JP2014007314A - ポリオレフィン系封止材料を用いたガラス封止薄膜型太陽電池モジュール - Google Patents

ポリオレフィン系封止材料を用いたガラス封止薄膜型太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池品質の長期安定性(耐熱耐湿性、耐冷熱サイクル性、耐結露凍結性)に優れた太陽電池用封止材料および薄膜型太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】受光面側透光性ガラス基板1、太陽電池用セル4、封止材料2、裏面ガラス3Aを積層した薄膜型太陽電池モジュールにおいて、太陽電池用封止材料2は、エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物、およびその組成物に粘着付与樹脂を添加したものからなる群から選ばれる1種である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする太陽電池封止材料を用いた薄膜型太陽電池モジュールに関する。
近年、資源の有効利用や環境汚染の防止等の面から、太陽光を直接電気エネルギーに変換する太陽電池が広く使用されるようになってきている。太陽電池の更なる普及を促すためには、自動車部材や建築部材に求められるような性能、長期信頼性などが重要となる。
一般に太陽電池モジュールは、シリコン(結晶、多結晶、アモルファス)や、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレンなどのレアメタルを含む太陽電池素子を、受光面側透明保護部材と裏面側保護部材とで保護し、太陽電池素子と保護部材とを封止材で固定し、モジュール化したものである。つまり、太陽電池モジュールは、ガラス、金属、プラスチック等の各種基材の積層体である。太陽電池モジュールの構成は上述の太陽電池素子の種類によって若干異なるが、太陽電池用封止材料に求められる性質は、プラスチック、ガラス、金属等との接着性である。特に太陽電池モジュールは屋外に設置されて気温の上昇や風雨に曝されるため、被着物と封止材の接着性が悪いと水分が浸入し太陽電池素子を劣化させる虞がある。
現在、太陽電池モジュールにおける太陽電池素子の封止材料としては、柔軟性、透明性等の観点から、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)が使用されている。しかしながら、その耐熱性、接着性が不足しているところから、有機過酸化物やシランカップリング剤などを併用し、架橋により耐熱性を向上させ、シランカップリング剤により接着性を向上させる必要があった(特許文献1)。この場合、これらの添加剤を配合したエチレン・酢酸ビニル共重合体のシートを作製し、得られたシートを用いて太陽電池素子を封止する必要がある。このシートの製造段階では、有機過酸化物が分解しないような低温度での成形が必要であるため、押出成形速度を大きくすることができず、また太陽電池素子の封止段階では、ラミネーターにおいて数分から十数分かけての仮接着する工程と、オーブン内において有機過酸化物が分解する高温度で数十分ないし数時間かけて本接着する工程とからなる2段階の時間をかけての架橋・接着工程を経る必要があった。そのため太陽電池モジュールの製造には手間と時間がかかり、その製造コストを上昇させる要因の一つとなっていた。また、架橋してしまうためにリサイクル使用することができないという問題もある。更に、架橋時に遊離することがある酢酸による腐食も懸念される。
また、次世代の材料として、ポリビニルブチラール(特許文献2)及びアイオノマー等を用いた封止材の開発も進められている。更に、特定の物性を有する非晶性又は低結晶性のα−オレフィン系共重合体を用いた封止材も知られている(特許文献3)。しかし、ポリビニルブチラール及びアイオノマーは、ヒドロキシル基、カルボキシル基といった極性基を有し、透湿、吸湿するため、経時とともに封止材が白濁することがあり、配線が腐食したり、起電力が低下したりすることもある。また、特許文献3に記載された特定の物性を有する非晶性又は低結晶性のα−オレフィン系共重合体は、耐熱性に劣るという問題がある。
また、オレフィン系樹脂へ極性官能基を有する重合可能なモノマーをグラフト重合させて、変性樹脂を製造する方法としては、以下のような方法が提案されている。
(i)水中に分散させたポリオレフィン樹脂粒子にビニル単量体を含浸させ、過酸化物の存在下で加熱して変性ポリオレフィンを製造する方法(特許文献4)。
(ii)ポリオレフィン樹脂、無水マレイン酸と有機過酸化物とを溶融混練し、変性ポリオレフィンを製造する方法(特許文献5)。
(i)の方法では様々なビニル系単量体をポリオレフィン樹脂にグラフトさせることができる。しかし、エポキシ基などの極性の高い官能基を持つモノマーは、低極性であるポリオレフィン樹脂に含浸しにくいので、共重合できる量に限界があった。また、該モノマーの水への溶解抑制剤を必要とするため、反応後の変性ポリオレフィン組成物中に溶解抑制剤が残存し、塗装性、接着・粘着性を阻害するという問題点があった。
耐熱性、透明性に優れた材料として、オレフィン系樹脂組成物に粘着付与樹脂が添加された封止材(特許文献6)やポリプロピレン系熱可塑性エラストマーに水添石油樹脂を含有するポリプロピレン系重合体が知られている(特許文献7)。しかし、オレフィン系樹脂に反応性の高い官能基が存在しないことから、粘着付与樹脂を添加しただけでは、ガラスとの十分な接着は期待できず、耐久試験時に剥離してしまい、そこから水分が浸入し太陽電池素子を劣化させる虞がある。また、接着性向上のためにシランカップリング剤などの添加剤が必要となり、コストの問題が生じる。
ところで、薄膜型太陽電池モジュールは、一般に結晶型太陽電池モジュールよりも湿気や水分による太陽電池素子の劣化をまねきやすく、耐湿性に優れた太陽電池封止材料を用いた薄膜型太陽電池モジュールが要求されており、そのために、接着性と水蒸気バリア性に優れた太陽電池封止材料を用いることで、外部から薄膜型太陽電池モジュール内への湿分、水分の浸入を防止することが重要である。
