JP2014119306A - 荷重検出セル、荷重検出セルの製造方法および乗員検知センサ - Google Patents

荷重検出セル、荷重検出セルの製造方法および乗員検知センサ Download PDF

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Abstract

【課題】荷重検出セルの製造時に位置ずれが生じても、荷重検出セルが出力する零点を従来よりも均一化させることができる荷重検出セル、荷重検出セルの製造方法および乗員検知センサを提供することである。
【解決手段】荷重量に応じて静電容量C(第1静電容量)が変化する荷重検出セル1において、所定間隔をおいて対向し、かつ、交差する一対の対向電極2(2a,2b)を有する。この構成によれば、一対の対向電極2は所定間隔をおいて対向するとともに交差するので、位置ずれが生じても対向面積の変化が抑制される。よって、荷重検出セル1の製造時に位置ずれが生じても、荷重検出セル1が出力する零点を従来よりも均一化させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷重量に応じて静電容量が変化する荷重検出セルと、当該荷重検出セルの製造方法と、当該荷重検出セルを有する乗員検知センサとに関する。
従来では、部品管理の負担を増大することなく車両用シート上の検出物の判別精度を向上させることを目的とする乗員検知装置に関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。この乗員検知装置は、静電容量特性を検出する静電容量センサ部と、荷重特性を検出する着座センサ部とが1枚のフィルムシートに一体的に構成される。着座センサ部は、第1フィルム部および第3フィルム部にそれぞれ銀ペーストで電極が印刷され、第2フィルム部を挟むように3層構造で一体化される。
特開2005−233904号公報
しかし、着座センサ部の製造時には、第1フィルム部と第3フィルム部とにそれぞれ電極を印刷する際に位置ずれしたり、一体化する際に第1フィルム部と第3フィルム部とが位置ずれしたりする場合もあり得る。この場合には、第1フィルム部と第3フィルム部とで対向する電極の面積に個体差が生じてしまう。したがって、着座センサ部から出力される零点がばらつくという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、荷重検出セルの製造時に位置ずれが生じても、荷重検出セルが出力する零点を従来よりも均一化させることができる荷重検出セル、荷重検出セルの製造方法および乗員検知センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、荷重量(F)に応じて第1静電容量(C,C1)が変化する荷重検出セル(1,14,61a〜61d,62a〜62j)において、所定間隔をおいて対向し、かつ、交差する一対の対向電極(2a,2b,14a,14b)を有することを特徴とする。
この構成によれば、一対の対向電極は所定間隔をおいて対向し、かつ、交差するので、位置ずれが生じても一対の対向電極が対向する対向面積の変化が抑制される(変化しない場合を含む。以下同じである)。よって、荷重検出セルの製造時に位置ずれが生じても、荷重検出セルが出力する零点を従来よりも均一化させることができる。
第2の発明は、荷重量(F)に応じて第1静電容量(C,C1)が変化する荷重検出セル(1,14,61a〜61d,62a〜62j)の製造方法において、所定間隔をおいて対向する対向電極(2a,2b,14a,14b)を有する一対の対向電極(2a,2b,14a,14b)の相互間に絶縁部材(3)を備える絶縁部材成形工程と、絶縁性の面状部材(11b)に対して、所定の位置に穴(1a,11d)をあける穴あけ工程と、前記一対の電極を構成する一方の前記対向電極(2a,14a)を成形する第1電極成形工程と、前記一方の対向電極と交差するように、前記一対の電極を構成する他方の前記対向電極(2b,14b)を成形する第2電極成形工程と、前記第1電極成形工程で成形された前記一方の対向電極を第1被覆部材(11a)で覆う第1被覆工程と、前記第2電極成形工程で成形された前記他方の対向電極を第2被覆部材(11c)で覆う第2被覆工程とを有することを特徴とする。
この構成によれば、第1電極成形工程と第2電極成形工程とでそれぞれ成形される対向電極に位置ずれが生じても、一対の電極が対向する対向面積の変化が抑制される。よって、製造された荷重検出セルは、出力する零点は従来よりも均一化する。
第3の発明は、シート(20)への乗員の着座状態を検知する乗員検知センサ(10)において、請求項1から4のいずれか一項に記載の荷重検出セル(1,14)、または、請求項5または6に記載の荷重検出セルの製造方法によって製造された荷重検出セルを一以上備える面圧センサ部(PS,PS1〜PS3)と、前記シートの座面部(24a)に沿って配置されるメイン電極(13)と、前記メイン電極とシートフレーム(23,25)との間に配置されるとともに前記メイン電極と同電位とされるガード電極(15)とを備える静電センサ部(CS)と、前記荷重検出セルに含まれる対向電極(2a,2b,14a,14b)の相互間に生じる第1静電容量(C1)と、前記メイン電極とグラウンド(GND)との間に生じる第2静電容量(C2)とを測定する静電容量測定部(42)と、前記第1静電容量および前記第2静電容量に基づいて、前記乗員の着座状態を判別する乗員判別部(43)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、荷重検出セルを構成する一対の電極は所定間隔をおいて対向し、かつ、交差するので、位置ずれが生じても一対の電極が対向する対向面積の変化が抑制される。よって、荷重検出セルの製造時に位置ずれが生じても出力される零点は従来よりも均一化されるので、乗員の着座状態を従来よりも的確に判別することができる。
なお、一対の電極が「交差する」とは、立体交差や段違い交差等のように、非接触状態で交差することを意味する。「シートの座面部」は、シートの座面(すなわち表面)を含めて、所定範囲(例えばシート表皮表面からクッションパッド上まで等)の部位が該当する。「対向電極」は一対の電極で構成されるが、その平面形状や厚さ等は問わない。「略平行」は、シートの座面と平行である場合と、当該座面と所定角度の範囲内で非平行である場合とを含む。「メイン電極」と後述する「サブ電極」とは、電極を区別するために用いる。「グラウンドGND」はボディアースとも呼ばれ、電気的に同電位(ただし、0[V]とは限らない。)を示す部材であれば任意であり、例えば上述したシートフレームや、シート内に備えられる導電性部材(具体的には導電線等)、車両ボディ等が該当する。「シートフレーム」はシートの骨格をなすフレームである。「乗員の着座状態」には、乗員が着座しているか否かや、乗員の体格(小柄な大人,大柄な大人,幼児等)などのように、判別可能な任意の状態を含む。
