JP2014120387A - 燃料電池の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な工程で、発電面内の水分分布を均一化することができ、良好な発電性能を維持することを可能にする。
【解決手段】燃料電池システム10では、燃料ガス流路40と酸化剤ガス流路42とは、それぞれの流れ方向が互いに反対方向である対向流に設定される。燃料電池システム10の運転方法では、燃料ガス流路40に供給される燃料ガスの供給量の増加及び減少を繰り返す一方、酸化剤ガス流路42に供給される酸化剤ガスの供給量の増加及び減少を繰り返している。その際、燃料ガスの供給量の増加と酸化剤ガスの供給量の増加とは、交互に行われている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解質の両側に電極が配設される電解質・電極構造体とセパレータとを有するとともに、対向流に設定される燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路が形成される燃料電池の運転方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。この燃料電池は、電解質膜の両側に、それぞれ電極触媒(電極触媒層)及び多孔質カーボン(ガス拡散層)を有するアノード電極とカソード電極とを配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持する発電セルを構成している。通常、所定数の発電セルを積層することにより、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
燃料電池では、セパレータの面内に、MEAを挟んで、アノード電極に燃料ガスを流すための燃料ガス流路(以下、反応ガス流路ともいう)と、カソード電極に酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路(以下、反応ガス流路ともいう)とが設けられている。さらに、発電セル毎又は複数の発電セル毎に、隣接するセパレータ間には、冷却媒体を流すための冷却媒体流路が電極面方向に沿って設けられている。
この種の燃料電池では、良好なイオン伝導性を確保するために、電解質膜を保湿する必要がある。このため、反応ガスである酸化剤ガス(例えば、空気)や燃料ガス(例えば、水素ガス)を加湿して燃料電池に供給する方式が採用されている。
その際、加湿用の水分が、電解質膜に吸収されずに液状化され、反応ガス流路に滞留する場合がある。一方、燃料電池では、発電反応によりカソード電極に生成水が発生するとともに、アノード電極には、前記生成水が電解質膜を介して逆拡散している。このため、反応ガス流路内には、水分が凝縮して滞留し易く、凝縮水によるフラッディングが惹起するおそれがある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている固体高分子電解質型燃料電池の加湿方法が知られている。この加湿方法は、反応ガスとしてのアノードガスとカソードガスとを対向して通流し、反応ガス流路の上流部及び下流部において、対向して流れる反応ガスの一方から他方へ固体高分子電解質膜を介して水分を移動させることにより、燃料電池反応生成水によって固体高分子電解質膜を加湿することを特徴としている。
このため、燃料電池反応生成水により、外部から給水せずに自己加湿が可能であり、加湿システムとして合理的であって且つシンプルとなる、としている。
特開2002−25584号公報
しかしながら、反応ガスの対向流を採用する燃料電池において、発電中の含水量分布は、反応ガス入口が設けられている発電面両端側で乾燥する一方、発電面中央側で増加する傾向を有している。また、この傾向は、予め加湿される反応ガスの加湿状態の変化(投入湿度の増減)に影響されない。
従って、発電面中央側では、含水量が増加して結露し、滞留水が発生するという問題がある。一方、発電面両端側では、含水量が低下して電解質膜が乾燥するという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単な工程で、発電面内の水分分布を均一化することができ、良好な発電性能を維持することが可能な燃料電池の運転方法を提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜の両側に電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有するとともに、一方の前記電極と前記セパレータとの間には、発電面に沿って燃料ガスを流通させる燃料ガス流路が形成され、且つ、他方の前記電極と前記セパレータとの間には、前記発電面に沿って酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路が形成され、前記燃料ガス流路と前記酸化剤ガス流路とは、それぞれの流れ方向が互いに反対方向である対向流に設定される燃料電池の運転方法に関するものである。
