JP2014120613A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】構成部材間の接着強度が高く、湿熱条件下での接着耐久性に優れる太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】 太陽電池素子、封止樹脂層及び太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュールであって、前記太陽電池用バックシートは、第一層及び第二層をこの順で積層して含み、前記封止樹脂層は前記第二層に接して配置され、前記第一層は、ポリエステル系フィルム又はポリフェニレンエーテル系フィルムからなり、厚みが30〜150μmであり、前記第二層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン−プロピレン共重合体からなる群より選ばれる1種以上のポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、1〜8重量部のエポキシ基含有ビニルモノマーと、1〜30重量部の芳香族ビニルモノマーとをグラフト化させて得られる変性ポリオレフィン系樹脂であり、厚みが50〜350μmである接着性樹脂からなることを特徴とする太陽電池モジュール。
【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池素子、封止樹脂層及び太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュールに関する。
近年、資源の有効利用や環境汚染の防止などの観点から、太陽光を電気エネルギーに直接変換する太陽電池に関する注目が高まっており、さらなる研究が進められている。太陽電池には種々の形態があり、代表的なものとして、アモルファスシリコン系太陽電池、結晶シリコン系太陽電池、さらには色素増感型太陽電池などがある。シリコン系太陽電池は、一般に、表面保護材、シリコン発電素子、裏面封止材、及びバックシート(裏面保護シート)などから構成される。
アモルファスシリコン系太陽電池は、シリコンの使用量が少ないという利点を有するものの、湿度の影響を受けやすいため、高湿度下においては水蒸気の浸入により出力が低下するといった問題があった。この問題を解消するために、耐湿性(水蒸気バリア性)に優れたバックシートが開発されている。バックシートには、耐湿性によってシリコン発電素子とリード線などの内容物を保護する機能に加え、耐候性、耐熱性、耐水性、絶縁性、及び耐腐食性が求められ、さらには、裏面封止材として通常使用されるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)との接着性なども求められる。加えて、近年では、建材に設置された太陽電池が原因となる火災を防止するために、優れた難燃性のバックシートも求められつつある。
このようなバックシートとしては、例えば、ポリフッ化ビニル(PVF)/アルミニウム箔/PVFの3層構造のバックシートが知られ、長年に渡り用いられている(特許文献1参照)。これは、アルミニウム箔の高い水蒸気バリア性を利用し、PVFフィルムにより耐候性及び絶縁性を付与した構造のバックシートである。しかしながら、PVFは、裏面封止材として使用されるEVAとの接着性に乏しいという問題があり、さらに、高価であるという問題もあった。
また、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/金属酸化物を蒸着した樹脂フィルム/PETフィルムの積層構造のバックシートが提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、PETフィルムと蒸着樹脂フィルムを貼り合わせるために、接着剤を使用する必要があり、両フィルム間の接着性が問題となる場合があった。積層体の各構成部材を貼り合せる方法として、ウレタン系接着剤等の接着剤を用いたドライラミネート法が一般的に知られている。しかしながら、ドライラミネート方式は使用した接着剤が加水分解劣化することで接着力が低下したり、貼り合せ後に接着剤の硬化反応が完結するまでに長時間要するため製造コストが高くなったりする問題があり、改善の余地があった。
また、無水マレイン酸変性したポリオレフィン系樹脂を接着層として用いたバックシートも提案されている(特許文献3参照)が、当該変性ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂との接着性には優れているものの、EVAまたは蒸着PETとの接着性が十分ではないという問題があった。さらに、基材フィルムとグリシジル基を有する(メタ)アクリレート単位を含むオレフィン系樹脂からなるバックシートも提案されている(特許文献4参照)が、当該ポリオレフィン系樹脂は、基材として常用されるPETとの接着性が十分ではないという問題があった。
特開2008−235882号公報 特開2002−100788号公報 特開2008−270685号公報 国際公開第2010/109896号
本発明は上記課題に鑑みたものであり、本発明は、製造コストが安価で、各構成部材間の接着性に優れ、かつ耐候性及び水蒸気バリア性に優れた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の変性を施したポリオレフィン系樹脂を介し、ポリエステル系フィルム又はポリフェニレンエーテル形フィルムで構成された耐候性フィルムと、封止樹脂層とを積層し、前記封止樹脂層に太陽電池素子を積層することにより、製造コストが安価でありながら、接着性と水蒸気バリア性の双方に優れた太陽電池モジュールとすることを見出した。
すなわち本発明は、太陽電池素子、封止樹脂層及び太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュールであって、上記太陽電池用バックシートは、第一層及び第二層をこの順で積層して含み、上記封止樹脂層は上記第二層に接して配置され、上記第一層は、ポリエステル系フィルム又はポリフェニレンエーテル系フィルムからなり、厚みが30〜150μmであり、上記第二層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン−プロピレン共重合体からなる群より選ばれる1種以上のポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、1〜8重量部のエポキシ基含有ビニルモノマーと、1〜30重量部の芳香族ビニルモノマーとをグラフト化させて得られる変性ポリオレフィン系樹脂であり、厚みが50〜350μmである接着性樹脂からなることを特徴とする太陽電池モジュールである。