荷重検出セルの第1構成例を示す模式図である。 非荷重状態における図1に示すII−II線の断面図である。 荷重状態における図1に示すII−II線の断面図である。 一対の電極に位置ずれが生じた場合の対向面積を説明する模式図ある。 一対の電極に位置ずれが生じた場合の対向面積を説明する模式図ある。 一対の電極に位置ずれが生じた場合の対向面積を説明する模式図ある。 荷重検出セルの製造工程を示す断面図である。 図7の製造工程で製造される荷重検出セルの一例を示す断面図である。 荷重検出セルの第2構成例を示す断面図である。 乗員検知センサの構成例を示す模式図である。 面圧センサ部の第1構成例を模式的に示す平面図である。 等価回路とインピーダンス成分とを説明する図である。 乗員判別処理の手続き例を示すフローチャートである。 静電容量成分と抵抗値成分とを得る際の切り換え例を示す図表である。 大人判別処理の手続き例を示すフローチャートである。 静電容量と面圧との関係例を示すグラフ図である。 面圧センサ部の第2構成例を模式的に示す平面図である。 荷重検出セルの第3構成例を示す断面図である。 荷重検出セルの第4構成例を示す断面図である。 荷重検出セルの第5構成例を示す断面図である。 荷重検出セルの第6構成例を示す断面図である。 荷重検出セルの第7構成例を示す断面図である。 荷重検出セルの第8構成例を示す断面図である。 荷重検出セルの第9構成例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。英数字の連続符号は記号「〜」を用いて略記する。例えば、「対向面積S1〜S6」は「対向面積S1,S2,S3,S4,S5,S6」を意味する。なお、以下に示す「許容範囲内の誤差」には、設計公差(設計上の誤差)や製造公差(製造上の誤差)などを含む。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は、荷重検出セルとその製造方法の一例であって、図1〜図9を参照しながら説明する。図1に示す荷重検出セル1は、一対の対向電極2や絶縁部材3などを有する。一対の対向電極2は、所定間隔をおいて対向する対向電極2aと対向電極2bとを有する。対向電極2aと対向電極2bとは、荷重検出セル1において非接触状態で交差するように成形される。荷重がかかっても非接触状態を確実に維持するため、対向電極2aと対向電極2bとの間に絶縁部材3を配置する。絶縁部材3は、絶縁被膜(絶縁皮膜)や、弾性を有する絶縁体等が該当する。図2と図3の例に示す絶縁部材3は、対向電極2bを覆うように成形している。所定間隔の大きさ(長さ)は任意に設定してよく、図1の例では面状部材4(スペーサ)の厚みThに相当する。
荷重検出セル1が荷重量に応じて静電容量が変化する点について、図2と図3を参照しながら説明する。図2には荷重検出セル1に対して荷重がかかっていない非荷重状態を示し、図3には荷重検出セル1に対して荷重量Fの荷重がかかっている荷重状態を示す。
図2において、対向電極2a,2bの相互間は距離Daだけ離れている。対向電極2a,2bが交差する(平面的に重なる)部分の面積を対向面積Sとする。単に「荷重検出セルの対向面積S」とも呼ぶことにする。距離Daときの静電容量Cを「Ca」とする。荷重検出セル1に対して荷重量Fの荷重がかかると、図3に示すように対向電極2a,2bの相互間は距離Dbに狭まる(Db<Da)。距離Dbのときの静電容量Cを「Cb」とする。荷重量Fが大きくなるにつれて、一対の対向電極2(2a,2b)の距離が短く(小さく)なるが、対向面積Sは変わらない。よって、荷重検出セル1の静電容量Cは増加する(Ca<Cb)。逆に荷重量Fが小さくなるにつれて、荷重検出セル1の静電容量Cは減少する。なお荷重検出セル1の静電容量Cは、後述する実施の形態2,3における静電容量成分Caf(図13,図14,図16を参照)や第1静電容量C1に相当する。
荷重検出セル1の静電容量Cは、対向電極2aと対向電極2bとの間の距離と、対向面積Sとによる影響を受けて変化する。後述する荷重検出セルの製造方法では、対向電極2a,2bが平面方向に相対的にずれて成形される場合がある。この場合において対向面積Sが変化するか否かについて、図4〜図6を参照しながら説明する。図4〜図6は平面図であるが、面積部分を分かり易くするために対向面積S1〜S6の部位をハッチ線(斜線「/」のハッチングまたは斜線「\」のハッチング)で示す。
図4と図5には一対の対向電極2(2a,2b)が十字状に交差する例を示し、同じく図6にはX字状に交差する例を示す。また、対向電極2a1,2b1は所定幅Waで成形され、対向電極2a2,2b2は所定幅Wbで成形されると仮定する。所定幅Wa,Wbは荷重検出セル1における幅であり、任意に設定してよい。荷重検出セル1以外の部位における幅や、穴1aの直径Drとは無関係に設定してよい。さらに、ずれ量は、平仮名との区別を容易にするために便宜上「ズレ量」と表記する。
図4では、対向電極2a(2a1,2a2)がズレ量La(図面左右方向)だけずれる例を示す。対向電極2a1で成形される場合の対向面積S1と、対向電極2a2で成形される場合の対向面積S2とは同一である(S1=S2)。図5では、対向電極2b(2b1,2b2)がズレ量Lb(図面上下方向)だけずれる例を示す。対向電極2b1で成形される場合の対向面積S3と、対向電極2b2で成形される場合の対向面積S4とは同一である(S3=S4)。図4と図5は十字状に交差する例を示すが、図6のようにX字状に交差しても同様になる。言い換えれば、ずれて成形されても交差する角度とは無関係に対向面積の変化が抑制される。
図6では、対向電極2a(2a3,2a4)がズレ量Ld(図面左右方向)およびズレ量Lc(図面上下方向)だけずれる例を示す。対向電極2a3で成形される場合の対向面積S5と、対向電極2a4で成形される場合の対向面積S6とは同一である(S5=S6)。図6ではX字状に交差する例を示すが、図4と図5のように十字状に交差しても同様になる。
以上のことから、対向電極2aと対向電極2bとが平面方向にどのようにずれて成形されても、対向電極2a,2bが対向する対向面積Sは同一になる。また、対向電極2a,2bが十字状やX字状を除いた他の交差状に成形される場合でも対向面積Sは同一になる。ただし、上述した対向面積Sの同一は、許容範囲内の誤差を含む非同一を含む。言い換えれば、許容範囲内で非同一になっても、静電容量Cの差分は無視できる。
次に、荷重検出セル1の製造方法の一例について、図7〜図9を参照しながら説明する。荷重検出セル1の製造方法は、絶縁部材成形工程、穴あけ工程、第1電極成形工程、第2電極成形工程、第1被覆工程、第2被覆工程などを有する。各工程は順不同で行ってよい。以下では、各工程の内容について簡単に説明する。
(絶縁部材成形工程)
絶縁部材成形工程は、一対の対向電極2(2a,2b)の相互間に絶縁部材3を成形する工程である。例えば図7の下段に示すように、対向電極14bの対向面側(図面上側)に絶縁被膜16aを成形する。対向電極14bは対向電極2bに相当し、絶縁被膜16aは絶縁部材3に相当する。
(穴あけ工程)
穴あけ工程は、絶縁性の面状部材4に対して、所定の位置に穴1aをあける工程である。例えば図7の中段に示すように、絶縁性の面状部材11bにかかる所定の位置に穴11dをあける。面状部材11bは面状部材4に相当し、穴11dは穴1aに相当する。
(第1電極成形工程および第1被覆工程)
第1電極成形工程は、一対の対向電極2を構成する一方の対向電極2aを成形する工程である。例えば図7の上段に示すように、第1被覆部材11aに対して対向電極14aを成形する。第1被覆部材11aは絶縁性を有する任意の材料を用いてよく、フィルムやレジストコート等を含む。対向電極14aは対向電極2aに相当する。図7の例では、結果として対向電極14aを第1被覆部材11aで覆う第1被覆工程を兼ねており、サブ電極12やメイン電極13もまた対向電極14aとともに成形する。これらの電極の成形方法は任意であるが、本形態では印刷によって成形する。図示しないが、面状部材11b(図面上側面)に対して対向電極14aを成形する第1電極成形工程を行った後に、対向電極14aを第1被覆部材11aで覆う第1被覆工程を行ってもよい。
(第2電極成形工程および第2被覆工程)
第2電極成形工程は、一方の対向電極2aと交差するように、一対の対向電極2を構成する他方の対向電極2bを成形する工程である。例えば図7の下段に示すように、第2被覆部材11cに対して対向電極14bを成形する。第2被覆部材11cは絶縁性を有する任意の材料を用いてよく、フィルムやレジストコート等を含む。対向電極14bは対向電極2bに相当する。図7の例では、結果として対向電極14bを第2被覆部材11cで覆う第2被覆工程を兼ねており、ガード電極15も対向電極14bとともに成形する。これらの電極の成形方法も第1電極成形工程と同様に任意である。図示しないが、面状部材11b(図面下側面)に対して対向電極14bを成形する第2電極成形工程を行った後に、対向電極14bを第2被覆部材11cで覆う第2被覆工程を行ってもよい。
