JP2014118349A - プロスタグランジンe2産生抑制剤 - Google Patents

プロスタグランジンe2産生抑制剤 Download PDF

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Abstract

【課題】解熱または鎮痛剤として有用である、プロスタグランジンE2産生抑制作用を有する素材の提供。
【解決手段】フトモモ科に属する植物であるピメント(Pimenta dioica)およびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とするプロスタグランジンE2産生抑制剤。該植物としては、任意の部位、例えば、全草、葉、果実、種子、花、茎、地上部、根茎、根、塊根等を含み得るが、特に、果実であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロスタグランジンE2産生抑制剤に関する。
病原細菌やウイルスをはじめとした外因性発熱物質が体内に侵入すると、体内の単球やマクロファージが、これら侵入してきた物質を排除するために、サイトカインを産生および分泌する。サイトカインは血管内皮細胞を刺激し、プロスタグランジン(PGs)、特にプロスタグランジンE2(PGE2)を産生する。プロスタグランジンが脳の視床下部に存在する体温調節中枢を刺激すると、熱産生の促進と熱放散の抑制が行われ、体温は上昇する。PGE2の産生を抑制することで、急激な発熱を抑えることが出来ることが広く知られている(非特許文献1)。
また、組織が損傷を受けた際、細胞膜にあるリン脂質はアラキドン酸に変わり、このアラキドン酸からシクロオキシゲナーゼの作用によりPGE2が産生される(非特許文献2)。このPGE2は、自身が発痛作用を有するだけでなく、組織損傷のときに血漿から遊離する発痛物質ブラジキニンの発痛作用を増強することで痛みを増強させる(非特許文献3、4)。
ピメント(Pimenta dioica)は、フトモモ科(Myrtaceae)に属する植物で、その果実はオールスパイスとして知られている。従来、オールスパイスは、香辛料や芳香剤として、または駆風や消化不良抑制のために使用されている。特許文献1には、オールスパイス等の香辛料またはハーブが、3α−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼまたはヒアルロニダーゼの阻害活性を有すること、および当該香辛料またはハーブを含む食品の摂取により抗炎症効果が得られることが記載されている。しかし、当該植物がPGE2の産生抑制に関与することはこれまで知られていなかった。
特開平11−318387号公報
J. Invest. Dermatol., 1973, 61(3):127-129. Nat. New Biol., 1972, 240(102):200-203. Br. J. Pharmacol., 1973, 49(1):86-97 Eur. J. Neurosci., 2000, 12(9):3250-8.
本発明は、プロスタグランジンE2(PGE2)産生抑制作用を有する素材の提供に関する。
本発明者らは、PGE2産生抑制作用を有する素材について検討したところ、ピメントまたはその抽出物がPGE2産生を抑制する作用を有することを見出した。
すなわち、本発明は、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とするプロスタグランジンE2産生抑制剤を提供する。
また本発明は、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とする解熱または鎮痛剤を提供する。
本発明によれば、PGE2産生を抑制することができる。本発明のPGE2産生抑制剤は、解熱または鎮痛等のPGE2の産生によって発症もしくは憎悪する疾患、症状または状態の予防または改善のために使用することができる。
本明細書において、「非治療的」とは、医療行為を含まない、すなわち人間を手術、治療または診断する方法を含まない、より具体的には医師、または医療従事者もしくは医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療または診断を実施する方法を含まない概念である。
本明細書において、「改善」とは、疾患、症状又は状態の好転、疾患、症状又は状態の悪化の防止又は遅延、あるいは疾患、症状又は状態の進行の逆転、防止又は遅延をいう。
本明細書において、「予防」とは、個体における疾患若しくは症状の発症の防止又は遅延、あるいは個体の疾患若しくは症状の発症の危険性を低下させることをいう。
本明細書において、「ピメント」とは、フトモモ科(Myrtaceae)のPimenta dioicaを指す。本発明において、上記植物としては、当該植物の任意の部位、例えば、全草、葉(葉身、葉柄等)、果実(成熟、未熟等)、種子、花(花弁、子房等)、茎、地上部、根茎、根、塊根等を含み得る。このうち好ましい部位は果実である。本発明において、当該植物は、そのまま用いても乾燥させて用いてもよく、またはさらにそれらを切断、破砕、粉砕、搾取して用いてもよい。
上記植物の抽出物は、上述した当該植物の部位をそのまま若しくは乾燥させ、またはさらに切断、破砕、粉砕した後に、抽出工程に付すことによって、得ることができる。上記植物の抽出物としては、市販されているものを利用してもよく、または常法により得られる各種溶媒抽出物、又はその希釈液、その濃縮液、その乾燥末、ペースト若しくはその活性炭処理したものであってもよい。
