JP2014117627A - 真空洗浄装置 - Google Patents

真空洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014117627A
JP2014117627A JP2012271971A JP2012271971A JP2014117627A JP 2014117627 A JP2014117627 A JP 2014117627A JP 2012271971 A JP2012271971 A JP 2012271971A JP 2012271971 A JP2012271971 A JP 2012271971A JP 2014117627 A JP2014117627 A JP 2014117627A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
chamber
chamber side
heat
storage tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012271971A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Hirata
淳 平田
Kazuo Miyoshi
一雄 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2012271971A priority Critical patent/JP2014117627A/ja
Publication of JP2014117627A publication Critical patent/JP2014117627A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Abstract

【課題】蒸気を生成させるタイミングと、当該蒸気を冷却して炭化水素系洗浄剤を生成させるタイミングが異なる場合であっても、熱を効率よく利用する。
【解決手段】真空洗浄装置100は、蒸気室200と、凝縮室120と、洗浄室102と、圧縮機340で加熱された熱媒体と蒸気室中の炭化水素系洗浄剤とを熱交換して蒸気を生成し、減圧部342で冷却された熱媒体と凝縮室中の蒸気とを熱交換して炭化水素系洗浄剤を生成するヒートポンプユニット310と、ヒートポンプユニットの循環路のうち、圧縮機と減圧部との間に設けられ、圧縮機によって断熱圧縮された熱媒体の熱を蓄熱する蒸気室側蓄熱槽350と、蒸気室側蓄熱槽と蒸気室との間で蒸気室側熱媒体を循環させ、蒸気室側熱媒体を介して、蒸気室側蓄熱槽に蓄熱された熱を、蒸気室の炭化水素系洗浄剤に伝える蒸気室側循環ユニット370と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、減圧下にある洗浄室に炭化水素系洗浄剤の蒸気を供給してワークを洗浄する真空洗浄装置に関する。
従来、例えば、特許文献1に示される真空洗浄装置が知られている。この真空洗浄装置によれば、まず、ワークが搬入された蒸気洗浄乾燥室を真空ポンプによって減圧する減圧工程がなされ、その後、炭化水素系洗浄剤の蒸気を蒸気洗浄乾燥室に供給してワークを洗浄する蒸気洗浄工程がなされる。次に、ワークに炭化水素系洗浄剤を噴霧したり、浸漬室に貯留された炭化水素系洗浄剤にワークを浸漬させたりして、特に、蒸気洗浄工程で洗浄が不十分となるワークの隙間等を洗浄する噴霧浸漬洗浄工程がなされる。このようにしてワークの洗浄が完了すると、再び蒸気洗浄乾燥室にワークを搬送した後に、蒸気洗浄乾燥室をさらに減圧してワーク表面に付着した洗浄剤を蒸発させる乾燥工程がなされる。そして、乾燥工程が終了したら、蒸気洗浄乾燥室を大気圧に復帰させた後にワークを搬出して一連の工程が終了する。
このような真空洗浄装置において、使用済みの炭化水素系洗浄剤(ワークに付着した汚染物および炭化水素系洗浄剤、以下、使用済み洗浄剤と称する)は、蒸気室に送られて再生される。具体的に説明すると、蒸気室に送られた使用済み洗浄剤は、電気ヒータ等で加熱されることによって、実質的に炭化水素系洗浄剤のみの蒸気となる(蒸留)。そして、生成された炭化水素系洗浄剤のみの蒸気は、再度蒸気洗浄工程で利用されたり、冷却水を利用した冷却器で凝縮された後、噴霧浸漬洗浄工程で利用されたりする。
しかし、特許文献1の技術では、蒸気室において炭化水素系洗浄剤の蒸気を生成するために利用された熱が、冷却器で回収されて捨てられてしまうことになっていた。また、蒸気を冷却するためには、200L/min程度といった大量の冷却水が必要となったり、貯水槽、クーリングタワー等も必要となったりして、装置が大型化していた。
そこで、真空洗浄装置にヒートポンプユニットを設けて、蒸気洗浄室において生じた蒸気状態の使用済み洗浄剤の熱を回収することで当該蒸気状態の使用済み洗浄剤を冷却して凝縮させ、蒸気洗浄室で回収した熱を蒸気室に供給して当該蒸気室で炭化水素系洗浄剤を加熱して気化させる技術が開示されている(例えば、特許文献2)。
特開平7−166385号公報 特許第2551777号公報
しかし、ヒートポンプユニットを備えた特許文献2の技術では、蒸気洗浄室において使用済み洗浄剤を凝縮させる(冷却する)タイミングと、蒸気室において炭化水素系洗浄剤を気化させる(加熱する)タイミングとが一致する場合にしか、蒸気洗浄室で回収した熱をそのまま蒸気室で利用することができない。真空洗浄装置を用いてワークを洗浄する場合、蒸気が必要な蒸気洗浄工程と、噴霧浸漬洗浄工程とは、異なるタイミングで行われるため、炭化水素系洗浄剤を凝縮させるタイミングと、気化させるタイミングとが異なる。したがって、特許文献2の技術では、凝縮および気化のいずれか一方のみを効率的に行うことができない。
具体的に説明すると、蒸気洗浄室において使用済み洗浄剤を凝縮していないときには、蒸気室において炭化水素系洗浄剤を気化させることが困難である。したがって、蒸気洗浄室において使用済み洗浄剤を凝縮させず、蒸気室において炭化水素系洗浄剤を気化させる場合、蒸気洗浄室において熱を十分に回収できないため、蒸気室において炭化水素系洗浄剤の加熱が不十分となり、蒸気の生成量が少なくなってしまう。
本発明の目的は、炭化水素系洗浄剤を加熱して気化させるタイミングと、当該蒸気を冷却して炭化水素系洗浄剤を凝縮させるタイミングが異なる場合であっても、熱を効率よく利用することができる真空洗浄装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の真空洗浄装置は、炭化水素系洗浄剤の蒸気が生成される蒸気室と、蒸気室から導かれる蒸気が凝縮されて炭化水素系洗浄剤が生成される凝縮室と、少なくとも凝縮室から供給される凝縮された炭化水素系洗浄剤によって減圧下でワークを洗浄可能な洗浄室と、熱媒体が循環する循環路に、熱媒体を断熱圧縮して加熱する圧縮機、および、圧縮機によって断熱圧縮された熱媒体を減圧膨張させて冷却する減圧部が設けられ、圧縮機で加熱された熱媒体と蒸気室中の炭化水素系洗浄剤とを熱交換して炭化水素系洗浄剤を気化させ蒸気を生成し、減圧部で冷却された熱媒体と凝縮室中の蒸気とを熱交換して蒸気を凝縮し炭化水素系洗浄剤にするヒートポンプユニットと、ヒートポンプユニットの循環路のうち、圧縮機と減圧部との間に設けられ、圧縮機によって断熱圧縮された熱媒体の熱を蓄熱する蒸気室側蓄熱槽と、蒸気室側蓄熱槽と蒸気室との間で蒸気室側熱媒体を循環させ、蒸気室側熱媒体を介して、蒸気室側蓄熱槽に蓄熱された熱を、蒸気室の炭化水素系洗浄剤に伝える蒸気室側循環ユニットと、を備えたことを特徴とする。