図7に示すように成形された第1被覆部材11a、面状部材11bおよび第2被覆部材11cを矢印D1,D2のように相対的に移動させて一体成形すると、図8に示すセンサマット11になる。図7に示す絶縁被膜16aに代えて、弾性を有する絶縁体16bを備える場合には、図9に示すようなセンサマット11になる。
図8と図9に示すセンサマット11は、メイン電極13とガード電極15とを含む静電センサ部CSと、荷重検出セル14を含む面圧センサ部PSとを一体化させている。さらに、センサマット11の一面(図面下側面)側に対して、ウレタンパッド17を一体化させている。なお、センサマット11に備える静電センサ部CSと面圧センサ部PSの各数量は任意に設定してよい。
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(1)荷重検出セル1において、所定間隔をおいて対向し、かつ、交差する一対の対向電極2(2a,2b)と、一対の対向電極2の相互間に備える絶縁部材3とを有する構成とした(図1,図8,図9を参照)。この構成によれば、一対の対向電極2は所定間隔をおいて対向するとともに交差するので、位置ずれが生じても対向面積S(S1〜S6)の変化が抑制される。よって、荷重検出セル1の製造時に位置ずれが生じても、荷重検出セル1が出力する零点を従来よりも均一化させることができる。
(2)一対の対向電極2の相互間に絶縁部材3を備える構成とした(図1〜図3,図8,図9を参照)。この構成によれば、静電容量Cの検出が不能となる状態を回避することができ、荷重量Fに応じた静電容量Cを確実に検出することができる。
(3)一対の対向電極2は、成形位置がずれても交差する部分の対向面積S(S1〜S6)の変化が抑制されるように、それぞれ所定幅Wa,Wbで成形される構成とした(図4〜図6を参照)。この構成によれば、一対の対向電極2が対向する対向面積S(S1〜S6)の変化が抑制されるので、荷重検出セル1の製造時に位置ずれが生じても、荷重検出セル1が出力する零点をより確実に均一化することができる。
(4)絶縁部材3は、一対の対向電極2のうちで片方または両方の対向電極2a,2bにかかる対向面側に成形される絶縁被膜16aである構成とした(図8を参照)。この構成によれば、絶縁部材3を絶縁被膜16aで容易に実現することができ、静電容量Cの検出が不能となる状態を回避することができる。よって、荷重量Fに応じた静電容量Cを確実に検出することができる。
(5)絶縁部材3は、一対の対向電極2(2a,2b)の相互間に介在されて弾性を有する絶縁体16bである構成とした(図9を参照)。この構成によれば、絶縁体16bを一対の対向電極2の相互間に介在させるだけで容易に実現することができ、静電容量Cの検出が不能となる状態を回避することができる。弾性を有する絶縁体16bは荷重量Fに応じて撓むので、荷重量Fに応じた静電容量Cをより正確に検出することができる。
(6)静電容量C(第1静電容量C1)は、荷重量Fに応じて一対の対向電極2の距離Da,Dbが減少するに伴って増加する構成とした(図2,図3を参照)。この構成によれば、荷重量Fに応じた静電容量Cを確実に検出することができる。
(7)荷重検出セル1の製造方法において、所定間隔をおいて対向する対向電極2a,2bを有する一対の対向電極2の相互間に絶縁部材3を備える絶縁部材成形工程と、絶縁性の面状部材4,11bに対して、所定の位置に穴1a,11dをあける穴あけ工程と、一対の対向電極2を構成する一方の対向電極2aを成形する第1電極成形工程と、一方の対向電極2aと交差するように他方の対向電極2bを成形する第2電極成形工程と、第1電極成形工程で成形された一方の対向電極2aを第1被覆部材11aで覆う第1被覆工程と、第2電極成形工程で成形された他方の対向電極2bを第2被覆部材11cで覆う第2被覆工程とを有する構成とした(図7〜図9を参照)。この構成によれば、第1電極成形工程と第2電極成形工程とでそれぞれ成形される対向電極2a,2bに位置ずれが生じても、一対の対向電極2が対向する対向面積S(S1〜S6)の変化が抑制される。よって、製造された荷重検出セル1は、出力する零点は従来よりも均一化する。
(8)絶縁部材成形工程は、対向電極2aにかかる対向面側に絶縁被膜16aを成形する構成とした(図7〜図9を参照)。図示しないが、対向電極2aにかかる対向面側に絶縁被膜16aを成形してもよく、対向電極2a,2bの両方にかかる対向面側に絶縁被膜16aを成形してもよい。いずれの構成にせよ、絶縁部材成形工程によって成形される絶縁部材3(絶縁被膜16a)によって、静電容量Cが検出不能となる状態を回避することができる。よって、荷重量Fに応じた静電容量Cを確実に検出することができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は、実施の形態1に示す荷重検出セル1を有する乗員検知センサの一例であって、図10〜図16を参照しながら説明する。なお、荷重検出セル1の構成等は実施の形態1と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。よって実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。本形態では、実施の形態1と同様に、静電センサ部CSと面圧センサ部PSとをセンサマット11に備える例を示す(図8,図9を参照)。
図10に示す乗員検知センサ10は、サブ電極12,メイン電極13,ガード電極15,荷重検出セル14,ECU40などを有する。なお図10では、接続を分かり易くするために、図8や図9に示すセンサマット11の図示を省略している。
サブ電極12は、メイン電極13と平面方向に離隔して配置される。メイン電極13はセンサマット11のうちで座面部側に配置される。ガード電極15は、メイン電極13とシートフレーム25との間であってメイン電極13に対向して配置するが、サブ電極12と対向させるか否かを問わない。このガード電極15は、着座する面とは反対側(図面下方側)からノイズがメイン電極13に混入するのを防止する。荷重検出セル14は、実施の形態1に示す荷重検出セル1に相当する。ただし、後述する図11では荷重検出セル61a〜61d,荷重検出セル62a〜62jなどとして示す。
静電センサ部CSや面圧センサ部PSに含まれる各電極と、ECU40との間は、信号線18等によって信号伝達(通信を含む。以下同じである。)が可能に接続される。信号線18の途中やECU40などにコネクタ19を介在させてもよい。乗員検知センサ10を構成する要素の一部または全部は、シート20(座席装置)に備えてもよく、シート20以外の車両内に備えてもよい。
静電センサ部CSや面圧センサ部PSに含まれる各電極は、その形態(配置・面積・形状・厚さ等)を問わない。本形態における電極の配置は、対向電極14a,14bと、メイン電極13およびガード電極15とを同様の配置とする。後述するように、センサマット11がクッションパッド24の座面と略平行に配置される結果として、各電極もクッションパッド24の座面と略平行に配置される。ここにいう「略平行」は、クッションパッド24の座面と平行になる場合と、許容範囲内の誤差によって当該座面と所定角度の範囲内で非平行になる場合とを含む。
また本形態における電極の面積は、サブ電極12<メイン電極13となるように設定する。なお、サブ電極12=メイン電極13となるように設定してもよく、サブ電極12>メイン電極13となるように設定してもよい。各電極の面積を大きく(広く)確保するにつれて、蓄積可能な静電容量が増えてゆき、感度を高められる。
さらに本形態における電極の平面的な位置関係は、静電センサ部CSをクッションパッド24の前方側(図面左側)および後方側(図面右側)に配置し、面圧センサ部PSをクッションパッド24の中央部に配置する例が該当する。図示しないが、面圧センサ部PSをクッションパッド24の前方側および後方側に配置し、静電センサ部CSをクッションパッド24の中央部に配置してもよい。その他、シート20を備える車両の車種等に応じて配置を異ならせてもよい。
