JP2014117212A - 冷凍耐性パン酵母 - Google Patents

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【課題】低糖パンから高糖パンまで幅広く使用できる汎用性の高い、冷凍耐性が従来のものよりも高い冷凍耐性パン酵母、及び、該パン酵母を用いて製造した冷凍パン生地、該パン生地を用いて製造したパン類等を提供する。
【解決手段】小麦粉100重量%当たり糖15重量%を含んでなるパン生地(フロア条件;60min、25℃、80%RH)において、該パン生地を−20℃で180日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)が、該パン生地を−20℃で1日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)の60%以上となる新規冷凍耐性パン酵母を用いることにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、冷凍耐性パン酵母等に関する。詳細には、低糖パンから高糖パンまで幅広く使用できる汎用性の高い、冷凍耐性が従来のものより著しく高い冷凍耐性パン酵母、及び、当該パン酵母を用いて製造した冷凍パン生地、パン類等に関する。
ベーカリーショップなどにおいて焼き立てのパン類を作製する場合、パン類をはじめから(小麦粉等のミキシングから)作製することは多くなく、製パン工程の途中のパン生地をあらかじめ冷凍保存した冷凍パン生地を用い、これを解凍、発酵、焼成することが多い。これは、消費者のパン類の食スタイル・嗜好の多様化に対応して数多くの品種(アイテム)を短時間に揃える必要がある、という背景があるためである。
しかし、冷凍パン生地の欠点として、パン生地を冷凍することにより生地中のパン酵母の発酵活性が低下し、発酵・焼成後のパン類の品質が充分ではなかったり、発酵自体がうまくいかない場合がある、ということが知られている。
この欠点を解消するために、トレハロース分解酵素遺伝子を破壊してトレハロースを菌体内に高蓄積させた冷凍耐性パン酵母(特許文献1)や、アルギニン分解酵素遺伝子を破壊してアルギニンやグルタミン酸を菌体内に高蓄積させた冷凍耐性パン酵母(特許文献2)、インベルターゼ活性が低い冷凍耐性パン酵母(特許文献3)などが開発されている。また、視点を変えて、冷凍前のパン生地中においてパン酵母による発酵が既に進んでいることを考慮し、パン生地に加圧処理をして冷凍前のパン生地中のパン酵母による発酵を抑制する方法も開発されている(特許文献4)。
けれども、遺伝子破壊された株は食品への遺伝子組換え体利用が敬遠されている現状では取得等に困難が伴い、また、インベルターゼ活性が低い株は食パンなどの低糖パンの発酵性が低い。そして、パン生地の加圧処理は、常に均一的・画一的な処理を施すことに困難性がある。さらには、これらの株は、最大でも1〜2ヶ月の冷凍保存に対する耐性しか確認されておらず、当業界のニーズを考慮するとこの期間は充分な長さとは言えない。
つまり、各種冷凍耐性パン酵母が開発されている現状でも、低糖パンから高糖パンまで幅広く使用できる汎用性の高い、冷凍耐性が従来の耐性酵母より著しく高い(パン生地での長期冷凍保存が可能な)新規冷凍耐性パン酵母の開発が当業界において引き続き求められていた。
特開平11−169180号公報 特開2001−238665号公報 特開2002−027974号公報 特開2008−043260号公報
本発明は、低糖パンから高糖パンまで幅広く使用できる汎用性の高い、冷凍耐性が従来のものよりも高い冷凍耐性パン酵母、及び、該パン酵母を用いて製造した冷凍パン生地、該パン生地を用いて製造したパン類等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を行い、所定のスクリーニングによって、小麦粉100重量%当たり糖15重量%を含んでなるパン生地(フロア条件;60min、25℃、80%RH)において、該パン生地を−20℃で180日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)が、該パン生地を−20℃で1日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)の60%以上となる新規冷凍耐性パン酵母を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)小麦粉100重量%当たり糖15重量%を含んでなるパン生地(フロア条件;60min、25℃、80%RH)において、該パン生地を−20℃で180日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)が、該パン生地を−20℃で1日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)の60%以上である、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に属する冷凍耐性パン酵母。
