JP2014119482A - 光量調節装置、光学機器、およびそれを備えた撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型、薄型化に有利な光量調節装置を提供する。
【解決手段】 光軸と平行な断面において曲面形状を有する絞り地板と、前記絞り地板の曲面に沿って互いに逆方向に移動して開口径を変化させ、前記光軸と平行な断面において曲面形状を有する2枚の羽根部材と、前記2枚の羽根部材を駆動するために、前記絞り地板に回動自在に取り付けられた回動レバーと、前記回動レバー上の回転軸から離間した位置に突設され、それぞれが前記2枚の羽根部材のそれぞれに形成された長孔に摺動自在に係合され、前記回動レバーが回動することによって、前記2枚の羽根部材を互いに逆方向にスライドさせる一対の駆動ピンと、前記回動レバーを回転駆動するために、前記絞り地板に取り付けられた駆動モータと、を有し、前記一対の駆動ピンの軸が延びる方向と前記駆動モータの回転軸が延びる方向は、前記光軸と平行な方向である。
【選択図】 図1
【解決手段】 光軸と平行な断面において曲面形状を有する絞り地板と、前記絞り地板の曲面に沿って互いに逆方向に移動して開口径を変化させ、前記光軸と平行な断面において曲面形状を有する2枚の羽根部材と、前記2枚の羽根部材を駆動するために、前記絞り地板に回動自在に取り付けられた回動レバーと、前記回動レバー上の回転軸から離間した位置に突設され、それぞれが前記2枚の羽根部材のそれぞれに形成された長孔に摺動自在に係合され、前記回動レバーが回動することによって、前記2枚の羽根部材を互いに逆方向にスライドさせる一対の駆動ピンと、前記回動レバーを回転駆動するために、前記絞り地板に取り付けられた駆動モータと、を有し、前記一対の駆動ピンの軸が延びる方向と前記駆動モータの回転軸が延びる方向は、前記光軸と平行な方向である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、絞り等の光量調節装置と、該光量調節装置を有する光学機器、およびそれを備えた撮像装置に関する。
近年では、デジタルカメラの小型、薄型化がますます進み、レンズ自体の小型、薄型化に加え、レンズと光量調節装置との間隔を最小化することによって小型、薄型化を達成する試みがなされている。
特許文献1には、互いに逆方向に移動する2枚の絞り羽根9a,9bの駆動源をレンズ鏡筒の隅部に配置する構成を採用することでレンズ鏡筒をコンパクトにすることが開示されている。
特許文献1では、曲面形状を有するレンズ(凹レンズと凸レンズ)の間に平面形状を有する光量調節装置(絞り装置)を配置していることが開示されている。しかしながら、特許文献1の構成では、曲面形状を有するレンズと平面形状を有する光量調節装置との間隔を詰め切れず、光軸方向において無駄なスペースがレンズ鏡筒内に残ってしまう問題があった。
本発明は、上記課題を鑑み、小型、薄型化に有利な光量調節装置、光学機器、およびそれを備えた撮像装置を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面としての光量調節装置は、光軸と平行な断面において曲面形状を有する絞り地板と、前記絞り地板の曲面に沿って互いに逆方向に移動して開口径を変化させ、前記光軸と平行な断面において曲面形状を有する2枚の羽根部材と、前記2枚の羽根部材を駆動するために、前記絞り地板に回動自在に取り付けられた回動レバーと、前記回動レバー上の回転軸から離間した位置に突設され、それぞれが前記2枚の羽根部材のそれぞれに形成された長孔に摺動自在に係合され、前記回動レバーが回動することによって、前記2枚の羽根部材を互いに逆方向にスライドさせる一対の駆動ピンと、前記回動レバーを回転駆動するために、前記絞り地板に取り付けられた駆動モータと、を有し、前記一対の駆動ピンの軸が延びる方向と前記駆動モータの回転軸が延びる方向は、前記光軸と平行な方向であることを特徴とする。
本発明によれば、小型、薄型化に有利な光量調節装置、光学機器、およびそれを備えた撮像装置を提供することが出来る。
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
図1及び図2は、第1の実施例を適用したコンパクトデジタルカメラ、一眼レフカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置の撮影時のレンズ鏡筒(光学機器)の鏡筒断面図である。本実施例では、レンズ一体型の撮像装置を例として挙げているが、本発明はこれに限らずレンズ交換型の撮像装置、いわゆる交換レンズシステムの交換レンズにも適用することができる。図1はレンズ鏡筒がワイド状態の鏡筒断面図である。図2はレンズ鏡筒がテレ状態の鏡筒断面図である。図2に示すように、レンズ鏡筒がテレ端側にある状態において、最も被写体側のレンズ10と該レンズ10に隣接するレンズ120との距離を極力短くすることで小型化かつ高倍率化することができる。また、図3は鏡筒が沈胴状態の鏡筒断面図である。図4は第1の実施例を適用した光学機器のレンズ鏡筒の分解斜視図であり、図5は第1の実施例を適用した光学機器の斜視図の一例である。
図1〜3に示すように、第1の実施例のレンズ鏡筒においては、3群の撮影レンズ群で構成される。1群レンズ10は1群筒11に保持される。2群レンズ120は2群ホルダ121に保持される。また3群レンズ30は、3群ホルダ31に保持され、不図示のフォーカスモータにより動力を供給され、光軸方向へ移動可能なように構成されている。撮像素子40は、フィルタ42と共に、センサーホルダ41に保持されている。本実施例では、特に図2及び図3に示されるように、鏡筒がテレ端側にある状態および沈胴状態時において、凹形状をした1群レンズ10の一部に凸形状をした2群レンズ120の一部が入り込んでいる。つまり、光軸直交方向において、1群レンズ10の一部と2群レンズ120の一部が重なっている。さらに、該入り込んだ状態で、1群レンズ10と2群レンズ120の間にレンズ曲面に近似した曲面形状を有する絞りユニット123を配置している。このような構成により、本実施例の光学機器は光軸方向の厚みの薄型化を達成している。