センサマット11は、クッションパッド24の座面部24aに備えられる。座面部24aは、乗員が着座する座面(表面)を含む所定範囲(例えばシート表皮表面からクッションパッドまで等)内が該当する。具体的には、クッションパッド24の上側部位である。座面部24aを除いたクッションパッド24の下側部位を非座面部24bとする。センサマット11をクッションパッド24の表面に配置する場合には、センサマット11とクッションパッド24との間に他のパッド部材(例えばウレタンパッド等)を介在させてもよい。また、座面部24aの範囲内でクッションパッド24の内部に配置してもよい。
シート20は、ヘッドレスト21や、クッションパッド22,24、シートフレーム23,25などを有する。クッションパッド22,24を覆うシートカバー等は図示を省略する。クッションパッド24は主に乗員の臀部や大腿部等が収まる。クッションパッド22は「バックレスト」を構成し、主に乗員の背中等が収まる。なお、クッションパッド22,24や後述するウレタンパッド17はいずれも「パッド部材」に相当する。
シートフレーム23,25は、シート20の骨格をなす導電性フレームである。本形態では、電気的に同電位を示すグラウンドGNDとして用いる。ただし、グラウンドGNDの電位は必ずしも0[V]とは限らない。シートフレーム23,25は、ガード電極15、車両ボディ30、電力源(バッテリや燃料電池等)のマイナス端子などにも接続されて同電位になる。車両ボディ30は、主に車両のボディフレームが該当する。
処理装置の一例であるECU40は、接続切換部41,静電容量測定部42,乗員判別部43などを有する。接続切換部41は、後述する静電容量測定部42から伝達される切換信号Saに基づいて接続を切り換える機能を担う。この接続切換部41は、接点スイッチや、電磁スイッチ(リレーを含む)、半導体スイッチ(半導体リレーを含む)等を用いて構成する。切換信号Saは、メインインピーダンスおよびサブインピーダンスの一方または双方を測定する際に伝達される。「メインインピーダンス」と「サブインピーダンス」の各用語は、二点間(電極間や端子間等を含む)のインピーダンスを区別するために用いる。接続切換部41の切り換え例については後述する(図14を参照)。
静電容量測定部42は、乗員検知センサ10に交流信号Sbを出力して流れる電流値に基づいてインピーダンスを測定する機能を担う。インピーダンスは、虚数成分が「静電容量」に相当する静電容量成分であり、実数成分が抵抗値成分である。この静電容量測定部42は、信号源42aや測定手段42bなどを有する。信号源42aは、交流信号Sbを発生させて出力する機能を担う。交流信号Sbは、インピーダンスを測定可能な信号であれば、波形・振幅・周波数等を問わない。
測定手段42bは、接続切換部41によって切り換えられた二点間の接続に対して交流信号Sbを流し、インピーダンスを測定する機能を担う。インピーダンスの具体的な測定法は周知であるので、図示および説明を省略する。メインインピーダンスは、少なくとも一点にメイン電極13を含み、交流信号Sbを流して測定する。サブインピーダンスは、少なくとも一点にサブ電極12を含み、交流信号Sbを流して測定する。サブ電極12およびメイン電極13の双方に交流信号Sbを流して測定される電極間インピーダンス(Zms)は、サブインピーダンスに含めることにする。対向電極14aと対向電極14bとの間にも交流信号Sbを流し、電極間インピーダンス(Zaf)を測定する。
乗員判別部43は、シート20に着座する乗員(すなわち空席・小柄な大人・大柄な大人・CRS(Child Restraint System)装着など)を判別し、必要に応じて判別結果信号Se(例えば着座信号や空席信号等)を外部装置50に出力する。この乗員判別部43は、算出手段43aや判別手段43bなどを有する。算出手段43aは、静電容量測定部42から伝達される測定信号Sdに含まれる各インピーダンスについて、静電容量成分(虚数値に相当する)と抵抗値成分(実数値に相当する)とを算出する。判別手段43bは、メインインピーダンスの静電容量成分、サブインピーダンスの抵抗値成分、対向電極の静電容量成分などに基づいて、乗員の判別を行う。外部装置50は、例えば非常時にエアバッグを膨張させるエアバッグ装置(特にエアバッグECU)や、他のECU、コンピュータを含む処理装置などが該当する。
図11には、クッションパッド24における面圧センサ部PSの構成例を示す。この構成例では、複数(本形態では4)の荷重検出セル61a〜61dからなる第1面圧センサ部PS1と、複数(本形態では10)の荷重検出セル62a〜62jからなる第2面圧センサ部PS2とを有する。第2面圧センサ部PS2を構成する荷重検出セルの総数や後述する行数,列数は、第1面圧センサ部PS1を構成する荷重検出セルの総数や後述する行数,列数のうちで一以上が多くなれば、いずれも任意に設定可能である。破線で囲む第1面圧センサ部PS1と第2面圧センサ部PS2とは、クッションパッド24の前後方向(図面の上下方向)に配置される。具体的には、第1面圧センサ部PS1が座面後方側(図面の下方側)に配置され、第2面圧センサ部PS2がクッションパッド24の座面中央側に配置される。
座面部24aの中央領域内に配置され、かつ、第2面圧センサ部PS2に含まれる一部の荷重検出セル62b〜62e,62g〜62jを第3面圧センサ部PS3とする。荷重検出セル62b,62c,62i,62jを結ぶ線分と、荷重検出セル62d,62e,62g,62hを結ぶ線分とが交差するように配置する。
第2面圧センサ部PS2(荷重検出セル62a〜62j)の対向面積Sを合計した第2合計面積PS2Aは、第1面圧センサ部PS1(荷重検出セル61a〜61d)の対向面積Sを合計した第1合計面積PS1Aよりも広くなるように設定する(すなわちPS2A>PS1A)。荷重検出セル61a〜61dや荷重検出セル62a〜62jにかかる各対向電極14a,14bは、上述した実施の形態1と同様の構成であり、信号線18によって接続される。
第3面圧センサ部PS3には、荷重検出セル62b〜62e,62g〜62jが含まれる。荷重検出セル62b〜62e,62g〜62jの対向面積Sを合計した第3合計面積PS3Aは、残りの荷重検出セル61a,61b,61c,61d,62a,62fの対向面積Sを合計した第4合計面積PS4Aよりも広くなるように設定する(すなわちPS3A>PS4A)。
伸縮部位63(点線で囲む部位)は、座面中央側の荷重検出セル61b,61c,62b〜62e,62g〜62jと、座面左右端側の荷重検出セル61a,61d,62a,62fとの間に備える。言い換えれば、所定距離以上離れた荷重検出セルの相互間に備える。本形態の伸縮部位63はU字状に信号線18を成形する構成としたが、荷重(荷重量F)の変化に応じて自在に伸縮できれば他の形状(例えばJ字状,S字状、W字状,ジグザグ状など)で成形してもよい。また図示する部位以外の部位に備えてもよく、設置数も任意に設定してよい。
また図11には、第1面圧センサ部PS1および第2面圧センサ部PS2に含まれる荷重検出セルの間隔例も示す。説明の便宜上、図11の縦方向(上下方向)を「列」と呼び、図11の横方向(左右方向)を「行」と呼ぶことにする。以下に示す同一間隔と不定間隔とは混在してもよく、いずれも「間隔がほぼ同一」に相当する。
荷重検出セル62b,62hと、荷重検出セル62c,62g,61bと、荷重検出セル62d,62i,61cと、荷重検出セル62e,62jとは、それぞれが列を形成する。荷重検出セル62b,62hと荷重検出セル62c,62g,61bとは列間隔L1だけ離す。荷重検出セル62c,62g,61bと荷重検出セル62d,62i,61cとは列間隔L2だけ離す。荷重検出セル62d,62i,61cと荷重検出セル62e,62jとは列間隔L3だけ離す。列間隔L1,L2,L3の各間隔は任意に設定可能であり、同一間隔(L1=L2=L3)でもよく、許容範囲内の誤差を含む不定間隔(L1≒L2≒L3)でもよい。