そして、長期に亘る水分侵入を抑えた薄膜太陽電池モジュールとするためにガラス封止する技術が知られている。封止層の厚みが50μm未満の場合、透光性ガラス基板と裏面支持ガラス板が接触してしまいガラスが割れるという問題があった。また、封止層にEVAを用いた場合、水分侵入を防止するために、透光性ガラス基板の4辺(端部)より内側5〜30mmにブチル系の封止層が必要となりコストがかかってしまう。その他、封止時に端部が先に溶融固着することで中央に空隙が生じる、端部封止材料により成形加工条件が限定されるという問題があった。
特開2005−113077号公報 特開平7−142748号公報 特開2006−210906号公報 特開平6−122738号公報 特開平9−278956号公報 特開2010−275488号公報 特開2011−040735号公報
上述の状況に鑑み、本発明の目的は、薄膜太陽電池をガラス封止する際に、前記従来技術の問題を改善し、太陽電池品質の長期安定性(耐熱耐湿性、耐冷熱サイクル性、耐結露凍結性)に優れた太陽電池用封止樹脂シートおよび薄膜型太陽電池モジュールを提供することである。
本発明によれば、ガラス材料の割れの発生を抑えつつ製造可能な、後述する封止構造がその全周に有効に形成されてなる、太陽電池モジュールが提供できる。また、この本発明にかかる封止構造は水蒸気バリア性が優れていることから特別な端部封止材料が不要となり、低コストで薄膜型太陽電池モジュールを提供できる。
本発明者らは、上述の現状に鑑み、鋭意検討した結果、薄膜太陽電池をガラス封止する際に、特定の材料を特定の厚みで封止層として用い、特定の構造の薄膜太陽電池モジュールとすることで、ガラス材料の割れの発生を抑えつつ製造可能な、水蒸気バリア性に優れる特定の封止構造がその全周に有効に形成されてなる、太陽電池モジュールが提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、光入射面側から順に、透光性ガラス基板、太陽電池素子層、電気出力を外部に取り出すための電気出力配線、封止層、及び裏面支持ガラス板を備える薄膜型太陽電池モジュールであって、
平面視において、少なくとも前記太陽電池素子層、及び前記電気出力配線の全面が前記封止層で覆われてなり、前記封止層の材料が、エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂100重量部、及びテルペン系樹脂の粘着付与樹脂0〜50重量部を含むエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物であって、その厚さ400μmあたりの水蒸気透過率が5.0g/m2・day以下であり、前記封止層の厚みが50μm〜800μmであり、かつ、前記太陽電池モジュールの全周において、前記透光性ガラス基板、前記封止層、及び前記裏面支持ガラス板が直接接してなる封止構造が形成されてなることを特徴とする、薄膜型太陽電池モジュールに関する。
好ましい実施態様は、前記エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂を、(a)ポリオレフィン系樹脂に対して(b)ラジカル重合開始剤存在下、(c)エポキシ基含有ビニル単量体及び(d)芳香族ビニル単量体を溶融混練して得られ、(a)ポリオレフィン系樹脂、(c)エポキシ基含有ビニル単量体及び(d)芳香族ビニル単量体の合計100重量%中における(c)エポキシ基含有ビニル単量体の割合が、0.1〜50重量%の範囲とすることである。
好ましい実施態様は、前記(a)ポリオレフィン系樹脂を、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種とすることである。
好ましい実施態様は、前記裏面支持ガラス板を、その面内に前記電気出力配線の一部を通過させるための貫通孔を有するものとし、かつ、前記貫通孔の全面に前記封止層が形成されてなるようにすることである。
本発明の薄膜型太陽電池モジュールは、ガラス材料の割れの発生を抑えつつ製造可能であり、かつ、接着性と水蒸気バリア性に優れる特定の封止構造がその全周に有効に形成されてなるので、優れた長期品質安定性(耐熱耐湿性、耐冷熱サイクル性、耐結露凍結性)を示す。さらに、端部封止材料が不要で、低コスト化が可能である。
本発明の太陽電池モジュール 本発明の太陽電池モジュール
以下に本発明の詳細について述べる。
(太陽電池モジュール)
本発明の薄膜型太陽電池モジュールは、透光性ガラス基板と裏面支持材との間に、太陽電池用封止材料シートを介して太陽電池用セルを封止することにより得られる。
前記薄膜型太陽電池モジュールにおいて、太陽電池用セルを十分に封止する方法として、図1に示すように、受光面側透光性ガラス1、太陽電池用セル4、封止材料2、裏面ガラス(貫通孔の備えがないガラス板)3Aを積層し、真空ラミネータで一体化成形を行う。
また、裏面ガラスが、貫通孔の備えがあるガラス板である場合は、図2に示すように、受光面側透光性ガラス1、太陽電池用セル4、封止材料2、裏面ガラス(貫通孔の備えがあるガラス板)3Bを積層し、電気出力配線を貫通孔から通過させて真空ラミネータで一体化成形を行う。
真空ラミネータでの一体化成形は、温度105〜180℃、さらに125〜160℃、特に135〜150℃、脱気時間0.1〜5分、プレス圧力0.1〜1.5kgf/cm2、プレス時間5〜15分で加熱圧着すればよい。この加熱加圧時に、受光面側封止材3Aおよび/または裏面側封止材3Bに使用される本発明の太陽電池用封止材料シート2が、受光面側透光性ガラス1、裏面ガラス3A・3B、および太陽電池用セル4を密着して一体化することにより、太陽電池用セル4を封止することができる。
このような構成を有する太陽電池に本発明の封止材を使用することで、封止材が長期間に亘る使用に環境下で水分浸入などによって発生する酸による従来問題であった太陽電池の発電性能の低下を抑制することができ、優れた耐久性を有するものとなる。さらに、端部封止材レスなので低コスト化が可能となる。
