JP2014124896A - 液体吸収体、廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置 - Google Patents

液体吸収体、廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】浸透性及び保持性の優れた廃インク吸収体を提供する。
【解決手段】廃インクを吸収する廃インク吸収体200であって、廃インク吸収体200において、密度が密の部分210と密の部分210よりも密度が低い疎の部分220とを有し、疎の部分220に、疎の部分220よりも密度が高い極大部230を局所的に有する。極大部は、極大部230同士が連結しないよう、ほぼ均衡して分散されている。また、極大部230の周囲に、疎の部分220が存在する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体吸収体、廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置に関する。
従来、噴射ヘッドから排出された液体が流入する廃液容器と、当該廃液容器内に設けられ、廃液容器に流入した液体を吸収する廃液吸収材と、を備えた液体噴射装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−167960号公報
しかしながら、上記装置に備えられた廃液吸収材の密度がほぼ均一であるため、廃液吸収材に対して廃液の吸収性が比較的良好な場合には、吸収した廃液を保持する保持性が低下し、一方、廃液吸収材に対して吸収した廃液の保持性が比較的良好な場合には、廃液を吸収する吸収性が低下してしまう、という課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる廃インク吸収体は、廃インクを吸収する廃インク吸収体であって、前記廃インク吸収体において、密度が密の部分と前記密の部分よりも密度が低い疎の部分とを有し、前記疎の部分に、前記疎の部分よりも局所的に密度が高い極大部を分散して有することを特徴とする。
この構成によれば、疎の部分では廃インクを容易に浸透させることができる。また、密の部分では浸透させた廃インクを保持することができる。さらに、疎の部分には、極大部が分散されている。これにより、吸収した廃インクを保持する保持力が強まり、さらに廃インクの吸収許容量を増加させることができる。従って、浸透性及び保持性の優れた廃インク吸収体を提供することができる。なお、廃インクとは、例えば、ヘッドから排出され媒体に到達しなかったインクを言う。具体的には、増粘防止等の目的でインクを噴射するフラッシングや、増粘やメニスカスの破壊、紙粉の影響などで噴射できなくなったノズルの回復や増粘防止の目的でインクをポンプ等で強制的に排出させるクリーニングによって発生するインクのことを言う。また、所謂縁なし印字でおいて、媒体から外れたインクも媒体に到達しないインクのため、廃インクに含まれる。
[適用例2]上記適用例にかかる廃インク吸収体では、1枚の前記廃インク吸収体において前記密の部分と前記疎の部分とを有することを特徴とする。
この構成によれば、1枚の廃インク吸収体において密の部分と疎の部分が一体となって形成される。これにより、例えば、密の部分を有する層と疎の部分を有する層を別々に形成し、それぞれを重ね合わせる構成に比べ、各層間の密着性を管理する必要が無くなるので、容易に取り扱うことができる。
[適用例3]上記適用例にかかる廃インク吸収体では、1枚の前記廃インク吸収体において前記密の部分から前記疎の部分に向かって徐々に密度が変化することを特徴とする。
この構成によれば、徐々に密度が変化するので、密度の変化点(境目)があるものに比べて、急に浸透性や保持性が変化しない。従って、浸透性や保持性を確実に確保することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる廃インク吸収体では、前記密の部分と前記疎の部分とが交互に積層され、積層された複数の密の部分において、積層方向に向かって徐々に密度が高くなることを特徴とする。
この構成によれば、徐々に密度が高くなるように積層された密の部分間に疎の部分が存在するので、密の部分における浸透性の低下を、隣接する疎の部分によって補助して浸透性を上げ、廃インク吸収体の全体として廃インクの浸透性を向上させるとともに、疎の部分における極大部において廃インクの保持性を向上させることができる。
[適用例5]本適用例にかかる廃インクタンクは、上記の廃インク吸収体と、前記廃インク吸収体を収容する収容部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、廃インクの浸透性と保持性を有する廃インク吸収体を収容することにより、例えば、廃インクタンクが斜めや横向きに配置された場合であっても、吸収した廃インクを保持し、漏れ等を防止することができる。
[適用例6]本適用例にかかる液滴吐出装置は、インクを噴射するヘッドと、前記ヘッドから排出された廃インクを捕獲する上記の廃インクタンクと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、廃インクを効率よく吸収するとともに、インク漏れ等の不具合の発生が無く、信頼性の高い液滴吐出装置を提供することができる。