抽出のための溶媒には、極性溶媒、非極性溶媒のいずれをも使用することができる。溶媒の具体例としては、例えば、水;1価、2価又は多価のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状又は環状のエーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;飽和又は不飽和の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ピリジン類;ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;二酸化炭素、超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他のオイル類;ならびにこれらの混合物が挙げられる。好適には、薬理活性および操作性の点で、アルコール類およびその水溶液が挙げられる。
上記アルコール類としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等の1価アルコール類;1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の2価アルコール類;グリセリン等の3価以上のアルコール類等が挙げられる。このうち、薬理活性および操作性の点で、1価アルコール類及び2価アルコール類が好ましい。また好ましくは、上記アルコール類は、炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4であり得る。
上記アルコール類の好ましい例としては、メタノール、エタノール、1,3−ブチレングリコール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。
上記アルコール類の水溶液における、アルコール類と水との配合割合(容量比)は、特に限定されないが、0.001〜100:99.999〜0が好ましく、5〜95:95〜5がより好ましく、20〜80:80〜20がさらに好ましく、30〜70:70〜30がさらにより好ましく、40〜60:60〜40がなお好ましい。エタノール水溶液の場合、エタノール濃度が、好ましくは40容量%以上、より好ましくは45容量%以上である。そして、好ましくは60容量%以下、より好ましくは55容量%以下である。また好ましくは40〜60容量%、より好ましくは45〜55容量%である。
上記アルコール類のうち、操作性の観点から、エタノールがより好ましい。したがって、上記植物の抽出物を調製するためのより好適な溶媒としては、エタノールおよびエタノール水溶液が挙げられる。
抽出における溶媒の使用量としては、植物(乾燥質量換算)1gに対して1〜100mLが好ましい。抽出条件は、十分な抽出が行える条件であれば特に限定されないが、抽出時間としては、1分間〜2ヶ月間が好ましく、10分間〜5週間がより好ましく、抽出温度は、0℃〜溶媒沸点が好ましく、5〜70℃がより好ましい。通常、低温なら長時間、高温なら短時間の抽出を行う。抽出条件の例としては、15〜40℃で1時間〜5週間、約70℃で5時間、等が挙げられるが、これらに限定されず、当業者によって適宜選択され得る。
上記植物の抽出物を得るための抽出手段は、特に限定されないが、例えば、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、攪拌等の通常の手段を用いることができる。抽出時間を短縮する場合には、攪拌を伴う固液抽出が望ましい。この固液抽出の好適な条件の一例としては、10〜100℃(好ましくは20〜70℃)下、100〜5000rpmで30〜300分間の攪拌が挙げられる。さらに、抽出物の酸化を防止するため、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する手段を併用してもよい。
上述のようにして得られた抽出物は、そのまま用いることもできるが、さらに希釈、濃縮又は凍結乾燥等し、及び/又は液状、粉末状又はペースト状に調製して用いることもできる。
後記実施例に示すように、ピメント抽出物は、細胞のPGE2産生を抑制する作用を有する。従って、ピメントまたはその抽出物は、PGE2産生抑制において有用である。また、ピメントまたはその抽出物は、PGE2産生抑制作用を介して、PGE2の産生によって発症もしくは憎悪する疾患、症状または状態を予防または改善し得る。例えば、ピメントまたはその抽出物は、解熱、鎮痛、発熱または発痛の予防または改善、等の作用を発揮し得る。
すなわち、本発明によれば、ピメントまたはその抽出物を、PGE2産生抑制のために使用することができる。あるいは、ピメントまたはその抽出物を、解熱、鎮痛、または発熱もしくは発痛の予防もしくは改善のために使用することができる。
本発明によれば、ピメントおよびその抽出物は、いずれか1種類が単独で使用されてもよく、あるいは組み合わせて使用されてもよい。また本発明によれば、ピメントまたはその抽出物は、ヒト若しくは非ヒト動物、又はそれらに由来する組織、器官、細胞において使用され得、当該使用は、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。
従って、一態様において、本発明は、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とするPGE2産生抑制剤を提供する。また本発明は、ピピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とする、解熱剤、鎮痛剤、または発熱もしくは発痛の予防もしくは改善剤を提供する。一実施形態において、上記剤は、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つから本質的に構成される。
本発明のまた別の態様によれば、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つは、PGE2産生抑制剤、解熱剤、鎮痛剤、または発熱もしくは発痛の予防もしくは改善剤の製造のために使用され得る。
本発明の別の態様によれば、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つは、PGE2産生抑制、解熱、鎮痛、または発熱もしくは発痛の予防もしくは改善のために使用され得る。