本発明に使用される受光面側透光性ガラス基板としては、例えば、ガラス板や透明樹脂フィルムなどが用いられる。透光性ガラス基板の面積は、好ましくは、910mm×455mm以上、より好ましくは、0.5m2以上、さらに好ましくは、1m角(1000mm×1000mm)以上、1.2m角(1200mm×1200mm)以上、1000mm×1400mm以上、最も好ましくは1420mm×1100mm以上の面積である。絶縁透光性基板1の厚さは、3mm、3.2mm、5mmなど、工業的に利用可能な厚さであることが好ましい。ガラス板としては、大面積な板が安価に入手可能で、透明性が高く、絶縁性が高い、二酸化珪素(SiO2)、酸化ナトリウム(Na2O)及び酸化カルシウム(CaO)を主成分とする両主面が平滑なフロート板ガラスを用いることができる。また、ガラス基板は、一般に、化学的に或いは熱的に強化させたものであってもよい。
本発明に使用される裏面支持材はフィルムやシート、または板状で使用される。裏面支持材には、ガラスやアルミ箔、プラスチックフィルムの積層体が好ましく使用され、プラスチックフィルムに使用される樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、四フッ化エチレン−エチレン共重合体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。裏面支持部材は一般的にバックシートと呼ばれる、耐熱性、耐湿性、耐候性、絶縁性を兼ね備えた単層もしくは積層体であるが、特にガラスが良い。
裏面支持材に設けられる貫通孔の形状としては、円、楕円、長方形、正方形、多
角形が挙げられる。生産性やコストを考慮すると、貫通孔の形状としては、特に円が好ましい。また、貫通孔の大きさについては、好ましくはφ6(直径6mm)〜φ100(直径100mm)、より好ましくはφ10(直径10mm)〜φ70(直径70mm)、最も好ましくはφ15(直径15mm)〜φ25(直径25mm)である。
(ポリオレフィン系樹脂組成物)
本発明に係るポリオレフィン系樹脂組成物とは、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン単独重合体、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のたとえば酢酸ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物などとのランダム共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーブロック共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレンとエチレン/プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体の単純混合物、その一部架橋物、又はその完全架橋物)などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのランダム共重合体またはブロック共重合体が好ましい。特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。プロピレン−エチレン共重合体としては、エチレン含有量が5〜15wt%であることが特に好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレンであることが特に好ましい。ポリプロピレン含有量が高すぎると、接着に適した温度領域が高くなる傾向があり、エチレン含有量が高すぎると、柔軟性が落ち、太陽電池素子を保護することが困難となる傾向がある。
前記原料ポリオレフィン樹脂には、必要に応じて、ほかの樹脂またはゴムを本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
前記ほかの樹脂またはゴムとしては、たとえばポリエチレン;ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリイソブテン、ポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン/ジエン系単量体共重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン系共重合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体ランダム共重合体;スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン系単量体ランダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);アクリロニトリル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体グラフト共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体などのビニル系共重合体などがあげられる。
ポリオレフィン樹脂に対するこれらほかの樹脂またはゴムの添加量は、この樹脂の種類またはゴムの種類により異なり、前述のように本発明の効果を損なわない範囲内にあればよいものであるが、通常25重量%程度以下であることが好ましい。
さらに、ポリオレフィン樹脂には必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
また、これらポリオレフィン樹脂(各種の添加材料を含むばあいもある)は粒子状のものであってもペレット状のものであってもよく、その大きさや形はとくに制限されるものではない。
また、前記の添加材料(ほかの樹脂、ゴム、安定剤および/または添加剤)を用いる場合は、この添加材料は予めポリオレフィン樹脂に添加されているものであっても、ポリオレフィン樹脂を溶融するときに添加されるものであってもよい。
ポリオレフィン系樹脂と粘着付与樹脂の溶融混練時の添加順序及び方法については、とくに制限されるものではない。なお、そのほか必要に応じ添加される材料の混合や溶融混練の順序及び方法についてとくに制限されるものではない。
溶融混練時の加熱温度は、130〜300℃であることが、ポリオレフィン系樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。また溶融混練の時間は、通常30秒間〜60分間である。