[適用例7]本適用例にかかる液体吸収体は、液体を吸収する液体吸収体であって、前記液体吸収体において、密度が密の部分と前記密の部分よりも密度が低い疎の部分とを有し、前記疎の部分に、前記疎の部分よりも密度が高い極大部を局所的に有することを特徴とする。
この構成によれば、疎の部分では液体を容易に浸透させることができる。また、密の部分では浸透させた液体を保持することができる。さらに、疎の部分は、密度が高い極大部が含まれる。これにより、吸収した液体を保持する保持力が強まり、さらに廃インクの吸収許容量を増加させることができる。従って、浸透性及び保持性の優れた液体吸収体を提供することができる。なお、液体とは、例えば、各種インク、水、油等を含むものである。
実施形態1にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図。 実施形態1にかかる廃インクタンクの構成を示す概略図。 他の実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図。 第2実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図。 第2実施形態にかかる廃インクタンクの構成を示す概略図。 液滴吐出装置の構成を示す概略図。 実施例1にかかる廃インク吸収体の形成方法を示す工程図。 廃インク吸収体のインク浸透性及びインク保持性の評価方法を示す模式図。
以下、本発明にかかる第1及び第2実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
[第1実施形態]
まず、液体吸収体の構成について説明する。液体吸収体は、液体を吸収する液体吸収体であって、吸収体において、密度が密の部分と密の部分よりも密度が低い疎の部分とを有し、疎の部分に、疎の部分よりも密度が高い極大部を局所的に有するものである。なお、本実施形態では、液体吸収体として廃インク吸収体の構成を例に挙げて説明する。
図1は、第1実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示し、図1(a)は、廃インク吸収体の構成を示す模式図である。すなわち、直方体の廃インク吸収体200の平面201を観察した場合の模式図である。図1(a)に示すように、廃インク吸収体200において、密度が密の部分210と密の部分210よりも密度が低い疎の部分220とを有している。廃インク吸収体200は、1枚(一体)の構成において、密の部分210と疎の部分220とを有している。そして、1枚の廃インク吸収体200において密の部分210から疎の部分220に向かって徐々に密度が変化している。具体的には、密の部分210から疎の部分220に向かって徐々に密度が低くなっている。
本実施形態の廃インク吸収体200は、液体としてのインクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収し、例えば、廃インクタンクに組み込まれるものであり、廃インクタンクに組み込まれない1枚の廃インク吸収体200において、平面201において密度が疎の部分220と、密の部分210とを有している。そして、廃インクタンクに組み込まない状態において、換言すれば、廃インク吸収体200を圧縮するなどして変形させない状態において、廃インク吸収体200の厚みは一定に形成されている。
図1(b)は、疎の部分の拡大図であり、図1(c)は、廃インク吸収体の極大部を示す拡大写真である。本実施形態にかかる廃インク吸収体200の疎の部分220は、疎の部分220よりも局所的に密度が高い極大部230を有している。極大部230は、極大部230同士が連結しないよう、ほぼ均衡して分散されている。また、極大部230の周囲に、疎の部分220が存在する。疎の部分220に存在する極大部230により、さらに廃インクを保持する保持力を高めることができる。また、密度が密の部分210では、吸収した廃インクを保持することができる。
廃インク吸収体200は、セルロース繊維、溶融樹脂及び難燃剤を含む混合物から構成されている。セルロース繊維は、パルプシート等を、例えば、回転式粉砕装置等の乾式解繊機を用いて解繊したものである。そして、解繊する際、解繊されたセルロース繊維の一部のセルロース繊維同士が互いに絡み合って所望の密度の極大部230が形成される。例えば、図1(c)に示すように、解繊されたセルロース繊維が互いに絡み合い直径約1mmの極大部230が形成されている。
溶融樹脂は、セルロース繊維間の結合を図り、廃インク吸収体200に適度な強度(硬度など)を保持したり、紙粉・繊維の飛散を防止したり、廃インクを吸収した際の形状維持に寄与したりするものである。溶融樹脂は、繊維状や粉状など各種形態を採用することができる。そして、セルロース繊維と溶融樹脂とを混合した混合物を加熱することにより、溶融樹脂を溶融させセルロース繊維に融着させ固化させることができる。なお、セルロース繊維等を熱劣化させない程度の温度で融着させることが望ましい。また、溶融樹脂は、解繊物中の紙繊維と絡みやすい繊維状のものが好ましい。さらに、芯鞘構造の複合繊維が望ましい。芯鞘構造の溶融樹脂は、周囲の鞘部が低温で溶融し、繊維状の芯部が溶融樹脂自身、あるいは、セルロース繊維と接合することで強固な接合を行うことができる。
