JP2014124598A - 遠心機 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電部への充電する電力の消費量を低減することの可能な遠心分離機を提供する。
【解決手段】コンデンサ38から電力が供給されて回転する電動モータ18と、電動モータ18の動力で回転し、かつ、遠心力を加える試料を保持するロータ15とを備えた遠心分離機10であって、コンデンサ38への充電が可能な状態にあり、かつ、電動モータ18を回転する操作が実行される前に、電動モータ18を回転する操作が実行されるか実行されないかを予測する制御回路21と、電動モータ18を回転する操作が実行されると予測されるとコンデンサ38に充電する一方、電動モータ18を回転する操作が行われないと予測されるとコンデンサ38に充電しない制御回路21とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロータを回転させて試料に遠心力を加える遠心機に関する。
遠心機は、チューブ等の容器に収容された試料をロータで保持し、電動モータの動力でロータを高速回転させることによって、ロータに保持した試料を処理、例えば、分離または精製する装置である。このような遠心機の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された遠心機は、筐体の内部に設けられ、かつ、チャンバを有するボウルと、チャンバに設けられたロータと、筐体の内部に設けられ、かつ、ロータを駆動する電動モータと、筐体の上部に設けられた操作パネルとを備えている。操作パネルには、ロータの回転速度、ロータの回転時間、チャンバの温度等の条件を入力する操作入力部、運転条件を表示する表示部が設けられている。
一方、遠心機の電動モータに電流を供給する電気回路が、特許文献2に記載されている。特許文献2に記載された電気回路は、交流電源に接続された電源用双方向変換器と、電動モータに接続されたモータ用双方向変換器と、電源用双方向変換器とモータ用双方向変換器との間に設けられた蓄電部としてのコンデンサとを有する。そして、交流電流が電源用双方向変換器で直流電流へと変換されて、コンデンサに充電され、コンデンサの直流電流が、モータ用双方向変換器で交流電流に変換されて、電動モータに供給されるようになっている。
特開2009−189940号公報 特許第3709864号公報
ところで、遠心機を制御する制御回路は、メインスイッチがオンされると、蓄電部へ充電する制御を行うため、蓄電部へ充電する電力の消費量が増加する問題があった。
本発明の目的は、蓄電部への充電する電力の消費量を低減することの可能な遠心機を提供することにある。
一実施形態の遠心機は、蓄電部から電力が供給されて回転する電動モータと、前記電動モータの動力で回転し、かつ、遠心力を加える試料を保持するロータとを備えた遠心機であって、前記蓄電部への充電が可能な状態にあり、かつ、前記電動モータを回転する操作が実行される前に、前記電動モータを回転する操作が実行されるか実行されないかを予測する予測部と、前記予測部により前記電動モータを回転する操作が実行されると予測されると、前記蓄電部に充電する一方、前記予測部により前記電動モータを回転する操作が実行されないと予測されると、前記蓄電部に充電しない充電制御部と、を有する。
他の実施形態の遠心機は、蓄電部から電力が供給されて回転する電動モータと、該電動モータを制御する制御装置と、前記電動モータの動力で回転するロータと前記ロータが配置されるロータ室と、該ロータ室の開口部を塞ぐ蓋と、を備えた遠心機であって、前記制御装置は、前記ロータが前記ロータ室に配置され、かつ、前記蓋により前記開口部が塞がれたことが検出されると、前記蓄電部に充電するように制御する。
一実施形態の遠心機によれば、電動モータを回転する操作が実行されると予測されると、蓄電部への充電を行う。電動モータを回転する操作が実行されないと予測されると、蓄電部への充電が可能であっても、蓄電部への充電は行わない。したがって、蓄電部へ充電する電力の消費量が増加することを抑制できる。
本発明の実施形態である遠心分離機の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態である遠心分離機の制御系統を示すブロック図である。 本発明の実施形態である遠心分離機の制御例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1には、本発明の遠心機の一例である遠心分離機10が示されている。遠心分離機10は、試料に遠心力を加えて試料に含まれる成分を分離する装置である。試料は、例えば、タンパク質、リポタンパク、細胞内成分等を含む。