また、ヒートポンプユニットの循環路のうち、減圧部と圧縮機との間に設けられ、減圧部によって減圧膨張された熱媒体の熱を蓄熱する凝縮室側蓄熱槽と、凝縮室側蓄熱槽と凝縮室との間で凝縮室側熱媒体を循環させ、凝縮室側熱媒体を介して、凝縮室側蓄熱槽に蓄熱された熱で、凝縮室の蒸気を冷却する凝縮室側循環ユニットと、を備えるとしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の他の真空洗浄装置は、炭化水素系洗浄剤の蒸気が生成される蒸気室と、蒸気室から導かれる蒸気が凝縮されて炭化水素系洗浄剤が生成される凝縮室と、少なくとも凝縮室から供給される凝縮された炭化水素系洗浄剤によって減圧下でワークを洗浄可能な洗浄室と、熱媒体が循環する循環路に、熱媒体を断熱圧縮して加熱する圧縮機、および、圧縮機によって断熱圧縮された熱媒体を減圧膨張させて冷却する減圧部が設けられ、圧縮機で加熱された熱媒体と蒸気室中の炭化水素系洗浄剤とを熱交換して炭化水素系洗浄剤を気化させ蒸気を生成し、減圧部で冷却された熱媒体と凝縮室中の蒸気とを熱交換して蒸気を凝縮し炭化水素系洗浄剤にするヒートポンプユニットと、ヒートポンプユニットの循環路のうち、減圧部と圧縮機との間に設けられ、減圧部によって減圧膨張された熱媒体の熱を蓄熱する凝縮室側蓄熱槽と、凝縮室側蓄熱槽と凝縮室との間で凝縮室側熱媒体を循環させ、凝縮室側熱媒体を介して、凝縮室側蓄熱槽に蓄熱された熱で、凝縮室の蒸気を冷却する凝縮室側循環ユニットと、を備えたことを特徴とする。
また、ヒートポンプユニットは、循環路における圧縮機と蒸気室側蓄熱槽との間から分岐され、蒸気室を通って、蒸気室側蓄熱槽と減圧部との間に接続される蒸気室側分岐路と、熱媒体の流路を、蒸気室側蓄熱槽、および、蒸気室側分岐路のいずれか一方または双方に切替える蒸気室側流路切替手段と、を備え、蒸気室側流路切替手段は、蒸気室において蒸気を生成させる際に、熱媒体の流路を、蒸気室側分岐路のみ、または、蒸気室側蓄熱槽および蒸気室側分岐路に切替えるとしてもよい。
また、蒸気室側流路切替手段は、蒸気室において蒸気を生成させず、かつ、凝縮室において蒸気を凝縮させる際に、熱媒体の流路を、蒸気室側蓄熱槽のみに切替えるとしてもよい。
また、ヒートポンプユニットは、循環路における減圧部と凝縮室側蓄熱槽との間から分岐され、凝縮室を通って、凝縮室側蓄熱槽と圧縮機との間に接続される凝縮室側分岐路と、熱媒体の流路を、凝縮室側蓄熱槽、および、凝縮室側分岐路のいずれか一方または双方に切替える凝縮室側流路切替手段と、を備え、凝縮室側流路切替手段は、凝縮室において蒸気を凝縮させる際に、熱媒体の流路を、凝縮室側分岐路のみ、または、凝縮室側蓄熱槽および凝縮室側分岐路に切替えるとしてもよい。
また、凝縮室側流路切替手段は、凝縮室において蒸気を凝縮させず、かつ、蒸気室において蒸気を生成させる際に、熱媒体の流路を、凝縮室側蓄熱槽のみに切替えるとしてもよい。
本発明によれば、炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させるタイミングと、当該蒸気を冷却して炭化水素系洗浄剤を生成させるタイミングが異なる場合であっても、熱を効率よく利用することができる。
第1の実施形態にかかる真空洗浄装置を説明するための概念図である。 第1の実施形態にかかる真空洗浄装置の処理工程を説明するフローチャートである。 第2の実施形態にかかる真空洗浄装置を説明するための概念図である。 第3の実施形態にかかる真空洗浄装置を説明するための概念図である。 第4の実施形態にかかる真空洗浄装置を説明するための概念図である。 変形例1にかかる真空洗浄装置を説明するための概念図である。 変形例2にかかる真空洗浄装置を説明するための概念図である。 変形例2にかかる真空洗浄装置の処理工程を説明するフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、真空洗浄装置100を説明するための概念図である。この図に示すように、真空洗浄装置100は、内部に洗浄室102が設けられた真空容器104を備えている。この真空容器104には、不図示の開口が形成されており、不図示の開閉扉によって開口が開閉可能となっている。したがって、ワークWを洗浄する際には、開閉扉を開放して開口から洗浄室102内にワークWを搬入して載置部108に載置するとともに、開閉扉を閉じてワークWを洗浄した後、再び開閉扉を開放して、開口からワークWを搬出することとなる。
そして、上記の洗浄室102には、シャワー部110が設けられている。シャワー部110は、蒸気供給管114、凝縮室120、凝縮洗浄剤供給管122、洗浄剤貯留部124、凝縮洗浄剤供給管126をこの順に介して蒸気室200に接続されている。
また、洗浄室102には、蒸気供給部130が設けられている。蒸気供給部130は、蒸気供給管114を介して蒸気室200に接続されている。
蒸気室200は、ヒータ202および蒸気室第2熱交換器374を備えており、炭化水素系洗浄剤(溶剤)を、例えば、80〜140℃程度、好ましくは120℃程度に加熱して炭化水素系洗浄剤の蒸気(以下、単に「蒸気」と称する)を生成する。蒸気室200において生成された蒸気は、蒸気供給管114を介して凝縮室120に導入されたり、蒸気供給部130を通じて洗浄室102に供給されたりする。蒸気供給部130が供給した蒸気は、ワークWに付着することで凝縮される。蒸気室第2熱交換器374による加熱機構については、後に詳述する。
なお、この炭化水素系洗浄剤の種類は特に限定されないが、安全性の観点から第3石油類の洗浄剤を使用することが望ましく、例えば、ノルマルパラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系、芳香族系の炭化水素系洗浄剤が挙げられる。具体的には、第3石油類の洗浄剤として、クリーニングソルベントと呼ばれるテクリーンN20、クリーンソルG、ダフニー(登録商標)ソルベント等を使用するとよい。
凝縮室120は、入力側熱交換器320を備えており、凝縮室120に導入された蒸気は、入力側熱交換器320によって冷却されて、液体の炭化水素系洗浄剤(以下、単に「凝縮洗浄剤」と称する)に凝縮される。そして、凝縮洗浄剤は、凝縮洗浄剤供給管122を介して、洗浄剤貯留部124に貯留された後、凝縮洗浄剤供給管126およびシャワー部110を介して、洗浄室102に供給されることとなる。入力側熱交換器320による冷却機構については、後に詳述する。
そして、シャワー部110から供給されワークWを洗浄した凝縮洗浄剤や、蒸気供給部130から供給され、ワークWにおいて凝縮されることで生じた凝縮洗浄剤(以下、単に「使用済み洗浄剤」と称する)は、使用済み洗浄剤導入管128を介して、再び蒸気室200に導入され、上述したヒータ202や蒸気室第2熱交換器374によって加熱されることで蒸気となる。
また、洗浄室102および蒸気室200には、不図示の真空ポンプが接続されている。この真空ポンプは、ワークWの洗浄を開始する前の減圧工程において、真空容器104(洗浄室102)内を真空引き(初期真空)によって、予め定められた圧力(例えば、6kPa)に減圧するものである。さらに、洗浄室102には、当該洗浄室102を大気開放するための不図示の配管が接続されている。この配管には、大気と洗浄室102とを遮断する大気開放弁が設けられており、ワークWの洗浄工程および乾燥工程が終了した後の搬出工程において、洗浄室102を大気開放して大気圧に復帰させるものである。
(ヒートポンプユニット310)
ヒートポンプユニット310は、入力側熱交換器320と、出力側熱交換器322と、循環路330(図1中、330a〜330fで示す)と、圧縮機340と、減圧部342と、中間熱交換器344とを含んで構成される。ヒートポンプユニット310において、熱媒体は、図1中破線の矢印で示すように、循環路330を循環しており、循環路330に設けられた入力側熱交換器320、中間熱交換器344、圧縮機340、出力側熱交換器322、中間熱交換器344、減圧部342を介して、入力側熱交換器320に再び導入される。なお、この熱媒体の種類は特に限定されないが、入力側熱交換器320において熱媒体の潜熱を利用することができる、フロン系を使用するとよい。
入力側熱交換器320は、凝縮室120において、熱媒体と、蒸気室200から導入された蒸気とで熱交換を行うことにより、蒸気を凝縮(冷却)して凝縮洗浄剤にするとともに、熱媒体を加熱する。ここで、入力側熱交換器320によって加熱されることにより、熱媒体は気体(図1中、Gで示す)となる。そして、入力側熱交換器320によって加熱された熱媒体は、中間熱交換器344によってさらに加熱される。中間熱交換器344による加熱機構については、後に詳述する。