難燃剤は、廃インク吸収体200において難燃性を付与するために添加されるものである。難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の無機材料、リン系の有機材料(例えば、トリフェニルホスフェートなどの芳香族のリン酸エステル)を用いることができる。
廃インク吸収体200の形成方法としては、例えば、セルロース繊維、溶融樹脂及び難燃剤が混合された混合物を篩にかけ、篩の下方に配置されたメッシュベルト上に所定の形状となるように堆積させて堆積体を形成する。そして、形成された堆積物を加圧加熱処理する。これにより、溶融樹脂が溶解されるとともに、所望の厚みに形成される。さらに、所望の寸法に型抜きすることにより廃インク吸収体200が形成される。
次に、廃インクタンクの構成について説明する。図2は、第1実施形態にかかる廃インクタンクの構成を示し、図2(a)は断面図である。図2(a)に示すように、廃インクタンク300は、廃インクを吸収する廃インク吸収体200と、廃インク吸収体200を収容する収容部170を備えている。
廃インク吸収体200を収容する収容部170は、例えば、プラスチック材料によって直方形状に形成されたものである。収容部170は、底面部170aと側面部170bを備え、廃インク吸収体200を収容及び保持可能に形成されている。
廃インク吸収体200の構成は図1における構成と同様なので説明を省略する。本実施形態では、複数の廃インク吸収体200を重ねて設置している。なお、図2(a)では、密の部分210が底面部170a側に接するように配置されている。この場合、廃インクが排出される配管Pの排出口を疎の部分220と対向する位置に配置することが好ましい。
そして、配管Pを通って廃インクが廃インク吸収体200に向かって排出されると、廃インク吸収体200の疎の部分220に接触し、廃インクは廃インク吸収体200の内部に浸透する。そして、吸収された廃インクは密の部分210によって保持される。
次に、他の廃インクタンクの構成について説明する。図2(b)は、他の廃インクタンクの構成を示す断面図である。図2(b)に示すように、廃インクタンク300aは、廃インクを吸収する廃インク吸収体200と、廃インク吸収体200を収容する収容部170を備えている。なお、廃インク吸収体200の構成は図1(a)における構成と同様なので説明を省略する。図2(b)では、複数の廃インク吸収体200を重ねて設置している。そして、疎の部分220が底面部170a側に接するように配置されている。この場合、廃インクが排出される配管Pの排出口が疎の部分220に位置するように配管Pを疎の部分220に挿入することが好ましい。このような形態を有することにより、上記同様に、排出された廃インクを廃インク吸収体200に容易に浸透させるとともに、吸収された廃インクを保持することができる。
なお、廃インク吸収体の構成は、上記の構成に限定されない。図3は、他の実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図である。図3に示すように、廃インク吸収体200aにおいて、密度が密の部分210と密の部分210よりも密度が低い疎の部分220とを有している。廃インク吸収体200aは、1枚(一体)の構成において、密の部分210と疎の部分220とを有している。そして、平面201においての両端部側において密の部分210が形成され、中央部分において疎の部分220が形成されている。そして、廃インクタンクに組み込まない状態において、換言すれば、廃インク吸収体200を圧縮するなどして変形させない状態において、廃インク吸収体200の厚みは一定に形成されている。また、廃インク吸収体200aにおいても、1枚の廃インク吸収体200において密の部分210から疎の部分220に向かって徐々に密度が変化している。具体的には、密の部分210から疎の部分220に向かって徐々に密度が低くなっている。また、廃インク吸収体200aでも、図1に示した廃インク吸収体200と同様にして、疎の部分220は、疎の部分220よりも密度が高い極大部(図示せず)を局所的に有している。極大部は、極大部同士が連結しないよう、ほぼ均衡して分散されている。
このように形成された廃インク吸収体200aにおいても、密度が疎の部分220では、廃インクを浸透させやすくすることができ、また、密度が密の部分210では、吸収した廃インクを保持することができる。さらに、極大部の存在より、吸収した廃インクを保持する保持力を高めることができる。なお、廃インク吸収体200aの混合物及び形成方法等は廃インク吸収体200(図1参照)と同様なので説明を省略する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
まず、廃インク吸収体の構成について説明する。図4は、第2実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図である。