好ましい実施形態において、ピメントまたはその抽出物は、解熱、鎮痛、または発熱もしくは発痛の予防もしくは改善のための有効成分として使用され得る。別の一実施形態において、ピメントまたはその抽出物は、抗炎症のためまたは抗炎症剤の製造のためには使用されない。
また本発明によれば、ピメントまたはその抽出物は、PGE2産生抑制のため、または解熱もしくは鎮痛のための医薬、医薬部外品、化粧料等の製造のために使用することができる。当該、医薬、医薬部外品、化粧料等は、ヒト又は非ヒト動物用として製造され、又は使用され得る。ピメントまたはその抽出物は、PGE2産生抑制のため、または解熱、鎮痛、もしくは抗炎症のための有効成分として、当該医薬、医薬部外品、化粧料等に配合され得る。
上記医薬、医薬部外品および化粧料は、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分として含有する。当該医薬、医薬部外品および化粧料は、ピメントまたはその抽出物を単独もしくは任意の組み合わせで含有していてもよい。さらに、当該医薬、医薬部外品および化粧料は、ピメントまたはその抽出物のPGE2産生抑制作用が失われない限り、他の有効成分、薬理成分、化粧成分等を含有していてもよい。
上記医薬、医薬部外品および化粧料は、ピメントまたはその抽出物から、あるいは必要に応じて薬学的にまたは化粧料として許容される担体や、上記他の有効成分や薬理成分、化粧成分等を組みあわせて、常法により製造することができる。当該医薬、医薬部外品および化粧料は、経口投与または非経口投与のための任意の剤型に調製され得る。当該医薬、医薬部外品および化粧料におけるピメントまたはその抽出物の含有量は、当該抽出物の乾燥質量換算で、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、また好ましくは100質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下であり得る。あるいは、含有量は、当該抽出物の乾燥質量換算で、好ましくは0.01質量%〜100質量%であり、より好ましくは0.05質量%〜70質量%であり、さらに好ましくは0.1質量%〜20質量%であり得る。
また本発明は、細胞のPGE2産生を抑制する方法を提供する。当該方法は、PGE2産生能を有し且つPGE2産生を抑制させたい細胞に、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを添加することを含む。ピメントおよびその抽出物は、いずれか1種類が単独で添加されてもよく、あるいは組み合わせて添加されてもよい。
上記方法に供される「細胞」は、天然又は遺伝子工学的に改変されたPGE2産生能又はPGE2発現能を有する細胞であれば特に限定されない。好ましくは、細胞としては、皮膚構成細胞が挙げられ、より好ましくは表皮細胞若しくは真皮線維芽細胞が挙げられる。あるいは、当該「細胞」は、上記で挙げた細胞の細胞片または細胞分画物であってもよく、あるいは上記で挙げた細胞を含む組織又は上記で挙げた細胞に由来する培養物であってもよい。
添加される上記植物またはそれらの抽出物の濃度は、細胞が細胞培養物の場合、培養物中での最終濃度として、当該抽出物の乾燥質量換算で、好ましくは0.00001%(w/v)以上、より好ましくは0.0001%(w/v)以上、さらに好ましくは0.001%(w/v)以上であり、また好ましくは5%(w/v)以下、より好ましくは2%(w/v)以下、さらに好ましくは1%(w/v)以下であり得る。あるいは、好ましくは0.00001%(w/v)〜5%(w/v)、より好ましくは0.0001%(w/v)〜2%(w/v)、さらに好ましくは0.001%(w/v)〜1%(w/v)であり得る。
また本発明は、対象に、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効量で投与するかまたは摂取させることを含む、PGE2産生を抑制する方法を提供する。
上記方法における「対象」としては、PGE2産生抑制を必要とする動物、およびPGE2の産生によって発症もしくは憎悪する疾患、症状または状態の予防または改善を必要とする動物等が挙げられる。PGE2の産生によって発症もしくは憎悪する疾患、症状または状態の例としては、発熱や発痛が挙げられる。従って、当該対象の好ましい例として、発熱や発痛を有するかまたは発熱や発痛を引き起こす可能性のある動物、より好ましくは、PGE2産生に起因する発熱や発痛に罹患している動物、PGE2産生増加により発熱や発痛が生じる可能性がある動物、PGE2産生増加により熱や痛みが憎悪する可能性がある動物、等が挙げられる。上記動物は、好ましくはヒト又は非ヒト哺乳動物であり、より好ましくはヒトである。
本発明において、ピメントおよびその抽出物は、いずれか1種類が単独で投与または摂取されてもよく、あるいは組み合わせて投与または摂取されてもよい。
上記方法における投与または摂取の「有効量」は、対象におけるPGE2産生量を低減するか、またはPGE2産生増加を抑制することのできる量であり得る。より好ましくは、有効量は、対象における発熱や発痛を抑制するか、または熱や痛みを改善することができる程度にPGE2産生を抑制できる量であればよい。当該有効量は、対象の種、体重、性別、年齢、状態又はその他の要因に従って変動し得る。投与または摂取の用量、経路、間隔、及び摂取の量や間隔は、当業者によって適宜決定され得る。例えば、投与または摂取量は、上記植物の抽出物の乾燥質量換算で、成人(60kg)1人当たり、好ましくは0.001mg/日以上、より好ましくは0.01mg/日以上であり、また好ましくは1000mg/日以下、より好ましくは100mg/日以下であり得る。あるいは、好ましくは0.001mg/日〜1000mg/日、より好ましくは0.01mg/日〜100mg/日であり得る。