第1の実施例における鏡筒は2段構成となっており、撮影時と沈胴時で鏡筒全長を変化させることができる。ただし、本発明のレンズ鏡筒は2段構成に限定されず、例えば3段もしくはそれ以上の構成であってもよい。
ここで、本実施例における鏡筒の構成について詳細に説明する。
図1〜4に示すように、固定筒51はギア52を保持している。ギア52はカム筒62のギア62bと噛み合い、ズームモータ(本実施例では不図示)の動力をカム筒62に伝達し、カム筒62を回転させる。また、固定筒51の内面にはカム溝(本実施例では不図示)が設けられており、カム筒62のカムピン62aと係合する。よってカム筒62は回転すると共に光軸方向へ進退する。
直進筒61は、固定筒51に直進ガイドされ、カム筒62の光軸方向への移動に対して共に進退する構成となっている。
1群ユニット10Aは、光量調節装置側に凹の曲面形状を有する1群レンズ10(第1の光学部材)と、1群レンズ10を保持した1群筒11で構成される。1群筒11の外周にはカムピン11aが設けられており、カム筒62の内面に設けられたカム溝(本実施例では不図示)と係合する。また、1群筒11は、直進筒61と係合しており、直進ガイドされる。よって1群ユニット10Aは、カム筒62のカムのリフトに沿って光軸方向へ進退可能となっている。
2群ユニット120Aは、光量調節装置側に凸の曲面形状を有する2群レンズ120(第2の光学部材、像振れ補正レンズ)と、2群レンズ120を保持した2群ホルダ121、2群ベース122、絞り装置(絞りユニット、光量調節装置)123などで構成される。本実施例においては、2群ユニット120Aは像振れ補正ユニットとして構成されるが、別の実施例では2群ユニット120Aは像振れ補正ユニットとして構成されなくてもよい。なお、本実施例では、絞りユニット123がシャッタ機能も有しているため、2群ユニット120A内にシャッタユニットを設けていないが、別の実施例では絞りユニット123の他にシャッタユニットを設けている。
絞りユニット(光量調節装置)123は、2群レンズ120の前方(光軸方向被写体側)に隣接して配置され、2枚の絞り羽根を備える。絞りユニット(光量調節装置)123は、該2枚の絞り羽根を互いに逆方向に移動(回動)させることにより光束を通過させる開口径を変化させ、入射される光量を調節する。本実施例において、絞りユニット123はいわゆるギロチン式の絞り装置である。絞りユニット123の被写体側には、1群レンズ10が隣接して配置される。また、絞りユニット123は、絞りユニット123の1群レンズ10側(第1の光学部材側)に凸の曲面形状を有し、絞りユニット123の2群レンズ120側(第2の光学部材側)に凹の曲面形状を有している。つまり、絞りユニット123は、凹の曲面形状を有する光学部材側に凸の曲面形状を有するように構成される。なお、本実施例では、1群レンズ10が光量調節装置側に凹部を有し、2群レンズ120が光量調節装置側に凸部を有する構成について説明をした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば1群レンズ10が光量調節装置側に凸部を有し、2群レンズ120が光量調節装置側に凹部を有する構成をしてもよい。つまり、1群レンズ10及び2群レンズ120の一方は、光量調節装置側に凹の曲面形状を有し、1群レンズ10及び2群レンズ120の他方は、光量調節装置側に凸の曲面形状を有する構成をしていればよい。2群ベース122の外周にはカムピン122aが設けられており、カム筒62の内面に設けられたカム溝(本実施例では不図示)と係合する。また、2群ベース122は、直進筒61と係合しており、直進ガイドされる。よって2群ユニット120Aは、カム筒62のカムのリフトに沿って光軸方向へ進退可能となっている。
次に、第1の実施例における2群ユニット120Aおよび絞りシャッタユニット123について詳細に説明する。図6は、第1の実施例を適用した2群ユニット120Aに備えられた絞りシャッタユニット123の分解斜視図である。図7および図8は、第1の実施例を適用した光学機器の2群ユニット120Aの詳細な斜視図であり、図7は、前方(被写体側)より見た前方斜視図であり、図8は、後方(撮像面側)より見た後方斜視図である。図9は2群ユニット120Aの正面図である。
2群ホルダ(保持部)121は、2群レンズ120を保持しており、約90度角度を相違させ配置された2つのマグネット121aと3つのボール受け部121bを有する。
2群ベース122は、約90度角度を相違させ配置された2つのコイル122bと、凹状の3つのボール受け部122dを有する。
絞り(シャッタ)ユニット123は、地板125、第1の羽根部材126、第2の羽根部材127、カバー部材128で構成される。
絞り地板125は、第1の羽根部材126と第2の羽根部材127を駆動させる一対の駆動ピン129cを備えた駆動レバー(回動レバー)129bと、この駆動レバー129bを回転駆動させるモータ(駆動モータ)129aとを保持している。該モータ129aは、絞り地板125に対して被写体側にビス129dによって固定されている。このモータ129aは、像振れ補正機構の動力源となるマグネット121aやコイル122bの配置されていない領域に配置されている。つまり、モータ129aは、マグネット121a及びコイル122bと光軸を挟んで反対側に位置するように配置されている。また図2、図3で示すように、2群ユニット120Aが1群ユニット10Aと接近するズームポジション(テレ状態または沈胴状態)では、モータ129aは、1群レンズ10の側面のスペースに位置する。つまり、2群ユニット120Aが1群ユニット10Aと接近するズームポジション(テレ状態または沈胴状態)では、モータ129aは、1群レンズ10と光軸直交方向において少なくとも一部が重なるように配置される。
