JP6036419B2 - 廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置 - Google Patents

廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置に関する。
従来、排出されるインクを回収する廃インクタンクとして、タンク本体内部に複数のインク吸収材を重ね合わせて配置した構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−86551号公報
しかしながら、上記廃インクタンクに重ね合わせて配置した各廃液吸収材の密度はほぼ均一であるため、廃液吸収材に対して廃液の浸透性が比較的良好な場合には、吸収した廃液を保持する保持性が低下し、一方、廃液吸収材に対して吸収した廃液の保持性が比較的良好な場合には、廃液を吸収する浸透性が低下してしまう、という課題があった。また、従来において、各種インクの中でも、特に顔料粒子が分散した顔料インクを速やかに吸収するため、インク吸収体の密度を低く設定する場合があるが、この場合、顔料インクの浸透性は向上するものの、保持性を確保することが困難であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる廃インク吸収体は、インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収する廃インク吸収体であって、密度が同一であり、かつ、難燃剤の比率が異なる層が積層されたことを特徴とする。
この構成によれば、吸収体の密度を低い値で同一とすることが可能となり、廃インクの浸透性を確保することができる。さらには、吸収体の密度を低い値で同一としたなかで難燃剤の含有比率が異なる層を積層することにより、吸収した廃インクの保持性を向上させることができる。具体的には、積層体を構成する各層に含まれる難燃剤の比率が、各層によって異なる。難燃剤は親水性が高いので、難燃剤の比率が高い層では、相対的に難燃剤の比率が低い層に比べて廃インクの保持性を高めることができる。特に、顔料粒子が分散した顔料インクに対しては、難燃剤の比率が高いと顔料インクの分散性が崩れ、インクが凝集しやすくなるため、よりインクの保持性を向上させることができる。一方、相対的に難燃剤の比率が低い層では、廃インクの浸透性を高めることができる。従って、難燃剤が均一比率の吸収体に比べ、インクの浸透性及びインクの保持性の両方の性質を高めることができる。なお、廃インクとは、例えば、ヘッドから排出され媒体に到達しなかったインクを言う。具体的には、増粘防止等の目的でインクを噴射するフラッシングや、増粘やメニスカスの破壊、紙粉の影響などで噴射できなくなったノズルの回復や増粘防止の目的でインクをポンプ等で強制的に排出させるクリーニングによって発生するインクのことを言う。また、所謂縁なし印字において、媒体から外れたインクも媒体に到達しないインクのため、廃インクに含まれる。
[適用例2]上記適用例にかかる廃インク吸収体の前記層は、前記難燃剤の比率が低い層と前記難燃剤の比率が高い層とを有し、前記難燃剤の比率が低い層は、前記難燃剤の比率が高い層に対して、繊維の比率が高いことを特徴とする。
この構成によれば、難燃剤の比率と繊維の比率とを調整することにより容易に密度を同一にすることができる。これにより、インク浸透性とインク保持性を有する廃インク吸収体を形成することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる廃インク吸収体の前記繊維は、前記廃インク吸収体の主体となる繊維であることを特徴とする。
この構成によれば、難燃剤の比率に対応して容易に繊維の比率の調整を行うことができる。
[適用例4]上記適用例にかかる廃インク吸収体の前記繊維は、溶融繊維であることを特徴とする。
この構成によれば、難燃剤の比率に対応して容易に溶融繊維の比率の調整を行うことができる。
[適用例5]上記適用例にかかる廃インク吸収体では、前記廃インク吸収体の側断面視において、各前記層が平行に積層されていることを特徴とする。
この構成によれば、各層を容易に積層形成することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる廃インク吸収体では、前記廃インク吸収体の側断面視において、各前記層が斜めに積層されていることを特徴とする。
この構成によれば、難燃剤の比率が低い層から廃インクを浸透させやすくし、さらに、廃インクを難燃剤の比率が高い層に浸透しやすくすることができる。
[適用例7]本適用例にかかる廃インクタンクは、上記の廃インク吸収体と、前記廃インク吸収体を収容する収容部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、廃インクの浸透性と保持性とを備えた廃インク吸収体を収容することにより、例えば、廃インクタンクが斜めや横向きに配置された場合であっても、吸収した廃インクを保持し、漏れ等を防止でき、信頼性の高い廃インクタンクを提供することができる。