図4に示すように、廃インク吸収体200bにおいて、密の部分270a〜270eと疎の部分260とが交互に積層されている。本実施形態では、5つの密の部分270a〜270eと、同じく5つの疎の部分260とがそれぞれ交互に積層されている。具体的には、密の部分270aの上に疎の部分260が積層され、当該疎の部分260上に密の部分270bが積層され、密の部分270bの上に疎の部分260が積層され、当該疎の部分260上に密の部分270cが積層され、密の部分270cの上に疎の部分260が積層され、当該疎の部分260上に密の部分270dが積層され、密の部分270dの上に疎の部分260が積層され、当該疎の部分260上に密の部分270eが積層され、密の部分270eの上に疎の部分260が積層されている。なお、本実施形態では5つの密の部分270a〜270eと5つの疎の部分260とを交互に積層させたが、積層する数は特に限定されない。
そして、本実施形態の廃インク吸収体200bでは、積層された複数の密の部分270a〜270eにおいて、積層方向に向かって徐々に密度が変化するように構成されている。詳細には、上方に積層された密の部分270eから下方に積層された密の部分270aに向かって徐々に密度が高くなるように構成されている。密度は、廃インク吸収体200bに含まれるセルロース繊維、溶融樹脂または難燃剤のうち、少なくともひとつのから規定される。
疎の部分260は、疎の部分260よりも密度が高い極大部(図示せず)を局所的に有している。なお、極大部の構成は第1実施形態と同様なので説明を省略する。また、廃インク吸収体200bの形成方法等も第1実施形態と同様なので説明を省略する。
このように形成された廃インク吸収体200bにおいて、積層された密の部分270a〜270eを徐々に密度を高め、密の部分270a〜270eの間に疎の部分260を配置することにより、廃インクを効率よく浸透させることができる。また、疎の部分260における極大部によって吸収した廃インクを保持する保持性をさらに高めることができる。
次に、廃インクタンクの構成について説明する。図5は、第2実施形態にかかる廃インクタンクの構成を示す断面図である。図5に示すように、廃インクタンク300bは、廃インクを吸収する廃インク吸収体200bと、廃インク吸収体200bを収容する収容部170を備えている。
廃インク吸収体200bを収容する収容部170は、例えば、プラスチック材料によって直方形状に形成されたものである。収容部170は、底面部170aと側面部170bを備え、廃インク吸収体200bを収容及び保持可能に形成されている。
廃インク吸収体200bの構成は図4における構成と同様なので説明を省略する。本実施形態では、廃インク吸収体200bにおける密の部分270aが収容部170の底面部170aに接するように配置されている。すなわち、密の部分270a〜270eのうち、最も密度が高い部分を下方とし、密度が低い部分が上方となるように配置する。このように配置することにより、廃インクを効率よく浸透させることができる。具体的には、図5に示すように、廃インク滴Dが廃インク吸収体200bに向かって排出され、廃インク吸収体200bの表面に到達すると、廃インク滴Dは、廃インク吸収体200bの表面に現れている疎の部分260から浸透する。そして、浸透した廃インクは密の部分270eから徐々に密度が高くなる密の部分270aの部分に浸透していく。なお、密の部分270a〜270eの間には疎の部分260が介在するため、廃インクの浸透は阻害されない。そして徐々に密度が高くなる密の部分270a〜270eによって吸収した廃インクが保持される。さらに、疎の部分260の極大部によってさらに廃インクを保持する保持力が向上される。
次に、液滴吐出装置の構成について説明する。液滴吐出装置は、インクを噴射するヘッドと、ヘッドから排出された廃インクを捕獲する廃インクタンクを備えたものである。なお、本実施形態の液滴吐出装置では、上記の廃インク吸収体200(200a,200b)及び廃インクタンク300(300a,300b)を備えた構成について説明する。
図6は、液滴吐出装置の構成を示す概略図である。図6に示すように、液滴吐出装置10は、主走査方向に往復動しながら印刷用紙などの印刷媒体2上にインクドットを形成するキャリッジ20と、キャリッジ20を往復動させる駆動機構30と、印刷媒体2の紙送りを行うためのプラテンローラー40と、正常に印刷可能なようにメンテナンスを行うメンテナンス機構100などから構成されている。キャリッジ20には、インクを収容したインクカートリッジ26や、インクカートリッジ26が装着されるキャリッジケース22、キャリッジケース22の底面側(印刷媒体2に向いた側)に搭載されたインクを噴射させるヘッド24などが設けられている。このヘッド24にはインクを噴射する複数のノズルが形成されており、インクカートリッジ26内のインクをヘッド24に導いて、ノズルから印刷媒体2に正確な分量だけインクを噴射することによって、画像が印刷されるようになっている。
キャリッジ20を往復動させる駆動機構30は、主走査方向に延設されたガイドレール38と、内側に複数の歯形が形成されたタイミングベルト32と、タイミングベルト32の歯形と噛み合う駆動プーリー34と、駆動プーリー34を駆動するためのステップモーター36などから構成されている。タイミングベルト32の一部はキャリッジケース22に固定されており、タイミングベルト32を駆動することによって、ガイドレール38に沿ってキャリッジケース22を移動させることができる。また、タイミングベルト32と駆動プーリー34とは歯形によって互いに噛み合っているので、ステップモーター36で駆動プーリー34を駆動すると、駆動量に応じて精度良くキャリッジケース22を移動させることが可能となっている。