また、絞り地板125にはガイド軸125aが2本設けられている。2本のガイド軸125aは、第1の羽根部材126と第2の羽根部材127の駆動方向(スライド方向)を規制する。2本のガイド軸125aは、第1の羽根部材126のガイド溝126aと第2の羽根部材127のガイド溝127aとそれぞれ嵌合している。また、絞り地板125の前面(被写体側)にある当接面125bは、第1の絞り羽根126と第2の絞り羽根127との摺動面となっている。本実施例では、この当接面(摺動面)125bがレンズ(例えば、2群レンズ120)の曲面に沿った曲面形状を成している。換言すれば、絞り地板125は、光軸と平行な断面においてレンズ(例えば、2群レンズ120)の曲面に沿った曲面形状を有している。
第1の羽根部材126と第2の羽根部材127(羽根部材)は、ともに絞り地板125の当接面125bの曲面に倣うように、同じく曲面形状を成している。換言すれば、第1の絞り羽根126と第2の絞り羽根127は、光軸と平行な断面においてレンズ(例えば、2群レンズ120)の曲面に沿った曲面形状を成している。また第1の絞り羽根126と第2の絞り羽根127には、駆動レバーに129bに設けられた駆動ピン129cと嵌合する長孔126b、127bと、絞り地板125に設けられたガイド軸125aと嵌合するガイド溝126a、127aが設けられている。したがって、第1の絞り羽根126と第2の絞り羽根127は駆動ピン129cが回動すると、ガイド軸125aにしたがって互いに反対の方向に、当接面125bの曲面上を(当接面125bに沿って)一方向にスライド(回動)する。また、第1の絞り羽根126と第2の絞り羽根127には、光量調節用の開口部126c、127cが設けられている。
駆動レバー129bは、2枚の絞り羽根126,127を駆動するために絞り地板125に回動自在に取り付けられ、該駆動レバー上(回動レバー上)の回転軸から離間した位置には一対の駆動ピン129cが突設されている。一対の駆動ピン129cは、それぞれが2枚の絞り羽根126,127のそれぞれに形成された長孔126b、127bに摺動自在に係合している。なお、モータ129a(の回転中心軸)と駆動レバー129b(の回転中心軸と一対の駆動ピン129cの中心軸)は、光軸と平行な方向を向いて地板125に保持されている。上述したように、駆動レバー129bがモータ129aによって回転させられると、第1の羽根部材126と第2の羽根部材127は地板125の曲面形状に倣うようにそれぞれ逆方向に駆動される。このように2枚の羽根部材を駆動して開口形状を変化させることで、1群レンズ10を入射してきた光量を調節する絞りとしての機能を備えている。また、カバー部材128に設けられた光量調節開口部128bを完全に覆うことでシャッタとしての機能も備えている。
絞りカバー(カバー部材)128は、2枚の羽根部材の光軸方向の位置規制として設けられ、地板125に設けられたガイド軸125aを避けた貫通穴128aと、絞りシャッタが開放状態となった時の光量調節開口部128bが設けられている。また、2枚の絞り羽根と当接する像面側の当接面128cを有し、該当接面128cは2枚の絞り羽根と同様なレンズ曲面に沿った曲面形状を成している。換言すれば、絞りカバー128は、光軸と平行な断面においてレンズ曲面に沿った曲面形状を成している。
これら、絞り地板125の曲面(当接面125b)と2枚の絞り羽根126,127の曲面と絞りカバー128の曲面(当接面128c)は、ほぼ同一の曲面(曲率半径)であることが望ましい。
このように構成された絞りユニット123は、モータ129aの駆動により駆動レバー129bが回転すると、2枚の絞り羽根126,127はガイド溝126a、127aの軌跡に沿うように移動する。その結果、2枚の絞り羽根126,127により形成される開口径が変化する。このとき2枚の絞り羽根126,127は、絞りカバー128及び/又は絞り地板125の曲面に沿って回転しながら移動する。
本実施例において、2枚の絞り羽根126,127の曲面の曲率半径は、1群レンズ10の曲面の曲率半径(第1の曲率半径)と2群レンズ120の曲面の曲率半径(第2の曲率半径)の間の曲率半径となるように設定されている。光軸方向の厚さの薄型化を考慮すると、第1の曲率半径と第2の曲率半径はほぼ同じであるとよい。ただし、本発明はこれに限定されずに、本実施例においては、これら絞り羽根126,127の曲面の曲率半径は、1群レンズ10の(凹部の)曲面の曲率半径よりも小さく、2群レンズ120の(凸部の)曲面の曲率半径よりも大きくなるように設定されている。このとき、1群レンズ10の曲面の第1の曲率半径よりも2群レンズ120の曲面の第2の曲率半径の方が小さい関係にある。なお、上述したように1群レンズ10が光量調節装置側に凸部を有し、2群レンズ120が光量調節装置側に凹部を有する構成の場合は、これらの曲率半径の大小関係は逆になる。すなわち、これら絞り羽根126,127の曲面の曲率半径は、2群レンズ120の(凹部の)曲面の曲率半径よりも小さく、1群レンズ10の(凸部の)曲面の曲率半径よりも大きくなるように設定される。このとき、2群レンズ120の曲面の曲率半径よりも1群レンズ10の曲面の曲率半径の方が小さい関係にある。
このように、本実施例を適用した絞りユニット123によれば、2枚の絞り羽根126,127が絞りカバー128及び/又は絞り地板125の曲面に沿って回動するように構成されている。したがって、例えば1群レンズ10に2群レンズ120の一部が入り込む撮影時のテレ状態のようなときでも、1群レンズ10と2群レンズ120に干渉することなく、2枚の絞り羽根126,127を開放状態から小絞り状態まで駆動することができる。
ここで、像振れ補正機構を構成する2群ホルダ121と2群ベース122の関係について説明する。2群ホルダ121のマグネット(像振れ補正手段)121aは、2群ベース122のコイル(像振れ補正手段)122bと対向している。また、2群ホルダ121のボール受け部121bは、2群ベース122のボール受け部122dに置かれた3つのボール124aと対向しており、ボール受け部121b及びボール受け部122dによりボール124aが挟持されている。さらに、2群ホルダ121は、付勢手段(本実施例では不図示)によって2群ベース122へ適度な力で押圧されている。