このような本発明の太陽電池モジュールは、建築物等へ当接する第一層を耐侯性フィルムとし、その上の第二層として特定の変性が施されたポリオレフィン系樹脂を採用し、さらにその上に封止樹脂層を介して太陽電池素子が配された構成とすることで、太陽電池モジュールにおけるフィルム間の接着強度は高くなり、湿熱環境に放置した場合でも高い接着強度を維持し続けるという優れた効果を奏する。さらに、出力特性は安定し、湿熱環境に放置した場合でも高い出力特性を発揮し続けるようになる。
このような本発明の太陽電池モジュールに用いる封止樹脂層としては、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂組成物が好適であり、具体的には、体積固有抵抗が1×1012Ω以上、1×1016Ω以下であるエチレン酢酸ビニル共重合体に、140℃での半減期が60分以下の有機過酸化物を添加し、加熱架橋することにより得られたものが良い。
また、上記エチレン酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含有率が20〜30質量%であるものが好ましく、上記エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂組成物が、上記エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.0001〜0.02質量部の割合でシランカップリング剤が添加されてなるものも好ましい。
さらに、上記太陽電池用バックシートが、その第一層と上記第二層間の接着強度が、4(N/cm)以上であり、かつ、その水蒸気透過度(測定条件:40℃、90%RH)が0.1〜5.0g/(m・day)であることが好ましい。上記太陽電池用バックシートは、上記第一層に、上記第二層を構成する樹脂含有材料を押し出すことで、押出ラミネートにより形成されるものである。
本発明の太陽電池モジュールは、各構成部材間の接着強度が高く、湿熱条件下での接着耐久性に優れている。さらに、製造コストが安価であるという利点を有する。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池素子、特定の封止樹脂層、及び特定の太陽電池用バックシートを含む積層体からなる。
(第一層)
本発明の太陽電池用バックシートにおける第一層は、ポリエステル系フィルム及びポリフェニレンエーテル系フィルムからなる群より選択されるフィルムである。第一層は、太陽電池セルより最も離れた位置に配置される。太陽電池用バックシートは、直接屋外に暴露されるため、耐候性(耐UV光、耐湿、耐熱、耐塩害等)が要求されるが、第一層として耐候性フィルムを用いることで耐候性を備えることができる。
前記ポリエステル系フィルムを構成するポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が挙げられる。好ましくはPET、PENであり、より好ましくはPETである。
前記ポリフェニレンエーテルフィルム(PPE)は、フェノールとメタノールとからアルキル化反応により合成される2,6−キシレノール(2,6−ジメチルフェノール)を基本原料とし、これを酸化重合法により重合して合成される樹脂であり、PETと比べ、難燃性に優れている。また、前記ポリフェニレンエーテル系フィルムは、PPE単独であっても良いし、PPEと別な樹脂材料とのポリマーアロイであってもよい。特に、引裂強さを向上させることができる点から、PPEとポリスチレンとのポリマーアロイが好ましい。 このようなポリフェニレンエーテル系フィルムの市販品としては、例えば、SABICイノベーティブプラスチックス社製のノリル(商品名)、三菱エンジニアリングプラスチックス社製のユピエース(商品名)、旭化成ケミカルズ社製のザイロン(商品名)などが挙げられる。第一層の厚さとしては、太陽電池システムが要求する電気絶縁性、軽量性などに基づいて選択すればよく、例えば、厚さ30〜150μmの範囲であることが好ましく、50〜150μmの範囲であることがより好ましい。
第一層に、必要に応じて紫外線吸収剤、有機顔料、無機顔料等を配合したり、第二層との反対面側の第一層の表面にフッ素系塗料を塗布することでさらに耐候性を付与したものを用いることができる。第一層は、ポリエステル系フィルムを用いた方が、本発明のバックシートの耐候性が優れる点で好ましい。
(第二層)
本発明の太陽電池用バックシートにおける第二層は、第一層の太陽電池セルに近い表面に積層されることになる。第二層は後述するバックシート製造時の押出ラミネートにより成形される層であり、第一層と封止樹脂層とを接着する役割を果たす他、バックシートに所定の水蒸気バリア性を付与することもできる。
第二層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン−プロピレン共重合体からなる群より選ばれる1種以上のポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、エポキシ基含有ビニルモノマー1〜8重量部、及び芳香族ビニルモノマー1〜30重量部をグラフト化して得られる変性ポリオレフィン系樹脂を含む。当該変性ポリオレフィン系樹脂では、ポリオレフィン系樹脂のマトリックス中に、エポキシ基を含むグラフト鎖がサブミクロンオーダーのドメインを形成するという層構造を有しており、これにより、隣接する層との接着性を発揮することができる。そのため、第一層と封止樹脂層との接着にあたって、従来の太陽電池用バックシートで使用されているような接着剤を使用する必要がない。また、当該変性ポリオレフィン系樹脂からなる層は、水蒸気バリア性に優れている。
本発明において、第二層の厚みは50〜350μmである。第二層の厚みが50μmよりも薄いと、第二層による十分な接着性及び水蒸気バリア性を実現することができない。逆に350μmを超えると、太陽電池モジュールを製造する過程で、真空ラミネートに必要な時間が長くなってしまうため、太陽電池用バックシート用途では実質的に使用できないこととなる。より好ましくは50〜250μmである。
(ポリオレフィン系樹脂)
第二層におけるポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン−プロピレン共重合体(EPCP)からなる群より選ばれる1種以上のポリオレフィン系樹脂であり、好ましくはエチレン−プロピレン共重合体である。
前記ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が挙げられるが、工業的規模で安価に製造できるという点でLDPEが好ましい。前記LLDPEとは、エチレンとα―オレフィン(プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、4−メチルペンテン等)とを共重合することで短鎖分岐が導入された密度の低いポリエチレンである。