[適用例8]本適用例にかかる液滴吐出装置は、インクを噴射するヘッドと、前記ヘッドから排出された廃インクを捕獲する上記の廃インクタンクと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ヘッドから排出された廃インクは、廃インクタンクに収容された廃インク吸収体によって捕獲される。当該インク吸収体は、廃インクの浸透性及び保持性に優れたものである。従って、廃インクを効率よく吸収するので廃インクタンクとして小型化できるとともに、液滴吐出装置としても小型化できる。また、インク漏れ等の不具合の発生が無く、信頼性の高い液滴吐出装置を提供することができる。
第1実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図。 第1実施形態にかかる廃インク吸収体を備えた廃インクタンクの構成を示す断面図。 第2実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図。 第2実施形態にかかる廃インク吸収体を備えた廃インクタンクの構成を示す断面図。 液滴吐出装置の構成を示す概略図。 廃インク吸収体のインク浸透性及び保持性の評価方法を示す模式図。
以下、本発明の第1及び第2実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。
まず、廃インク吸収体の構成について説明する。図1は、本実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図である。廃インク吸収体200は、インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収するものであって、密度が同一であり、かつ、難燃剤の比率が異なる層が積層されている。本実施形態では、図1に示すように、廃インク吸収体200は、難燃剤の比率が低い層(第1層)210と難燃剤の比率が高い層(第2層)220とを有し、第1層210と第2層220とが交互に積層されている。本実施形態では、廃インク吸収体200の側断面視において、第1層210と第2層220とが平行に積層されている。なお、第1層210と第2層220との積層数は特に限定されない。さらに、難燃剤の比率が低い層(第1層)210は、難燃剤の比率が高い層(第2層)220に対して、繊維の比率が高くなっている。繊維とは第1層210及び第2層220のそれぞれに含まれるセルロース繊維または溶融繊維の一方、または両方を含む概念である。これにより、第2層220では、第1層210に比べて難燃剤の含有比率が高いため、より親水性が高くなるため、吸収した廃インクを保持する保持性に優れる。また、第1層210では、廃インクの浸透性を高めることができる。このように、廃インク吸収体200では、廃インクの浸透性と保持性の両方の特性を高めることができる。
第1層210の密度と第2層220の密度は同一である。第1層210及び第2層220は、セルロース繊維、溶融繊維及び難燃剤を含む混合物であり、第1層210の密度及び第2層220の密度は、第1層210及び第2層220のそれぞれに含まれる全ての材料から規定される。なお、密度は各層の平均密度であり、各材料の投入誤差などを含むため、±10%程度のばらつきを有する。
セルロース繊維は、パルプシート等を、例えば、回転式粉砕装置等の乾式解繊機を用いて解繊したものである。溶融繊維は、セルロース繊維間の結合を図り、廃インク吸収体200に適度な強度(硬度など)を保持したり、紙粉・繊維の飛散を防止したり、廃インクを吸収した際の形状維持に寄与したりするものである。溶融繊維は、繊維状や粉状など各種形態を採用することができる。そして、セルロース繊維と溶融繊維とを混合した混合物を加熱することにより、溶融繊維を溶融させセルロース繊維に融着させ固化させることができる。なお、セルロース繊維等を熱劣化させない程度の温度で融着させることが望ましい。また、溶融繊維は、解繊物中の紙繊維と絡みやすい繊維状のものが好ましい。さらに、芯鞘構造の複合繊維が望ましい。芯鞘構造の溶融繊維は、周囲の鞘部が低温で溶融し、繊維状の芯部が溶融繊維自身、あるいは、セルロース繊維と接合することで強固な接合を行うことができる。
難燃剤は、廃インク吸収体200において難燃性を付与するために添加されるものである。難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ハンタイト、ハイドロマグネサイト、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸亜鉛、二水和石膏、アルミン酸カルシウム、ドーソナイト及びカオリンクレー等の水和金属塩化合物や、例えば、ポリリン酸アンモニウム(APP)、リン酸グアニジン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン、リン酸グアニル尿素等のアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物を用いることができる。