また、前記の溶融混練の装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ミル、ニーダー、加熱ロールなどを使用することができる。生産性の面から単軸あるいは2軸の押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
本発明に使用されるエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物が配合されるポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリプロピレン単独重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のたとえば酢酸ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物などとのランダム共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーブロック共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレンとエチレン/プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体の単純混合物、その一部架橋物、又はその完全架橋物)などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明で使用される粘着付与樹脂としては、特に制限はないが、例えば、ロジン系樹脂(ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、ロジングリセリンエステル、水添ロジン・グリセリンエステル等)、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂(α−ピネン主体、β−ピネン主体、ジペンテン主体等)、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂(脂肪族系、脂環族系、芳香族系等)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂(スチレン系、置換スチレン系等)、フェノール系樹脂(アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等)、キシレン樹脂等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。
本発明で使用される粘着付与樹脂としては、テルペン系樹脂であることが好ましく、相溶性、耐熱性がよいという理由により、水素添加テルペン樹脂またはテルペンフェノール樹脂が更に好ましい。テルペンフェノール系樹脂の中でも、相溶性、粘着力の向上という理由により、軟化点は20℃〜200℃の範囲にあり、数平均分子量はMn=300〜1200までの範囲にあることが特に好ましい。
本発明で使用される粘着付与樹脂は、配合する際にその配合量は特に限定はないが、ポリオレフィン系樹脂およびエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物100重量部に対し、0.1〜50重量部が好ましく、0.1〜30重量部がより好ましく、0.3〜20重量部が更に好ましく、0.5〜10重量部が特に好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂に粘着付与樹脂を添加したものを用いて得られる封止材はシートまたはフィルム状成形体として供給することができ、成形体の厚みとしては50μmから3mmが例示でき、ハンドリングや絶縁性の付与などの点から好ましくは100μm〜1mmである。
本発明のポリオレフィン系樹脂に粘着付与樹脂を添加したものを用いて得られるシート状成形体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えばポリオレフィン系樹脂組成物とその他の配合剤をドライブレンド、溶融混練した後に、各種の押出成形機、射出成形機、カレンダー成形機、インフレーション成形機、ロール成形機、あるいは加熱プレス成形機などを用いてシート状成形体に成形加工することが可能である。
なお、本発明の薄膜型太陽電池モジュールは、上述した通り、用いられる封止材料に特徴を有する。したがって、受光面側透光性ガラス、裏面支持材、および太陽電池用セルなどの前記封止材料以外の部材については、特に制限されず、従来公知の太陽電池モジュールと同様の構成を有していればよい。
以下に具体的な実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
(接着性評価)
ガラスとの接着強度は、島津製作所製AG−2000Aを用い、23℃にて引張テストスピード50mm/minで180度剥離試験を行った。テストサンプルは、以下の方法で作製した。ガラス(3.2mm厚、日本板硝子社製)/ポリオレフィン系樹脂シート(400μm厚)/太陽電池封止用バックシート(東洋アルミ社製、TOYAL SOLAR FA20/AL30/BPET50/LE50)を、真空ラミネーター(エヌ・ピー・シー社製、LM−50×50−S)で圧着させた。一体成形の条件は150℃で脱気時間5分、プレス圧力1kgf/cm2、プレス時間15分とした。
○:20.0 (N/1cm)以上
×:20.0 (N/1cm)未満
(水蒸気透過性評価)
JIS K7126−1(差圧法)に従い、40℃/90%RH、透過面積15.2cm2、圧力差75cmHgの条件で測定した値で、g/m2・day/0.4mm単位で表す。
○:5.0 (g/m2・day/0.4mm)未満
×:5.0 (g/m2・day/0.4mm)以上
(外観評価)
得られた太陽電池モジュールの外観の優劣を判断した。優劣の判断は以下のように行った。
○:ガラス割れ、封止層の気泡、剥離が観察されない。
×:ガラス割れ、封止層の気泡、剥離が発生する。
(太陽電池モジュールの耐熱耐湿性評価;DH1000試験)