前記ポリプロピレンは、好ましくは、融解熱量が10J/g以下の軟質ポリプロピレン系樹脂(例えばダウケミカル社のVersify)である。ここで軟質ポリプロピレン系樹脂としては、後述するエチレン−プロピレン共重合体(EPCP)とは別に、エチレンプロピレンラバー(EPR)を用いてもよい。このEPRとは、一般にブロックタイプと呼ばれるポリエチレンとポリプロピレンの混合体等(例えば、プライムポリマー社のプライムTPO、サンアロマー社のリアクターTPOであるCatalloy等)を示す。
前記エチレン−プロピレン共重合体(EPCP)とは、エチレンと、プロピレンと、必要に応じて添加される1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンからなる群より選ばれる1種以上とのランダム共重合体またはブロック共重合体である。好ましくはエチレンとプロピレンのみからなるランダム共重合体である。本発明では、太陽電池用バックシートとして必要な柔らかさを確保する観点、必要なラミネート加工性を確保する観点、接着に適した温度領域を適正化する観点、及び、変性ポリオレフィン系樹脂製造のための溶融混練時に樹脂の変性反応を十分に進行させる観点から、エチレン含有量が5〜15重量%のエチレン−プロピレン共重合体を用いることがより好ましい。
(変性ポリオレフィン系樹脂)
第二層における変性ポリオレフィン系樹脂は、前記ポリオレフィン系樹脂にエポキシ基含有ビニルモノマー及び芳香族ビニルモノマーをグラフト化して得られるグラフト変性体である。この変性体は、ラジカル重合開始剤の存在下、前記ポリオレフィン系樹脂に対しエポキシ基含有ビニルモノマー及び芳香族ビニルモノマーを反応させることで製造することができる。
第二層を構成するポリオレフィン系樹脂に官能基としてエポキシ基を導入することで、第一層、封止樹脂層との接着性を改善することができ、さらに、カルボキシル基や無水酸基等の酸性基とは異なり、第二層の水蒸気バリア性を低下させることがない。また、エポキシ基含有ビニルモノマーと共に芳香族ビニルモノマーをグラフトすることで、エポキシ基含有ビニルモノマーのグラフト率(エポキシ基含有ビニルモノマーの、ポリオレフィン系樹脂との反応率)を高めることができ、エポキシ基導入による利点を確実に達成することができる。特に、前記芳香族ビニルモノマーを必須成分とすることで、第一層との接着性を飛躍的に高めることができる。
前記グラフト化を実施するためのグラフト重合反応としては特に制限されないが、溶液重合、含浸重合、溶融重合などを用いることができる。特に、溶融重合が簡便で好ましい。溶融重合においては、重合開始剤及び各モノマーの存在下で、ポリオレフィン系樹脂の溶融混練を行なえばよい。
(エポキシ基含有ビニルモノマー)
本発明で使用されるエポキシ基含有ビニルモノマーとしては特に限定されないが、例えば、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノグリシジル、マレイン酸ジグリシジル、イタコン酸モノグリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルコハク酸モノグリシジル、アリルコハク酸ジグリシジル、p−スチレンカルボン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテンなどのエポキシオレフィン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどが挙げられる。これらは1種のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
これらのうち、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジルが安価という点で好ましく、特にメタクリル酸グリシジルが好ましい。前記エポキシ基含有ビニルモノマーの添加量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜8重量部であることが好ましく、2〜7重量部であることがより好ましく、2〜6重量部であることがさらに好ましく、3〜6重量部であることが特に好ましい。エポキシ基含有ビニルモノマーの添加量が少なすぎると接着性が充分に改善されない傾向があり、添加量が多すぎると好適な形状や外観を有する層を形成できない傾向がある。
(芳香族ビニルモノマー)
本発明で使用される芳香族ビニルモノマーとしては特に限定されないが、例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などが挙げられる。これらは1種のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
これらのうち、スチレン;α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのメチルスチレン、ジビニルベンゼン単量体またはジビニルベンゼン異性体混合物が安価であるという点で好ましく、特にスチレンが好ましい。前記芳香族ビニルモノマーの添加量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜30重量部であることが好ましく、1〜20重量部であることがより好ましく、1〜15重量部であることがさらに好ましい。特に3〜6重量部が好ましい。芳香族ビニルモノマーの添加量が少なすぎると、第一層に対する接着性が劣る傾向がある。また、添加量が多すぎると、ポリオレフィン樹脂へのグラフト率が飽和域に達する傾向があるため経済的ではない。
(ラジカル重合開始剤)
ポリオレフィン系樹脂に対して、エポキシ基含有ビニルモノマー及び芳香族ビニルモノマーをグラフト共重合する際、重合反応を開始するため、ラジカル重合開始剤を添加する。本発明で使用されるラジカル重合開始剤としては、過酸化物またはアゾ化合物などが挙げられる。
具体的には、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール、パーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどが挙げられる。
中でも、水素引き抜き能が高いことから、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどを用いることが好ましい。上記のラジカル重合開始剤は、単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