遠心分離機10は中空の筐体11を備えており、筐体11の内部にボウル12が設けられている。ボウル12は、円筒部の一端に底部12aを連続して形成されている。ボウル12は回転しないように固定されており、ボウル12は開口部12bを備えている。ボウル12は、開口部12bが上を向くように設けられている。ボウル12内に、ロータ15が配置される回転室、つまり、ロータ室14が設けられている。筐体11の上部には、蓋13が開閉自在に取り付けられており、蓋13によりボウル12の開口部12bを覆ったり開放したりすることができる。
蓋13によりボウル12の開口部12bを覆うと、ロータ室14が密閉される。ロータ15はロータ室14に回転可能に設けられており、ロータ15には保持孔16が複数設けられている。保持孔16は窪みもしくは凹部であり、保持孔16は、試料を収容した容器17を保持する。なお、ボウル12の開口部12bは、ロータ室14の開口部を兼ねている。
ボウル12の底部12aには軸孔が設けられている。筐体11の内部におけるボウル12の下方には電動モータ18が設けられている。電動モータ18は、交流電動機、例えば、誘導電動機を用いることができる。本実施形態では、U相、V相、W相のコイルを備えた3相交流型の電動モータを例として説明する。また、電動モータ18は回転軸18aを有しており、回転軸18aの一部は、ボウル12の底部12aに設けられた開口部を介してロータ室14に配置されている。ロータ15は、回転軸18aの先端に取り付け及び取り外しができるようになっており、ロータ15は電動モータ18の動力で回転する。
電動モータ18に電力が供給されて回転軸18aが回転すると、回転軸18aと共にロータ15が回転する。すると、ロータ室14の空気とロータ15との摩擦によりロータ室14の空気の温度が上昇し、空気の熱がロータ15、試料に伝達される。そこで、ロータ室14の温度上昇を抑制する冷却装置19が設けられている。冷却装置19は、冷媒を圧縮するコンプレッサ、冷媒から熱を放出させる凝縮器、冷媒の圧力及び温度を低下させる膨張弁等を有する公知のものである。図1においては、冷却装置19が筐体11の内部に設けられている。なお、冷却装置19は、筐体11の外部に設けられていてもよい。また、冷却装置19には、冷媒を輸送するパイプ20が接続されており、そのパイプ20はボウル12の外周を巻くように螺旋状に設けられている。このため、膨張弁で圧力及び温度が低下した冷媒がパイプ20により輸送されると、ロータ室14内の空気の熱がボウル12を介して冷媒に吸熱されて冷媒の温度が上昇し、吸熱した冷媒が圧縮機に戻されるという冷却サイクルが行われる。このようにして、ロータ室14内の温度が低下し、ロータ15が冷却される。
次に、遠心分離機10の制御系統の構成を、図1及び図2により説明する。遠心分離機10の全体を制御する制御回路21が設けられており、制御回路21には、各種のセンサの信号が入力され、制御回路21からは制御信号が出力される。以下、制御回路21により行われる制御、制御回路21に入力される信号、制御回路21から出力される信号について説明する。制御回路21は、回転速度検出回路22、CPU(Central Processing Unit )23、表示制御回路24、モータ制御回路25、蓋検出回路26、ロータ検出回路27、温度制御回路28、温度検出回路29等を備えている。CPU23と各回路との間では、信号の入力及び出力が行われる。CPU23は、ROM(Read Only Memory)を内蔵している。ROMには制御に必要なプログラム、データ、マップ等が書き込まれている。また、CPU23は、タイマ、例えば16ビット・タイマを内蔵している。CPU23は、ROMに書き込まれたプログラムによって、制御回路21に搭載された各回路をそれぞれ制御する。
一方、電動モータ18を高速回転するにあたり、ロータ15の回転速度を検出する回転速度検出センサ30が設けられている。回転速度検出センサ30は、ボウル12の底部12aに取り付けられている。回転速度検出センサ30は、例えば、ホールIC等により構成されている。ロータ15の底面には、図示しない磁石が固定されており、回転速度検出センサ30は、ロータ15の1回転当たりで数パルスの方形波を回転信号として出力する。回転速度検出センサ30の信号は回転速度検出回路22に入力される。
回転速度検出センサ30の出力信号には、電動モータ18の駆動電圧等の誘導ノイズが含まれている。回転速度検出回路22は、回転速度検出センサ30の出力信号のノイズ除去や波形整形を行い、CPU23ではロータ15の回転速度を検出する。