荷重検出セル62b,62eと、荷重検出セル62c,62dと、荷重検出セル62a,62fと、荷重検出セル62g,62iと、荷重検出セル62h,62jとは、それぞれが行を形成する。荷重検出セル62b,62eと荷重検出セル62c,62dとは行間隔L4だけ離す。荷重検出セル62c,62dと荷重検出セル62a,62fとは行間隔L5だけ離す。荷重検出セル62a,62fと荷重検出セル62g,62iとは行間隔L6だけ離す。荷重検出セル62g,62iと荷重検出セル62h,62jとは行間隔L7だけ離す。行間隔L4,L5,L6,L7の各間隔は任意に設定可能であり、同一間隔(L4=L5=L6=L7)でもよく、許容範囲内の誤差を含む不定間隔(L4≒L5≒L6≒L7)でもよい。
上述した荷重検出セル62a〜62jの配置に代えて、配置領域B1〜B4の各領域内に配置してもよい。配置領域B1はクッションパッド24の座面左側領域であり、荷重検出セル62aを配置してよい。配置領域B2はクッションパッド24の座面中央側領域であり、第3面圧センサ部PS3に含まれる荷重検出セル14(すなわち荷重検出セル62b〜62e,62g〜62j)を配置してよい。配置領域B3はクッションパッド24の座面右側領域であり、荷重検出セル62fを配置してよい。配置領域B4はクッションパッド24の座面後方側領域であり、第1面圧センサ部PS1に含まれる荷重検出セル14を配置してよい。これらの配置において、乗員の着座姿勢がシート20の前後方向にずれる場合でも、乗員の着座状態を的確に判別することができる。
図12において、左側には荷重検出セル14(図11の荷重検出セル61a〜61dや荷重検出セル62a〜62j)の等価回路を示し、右側にはインピーダンスの虚数成分および実数成分との関係を示す。図面左側に示すように、接続切換部41で測定される荷重検出セル14のインピーダンスZxは、静電容量成分Cxと抵抗値成分Rxとを並列接続した等価回路で表される。図面右側に示すように、静電容量成分Cxは虚数成分Imに相当し、抵抗値成分Rxは実数成分Reに相当する。インピーダンスZxは、メインインピーダンスZmgやサブインピーダンスZsg(電極間インピーダンスZms)などが該当する。静電容量成分Cxは後述する静電容量成分Cmg,Csg,Cms,Cafなどが該当し、抵抗値成分Rxは後述する抵抗値成分Rmg,Rsg,Rms,Rafなどが該当する。
以下では、メインインピーダンスZmgに関連する要素には添字「mg」を付す。同様に、サブインピーダンスZsgに関連する要素には添字「sg」を付す。メイン電極13とサブ電極12との電極間インピーダンスZmsに関連する要素には添字「ms」を付す。荷重検出セル14の電極間インピーダンスZafに関連する要素には添字「af」を付す。
上述のように構成された乗員検知センサ10のECU40において、乗員を判別する処理例について図13〜図16を参照しながら説明する。なお図13と図15において、ステップS10,S12,S20は接続切換部41に相当し、ステップS11,S13,S14,S21,S22は静電容量測定部42に相当し、ステップS14〜S16およびステップS23〜S25は乗員判別部43に相当する。
図13に示す乗員判別処理は、ECU40が作動している間に繰り返し実行される。まず、交流信号Sbがメイン電極13を流れる接続に切り換え〔ステップS10〕、交流信号Sbを出力して流れる電流値に基づいてメインインピーダンスZmgを測定する〔ステップS11〕。同様に、交流信号Sbがサブ電極12を流れる接続に切り換え〔ステップS12〕、交流信号Sbを出力して流れる電流値に基づいてサブインピーダンスZsg(電極間インピーダンスZmsを含む)を測定する〔ステップS13〕。ステップS10,S11と、ステップS12,S13とは順不同に実行してもよい。そして、ステップS11で測定したメインインピーダンスZmgと、ステップS13で測定したサブインピーダンスZsg(あるいは電極間インピーダンスZms)とに基づいて静電容量成分Cxおよび抵抗値成分Rxを算出する〔ステップS14〕。
ステップS10,S12でどの接続に切り換えるかは、ステップS14で必要とする静電容量成分Cxおよび抵抗値成分Rxに応じて変わる。そこで、接続例について図14を参照しながら説明する。図14に示す切換例J1〜J12のうち、切換例J3,J5,J11を代表して簡単に説明する。
切換例J3は、静電容量成分Cmgおよび抵抗値成分Rsgを取得するため、メイン電極13とガード電極15との接続と、サブ電極12とガード電極15との接続と、を切り換えてインピーダンスZxを測定することを示す。すなわち、前者のメイン電極13とガード電極15との接続に切り換えてメインインピーダンスZmgを測定し、当該メインインピーダンスZmgに基づいて静電容量成分Cmgを算出する。この静電容量成分Cmgは「第2静電容量C2」に相当する。また、後者のサブ電極12とガード電極15との接続に切り換えて電極間インピーダンスZmsを測定し、当該電極間インピーダンスZmsに基づいて抵抗値成分Rmsを算出する。
切換例J5は、静電容量成分(Cmg+Csg)および抵抗値成分Rsgを取得するため、切換例J3と同様に、メイン電極13とガード電極15との接続と、サブ電極12とガード電極15との接続と、を切り換えてインピーダンスZxを測定することを示す。すなわち、前者のメイン電極13とガード電極15との接続に切り換えてメインインピーダンスZmgを測定し、当該メインインピーダンスZmgに基づいて静電容量成分Cmgを算出する。また、後者のサブ電極12とガード電極15との接続に切り換えてサブインピーダンスZsgを測定し、当該サブインピーダンスZsgに基づいて静電容量成分Csgおよび抵抗値成分Rsgを算出する。これらの静電容量成分Cmgと静電容量成分Csgとを和算して静電容量成分(Cmg+Csg)を得る。
切換例J11は、静電容量成分Cmsおよび抵抗値成分Rmsを取得するため、サブ電極12とメイン電極13との接続に切り換えて電極間インピーダンスZmsを測定することを示す。この電極間インピーダンスZmsに基づいて、静電容量成分Cmsと抵抗値成分Rmsとを算出する。この静電容量成分Cmsは「第3静電容量」に相当する。なお、この切換例J11は電極間インピーダンスZmsのみを測定すればよいので、ステップS10,S11の実行は不要である。
図13に戻り、ステップS14で算出した静電容量成分Cxおよび抵抗値成分Rxに基づいて、乗員判別用のマップを参照して大人の乗員が着座しているか否かを判別する〔ステップS15〕。本形態では、静電容量成分Cmg,Csg,Cmsに基づいて乗員が着座しているか否かを判別するが、静電容量成分Cmg,Csg,Cmsと抵抗値成分Rmg,Rsg,Rmsとに基づいて大人の乗員の着座状態を判別する構成としてもよい。
乗員判別用のマップはECU40内外の記録媒体(例えばROMやフラッシュメモリ等)に予め記録されている。乗員判別用のマップは、温度が高くなるにつれて、静電容量成分および抵抗値成分ともに増加する傾向がある。また、湿度が高くなるにつれて、静電容量成分および抵抗値成分ともに増加する傾向がある。乗員判別用のマップを参照した判別法については周知であるので図示および説明を省略する。
もし、大人の乗員が着座していないと判別された場合には(ステップS15でNO)、空席信号(あるいはCRS信号)を判別結果信号Seとして出力し〔ステップS16〕、乗員判別処理をリターンする。大人の乗員が着座していると判別された場合には(ステップS15でYES)、大人判別処理を実行したうえで〔ステップS17〕、乗員判別処理をリターンする。
上記大人判別処理について、図15を参照しながら説明する。図15に示す大人判別処理では、交流信号Sbが対向電極14aと対向電極14bとの間を流れる接続に切り換え〔ステップS20〕、交流信号Sbを出力して流れる電流値に基づいて電極間インピーダンスZafを測定する〔ステップS21〕。図14に示す切換例J12の通りである。すなわち、静電容量成分Cafおよび抵抗値成分Rafを取得するため、対向電極14aと対向電極14bとの接続に切り換えて電極間インピーダンスZafを測定する。静電容量成分Cafは「第1静電容量C1」に相当する。