ラジカル重合開始剤の添加量は、変性反応を十分に進行せしめる観点、及び得られる変性体の流動性、機械的特性を確保する観点から、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.2〜5重量部であることがより好ましい。
(添加剤)
第二層を構成する変性ポリオレフィン系樹脂に対しては、添加剤として、熱可塑性樹脂、エラストマー、粘着付与剤(タッキファイヤー)、可塑剤、酸化防止剤、金属不活性剤、リン系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤、ラジカル捕捉剤、水分捕捉剤などの安定剤、架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などを添加することができる。好ましい添加剤は、粘着付与剤(タッキファイヤー)、可塑剤であり、特に好ましくは粘着付与剤である。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、その水素化物、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ乳酸などが挙げられる。前記エラストマーとしては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ブチルゴム、アクリルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどが挙げられる。
前記可塑剤としては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどの石油系プロセスオイル、シリコーン系オイル、液状ポリブテン、液状ポリイソプレンなどの低分子量液状ポリマーが例示される。前記ラジカル捕捉剤としては、例えば、フェノール系捕捉剤、リン系捕捉剤、イオウ系捕捉剤、HALS系捕捉剤等が挙げられる。前記ラジカル捕捉剤は、第二層を構成する樹脂に0〜3質量%含有させることが好ましい。前記水分捕捉剤としては、アルカリ土類金属の酸化物、硫酸塩、珪酸塩等が挙げられる。好ましくはゼオライトである。前記水分捕捉剤は、第二層を構成する樹脂に0〜20質量%含有させることが好ましい。
前記粘着付与樹脂、即ちタッキファイヤーとしては特に制限はないが、例えば、ロジン系樹脂(ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、ロジン・グリセリンエステル、水添ロジン・グリセリンエステル等)、テルペンフェノール樹脂、その水添物、テルペン樹脂(α−ピネン主体、β−ピネン主体、ジペンテン主体等)、その水添物、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂(脂肪族系、脂環族系、芳香族系等)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂(スチレン系、置換スチレン系等)、フェノール系樹脂(アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等)、キシレン樹脂等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を併用して用いる事ができる。
好ましい粘着付与樹脂としては、数平均分子量が300〜3000で、JISK−2207に定められた環球法に基づく軟化点が20〜200℃、より好ましくは60〜150℃である低分子の樹脂である。
本発明で使用される粘着付与樹脂としては、テルペン系樹脂であることが好ましく、相溶性、耐熱性がよいという理由により、テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂、及び水添テルペンフェノール樹脂からなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、透明性確保の観点から水添テルペンフェノール樹脂がさらに好ましい。テルペンフェノール樹脂の中でも、相溶性及び粘着力の向上という理由により、軟化点は20℃〜200℃の範囲にあり、数平均分子量は300〜1200までの範囲にあるテルペンフェノール樹脂が特に好ましい。
前記水添テルペン樹脂の具体例としては、ヤスハラケミカル社製クリアロンPタイプ(ジペンテン樹脂の水添物、非極性タイプ、クリアロンP−105)、ヤスハラケミカル社製Kタイプ(芳香族変性テルペン樹脂の水添物、極性タイプ、クリアロンK−4100)が挙げられる。前記水添テルペンフェノール樹脂の具体例としては、ヤスハラケミカル社製のYSポリスターTH130、UH115が挙げられる。
本発明で使用され得る粘着付与樹脂の配合量は特に限定されないが、変性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部が好ましく、0.1〜30重量部がより好ましく、0.3〜20重量部が更に好ましく、0.5〜10重量部が特に好ましい。以上の添加剤は、原料のポリオレフィン系樹脂に予め添加しておいてもよく、ポリオレフィン系樹脂を変性する溶融混練時に添加してもよく、また前記変性ポリオレフィン系樹脂を製造した後に添加してもよい。
第二層を構成する変性ポリオレフィン系樹脂含有組成物は、シランカップリング剤を含まないことが好ましい。シランカップリング剤は、経時変化のために信頼性確保に難があり、歩留まりの低下を招くことがあるためである。シランカップリング剤を使用しないことで、本発明の太陽電池用バックシートを用いた太陽電池モジュールの信頼性を向上させることができ、また、高歩留まりで製造することができる。
特に第一層を、ポリフェニレンエーテルフィルムを用いる場合、第二層を構成する変性ポリオレフィン系樹脂含有組成物に前記顔料あるいは染料を添加することで遮光性を持たすことが好ましい。つまり、太陽電池セル側から受光する光に対し、第二層に遮光性を持たすことでポリフェニレンエーテルフィルム表面の耐候劣化による第一層と第二層との接着性の低下を防止する効果があり、好ましい。
第二層に添加する顔料あるいは染料の種類、添加量は、第二層の全光線透過率が50%以下となる遮光性を発現すれば特に限定されないが、酸化チタン、カーボンブラックなどを変性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜10重量部配合することが好ましい。
(溶融混練)
前記変性ポリオレフィン系樹脂を製造するために使用する溶融混練の装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ミル、ニーダー、加熱ロールなどが挙げられる。生産性の面から、単軸または2軸の押出機を用いることが好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、溶融混練を複数回繰返してもよい。