この運転方法では、燃料ガス流路に供給される燃料ガスの供給量の増加及び減少を繰り返す一方、酸化剤ガス流路に供給される酸化剤ガスの供給量の増加及び減少を繰り返している。その際、燃料ガスの供給量の増加と酸化剤ガスの供給量の増加とは、交互に行われている。
また、この運転方法では、燃料ガス流路又は酸化剤ガス流路に水が滞留していると判断された際、又は、電解質膜が乾燥していると判断された際、燃料ガスの供給量の増加及び減少と酸化剤ガスの供給量の増加及び減少とを、それぞれ繰り返すことが好ましい。
さらに、この運転方法では、酸化剤ガス及び燃料ガスのトータルのストイキ比は、通常運転時と同一であることが好ましい。
本発明によれば、燃料ガスの供給量が増加される際、酸化剤ガスの供給量が減少される一方、前記酸化剤ガスの供給量が増加される際、前記燃料ガスの供給量が減少されている。このため、発電面全面に亘って、必要な含水量が得られる領域を増大させることができる。しかも、滞留水が減少するため、発電安定性が向上するとともに、MEA又はセパレータからの溶出成分が減少して耐久性の向上を図ることが可能になる。
これにより、簡単な工程で、発電面内の水分分布を均一化することができ、良好な発電性能を維持することが可能になる。
本発明の実施形態に係る運転方法が適用される燃料電池システムの概略構成説明図である。 前記燃料電池システムを構成する燃料電池の分解斜視説明図である。 前記運転方法を説明するフローチャートである。 燃料ガス及び酸化剤ガスの流量制御を説明するタイミングチャートである。 酸化剤ガス流量が増量される一方、燃料ガス流量が減量される際の水分量の説明図である。 前記燃料ガス流量が増量される一方、前記酸化剤ガス流量が減量される際の水分量の説明図である。 流量制御が行われることによる発電面全面の水分量の説明図である。 燃料ガス及び酸化剤ガスの他の流量制御を説明するタイミングチャートである。 通常運転に適用する際のストイキの説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る運転方法が適用される燃料電池システム10は、例えば、燃料電池電気自動車等の燃料電池車両(図示せず)に搭載される。
燃料電池システム10は、燃料電池スタック12と、前記燃料電池スタック12に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置14と、前記燃料電池スタック12に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置16と、前記燃料電池システム10全体の制御を行うコントローラ(制御装置)18とを備える。なお、図示しないが、燃料電池スタック12には、冷却媒体を循環供給するための冷却媒体供給装置が接続される。
燃料電池スタック12は、複数の燃料電池20を積層して構成される。各燃料電池20は、図2に示すように、電解質膜・電極構造体22と、前記電解質膜・電極構造体22を挟持する第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26とを備える。第1金属セパレータ24及び第2金属セパレータ26は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属薄板を波形にプレス成形して構成されるが、例えば、カーボンセパレータを用いてもよい。
電解質膜・電極構造体22は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜28と、前記固体高分子電解質膜28を挟持するアノード電極30及びカソード電極32とを備える。固体高分子電解質膜28は、アノード電極30及びカソード電極32よりも大きな平面寸法を有している。
なお、電解質膜・電極構造体22は、アノード電極30とカソード電極32とが互いに異なる平面寸法に設定される段差MEAを構成してもよい。
アノード電極30及びカソード電極32は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を前記ガス拡散層の表面に一様に塗布して形成される電極触媒層(図示せず)とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜28の両面に形成され、一対の前記電極触媒層が重なる領域に発電面が構成される。
燃料電池20の矢印B方向(図2中、水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガス(以下、空気ともいう)を供給するための酸化剤ガス供給連通孔34a、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔36a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガス(以下、水素ガスともいう)を排出するための燃料ガス排出連通孔38bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