廃インク吸収体200の形成方法としては、例えば、セルロース繊維、溶融繊維及び難燃剤が混合された第1層210となる混合物と第2層220となる混合物とを篩にかけ、篩の下方に配置されたメッシュベルトに交互に堆積させて堆積体を形成する。そして、形成された堆積物を加圧加熱処理する。これにより、溶融繊維が溶解されるとともに、所望の厚みに形成される。さらに、所望の寸法に型抜きされ、難燃剤の含有比率が低い第1層210と難燃剤の含有比率が高い第2層220とが平行に積層された廃インク吸収体200が形成される。
次に、廃インクタンクの構成について説明する。図2は、本実施形態にかかる廃インクタンクの構成を示す断面図である。図2に示すように、廃インクタンク300は、廃インクを吸収する廃インク吸収体200と、廃インク吸収体200を収容する収容部170を備えている。
廃インク吸収体200は、側断面視において、難燃剤の比率が低い第1層210と、第1層210に比べ難燃剤の比率が高い第2層220と、を有し、第1層210と第2層220とが平行して交互に積層されたものである。
廃インク吸収体200を収容する収容部170は、例えば、プラスチック材料によって直方形状に形成されたものである。収容部170は、底面部170aと側面部170bを備え、廃インク吸収体200を収容及び保持可能に形成されている。
図2に示すように、本実施形態では、廃インク吸収体200における第1層210と第2層220とが共に現れる面が収容部170の底面部170aに接するように配置されている。従って、廃インク吸収体200における第1層210と第2層220とが共に現れる面が表面に現れている。このように配置することにより、廃インクを効率よく浸透させるとともに吸収した廃インクを保持することができる。具体的には、図2に示すように、廃インク滴D(特に顔料インク)が廃インク吸収体200に向かって排出され、廃インク吸収体200の表面(第1層210)に到達する。そして、廃インク滴Dは、廃インク吸収体200の表面に現れている第1層210と第2層220に接触すると、主に第1層210から浸透する。第1層210は、相対的に難燃剤の含有比率が低いため廃インクは容易に浸透していく。そして、浸透した廃インクは第2層220に浸透していく。第2層220は、相対的に難燃剤の含有比率が高いため吸収した廃インクを保持する保持性を高めることができる。また、本実施形態では、第1層210と第2層220とをそれぞれ5層ずつ交互に積層しているため、廃インクの吸収許容量を高めることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
まず、廃インク吸収体の構成について説明する。図3は、本実施形態にかかる廃インク吸収体の構成を示す模式図である。廃インク吸収体200aは、インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収するものであって、密度が同一であり、かつ、難燃剤の比率が異なる層が積層されている。本実施形態では、図3(a)に示すように、廃インク吸収体200aは、難燃剤の比率が低い層(第1層)210と難燃剤の比率が高い層(第2層)220とを有し、第1層210と第2層220とが交互に積層されている。そして、本実施形態では、廃インク吸収体200aの側断面視において、第1層210と第2層220とが斜めに積層されている。
この斜めの積層は、斜め積層の見えている面に直交する方向(図3(a)の矢印方向)に延びている。また、斜め積層の斜めとは、斜め積層の見えている面に直交する面に対して斜めである。このように一面に第1層210と第2層220とを斜めに複数積層することにより、一面と直交する廃インク吸収体200aの各表面において第1層210と第2層220とが交互に繰り返し出現させることができる。一面と直交する面においては、この面と直交する各面に対して斜めの積層ではなく、平行又は直交する層となる。つまり、廃インク吸収体200aは、互いに直交する三面において、斜めに積層する一面と平行に積層する二面を有する。これにより、いずれの面においても第1層210と第2層220が交互に現れ、いずれの表面からでも廃インクの吸収を容易に行うことが可能となる。また、第2層220では、第1層210に比べて難燃剤の含有比率が高いため、より親水性が高くなるため、吸収した廃インクを保持する保持性に優れる。また、第1層210では、廃インクの浸透性を高めることができる。このように、廃インク吸収体200aでは、廃インクの浸透性と保持性の両方の特性を高めることができる。
また、難燃剤の比率が低い層(第1層)210は、難燃剤の比率が高い層(第2層)220に対して、繊維の比率が高くなっている。繊維とは第1層210及び第2層220のそれぞれに含まれるセルロース繊維または溶融繊維の一方、または両方を含む概念である。