溶融混練時の各成分の添加順序及び方法については特に限定されないが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂とラジカル重合開始剤を溶融混練してなる混合物に、エポキシ基含有ビニルモノマー、及び芳香族ビニルモノマーを加えて溶融混練することが好ましい。これにより、グラフトに寄与しない低分子量体の生成を抑制して、グラフト率を向上させることができる。その他必要に応じ添加される材料の添加順序及び方法についても特に限定されない。溶融混練時の加熱温度は、ポリオレフィン系樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解しないという点で、100〜300℃が好ましい。より好ましくは130〜250℃である。また溶融混練の時間(ラジカル重合開始剤を混合してからの時間)は、通常30秒間〜60分間である。
(バックシートの性能)
本発明に用いる太陽電池用バックシートは、少なくとも第一層と第二層とで構成されるが、第一層はバックシートに要求される耐候性および難燃性などの性能を担い、第二層で電気絶縁性および水蒸気バリア性などの性能を担う。さらに、第二層は、第一層と封止樹脂層との間に配置されることになるが、それぞれの層を強固に接着させる接着層としての性能を担うことになる。これにより、接着剤を別途用いることなく、太陽電池用バックシートとして必要な層間の接着性を実現することができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記第二層と第一層との間の接着強度および第二層と封止樹脂層との間の接着強度に優れ、湿熱環境下において使用する際、太陽電池モジュール端部の隙間からの水蒸気浸入が原因となる出力低下を防止できる。
前記第二層と第一層との間の接着強度および第二層と封止樹脂層との間の接着強度が、モジュール製造直後はもとより、温度85℃、湿度85%RHの湿熱環境下で1000時間放置された後でも接着強度が低下しにくい。これは、前記変性ポリオレフィン系樹脂を含む第二層が、湿熱環境下でも加水分解による材料劣化が生じ難いためである。つまり、前記第一層と第二層との接着強度が温度85℃、湿度85%RHで1000時間放置後の4(N/cm)以上であることが好ましく、前記第二層と封止樹脂層との接着強度が温度85℃、湿度85%RHで1000時間放置後の5(N/cm)以上であることが好ましい。
本発明に用いる太陽電池用バックシートは、高度の水蒸気バリア性を達成するため、水蒸気透過度(測定条件:40℃、90%RH)が0.1〜5.0g/(m・day)を示すことが好ましい。0.5〜3.0g/(m・day)がより好ましい。水蒸気透過度の測定方法としては、JIS K 7128に記載の方法が用いられる。
(バックシート製法)
次に、本発明に用いる太陽電池用バックシートを製造する方法について説明する。しかし、本発明の太陽電池用バックシートは以下の製造方法によって限定されるものではない。本発明に用いる太陽電池用バックシートは、第一層がフィルムであり、第一層に第二層を構成する樹脂含有材料を押し出すことで、押出ラミネートにより太陽電池用バックシートを形成する。
まず、第二層を構成する樹脂含有材料を押出機に供給し、加熱溶融させる。当該樹脂含有材料を押出機に供給する前に、予め樹脂含有材料の予備乾燥を行なうことが好ましい。このような予備乾燥を行うことにより、押出機から押し出される材料の発泡を防ぐことができる。予備乾燥の方法は特に限定されないが、例えば、樹脂含有材料をペレット等の形態にして、熱風乾燥機等を用いて行うことができる。
次に、押出機内で加熱溶融された樹脂含有材料を、Tダイに供給する。この時、ギアポンプを用いると、材料の押出量の均一性が向上し、形成される層の厚みムラを低減することができる。次に、Tダイに供給された樹脂含有材料を、シート状の溶融樹脂としてTダイから押し出し、2つのラミネートロールを用いて、該シート状の溶融樹脂を第一層で挟み込んで二層をラミネートする。これにより、第二層によって第一層を接着させて、二層構成のシートを得る。
上記シート状の溶融樹脂を挟み込む2つのラミネートロールのうち一方は、表面が平滑な剛体性の金属ロールであり、他方は、表面が平滑で弾性変形可能な弾性外筒を備えたフレキシブルロールであることが好ましい。このような剛体性の金属ロールと弾性外筒を備えたフレキシブルロールとで、上記シート状の溶融樹脂を挟み込んでラミネートすることにより、各層間の接着性と表面外観性が良好なシートを得ることができる。
上記金属ロールの表面温度は接着性の観点から20℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。金属ロールの表面温度が20℃未満の場合、ラミネート後の層間接着力が不足することがあり、好ましくない。つまり、金属ロールは使用時に加熱することが好ましい。しかし、加熱された金属ロールに接触する溶融樹脂は粘着性が高く、金属ロールから剥離できず本発明の太陽電池用バックシートを成形できない懸念がある。そこで、金属ロールの表面はフッ素などの離型性の良い材質がコートされたものが好ましい。
一方、上記フレキシブルロールの表面温度は150℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。フレキシブルロールの表面温度が150℃を超える場合、当該フレキシブルロールに接触するフィルムが熱収縮するなど、得られる積層体の性能(特に収縮率)が低下することがある。そのため、フレキシブルロール側に接触する第一層には熱に対する寸法安定性の良いフィルムが好ましい。従って、150℃で30分間加熱後の収縮率が、5%以下のフィルムを用いることが好ましく、3%以下のフィルムがより好ましい。
ラミネートロールの送り時には、送り出しフィルムに送り出し方向でのテンションをかけることで、フィルムの収縮率を制御することが好ましい。好ましいテンションは0.01〜10kg/mmであり、より好ましくは0.1〜5kg/mmである。
Tダイより押し出される時の樹脂含有材料の温度は、200〜320℃が好ましく、250〜300℃がより好ましい。200℃未満の場合、材料の溶融粘度が高いため、形成される第二層に厚みムラが生じたり、ラミネート後の層間接着力が不足したりすることがある。320℃を超えた場合、材料の溶融粘度が低すぎるため成形が困難になる。
金属ロールとフレキシブルロールとのラミネート圧力は特に限定されず、十分な層間接着力が得られるよう適宜調整することができる。以上により形成された二層構造のシートを本発明の太陽電池用バックシートとして使用することができる。