燃料電池20の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔38a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔36b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔34bが、矢印C方向に配列して設けられる。
第1金属セパレータ24の電解質膜・電極構造体22に向かう面24aには、例えば、矢印B方向に延在する直線形状(又は波形形状)の燃料ガス流路40が形成される。燃料ガス流路40は、燃料ガス供給連通孔38aと燃料ガス排出連通孔38bとに連通する。
第2金属セパレータ26の電解質膜・電極構造体22に向かう面26aには、例えば、矢印B方向に延在する直線形状(又は波形形状)の酸化剤ガス流路42が設けられる。酸化剤ガス流路42は、酸化剤ガス供給連通孔34aと酸化剤ガス排出連通孔34bとに連通する。燃料ガス流路40と酸化剤ガス流路42とは、それぞれの流れ方向が互いに反対方向である対向流に設定される。
互いに隣接する第1金属セパレータ24の面24bと第2金属セパレータ26の面26bとの間には、冷却媒体供給連通孔36aと冷却媒体排出連通孔36bとに連通する冷却媒体流路44が形成される。冷却媒体流路44は、燃料ガス流路40の裏面形状と酸化剤ガス流路42の裏面形状とが重なり合って形成される。冷却媒体流路44の冷却媒体流れ方向は、酸化剤ガス流路42の酸化剤ガス流れ方向と同一方向に設定される。
第1金属セパレータ24の面24a、24bには、この第1金属セパレータ24の外周端部を周回して、第1シール部材48が一体化される。第2金属セパレータ26の面26a、26bには、この第2金属セパレータ26の外周端部を周回して、第2シール部材50が一体化される。
第1シール部材48及び第2シール部材50には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
図1に示すように、燃料電池スタック12は、複数の燃料電池20の積層方向両端にエンドプレート52a、52bを配置する。エンドプレート52a、52b間には、図示しないが、タイロッドを介して、又は、前記エンドプレート52a、52bを含むケーシング等を介して、積層方向に締め付け荷重が付与される。
エンドプレート52aには、各燃料電池20の積層方向に互いに連通して、酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス入口マニホールド54a、及び前記酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス出口マニホールド54bが設けられる。
エンドプレート52bには、各燃料電池20の積層方向に互いに連通して、燃料ガス供給する燃料ガス入口マニホールド56a、及び前記燃料ガスを排出する燃料ガス出口マニホールド56bが設けられる。
酸化剤ガス供給装置14は、大気からの空気を圧縮して供給するエアポンプ60を備え、前記エアポンプ60が空気供給流路(酸化剤ガス供給流路)62に配設される。空気供給流路62は、燃料電池スタック12の酸化剤ガス入口マニホールド54aに連通する。
酸化剤ガス供給装置14は、酸化剤ガス出口マニホールド54bに連通する空気排出流路(酸化剤ガス排出流路)64を備える。空気排出流路64には、エアポンプ60から空気供給流路62を通って燃料電池スタック12に供給される空気の圧力を調整するための開度調整可能な背圧制御弁66が設けられる。
燃料ガス供給装置16は、高圧水素を貯留する水素タンク70を備える。水素タンク70は、水素供給流路(燃料ガス供給配管)72を介して燃料電池スタック12の燃料ガス入口マニホールド56aに連通する。
水素供給流路72には、減圧弁74、遮断弁76及びエゼクタ78が設けられる。エゼクタ78は、水素タンク70から供給される水素ガスを、水素供給流路72を通って燃料電池スタック12に供給するとともに、燃料電池スタック12で使用されなかった未使用の水素ガスを含む排ガスを、水素循環路80から吸引して、再度、前記燃料電池スタック12に燃料ガスとして供給する。
燃料ガス出口マニホールド56bには、オフガス流路82が連通する。オフガス流路82の途上には、水素循環路80が連通するとともに、前記オフガス流路82には、パージ弁(例えば、開閉弁)84が接続される。
コントローラ18は、燃料ガス流路40又は酸化剤ガス流路42の少なくとも一方に水が滞留していることを検出する滞留水検出部86と、固体高分子電解質膜28が乾燥していることを検出する膜乾燥検出部88とを備える。滞留水検出部86は、例えば、燃料ガス流路40の圧損又は酸化剤ガス流路42の圧損の少なくとも一方を検出し、検出された圧損に基づいて生成水の滞留が発生したか否かを判断する。具体的には、生成水が滞留すると、圧損が増加する。膜乾燥検出部88は、例えば、燃料電池スタック12のインピーダンスを測定することにより、固体高分子電解質膜28が乾燥しているか否かを判断する。具体的には、固体高分子電解質膜28が乾燥すると、インピーダンスが増加する。