よって、2群ホルダ121は、2群ベース122に対し光軸と垂直な面を滑らかに移動可能となっており、対向して配置されたマグネット121aとコイル122bの電磁力により、像振れ補正駆動時には2群ホルダ121を所望の位置へ移動させることができる。
次に第1の羽根部材126、第2の羽根部材127と駆動ピン129cの関係について図10〜図13を用いて説明する。図10は第1の羽根部材126、第2の羽根部材127と駆動ピン129cの開放状態の背面図、図11は第1の羽根部材126、第2の羽根部材127と駆動ピン129cの閉じ状態の背面図である。図12は第1の羽根部材126と駆動ピンの開放状態の概略図、図13は第1の羽根部材126と駆動ピン129cの閉じ状態の概略図である。
図12のように、第1の羽根部材126に設けられた長孔126bは曲面中心Xを向いて一定の幅H1で穴が開けられている。この長孔126bを光軸方向から見たときの幅D1(絞り開放状態時)は、点P1と点P2によって決まり、この幅D1は駆動ピン129cの直径と等しく設定されている。このことから、絞り開放状態において、第1の羽根部材126は駆動ピン129cと嵌合している。ここで、幅D1は、絞り開放状態時の長孔126bの光軸と直交する方向の幅であり、かつ、第1の羽根部材126がスライドする方向の幅である。なお、幅D1と幅H1との関係は、H1>D1の関係にある。
図12の開放状態から、図13の閉じ状態に移行すると長孔126bと光軸との角度はA1からA2へと減少する。そのため、点P1と点P2によって決まる長孔126bの光軸方向から見たときの幅D2(閉じ状態時)は開放状態時の幅D1に対して広くなる。このとき、駆動ピン129cの直径は開放状態時の幅D1と一致させているため、駆動ピン129cと長孔126bにはD2−D1の隙間が生じる。
一方、第2の羽根部材127と駆動ピン129cとの関係は第1の羽根部材126との関係とは逆になり、長孔127bと光軸との角度は閉じ状態から開放状態へ移行するに従って減少していく。つまり、長孔127bの光軸方向から見たときの幅は閉じ状態から開放状態へ移行するに従って広くなっていく。
そこで、図10、図11のように第2の羽根部材127の長孔127bも、第1の羽根部材126の長孔126bと同じように、駆動ピン129cとは開放状態において嵌合するように設定する。つまり、第2の羽根部材127が開放状態のとき、駆動ピン129cと係合する部分の幅が駆動ピンの直径(すなわち、幅D1)と等しくなるように設定される。また、第2の羽根部材127の閉じ状態において長孔127bを光軸方向から見たときの幅がD2−D1の隙間を持たせるように設定している。つまり、第2の羽根部材127では、長孔127bを光軸方向から見たときの幅がスライド方向と直交する方向に変化するように設定している。このように、第2の羽根部材127の長孔127bの幅を、光軸方向から見たときの幅の変化を見込んだ量に変化させることで閉じ状態においてD2−D1の隙間を持たせるように設定している。したがって、長孔126b、127bは、2枚の羽根部材の開放状態では、幅方向(スライド方向)の2つの辺で一対の駆動ピン129cと接触する。また、2枚の羽根部材の開放状態以外では、幅方向の1つの辺で一対の駆動ピン129cと接触し、2枚の羽根部材のそれぞれの長孔と一対の駆動ピン129cとの間の隙間は同量となるように設定されている。
このように、2枚の羽根部材を開放状態で駆動ピン129cと嵌合させることで、開放位置(閉じ始め位置)を安定させ、シャッタ動作の繰り返し誤差を抑えることが出来る。
また、第1の羽根部材126と第2の羽根部材127の閉じ状態における駆動ピン129cとの隙間をD2−D1と同量に設定することで、2枚の羽根部材の開き始めのタイミングを揃え、開口形状を対称にすることが出来る。さらに、2枚の羽根部材が嵌合している開放状態以外の場合には、羽根部材を常に1方向から駆動する片寄せ駆動とすることで、羽根部材の駆動方向による開口形状の差はなくなり、絞り動作の信頼性を高めることが出来る。
以上のように、羽根部材の長孔126b、127bと駆動ピン129cを開放状態でのみ嵌合させ、開放状態以外の状態(例えば、閉じ状態)では同量の隙間を設定する構成とする。そうすることで、絞りシャッタ動作の信頼性は確保しつつ、駆動ピン129cを光軸と平行に設置することが出来る。その結果、小型、薄型化を達成した光量調節装置123を提供することが出来る。なお、モータ129a、駆動レバー129bおよび駆動ピン129cの中心軸を絞り地板125の当接面125bの法線方向に向くように配置することも考えられるが、その場合は光量調節装置123が大型化する問題が発生する。これは、特にモータ129aの回転中心軸が光軸に対して傾斜して配置されると、該モータ129aの一部が光量調節装置123の外形からはみ出してしまうためである。
また、本実施例の絞りシャッタユニット123は2枚の羽根部材によって光量調節を行うため、虹彩絞りを使用した場合よりも光軸方向の投影面積を小さくすることが出来る。そのため、2群ホルダ121の2つのマグネット121aおよび2群ベース122のコイル122bを、絞りシャッタユニット123を避けるような位置に配置することが可能となる。ここで、絞り地板125に取り付けられたモータ129a及び駆動レバー129bは、2群ホルダ121のマグネット121a及び2群ベース122のコイル122bと光軸を挟んで反対側の位置(領域)に設けている。より具体的には、モータ129a及び駆動レバー129bは、光軸方向から見て、2群ホルダ121及び2群レンズ120が配置される領域の外に配置される。また、絞りユニット123と2群ホルダ121は、光軸直交方向において少なくとも一部が重なるように配置される。より具体的には、絞り地板125と2群ホルダ121は、光軸直交方向において少なくとも一部が重なるように配置される。さらに具体的には、モータ129a及び駆動レバー129bと2群ホルダ121は、光軸直交方向において少なくとも一部が重なるように配置される。より好ましくは、駆動レバー129bとマグネット121aは、光軸直交方向において少なくとも一部が重なるように配置される。したがって、光軸方向において、2群ホルダ121は絞りシャッタユニット123のモータ129aや駆動レバー129bなどの駆動部とオーバーラップする程度まで間隔を詰めることが出来る。