ここで、廃インク滴を受ける廃インク吸収体200aの表面は鉛直方向に第1層210と第2層220との積層が複数存在するように構成することが好ましい。このように構成すれば、第1層210から吸収された廃インクは、第1層210に沿って浸透するとともに、重力によってその下にある第2層220やそのまた下の第1層210へ浸透していき、浸透性と保持性との効率をさらに高めることができる。また、斜めに積層することで、同じ吸収体の厚みであれば、水平に層を形成するより多くの層を形成することができる。
なお、第1層210と第2層220との積層の幅寸法や積層数等は、適宜設定することができる。例えば、廃インクを受ける廃インク吸収体200aの表面において、排出される廃インク滴の幅よりも狭い積層幅となるように、疎の部分220と密の部分210とを積層することが好ましい。このように構成すれば、廃インク滴は、第1層210と第2層220の両部分に接触するため、第1層210から確実に廃インクを吸収させることができる。
廃インク吸収体200aは、セルロース繊維、溶融繊維及び難燃剤を含む混合物であり、第1層210の密度と第2層220の密度は同一である。なお、第1層210及び第2層220の各層の密度は、セルロース繊維、溶融繊維、または難燃剤のうち、少なくともひとつのから規定される。なお、セルロース繊維、溶融繊維及び難燃剤については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
廃インク吸収体200aの形成方法としては、例えば、セルロース繊維、溶融繊維及び難燃剤が混合された混合物を篩にかけ、篩の下方に配置されたメッシュベルトに堆積させて堆積体を形成する。この際、メッシュベルトを所定の速度で移動させ難燃剤の比率が高い層と低い層が形成されるように堆積させる。そして、形成された堆積物を加圧加熱処理する。これにより、溶融繊維が溶解されるとともに、所望の厚みに形成される。さらに、所望の寸法に型抜きすることにより廃インク吸収体200aが形成される。
図3(b)は、複数の廃インク吸収体を重ね合わせた構成を示している。図3(b)に示すように、複数の廃インク吸収体200aが重ね合わされている。本実施形態では、6枚の廃インク吸収体200aが重ね合わされた形態を示している。また、廃インク吸収体200aを構成する面のうち最も広い面同士を接触させている。これにより、廃インクの浸透性を確保するとともに、廃インクの吸収許容量を増加させることができる。なお、各廃インク吸収体200aの構成は、図3(a)における構成と同様なので説明を省略する。
次に、廃インクタンクの構成について説明する。図4は、本実施形態にかかる廃インクタンクの構成を示す断面図である。図4に示すように、廃インクタンク300aは、廃インクを吸収する廃インク吸収体200aと、廃インク吸収体200aを収容する収容部170を備えている。
廃インク吸収体200aは、側断面視において、難燃剤の比率が低い第1層210と、第1層210に比べ難燃剤の比率が高い第2層220と、を有し、第1層210と第2層220とが交互に斜めに積層されたものである。このように第1層210と第2層220とを斜めに複数積層することにより、廃インク吸収体200aの表面において第1層210と第2層220とが出現される。従って、何れの表面からも廃インクを吸収可能となり、廃インク吸収体200aの配置方向等を特に規定する必要が無く、組み立て工数を軽減することができる。
廃インク吸収体200aを収容する収容部170は、例えば、プラスチック材料によって直方形状に形成されたものである。収容部170は、底面部170aと側面部170bを備え、廃インク吸収体200aを収容及び保持可能に形成されている。
そして、図4に示すように、廃インク滴D(特に顔料インク)が廃インク吸収体200aに向かって排出され、廃インク吸収体200aの表面に到達すると、廃インク滴Dは、廃インク吸収体200aの表面に現れている第1層210及び第2層220の両方の部分に接触する。そして、廃インクは第1層210の方から効率よく廃インクが吸収される。そして、吸収された廃インクは交互に積層された第2層220によって保持される。
なお、上記の廃インクタンク300aでは、廃インク吸収体200aを1枚用いた構成としたが、この構成に限定されない。例えば、複数枚の廃インク吸収体200aを重ね合わせた構成であってもよい。この場合、さらに廃インクの吸収許容量を増加させることができる。また、上記の廃インクタンク300aでは、最も広い面を水平方向に配置(横置き)させたが、これに限定されず、最も広い面を鉛直方向に配置(縦置き)してもよい。このようにしても、廃インクを浸透させるとともに保持することができる。
次に、液滴吐出装置の構成について説明する。液滴吐出装置は、インクを噴射するヘッドと、ヘッドから排出された廃インクを捕獲する廃インクタンクを備えたものである。なお、本実施形態の液滴吐出装置では、上記の廃インク吸収体200(200a)及び廃インクタンク300(300a)を備えた構成について説明する。
