凹壁面
27……凹部

Claims (6)

  1. 複数のサイプを形成した陸部を複数有するトレッドパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、
    各サイプは、陸部の表面において直線状に表れる所定深さの直線縦溝部分と、
    該直線縦溝部分の下方に連続し、その溝壁面が相対抗する凹凸面をなして横断面が平行な波状又はジグザク状の二重線をなす凹凸縦溝部分とを有すると共に、
    前記サイプは、陸部表面の直線から深さ方向に向かい波線又はジクザグ線に変化した基準面を有し、
    該凹凸縦溝部分は、その溝壁面をなす凹凸面のうちの凹壁面において、凹壁面の最凹部に凸部を設け、凸壁面においては、その頂部に、凹壁面の凸部に係合する凹部を設けてなる
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 直線縦溝部分から凹凸縦溝部分に移行する箇所に段差部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 段差部は、その段差とサイプの深さ方向の軸とがなす角度が45度〜90度であることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤのゴム硬度は50度〜80度の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3に記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤのゴム硬度は60度以上であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 直線縦溝部分の所定深さが1.0mm〜3.0mmであることを特徴とする請求項1〜5に記載の空気入りタイヤ。
JP2012283225A 2012-12-26 2012-12-26 空気入りタイヤ Pending JP2014125102A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012283225A JP2014125102A (ja) 2012-12-26 2012-12-26 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012283225A JP2014125102A (ja) 2012-12-26 2012-12-26 空気入りタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014125102A true JP2014125102A (ja) 2014-07-07

Family

ID=51404950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012283225A Pending JP2014125102A (ja) 2012-12-26 2012-12-26 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014125102A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04228307A (ja) * 1990-05-10 1992-08-18 Goodyear Tire & Rubber Co:The オールシーズン型タイヤトレッド
JP2002103921A (ja) * 2000-09-27 2002-04-09 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP2007314168A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Goodyear Tire & Rubber Co:The トレッドサイプを有する空気入りタイヤ、およびサイプブレード
JP2010064699A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP2010270207A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤトレッド用ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP2012006444A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP2012511616A (ja) * 2008-12-12 2012-05-24 スティロン ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 油展ゴム組成物

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04228307A (ja) * 1990-05-10 1992-08-18 Goodyear Tire & Rubber Co:The オールシーズン型タイヤトレッド
JP2002103921A (ja) * 2000-09-27 2002-04-09 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP2007314168A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Goodyear Tire & Rubber Co:The トレッドサイプを有する空気入りタイヤ、およびサイプブレード
JP2010064699A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP2012511616A (ja) * 2008-12-12 2012-05-24 スティロン ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 油展ゴム組成物
JP2010270207A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤトレッド用ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP2012006444A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4669052B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4740301B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5270417B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5516492B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4689402B2 (ja) 空気入りタイヤ
US9656520B2 (en) Pneumatic tire
US9180739B2 (en) Pneumatic tire
JP4211944B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2008105460A (ja) 空気入りタイヤ
JP5215903B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2008189251A (ja) 空気入りタイヤ
JP2002103921A (ja) 空気入りタイヤ
JP2011148472A (ja) 空気入りタイヤ
JP2011240773A (ja) 空気入りタイヤ
JP2005193770A (ja) 空気入りタイヤ及び加硫成形モールド
JP4715343B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2008143240A (ja) 空気入りタイヤ
JP4831723B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2008273451A (ja) 空気入りタイヤ
JP2014231268A (ja) タイヤ
JP2009248819A (ja) 空気入りタイヤ
JP5104046B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2015205660A (ja) タイヤ
JP2014125102A (ja) 空気入りタイヤ
JP2013129409A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170131