JP2014124893A - 廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】浸透性及び保持性の優れた廃インク吸収体を提供する。
【解決手段】インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収し、廃インクタンクに組み込まれる廃インク吸収体であって、前記廃インクタンクに組み込まれない1枚の前記廃インク吸収体において、表面積が最も広い平面の方向で、空隙部分と、前記空隙部分の周囲に形成された高密度部と、前記高密度部よりも密度が低い低密度部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃インク吸収体、廃インクタンク、液滴吐出装置に関する。
従来、噴射ヘッドから排出された液体が流入する廃液容器と、当該廃液容器内に設けられ、廃液容器に流入した液体を吸収する廃液吸収材と、を備えた液体噴射装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−167960号公報
しかしながら、上記装置に備えられた廃液吸収材の密度がほぼ均一であるため、廃液吸収材に対して廃液の浸透性が比較的良好な場合には、吸収した廃液を保持する保持性が低下し、一方、廃液吸収材に対して吸収した廃液の保持性が比較的良好な場合には、廃液を吸収する浸透性が低下してしまう、という課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる廃インク吸収体は、インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収し、廃インクタンクに組み込まれる廃インク吸収体であって、前記廃インクタンクに組み込まれない1枚の前記廃インク吸収体において、表面積が最も広い平面の方向で、空隙部分と、前記空隙部分の周囲に形成された高密度部と、前記高密度部よりも密度が低い低密度部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、空隙部分から最も効率よく廃インクを浸透させることができる。また、高密度部では浸透させた廃インクを保持することができる。さらに、低密度部では、高密度部で保持しきれない廃インクを吸収し、廃インク吸収体の全体に廃インクを浸透させることができる。従って、浸透性及び保持性の優れた廃インク吸収体を提供することができる。なお、廃インクとは、例えば、ヘッドから排出され媒体に到達しなかったインクを言う。具体的には、増粘防止等の目的でインクを噴射するフラッシングや、増粘やメニスカスの破壊、紙粉の影響などで噴射できなくなったノズルの回復や増粘防止の目的でインクをポンプ等で強制的に排出させるクリーニングによって発生するインクのことを言う。また、所謂縁なし印字でおいて、媒体から外れたインクも媒体に到達しないインクのため、廃インクに含まれる。
[適用例2]上記適用例にかかる廃インク吸収体では、前記高密度部の体積は前記低密度部の体積よりも小さいことを特徴とする。
この構成によれば、廃インクを高密度部から低密度部に効率よく浸透させることができる。
[適用例3]上記適用例にかかる廃インク吸収体では、前記空隙部分と前記高密度部と前記低密度部との合計の平均密度は、前記低密度部の平均密度と同じであることを特徴とする。
この構成よれば、容易に密度の大小を形成することができる。
[適用例4]本適用例にかかる廃インクタンクは、上記の廃インク吸収体と、前記廃インク吸収体を収容する収容部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、廃インクの浸透性と保持性を有する廃インク吸収体を収容することにより、例えば、廃インクタンクが斜めや横向きに配置された場合であっても、吸収した廃インクを保持し、漏れ等を防止することができる。
[適用例5]本適用例にかかる液滴吐出装置は、インクを噴射するヘッドと、前記ヘッドから排出された廃インクを捕獲する上記の廃インクタンクと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、廃インクを効率よく吸収するとともに、インク漏れ等の不具合の発生が無く、信頼性の高い液滴吐出装置を提供することができる。
廃インク吸収体の構成を示す模式図。 廃インクタンクの構成を示す概略図。 液滴吐出装置の構成を示す概略図。 廃インク吸収体のインク浸透性及び保持性の評価方法を示す模式図。
以下、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