上記方法の例示的実施形態としては、上述した対象に、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効量で投与するかまたは摂取させることを含む、PGE2の産生によって発症もしくは憎悪する疾患、症状または状態を予防または改善する方法が挙げられる。より具体的には、上述した対象に、上記植物およびそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効量で投与するかまたは摂取させることを含む、解熱または鎮痛方法、あるいは対象の発熱または発痛を予防または改善する方法が挙げられる。
本発明の例示的実施形態として、さらに以下の組成物、製造方法、あるいは用途を本明細書に開示する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
<1>ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とするプロスタグランジンE2産生抑制剤。
<2>ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とする解熱または鎮痛剤。
<3>プロスタグランジンE2産生抑制剤を製造するための、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つの使用。
<4>解熱剤または鎮痛剤を製造するための、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つの使用。
<5>プロスタグランジンE2産生抑制に使用するための、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つ。
<6>解熱または鎮痛に使用するための、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つ。
<7>プロスタグランジンE2産生抑制のための、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つの使用。
<8>解熱または鎮痛のための、ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つの使用。
<9>非治療的使用である、<7>又は<8>に記載の使用。
<10>ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを、解熱または鎮痛等のPGE2の産生によって発症もしくは憎悪する疾患、症状または状態の予防または改善を所望するヒト若しくは動物に投与するかまたは摂取させることを含む、プロスタグランジンE2産生抑制方法。
<11>非治療的方法である、<10>に記載の方法。
<12>上記<1>〜<11>において、上記ピメントおよびその抽出物は、好適にはピメントの果実又はその抽出物である。
<13>上記<1>〜<12>において、上記ピメント抽出物は、好ましくは、1価アルコール類または2価アルコール類の抽出物であり、より好ましくは、炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4の1価または2価アルコール類の抽出物である。
<14>上記<1>〜<13>において、上記ピメント抽出物は、好ましくは、エタノール水溶液等のアルコール−水混合液の抽出物である。
<15>上記<14>において、上記エタノール水溶液のエタノール濃度は、好ましくは40容量%以上、さらに好ましくは45容量%以上であり、または、好ましくは60容量%以下、より好ましくは55容量%以下であり、または、好ましくは40容量%〜60容量%、より好ましくは45容量%〜55容量%である。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
製造例1 ピメント抽出物の調製
ピメントの果実(オールスパイス)(新和物産製)50gを細切し、50%エタノール500mLを加え、室温で15日間静置した。溶液を濾過し、溶媒を除き、固形分3.0gを得た。固形分を蒸発残分1.0w/v%となるよう50%エタノールで希釈し、ピメント抽出物を調製した。
実施例1 抽出物のプロスタグランジンE2産生抑制作用
ヒト真皮線維芽細胞(Fibrocell、倉敷紡績株式会社より購入)は37℃、5%CO2存在下で培養した。培養液は、DMEM培地(インビトロジェン株式会社)を用いた。細胞を、24ウエルプレートに1×105cells/ウエル(N=3)となるように播き、DMEM培地(インビトロジェン株式会社)で24時間培養し、その後、培地に試験物質として製造例1で調製したピメント抽出物(最終濃度0.01、0.05、または0.1%(v/v);エキス分として各々0.0001、0.0005、および0.001%(w/v))、または陽性対照としてインドメタシン(50%エタノール溶液、最終濃度3.3μg/ml)、陰性対照として50%エタノール(0.1%v/v)を培地に添加した。30分間後、サイトカイン(IL−1αおよびTNFα、終濃度いずれも2.5ng/ml)を培地に添加し、さらに24時間培養した。参照のため、サイトカイン非添加培地を作製した。培地を回収し、遠心により浮遊した細胞を除去した後、残った培地中のPGE2量を定量した。PGE2量は、Prostaglandin E2 Parameter Assay Kit(R&D SYSTEMS社)を用いたELISAにより測定し、陰性対照群の産生量に対するパーセントで表した。結果を表1に示す。
Figure 2014118349

Claims (2)

  1. ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とするプロスタグランジンE2産生抑制剤。
  2. ピメントおよびその抽出物からなる群より選択される少なくとも1つを有効成分とする解熱または鎮痛剤。
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