図15に戻って、ステップS21で測定した電極間インピーダンスZafに基づいて、少なくとも静電容量成分Cafを算出する〔ステップS22〕。こうして求められた静電容量(すなわち静電容量成分Caf)が閾値Cth以上であるか否かを、大人判別用のマップを参照して判別する〔ステップS23〕。大人判別用のマップはECU40内外の記録媒体(例えばROMやフラッシュメモリ等)に予め記録されている(図16を参照)。大人判別用のマップについては後述する。もしステップS22で求められた静電容量(すなわち静電容量成分Caf)が閾値Cth以上であれば(ステップS23でYES)、大柄な大人を示す大柄信号を判別結果信号Seとして出力し〔ステップS24〕、大人判別処理をリターンする。一方、静電容量が閾値Cth未満であれば(ステップS23でNO)、小柄な大人を示す小柄信号を判別結果信号Seとして出力し〔ステップS25〕、大人判別処理をリターンする。
なおステップS23では、静電容量成分Cafと抵抗値成分Rafとに基づいて、小柄な大人または大柄な大人のいずれであるかを判別する構成としてもよい。この構成では、ステップS22において、静電容量成分Cafだけでなく抵抗値成分Rafも算出する必要がある。外乱要因によっては、抵抗値成分Rafを加味することにより、判別精度が向上する。
図16には、大人判別用のマップの一例をグラフ図で示す。この図16では、縦軸を静電容量とし、横軸を面圧とし、両者の関係を太線で示す。図中の「AF05(Hybrid III 5th等を含む)」は小柄な大人の一例であって、米国成人女性の体重の正規分布において最軽量側から5[%]の人が含まれる体重を示す。また「AM50(Hybrid III 50th等を含む)」は大柄な大人の一例であって、米国成人男性の体重の正規分布において、50[%]の人が含まれる体重(平均体重)を示す。閾値Cthは、「AF05」と「AM50」との間に設定する。閾値Cthと「AF05」との差分値ΔCafや、閾値Cthと「AM50」との差分値ΔCamは、対向電極の数が増えたり、対向電極14aや対向電極14bの面積が増えたりするにつれて大きくなる。すなわち、上記判別を行うにあたって公差を大きく確保することができる。なお、「AF05」や「AM50」以外の体格(例えば「JF05」や「JM50」など)を適用してもよい。
上述した実施の形態2によれば、以下に示す各効果を得ることができる。なお、荷重検出セル1に相当する荷重検出セル14(図11に示す荷重検出セル61a〜61d,62a〜62j等)の構成については実施の形態1と同様であるので、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
(9)乗員検知センサ10において、荷重検出セル14(実施の形態1に示す荷重検出セル14に相当する)を一以上備える面圧センサ部PS(PS1〜PS3)と、シート20の座面部24aに沿って配置されるメイン電極13と、メイン電極13とシートフレーム23,25との間に配置されるとともにメイン電極13と同電位とされるガード電極15とを備える静電センサ部CSと、荷重検出セル14に含まれる対向電極14a,14bの相互間に生じる第1静電容量C1と、メイン電極13とグラウンドGNDとの間に生じる第2静電容量C2とを測定する静電容量測定部42と、第1静電容量C1および第2静電容量C2に基づいて、乗員の着座状態を判別する乗員判別部43とを有する構成とした(図10,図11を参照)。この構成によれば、荷重検出セル14を構成する対向電極14a,14bは所定間隔をおいて対向し、かつ、交差するので、位置ずれが生じても対向電極14a,14bが対向する対向面積Sの変化が抑制される。よって、荷重検出セル14の製造時に位置ずれが生じても出力される零点は従来よりも均一化されるので、乗員の着座状態を従来よりも的確に判別することができる。
(10)面圧センサ部PSと静電センサ部CSとは、クッションパッド24(パッド部材)の同一面上に備える構成とした(図10,図11を参照)。この構成によれば、面圧センサ部PS、静電センサ部CSおよびクッションパッド24を一体化できるので、製造工程が簡易化される。なお、クッションパッド24で対向する面上に別個に備えたり、面圧センサ部PSおよび静電センサ部CSのうちで一方のセンサ部をクッションパッド24の一面上に備えるとともに他方のセンサ部のクッションパッド24に備えたりしてもよい。クッションパッド24と同様の形態でクッションパッド22やウレタンパッド17に備えてもよい。これらの構成でもクッションパッド24と同様の作用効果が得られる。
(11)静電容量測定部42は、対向電極14a,14bの相互間を流れる電流値に基づいて、静電容量Cを求める構成とした(図12を参照)。この構成によれば、電流値と静電容量Cとには所要の関係があるので、電流値が測定できれば静電容量C(すなわち第1静電容量C1,第2静電容量C2,第3静電容量C3)を確実に求めることができる。
(12)乗員判別部43は、静電容量測定部42によって測定される第1静電容量C1が閾値Cth以上であるか否かによって、乗員が小柄な大人または平均的な大人のいずれであるかを判別する構成とした(図10,図15,図16を参照)。この構成によれば、対向電極14a,14bの相互間に生じる第1静電容量C1が閾値Cth以上であるか否かを判別すれば、乗員が小柄な大人か平均的な大人かを判別することができる。
(13)面圧センサ部PSは、複数の荷重検出セル14からなる第1面圧センサ部PS1と、第1面圧センサ部PS1とは別個の複数の荷重検出セル14からなる第2面圧センサ部PS2とをシート20の前後方向に配置し、第2面圧センサ部PS2に含まれる荷重検出セル14の対向面積Sを合計した第2合計面積PS2Aは、第1面圧センサ部PS1に含まれる荷重検出セル14の対向面積Sを合計した第1合計面積PS1Aよりも広くなるように設定する構成とした(図11を参照)。この構成によれば、乗員の着座姿勢がシート20の前後方向にずれる場合でも、乗員の着座状態を的確に判別できる。
(14)第2面圧センサ部PS2に含まれる荷重検出セル62a〜62j(荷重検出セル14)は、第1面圧センサ部PS1に含まれる荷重検出セル61a〜61d(荷重検出セル14)に比べて、行数,列数,総数のうちで一以上が多くなるように設定する構成とした(図11を参照)。この構成によれば、第1面圧センサ部PS1よりも第2面圧センサ部PS2のほうが行数,列数,総数が多くなるので、乗員の着座状態をより的確に判別できる。
(15)第1面圧センサ部PS1および第2面圧センサ部PS2のうちで一方または双方に含まれる荷重検出セル61a〜61d,62a〜62j(荷重検出セル14)について、3行以上の行数または3列以上の列数で配置する場合には、行間隔L4,L5,L6,L7または列間隔L1,L2,L3がほぼ同一になるように設定する構成とした(図11を参照)。この構成によれば、第1面圧センサ部PS1や第2面圧センサ部PS2に含まれる荷重検出セル14がほぼ等間隔で配置されるので、静電容量測定部42によって測定される荷重検出セル14の静電容量Cに基づいて、乗員の着座状態をより的確に判別できる。
(16)第1面圧センサ部PS1および第2面圧センサ部PS2のうちで一方または双方は、荷重検出セル14の相互間を電気的に接続する信号線18が伸縮可能な非直線形状に形成される伸縮部位63を有する構成とした(図11を参照)。この構成によれば、例えば乗員の姿勢変化(例えば着座や退座、座り直しなど)によって変化する荷重量Fに応じて伸縮部位63が伸縮する。よって、荷重量Fの変化が生じても、信号線18の断裂(乗員検知センサ10による乗員の検出不能を含む)を防止することができる。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は、実施の形態2に示す乗員検知センサ10の変形例であって、図17を参照しながら説明する。なお荷重検出セル1や乗員検知センサ10の構成等は実施の形態1,2と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態3では実施の形態1,2と異なる点について説明する。よって実施の形態1,2で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図17に示す配置例は、図11に示す配置例に代わる。ただし、図11に示す面圧センサ部PS(PS1〜PS3)や、配置領域B(B1〜B4)、間隔L(L1〜L7)については同様に適用できるので、簡略化のために図示を省略している。