まず、廃インク吸収体の構成について説明する。図1は、廃インク吸収体の構成を示す模式図である。直方体の廃インク吸収体200は、インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収し、例えば、廃インクタンクに組み込まれるものであり、図1に示すように、廃インクタンクに組み込まれない1枚の廃インク吸収体200において、表面積が最も広い平面201の方向で、空隙部分205と、空隙部分205の周囲に形成された高密度部210と、高密度部210よりも密度が低い低密度部220とを有している。
本実施形態では、平面201の全面に均一に分散された複数の空隙部分205が形成されている。また、空隙部分205は、平面視において円形を有している。なお、円形に限定されず、楕円や矩形であってもよい。複数の空隙部分205の周囲に高密度部210が形成されているので、複数の高密度部210が低密度部220の中に分散されて配置される。また、高密度部210の体積は低密度部220の体積よりも小さくなるように形成されている。さらに、空隙部分205と高密度部210と低密度部220との合計の平均密度は、低密度部220の平均密度と同じとなるように形成されている。
このように形成された廃インク吸収体200において、空隙部分205では、廃インクを浸透させやすくすることができ、また、高密度部210では、吸収した廃インクを保持することができる。さらに、低密度部220では、高密度部210で保持しきれない廃インクを吸収し、廃インク吸収体200の全体に廃インクを浸透させることができる。
廃インク吸収体200は、セルロース繊維、溶融樹脂及び難燃剤を含む混合物から構成されている。セルロース繊維は、パルプシート等を、例えば、回転式粉砕装置等の乾式解繊機を用いて解繊したものである。溶融樹脂は、セルロース繊維間の結合を図り、廃インク吸収体200に適度な強度(硬度など)を保持したり、紙粉・繊維の飛散を防止したり、廃インクを吸収した際の形状維持に寄与したりするものである。溶融樹脂は、繊維状や粉状など各種形態を採用することができる。そして、セルロース繊維と溶融樹脂とを混合した混合物を加熱することにより、溶融樹脂を溶融させセルロース繊維に融着させ固化させることができる。なお、セルロース繊維等を熱劣化させない程度の温度で融着させることが望ましい。また、溶融樹脂は、解繊物中の紙繊維と絡みやすい繊維状のものが好ましい。さらに、芯鞘構造の複合繊維が望ましい。芯鞘構造の溶融樹脂は、周囲の鞘部が低温で溶融し、繊維状の芯部が溶融樹脂自身、あるいは、セルロース繊維と接合することで強固な接合を行うことができる。
難燃剤は、廃インク吸収体200において難燃性を付与するために添加されるものである。難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の無機材料、リン系の有機材料(例えば、トリフェニルホスフェートなどの芳香族のリン酸エステル)を用いることができる。
廃インク吸収体200の形成方法としては、例えば、セルロース繊維、溶融樹脂及び難燃剤が混合された混合物を篩にかけ、篩の下方に配置されたメッシュベルト上に所定の形状となるように堆積させて堆積体を形成する。そして、形成された堆積物を加熱加圧処理する。これにより、溶融樹脂が溶解されるとともに、所望の厚みに形成される。さらに、所望の寸法に型抜きすることにより廃インク吸収体200が形成される。
次に、廃インクタンクの構成について説明する。図2は、廃インクタンクの構成を示し、図2(a)は平面図であり、図2(b)は側面図である。図2(a),(b)に示すように、廃インクタンク300は、廃インクを吸収する廃インク吸収体200と、廃インク吸収体200を収容する収容部170を備えている。
廃インク吸収体200を収容する収容部170は、例えば、プラスチック材料によって直方形状に形成されたものである。収容部170は、底面部170aと側面部170bを備え、廃インク吸収体200を収容及び保持可能に形成されている。
廃インク吸収体200の構成は図1における構成と同様なので説明を省略する。本実施形態では、空隙部分205が現れる平面201が表面側となるように配置されている。この場合、廃インクが排出される配管の排出口を平面201対向する位置に配置することが好ましい。
そして、廃インクが廃インク吸収体200に向かって排出さると、廃インク吸収体200の空隙部分205から廃インク吸収体200の内部に浸透する。そして、吸収された廃インクは高密度部210によって保持される。また、高密度部210から染み出た廃インクは低密度部220に浸透し、廃インク吸収体200全体に浸透される。さらに、廃インク吸収体200全体に浸透した廃インクは、同じく廃インク吸収体200全体に形成された高密度部210によって保持される。
次に、液滴吐出装置の構成について説明する。液滴吐出装置は、インクを噴射するヘッドと、ヘッドから排出された廃インクを捕獲する廃インクタンクを備えたものである。なお、本実施形態の液滴吐出装置では、上記の廃インク吸収体200及び廃インクタンク300を備えた構成について説明する。