圧縮機340は、中間熱交換器344で加熱された熱媒体を断熱圧縮し、さらに加熱する。
出力側熱交換器322は、蒸気室側蓄熱槽350に設けられ、圧縮機340によって断熱圧縮(加熱)された熱媒体と、蒸気室側蓄熱槽350に収容された蓄熱材とで熱交換を行うことで、蓄熱材を加熱するとともに、熱媒体を冷却する。すなわち、蒸気室側蓄熱槽350は、入力側熱交換器320、中間熱交換器344、圧縮機340によって加熱された熱媒体の熱を蓄熱することとなる。
ここで、熱媒体は、出力側熱交換器322によって冷却されることにより、気液混合状態(図1中、G、Lで示す)となる。そして、出力側熱交換器322によって冷却された熱媒体は、中間熱交換器344によってさらに冷却される。中間熱交換器344による冷却機構については、後に詳述する。
減圧部342は、例えば、流体の圧力降下をもたらす弁である膨張弁で構成され、中間熱交換器344で冷却された熱媒体を減圧膨張させてさらに冷却する。ここで、減圧部342によって冷却されることにより、熱媒体は液体(図1中、Lで示す)となる。そして、減圧部342において冷却された熱媒体は、循環路330fを通って再び入力側熱交換器320に導入される。
中間熱交換器344は、循環路330a、330b(入力側熱交換器320および圧縮機340の間)を流通する熱媒体と、循環路330d、330e(出力側熱交換器322および減圧部342の間)を流通する熱媒体とで熱交換を行う。入力側熱交換器320によって加熱され、循環路330aを流通する熱媒体が、完全に気化しておらず、気液混合流体となっている場合もある。この場合、液体の熱媒体が圧縮機340に導入されてしまうと、圧縮機340に不具合が生じるおそれがある。
そこで、中間熱交換器344を備える構成により、循環路330aを流通する熱媒体を加熱して飽和温度よりも高温とすることで、圧縮機340に導入される熱媒体(循環路330bを流通する熱媒体)を確実に気体のみにすることが可能となる。これにより、圧縮機340に不具合が生じてしまう事態を回避することができる。
(蒸気室側蓄熱槽350)
蒸気室側蓄熱槽350は、蓄熱材が収容されるとともに、上記出力側熱交換器322が設けられている。蒸気室側蓄熱槽350に出力側熱交換器322が設けられることにより、蒸気室側蓄熱槽350(蓄熱材)は、凝縮室120において蒸気を凝縮することで加熱され、中間熱交換器344、圧縮機340によってさらに加熱された熱媒体の熱を蓄熱することとなる。また、蒸気室側蓄熱槽350には、後述する蒸気室第1熱交換器372が設けられている。
(蒸気室側循環ユニット370)
蒸気室側循環ユニット370は、蒸気室第1熱交換器372と、蒸気室第2熱交換器374と、循環ライン376と、ポンプ378とを含んで構成される。蒸気室側循環ユニット370において、ポンプ378を駆動させることにより、蒸気室側熱媒体は、図1中点線の矢印で示すように循環ライン376を循環し、循環ライン376に設けられた蒸気室第1熱交換器372、蒸気室第2熱交換器374を介して、再び蒸気室第1熱交換器372に導入される。ここで、蒸気室第1熱交換器372は蒸気室側蓄熱槽350に設けられ、蒸気室第2熱交換器374は蒸気室200に設けられているため、蒸気室側循環ユニット370は、蒸気室側蓄熱槽350と蒸気室200との間で蒸気室側熱媒体を循環させることとなる。
蒸気室第1熱交換器372は、蒸気室側循環ユニット370を循環する蒸気室側熱媒体と、蒸気室側蓄熱槽350に収容された蓄熱材とで熱交換を行うことにより、蒸気室側熱媒体を加熱するとともに、蓄熱材を冷却する。そして、蒸気室第1熱交換器372で加熱された蒸気室側熱媒体は、循環ライン376を通って、蒸気室第2熱交換器374に導入される。蒸気室第2熱交換器374は、蒸気室200において、蒸気室第1熱交換器372で加熱された蒸気室側熱媒体と、炭化水素系洗浄剤とで熱交換を行うことにより、炭化水素系洗浄剤を気化(加熱)して蒸気を生成する。
このように、本実施形態では、ヒートポンプユニット310の出力側熱交換器322を蒸気室側蓄熱槽350に設け、凝縮室120で蒸気を凝縮することによって回収した熱を、蒸気室側蓄熱槽350において蓄熱する。また、蒸気室側循環ユニット370が蒸気室側蓄熱槽350と蒸気室200との間で蒸気室側熱媒体を循環させることにより、蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱された熱を、蒸気室200の炭化水素系洗浄剤に伝える。
したがって、ヒートポンプユニット310のみを駆動させると、蒸気室200における蒸気の生成を伴わずに、凝縮室120において蒸気の凝縮を行うとともに、凝縮室120で回収した熱を蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱することができる。一方、蒸気室側循環ユニット370のみを駆動させると、凝縮室120における蒸気の凝縮を伴わずに、蒸気室200において、蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱された熱で、蒸気の生成を行うことができる。
つまり、蒸気を生成させずに凝縮洗浄剤を生成させる際には、ヒートポンプユニット310のみを駆動させればよく、凝縮洗浄剤を生成させずに蒸気を生成させる際には、蒸気室側循環ユニット370のみを駆動させればよい。
以上説明したように、真空洗浄装置100によれば、凝縮室120において蒸気を凝縮することで加熱され、中間熱交換器344、圧縮機340によってさらに加熱された熱媒体の熱は、蒸気室側蓄熱槽350を介して、蒸気室200に間接的に伝えられるため、炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させるタイミングと、当該蒸気を冷却して凝縮洗浄剤を生成させるタイミングが異なる場合であっても、熱を効率よく利用することができ、蒸気の生成と、蒸気の凝縮とを効率よく行うことが可能となる。
次に、上記の真空洗浄装置100におけるワークWの真空洗浄方法について図1、図2および表1を用いて説明する。
図2は、真空洗浄装置100の処理工程を説明するフローチャートであり、表1は、ヒートポンプユニット310と蒸気室側循環ユニット370の運転状態を説明するための表である。なお、表1中、駆動状態を「○」で示し、停止状態を「×」で示す。
Figure 2014117627
真空洗浄装置100を利用するにあたっては、まず、準備工程(ステップS110)を1回行い、その後、1のワークWに対して、搬入工程(ステップS120)、減圧工程(ステップS130)、蒸気洗浄工程(ステップS140)、シャワー洗浄工程(ステップS150)、乾燥工程(ステップS160)、搬出工程(ステップS170)を行う。そして、以後、順次搬入されるワークWに対して、ステップS120〜ステップS170の工程が行われることとなる。以下に、図1を参照しながら、上記の各工程について説明する。
(準備工程:ステップS110)
まず、真空洗浄装置100を稼働するにあたり、開閉扉を閉じて真空容器104内を外部から遮断する。次に、真空ポンプを駆動し、洗浄室102を真空引きにより、例えば10kPa以下に減圧する。このようにして、洗浄室102を所望の圧力まで減圧したら、大気開放弁を開弁して洗浄室102を大気開放する。続いて、ヒータ202およびヒートポンプユニット310を駆動し、蒸気室200に貯留されている炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させる。そして、蒸気室200で生成された蒸気は凝縮室120に導入されるとともに、入力側熱交換器320によって冷却され、凝縮洗浄剤に凝縮され、洗浄剤貯留部124に貯留される。なお、凝縮室120において入力側熱交換器320が回収した熱は、蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱される。これにより、真空洗浄装置100の準備工程S110が終了し、真空洗浄装置100によるワークWの洗浄が可能となる。