このように構成される燃料電池システム10の動作について、以下に説明する。
先ず、燃料電池システム10が通常運転される際について説明する。通常運転とは、燃料電池スタック12から取り出される電流値に基づいて必要とされる酸化剤ガスの量と燃料ガスの量とに対して、所定のストイキ比をかけた反応ガス量が設定された条件下の運転をいう。
そこで、酸化剤ガス供給装置14を構成するエアポンプ60を介して、空気供給流路62に空気が送られる。空気は、燃料電池スタック12の酸化剤ガス入口マニホールド54aに供給される。この空気は、図2に示すように、酸化剤ガス供給連通孔34aから第2金属セパレータ26の酸化剤ガス流路42に導入される。空気は、矢印B方向に移動して電解質膜・電極構造体22のカソード電極32に供給される。
一方、図1に示すように、燃料ガス供給装置16では、遮断弁76が開放されることにより、水素タンク70から減圧弁74により減圧された水素ガスが、水素供給流路72に供給される。この水素ガスは、水素供給流路72を通って燃料電池スタック12の燃料ガス入口マニホールド56aに供給される。
燃料電池スタック12内に供給された水素ガスは、図2に示すように、燃料ガス供給連通孔38aから第1金属セパレータ24の燃料ガス流路40に導入される。水素ガスは、矢印B方向(空気とは対向流)に移動して電解質膜・電極構造体22のアノード電極30に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体22では、カソード電極32に供給される酸化剤ガス(空気)と、アノード電極30に供給される燃料ガス(水素ガス)とが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
使用済みの空気(排出空気)は、酸化剤ガス出口マニホールド54bから空気排出流路64に排出される。この排出空気は、背圧制御弁66を介して排出される。使用済みの水素ガスは、燃料ガス出口マニホールド56bから水素循環路80を介してエゼクタ78に吸引され、燃料ガスとして、再度、燃料電池スタック12に供給される。
なお、図示しない冷却媒体供給装置では、図2に示すように、燃料電池スタック12の各燃料電池20の冷却媒体供給連通孔36aに冷却媒体が供給される。この冷却媒体は、各燃料電池20間に形成された冷却媒体流路44に導入される。冷却媒体は、矢印B方向(酸化剤ガスの流れ方向と同一の方向)に移動して燃料電池20を冷却した後、冷却媒体排出連通孔36bに排出される。
次いで、本発明の実施形態に係る運転方法について、図3に示すフローチャートに沿って、以下に説明する。なお、本実施形態では、トータルのストイキ比は、上記の通常運転時と同一であってもよい。
燃料電池システム10の運転が開始されると(ステップS1)、ステップS2に進んで、滞留水検出部86及び膜乾燥検出部88による検出が行われる。滞留水検出部86は、燃料ガス流路40の圧損又は酸化剤ガス流路42の圧損の少なくとも一方を検出する。燃料ガス流路40や酸化剤ガス流路42では、生成水が滞留して滞留水が発生すると、該滞留水により流路詰まりが惹起されて圧損が上昇する。従って、検出された圧損に基づいて、生成水の滞留が発生したか否かが判断される。
膜乾燥検出部88は、例えば、燃料電池スタック12のインピーダンスを測定することにより、固体高分子電解質膜28の湿度を検出する。そして、検出された湿度に基づいて、固体高分子電解質膜28が乾燥しているか否かが判断される。
ステップS2において、少なくとも生成水の滞留(生成水過多)が検出され、又は、固体高分子電解質膜28の乾燥(膜乾燥)が検出されると(ステップS2中、YES)、ステップS3に進んで、ガス流量制御が行われる。このガス流量制御は、図4に示すタイミングに沿って行われる。
具体的には、燃料ガス供給装置16では、減圧弁74の開度調整を行うことにより、燃料ガス流路40に供給される燃料ガスの供給量(供給圧力と供給流量の両方又はいずれで対応してもよい)の増加及び減少が略パルス状(又は波状)に繰り返される。図4に示すように、時間T1〜時間T2、時間T3〜時間T4及び時間T5〜時間T6には、燃料ガスが増量されて、すなわち、ストイキを上げている。一方、時間T2〜時間T3及び時間T4〜時間T5には、燃料ガスが減量されて、すなわち、ストイキを下げている。
なお、低下されたストイキは、燃料電池スタック12が発電を行うのに必要なストイキ(燃料ガス流量)を確保している。また、燃料ガスが増量されている時間(時間T3〜時間T4等)と、前記燃料ガスが減量されている時間(時間T2〜時間T3等)とは、同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
さらに、酸化剤ガス供給装置14では、背圧制御弁66又はエアポンプ60が操作されることにより、酸化剤ガス流路42に供給される酸化剤ガスの供給量(供給圧力と供給流量の両方又はいずれで対応してもよい)の増加及び減少が略パルス状(又は波状)に繰り返される。その際、燃料ガスの供給量の増加と酸化剤ガスの供給量の増加とは、位相を反転させて交互に行われている。