このように、絞りシャッタユニット123と像振れ補正機構を有する2群ホルダ121とのレイアウトを最適化することが可能となり、さらなる小型・薄型化を達成することが出来る。
次に、図14〜16を用いて、本実施例における光学機器を備えた撮像装置100の構成、および像振れ補正機構を構成する2群ホルダ121の制御について説明する。
本実施例を適用した撮像装置100は、主に静止画像の撮影を行うためのデジタルスチルカメラである。撮像装置100は、撮影動作を行う第1のモードと撮影動作を行わない第2のモードとを有する。第1のモードは、例えば、記録モード(撮影モード)である。また、第2のモードは、例えば、再生モードである。
ズームユニット(光学機器)1001は、変倍を行うズームレンズで構成されている。ズーム駆動制御部1002は、ズームユニット1001を駆動制御する。絞り光量調整駆動制御部1003は、絞りユニット123の駆動を制御する。実施例1については絞り光量調整駆動制御部1003と絞りユニット123がシャッタ機能を兼用しているため、別途シャッタユニットやシャッタ駆動制御部を設ける必要はない。
2群レンズ(像振れ補正レンズ)120は、光軸に対して位置を変更することが可能である。像振れ補正レンズ120は、すでに説明したように光軸に垂直な方向に駆動可能に構成されている。像振れ補正レンズ駆動制御部1004は、像振れ補正レンズ120を駆動制御する。
フォーカス駆動制御部1005は、3群レンズ30(フォーカスレンズ)を駆動制御する。撮像部1006は、光学系OS(すなわち、ズームユニット1001)を通ってきた光による被写体像を画像信号(アナログ信号)に変換する。撮像信号処理部1007は、撮像部1006から出力された画像信号(アナログ信号)を画像信号(デジタル信号)に変換処理する。画像信号処理部1008は、撮像信号処理部1007から出力された画像信号(デジタル信号)を用途に応じて加工することにより、画像データを生成する。表示部1009は、画像信号処理部1008から出力された画像データに基づいて、必要に応じて画像表示を行う。電源部1010は、システム全体に用途に応じて電源を供給する。外部入出力端子部1011は、外部端末(例えば、パーソナルコンピュータ)との間で通信信号及び画像信号を入出力する。操作部1012は、システムを操作するためのボタンやレバー、タッチパネルなどからなる。記憶部1013は、画像データなど様々なデータを記憶する。制御部1014は、システム全体を制御する。
次に、上記構成を持つ撮像装置100の概略動作について説明する。操作部1012には、押し込み量に応じて第1スイッチ(SW1)および第2スイッチ(SW2)が順にオンするように構成されたシャッタレリーズボタン(不図示)が含まれる。シャッタレリーズボタンが約半分押し込まれたときに第1スイッチ(SW1)がオンし、シャッタレリーズボタンが最後まで押し込まれたときに第2スイッチ(SW2)がオンする構造となっている。第1スイッチ(SW1)がオンされると、フォーカス駆動制御部1005が3群レンズ30を駆動してピント調節を行うとともに、絞り光量調整駆動制御部1003が、絞りユニット123を駆動して適正な露光量が得られるように設定する。第2スイッチ(SW2)がオンされると、撮像部1006により生成された画像信号から得られた画像データが記憶部1013に記憶される。操作部1012には、像振れ補正(防振)モードを選択可能にする像振れ補正スイッチ(不図示)が含まれる。像振れ補正スイッチにより振れ補正モードが選択されると、制御部1014が像振れ補正レンズ駆動制御部1004に像振れ補正動作を指示し、これを受けた像振れ補正レンズ駆動制御部1004が像振れ補正オフの指示がなされるまで像振れ補正動作を行う。また、操作部1012には、静止画撮影モードと動画撮影モードとのうちの一方を選択可能にする撮影モード選択スイッチ(不図示)が含まれており、それぞれの撮影モードにおいて各アクチュエータの動作条件を変更することができる。また、操作部1012には再生モードを選択できる再生モード選択スイッチ(不図示)も含まれており、再生モードでは像振れ補正動作を停止する。操作部1012には、またズーム変倍の指示を行う変倍スイッチ(不図示)が含まれる。変倍スイッチによりズーム変倍の指示があると、制御部1014を介して指示を受けたズーム駆動制御部1002がズームユニット1001を駆動して、指示されたズーム位置にそれぞれ1群レンズ10、2群レンズ120を移動させる。それとともに、撮像部1006から送られた各信号処理部(1007,1008)にて処理された画像情報に基づいて、フォーカス駆動制御部1005は3群レンズ30を駆動してピント調節を行う。
次に、像振れ補正レンズ駆動制御部1004の構成を、図15を用いて説明する。ピッチ方向のセンサ部2001は、振れ検出手段であり、通常姿勢(画像フレームの長さ方向が水平方向とほぼ一致する姿勢)における撮像装置100の垂直方向(ピッチ方向)の振動(振れ)を検出する。ピッチ方向のセンサ部2001は、例えば角速度センサである。ヨー方向のセンサ部2002は、同じく振れ検出手段であり、通常姿勢における撮像装置100の水平方向(ヨー方向)の振動を検出する。ヨー方向のセンサ部2002は、例えば角速度センサである。像振れ補正制御部2003および像振れ補正制御部2004は、それぞれ、ピッチ方向、ヨー方向の像振れ補正制御部(決定手段)であり、状況に応じて像振れ補正制御、像振れ補正レンズ位置制御を行う。像振れ補正制御部2003、2004は、それぞれ、センサ部2001、2002により検出された撮像装置100の振れによる被写体の像の振れを打ち消すように駆動するための目標位置を決定し、決定した目標位置を示す補正位置制御信号を生成する。