本発明の太陽電池用封止材シートを用い、受光面側から透光性ガラス基板/セル/封止材料/裏面ガラスの構成(図1参照)で、縦1000mm横1000mmサイズの太陽電池用薄膜ガラス基板、縦1000mm横1000mmサイズの裏面ガラス(日本板硝子社製)の間に縦1000mm横1000mmの本発明の太陽電池封止材用シートを挟み、真空ラミネーター(エヌ・ピー・シー製;真空ラミネーター)で一体成形した。一体成形の条件は150℃で脱気時間5分、プレス圧力1kgf/cm2、プレス時間15分で加熱圧着し、太陽電池モジュールを得た。
作製した太陽電池モジュールに、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、25℃、照射強度1000mW/cm2の擬似太陽光を照射し、太陽電池の開放電圧[V]、および、1cm2当たりの公称最大出力動作電流[A]および公称最大出力動作電圧[V]を測定し、これらの積から公称最大出力[W](JIS C8911 1998)の初期値を求めた。
次に、太陽電池モジュールを、温度85℃、湿度85%RHの環境下に、1000時間放置し、耐熱耐湿試験を実施し、放置後の太陽電池モジュールについて上記と同様にして公称最大出力[W]を求め、耐熱耐湿性の優劣を判断した。優劣の判断は以下のように行った。
○:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値(Pmax保持率)が95.0%以上かつ外観良好
×:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%未満または外観異常(ガラス割れ、気泡、剥離発生)
(太陽電池モジュールの耐冷熱サイクル性評価;TC200試験)
上記方法で作製した太陽電池モジュールに、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、25℃、照射強度1000mW/cm2の擬似太陽光を照射し、太陽電池の開放電圧[V]、および、1cm2当たりの公称最大出力動作電流[A]および公称最大出力動作電圧[V]を測定し、これらの積から公称最大出力[W](JIS C8911 1998)の初期値を求めた。
次に、作製した太陽電池モジュールに温度−40℃〜+85℃(昇降温速度100℃/hr)を1サイクルとする環境下に、200サイクル放置し、冷熱サイクル試験を実施し、放置後の太陽電池モジュールについて上記と同様にして公称最大出力[W]を求め、耐冷熱サイクル性の優劣を判断した。優劣の判断は以下のように行った。
○:200サイクルの冷熱サイクル試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%以上かつ外観良好
×:200サイクルの冷熱サイクル試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%未満または外観異常(ガラス割れ、気泡、剥離発生)
(太陽電池モジュールの耐結露凍結性評価;TC50&HF10試験)
上記方法で作製した太陽電池モジュールに、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、25℃、照射強度1000mW/cm2の擬似太陽光を照射し、太陽電池の開放電圧[V]、および、1cm2当たりの公称最大出力動作電流[A]および公称最大出力動作電圧[V]を測定し、これらの積から公称最大出力[W](JIS C8911 1998)の初期値を求めた。
次に、作製した太陽電池モジュールに温度−40℃〜+85℃(昇降温速度100℃/hr)を1サイクルとする環境下で50サイクル放置後、さらに−40℃〜+85℃/85%RH(昇降温速度100℃/hr)を1サイクルとする環境下で10サイクル放置して、結露凍結サイクル試験を実施し、放置後の太陽電池モジュールについて上記と同様にして公称最大出力[W]を求め、耐冷熱サイクル性の優劣を判断した。優劣の判断は以下のように行った。
○:TC50&HF10試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%以上かつ外観良好
×:TC50&HF10試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%未満または外観異常(ガラス割れ、気泡、剥離発生)
(実施例1)
(a)ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8)100重量部、(b)1,3−ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中より(c)メタクリル酸グリシジル5重量部を加え溶融混練してエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(A)を得た。得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(A)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(A−1)を得た。
得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂シート(太陽電池用封止材)を、エヌ・ピー・シー製 真空ラミネーター LM−50 X 50−S を使用し、接着性評価用ガラスを、150℃で脱気時間5分、プレス圧力1kgf/cm2、プレス時間15分の条件で貼り合わせた(接着性評価参照)。得られたサンプルを、島津製作所製AG−2000Aを用い、23℃にて引張テストスピード50mm/minで180度剥離試験を行った。また、受光面側から透光性ガラス基板/セル/封止材料/裏面ガラスの構成(図1参照)で、縦1000mm横1000mmサイズの太陽電池用薄膜ガラス基板、縦1000mm横1000mmサイズの裏面ガラス(日本板硝子社製)の間に縦1000mm横1000mmの本発明の太陽電池封止材用シートを挟み、真空ラミネーター(エヌ・ピー・シー製;真空ラミネーター)で一体成形した。一体成形の条件は150℃で脱気時間5分、プレス圧力1kgf/cm2、プレス時間15分で加熱圧着し、太陽電池モジュールを得た。
得られたシートの接着性評価、水蒸気透過性評価、及び得られた太陽電池モジュールの耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐結露凍結性評価を実施した。結果を表1に示す。