(搬入工程:ステップS120)
真空洗浄装置100によってワークWの洗浄を行う際には、まず、開閉扉を開放し、開口から洗浄室102にワークWを搬入して載置部108に載置する。そして、ワークWの搬入が完了したら、開閉扉を閉じ、バルブ114a、126a、128aを閉状態として洗浄室102を密閉状態にする。なお、このとき、ワークWの温度は常温(15℃〜40℃程度)となっている。
(減圧工程:ステップS130)
次に、真空ポンプを駆動して、真空引きにより洗浄室102を10kPa以下に減圧する。また、減圧工程S130では、ヒートポンプユニット310の駆動を停止するとともに、蒸気室側循環ユニット370の駆動を開始する。これにより、凝縮室120において蒸気の凝縮が停止され、蒸気室200において蒸気の生成が促進され、後段の蒸気洗浄工程S140に備える。
(蒸気洗浄工程:ステップS140)
次に、バルブ114a、128aを開弁して、蒸気室側循環ユニット370におけるポンプ378の駆動量を大きくし、蒸気室200における蒸気の生成量を増加させる。これにより、蒸気室200において、洗浄用の蒸気を大量に生成することができる。
このように、蒸気室200において生成された蒸気は洗浄室102に供給される。このとき、蒸気の温度は、80℃〜140℃に制御されており、高温の蒸気が洗浄室102に充満する。
洗浄室102に供給された蒸気がワークWの表面に付着すると、ワークWの温度が蒸気の温度に比べて低いことから、蒸気がワークWの表面で凝縮し、ワークWの表面に付着していた油脂類が、凝縮された炭化水素系洗浄剤によって溶解、流下され、ワークWが洗浄されることとなる。この蒸気洗浄工程S140は、ワークWの温度が、蒸気の温度(炭化水素系洗浄剤の沸点)である80℃〜140℃に到達するまで行われるとともに、ワークWの温度が蒸気の温度に到達したところで蒸気洗浄工程S140が終了となる。
(シャワー洗浄工程:ステップS150)
蒸気洗浄工程S140が終了すると、蒸気室側循環ユニット370の駆動を停止し、バルブ126aを開弁して、シャワー部110は、洗浄剤貯留部124に貯留された凝縮洗浄剤をワークWに噴射する。こうして、蒸気洗浄工程S140で洗浄しきれなかったワークWの細部に付着した油脂類等が洗浄される。
(乾燥工程:ステップS160)
シャワー洗浄工程S150が終了すると、次に、洗浄の際にワークWに付着した炭化水素系洗浄剤を乾燥させる乾燥工程S160が行われる。この乾燥工程S160は、真空ポンプを駆動することによって行われる。また、乾燥工程S160では、ヒートポンプユニット310の駆動を開始して、次のワークWにおいて蒸気洗浄工程S140およびシャワー洗浄工程S150を行うために、凝縮室120において凝縮された凝縮洗浄剤を洗浄貯留部124に貯留するとともに、入力側熱交換器320が回収した熱の蒸気室側蓄熱槽350への蓄熱を開始する。
(搬出工程:ステップS170)
上記のように、洗浄室102およびワークWの乾燥が完了したら、バルブ114a、126a、128aを閉弁し、大気開放弁を開弁して洗浄室102を大気開放し、洗浄室102が大気圧まで復圧したところで、開閉扉を開放して開口からワークWを搬出し、当該ワークWに対する全工程が終了する。
以上説明したように、本実施形態にかかる真空洗浄装置100は、ヒートポンプユニット310、蒸気室側蓄熱槽350、蒸気室側循環ユニット370を備えることにより、凝縮室120において回収した熱を、蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱した後に、蒸気室側循環ユニット370が、蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱された熱を蒸気室200の炭化水素系洗浄剤に伝えることができる。したがって、ヒートポンプユニット310のみを駆動させることで、蒸気を生成させることなく凝縮洗浄剤を生成させることができ、蒸気室側循環ユニット370のみを駆動させることで、凝縮洗浄剤を生成させることなく蒸気を生成させることができる。
換言すれば、表1に示すように、蒸気を生成させずに凝縮洗浄剤を生成させる工程(例えば、準備工程S110、搬入工程S120、乾燥工程S160、搬出工程S170)では、ヒートポンプユニット310のみを駆動させればよく、凝縮洗浄剤を生成させずに蒸気を生成させる工程(減圧工程S130、蒸気洗浄工程S140)では、蒸気室側循環ユニット370のみを駆動させればよいこととなる。
(第2の実施形態)
図3を用いて、第2の実施形態の真空洗浄装置について説明する。なお、第2の実施形態の真空洗浄装置は、第1の実施形態の真空洗浄装置100のヒートポンプユニット310と構成の異なるヒートポンプユニットを備えた点が、上記第1の実施形態の真空洗浄装置100と異なっている。したがって、上記第1の実施形態と同一の構成については、上記と同一の符号を付するとともに、その詳細な説明を省略し、以下では、上記第1の実施形態と異なる構成について説明する。
図3は、第2の実施形態にかかる真空洗浄装置400を説明するための概念図である。図3に示すように、ヒートポンプユニット410は、入力側熱交換器320と、出力側熱交換器322、422と、循環路330(図3中、330a〜330fで示す)と、蒸気室側分岐路430と、蒸気室側流路切替手段440と、圧縮機340と、減圧部342と、中間熱交換器344とを含んで構成される。
蒸気室側分岐路430は、循環路330における圧縮機340と蒸気室側蓄熱槽350(出力側熱交換器322)との間から分岐され、蒸気室200を通って、蒸気室側蓄熱槽350と減圧部342との間に接続される。蒸気室側分岐路430における蒸気室200を通る箇所には、出力側熱交換器422が設けられており、出力側熱交換器422は、圧縮機340によって断熱圧縮(加熱)された熱媒体と、炭化水素系洗浄剤とで熱交換を行うことで、炭化水素系洗浄剤を加熱するとともに、熱媒体を冷却する。
蒸気室側流路切替手段440は、例えば、三方弁で構成され、熱媒体の流路を、出力側熱交換器322を通る流路(蒸気室側蓄熱槽350)、または、蒸気室側分岐路430に切替える。
蒸気室側流路切替手段440は、例えば、蒸気室200において蒸気の生成が必要である場合(例えば、減圧工程S130、蒸気洗浄工程S140)に、熱媒体の流路を蒸気室側分岐路430に切替える。これにより、炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させるタイミングと、当該蒸気を冷却して凝縮洗浄剤を生成させるタイミングが等しい場合、凝縮室120において入力側熱交換器320が蒸気を冷却することによって回収した熱を、蒸気室200において直接利用することができ、熱を効率よく利用することが可能となる。
また、蒸気室側流路切替手段440は、例えば、蒸気室200において蒸気の生成が不要であり、凝縮室120において蒸気の凝縮が必要である場合(例えば、準備工程S110、搬入工程S120、乾燥工程S160、搬出工程S170)に、熱媒体の流路を蒸気室側蓄熱槽350に切替える。これにより、蒸気室200において加熱が不要である場合、蒸気室200において蒸気を加熱することなく、凝縮室120において回収した熱を蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱することができる。また、蒸気室200において蒸気の生成が必要である場合に、蒸気室側流路切替手段440による熱媒体の流路の蒸気室側分岐路430への切替えとともに、蒸気室側循環ユニット370を駆動させることで、蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱された熱によっても蒸気室200において炭化水素系洗浄剤を加熱することができる。これにより、さらに効率よく蒸気を生成することが可能となる。
なお、蒸気室側流路切替手段440を、蒸気室側流路切替手段440における出力側熱交換器422の上流側と下流側に設けられた開閉弁で構成してもよい。この場合、開閉弁を開状態とすることにより、熱媒体の流路を、蒸気室側蓄熱槽350、および、蒸気室側分岐路430の双方に熱媒体が流通するように切替え、閉状態とすることにより、熱媒体の流路を、蒸気室側蓄熱槽350のみに切替えることができる。