図5は、液滴吐出装置の構成を示す概略図である。図5に示すように、液滴吐出装置10は、主走査方向に往復動しながら印刷用紙などの印刷媒体2上にインクドットを形成するキャリッジ20と、キャリッジ20を往復動させる駆動機構30と、印刷媒体2の紙送りを行うためのプラテンローラー40と、正常に印刷可能なようにメンテナンスを行うメンテナンス機構100などから構成されている。キャリッジ20には、インクを収容したインクカートリッジ26や、インクカートリッジ26が装着されるキャリッジケース22、キャリッジケース22の底面側(印刷媒体2に向いた側)に搭載されたインクを噴射させるヘッド24などが設けられている。このヘッド24にはインクを噴射する複数のノズルが形成されており、インクカートリッジ26内のインクをヘッド24に導いて、ノズルから印刷媒体2に正確な分量だけインクを噴射することによって、画像が印刷されるようになっている。
キャリッジ20を往復動させる駆動機構30は、主走査方向に延設されたガイドレール38と、内側に複数の歯形が形成されたタイミングベルト32と、タイミングベルト32の歯形と噛み合う駆動プーリー34と、駆動プーリー34を駆動するためのステップモーター36などから構成されている。タイミングベルト32の一部はキャリッジケース22に固定されており、タイミングベルト32を駆動することによって、ガイドレール38に沿ってキャリッジケース22を移動させることができる。また、タイミングベルト32と駆動プーリー34とは歯形によって互いに噛み合っているので、ステップモーター36で駆動プーリー34を駆動すると、駆動量に応じて精度良くキャリッジケース22を移動させることが可能となっている。
印刷媒体2の紙送りを行うプラテンローラー40は、図示しない駆動モーターやギア機構によって駆動されて、印刷媒体2を副走査方向に所定量ずつ紙送りすることが可能である。
また、メンテナンス機構100は、印刷領域外のホームポジションと呼ばれる領域に設けられており、ヘッド24の底面側で噴射ノズルが形成されている面(ノズル面)を払拭するワイパーブレード110や、ヘッド24のノズル面に押しつけられてヘッド24をキャップするキャップユニット120、ヘッド24をキャップユニット120でキャップした状態で駆動することでインクを廃インクとして排出する吸引ポンプ150を備えている。吸引ポンプでインクをヘッド24から強制的に排出することで、増粘やメニスカスの破壊、紙粉の影響などで噴射できなくなったノズルの回復をしたり、ノズル内のインクの増粘を防止する。更に吸引ポンプ150の下方には、吸引ポンプ150から排出された廃インクを捕獲する廃インクタンク300(300a)を備えている。廃インクタンク300(300a)を備えることで液滴吐出装置10の外形は大きくなる。廃インクタンク300(300a)に備えられた廃インク吸収体200(200a)のインク浸透性や保持性が向上することで、同じインク量を保持できる廃インク吸収体200(200a)の体積は小さくできる。これにより廃インクタンク300(300a)や液滴吐出装置10の大きさも小さくなる。なお、廃インクタンク300(300a)は、図2(図4)において説明した構成と同様なので説明を省略する。また、排出された廃インクには、増粘防止等の目的でインクを噴射するフラッシングによるインクや、所謂縁なし印字において、媒体から外れたインクなど、媒体に到達しないインクも含まれる。そのため、必ずしも吸引ポンプ150で排出されたインクだけではない。廃インクとは、ヘッドから排出され媒体に到達しなかったインクを言う。なお、液滴吐出装置10では、特に顔料インクを液滴として吐出して画像を形成する場合に好適である。すなわち、廃インクとしての顔料インクを廃インク吸収体200(200a)を備えた廃インクタンク300(300a)によって素早く浸透させるとともに浸透したインクを保持させることができる。
以上、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)密度を同一とし、難燃剤の含有比率が異なる第1層210と第2層220とを積層した。これにより、相対的に難燃剤の含有比率が低い第1層210から廃インクを素早く浸透させることができる。また、相対的に難燃剤の含有比率が高い第2層220では、親水性が高いので吸引した廃インクを確実に保持することができる。従って、廃インクの浸透性と保持性とを兼ね備えた廃インク吸収体200を提供することができる。特に顔料インクに対して浸透性と保持性の効果が高い。
(2)廃インク吸収体200aの表面において第1層210と第2層220とが現れる。そして、廃インク吸収体200aの表面に向けて排出された廃インクは、第1層210と第2層220の両方に接触する。そうすると、廃インクが接触した第1層210から迅速に吸収される。そして、浸透した廃インクが第2層220に徐々に染み込み、吸収した廃インクが保持される。従って、廃インクの浸透性と保持性とを兼ね備えた廃インク吸収体200を提供することができる。また、廃インク吸収体200aの表面において第1層210と第2層220との両部分が現れるため、廃インクを吸収させる面を規定する必要がなく、組み立て作業の工数を簡略化させることができる。