図17の配置は、第3面圧センサ部PS3に含まれる荷重検出セル62c,62d,62g,62iについて、図11の配置と相違する。すなわち、図11では荷重検出セル62b,62c,62i,62jを結ぶ線分と、荷重検出セル62d,62e,62g,62hを結ぶ線分とが交差するように配置した。これに対して、図17では荷重検出セル62b,62cを結ぶ線分や、荷重検出セル62d,62eを結ぶ線分、荷重検出セル62g,62hを結ぶ線分、荷重検出セル62i,62jを結ぶ線分がそれぞれ交差するように配置する。言い換えると、荷重検出セル62b〜62e,62h〜62jを八角形状に沿って配置する。この構成でも、上述した実施の形態2と同様の作用効果が得られる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1〜3に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態1〜3では、対向電極2a,2b(14a,14b)の相互間に備える絶縁部材3は、対向電極14bの対向面側に絶縁被膜16aを成形したり(図8を参照)、一対の対向電極2の相互間に絶縁体16bを介在させたりする構成とした(図9を参照)。この形態に代えて、他の構成で絶縁部材3を備える構成としてもよい。他の構成例について、図18〜図24を参照しながら説明する。以下では、図8または図9との対比において各構成例について説明する。よって図8,図9に示す要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。なお図18〜図21に示す構成例は、荷重検出セル14のうちで対向電極14bの変形例であるが、対向電極14aの変形例として同様に適用することができる。いずれの構成にせよ、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
(構成例a)
図18に示す構成例aは、第2被覆部材11cに代えて、被覆部材11c1,11c2を用いて成形する。被覆部材11c1,11c2は第2被覆部材11cに相当し、絶縁性を有する任意の材料が用いられる。図示するように、被覆部材11c2で穴11dの片側を塞ぐ。対向電極14bは、被覆部材11c1,11c2の相互間に介在するように成形される。ガード電極15は、面状部材11bと被覆部材11c1の相互間に介在するように成形される。対向電極14bおよびガード電極15等は、実施の形態1に示す製造方法と同様にして、被覆部材11c2に対して印刷等で成形してもよい。また、被覆部材11c1と面状部材11bとに対してそれぞれ印刷等で成形してもよい。
(構成例b)
図19に示す構成例bは、上記構成例aと比べて、対向電極14bの配置が異なる。第2被覆部材11cに代えて、被覆部材11c3,11c4を用いて成形する。被覆部材11c3,11c4は第2被覆部材11cに相当し、絶縁性を有する任意の材料が用いられる。構成例aは部分的に覆う被覆部材11c2が穴11dを塞ぐのに対して、構成例bは全体的に覆う被覆部材11c3が穴11dを塞ぐ。よって構成例bでは、穴11dから離れた位置(図面下側面)の被覆部材11c1に対向電極14bが配置される。
(構成例c)
図20に示す構成例cは、第2被覆部材11cに代えて、被覆部材11c5,11c6を用いて成形する。被覆部材11c5,11c6は第2被覆部材11cに相当し、絶縁性を有する任意の材料が用いられる。図示するように、被覆部材11c6は穴11dを含めて面状部材11bの片側全面を覆う。対向電極14bおよびガード電極15は、被覆部材11c5,11c6の相互間に成形される。対向電極14bおよびガード電極15等は、実施の形態1に示す製造方法と同様にして、被覆部材11c5に対して印刷等で成形してもよい。また、被覆部材11c6に対して印刷等で成形してもよい。
(構成例d)
図21に示す構成例dは、面状部材11bを貫通する穴11dに代えて、面状部材11bを貫通しない凹部11eを成形する。言い換えれば、面状部材11bは絶縁性を有するので、凹部11eに対応する非貫通部位が絶縁部材3に相当する。
(構成例e)
図22に示す構成例eは、静電センサ部CSと面圧センサ部PSとでセンサマット11を別体に成形する。図21では、分かり易くするためにセンサマット11の相互間に間隙を設けて図示している。当該間隙の距離は任意に設定してよく、無くてもよい。
(構成例f)
図23に示す構成例fは、上記構成例eと比べて、面圧センサ部PSを含むセンサマット11の配置が異なる。構成例eではウレタンパッド17の同一面上に配置するのに対して、構成例fでは面圧センサ部PSをウレタンパッド17の内部に配置する。図示しないが、図23に示す静電センサ部CSと面圧センサ部PSとを入れ替えてもよい。
(構成例g)
図24に示す構成例gは、上記構成例fと比べて、平面方向(図面左右方向)における静電センサ部CSと面圧センサ部PSとの配置が異なる。構成例fでは、荷重方向(図面上下方向)に重なるように静電センサ部CSと面圧センサ部PSを配置する。これに対して、構成例gでは荷重方向に重ならないように平面方向にずらして配置する。
(その他の構成例)
図22〜図24に示す構成例において、絶縁被膜16aに代えて、図9に示す絶縁体16bを備える構成としてもよい。図22〜図24に示す各構成例に対して、図18〜図21に示す各構成例をさらに適用してもよい。図18〜図24に示す各構成例を任意に二以上選択して複合的に適用してもよい。いずれの構成にせよ、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3では、荷重検出セル1,14等を構成する電極(対向電極2a,2b,14a,14b等)は、印刷によって成形する構成とした(図7を参照)。この形態に代えて、蒸着,ホットスタンプ,めっき等によって成形してもよい。第1被覆部材11a、面状部材11b、第2被覆部材11cに対して成形するほか、荷重検出セル1,14等を成形回路部品(Molded Interconnect Device)で成形してもよい。成形方法の相違に過ぎないので、上述した実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3では、サブ電極12は、図11に示すようにメイン電極13と平面方向に離隔して配置する構成とした。すなわち、サブ電極12とメイン電極13とはほぼ同一平面上となるように配置した。この形態に代えて、サブ電極12は、メイン電極13とはほぼ同一平面上とならないように配置してもよい。例えば、クッションパッド24の座面側に近づけた配置や、シートフレーム25側に近づけた配置などが該当する。グラウンドであるシートフレーム25との間における水分量に応じて静電容量成分や抵抗値成分が増加するので、座面側に近づける配置ほど高くなり、シートフレーム25側に近づける配置ほど低くなる。例えば寒冷地と温暖地の差異などに応じて配置を変える等により、地域等に合わせた的確な乗員判別の精度を向上させることができる。
上述した実施の形態1〜3では、外部装置50はエアバッグECUを適用する構成とした(図11を参照)。この形態に代えて(あるいは加えて)、エアバッグECU以外のECU(例えばエンジンECU等)や、ECU以外の処理装置、通信回線を介して接続可能なコンピュータ(サーバーやパソコン等を含む)などを適用する構成としてもよい。エンジンECUを適用する場合には、乗員が着座せずに車両等が走行する等を防止できる。他の処理装置やコンピュータを適用しても、乗員の判別結果を確実に伝達できる。