(第3の実施形態)
図4および表2を用いて、第3の実施形態の真空洗浄装置について説明する。なお、第3の実施形態の真空洗浄装置は、第1の実施形態の真空洗浄装置100の蒸気室側蓄熱槽350、蒸気室側循環ユニット370を備えず、凝縮室蓄熱槽と、凝縮室循環ユニットを備えた点が、上記第1の実施形態の真空洗浄装置100と異なっている。したがって、上記第1の実施形態と同一の構成については、上記と同一の符号を付するとともに、その詳細な説明を省略し、以下では、上記第1の実施形態と異なる構成について説明する。
図4は、第3の実施形態にかかる真空洗浄装置500を説明するための概念図である。図4に示すように、真空洗浄装置500には、凝縮室側蓄熱槽550が設けられており、ヒートポンプユニット310の入力側熱交換器320は当該凝縮室側蓄熱槽550に設けられ、出力側熱交換器322は蒸気室200に設けられる。
凝縮室側蓄熱槽550は、蓄熱材が収容されるとともに、上記入力側熱交換器320が設けられている。凝縮室側蓄熱槽550に入力側熱交換器320が設けられることにより、凝縮室側蓄熱槽550(蓄熱材)は、蒸気室200において蒸気を生成することで冷却され、中間熱交換器344、減圧部342によってさらに冷却された熱媒体の熱(冷熱)を蓄熱することとなる。また、凝縮室側蓄熱槽550には、後述する凝縮室第1熱交換器572が設けられている。
凝縮室側循環ユニット570は、凝縮室第1熱交換器572と、凝縮室第2熱交換器574と、循環ライン576と、ポンプ578とを含んで構成される。凝縮室側循環ユニット570において、ポンプ578を駆動させることにより、凝縮室側熱媒体は、図4中点線の矢印で示すように循環ライン576を循環しており、循環ライン576に設けられた凝縮室第1熱交換器572、凝縮室第2熱交換器574を介して、再び凝縮室第1熱交換器572に導入される。ここで、凝縮室第1熱交換器572は、凝縮室側蓄熱槽550に設けられ、凝縮室第2熱交換器574は凝縮室120に設けられているため、凝縮室側循環ユニット570は、凝縮室側蓄熱槽550と凝縮室120との間で凝縮室側熱媒体を循環させることとなる。
凝縮室第1熱交換器572は、凝縮室側循環ユニット570を循環する凝縮室側熱媒体と、凝縮室側蓄熱槽550に収容された蓄熱材とで熱交換を行うことにより、凝縮室側熱媒体を冷却するとともに、蓄熱材を加熱する。そして、凝縮室第1熱交換器572で冷却された凝縮室側熱媒体は、凝縮室側循環ユニット570を通って、凝縮室第2熱交換器574に導入される。凝縮室第2熱交換器574は、凝縮室120において、凝縮室第1熱交換器572で冷却された凝縮室側熱媒体と、蒸気とで熱交換を行うことにより、蒸気を凝縮(冷却)して凝縮洗浄剤を生成する。
このように、本実施形態では、ヒートポンプユニット310の入力側熱交換器320を凝縮室側蓄熱槽550に設け、蒸気室200で冷却された熱媒体の冷熱を、凝縮室側蓄熱槽550において蓄熱する。また、凝縮室側循環ユニット570が凝縮室側蓄熱槽550と凝縮室120との間で凝縮室側熱媒体を循環させることにより、凝縮室側蓄熱槽550に蓄熱された冷熱で、凝縮室120の蒸気を凝縮(冷却)する。
したがって、ヒートポンプユニット310のみを駆動させると、凝縮室120における蒸気の凝縮を伴わずに、蒸気室200において蒸気の生成を行うとともに、凝縮室側蓄熱槽550(蓄熱材)を冷却することができる。一方、凝縮室側循環ユニット570のみを駆動させると、蒸気室200における蒸気の生成を伴わずに、凝縮室120において、凝縮室側蓄熱槽550において冷却された蓄熱材(蓄熱された冷熱)で、蒸気の凝縮を行うことができる。
つまり、凝縮洗浄剤を生成させずに蒸気を生成させる際には、ヒートポンプユニット310のみを駆動させればよく、蒸気を生成させずに凝縮洗浄剤を生成させる際には、凝縮室側循環ユニット570のみを駆動させればよい。
以上説明したように、真空洗浄装置500によれば、蒸気室200において蒸気を生成することで冷却され、中間熱交換器344、減圧部342によってさらに冷却された熱媒体の冷熱は、凝縮室側蓄熱槽550を介して、凝縮室120に間接的に伝えられる。換言すれば、凝縮室120において蒸気を冷却することで回収された熱は、凝縮室側蓄熱槽550を介して、ヒートポンプユニット310の熱媒体に伝えられることとなる。したがって、炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させるタイミングと、当該蒸気を冷却して凝縮洗浄剤を生成させるタイミングが異なる場合であっても、熱を効率よく利用することができ、蒸気の生成と、蒸気の凝縮とを効率よく行うことが可能となる。
(ヒートポンプユニット310と凝縮室側循環ユニット570の運転状態)
表2は、真空洗浄装置500の処理工程における、ヒートポンプユニット310と凝縮室側循環ユニット570の運転状態を説明するための表である。なお、表2中、駆動状態を「○」で示し、停止状態を「×」で示す。
Figure 2014117627
準備工程S110〜減圧工程S130では、ヒータ202およびヒートポンプユニット310を駆動し、蒸気室200に貯留されている炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させる。こうして、凝縮室側蓄熱槽550において、蓄熱材を冷却しておく。
蒸気洗浄工程S140では、凝縮室側循環ユニット570の駆動を開始する。これにより、凝縮室120において蒸気の凝縮が開始され、後段のシャワー洗浄工程S150に備える。
シャワー洗浄工程S150では、ヒートポンプユニット310および凝縮室側循環ユニット570の駆動を停止し、シャワー部110は、洗浄剤貯留部124に貯留された凝縮洗浄剤をワークWに噴射する。
乾燥工程S160、搬出工程S170では、ヒートポンプユニット310を駆動させて、次のワークWにおいて蒸気洗浄工程S140、シャワー洗浄工程S150を行うために、蒸気室200において蒸気を生成するとともに、凝縮室側蓄熱槽550の冷却を行う。
以上説明したように、本実施形態にかかる真空洗浄装置500は、ヒートポンプユニット310、凝縮室側蓄熱槽550、凝縮室側循環ユニット570を備えることにより、蒸気室200で冷却された熱媒体で、凝縮室側蓄熱槽550の蓄熱材を冷却するとともに、凝縮室側循環ユニット570が凝縮室側蓄熱槽550の冷熱で凝縮室120の蒸気を凝縮することができる。したがって、ヒートポンプユニット310のみを駆動させることで、凝縮洗浄剤を生成させることなく、蒸気を生成することができ、凝縮室側循環ユニット570のみを駆動させることで、蒸気を生成させることなく凝縮洗浄剤を生成させることができる。
換言すれば、凝縮洗浄剤を生成させずに蒸気を生成させる工程(例えば、準備工程S110、搬入工程S120、減圧工程S130、乾燥工程S160、搬出工程S170)では、ヒートポンプユニット310のみを駆動させればよいこととなる。
(第4の実施形態)
図5を用いて、第4の実施形態の真空洗浄装置について説明する。なお、第4の実施形態の真空洗浄装置は、第3の実施形態の真空洗浄装置500のヒートポンプユニット310と構成の異なるヒートポンプユニットを備えた点が、上記第3の実施形態の真空洗浄装置500と異なっている。したがって、上記第3の実施形態と同一の構成については、上記と同一の符号を付するとともに、その詳細な説明を省略し、以下では、上記第3の実施形態と異なる構成について説明する。
図5は、第4の実施形態にかかる真空洗浄装置600を説明するための概念図である。図5に示すように、ヒートポンプユニット610は、入力側熱交換器320、620と、出力側熱交換器322と、循環路330(図5中、330a〜330fで示す)と、凝縮室側分岐路630と、凝縮室側流路切替手段640と、圧縮機340と、減圧部342と、中間熱交換器344とを含んで構成される。