PID制御部2005、PID制御部2006は、ピッチ方向、ヨー方向それぞれの補正位置制御信号と像振れ補正レンズ120の位置を示す位置信号とから制御量を求め、位置指令信号を出力する。ドライブ部2007、2008は、それぞれが駆動手段であり、PID制御部2005、2006から送られた位置指令信号に基づき、像振れ補正レンズ120を光軸に交差する方向へ駆動する。ホール素子2009、2010は、それぞれ位置検出手段であり、像振れ補正レンズ120のピッチ方向、ヨー方向の位置を検出する。
次に、図15に示す像振れ補正レンズ駆動制御部1004による像振れ補正レンズ120の位置制御について説明する。
像振れ補正レンズ120の位置制御では、ピッチ方向のセンサ部2001、ヨー方向のセンサ部2002からの撮像装置100のピッチ方向、ヨー方向の振れを表す振れ信号(角速度信号)に基づいて、それぞれの方向に像振れ補正レンズ120を駆動させる。像振れ補正レンズ120には磁石が具備されており、この磁石の磁場をホール素子2009、2010で検出し、像振れ補正レンズ120の位置を示す位置信号がPID制御部2005、2006へそれぞれ送られる。PID制御部(フィードバック制御手段)2005、2006は、これらの位置信号が、像振れ補正制御部2003、2004から送られてくる補正位置制御信号にそれぞれ収束するようなフィードバック制御を行う。PID制御部2005、2006は、検出された像振れ補正レンズ120の位置に応じて、像振れ補正レンズ120が像振れ補正制御部2003、2004により決定された目標位置に駆動されるように、ドライブ部2007、2008のフィードバック制御を行う。このとき、PID制御部2005、2006では、P制御(比例制御)とI制御(積分制御)とD制御(微分制御)とを組み合わせたPID制御を行う。像振れ補正制御部2003、2004は、ピッチ方向のセンサ部2001、ヨー方向のセンサ部2002からの振れ情報に基づき、画像振れを補正する方向に像振れ補正レンズ120の位置を移動させるようにする補正位置制御信号をそれぞれ出力する。これによって、撮像装置100に手振れなどが発生しても、画像振れを低減できる。
次に、像振れ補正制御部2003の構成を、図16を用いて説明する。なお、像振れ補正制御部2004については、像振れ補正制御部2003と同様の構成を有しているため、その説明は省略する。
A/D変換器3001は、ピッチ方向のセンサ部2001からの角速度信号をデジタル信号に変換する。ハイパスフィルタ3002(HPF)は、センサ部2001からの角度信号に含まれるDC成分をカットする、カットオフ周波数変更可能なフィルタである。ローパスフィルタ3003(LPF)は、カットオフ周波数変更可能であり、センサ部2001からの角速度信号を角度信号に変換するためのフィルタである。カットオフ周波数切換部3004は、センサ部2001からの角速度信号の大きさまたは角度信号の大きさに基づいて、ハイパスフィルタ3002およびローパスフィルタ3003のカットオフ周波数を変更する。像振れ補正制御部2003に入力された角速度信号は、これら一連のフィルタ処理を施されて、補正位置制御信号としてPID制御部2005へ入力される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
図17は、第2の実施例を適用したレンズ鏡筒の分解斜視図であり、図18は、第2の実施例を適用した絞りユニット223の分解斜視図である。
図17のように第2の実施例の鏡筒においては、第1の実施例の鏡筒における絞りシャッタユニット123の位置に絞りユニット223が配置されており、その他の構成については同様であるため、説明は省略する。また、第1の実施例と同様の構成については、第1の実施例で説明した符号と同じ符号を用いて説明する。
2群ユニット220Aは、第1の実施例と同様に、2群レンズ120と、2群レンズ120を保持した2群ホルダ121、2群ベース122、絞りユニット223、不図示のシャッタユニットなどで構成される。
絞りユニット223は、絞り地板225、第1の絞り羽根226、第2の絞り羽根227、絞りカバー228で構成される。
絞り地板225は、第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227を駆動させる一対の駆動ピン229cを備えた駆動レバー229bと、この駆動レバー229bを回転駆動させるモータ229aとを保持している。該モータ229aは、絞り地板225に対して被写体側にビス229dによって固定されている。このモータ229aは、像振れ補正機構の動力源となるマグネット121aやコイル122bの配置されていない領域に配置されている。つまり、モータ229aは、マグネット121a及びコイル122bと光軸を挟んで反対側に位置するように配置されている。また、2群ユニット220Aが1群ユニット10Aと接近するズームポジション(テレ端側にある状態または沈胴状態)では、モータ229aは、1群レンズ10の側面のスペースに位置する。つまり、2群ユニット220Aが1群ユニット10Aと接近するズームポジション(テレ端側にある状態または沈胴状態)では、モータ229aは、1群レンズ10と光軸直交方向において少なくとも一部が重なるように配置される。
また、絞り地板225には第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227の駆動方向を規制するガイド軸225aが2本設けられている。2本のガイド軸225aは、第1の絞り羽根226のガイド溝226aと第2の絞り羽根227のガイド溝227aとそれぞれ嵌合している。また、絞り地板225の前面(光軸方向被写体側)にある当接面225bは、第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227との摺動面となっている。本実施例では、この当接面(摺動面)225bがレンズ(例えば、2群レンズ120)の曲面に沿った曲面形状を成している。換言すれば、絞り地板225は、光軸と平行な断面においてレンズ(例えば、2群レンズ120)の曲面に沿った曲面形状を有している。