(3)上記廃インク吸収体200(200a)を備えた廃インクタンク300(300a)では、廃インクタンク300(300a)が斜めや横向きに配置された場合であっても、吸収した廃インクを保持し、漏れ等を防止することができる。
(4)上記廃インクタンク300(300a)を備えた液滴吐出装置10では、ヘッド24から排出された廃インクを効率よく吸収するとともに、インク漏れ等の不具合の発生を防止し、信頼性を確保することができる。
[実施例]
次に、本発明にかかる具体的な実施例について説明する。
1.混合物
(1)セルロース繊維
裁断機を用いて数cmに裁断されたパルプシートをターボミル(ターボ工業株式会社製)で綿状に解繊した。
(2)溶融繊維
芯鞘構造を有し、鞘が100℃以上で溶融するポリエチレンであり、芯がポリエステルから成る1.7dtexの溶融繊維(テトロン、帝人株式会社製)。
(3)難燃剤
(a)難燃剤X:水酸化アルミニウム。
(b)難燃剤Y:リン酸アンモニウム。
2.廃インク吸収体の形成
(実施例1:廃インク吸収体Aの形成)
セルロース繊維100重量部と溶融繊維15重量部と難燃剤X10重量部とを気中混合した混合物C1(難燃剤Yなし)と、セルロース繊維95重量部と溶融繊維15重量部と難燃剤X10重量部と難燃剤Y5重量部とを気中混合した混合物C2と、を交互にメッシュベルト上に堆積させた。なお、サクション装置で混合物C1,C2を吸引させながら堆積させてもよい。実施例1では、混合物C1と混合物C2とを交互に10回ずつ堆積させた。そして、堆積した堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体Aを形成した。当該廃インク吸収体Aでは、難燃剤の含有濃度が低い層(8wt%)と難燃剤の含有濃度が高い層(12wt%)が繰り返し平行に積層されていた。また、各層の密度は、いずれも0.15g/cm3であった。
(実施例2:廃インク吸収体Bの形成)
セルロース繊維100重量部と溶融繊維15重量部と難燃剤X10重量部とを気中混合した混合物C1(難燃剤Yなし)と、セルロース繊維100重量部と溶融繊維10重量部と難燃剤X10重量部と難燃剤Y5重量部とを気中混合した混合物C3と、を交互にメッシュベルト上に堆積させた。なお、サクション装置で混合物C1,C3を吸引させながら堆積させてもよい。実施例2では、混合物C1と混合物C3とを交互に10回ずつ堆積させた。そして、堆積した堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体Bを形成した。当該廃インク吸収体Bでは、難燃剤の含有濃度が低い層(8wt%)と難燃剤の含有濃度が高い層(12wt%)が繰り返し平行に積層されていた。また、各層の密度は、いずれも0.15g/cm3であった。
(実施例3:廃インク吸収体Cの形成)
セルロース繊維100重量部と溶融繊維15重量部と難燃剤X10重量部とを気中混合した混合物C1(難燃剤Yなし)と、セルロース繊維95重量部と溶融繊維15重量部と難燃剤X10重量部と難燃剤Y5重量部とを気中混合した混合物C2と、を交互にメッシュベルト上に堆積させた。この際、混合物C1,C2が斜めに積層されるように、メッシュベルトを移動させながら混合物C1,C2を交互に連続して堆積させた。なお、サクション装置で吸引させながら堆積させてもよい。実施例3では、混合物C1と混合物C2とを交互に10回ずつ堆積させた。そして、堆積した堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体Cを形成した。当該廃インク吸収体Cでは、難燃剤の含有濃度が低い層(8wt%)と難燃剤の含有濃度が高い層(12wt%)が繰り返し斜め積層されていた。また、各層の密度は、いずれも0.15g/cm3であった。
(比較例1:廃インク吸収体R1の形成)
セルロース繊維100重量部と溶融繊維15重量部と難燃剤X10重量部とを気中混合した混合物C1(難燃剤Yなし)をメッシュベルト上に堆積させた。なお、サクション装置で吸引させながら堆積させてもよい。そして、堆積した堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体R1を形成した。当該廃インク吸収体R1は、難燃剤の含有濃度が均一(8wt%)であった。また、廃インク吸収体R1の密度は、0.15g/cm3であった。
(比較例2:廃インク吸収体R2の形成)