(実施例2)
(a−1)低密度ポリエチレン(プライムポリマー製ミラソン401、MFR=4.8)100重量部、(b)1,3−ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日油(株)製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中より(c)メタクリル酸グリシジル5重量部、(d)スチレン5重量部を加え溶融混練してエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(B)を得た。得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(B)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(B−1)を得た。得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂シート(B−1)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(実施例3)
(a)ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8)100重量部、(b)1,3−ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中より(c)メタクリル酸グリシジル5重量部、(d)スチレン5重量部を加え溶融混練してエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(C)を得た。得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(C)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターT130)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(C−1)を得た。得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(C−1)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(C−2)を得た。得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂シート(C−2)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1で得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(A)を100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターT130)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(D)を得た。得られた粘着付与樹脂添加したエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(D)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(D−1)を得た。得られたシート(D−1)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例2で得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(B)を100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターT100)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(E)を得た。得られた粘着付与樹脂添加したエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(E)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(E−1)を得た。得られたシート(E−1)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1で得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(A)を100重量部と水素添加テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:P105)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(F)を得た。得られた粘着付与樹脂添加したエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(F)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(F−1)を得た。得られたシート(F−1)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1で得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(A)を0.050mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.050mm厚みの太陽電池封止用シート(G)を得た。得られたシート(G)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1で得られたエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(A)を0.80mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.80mm厚みの太陽電池封止用シート(H)を得た。得られたシート(H)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例1)