以下に本発明に用いる太陽電池用バックシートの具体的な実施形態を説明する。本発明に用いる太陽電池用バックシートの実施形態は、ポリエステル系フィルム(第一層)/変性ポリオレフィン系樹脂層(第二層)からなる二層構造の太陽電池用バックシートである。第二層の側に、封止樹脂層が配置される。第一層のポリエステル系フィルムの外表面(第二層と逆側の表面)には、さらにフッ素系塗料を塗布して耐候性を高めることが好ましい。第一層としては、ポリエステル系フィルムの代わりに、ポリフェニレンエーテルフィルムを使用することもできる。第二層の変性ポリオレフィン系樹脂層の表面(第一層と逆側の表面)には、太陽電池素子の封止材との接着性を高めるために、さらにプライマーコート層を設けることこができる。第一層にポリフェニレン系フィルムを用いる場合、太陽光を遮蔽できるよう、第二層の変性ポリオレフィン系樹脂には、酸化チタンやカーボンブラックなどの顔料を配合することが好ましい。
(封止樹脂層)
本発明に用いる封止樹脂層は、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂組成物であり、体積固有抵抗が1×1012Ω以上、1×1016Ω以下であるエチレン酢酸ビニル共重合体(以下、EVAとする)に、140℃での半減期が60分以下の有機過酸化物を添加し、加熱架橋することにより得られる。
体積固有抵抗が1×1012Ω以上のEVAを含むエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂組成物を用いると、エネルギー変換効率を高く保つことが可能な点で好ましい。また、前記太陽電池用バックシートの第二層との接着性が優れる点でEVAの酢酸ビニル含有率は20%以上、30質量%以下が好ましい。前記エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂組成物に、太陽電池下部基板ないし発電素子との接着力を更に向上させる目的で、シランカップリング剤が添加することが好ましい。
前記シランカップリング剤は特に制限なく、公知シランカップリング剤、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エトキシシクロヘキシル)エチル−トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を用いることができる。これらのシランカップリング剤の配合量はEVA100質量部に対して5質量部以下、好ましくは0.02質量部以下とされる。EVA100質量部に対するシランカップリング剤の添加割合を0.0001〜0.02質量部とすると安定した接着力と、高い体積固有抵抗をもたらすことができ、特に好ましい。必要に応じて有機過酸化物、架橋助剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、変色防止剤等を添加することも可能である。
また、本発明で用いるエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂組成物は架橋構造を有すると好ましい。このため、例えば有機過酸化物を予め加え、これを熱分解することでEVAに架橋構造を持たせることができる。本発明で用いられる有機過酸化物としては、配合時の安定性を考慮すると140℃での半減期が60分以下の有機過酸化物であればいずれも使用可能であるが、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンズエート、ベンゾイルパーオキサイド等を用いることができる。これらの有機過酸化物の配合量はEVA100質量部に対して5質量部以下で充分である。
本発明の太陽電池モジュールに用いる太陽電池素子は、いずれの太陽電池素子も好適に使用できるが、特にアモルファスシリコン系太陽電池、結晶シリコン系太陽電池、ハイブリッド太陽電池などに好適に用いることができる。また、太陽電池の設置場所としては特に限定されないが、例えば、屋根上、ビル、工場、学校、公共施設などの屋上または壁面、海岸、砂漠地帯、屋内などが挙げられる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜6及び比較例1、2)
以下に実施例1〜6及び比較例1、2における評価方法を示す。
〔層間接着強度の評価〕
積層フィルムを、幅方向に25mm、長手方向に200mmの試験片を切り出し、温度85℃、湿度85%RHの湿熱の環境下に、1000時間放置した。次いで、試験片の一方の端部を20mm程度、第一層と第二層とを手で剥離して挟みしろを設けた。次いで、試験片を引っ張り試験機(オートグラフAG−2000A、島津製作所製)を用いて、試験温度23℃、試験スピード50mm/minでT字ピール強度[N/cm]を計測した。計測された接着強度の優劣を以下の基準に従い判断した。
○:接着強度が4N/cm以上
×:接着強度が4N/cm未満
〔封止樹脂層との接着性の評価〕
積層シートを、幅方向に50mm、長手方向に200mmに切り出し、同サイズのガラス板(厚み3.2mm、日本板硝子社製)上に、同サイズの市販の太陽電池封止用EVAシート(サンビック社製:Ultra Pearl、0.40mm厚)と、積層シートの第二層と前記EVAシートが接するように、この順で載せた。次いで、真空ラミネーター(spire社製:Spi−Laminator)で一体成形することで試験片を得た。一体成形の条件は170℃で脱気時間3.5分、プレス圧力1kg/cm、プレス時間3.5分であった。得られた試験片を更に150℃のオーブンで120分加熱してEVAを架橋させた。
作製した試験片を、温度85℃、湿度85%RHの湿熱の環境下に、1000時間放置した。放置後の試験片端部をEVAシートと積層シートの第二層とを手で剥離して挟みしろを設けた。次いで、引っ張り試験機(オートグラフAG−2000A、島津製作所製)を用いて、試験温度23℃、試験スピード50mm/minでT字ピール強度[N/cm]を計測した。計測された接着強度の優劣を以下の基準に従い判断した。
○:接着強度が5N/cm以上
×:接着強度が5N/cm未満
〔水蒸気透過度の測定〕
透過面積が15.2cmになるよう積層シートまたはシートを切り出し、JIS K7126−1(差圧法)に従い、40℃/90%RH、圧力差75cmHgの条件で水蒸気透過度を測定した。単位はg/(m・day)で表す。
〔薄膜モジュール耐熱耐湿性の評価〕
5インチ角サイズの太陽電池アモルファス基板(ガラス板上にシリコン等を蒸着し、加工して太陽電池素子を形成した物)、即ち、薄膜太陽電池素子上に、6インチ角サイズの市販の太陽電池封止用EVAシート(サンビック社製:Ultra Pearl、0.40mm厚)と、積層シートの第二層と前記EVAシートが接するように6インチ角サイズに切り出した積層シートとを載せた。次いで、真空ラミネーター(spire社製:Spi−Laminator)で一体成形することで薄膜太陽電池モジュールを得た。一体成形の条件は170℃で脱気時間3.5分、プレス圧力1kg/cm、プレス時間3.5分であった。得られた試験片を更に150℃のオーブンで120分加熱してEVAを架橋させた。