図3は、液滴吐出装置の構成を示す概略図である。図3に示すように、液滴吐出装置10は、主走査方向に往復動しながら印刷用紙などの印刷媒体2上にインクドットを形成するキャリッジ20と、キャリッジ20を往復動させる駆動機構30と、印刷媒体2の紙送りを行うためのプラテンローラー40と、正常に印刷可能なようにメンテナンスを行うメンテナンス機構100などから構成されている。キャリッジ20には、インクを収容したインクカートリッジ26や、インクカートリッジ26が装着されるキャリッジケース22、キャリッジケース22の底面側(印刷媒体2に向いた側)に搭載されたインクを噴射させるヘッド24などが設けられている。このヘッド24にはインクを噴射する複数のノズルが形成されており、インクカートリッジ26内のインクをヘッド24に導いて、ノズルから印刷媒体2に正確な分量だけインクを噴射することによって、画像が印刷されるようになっている。
キャリッジ20を往復動させる駆動機構30は、主走査方向に延設されたガイドレール38と、内側に複数の歯形が形成されたタイミングベルト32と、タイミングベルト32の歯形と噛み合う駆動プーリー34と、駆動プーリー34を駆動するためのステップモーター36などから構成されている。タイミングベルト32の一部はキャリッジケース22に固定されており、タイミングベルト32を駆動することによって、ガイドレール38に沿ってキャリッジケース22を移動させることができる。また、タイミングベルト32と駆動プーリー34とは歯形によって互いに噛み合っているので、ステップモーター36で駆動プーリー34を駆動すると、駆動量に応じて精度良くキャリッジケース22を移動させることが可能となっている。
印刷媒体2の紙送りを行うプラテンローラー40は、図示しない駆動モーターやギア機構によって駆動されて、印刷媒体2を副走査方向に所定量ずつ紙送りすることが可能である。
また、メンテナンス機構100は、印刷領域外のホームポジションと呼ばれる領域に設けられており、ヘッド24の底面側で噴射ノズルが形成されている面(ノズル面)を払拭するワイパーブレード110や、ヘッド24のノズル面に押しつけられてヘッド24をキャップするキャップユニット120、ヘッド24をキャップユニット120でキャップした状態で駆動することでインクを廃インクとして排出する吸引ポンプ150を備えている。吸引ポンプでインクをヘッド24から強制的に排出することで、増粘やメニスカスの破壊、紙粉の影響などで噴射できなくなったノズルの回復をしたり、ノズル内のインクの増粘を防止する。更に吸引ポンプ150の下方には、吸引ポンプ150から排出された廃インクを捕獲する廃インクタンク300を備えている。なお、廃インクタンク300は、図2において説明した構成と同様なので説明を省略する。また、排出された廃インクには、増粘防止等の目的でインクを噴射するフラッシングによるインクや、所謂縁なし印字でおいて、媒体から外れたインクなど、媒体に到達しないインクも含まれる。そのため、必ずしも吸引ポンプ150で排出されたインクだけではない。廃インクとは、ヘッド24から排出され媒体に到達しなかったインクを言う。
以上、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)廃インク吸収体200の表面積が最も広い平面201で、空隙部分205と、高密度部210と、低密度部220を有する。そして、空隙部分205によって廃インクを容易に浸透させることができる。また、高密度部210では浸透させた廃インクを保持する保持性を高めることができる。さらに、低密度部220では、高密度部210から染み出た廃インクを容易に吸収し、廃インク吸収体200全体で廃インクを浸透させることができる。従って、浸透性及び保持性を備えた廃インク吸収体200を提供することができる。
(2)上記廃インク吸収体200を備えた廃インクタンク300では、廃インクタンク300が斜めや横向きに配置された場合であっても、吸収した廃インクを保持し、漏れ等を防止することができる。
(3)上記廃インクタンク300を備えた液滴吐出装置10では、ヘッド24から排出された廃インクを効率よく吸収するとともに、インク漏れ等の不具合の発生を防止し、信頼性を確保することができる。
[実施例]
次に、本発明にかかる具体的な実施例について説明する。
1.混合物
(1)セルロース繊維
裁断機を用いて数cmに裁断されたパルプシートをターボミル(ターボ工業株式会社製)で綿状に解繊した。
(2)溶融樹脂
芯鞘構造を有し、鞘が100℃以上で溶融するポリエチレンであり、芯がポリエステルから成る1.7dtexの溶融繊維(テトロン、帝人株式会社製)。
(3)難燃剤
水酸化アルミニウムB53(日本軽金属株式会社製)。
2.廃インク吸収体の形成
(実施例1:廃インク吸収体Aの形成)