凝縮室側分岐路630は、循環路330における減圧部342と凝縮室側蓄熱槽550との間から分岐され、凝縮室120を通って、凝縮室側蓄熱槽550(入力側熱交換器320)と圧縮機340との間に接続される。凝縮室側分岐路630における凝縮室120を通る箇所には、入力側熱交換器620が設けられており、入力側熱交換器620は、減圧部342によって減圧膨張(冷却)された熱媒体と、蒸気とで熱交換を行うことで、蒸気を冷却するとともに、熱媒体を加熱する。
凝縮室側流路切替手段640は、例えば、三方弁で構成され、熱媒体の流路を、入力側熱交換器320を通る流路(凝縮室側蓄熱槽550)、または、凝縮室側分岐路630に切替える。
凝縮室側流路切替手段640は、例えば、凝縮室120において蒸気の凝縮が必要である場合(例えば、蒸気洗浄工程S140)に、熱媒体の流路を凝縮室側分岐路630に切替える。これにより、炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させるタイミングと、当該蒸気を冷却して凝縮洗浄剤を生成させるタイミングが等しい場合、蒸気室200において出力側熱交換器322が炭化水素系洗浄剤を加熱することによって回収した冷熱を、凝縮室120において直接利用することができ、熱を効率よく利用することが可能となる。
また、凝縮室側流路切替手段640は、例えば、凝縮室120において蒸気の凝縮が不要であり、蒸気室200において蒸気の生成が必要である場合(例えば、準備工程S110、搬入工程S120、減圧工程S130、乾燥工程S160、搬出工程S170)に、熱媒体の流路を凝縮室側蓄熱槽550に切替える。これにより、凝縮室120において冷却が不要である場合、凝縮室120において蒸気を冷却することなく、蒸気室200において回収した冷熱を凝縮室側蓄熱槽550に蓄熱することができる。また、凝縮室120において蒸気の凝縮が必要である場合に、凝縮室側流路切替手段640によって熱媒体の流路を凝縮室側分岐路630へ切替えるとともに、凝縮室側循環ユニット570を駆動させることで、凝縮室側蓄熱槽550に蓄熱された冷熱によっても凝縮室120において蒸気を凝縮することができる。これにより、さらに効率よく凝縮洗浄剤を生成することが可能となる。
なお、凝縮室側流路切替手段640を、凝縮室側流路切替手段640における入力側熱交換器620の上流側と下流側に設けられた開閉弁で構成してもよい。この場合、開閉弁を開状態とすることにより、熱媒体の流路を、凝縮室側蓄熱槽550、および、凝縮室側分岐路630の双方に熱媒体が流通するように切替え、閉状態とすることにより、熱媒体の流路を、凝縮室側蓄熱槽550のみに切替えることができる。
(変形例1)
上述した第1の実施形態および第2の実施形態では、蒸気室側蓄熱槽350を備える構成について説明し、第3の実施形態および第4の実施形態では、凝縮室側蓄熱槽550を備える構成について説明した。しかし、例えば、図6に示すように、真空洗浄装置700は、蒸気室側蓄熱槽350、蒸気室側循環ユニット370、凝縮室側蓄熱槽550、凝縮室側循環ユニット570を備えてもよい。この場合、出力側熱交換器322は、蒸気室側蓄熱槽350に設けられ、入力側熱交換器320は、凝縮室側蓄熱槽550に設けられることとなる。変形例1の真空洗浄装置700によっても、炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させるタイミングと、当該蒸気を冷却して凝縮洗浄剤を生成させるタイミングが異なる場合であっても、熱を効率よく利用することができ、蒸気の生成と、蒸気の凝縮とを効率よく行うことが可能となる。
(変形例2)
図7および図8を用いて、変形例2の真空洗浄装置について説明する。なお、変形例2の真空洗浄装置は、第1の実施形態の真空洗浄装置100の構成に加えて、ワークWを浸漬洗浄するための構成を備えた点が、上記第1の実施形態の真空洗浄装置100と異なっている。したがって、上記第1の実施形態と同一の構成については、上記と同一の符号を付するとともに、その詳細な説明を省略し、以下では、上記第1実施形態と異なる構成について説明する。
図7は、変形例2の真空洗浄装置800を説明するための概念図である。この図に示すように、真空洗浄装置800は、内部に洗浄室102が設けられた真空容器104を備えている。この真空容器104には、不図示の開口が形成されており、不図示の開閉扉によって開口が開閉可能となっている。
また、真空容器104内には、洗浄室102の下方に配置された浸漬室140が設けられている。この浸漬室140には、ワークWが完全に浸漬可能な量の炭化水素系洗浄剤(液体)が貯留されており、この炭化水素系洗浄剤を加熱するためのヒータ140aが設けられている。また洗浄室102と浸漬室140との間には中間扉142が設けられており、この中間扉142によって、洗浄室102と浸漬室140とが連通したり、あるいはその連通が遮断されたりするようになっている。
なお、浸漬室140に貯留されている炭化水素系洗浄剤は、シャワー部110から供給された凝縮洗浄剤、および、洗浄剤貯留部124から凝縮洗浄剤供給管150を介して供給された凝縮洗浄剤のいずれか一方または両方である。また、本実施形態において、載置部108に不図示の昇降装置が設けられており、載置部108が鉛直方向に移動可能に構成されている。したがって、中間扉142を開放して洗浄室102と浸漬室140とを連通させた状態で昇降装置を駆動することにより、図中破線で示すように、ワークWを洗浄室102から浸漬室140に移動させたり、あるいは、ワークWを浸漬室140から洗浄室102に移動させたりすることができるようになっている。
次に、上記の真空洗浄装置800におけるワークWの真空洗浄方法について図7および図8を用いて説明する。図8は、真空洗浄装置800の処理工程を説明するフローチャートである。真空洗浄装置800を利用するにあたっては、まず、準備工程(ステップS110)を1回行い、その後、1のワークWに対して、搬入工程(ステップS120)、減圧工程(ステップS130)、蒸気洗浄工程(ステップS140)、シャワー洗浄工程(ステップS150)、浸漬洗浄工程(ステップS810)、乾燥工程(ステップS160)、搬出工程(ステップS170)を行う。そして、以後、順次搬入されるワークWに対して、ステップS120、ステップS130、ステップS140、ステップS150、ステップS810、ステップS160、ステップS170の工程が行われることとなる。
なお、上記の各工程のうち、搬入工程(ステップS120)、減圧工程(ステップS130)、蒸気洗浄工程(ステップS140)、シャワー洗浄工程(ステップS150)、乾燥工程(ステップS160)、搬出工程(ステップS170)は、上記第1の実施形態と同じである。したがって、ここでは、上記第1の実施形態と異なる準備工程(ステップS110)および浸漬洗浄工程(ステップS810)について説明する。
(準備工程:ステップS110)
まず、真空洗浄装置800を稼働するにあたり、開閉扉を閉じて真空容器104内を外部から遮断する。そして、中間扉142を開放して、浸漬室140を洗浄室102に連通させる。次に、真空ポンプを駆動し、洗浄室102および浸漬室140を真空引きにより、例えば10kPa以下に減圧する。このようにして、洗浄室102および浸漬室140を所望の圧力まで減圧したら、中間扉142を閉じて、浸漬室140を洗浄室102から遮断する。そして、遮断後、大気開放弁を開弁して洗浄室102を大気開放する。
そして、ヒータ202およびヒートポンプユニット310を駆動し、蒸気室200に貯留されている炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させる。そして、蒸気室200で生成された蒸気は凝縮室120に導入されるとともに、入力側熱交換器320によって冷却され、凝縮洗浄剤に凝縮され、洗浄剤貯留部124に貯留される、または、凝縮洗浄剤供給管150を介して浸漬室140に貯留される。なお、凝縮室120において入力側熱交換器320が回収した熱は、蒸気室側蓄熱槽350に蓄熱される。