市販の太陽電池封止用EVAシート(ブリヂストン社製:0.40mm厚)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例2)
(a)ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(I)を得た。得られたシート(I)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例3)
(a−1)低密度ポリエチレン(プライムポリマー製ミラソン401、MFR=4.8)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(J)を得た。得られたシート(J)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例4)
(a)ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターT130)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(K)を得た。得られたポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(K)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(K−1)を得た。得られたシート(K−1)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例5)
(a)ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8)100重量部と水素添加テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:P105)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(L)を得た。得られたポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(L)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(L−1)を得た。得られたシート(L−1)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例6)
(a−1)低密度ポリエチレン(プライムポリマー製ミラソン401、MFR=4.8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターT100)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(M)を得た。得られたポリオレフィン系樹脂組成物のペレット(M)より0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(M−1)を得た。得られたシート(M−1)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例7)
非晶性又は低結晶性のα−オレフィン系共重合体である、アイオノマーの太陽電池封止用シート(三井デュポンポリケミカル社製:0.40mm厚)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
(比較例8)
(a)ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8)より0.020mm厚みの太陽電池封止用シート(N)を得た。得られたシート(N)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
1.受光面側透光性ガラス基板
2.封止材料
3A.裏面支持材(貫通孔なし)
3B.裏面支持材(貫通孔あり)
4.太陽電池用セル

Claims (4)

  1. 光入射面側から順に、透光性ガラス基板、太陽電池素子層、電気出力を外部に取り出すための電気出力配線、封止層、及び裏面支持ガラス板を備える薄膜型太陽電池モジュールであって、
    平面視において、少なくとも該太陽電池素子層、及び該電気出力配線の全面が該封止層で覆われてなり、該封止層の材料が、エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂100重量部、及びテルペン系樹脂の粘着付与樹脂0〜50重量部を含むエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物であって、その厚さ400μmあたりの水蒸気透過率が5.0g/m2・day以下であり、該封止層の厚みが50μm〜800μmであり、かつ、該太陽電池モジュールの全周において、該透光性ガラス基板、該封止層、及び該裏面支持ガラス板が直接接してなる封止構造が形成されてなることを特徴とする、薄膜型太陽電池モジュール。
  2. 前記エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂が、(a)ポリオレフィン系樹脂に対して(b)ラジカル重合開始剤存在下、(c)エポキシ基含有ビニル単量体及び(d)芳香族ビニル単量体を溶融混練して得られ、(a)ポリオレフィン系樹脂、(c)エポキシ基含有ビニル単量体及び(d)芳香族ビニル単量体の合計100重量%中における(c)エポキシ基含有ビニル単量体の割合が、0.1〜50重量%の範囲である、請求項1に記載の薄膜型太陽電池モジュール。
  3. 前記(a)ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載の薄膜型太陽電池モジュール。
  4. 前記裏面支持ガラス板が、その面内に前記電気出力配線の一部を通過させるための貫通孔を有し、かつ、該貫通孔の全面に前記封止層が形成されてなる、請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜型太陽電池モジュール。
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