モータ制御回路25は、電動モータ18の回転速度を制御するために、PWM(Pulse Width Modulation )制御を行う。例えば、CPU23に内蔵された16ビット・タイマを使用して、電動モータ18のU相、V相、W相のコイルに電流を供給するスイッチング素子のオン・オフを、PWM信号を生成してPWM制御する。
また、筐体11の上部には蓋検出センサ31が設けられており、蓋検出センサ31の出力信号が、蓋検出回路26に入力される。蓋検出センサ31は、光センサ、接触式センサ等により構成されている。蓋検出回路26は、蓋検出センサ31から入力される信号を処理して、蓋13が閉じているか開いているかを検出する。
さらに、蓋13の内側には、ロータ検出センサ32が取り付けられている。ロータ検出センサ32としては、例えば、超音波センサを使用できる。超音波センサは、超音波の発振面からロータ15の上面までの距離を測定して、測定結果に基づく信号を出力する。ロータ検出回路27は、ロータ検出センサ32から入力される信号を処理して、ロータ室14にロータ15が設置されているかどうかを判断する。具体的には、ロータ15が回転軸18aに取り付けられているか否かを検出する。なお、ロータ検出センサ32として超音波センサを用い、超音波の発振面からロータの上面までの距離を測定する技術は、例えば、特開2001−104831号公報に記載されているように公知である。したがって、超音波センサを用いた距離の検出原理の説明は省略する。
温度制御回路28は、冷却装置19の運転制御を行い、パイプ20内を輸送される冷媒の量を変化させることにより、ロータ室14内の実際の温度を目標温度に近づける制御を行う。ロータ室14内の目標温度は作業者が設定する。温度検出回路29は、温度センサ33の信号を処理して、ロータ室14内の温度を測定する。温度センサ33は、ボウル12の底部12aに取り付けられており、温度センサ33としては、サーミスタを備えた温度センサを用いることができる。サーミスタを備えた温度センサ33は、温度変化に対して電気抵抗値が変化する。この電気抵抗値を電圧に変換し、CPU23に内蔵されたA/D(Analog /Digtal)変換器で、アナログ電圧をデジタル値に変換することにより、CPU23はロータ室14の温度を測定する。
さらに、筐体11の上部には操作部34が設けられている。操作部34は、作業者が、省エネモード、ロータ15の目標回転速度、ロータ室14内の目標温度、ロータ15の回転時間、回転軸18aに取り付けられるロータ15の種類等の運転条件を設定するために設けられている。操作部34は、操作入力部35と、入力内容を表示する表示部36とを有しており、操作部34は、タッチセンサー機能を持つLCD(Liquid Crystal Display)で実現できる。操作入力部35には、0から9の数字からなる数値入力画面の他、スタートボタン41、ストップボタン42、省エネモードボタン43、起動ボタン48が設けられている。スタートボタン41は、電動モータ18を回転させる信号を発生し、ストップボタン42は、電動モータ18を停止させる信号を発生する。省エネモードボタン43は、消費電力をなるべく少なくするモードを選択するボタンである。起動ボタン48が操作されると、制御回路21を起動させる信号が出力される。
作業者は、数値入力画面に表示されたボタンに触れて、ロータ15の目標回転速度、ロータ室14内の目標温度、ロータ15の回転を継続する時間、ロータ15の回転開始、ロータ15の停止、ロータ15の種類等の運転条件の設定を入力することができる。作業者が操作部34を操作して発生する信号は、CPU23に入力される。CPU23からは、入力された運転条件に基づく制御信号が、各回路に対して出力される。なお、表示部36には、作業者が入力した内容の他、ロータ15の実際の回転速度、ロータ室14内の実際の温度、ロータ15の回転を開始してからの経過時間等、遠心分離機10における現在の運転状態が数値、グラフ等で表示される。
モータ制御回路25の具体例を、図2に基づいて説明する。モータ制御回路25は、AC/DCコンバータ37と、コンデンサ38と、DC/ACコンバータ39と、抵抗46と、複数のスイッチング素子を有している。AC/DCコンバータ37は、交流電力を直流電力に変換する電力変換装置である。DC/ACコンバータ39は、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置であり、インバータとも呼ばれる。複数のスイッチング素子は、U相、V相、W相のコイルに対応して設けられている。コンデンサ38としては、例えば、平滑用コンデンサを用いることが可能である。コンデンサ38は、AC/DCコンバータ37とDC/ACコンバータ39との間に設けられており、抵抗46は、コンデンサ38と並列に設けられている。