印刷媒体2の紙送りを行うプラテンローラー40は、図示しない駆動モーターやギア機構によって駆動されて、印刷媒体2を副走査方向に所定量ずつ紙送りすることが可能である。
また、メンテナンス機構100は、印刷領域外のホームポジションと呼ばれる領域に設けられており、ヘッド24の底面側で噴射ノズルが形成されている面(ノズル面)を払拭するワイパーブレード110や、ヘッド24のノズル面に押しつけられてヘッド24をキャップするキャップユニット120、ヘッド24をキャップユニット120でキャップした状態で駆動することでインクを廃インクとして排出する吸引ポンプ150を備えている。吸引ポンプ150でインクをヘッド24から強制的に排出することで、増粘やメニスカスの破壊、紙粉の影響などで噴射できなくなったノズルの回復をしたり、ノズル内のインクの増粘を防止する。更に吸引ポンプ150の下方には、吸引ポンプ150から排出された廃インクを捕獲する廃インクタンク300(300a,300b)を備えている。廃インクタンク300を備えることで液滴吐出装置10の外形は大きくなる。廃インク吸収体200のインク浸透性や保持性が向上することで、同じインク量を保持できる廃インク吸収体200の体積は小さくできる。これにより廃インクタンク300や液滴吐出装置10の大きさも小さくなる。なお、廃インクタンク300(300a,300b)は、図2及び図5において説明した構成と同様なので説明を省略する。また、排出された廃インクには、増粘防止等の目的でインクを噴射するフラッシングによるインクや、所謂縁なし印字でおいて、媒体から外れたインクなど、媒体に到達しないインクも含まれる。そのため、必ずしも吸引ポンプ150で排出されたインクだけではない。廃インクとは、ヘッド24から排出され媒体に到達しなかったインクを言う。
以上、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)廃インク吸収体200,200aにおいて、疎の部分220では、廃インクを浸透させやすくすることができ、また、密の部分210では、吸収した廃インクを保持することができる。さらに、疎の部分220に存在する極大部230により、さらに廃インクを保持する保持力を高めることができる。
(2)廃インク吸収体200bにおいて、密の部分270a〜270eと疎の部分260とを交互に積層し、積層された密の部分270a〜270eを徐々に密度を高め、密の部分270a〜270eの間に疎の部分260を配置することにより、廃インクを効率よく浸透させることができる。また、疎の部分260における極大部によって吸収した廃インクを保持する保持性をさらに高めることができる。
(3)上記廃インク吸収体200,200a,200bを備えた廃インクタンク300,300a,300bでは、廃インクタンク300,300a,300bが斜めや横向きに配置された場合であっても、吸収した廃インクを保持し、漏れ等を防止することができる。
(4)上記廃インクタンク300,300a,300bを備えた液滴吐出装置10では、ヘッド24から排出された廃インクを効率よく吸収するとともに、インク漏れ等の不具合の発生を防止し、信頼性を確保することができる。
[実施例]
次に、本発明にかかる具体的な実施例について説明する。
1.混合物
(1)セルロース繊維
裁断機を用いて数cmに裁断されたパルプシートをターボミル(ターボ工業株式会社製)で綿状に解繊した。
(2)溶融樹脂
芯鞘構造を有し、鞘が100℃以上で溶融するポリエチレンであり、芯がポリエステルから成る1.7dtexの溶融繊維(テトロン、帝人株式会社製)。
(3)難燃剤
水酸化アルミニウムB53(日本軽金属株式会社製)。
2.廃インク吸収体の形成
(実施例1:廃インク吸収体Aの形成)
図7は、実施例1にかかる廃インク吸収体の形成方法を示す工程図である。まず、図7(a)に示すように、セルロース繊維100重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物を5mm目明きの篩に通してメッシュベルトMB上に堆積して堆積物A’を形成した。この際、メッシュベルトMB面に対して厚さが異なるように堆積させた。本実施例では、一方端部の厚みが他方端部の厚みよりも厚くなるように堆積物A’を形成した。そして、堆積物A’を加圧加熱処理した。この際、図7(b),(c)に示すように、200℃加熱された平板Hを堆積物A’に押し当て所定の厚みまで圧縮した。本実施例では、堆積物A’において最も厚い部分が1/8に圧縮し、最も薄い部分が1/5に圧縮して所定の厚みが形成されるように、堆積物A’を形成(図7(a))した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体Aを形成した。当該廃インク吸収体Aの密度を観測したところ、平面Aaの方向において、堆積物A’において最も厚い部分に対応する部分には密の部(0.21g/cm3)分が形成され、最も薄い部分に対応する部分には疎の部分(0.13g/cm3)が形成されていた。また、廃インク吸収体Aでは、堆積物A’において最も厚い部分から最も薄い部分に向かって密度が密から疎に変化していた。また、疎の部分には疎の部分よりも密度が高い極大部が形成されていた。
(実施例2:廃インク吸収体Bの形成)
a:混合物C1の形成