上述した実施の形態1〜3では、同電位を示すグラウンドGNDにシートフレーム23,25を適用した(図11等を参照)。この形態に代えて(あるいは加えて)、シート20内に備える導電性部材(例えば針金,金網,導電線など)や、車両ボディ30などを適用してもよい。インピーダンスを測定するための基準となる電位を示す部材が相違するに過ぎないので、上述した実施の形態1〜3と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態2,3では、第1面圧センサ部PS1および第2面圧センサ部PS2に含まれる荷重検出セル14を同一形状(すなわち円形状)および同一面積で形成する構成とした(図11,図17を参照)。この形態に代えて、荷重検出セル14を二以上で任意の形状(例えば三角形や四角形等を含む幾何学形状や、二種類以上の幾何学形状を合成した合成形状など)で形成する構成としてもよく、二以上の異なる面積で形成する構成としてもよい。第2合計面積PS2Aが第1合計面積PS1Aよりも広くなるように設定してもよく、第3合計面積PS3Aが第4合計面積PS4Aよりも広くなるように設定してもよい。これらの構成でも、上述した実施の形態2,3と同様の作用効果が得られる。
1(14,61a〜61d,62a〜62j) 荷重検出セル
2(2a,2b,14a,14b) 一対の対向電極
3(16) 絶縁部材
S(S1〜S6) 対向面積
10 乗員検知センサ
11 センサマット
11a 第1被覆部材
11b 面状部材
11c 第2被覆部材
12 サブ電極
13 メイン電極
15 ガード電極
20 シート
C(C1) 第1静電容量
C2 第2静電容量
F 荷重量

Claims (16)

  1. 荷重量(F)に応じて第1静電容量(C,C1)が変化する荷重検出セル(1,14,61a〜61d,62a〜62j)において、
    所定間隔をおいて対向し、かつ、交差する一対の対向電極(2a,2b,14a,14b)を有することを特徴とする荷重検出セル。
  2. 前記一対の対向電極の相互間に絶縁部材(3,11b,11c2,11c3,11c6,16)を備えることを特徴とする請求項1に記載の荷重検出セル。
  3. 前記一対の電極は、成形位置がずれても交差する部分の対向面積(S,S1,S2,S3,S4,S5,S6)の変化が抑制されるように、それぞれ所定幅(Wa,Wb)で成形されることを特徴とする請求項1または2に記載の荷重検出セル。
  4. 前記絶縁部材は、前記一対の電極のうちで片方または両方の前記対向電極にかかる対向面側に成形される絶縁被膜(16a)であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の荷重検出セル。
  5. 前記絶縁部材は、前記一対の電極の相互間に介在されて弾性を有する絶縁体(16b)であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の荷重検出セル。
  6. 前記第1静電容量は、前記荷重量に応じて前記一対の電極の距離(Da,Db)が減少するに伴って増加することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の荷重検出セル。
  7. 荷重量(F)に応じて第1静電容量(C,C1)が変化する荷重検出セル(1,14,61a〜61d,62a〜62j)の製造方法において、
    所定間隔をおいて対向する対向電極(2a,2b,14a,14b)を有する一対の対向電極(2a,2b,14a,14b)の相互間に絶縁部材(3)を備える絶縁部材成形工程と、
    絶縁性の面状部材(11b)に対して、所定の位置に穴(1a,11d)をあける穴あけ工程と、
    前記一対の電極を構成する一方の前記対向電極(2a,14a)を成形する第1電極成形工程と、
    前記一方の対向電極と交差するように、前記一対の電極を構成する他方の前記対向電極(2b,14b)を成形する第2電極成形工程と、
    前記第1電極成形工程で成形された前記一方の対向電極を第1被覆部材(11a)で覆う第1被覆工程と、
    前記第2電極成形工程で成形された前記他方の対向電極を第2被覆部材(11c)で覆う第2被覆工程と、
    を有することを特徴とする荷重検出セルの製造方法。
  8. 前記絶縁部材成形工程は、前記一対の電極のうちで片方または両方の前記対向電極にかかる対向面側に絶縁被膜(16a)を成形することを特徴とする請求項7に記載の荷重検出セルの製造方法。
  9. シート(20)への乗員の着座状態を検知する乗員検知センサ(10)において、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の荷重検出セル(1,14)、または、請求項7または8に記載の荷重検出セルの製造方法によって製造された荷重検出セルを一以上備える面圧センサ部(PS,PS1,PS2,PS3)と、
    前記シートの座面部(24a)に沿って配置されるメイン電極(13)と、前記メイン電極とシートフレーム(23,25)との間に配置されるとともに前記メイン電極と同電位とされるガード電極(15)とを備える静電センサ部(CS)と、
    前記荷重検出セルに含まれる対向電極(2a,2b,14a,14b)の相互間に生じる第1静電容量(C1)と、前記メイン電極とグラウンド(GND)との間に生じる第2静電容量(C2)とを測定する静電容量測定部(42)と、
    前記第1静電容量および前記第2静電容量に基づいて、前記乗員の着座状態を判別する乗員判別部(43)と、
    を有することを特徴とする乗員検知センサ。
  10. 前記面圧センサ部と前記静電センサ部とは、前記パッド部材の同一面上に備えるか、前記パッド部材で対向する面上に別個に備えるか、一方のセンサ部を前記パッド部材の一面上に備えるとともに他方のセンサ部の前記パッド部材に備えるか、のいずれかで構成することを特徴とする請求項9に記載の乗員検知センサ。
  11. 前記静電容量測定部は、電極の相互間を流れる電流値に基づいて、静電容量を求めることを特徴とする請求項9または10に記載の乗員検知センサ。
  12. 前記乗員判別部は、前記静電容量測定部によって測定される前記第1静電容量が閾値(Cth)以上であるか否かによって、前記乗員が小柄な大人または平均的な大人のいずれであるかを判別することを特徴とする請求項11に記載の乗員検知センサ。
  13. 前記面圧センサ部は、複数の前記荷重検出セル(61a〜61d)からなる第1面圧センサ部(PS1)と、前記第1面圧センサ部とは別個の複数の前記荷重検出セル(62a〜62j)からなる第2面圧センサ部(PS2)とを前記シートの前後方向に配置し、
    前記第2面圧センサ部に含まれる前記荷重検出セルの前記対向面積を合計した第2合計面積(PS2A)は、前記第1面圧センサ部に含まれる前記荷重検出セルの前記対向面積を合計した第1合計面積(PS1A)よりも広くなるように設定することを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の乗員検知センサ。
  14. 前記第2面圧センサ部に含まれる前記荷重検出セルは、前記第1面圧センサ部に含まれる前記荷重検出セルに比べて、行数,列数,総数のうちで一以上が多くなるように設定することを特徴とする請求項13に記載の乗員検知センサ。
  15. 前記第1面圧センサ部および前記第2面圧センサ部のうちで一方または双方に含まれる前記荷重検出セルについて、3行以上の行数または3列以上の列数で配置する場合には、行間隔(L4,L5,L6,L7)または列間隔(L1,L2,L3)がほぼ同一になるように設定することを特徴とする請求項13または14に記載の乗員検知センサ。
  16. 前記第1面圧センサ部および前記第2面圧センサ部のうちで一方または双方は、前記荷重検出セルの相互間を電気的に接続する信号線(18)が伸縮可能な非直線形状に形成される伸縮部位(63)を有することを特徴とする請求項13から15のいずれか一項に記載の乗員検知センサ。
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