AC/DCコンバータ37と交流電源44との間にメインスイッチ40が設けられている。交流電源44は、いわゆる商用電源である。筐体11の正面または、側面等にメカニカルスイッチであるメインブレーカ50が取り付けられている。メインブレーカ50は作業者により操作され、電気回路における交流電源44とメインスイッチ40との間を接続・遮断する。また、電気回路におけるメインブレーカ50とメインスイッチ40との間に接続された低電圧電源51が設けられている。
このため、作業者がメインブレーカ50をオン操作すると、交流電源の電力が低電圧電源51を経由して制御回路21に電力が供給される。すると、CPU23から出力される信号によってメインスイッチ40がオンされ、交流電源44の電力をAC/DCコンバータ37を介して、コンデンサ38に充電することが可能な状態となる。一方、作業者によりメインブレーカ50がオフ操作されると、交流電源44からAC/DCコンバータ37への電力の供給が遮断される。つまり、交流電源44の電力をコンデンサ38に充電することは不可能である。なお、図2のメインスイッチ40は、両切りの実施例を記載しているが、片切りであってもよい。
AC/DCコンバータ37は、交流電流を直流電流に変換する電力変換器である。DC/ACコンバータ39は、直流電流を交流電流に変換する電力変換器である。コンデンサ38は、AC/DCコンバータ37とDC/ACコンバータ39との間に設けられている。AC/DCコンバータ37及びDC/ACコンバータ39は、CPU23から出力された信号により動作する。AC/DCコンバータ37により交流電流から直流電流に変換された電力は、コンデンサ38に充電される。コンデンサ38の電力は、DC/ACコンバータ39により直流電流から交流電流に変換され、複数のスイッチング素子がオン・オフされて、電動モータ18に供給され、回転軸18aが回転する。
次に、遠心分離機10の制御例を図3のフローチャートに基づいて説明する。図3のフローチャートは、起動ボタン48がオンされ、かつ、メインスイッチ40がオンされるとスタートする。まず、制御回路21は、ステップS10において、省エネモードボタン43がオンされているか否かを判断する。ステップS10でYesと判断される、つまり、省エネモードボタン43がオンされていると、蓋検出回路26は、ステップS11において、蓋13が閉じられているか否かを判断する。
また、省エネモードボタン43がオンされていると、ロータ検出回路27は、ステップS12において、ロータ15が回転軸18aに取り付けられているか否かを判断する。ロータ検出センサ32が超音波センサであれば、ロータ検出回路27は、超音波センサの発振面からロータ15の上面までの距離を測定して、測定された距離が、所定距離より短い時はロータ15が回転軸18aに取り付けられていると判断する。所定距離は、取り付けられるロータ15の種類等の条件に基づいて定まり、ロータ15の種類に対応する所定距離が、ロータ検出回路27に記憶されている。ロータ検出回路27が、超音波センサを用いて、ロータ15の有無を検出するために要する時間は、例えば2秒程度である。
上記したステップS11の処理及びステップS12の処理は同時に行われてもよいし、何れか一方の処理を先に行い、他方の処理を後で行ってもよい。蓋検出回路26は、ステップS11でNoと判断される、つまり、蓋13が開かれていると、ステップS11の処理を継続する。また、ロータ検出回路27は、ステップS12でNoと判断される、つまり、ロータ15が回転軸18aに取り付けられていないと、ステップS11の処理を継続する。
そして、ステップS11でYesと判断され、かつ、ステップS12でYesと判断されると、モータ制御回路25は、ステップS13において、交流電源44の電力をコンデンサ38に充電する制御を行う。ステップS13で行われる処理は、コンデンサ38に常時電力を充電する処理ではなく、コンデンサ38の電圧を、所定電圧以上に維持する処理である。すなわち、コンデンサ38の電圧が、所定電圧以上に維持されていれば、それ以上の充電は行わない。ここで、所定電圧は、ロータ15を回転させるために必要な値であり、所定電圧は、ロータ15の回転時間等に基づいて、予め実験、シミュレーションを行って求めた値であり、所定電圧はCPU23に記憶されている。