また、ヒータ140aを駆動して浸漬室140に貯留されている炭化水素系洗浄剤を加熱して蒸気を生成させる。このとき、中間扉142が閉じられていることから、浸漬室140で生成された蒸気は当該浸漬室140内に充満している。これにより、真空洗浄装置800の準備工程S110が終了し、真空洗浄装置800によるワークWの洗浄が可能となる。
そして、上記と同様に、搬入工程(ステップS120)、減圧工程(ステップS130)、蒸気洗浄工程(ステップS140)、シャワー洗浄工程(ステップS150)が終了したら、浸漬洗浄工程(ステップS810)が行われる。
(浸漬洗浄工程:ステップS810)
シャワー洗浄工程S150が終了すると、中間扉142を開放して不図示の昇降装置によって、載置部108が降下して、浸漬室140に貯留された炭化水素系洗浄剤にワークWが浸漬される。このとき、昇降装置によってワークWが複数回鉛直方向に昇降を繰り返し、蒸気洗浄工程S340やシャワー洗浄工程S350で洗浄しきれなかったワークWの細部に付着した油脂類等が洗浄される。このようにしてワークWの洗浄が完了したら、載置部108を上昇させてワークWを洗浄室102に搬送し、中間扉142を閉じて洗浄室102と浸漬室140とを遮断する。
また、当該浸漬洗浄工程S810では、ヒートポンプユニット310および蒸気室側循環ユニット370の駆動を停止した状態を維持してもよいし、ヒートポンプユニット310の駆動を開始してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した第1の実施形態にかかる真空洗浄方法の各工程において、ヒートポンプユニット310や蒸気室側循環ユニット370を駆動させたり停止させたりしているが、ヒートポンプユニット310および蒸気室側循環ユニット370を常時駆動させておき、蒸気洗浄工程S140において、蒸気室側循環ユニット370におけるポンプ378の駆動量を大きくしてもよい。
また、上述した第3の実施形態にかかる真空洗浄方法の蒸気洗浄工程S140において、凝縮室側循環ユニット570を駆動させているが、シャワー洗浄工程S150が遂行される前に凝縮洗浄剤を生成できれば、シャワー洗浄工程S150を遂行する前のいずれかの工程で、凝縮室側循環ユニット570を駆動させればよい。
また、上述した第3の実施形態にかかる真空洗浄方法では、ヒートポンプユニット310を、シャワー洗浄工程S150以外のすべての工程において駆動させているが、少なくとも減圧工程S130においてのみ駆動させておけばよい。
また、入力側熱交換器320、蒸気室第2熱交換器374、出力側熱交換器322、422によって、ヒータ202を備えずとも、蒸気室200において目的とする温度(80℃〜140℃、例えば、120℃)の蒸気を生成できれば、ヒータ202は初期稼働時のみに利用してもよい。
また、上述した変形例2では、真空洗浄装置100の構成に加えて浸漬室140を備えた真空洗浄装置800について説明した。しかし、真空洗浄装置400、500、600、700の構成に加えて浸漬室140を備えてもよい。
なお、本明細書の真空洗浄方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、減圧下にある洗浄室に炭化水素系洗浄剤の蒸気を供給してワークを洗浄する真空洗浄装置に利用することができる。
100、400、500、600、700、800 …真空洗浄装置
102 …洗浄室
120 …凝縮室
200 …蒸気室
310、410、610 …ヒートポンプユニット
330 …循環路
340 …圧縮機
342 …減圧部
350 …蒸気室側蓄熱槽
370 …蒸気室側循環ユニット
430 …蒸気室側分岐路
440 …蒸気室側流路切替手段
550 …凝縮室側蓄熱槽
570 …凝縮室側循環ユニット
630 …凝縮室側分岐路
640 …凝縮室側流路切替手段

Claims (7)

  1. 炭化水素系洗浄剤の蒸気が生成される蒸気室と、
    前記蒸気室から導かれる蒸気が凝縮されて炭化水素系洗浄剤が生成される凝縮室と、
    少なくとも前記凝縮室から供給される凝縮された炭化水素系洗浄剤によって減圧下でワークを洗浄可能な洗浄室と、
    熱媒体が循環する循環路に、該熱媒体を断熱圧縮して加熱する圧縮機、および、該圧縮機によって断熱圧縮された熱媒体を減圧膨張させて冷却する減圧部が設けられ、該圧縮機で加熱された熱媒体と前記蒸気室中の前記炭化水素系洗浄剤とを熱交換して該炭化水素系洗浄剤を気化させ前記蒸気を生成し、該減圧部で冷却された熱媒体と前記凝縮室中の前記蒸気とを熱交換して該蒸気を凝縮し該炭化水素系洗浄剤にするヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットの前記循環路のうち、前記圧縮機と前記減圧部との間に設けられ、前記圧縮機によって断熱圧縮された熱媒体の熱を蓄熱する蒸気室側蓄熱槽と、
    前記蒸気室側蓄熱槽と前記蒸気室との間で蒸気室側熱媒体を循環させ、該蒸気室側熱媒体を介して、該蒸気室側蓄熱槽に蓄熱された熱を、前記蒸気室の前記炭化水素系洗浄剤に伝える蒸気室側循環ユニットと、
    を備えたことを特徴とする真空洗浄装置。
  2. 前記ヒートポンプユニットの前記循環路のうち、前記減圧部と前記圧縮機との間に設けられ、前記減圧部によって減圧膨張された熱媒体の熱を蓄熱する凝縮室側蓄熱槽と、
    前記凝縮室側蓄熱槽と前記凝縮室との間で凝縮室側熱媒体を循環させ、該凝縮室側熱媒体を介して、該凝縮室側蓄熱槽に蓄熱された熱で、前記凝縮室の前記蒸気を冷却する凝縮室側循環ユニットと、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の真空洗浄装置。
  3. 炭化水素系洗浄剤の蒸気が生成される蒸気室と、
    前記蒸気室から導かれる蒸気が凝縮されて炭化水素系洗浄剤が生成される凝縮室と、
    少なくとも前記凝縮室から供給される凝縮された炭化水素系洗浄剤によって減圧下でワークを洗浄可能な洗浄室と、
    熱媒体が循環する循環路に、該熱媒体を断熱圧縮して加熱する圧縮機、および、該圧縮機によって断熱圧縮された熱媒体を減圧膨張させて冷却する減圧部が設けられ、該圧縮機で加熱された熱媒体と前記蒸気室中の前記炭化水素系洗浄剤とを熱交換して該炭化水素系洗浄剤を気化させ前記蒸気を生成し、該減圧部で冷却された熱媒体と前記凝縮室中の前記蒸気とを熱交換して該蒸気を凝縮し該炭化水素系洗浄剤にするヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットの前記循環路のうち、前記減圧部と前記圧縮機との間に設けられ、前記減圧部によって減圧膨張された熱媒体の熱を蓄熱する凝縮室側蓄熱槽と、
    前記凝縮室側蓄熱槽と前記凝縮室との間で凝縮室側熱媒体を循環させ、該凝縮室側熱媒体を介して、該凝縮室側蓄熱槽に蓄熱された熱で、前記凝縮室の前記蒸気を冷却する凝縮室側循環ユニットと、
    を備えたことを特徴とする真空洗浄装置。
  4. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記循環路における前記圧縮機と前記蒸気室側蓄熱槽との間から分岐され、前記蒸気室を通って、該蒸気室側蓄熱槽と前記減圧部との間に接続される蒸気室側分岐路と、
    前記熱媒体の流路を、前記蒸気室側蓄熱槽、および、前記蒸気室側分岐路のいずれか一方または双方に切替える蒸気室側流路切替手段と、
    を備え、
    前記蒸気室側流路切替手段は、前記蒸気室において前記蒸気を生成させる際に、前記熱媒体の流路を、前記蒸気室側分岐路のみ、または、前記蒸気室側蓄熱槽および該蒸気室側分岐路に切替えることを特徴とする請求項1または2に記載の真空洗浄装置。
  5. 前記蒸気室側流路切替手段は、前記蒸気室において前記蒸気を生成させず、かつ、前記凝縮室において前記蒸気を凝縮させる際に、前記熱媒体の流路を、前記蒸気室側蓄熱槽のみに切替えることを特徴とする請求項4に記載の真空洗浄装置。
  6. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記循環路における前記減圧部と前記凝縮室側蓄熱槽との間から分岐され、前記凝縮室を通って、該凝縮室側蓄熱槽と前記圧縮機との間に接続される凝縮室側分岐路と、