第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227は、ともに絞り地板225の当接面225bの曲面に倣うように、同じく曲面形状を成している。換言すれば、第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227は、光軸と平行な断面においてレンズ(例えば、2群レンズ120)の曲面に沿った曲面形状を成している。また第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227には、駆動レバーに229bに設けられた駆動ピン229cと嵌合する長孔226b、227bと、絞り地板225に設けられたガイド軸225aと嵌合するガイド溝226a、227aが設けられている。したがって、第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227は駆動ピン229cが回動すると、ガイド軸225aにしたがって互いに反対の方向に、当接面225bの曲面上を(当接面225bに沿って)一方向にスライド(回動)する。また、第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227には、光量調節用の開口部226c、227cが設けられている。
駆動レバー229bは、2枚の絞り羽根226,227を駆動するために絞り地板225に回動自在に取り付けられ、該駆動レバー上の回転軸から離間した位置には一対の駆動ピン229cが突設されている。一対の駆動ピン229cは、それぞれが2枚の絞り羽根226,227のそれぞれに形成された長孔226b、227bに摺動自在に係合している。なお、モータ229a(の回転中心軸)と駆動レバー229b(の回転中心軸と一対の駆動ピン229cの中心軸)は、光軸と平行な方向を向いて絞り地板225に保持されている。上述したように、駆動レバー229bがモータ229aによって回転させられると、第1の絞り羽根226と第2の絞り羽根227は絞り地板225の曲面形状に倣うようにそれぞれ逆方向に駆動される。このように、2枚の絞り羽根を駆動して開口形状を変化させることで、1群レンズ10を入射してきた光量を調節することが出来る。
絞りカバー228は、2枚の絞り羽根の光軸方向の位置規制として設けられ、絞り地板225に設けられたガイド軸225aを避けた貫通穴228aと、絞りが開放絞り状態となった時の光量調節開口部228bが設けられている。また、2枚の絞り羽根と当接する像面側の当接面228cを有し、該当接面228cは2枚の絞り羽根と同様なレンズ曲面に沿った曲面形状を成している。換言すれば、絞りカバー228は、光軸と平行な断面においてレンズ曲面に沿った曲面形状を成している。
これら、絞り地板225の曲面(当接面225b)と2枚の絞り羽根226,227の曲面と絞りカバー228の曲面(当接面228c)は、ほぼ同一の曲面(曲率半径)であることが望ましい。
このように構成された絞りユニット223は、モータ229aの駆動により駆動レバー229bが回転すると、2枚の絞り羽根226,227はガイド溝226a、227aの軌跡に沿うように移動する。その結果、2枚の絞り羽根226,227により形成される開口径が変化する。このとき2枚の絞り羽根226,227は、絞りカバー228及び/又は絞り地板225の曲面に沿って回転しながら移動する。
本実施例において、2枚の絞り羽根226,227の曲面の曲率半径は、1群レンズ10の曲面の曲率半径(第1の曲率半径)と2群レンズ120の曲面の曲率半径(第2の曲率半径)の間の曲率半径となるように設定されている。光軸方向の厚さの薄型化を考慮すると、第1の曲率半径と第2の曲率半径はほぼ同じであるとよい。ただし、本発明はこれに限定されずに、本実施例においては、これら絞り羽根226,227の曲面の曲率半径は、1群レンズ10の(凹部の)曲面の曲率半径よりも小さく、2群レンズ120の(凸部の)曲面の曲率半径よりも大きくなるように設定されている。このとき、1群レンズ10の曲面の第1の曲率半径よりも2群レンズ120の曲面の第2の曲率半径の方が小さい関係にある。なお、上述したように1群レンズ10が光量調節装置側に凸部を有し、2群レンズ120が光量調節装置側に凹部を有する構成の場合は、これらの曲率半径の大小関係は逆になる。すなわち、これら絞り羽根226,227の曲面の曲率半径は、2群レンズ120の(凹部の)曲面の曲率半径よりも小さく、1群レンズ10の(凸部の)曲面の曲率半径よりも大きくなるように設定される。このとき、2群レンズ120の曲面の曲率半径よりも1群レンズ10の曲面の曲率半径の方が小さい関係にある。
このように、本実施例を適用した絞りユニット223によれば、2枚の絞り羽根226,227が絞りカバー228及び/又は絞り地板225の曲面に沿って回動するように構成されている。したがって、例えば1群レンズ10に2群レンズ120の一部が入り込む撮影時のテレ状態のようなときでも、1群レンズ10と2群レンズ120に干渉することなく、2枚の絞り羽根226,227を開放状態から小絞り状態まで駆動することができる。
次に第1の絞り羽根226、第2の絞り羽根227と駆動ピン229cの関係について図19、図20を用いて説明する。図19は第1の絞り羽根226、第2の絞り羽根227と駆動ピン229cの絞り開放状態の背面図、図20は第1の絞り羽根226、第2の絞り羽根227と駆動ピン229cの絞り閉じ状態の背面図である。
第1の実施例中において説明したとおり、絞り羽根の曲面中心を向いて開けられた長孔226b、227bの幅は、光軸との角度が小さくなるほど広くなる。
また、駆動ピン229cは、その回転範囲内において90°と270°の位相をそれぞれまたがないように設定されている。そのため絞り羽根の開閉範囲内において、長孔226b、227bの同じ位置を駆動ピン229cが2度通過することがない。