このように、制御回路21は、スタートボタン41がオンされる前に、ステップS11で蓋13が閉じられているか否かを判断する処理及びステップS12でロータ15が回転軸18aに取り付けられているか否かを判断する処理によって、スタートボタン41の操作が実行されるか実行されないかを事前に予測する。そして、制御回路21は、スタートボタン41がオンされる前に、スタートボタン41の操作が実行されると予測されると、ステップS13において、コンデンサ38に直流電圧を充電する制御を実行する。モータ制御回路25はステップS13において、コンデンサ38への充電を開始する。
コンデンサ38のDC電圧を目標電圧に、例えば、380Vに設定することができ、コンデンサ38への充電を開始してから、充電が完了するまでに数秒、例えば、3秒程度かかる。本実施形態では、スタートボタン41の操作が予測される時のみ、コンデンサ38へのDC電圧が、所定電圧となるように充電する。したがって、コンデンサ38における電荷の放電抵抗損失は、目標電圧を380Vとし、抵抗46を56kΩとして、2.5Wとなる消費電力の積算値の増加を抑えることができる。
制御回路21は、ステップS13の処理を実行した後、ステップS14において、スタートボタン41が操作されたか否かを検出する。制御回路21は、スタートボタン41が操作されていなければ、ステップS14の処理を継続する。ステップS14でYesと判断される、つまり、スタートボタン41が操作されると、モータ制御回路25は、ステップS15において、電動モータ18の回転を開始する。ステップS15の処理は、PWM制御でパルス電圧となり、電動モータ18に電圧を印加して、ロータ15の実際の回転速度を所定の目標回転速度に近づける制御である。ロータ15の実際の回転速度は、回転速度検出センサ30により検出される。目標回転速度は、作業者が操作入力部35を操作して設定した値である。また、温度制御回路28は、ロータ15の回転が継続されてロータ室14内の温度が上昇すると、ステップS16において、ロータ室14内のロータ15の温度が目標温度に維持されるように、冷却装置19を制御する。目標温度は、作業者が操作入力部35を操作して設定した値である。
そして、制御回路21は、ステップS17において、ストップボタン42が操作されたか否かを検出する。制御回路21は、ステップS17でNoと判断される、つまり、ストップボタン42が操作されていなければ、ステップS17の処理を継続する。これに対して、制御回路21は、ステップS17でYesと判断される、つまり、ストップボタン42が操作されると、ステップS18において、電動モータ18を停止し、かつ、コンデンサ38への充電を終了する。また、ステップS18では、目標回転速度、目標温度、目標回転時間等の運転条件をリセットする処理も実行される。制御回路21は、ステップS18の処理を実行した後、図3のフローチャートを終了する。
なお、制御回路21は、ステップS17において、操作入力部35により設定された目標回転時間が経過したか否かを検出してもよい。そして、制御回路21は、目標回転時間が経過したことが検出されると、ステップS18の処理を実行する。一方、制御回路21は、目標回転時間が経過していなければ、ステップS17の処理を継続する。
ところで、制御回路21は、前記ステップS10でNoと判断される、つまり、省エネモードボタン43がオフされていると、ステップS21の処理を実行する。ステップS21の処理は、ステップS13の処理と同じである。また、ステップS21に次いで、蓋検出回路26は、ステップS22の処理を行う。ステップS22の処理は、ステップS11の処理と同じである。蓋検出回路26は、蓋13が開いていることを検出すると、ステップS22の処理を継続する。制御回路21は、ステップS22で蓋13が閉じられていることが検出されると、ステップS23の処理を実行する。ステップS23の処理は、ステップS14の処理と同じである。ステップS23でスタートボタン41が操作されていることが検出されると、ステップS24の処理が実行される。ステップS24の処理は、ステップS12の処理と同じである。ステップS24でロータ15が回転軸18aに取り付けられていることが検出されると、制御回路21はステップS25の制御及びステップS26の制御を実行し、ステップS17に進む。ステップS25の処理はステップS15の処理と同じであり、ステップS26の処理はステップS16の処理と同じである。これに対して、ステップS24でロータ15が回転軸18aに取り付けられていないことが検出されると、制御回路21は図3のフローチャートを終了する。
以上のように、遠心分離機10の制御回路21は、メインスイッチ40がオンされている状態で、省エネモードボタン43がオンされていると、スタートボタン41がオンされる前に、蓋検出センサ31の信号、ロータ検出センサ32の信号に基づいて、スタートボタン41の操作が実行されるか実行されないかを予測する。そして、制御回路21は、メインスイッチ40がオンされていても、ステップS11及びステップS12で共にYesと判断されない限り、コンデンサ38に充電しない。