セルロース繊維95重量部と溶融繊維15重量部と難燃剤X10重量部と難燃剤Y5重量部とを気中混合した混合物C2をメッシュベルト上に堆積させた。なお、サクション装置で吸引させながら堆積させてもよい。そして、堆積した堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体R2を形成した。当該廃インク吸収体R2は、難燃剤の含有濃度が均一(12wt%)であった。また、廃インク吸収体R2の密度は、0.15g/cm3であった。
3.評価
次いで、上記の実施例1から実施例3及び比較例1並びに比較例2において、インク浸透性、インク保持性、インク堆積性及び難燃性の評価を行う。各評価方法は、下記の通りである。
(a)インク浸透性及びインク保持性の評価方法について
図6は、廃インク吸収体のインク浸透性及びインク保持性の評価方法を示す模式図である。図6(a)に示すように、150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)のインク吸収体Fを平坦面に載置し、上面の第1ポイントP1から顔料インク80mlをゆっくりと注入する。吸収体Fに染み込まない場合は5分放置し、その後注入を続ける。なお、5分放置しても染み込まない場合は、インクが浸透しないとみなし、インク浸透性の判定はNGとなる。一方、全て注入することができた場合には、インク浸透性の判断はOKとなる。なお、実施例1〜実施例3にかかる廃インク吸収体A,B,Cでは、難燃剤の含有濃度が低い層と難燃剤の含有濃度が高い層とが共に現れる面を上面として、当該面に顔料インクDを注入させる。
また、全てインクを注入することができたら、5分間放置し、図6(b)に示すように、第2ポイントP2からストラップS等を用いてインクを注入した第1ポイントP1が下方となるように吊るす。このように吊るされた状態では、浸透したインクがインク吸収体Fの一端部に集まり、保持されにくくなる。そして、インク吸収体Fからインクが垂れた場合には、インクを保持することができないとみなし、インク保持性の判断はNGとなる。一方、インクが垂れない場合には、インク保持性の判断はOKとなる。なお、インク浸透性の判定がNGの場合、所望の量を吸収させることができないため、インク保持性の評価は行わない。この評価により、液滴吐出装置や廃インクタンクが斜めになったとしてもインクが漏れ出すことがないことがわかる。
(b)インク堆積性の評価方法について
150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)のインク吸収体Fを平坦面に載置し、40℃20%RHの環境下において、載置された吸収体Fの上面の中央部にインクを1時間に1回0.4gずつ滴下する。そして、240時間後、インク吸収体Fの表面に固形分の堆積物の厚みが1mm未満であれば、インク堆積性の判断はOKとなる。一方、堆積物の厚みが1mm以上であれば、インク堆積性の判断はNGとなる。
(c)難燃性の評価方法について
150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)のインク吸収体Fについて、JIS K6400−6に準拠した方法により燃焼速度を求めた。具体的には、インク吸収体Fを水平に保持し、そのインク吸収体の一端を把持し、その他端を、38mm炎で60秒間接炎し、標線間100mmの燃焼速度を求め、燃焼速度が20mm/分以下であればOKと判断し、燃焼速度が20mm/分よりも速い場合にはNGと判断する。この評価により、燃焼速度が遅いほど、難燃性に優れていることがわかる。
上記の実施例及び比較例において、インク浸透性、インク保持性、インク堆積性及び燃焼性を評価した。評価結果は、表1の通りである。
Figure 0006036419
表1に示すように、本発明にかかる廃インク吸収体A,B,C(実施例1,2,3)によれば、インク浸透性、インク保持性、インク堆積性及び燃焼性の全ての評価に対して優れていた。一方、比較例1の廃インク吸収体R1,R2では、満足のいく結果が得られなかった。比較例1では、難燃剤の含有比率が低いため、インク浸透性は良いが、インク保持性が低下してしまう。また、難燃性も低下した。比較例2では、難燃剤の含有比率が高いため、インク浸透性が低下してしまう。これに対し、実施例1〜3は、難燃剤の含有比率が低い層と難燃剤の含有比率が高い層とが交互に積層して形成されているため、インクの浸透性とインクの保持性及びインク堆積性を満足させることができる。また、難燃剤の含有比率が高い層が含まれるため、燃焼性についても満足させることができる。
本願の特徴点である難燃剤の比率が低い層と難燃剤の比率が高い層との積層は、外観として目で見てもわからない場合がある。その場合の検証方法としては、電子顕微鏡の元素マッピング等の手法で容易に分析できる。また、斜め積層に関しては、水やインクなどを含ませた後に吸収材を引きはがすと層の方向がわかる。