セルロース繊維100重量部、溶融繊維25重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C1’を3mm目明きの篩に通して、当該篩を通った混合物C1を形成した。
b:混合物C2の形成
セルロース繊維100重量部、溶融繊維23重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C2’を3mm目明きの篩に通して、当該篩を通った混合物C2を形成した。
c:混合物C3の形成
セルロース繊維100重量部、溶融繊維21重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C3’を3mm目明きの篩に通して、当該篩を通った混合物C3を形成した。
d:混合物C4の形成
セルロース繊維100重量部、溶融繊維19重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C4’を3mm目明きの篩に通して、当該篩を通った混合物C4を形成した。
e:混合物C5の形成
セルロース繊維100重量部、溶融繊維17重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C5’を3mm目明きの篩に通して、当該篩を通った混合物C5を形成した。
f:混合物C6の形成
セルロース繊維100重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C6’を3mm目明きの篩に通して、当該篩を通った混合物C6を形成した。
g:混合物C7の形成
なお各混合物の中で混合物C1の密度が最も大きく0.17g/cm3であり、混合物C6の密度が最も小さく0.15g/cm3である。密度は混合物C1から混合物C6にいくに従い徐々に小さくなっている。
セルロース繊維100重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C7’を5mm目明きの篩に通して、当該篩を通った混合物C7(密度0.15g/cm3)を形成した。
そして、まず、混合物C1をメッシュベルトMB上に堆積させた。次いで、堆積した混合物C1上に混合物C7を堆積させた。次いで、堆積した混合物C7上に混合物C2を堆積させた。次いで、堆積した混合物C2上に混合物C7を堆積させた。次いで、堆積した混合物C7上に混合物C3を堆積させた。次いで、堆積した混合物C3上に混合物C7を堆積させた。次いで、堆積した混合物C7上に混合物C4を堆積させた。次いで、堆積した混合物C4上に混合物C7を堆積させた。次いで、堆積した混合物C7上に混合物C5を堆積させた。次いで、堆積した混合物C5上に混合物C7を堆積させた。次いで、堆積した混合物C7上に混合物C6を堆積させた。次いで、堆積した混合物C6上に混合物C7を堆積させた。そして、当該堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体Bを形成した。廃インク吸収体Bでは、密の部分と疎の部分が交互に積層されていた。また、密の部分では、上層から下層に向けて密度が徐々に高くなっていた。また、疎の部分には極大部が形成されていたが、密の部分には極大部は形成されていなかった。これは、混合物の形成時における篩の目明きサイズが異なり、混合物C1〜C6に対応する篩の目明き寸法よりも混合物C7に対応する篩の目明き寸法が小さい(細かい)からである。
(比較例1:廃インク吸収体R1の形成)
セルロース繊維100重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物を3mm目明きの篩に通してメッシュベルト上に堆積して堆積物を形成した。この際、メッシュベルトMB面に対して厚さが異なるように堆積させた。本実施例では、第1実施形態に示した形成方法と同様にして、一方端部の厚みが他方端部の厚みよりも厚くなるように堆積物を形成した。そして、堆積物を加圧加熱処理した。この際、200℃加熱された平板Hを堆積物に押し当て所定の厚みまで圧縮した。本実施例では、堆積物において最も厚い部分が1/8に圧縮し、最も薄い部分が1/5に圧縮して所定の厚みが形成されるように、堆積物を形成した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体R1を形成した。当該廃インク吸収体R1の密度を観測したところ、堆積物において最も厚い部分に対応する部分には密の部分(0.21g/cm3)が形成され、最も薄い部分に対応する部分には疎の部分(0.13g/cm3)が形成されていた。また、廃インク吸収体R1では、堆積物において最も厚い部分から最も薄い部分に向かって密度が密から疎に変化していた。但し、疎の部分には極大部が形成されていなかった。これは、篩の目明き寸法が実施例1に使用した篩の目明き寸法よりも小さい(細かい)ためである。
(比較例2:廃インク吸収体R2の形成)
まず、混合物C1をメッシュベルトMB上に堆積させた。次いで、堆積した混合物C1上に混合物C2を堆積させた。次いで、堆積した混合物C2上に混合物C3を堆積させた。次いで、堆積した混合物C3上に混合物C4を堆積させた。次いで、堆積した混合物C4上に混合物C5を堆積させた。次いで、堆積した混合物C5上に混合物C6を堆積させた。そして、当該堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体R2を形成した。当該廃インク吸収体R2では、密の部分の密度勾配が確認された。なお、密度の値は実施例2の混合物C1〜C6と同じである。