セルロース繊維100重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C1を篩に通してメッシュベルト上に堆積した。そして、堆積した堆積物を加圧加熱処理した。そして、200℃で加圧加熱処理された成形物に対して溶融繊維の溶融温度以上の温度の複数の針を突き刺す処理をし、その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体Aを形成した。当該廃インク吸収体Aの密度を観測したところ、針が突き刺された領域では繊維や難燃剤が押しのけられて空隙部分が形成され、当該空隙部分の周囲に押しのけられた繊維や難燃剤が集まって高密度部(0.21g/cm3)が形成され、それ以外の部分には高密度部よりも密度が低い低密度部(0.15g/cm3)が形成された。
(比較例1:廃インク吸収体Rの形成)
セルロース繊維100重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤10重量部を気中混合した混合物C1を篩に通してメッシュベルト上に堆積した。そして、堆積した堆積物を加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して廃インク吸収体Rを形成した(針を突き刺す処理なし)。当該廃インク吸収体Rの密度を観測したところ、密度は均一で0.15g/cm3であった。
3、評価
次いで、上記の実施例1及び比較例1において、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性の評価を行う。各評価方法は、下記の通りである。
(a)インク浸透性及びインク保持性の評価方法について
図4は、廃インク吸収体のインク浸透性及び保持性の評価方法を示す模式図である。図4(a)に示すように、150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)のインク吸収体Fを平坦面に載置し、上面の第1ポイントP1からインク80mlをゆっくりと注入する。なお、実施例1では、空隙部分が形成された面からインクを注入する。吸収体Fに染み込まない場合は5分放置し、その後注入を続ける。なお、5分放置しても染み込まない場合は、インクが浸透しないとみなし、インク浸透性の判定はNGとなる。一方、全て注入することができた場合には、インク浸透性の判断はOKとなる。
また、全てインクを注入することができたら、5分間放置し、図4(b)に示すように、第2ポイントP2からストラップS等を用いてインクを注入した第1ポイントP1が下方となるように吊るす。このように吊るされた状態では、浸透したインクがインク吸収体Fの一端部に集まり、保持されにくくなる。そして、インク吸収体Fからインクが垂れた場合には、インクを保持することができないとみなし、インク保持性の判断はNGとなる。一方、インクが垂れない場合には、インク保持性の判断はOKとなる。この評価により、液滴吐出装置や廃インクタンクが斜めになったとしてもインクが漏れ出すことがないことがわかる。
(b)インク堆積性の評価方法について
150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)のインク吸収体Fを平坦面に載置し、40℃20%RHの環境下において、載置された吸収体Fの上面の中央部にインクを1時間に1回0.4gずつ滴下する。そして、240時間後、インク吸収体Fの表面に固形分の堆積物の厚みが1mm未満であれば、インク堆積性の判断はOKとなる。一方、堆積物の厚みが1mm以上であれば、インク堆積性の判断はNGとなる。
上記の実施例及び比較例において、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性を評価した。評価結果は、表1の通りである。
Figure 2014124893
表1に示すように、本発明にかかる廃インク吸収体A(実施例1)によれば、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性の全ての評価に対して優れていた。一方、比較例1では、満足のいく結果が得られなかった。比較例1は均一な密度のため、吸収体全体にインクは浸透するが保持性が保てない。一方、実施例1では低密度部をインクが浸透して浸透性が良好になるとともに、低密度中に分散された高密度部でインクを保持するので保持性も良好となる。
本願の特徴点である高密度部と低密度部は、外観として目で見てわかる場合もあるが、密度の差がわずかに違うときは見てもわからない場合がある。その場合の検証方法としては、高密度部と低密度部にそれぞれインクを垂らしてみて、浸透のしやすさが異なれば密度が異なると言える。なお、廃インク吸収体全体が均一の密度の場合、インクを垂らすと、垂らす場所によって浸透の違いはなくほぼ均等に浸透していく。