上記実施例は、液滴吐出装置10に用いる廃インクタンク300(300a)及び廃インク吸収体200(200a)として採用されている。ここで、インクとは一般的な水性インク、油性インク、顔料インク、染料インク、溶剤系インク、レジン系インク、昇華転写インク、ジェルインク、ホットメルトインク、紫外線硬化インク等の各種液体組成物を包含するものとする。さらに、インクとは、ヘッド24が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、液晶、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたもの、エッチング液、潤滑油などを含む。
また、液滴吐出装置としては、インクジェットプリンターの他に、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含むインクを噴射する装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となるインクを噴射する装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成する装置、紫外線硬化液を噴射し光や熱で硬化させる装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の液滴吐出装置に本発明を適用することができる。
上記実施例において、廃インク吸収体200(200a)の表面の毛羽立ちを防止するなどのために、表面に薄い不織布を張り付けてもよい。貼り付ける不織布は廃インク吸収体200(200a)に比べて薄いため、インクの浸透性や保持性には影響は少ない。
上記実施例において、廃インク吸収体200(200a)を直方体としたが、これに限らない。直方体の一部に切り欠きや凹みがあってもよいし、直方体でなく円弧部や傾斜部を有していてもよい。
上記実施例の図において、第1層210と第2層220の厚みをほぼ同じ厚みとなるように描いたが、インクに応じてそれぞれの層の厚みを変更してもよい。例えば粘度が大きくて浸透しにくいインクであれば第1層210の厚みを第2層220の厚みより厚くして、浸透しやすくするのが好ましい。逆に粘度が小さくて浸透しやすいなら第1層210の厚みを第2層220の厚みより薄くするのが好ましい。
なお、各実施例、比較例において密度を記載したが一例である。
上記実施例において、パルプシートとは、針葉樹や広葉樹などの木材パルプ、麻・綿・ケナフなどの非木材植物繊維、古紙などを含む。
上記実施例において、セルロース繊維主体とするものとしたが、インクを吸収し、密度差をつけられる材料であれば、セルロース繊維に限られない。ポリウレタンやポリエチレンテレフタラート(PET)などのプラスチックを原料とする繊維や、羊毛などの他の繊維でもよい。
廃インク吸収体を成形する方法は上記実施例に記載の方法に限られない。本願の特徴が出せれば、湿式など他の製法でもよい。
10…液滴吐出装置、24…ヘッド、100…メンテナンス機構、170…収容部、170a…底面部、200,200a…廃インク吸収体、210…第1層、220…第2層、300,300a…廃インクタンク。

Claims (7)

  1. インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収する廃インク吸収体であって、
    密度が同一であり、かつ、難燃剤の比率が異なる層が積層され、
    互いに直交する三面において、一面は前記層が他の二面に対して斜めに積層されていることを特徴とする廃インク吸収体。
  2. インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収する廃インク吸収体であって、
    密度が同一であり、かつ、難燃剤の比率が異なる第1層と第2層とが積層され、
    互いに直交する三面において、いずれの面にも前記第1層と前記第2層とが現れていることを特徴とする廃インク吸収体。
  3. 請求項1または2に記載の廃インク吸収体において、
    前記難燃剤の比率が低い層と前記難燃剤の比率が高い層とを有し、
    前記難燃剤の比率が低い層は、前記難燃剤の比率が高い層に対して、繊維の比率が高いことを特徴とする廃インク吸収体。
  4. 請求項に記載の廃インク吸収体において、
    前記繊維は、前記廃インク吸収体の主体となる繊維であることを特徴とする廃インク吸収体。
  5. 請求項に記載の廃インク吸収体において、
    前記繊維は、溶融繊維であることを特徴とする廃インク吸収体。
  6. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の廃インク吸収体と、
    前記廃インク吸収体を収容する収容部と、を備えたことを特徴とする廃インクタンク。
  7. インクを噴射するヘッドと、
    前記ヘッドから排出された廃インクを捕獲する請求項に記載の廃インクタンクと、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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