(2)パン酵母を培養し、この菌体を洗浄し、OD660=100の懸濁液に調製した後、糖類を添加して発酵させ、さらに菌体を洗浄したものについて、5〜15重量%のスクロース及び0.2〜1.0重量%のエタノールを含有する培地中で、−20℃の条件で1日間以上保存後に解凍した際の菌体生存率(例えば、培地上清の260nm吸光度)を指標に選択して得られることを特徴とする、(1)に記載のパン酵母。
(3)サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)P−1211株(NITE BP−1466)である、(2)に記載のパン酵母。
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載のパン酵母を用いて製造してなることを特徴とする、冷凍パン生地。
(5)(4)に記載の冷凍パン生地を解凍し、これを発酵して得られたパン類。
(6)(1)〜(3)のいずれか1つに記載のパン酵母を用いてパン生地を製造し、そのパン生地を90〜180日間冷凍保存した後に解凍、発酵させること、を特徴とするパン類の製造方法。
本発明によれば、180日間(約6ヶ月間)冷凍保存し解凍しても充分な品質を得ることができる冷凍パン生地を提供でき、この冷凍パン生地を用いることで、ベーカリーショップ等において今まで以上に効率的・安定的に多品種のパン類作製を行うことができる。そして、本発明のパン酵母は、従来の冷凍耐性パン酵母に見られるようなインベルターゼ(スクロース加水分解酵素)活性低下がないため低糖パン生地中でも発酵力が充分にあり、且つ、高糖パン生地でも発酵力は充分であり(高糖耐性も備え)、食パンなどの低糖パン用生地から菓子パンなどの高糖パン用生地まで幅広く使用できる汎用性の高いものであることも特徴である。
パン酵母の冷凍耐性試験(小スケール試験)結果を示す。なお、横軸は液系での凍結・解凍試験後の上清Abs.260(260nmの吸光度)を、縦軸はパン酵母の冷凍生地試験においてのホイロ炭酸ガス発生量を指標とした残存活性率(冷凍90日間保管後の炭酸ガス発生量(D90)/冷凍1日間保管後の炭酸ガス発生量(D1))を表す。 パン酵母の冷凍生地試験においての1日間保管後ホイロ炭酸ガス発生量を基準とした残存活性を示す。左より順に、30日間保管後、90日保管後、180日保管後を表し、横軸が菌株の種類、縦軸がホイロ残存活性(冷凍1日間保管後ホイロ炭酸ガス発生量を100とした場合の炭酸ガス発生量)を示す。
本発明では、まず冷凍耐性パン酵母スクリーニングの親株として、市販のパン酵母を含むあらゆる公知のパン酵母(Saccharomyces cerevisiae)を使用することができる。なお、冷凍耐性以外のパン類製造に関与する形質を考慮すれば、市販パン酵母を親株として用いることが好ましい。また、その形態も、生酵母、乾燥酵母など酵母が死滅していない状態であれば特に限定されない。
そして、これをそのままスクリーニングの親株として用いても良いが、これを突然変異処理したものを親株として用いても良い。突然変異処理は、物理的方法及び化学的方法のいずれもが使用可能である。物理的方法としては、一定時間の紫外線照射処理(UV処理)、放射線(例えばγ線)照射などがあり、化学的方法としては、例えば、亜硝酸、ナイトロジェンマスタード、アクリジン系色素、エチルメタンスルホン酸(EMS)、N−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)などの変異剤の溶液に菌体を一定時間懸濁させる処理方法などがあるが、EMS処理又はUV処理が特に好ましい。これらの方法は、適宜組み合わせて行うこともできる。また、突然変異処理した親株と変異処理を行っていないそのままの親株(自然株)を混合して用いることもできる。
なお、本発明においては、特定の遺伝子の付加・欠損等をさせた遺伝子組換え体パン酵母は親株として使用しない。よって、本発明では、遺伝子組換え体でない、つまり野生株が偶発的に変異した変異株又は上記突然変異処理により出現した変異株から冷凍耐性パン酵母を取得することができ、食品に用いる際にパブリックアクセプタンス(PA)に時間がかかる等の懸念もない。
次に、スクリーニングは、必要に応じて接合・胞子分離等を行った酵母2倍体を凍結・融解試験に供することにより行う。凍結・融解試験は、冷凍生地に近いストレス条件で行うことが実用的なパン酵母取得のために必要であり、例えば、上記酵母2倍体をYPD培地で30℃、3〜4日間培養し、この菌体を2回洗浄し、OD660=100の懸濁液に調製した後、糖類を添加して120分間発酵させ、さらに菌体を2回洗浄したものについて、5〜15重量%(特に10重量%前後)のスクロース及び0.2〜1.0重量%(特に0.5重量%前後)のエタノールを含有する液体培地中に添加し、これを−20℃の条件で1日間以上保存後に解凍した際の菌体生存率を指標に選択する方法が例示される。菌体生存率の確認方法としては、例えば、培地上清の260nmの吸光度を測定し、細胞漏洩・核酸量の少ない菌株を選択する方法が示される。