3.評価
次いで、上記の実施例1、実施例2及び比較例1、比較例2において、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性の評価を行う。各評価方法は、下記の通りである。
(a)インク浸透性及びインク保持性の評価方法について
図8は、廃インク吸収体のインク浸透性及び保持性の評価方法を示す模式図である。図8(a)に示すように、150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)のインク吸収体Fを平坦面に載置し、まず、第1ポイントP1からインク80mlをゆっくりと注入する。なお、実施例1では、廃インク吸収体Aにおける一方端部の疎の部分からインクを注入する。また、実施例2では、廃インク吸収体Bにおける最上層の混合物C7に対応する疎の部分からインクを注入する。そして、吸収体Fに染み込まない場合は5分放置し、その後注入を続ける。なお、5分放置しても染み込まない場合は、インクが浸透しないとみなし、インク浸透性の判定はNGとなる。一方、全て注入することができた場合には、インク浸透性の判断はOKとなる。
また、全てインクを注入することができたら、5分間放置し、図8(b)に示すように、第2ポイントP2からストラップS等を用いてインクを注入した第1ポイントP1が下方となるように吊るす。このように吊るされた状態では、浸透したインクがインク吸収体Fの一端部に集まり、保持されにくくなる。そして、インク吸収体Fからインクが垂れた場合には、インクを保持することができないとみなし、インク保持性の判断はNGとなる。一方、インクが垂れない場合には、インク保持性の判断はOKとなる。
次いで、別のインク吸収体Fを用意し、上記同様に平坦面に載置し、第1ポイントP1からインク85mlをゆっくりと注入する。インクの注入部分、評価内容及び評価方法は、上記同様である。その後、インク保持性の評価も上記同様に行う。この評価により、液滴吐出装置や廃インクタンクが斜めになったとしてもインクが漏れ出すことがないことがわかる。
(b)インク堆積性の評価方法について
150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)のインク吸収体Fを平坦面に載置し、40℃20%RHの環境下において、載置された吸収体Fの上面の中央部にインクを1時間に1回0.4gずつ滴下する。そして、240時間後、インク吸収体Fの表面に固形分の堆積物の厚みが1mm未満であれば、インク堆積性の判断はOKとなる。一方、堆積物の厚みが1mm以上であれば、インク堆積性の判断はNGとなる。
上記の実施例及び比較例において、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性を評価した。評価結果は、表1の通りである。
表1に示すように、本発明にかかる廃インク実施例1及び実施例2(廃インク吸収体A,B)によれば、インク注入量80ml及び85mlに対して、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性の全ての評価に対して優れていた。一方、比較例1及び比較例2(廃インク吸収体R1,R2)では、インク注入量80mlに対して、インク浸透性、インク保持性はOKであったが、インク注入量85mlに対して、インク浸透性、インク保持性はNGであった。また、インク堆積性はいずれもNGであり、満足のいく結果が得られなかった。すなわち、実施例1及び実施例2(廃インク吸収体A,B)は比較例1及び比較例2(廃インク吸収体R1,R2)よりもインク保持力に優れ、インクを吸収する許容量が増加する。これは、実施例1及び実施例2(廃インク吸収体A,B)における疎の部分に形成される極大部により、インクの保持性がより向上したと考えられる。なお、インク注入量80mlを浸透、保持できれば十分に高い能力を有しているが、実施例1及び実施例2ではインク注入量85mlでも満足な結果であり、さらに優秀な能力を有している。
本願の特徴点である疎の部分と極大部と密の部分は、極大部が疎の部分より密度が高いため濃く見えるので外観として目で見てわかる場合もあるが、わからない場合がある。その場合の検証方法としては、インクを垂らしてみて、広がる途中で局所的にインクを吸収して色が濃く見える部分があれば極大部があると言える。なお、廃インク吸収体全体が均一の密度の場合、インクを垂らすと、徐々にインクは浸透していくので、垂らした部分の色が濃く、離れるに従い徐々に薄くなっていき、局所的にインクを吸収して色が濃くなることはない。また、疎の部分と密の部分では、インクの浸透の速さが異なる。なお、廃インク吸収体全体が均一の密度の場合、インクの浸透の速さは、インクを落とす場所によって変わることはない。