作製した太陽電池モジュールに、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、25℃、照射強度1000mW/cmの擬似太陽光を照射して、太陽電池の開放電圧[V]、及び、1cm当たりの公称最大出力動作電流[A]及び公称最大出力動作電圧[V]を測定した。これらの積から公称最大出力[W](JIS C8911 1998)の初期値を求めた。
次に、太陽電池モジュールを、温度85℃、湿度85%RHの環境下に、1000時間放置し、耐熱耐湿試験を実施した。放置後の太陽電池モジュールについて上記と同様にして公称最大出力[W]を求め、耐熱耐湿性の優劣を判断した。優劣の判断は以下の基準に従い行った。
○:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値が0.9以上
△:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値が0.8以上、0.9未満
×:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値が0.8未満
〔結晶モジュール耐熱耐湿性の評価〕
6インチ角サイズのガラス板(厚み3.2mm、日本板硝子社製)上に、同サイズの市販の太陽電池封止用EVAシート(サンビック社製:Ultra Pearl、0.40mm厚)と、5インチ角サイズの結晶Si太陽電池素子と、6インチ角サイズの市販の太陽電池封止用EVAシートと積層シートの第二層と前記EVAシートが接するように、6インチ角サイズに切り出した積層シートとをこの順で載せた。次いで、真空ラミネーター(spire社製:Spi−Laminator)で一体成形することで結晶シリコン太陽電池モジュールを得た。一体成形の条件は170℃で脱気時間3.5分、プレス圧力1kg/cm、プレス時間3.5分であった。得られた太陽電池モジュールを更に150℃のオーブンで120分加熱してEVAを架橋させた。
作製した太陽電池モジュールに、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、25℃、照射強度1000mW/cmの擬似太陽光を照射して、太陽電池の開放電圧[V]、及び、1cm当たりの公称最大出力動作電流[A]及び公称最大出力動作電圧[V]を測定した。これらの積から公称最大出力[W](JIS C8911 1998)の初期値を求めた。
次に、太陽電池モジュールを、温度85℃、湿度85%RHの環境下に、1000時間放置し、耐熱耐湿試験を実施した。放置後の太陽電池モジュールについて上記と同様にして公称最大出力[W]を求め、耐熱耐湿性の優劣を判断した。優劣の判断は以下の基準に従い行った。
○:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値が0.9以上
△:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値が0.8以上、0.9未満
×:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値が0.8未満
(製造例1)変性ポリオレフィン系樹脂の製造方法
プロピレン−エチレン共重合体(バーシファイ3401、MFR8、ダウ・ケミカル製)100重量部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂株式会社製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.4重量部を、シリンダー温度200℃に設定したベント付き噛合い型同方向回転式2軸押出機(KTX46、L/D=63、神戸製鋼所製)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル(日油社製:ブレンマーG)4重量部、及びスチレン(日本オキシラン社製)4重量部をノズルから加え、変性ポリオレフィン系樹脂(以下より変性ポリオレフィンと省略)のペレットを得た。
(製造例2)
製造例1で得た変性ポリオレフィン100重量部に対し、黒色顔料であるカーボンブラック3重量部(シーストV、東海カーボン製)をドライブレンドし、ベント付き噛合い型同方向回転式2軸押出機(TEX30、L/D=30、日本製鋼所製)に供給して溶融混練した後、黒色変性ポリオレフィンのペレット得た。
(製造例3)
製造例1で得た変性ポリオレフィン100重量部に対し、白色顔料である酸化チタン3重量部(R−820、石原産業製)をドライブレンドし、ベント付き噛合い型同方向回転式2軸押出機(TEX30、L/D=30、日本製鋼所製)に供給して溶融混練した後、白色変性ポリオレフィンのペレット得た。
(比較製造例1)
プロピレン−エチレン共重合体(バーシファイ3401、MFR8、ダウ・ケミカル製)100重量部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂株式会社製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.4重量部を、シリンダー温度200℃に設定したベント付き噛合い型同方向回転式2軸押出機(KTX46、L/D=63、神戸製鋼所製)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル(日油社製:ブレンマーG)4重量部をノズルから加え、変性ポリオレフィンのペレットを得た。
(比較製造例2)
メタクリル酸グリシジル(日油社製:ブレンマーG)の添加量を8重量部に変更した以外は比較製造例1と同様の方法で変性ポリオレフィンのペレットを得た。
(実施例1)
製造例1で得られた変性ポリオレフィンを60℃で15時間乾燥後、110mmφ単軸押出機と700mm幅のTダイとを用いて樹脂温度270℃で厚み150μmのシート状の溶融樹脂を押し出し、このシート状の溶融樹脂の片面に、白色耐候性PETフィルム(シャインビームQ3215、50μm、東洋紡績製、厚み50μm、白色)を、80℃に加温した表面がテフロン(登録商標)コートされた金属ロールと40℃に加温したシリコンゴム皮膜ロールとで挟み込みながらラミネートし、積層フィルム(白色耐候PETフィルム(第一層)/変性ポリオレフィン層(第二層))を得た。ラミネートの際、第一層である白色耐候性PETフィルムがシリコンゴム皮膜ロール側、第二層である変性ポリオレフィンがテフロンコートされた金属ロール側と接するように加工した。