そして、上記凍結・融解試験で選択した株について冷凍生地試験を行い、最終的な好適株を選択する。冷凍生地試験は、凍結・融解試験で選択した株を用いて所定のフロア条件等でパン生地を作製し、これを−20℃程度で一定期間保存後に解凍・発酵して発酵性等を確認する方法が例示される。なお、本発明において冷凍耐性とは、所定のフロア条件で作製したパン生地が、−20℃程度での冷凍保存・解凍によっても一定の発酵力(例えば、冷凍保存前の60%以上の発酵力)を維持していることにより示すことが例示される。
本発明では、上述のようなスクリーニング手法により、より実用的な冷凍耐性パン酵母を簡便且つ効率的に取得することができる。一例として挙げると、市販パン酵母を親株として冷凍耐性パン酵母を取得するのに成功し、P−1211株と命名した。この株は、独立行政法人製品評価技術基盤機構・特許微生物寄託センター(〒292−0818 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)に、2012年(平成24年)11月19日付でNITE BP−1466として寄託された後、2012年(平成24年)12月5日付けで国際寄託に移管されている。
本発明により取得したサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)P−1211株の主な菌学的性質を例示すると、以下の通りである。
(a)YM液体培地で生育させたときの菌の形態
(1)栄養細胞の大きさ:大きさ4〜14μm、幅3〜7μm
(2)栄養細胞の形状:楕円形
(3)増殖の形式:出芽
(b)胞子形成の有無:胞子形成する
なお、この菌株の生理学的・化学分類学的性質は、通常のパン酵母(Saccharomyces cerevisiae)と同様である。
このP−1211株に代表されるような本発明によって取得される冷凍耐性パン酵母を用いて作製されたパン生地は、−20℃で180日間保存しても生地中のパン酵母の発酵活性が充分であり、つまりは、小麦粉100重量%当たり糖15重量%を含んでなるパン生地(フロア条件;60min、25℃、80%RH(室湿度))において、該パン生地を−20℃で180日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)が、該パン生地を−20℃で1日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)の60%以上、あるいは70%以上となるパン酵母を含むパン生地であって、この冷凍パン生地を用いることで好適な品質のパン類を製造することができる。しかも、本発明のパン酵母は低糖パン生地から高糖パン生地まで幅広く使用できる汎用性の高いものであり、且つ、得られるパン生地は冷凍で長期保存できるものとなるため、パン類を多品種製造する現場などで非常に有効な素材となる。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内においてこれらの様々な変形が可能である。
(冷凍耐性パン酵母スクリーニング試験)
市販パン酵母より冷凍耐性パン酵母を小スケールでスクリーニングするため、以下の試験を行った。
まず、市販パン酵母A(一般用)の2倍体について、特開平6−233680に記載の方法に従い呼吸欠損株との交雑株を造成した。得られた交雑株をYPD培地に接種し、30℃で3〜4日間培養した。さらに、この菌体を2回洗浄し、OD660=100の懸濁液に調製した後、糖類を添加して120分間発酵させた。そしてさらに、この菌体を2回洗浄し、10重量%スクロース及び0.5重量%エタノールを含有する液に懸濁し、−20℃で1日間凍結した。その後、30℃5分間で解凍し、上清のAbs.260を測定して、3以下を細胞漏洩・核酸量の少ない菌株として選択した。
次に、選択した菌株(24株;P−1203〜1226)を冷凍生地試験に供した。方法は、選択した菌株をYPD培地に植菌して30℃で1〜3日間培養し、この菌体をYMPD培地に移して30℃で3日間培養し、さらに、この菌体を2回洗浄後、特開平11−243944の段落0055に記載の条件と同様の条件で流加培養(培養温度30℃)を行い、これを集菌・洗浄して製パン用酵母とした。そして、表1に示す配合・条件でパン生地を作製した。
作製したパン生地(菓子パン用生地)は、−40℃のフリーザーで1時間凍結後に−20℃のフリーザーで1〜180日間保存した(表1)。そして1日間、30日間、90日間、180日間保存後のパン生地25gについて、解凍後にホイロ(最終発酵、成型発酵)炭酸ガス発生量(35℃)を測定した(表1)。なお、市販パン酵母A、B(いずれも一般用)、市販パン酵母C、D、E(いずれも従来の冷凍生地製法用))を用いた対照品についても、選択株と同様の条件で流加培養し、表1と同様の条件での冷凍生地試験・測定を行った。