これに対して、メインスイッチ40がオンされ、かつ、ステップS11およびステップS12でYesと判断された、つまり、スタートボタン41の操作が実行されると予測すると、スタートボタン41がオンされる前に、コンデンサ38に電力を充電する。よって、電動モータ18を駆動するモータ制御回路25のDC電圧で発生する損失は、コンデンサ38への充電を開始してから、ストップボタン42が操作されるまでの短い時間で発生する。したがって、モータ制御回路25における消費電力の積算値が増加することを抑制でき、省エネルギーを図ることができる。さらに、ステップS14でスタートボタン41を操作されたことが検出されると、ロータ15が回転軸18aに取り付けられているか否かを検出することなく、ステップS15の処理を実行する。したがって、遠心分離機10は、スタートボタン41が操作されてから、ロータ15の回転が開始するまでの時間を短くすることができる。
ここで、遠心分離機の使用環境を説明する。遠心分離機は、ロータの回転速度が毎分数千回転程度のものから毎分15万回転のものまで幅広くある。本実施例で説明する遠心分離機は、大気中でロータを回転させる構造について説明しているが、ロータ室を真空ポンプを使って減圧した状態で回転させるタイプの遠心機であってもよい。
大気中でロータを回転させるタイプの遠心機では、ロータの回転速度が毎分数千回転程度のものから毎分3万回転程度であり、チャンバの空気とロータとの摩擦熱の風損は、最大で1キロ・ワット程度になることがある。ロータの回転速度が毎分3万回転を越えるいわゆる超遠心分離機は、ロータおよび試料の温度上昇を抑制すること、風損によるロータを回転させる電力を低減すること、のために、ボウルのチャンバを真空状態にまで減圧する真空ポンプ装置を備えている。
近年、製品の省エネルギー化が要求され、遠心分離機においても同様に省エネルギー化が要求されている。遠心分離機の消費電力は、待機時間の消費電力と、運転時間の消費電力とに分別される。遠心分離機は、待機時にも商用電源の電圧が、コンデンサに常時印加された状態になっている場合が多い。待機時間とは、メインスイッチがオンされてから、かつ、電動モータが回転を開始するまでの時間である。運転時間とは、スタートボタンが操作されてロータが回転を開始してから、ロータが停止するまでの時間である。遠心分離機の待機時間は消費電力量は低いが、蓄電部への充電時間が長いので、消費電力量の積算値が大きくなる。
一方、遠心分離機の運転時間は待機時間より短いが、遠心分離機の運転時の消費電力は大きいため、積算消費電力量は大きい。また、ロータが一定速度で回転する定速運転時においては、試料を遠心分離する時間が決まっているので、運転時間における省エネルギーを図るには、ロータの回転速度を上昇させるために要する加速時間と、ロータの回転速度を低下させるために要する減速時間との短縮を図り、消費電力の積算値を小さくする必要がある。
遠心分離機は、待機時間中に、常時、商用電源の電圧がコンデンサに常時印加された状態になっている場合が多い。遠心分離機の電源電圧が印加された状態の消費電力は、遠心分離機の制御回路の消費電力、操作パネルを表示する消費電力等に分類される。それぞれの消費電力は小さく、合計の消費電力は数十ワット程度である。待機時間における消費電力の積算値は、
消費電力の積算値(Wh)=消費電力(W)×時間(h)
で求められる。例えば、
30W×15h=450Wh
になる。
一方、遠心分離機の運転時間における消費電力は、ロータを駆動するモータ制御回路の消費電力と、ボウルのチャンバの温度を制御する温度制御回路の消費電力との合計になる。モータ制御回路の消費電力は、毎分3万回転程度まで回転させると風損が大きく、1〜2キロワット程度となるが、遠心分離機の運転時間は数時間程度である。このときの消費電力の積算値は、例えば、
1500W×1h=1500Wh
になる。
そのため、待機時間において、商用電源の電圧が常時平滑コンデンサに印加された状態となる遠心分離機は、消費電力は小さいが、通電時間が長いため消費電力の積算値が大きい値となる。また、遠心分離機のロータを回転させるにあたり、省エネルギーを図るため、ロータの回転速度を上昇させるための加速時間、及びロータの回転速度を低下させるための減速時間を、共に短縮しなければならなかった。