ここで、時間T2〜時間T3では、酸化剤ガス流量が増量される一方、燃料ガス流量が減量されている。このため、図5に示すように、発電面内において、酸化剤ガス供給連通孔34a側(カソード入口側)端部の水分量が低くなるとともに、燃料ガス供給連通孔38a側(アノード入口側)端部の水分量が高くなる。
また、時間T3〜時間T4では、燃料ガス流量が増量される一方、酸化剤ガス流量が減量される。従って、図6に示すように、発電面内において、燃料ガス供給連通孔38a側の水分量が低くなるとともに、酸化剤ガス供給連通孔34a側の水分量が高くなる。
上記のように、燃料ガス及び酸化剤ガスは、それぞれ異なる位相で増量と減量とが繰り返されている。これにより、発電面全面に亘って、水分量が略均一化される。図7には、図5の水分量の状態と図6の水分量の状態とを、交互に行うことによって得られる発電面全面の水分量の状態が示されている。
このため、本実施形態では、発電面全面に亘って、必要な含水量が得られる領域を増大させることができる。しかも、滞留水が減少するため、発電安定性が向上するとともに、溶出成分が減少して耐久性の向上を図ることが可能になる。このため、簡単な工程で、発電面内の水分分布を均一化することができ、良好な発電性能を維持することが可能になるという効果が得られる。
ところで、ステップS3において、ガス流量制御が行われ、ステップS2に戻って滞留水過多ではなく、且つ、膜乾燥ではないと判断されると(ステップS2中、NO)、ステップS4に進む。このステップS4では、上記の燃料電池システム10による通常運転モードに移行する。
なお、燃料ガス流量及び酸化剤ガス流量の増減は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、インジェクタ(図示せず)等により、直接、燃料ガス及び酸化剤ガスを燃料ガス経路及び酸化剤ガス経路に供給してもよい。
また、燃料ガス流路40及び酸化剤ガス流路42は、直線状流路により構成されているが、これに限定されるものではない。燃料ガス流路40及び酸化剤ガス流路42は、互いに対向流を構成すればよく、例えば、蛇行する流路(サーペンタイン流路)を採用することができる。さらに、ガス流量制御は、図4に示すパルス状に代えて、図8に示すように、滑らかなガス流量制御を行ってもよい。
さらにまた、ステップS3において、滞留水過多又は膜乾燥が解消しない場合には、図4に示す流量差Lを大きくすることにより、対応することも可能である。また、通常運転モードにおいても、本実施形態を適用することができる。その際、図9に示すように、通常運転時のストイキよりも大きなストイキに設定すればよい。
10…燃料電池システム 12…燃料電池スタック
14…酸化剤ガス供給装置 16…燃料ガス供給装置
18…コントローラ 20…燃料電池
22…電解質膜・電極構造体 24、26…金属セパレータ
28…固体高分子電解質膜 30…アノード電極
32…カソード電極 34a…酸化剤ガス供給連通孔
34b…酸化剤ガス排出連通孔 36a…冷却媒体供給連通孔
36b…冷却媒体排出連通孔 38a…燃料ガス供給連通孔
38b…燃料ガス排出連通孔 40…燃料ガス流路
42…酸化剤ガス流路 44…冷却媒体流路
60…エアポンプ 66…背圧制御弁
70…水素タンク 74…減圧弁
76…遮断弁 78…エゼクタ
86…滞留水検出部 88…膜乾燥検出部

Claims (3)

  1. 電解質膜の両側に電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有するとともに、一方の前記電極と前記セパレータとの間には、発電面に沿って燃料ガスを流通させる燃料ガス流路が形成され、且つ、他方の前記電極と前記セパレータとの間には、前記発電面に沿って酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路が形成され、前記燃料ガス流路と前記酸化剤ガス流路とは、それぞれの流れ方向が互いに反対方向である対向流に設定される燃料電池の運転方法であって、
    前記燃料ガス流路に供給される前記燃料ガスの供給量の増加及び減少を繰り返す一方、前記酸化剤ガス流路に供給される前記酸化剤ガスの供給量の増加及び減少を繰り返すとともに、
    前記燃料ガスの供給量の増加と前記酸化剤ガスの供給量の増加とは、交互に行われることを特徴とする燃料電池の運転方法。
  2. 請求項1記載の運転方法において、前記燃料ガス流路又は前記酸化剤ガス流路に水が滞留していると判断された際、又は、前記電解質膜が乾燥していると判断された際、前記燃料ガスの供給量の増加及び減少と前記酸化剤ガスの供給量の増加及び減少とを、それぞれ繰り返すことを特徴とする燃料電池の運転方法。
  3. 請求項1又は2記載の運転方法において、前記酸化剤ガス及び前記燃料ガスのトータルのストイキ比は、通常運転時と同一であることを特徴とする燃料電池の運転方法。
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