得られた積層フィルムの層間接着強度、封止樹脂層との接着性の評価、水蒸気透過度、並びに、結晶モジュール及び薄膜モジュールの耐熱耐湿性を表1に示す。
(実施例2)
製造例1で得られた変性ポリオレフィンの代わりに、製造例2で得られた黒色変性ポリオレフィンを用いた以外は、実施例1と同様にしてバックシート(白色耐候PETフィルム(第一層)/黒色変性ポリオレフィン層(第二層))を得た。得られた積層フィルムの層間接着強度、封止樹脂層との接着性の評価、水蒸気透過度、並びに、結晶モジュール及び薄膜モジュールの耐熱耐湿性を表1に示す。
(実施例3)
製造例1で得られた変性ポリオレフィンの代わりに、製造例3で得られた白色変性ポリオレフィンを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルム((白色耐候PETフィルム(第一層)/白色変性ポリオレフィン層(第二層))を得た。得られた積層フィルムの層間接着強度、封止樹脂層との接着性の評価、水蒸気透過度、並びに、結晶モジュール及び薄膜モジュールの耐熱耐湿性を表1に示す。
(実施例4)
第一層である白色耐候性PETフィルムを、ポリフェニレンエーテル系フィルム(ノリルフィルムEFR735、150μm、SABICイノベーティブプラスチックス社製)に変更したこと、及び、製造例1で得られた変性ポリオレフィンの代わりに、製造例2で得られた黒色変性ポリオレフィンを用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの層間接着強度、封止樹脂層との接着性の評価、水蒸気透過度、並びに、結晶モジュール及び薄膜モジュールの耐熱耐湿性を表1に示す。
(実施例5)
第一層である白色耐候性PETフィルムを、ポリフェニレンエーテル系フィルム(ノリルフィルムEFR735、150μm、SABICイノベーティブプラスチックス社製)に変更したこと、及び、製造例1で得られた変性ポリオレフィンの代わりに、製造例3で得られた白色変性ポリオレフィンを用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの層間接着強度、封止樹脂層との接着性の評価、水蒸気透過度、並びに、結晶モジュール及び薄膜モジュールの耐熱耐湿性を表1に示す。
(比較例1)
製造例1で得られた変性ポリオレフィンの代わりに、比較製造例1で得られた変性オレフィンを用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの層間接着強度、封止樹脂層との接着性の評価、水蒸気透過度、並びに、結晶モジュール及び薄膜モジュールの耐熱耐湿性を表1に示す。
(比較例2)
第二層を構成する変性オレフィンの代わりにポリエチレン(ミラソン、三井・デュポンポリケミカル社製)を用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの層間接着強度、封止樹脂層との接着性の評価、水蒸気透過度、並びに、結晶モジュール及び薄膜モジュールの耐熱耐湿性を表1に示す。
Figure 2014120613
Figure 2014120613

Claims (6)

  1. 太陽電池素子、封止樹脂層及び太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュールであって、
    前記太陽電池用バックシートは、第一層及び第二層をこの順で積層して含み、前記封止樹脂層は前記第二層に接して配置され、
    前記第一層は、ポリエステル系フィルム又はポリフェニレンエーテル系フィルムからなり、厚みが30〜150μmであり、
    前記第二層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン−プロピレン共重合体からなる群より選ばれる1種以上のポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、1〜8重量部のエポキシ基含有ビニルモノマーと、1〜30重量部の芳香族ビニルモノマーとをグラフト化させて得られる変性ポリオレフィン系樹脂であり、厚みが50〜350μmである接着性樹脂からなることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記封止樹脂層は、エチレン酢酸ビニル共重合体の樹脂組成物であり、体積固有抵抗が1×1012〜1×1016Ωであるエチレン酢酸ビニル共重合体に、140℃での半減期が60分以内の有機過酸化物を添加し、加熱架橋することにより得られるものである請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記エチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有率が20〜30質量%である請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記エチレン酢酸ビニル共重合体の樹脂組成物は、前記エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.0001〜0.02質量部の割合でシランカップリング剤が添加されてなるものである請求項2又は3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記太陽電池用バックシートは、温度85℃、湿度85%RHで1000時間放置後の前記第一層と前記第二層との間の接着強度が、4N/cm以上であり、且つ、温度85℃、湿度85%RHで1000時間放置後の封止樹脂層と第二層との間の接着強度が5N/cm以上であり、さらに、温度40℃、湿度90%RHにおける水蒸気透過度が0.1〜5.0g/(m・day)である請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記太陽電池用バックシートは、前記第一層に、前記第二層を構成する樹脂含有材料を押し出すことで押出ラミネートにより形成されるものである請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池モジュール。

JP2012274733A 2012-12-17 2012-12-17 太陽電池モジュール Pending JP2014120613A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110993711A (zh) * 2019-11-05 2020-04-10 乐凯胶片股份有限公司 太阳能背板用聚酯基膜和太阳能背板

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