Figure 2014117212
結果を図1及び図2に示した。なお、図1及び図2において残存活性率(残存活性)とは、パン生地を−20℃のフリーザーで1日間保存した後に解凍・発酵した際のホイロ炭酸ガス発生量と比較した際の比率を表したものであり、図1では1日間保存後と90日間保存後の比、図2では1日間保存後と30日間、90日間、180日間保存後の各比を表す。
この結果、凍結・融解試験と冷凍生地試験には一定程度の相関性が認められ、小スケールにおいて、10重量%スクロース及び0.5重量%エタノールを含有する液での凍結・融解試験を行うことで冷凍生地に近いストレス条件を再現できることが示された。また、本スクリーニングにより得られた菌株は、従来の一般用市販パン酵母だけでなく従来の冷凍生地用市販パン酵母よりも明らかに冷凍耐性が高く、且つ、従来の冷凍耐性パン酵母でも認められないような長期間(−20℃180日間)の保存でも一定程度の発酵活性を維持していること(長期冷凍保存に対する耐性が高いこと)が確認された。
(パン製造試験)
実施例1で製造した冷凍パン生地を用いて製造したパン類の品質を確認するため、以下の試験を行った。
実施例1で製造した冷凍パン生地(P−1211株使用のもの、180日間保存)を20℃で解凍し、これをストレート製法で発酵・焼成してロールパンを作製した。対照区として、同じく実施例1の市販パン酵母Aを用いて製造した冷凍パン生地(180日間保存)を使用したロールパンも同様に作製した。
その結果、対照区と比較して、本発明の冷凍パン生地を使用したロールパンの総合的な品質(風味、食感など)が明らかに良いことが、訓練された複数名のパネラーによる官能評価結果によって確認された。
本発明を要約すれば、以下の通りである。
本発明は、低糖パンから高糖パンまで幅広く使用できる汎用性の高い、冷凍耐性が従来のものよりも高い冷凍耐性パン酵母、及び、該パン酵母を用いて製造した冷凍パン生地、該パン生地を用いて製造したパン類等を提供することを目的とする。
そして、小麦粉100重量%当たり糖15重量%を含んでなるパン生地(フロア条件;60min、25℃、80%RH)において、該パン生地を−20℃で180日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)が、該パン生地を−20℃で1日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)の60%以上となる新規冷凍耐性パン酵母を用いることにより、上記課題を解決する。
本発明において寄託された微生物の受託番号を下記に示す。
(1)サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)P−1211株(NITE BP−1466)。

Claims (6)

  1. 小麦粉100重量%当たり糖15重量%を含んでなるパン生地(フロア条件;60min、25℃、80%RH)において、該パン生地を−20℃で180日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)が、該パン生地を−20℃で1日間保存後のホイロ炭酸ガス発生量(該パン生地25g当り、35℃)の60%以上である、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に属する冷凍耐性パン酵母。
  2. パン酵母を培養し、この菌体を洗浄し、OD660=100の懸濁液に調製した後、糖類を添加して発酵させ、さらに菌体を洗浄したものについて、5〜15重量%のスクロース及び0.2〜1.0重量%のエタノールを含有する培地中で、−20℃の条件で1日間以上保存後に解凍した際の菌体生存率を指標に選択して得られることを特徴とする、請求項1に記載のパン酵母。
  3. サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)P−1211株(NITE BP−1466)である、請求項2に記載のパン酵母。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のパン酵母を用いて製造してなることを特徴とする、冷凍パン生地。
  5. 請求項4に記載の冷凍パン生地を解凍し、これを発酵して得られたパン類。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のパン酵母を用いてパン生地を製造し、そのパン生地を90〜180日間冷凍保存した後に解凍、発酵させること、を特徴とするパン類の製造方法。
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