上記実施例は、液滴吐出装置10に用いる廃インクタンク300および廃インク吸収体200として採用されている。ここで、インクとは一般的な水性インク、油性インク、顔料インク、染料インク、溶剤系インク、レジン系インク、昇華転写インク、ジェルインク、ホットメルトインク、紫外線硬化インク等の各種液体組成物を包含するものとする。さらに、インクとは、ヘッド24が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、液晶、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたもの、エッチング液、潤滑油などを含む。
また、液滴吐出装置としては、インクジェットプリンターの他に、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含むインクを噴射する装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となるインクを噴射する装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成する装置、紫外線硬化液を噴射し光や熱で硬化させる装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の液滴吐出装置に本発明を適用することができる。
上記実施例において、廃インク吸収体200の表面の毛羽立ちを防止するなどのために、表面に薄い不織布を張り付けてもよい。貼り付ける不織布は廃インク吸収体200に比べて薄いため、インクの浸透性や保持性には影響は少ない。
上記実施例において、廃インク吸収体200を直方体としたが、これに限らない。直方体の一部に切り欠きや凹みがあってもよいし、直方体でなく円弧部や傾斜部を有していてもよい。
上記実施例の図において、高密度部と低密度部の割合はインクに応じて変更してもよい。例えば粘度が大きくて浸透しにくいインクであれば高密度部の割合を減らして、浸透しやすくするのが好ましい。逆に粘度が小さくて浸透しやすいなら高密度部の割合を増やすのが好ましい。また、疎の部分と密の部分がわかる状態でもよいし、疎の部分から密の部分へ徐々に密度が高まるものでもよい。
なお、各実施例、比較例において密度を記載したが一例である。また、密度は最も大きいところと小さいところの数字である。
上記実施例の図において、全ての空隙部分205の大きさを一定としたが、異なる大きさにしてもよい。
上記実施例において、パルプシートとは、針葉樹や広葉樹などの木材パルプ、麻・綿・ケナフなどの非木材植物繊維、古紙などを含む。
上記実施例において、セルロース繊維主体とするものとしたが、インクを吸収し、密度差をつけられる材料であれば、セルロース繊維に限られない。ポリウレタンやポリエチレンテレフタラート(PET)などのプラスチックを原料とする繊維や、羊毛などの他の繊維でもよい。
廃インク吸収体を成形する方法は上記実施例に記載の方法に限られない。本願の特徴が出せれば、湿式など他の製法でもよい。
10…液滴吐出装置、24…ヘッド、100…メンテナンス機構、170…収容部、200…廃インク吸収体、201…平面、205…空隙部分、210…高密度部、220…低密度部、300…廃インクタンク。

Claims (5)

  1. インクを噴射するヘッドから排出された廃インクを吸収し、廃インクタンクに組み込まれる廃インク吸収体であって、
    前記廃インクタンクに組み込まれない1枚の前記廃インク吸収体において、表面積が最も広い平面の方向で、空隙部分と、前記空隙部分の周囲に形成された高密度部と、前記高密度部よりも密度が低い低密度部と、を有することを特徴とする廃インク吸収体。
  2. 請求項1に記載の廃インク吸収体において、
    前記高密度部の体積は前記低密度部の体積よりも小さいことを特徴とする廃インク吸収体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の廃インク吸収体において、
    前記空隙部分と前記高密度部と前記低密度部との合計の平均密度は、前記低密度部の平均密度と同じであることを特徴とする廃インク吸収体。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の廃インク吸収体と、前記廃インク吸収体を収容する収容部と、を備えたことを特徴とする廃インクタンク。
  5. インクを噴射するヘッドと、
    前記ヘッドから排出された廃インクを捕獲する請求項4に記載の廃インクタンクと、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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