上記実施例は、液滴吐出装置10に用いる廃インクタンク300(300,300b)および廃インク吸収体200(200a,200b)として採用されている。ここで、インクとは一般的な水性インク、油性インク、顔料インク、染料インク、溶剤系インク、レジン系インク、昇華転写インク、ジェルインク、ホットメルトインク、紫外線硬化インク等の各種液体組成物を包含するものとする。さらに、インクとは、ヘッド24が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、液晶、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたもの、エッチング液、潤滑油などを含む。
また、液滴吐出装置としては、インクジェットプリンターの他に、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含むインクを噴射する装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となるインクを噴射する装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成する装置、紫外線硬化液を噴射し光や熱で硬化させる装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の液滴吐出装置に本発明を適用することができる。
なお、液滴吐出装置として吐出しないような液体を吸収してもよい。例えば、水や油、汚水、尿など一般的に液体と言えるものである。
上記実施例において、廃インク吸収体200,200a,200bの表面の毛羽立ちを防止するなどのために、表面に薄い不織布を張り付けてもよい。貼り付ける不織布は廃インク吸収体200,200a,200bに比べて薄いため、インクの浸透性や保持性には影響は少ない。
上記実施例において、廃インク吸収体200を直方体としたが、これに限らない。直方体の一部に切り欠きや凹みがあってもよいし、直方体でなく円弧部や傾斜部を有していてもよい。
上記実施例の図において、疎の部分と密の部分の割合をほぼ同じとなるように描いた。これはインクに応じて変更してもよい。例えば粘度が大きくて浸透しにくいインクであれば疎の部分の厚みを密の部分の厚みより大きくして、浸透しやすくするのが好ましい。逆に粘度が小さくて浸透しやすいなら疎の部分の厚みを密の部分の厚みより小さくするのが好ましい。また、インクに応じて極大部の割合を変更してもよい。
なお、各実施例、比較例において密度を記載したが一例である。例えば粘度が大きくて浸透しにくいインクであれば極大部230の割合を減らし、疎の部分を多くして、浸透しやすくするのが好ましい。逆に粘度が小さくて浸透しやすいなら極大部230の割合を増やし、疎の部分を少なくするのが好ましい。
なお、各実施例、比較例において密度を記載したが一例である。
上記実施例において、パルプシートとは、針葉樹や広葉樹などの木材パルプ、麻・綿・ケナフなどの非木材植物繊維、古紙などを含む。
上記実施例において、セルロース繊維主体とするものとしたが、インクを吸収し、密度差をつけられる材料であれば、セルロース繊維に限られない。ポリウレタンやポリエチレンテレフタラート(PET)などのプラスチックを原料とする繊維や、羊毛などの他の繊維でもよい。
廃インク吸収体を成形する方法は上記実施例に記載の方法に限られない。本願の特徴が出せれば、湿式など他の製法でもよい。
10…液滴吐出装置、24…ヘッド、100…メンテナンス機構、170…収容部、200,200a,200b…液体吸収体としての廃インク吸収体、210,270a〜270e…密の部分、220,260…疎の部分、300,300a,300b…廃インクタンク。

Claims (7)

  1. 廃インクを吸収する廃インク吸収体であって、
    前記廃インク吸収体において、密度が密の部分と前記密の部分よりも密度が低い疎の部分とを有し、
    前記疎の部分に、前記疎の部分よりも局所的に密度が高い極大部を分散して有することを特徴とする廃インク吸収体。
  2. 請求項1に記載の廃インク吸収体において、
    1枚の前記廃インク吸収体において前記密の部分と前記疎の部分とを有することを特徴とする廃インク吸収体。
  3. 請求項2に記載の廃インク吸収体において、
    1枚の前記廃インク吸収体において前記密の部分から前記疎の部分に向かって徐々に密度が変化することを特徴とする廃インク吸収体。
  4. 請求項1に記載の廃インク吸収体において、
    前記密の部分と前記疎の部分とが交互に積層され、積層された複数の密の部分において、積層方向に向かって徐々に密度が高くなることを特徴とする廃インク吸収体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の廃インク吸収体と、
    前記廃インク吸収体を収容する収容部と、を備えたことを特徴とする廃インクタンク。
  6. インクを噴射するヘッドと、
    前記ヘッドから排出された廃インクを捕獲する請求項5に記載の廃インクタンクと、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  7. 液体を吸収する液体吸収体であって、
    前記液体吸収体において、密度が密の部分と前記密の部分よりも密度が低い疎の部分とを有し、
    前記疎の部分に、前記疎の部分よりも局所的に密度が高い極大部を分散して有することを特徴とする液体吸収体。
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