    前記熱媒体の流路を、前記凝縮室側蓄熱槽、および、前記凝縮室側分岐路のいずれか一方または双方に切替える凝縮室側流路切替手段と、
    を備え、
    前記凝縮室側流路切替手段は、前記凝縮室において前記蒸気を凝縮させる際に、前記熱媒体の流路を、前記凝縮室側分岐路のみ、または、前記凝縮室側蓄熱槽および該凝縮室側分岐路に切替えることを特徴とする請求項2または3に記載の真空洗浄装置。
  7. 前記凝縮室側流路切替手段は、前記凝縮室において前記蒸気を凝縮させず、かつ、前記蒸気室において前記蒸気を生成させる際に、前記熱媒体の流路を、前記凝縮室側蓄熱槽のみに切替えることを特徴とする請求項6に記載の真空洗浄装置。
JP2012271971A 2012-12-13 2012-12-13 真空洗浄装置 Pending JP2014117627A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012271971A JP2014117627A (ja) 2012-12-13 2012-12-13 真空洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012271971A JP2014117627A (ja) 2012-12-13 2012-12-13 真空洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014117627A true JP2014117627A (ja) 2014-06-30

Family

ID=51172976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012271971A Pending JP2014117627A (ja) 2012-12-13 2012-12-13 真空洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014117627A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109715303A (zh) * 2016-12-07 2019-05-03 株式会社Ihi 清洗方法以及清洗装置
CN114308847A (zh) * 2021-12-30 2022-04-12 广东新球清洗科技股份有限公司 一种碳氢清洗剂除乳化油工艺

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59191510U (ja) * 1983-06-07 1984-12-19 サンデン株式会社 床暖房器
JPS63213772A (ja) * 1987-02-27 1988-09-06 株式会社東芝 冷蔵庫
JPH0747337A (ja) * 1993-08-03 1995-02-21 Japan Field Kk 蒸気洗浄槽に於ける凝縮液の散布装置
US5520204A (en) * 1995-01-26 1996-05-28 Branson Ultrasonics Corporation Vapor degreasing apparatus
JP2551777B2 (ja) * 1987-07-10 1996-11-06 株式会社 タクマ ヒ−トポンプ式蒸気洗浄装置
JP2000205724A (ja) * 1999-01-06 2000-07-28 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫及びアルコ―ル飲料貯蔵装置
JP2003090548A (ja) * 2001-09-14 2003-03-28 Daikin Ind Ltd 蓄熱装置
JP2003120950A (ja) * 2001-10-15 2003-04-23 Sekisui Chem Co Ltd ヒートポンプ暖房システム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59191510U (ja) * 1983-06-07 1984-12-19 サンデン株式会社 床暖房器
JPS63213772A (ja) * 1987-02-27 1988-09-06 株式会社東芝 冷蔵庫
JP2551777B2 (ja) * 1987-07-10 1996-11-06 株式会社 タクマ ヒ−トポンプ式蒸気洗浄装置
JPH0747337A (ja) * 1993-08-03 1995-02-21 Japan Field Kk 蒸気洗浄槽に於ける凝縮液の散布装置
US5520204A (en) * 1995-01-26 1996-05-28 Branson Ultrasonics Corporation Vapor degreasing apparatus
JP2000205724A (ja) * 1999-01-06 2000-07-28 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫及びアルコ―ル飲料貯蔵装置
JP2003090548A (ja) * 2001-09-14 2003-03-28 Daikin Ind Ltd 蓄熱装置
JP2003120950A (ja) * 2001-10-15 2003-04-23 Sekisui Chem Co Ltd ヒートポンプ暖房システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109715303A (zh) * 2016-12-07 2019-05-03 株式会社Ihi 清洗方法以及清洗装置
CN109715303B (zh) * 2016-12-07 2021-09-24 株式会社Ihi 清洗方法以及清洗装置
CN114308847A (zh) * 2021-12-30 2022-04-12 广东新球清洗科技股份有限公司 一种碳氢清洗剂除乳化油工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021183331A (ja) 真空洗浄装置および真空洗浄方法
JP5756072B2 (ja) 真空洗浄装置
JP6309750B2 (ja) 洗浄方法及び洗浄装置
JP5977572B2 (ja) 真空洗浄装置
JP2014117627A (ja) 真空洗浄装置
JP2014101241A (ja) 精製二酸化炭素の供給システムおよび方法
JP2020192515A (ja) 蒸気洗浄・減圧乾燥装置
JP5945349B2 (ja) 真空洗浄装置
JP2015020109A (ja) 真空洗浄装置
JP2014188030A (ja) 洗浄装置
JP2015020108A (ja) 真空洗浄装置
JP2015020116A (ja) 真空洗浄装置
JP6086413B1 (ja) ポリ塩化ビフェニル汚染変圧器の洗浄システムならびにこれを用いた洗浄方法
JP2014188031A (ja) 洗浄装置
JP2014073454A (ja) 真空洗浄装置および真空洗浄装置の運転方法
JP7037206B2 (ja) 蒸気洗浄減圧乾燥装置
JP3918493B2 (ja) 洗浄装置
JP5995276B2 (ja) 真空冷却装置
JP2010236849A (ja) 炭酸ガス洗浄装置および炭酸ガス洗浄方法
JP2000033348A (ja) 部品洗浄装置
JP2021186742A (ja) ポリ塩化ビフェニル汚染変圧器の洗浄システムならびにこれを用いた洗浄方法
JP5885794B2 (ja) 基板処理方法及び装置
JP2013244447A (ja) フラックス洗浄装置
JP2018083155A (ja) 真空脱脂洗浄装置、及びその洗浄方法
JP2006116386A (ja) 被洗浄物の洗浄方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151027

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170228