よって長孔226b、227bを、駆動ピン229cとの嵌合位置における光軸方向から見たときの幅が、常に駆動ピン229cの直径と一致するように開けることが可能となり、嵌合状態を維持することが出来る。
以上のような構成とすることで、絞り動作の信頼性は確保しつつ、駆動ピン229cを光軸と平行に設置することが出来る。
また、絞りユニット223は2枚の絞り羽根によって光量調節を行うため、虹彩絞りよりも光軸方向の投影面積を小さくすることが出来る。そのため、2群ホルダ121の2つのマグネット121aを絞りユニット223を避けるような位置に配置することが可能となる。その結果、光軸方向においては絞りユニット223のモータ229aや駆動レバー229bなどの駆動部とオーバーラップする程度まで間隔を詰めることが出来る。
このように、絞りシャッタユニット223と像振れ補正機構を有する2群ホルダ121とのレイアウトを最適化することが可能となり、さらなる小型・薄型化を達成することが出来る。
第2の実施例を適用した撮像装置100の構成、および像振れ補正機構を構成する2群ホルダ121と絞り機構を構成する絞りユニット223の制御についての説明は、第1の実施例と同様なので省略する。しかし、第1の実施例と異なり絞り機能とシャッタ機能を別々に分けているため、第1スイッチ(SW1)がオンされた際には、絞りとともに不図示のシャッタユニットと不図示のシャッタ駆動制御部も使用し、適正な露光量が得られるように設定される。
本実施例においては、2群ユニット220Aは絞りユニット223の他に不図示のシャッタユニットによって構成されるとしたが、絞りユニット223にシャッタ機能を兼用させることも可能であり、その場合レンズ鏡筒のさらなる小型、薄型化に効果的である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明は、コンパクトデジタルカメラ、一眼レフカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置に搭載された光量調節装置に好適に利用できる。
10‥‥1群レンズ
120‥‥2群レンズ
121‥‥2群ホルダ
123、223‥‥絞りユニット
120‥‥2群レンズ
121‥‥2群ホルダ
123、223‥‥絞りユニット
Claims (8)
- 光軸と平行な断面において曲面形状を有する絞り地板と、
前記絞り地板の曲面に沿って互いに逆方向に移動して開口径を変化させ、前記光軸と平行な断面において曲面形状を有する2枚の羽根部材と、
前記2枚の羽根部材を駆動するために、前記絞り地板に回動自在に取り付けられた回動レバーと、
前記回動レバー上の回転軸から離間した位置に突設され、それぞれが前記2枚の羽根部材のそれぞれに形成された長孔に摺動自在に係合され、前記回動レバーが回動することによって、前記2枚の羽根部材を互いに逆方向にスライドさせる一対の駆動ピンと、
前記回動レバーを回転駆動するために、前記絞り地板に取り付けられた駆動モータと、
を有し、
前記一対の駆動ピンの軸が延びる方向と前記駆動モータの回転軸が延びる方向は、光軸と平行な方向であることを特徴とする光量調節装置。 - 前記長孔は、前記2枚の羽根部材の開放状態では、幅方向の2つの辺で前記駆動ピンと接触し、前記2枚の羽根部材の開放状態以外では、幅方向の1つの辺で前記駆動ピンと接触し、前記2枚の羽根部材のそれぞれの長孔と前記一対の駆動ピンとの間の隙間は同量に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。
- 前記長孔は、前記2枚の羽根部材の開放状態では、光軸方向から見たときの幅が前記駆動ピンの直径と一致する幅を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光量調節装置。
- 前記2枚の羽根部材のうち一方の長孔の幅は一定であり、前記2枚の羽根部材のうち他方の長孔の幅は変化することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光量調節装置。
- 第1の光学部材と、
第2の光学部材と、
前記第1の光学部材と前記第2の光学部材の間に配置された光量調節装置と、
を有する光学機器であって、
前記第1の光学部材および前記第2の光学部材の一方は、光量調節装置側に凹の曲面形状を有し、
前記第1の光学部材および前記第2の光学部材の他方は、光量調節装置側に凸の曲面形状を有し、
前記光量調節装置は、
前記一方の光学部材側に凸の曲面形状を有する絞り地板と、
前記絞り地板の曲面に沿って互いに逆方向に移動して開口径を変化させ、前記一方の光学部材側に凸の曲面形状を有する2枚の羽根部材と、
前記2枚の羽根部材を駆動するために、前記絞り地板に回動自在に取り付けられた回動レバーと、
前記回動レバー上の回転軸から離間した位置に突設され、それぞれが前記2枚の羽根部材のそれぞれに形成された長孔に摺動自在に係合され、前記回動レバーが回動することによって、前記2枚の羽根部材を互いに逆方向にスライドさせる一対の駆動ピンと、
前記回動レバーを回転駆動させるために、前記絞り地板に取り付けられた駆動モータと、
を有し、
前記一対の駆動ピンの軸が延びる方向と前記駆動モータの回転軸が延びる方向は、光軸と平行な方向であることを特徴とする光学機器。 - 前記他方の光学部材を保持する保持部を有し、
少なくとも前記絞り地板の一部は、光軸に直交する方向で、前記保持部と重なることを特徴とする請求項5に記載の光学機器。 - 前記駆動モータは、前記絞り地板の被写体側に設けられ、前記光学機器のテレ端側の状態または沈胴状態で、前記一方の光学部材と光軸に直交する方向で少なくとも一部が重なることを特徴とする請求項5又は6に記載の光学機器。
- 請求項5ないし7のいずれか1項に記載の光学機器を備えた撮像装置。
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