これに対して、本実施形態の遠心分離機10によれば、メインスイッチ40がオンされており、コンデンサ38への充電が可能な状態であっても、ステップS11,S12で共にNoと判断されていると、コンデンサ38へ充電されない。これに対して、ステップS11,S12で共にYesと判断されている場合に限り、コンデンサ38へ充電される。したがって、遠心分離機10の待機時間における消費電力をなるべく少なくすることができる。また、スタートボタン41が操作されていると、ロータ15が回転軸18aに取り付けられているか否かを検出することなく、ロータ15を回転させる制御を実行する。したがって、スタートボタン41が操作されてから、ロータ15が回転を開始するまでの加速時間を短縮することができる。
図3のフローチャートでは、ステップS11及びステップS12で肯定的に判断されると、ステップS13の処理が行われているが、ステップS11またはステップS12の何れか一方を省略してもよい。
本実施形態で説明した構成と、本発明の構成との対応関係を説明すると、遠心分離機10が、本発明の遠心機に相当し、コンデンサ38が、本発明の蓄電部に相当し、CPU23が、本発明の予測部及び充電制御部に相当し、メインスイッチ40が、本発明のスイッチに相当する。また、AC/DCコンバータ37が、本発明のコンバータに相当し、DC/ACコンバータ39が、本発明のインバータに相当し、CPU23及びモータ制御回路25が、本発明の制御装置に相当し、開口部12bが、本発明の開口部に相当する。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、本実施形態の遠心分離機は、DNA、RNA、カーボンナノチューブ等の試料を分離する遠心分離機を含む。また、本実施形態におけるメインブレーカ50は、筐体11の側面に設けられていてもよいし、操作部34に設けられていてもよい。また、本発明の遠心機は、タンパク質、リポタンパク、細胞内成分等の試料を精製する遠心分離機を含む。本発明の遠心機により行われる処理は、分離、精製、脱水等を含む。本発明における蓄電部は、コンデンサ、キャパシタであり、また充電及び放電を繰り返し行うことの可能な二次電池を含む。
10…遠心分離機、 15…ロータ、 18…電動モータ、 21…制御回路、 38…コンデンサ。

Claims (6)

  1. 蓄電部から電力が供給されて回転する電動モータと、前記電動モータの動力で回転し、かつ、遠心力を加える試料を保持するロータとを備えた遠心機であって、
    前記蓄電部への充電が可能な状態にあり、かつ、前記電動モータを回転する操作が実行される前に、前記電動モータを回転する操作が実行されるか実行されないかを予測する予測部と、
    前記予測部により前記電動モータを回転する操作が実行されると予測されると、前記蓄電部に充電する一方、前記予測部により前記電動モータを回転する操作が実行されないと予測されると、前記蓄電部に充電しない充電制御部と、
    を有する、遠心機。
  2. 前記ロータが配置されるチャンバを開閉する蓋が設けられており、
    前記予測部は、前記蓋が閉じられていると前記電動モータを回転する操作が実行されると予測する一方、前記蓋が開いていると前記電動モータを回転する操作が実行されないと予測する、請求項1に記載の遠心機。
  3. 前記予測部は、前記ロータが前記電動モータの回転軸に取り付けられていると、前記電動モータを回転する操作が実行されると予測する一方、前記ロータが前記電動モータの回転軸に取り付けられていないと、前記電動モータを回転する操作が実行されないと予測する、請求項1に記載の遠心機。
  4. 前記蓄電部に接続された充電回路と、
    前記充電回路に設けられたスイッチと、
    を備え、
    前記蓄電部への充電が可能な状態は、前記スイッチがオンされていることを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠心機。
  5. 蓄電部から電力が供給されて回転する電動モータと、
    該電動モータを制御する制御装置と、
    前記電動モータの動力で回転するロータと、
    前記ロータが配置されるロータ室と、
    該ロータ室の開口部を塞ぐ蓋と、を備えた遠心機であって、
    前記制御装置は、前記ロータが前記ロータ室に配置され、かつ、前記蓋により前記開口部が塞がれたことが検出されると、前記蓄電部に充電するように制御する、遠心機。
  6. 前記蓄電部は、交流電力を直流電力に変換するコンバータと、直流電力を交流電力に変換するインバータとの間に設けられている、請求項5に記載の遠心機。
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